JP3843773B2 - 型内被覆成形用金型および型内被覆成形方法 - Google Patents

型内被覆成形用金型および型内被覆成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型内で樹脂を成形した後、樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料を注入して硬化させることによって、樹脂成形品の表面に被膜(塗膜と称することもある)を形成する型内被覆成形方法と、型内被覆成形に用いる型内被覆成形用金型に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、熱可塑性樹脂を基材とした樹脂成形品の装飾性を高める方法として、塗装法による加飾が多く用いられている。
従来から行われている塗装法は、金型内で射出成形した成形品を該金型から取り出した後、スプレー法や浸漬法等により、成形品の表面に塗料の塗布を行うことが一般的であり、塗布された塗料はその後硬化することによって、強固な塗膜となって成形品の表面を被覆し、該表面を加飾するとともに保護する。
【0003】
しかしながら、近年においては前記塗装方法による工程の省略化を目的とし、樹脂の成形と塗膜による被覆を同一の金型内で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。
【0004】
前記型内被覆成形方法の一つとして、図7にそのフローチャートの概略を示す。図7に示した従来の型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂を基材として金型内で射出成形した後、金型をわずかに開いた状態として型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間を生じさせ、該隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入する。その後、金型を再度型締することによって成形品の表面に塗料を均一に拡張させた後、硬化させて被覆することを特徴とした型内被覆成形方法である。
【0005】
前記型内被覆成形方法によれば、熱可塑性樹脂の成形と前記被覆を同一の金型内で行うため、工程の省略化によるコストダウンが可能であると同時に、浮遊している塵が硬化する以前の塗膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。そのため、特に、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドアミラーカバー、フェンダー、等多くの部品には、前記型内被覆成形方法の利用が検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、型内被覆成形方法の多くは塗料の漏れを防止するために金型キャビティの全周にわたってくいきり構造の嵌合部を有した金型を用いて実施される。
しかし、実際の塗料注入の際においては、該くいきり構造の嵌合部(くいきり部と称することもある)から金型キャビティの外に塗料が漏れる場合があり、特に金型の使用回数が増えるとくいきり部が磨耗することによって、くいきり部の隙間が徐々に大きくなるため、塗料の漏れが発生しやすい。
【0007】
金型キャビティの外に塗料が漏れた場合は、漏れた塗料が次成形において製品に混入し悪影響をおよぼす、あるいは金型を傷つける等といった問題を引き起こすため、型内被覆成形を一旦中断して金型をクリーニングする必要があった。
そのため、くいきり部によって塗料漏れを防止するタイプの型内被覆成形用金型においては、使用回数が制限され、定期的にくいきり部の磨耗を補修してメンテナンスする必要があった。
【0008】
また、前記塗料漏れを防止する方法として、金型キャビティの全周にわたって補助キャビティを設け該補助キャビティに樹脂を充填することにより塗料の漏れを防止する方法も一部には提案されているが、該補助キャビティに充填する樹脂の成形収縮によって塗料の漏れが発生する場合があるという問題点を有した。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、型内被覆成形方法の際において塗料漏れを長期にわたり防止することのできる型内被覆成形用金型とその金型を用いた型内被覆成形方法に関するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形用金型は、
(1) 雄型と雌型により形成されたくいきり構造の嵌合部によって全周を囲まれた金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品の表面に該金型キャビティ内で被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型において、該嵌合部の少なくとも一部に溝部を形成して該溝部の形状に略一致する形状の加圧駒を配設し、該加圧駒には温度調整体を内設した。
【0011】
(2) (1)記載の型内被覆成形用金型において、前記嵌合部における隙間の大きさを、0.1mmから1mmの範囲とした。
【0012】
(3) (1)または(2)記載の型内被覆成形用金型において、前記温度調整体を、加圧駒内部に形成された熱媒流路とした。
【0013】
(4) (1)または(2)記載の型内被覆成形用金型において、前記温度調整体を、加圧駒内部に配設された電熱ヒータとした。
【0014】
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形方法は、
(5) 雄型と雌型により形成されたくいきり構造の嵌合部により全周を囲まれた金型キャビティと該金型キャビティ内に塗料を注入するための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用い、該金型キャビティで成形した樹脂成形品の表面に該金型キャビティ内で被覆を施す型内被覆成形方法において、
該嵌合部の少なくとも一部に溝部を形成して該溝部の形状に略一致する形状の加圧駒を配設するとともに、該加圧駒には温度調整体を内設し、前記嵌合部の隙間の大きさを0.1mmから1mmの範囲とすることによって、樹脂の射出充填時において該嵌合部に進入した樹脂を、塗料の注入時において熱膨張させた加圧駒により押圧した。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明による型内被覆成形用金型の実施形態について説明する。図1〜図6は本発明の実施形態に係わり、図1は型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した構造図であり、図2は型内被覆成形用金型の構造を説明する要部断面図である。図3は型内被覆成形用金型に用いた固定型の構造を説明するため概略の組み立て手順を示した組立図であり、図4は型内被覆成形用金型に用いた加圧駒の挙動を説明するための概念図である。図5は他の実施形態による型内被覆成形用金型の説明する要部断面図である。図6は型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。図7は従来法による型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
【0016】
本発明に係わる型内被覆成形用金型100(金型100と称することもある)の1例についてその構造を図1を用いて以下詳細に説明する。
本発明による金型100は、可動型10、固定型20、加圧駒1、および塗料注入機50を備えており、図1に示した本発明による実施形態の1例においては、可動型10が雌型であり、固定型20が雄型である。
【0017】
金型100は、雄型である固定型20と雌型である可動型10とがくいきり構造の嵌合部で嵌め合わされ、該嵌め合わされた状態でその内部に金型キャビティ5を形成する構造となっており、該くいきり構造の嵌合部(くいきり部と称することもある)は金型キャビティ5の全周にわたって形成される。そして、金型100はくいきり部にて金型キャビティ5に充填した樹脂が、該金型100から漏れ出すことを防止することができる。
【0018】
図3に示したように雄型である固定型20はベース盤20Aとコア盤20Bを備え、ベース盤20Aとコア盤20Bと組み合わせることによって、該嵌合部の一部に金型キャビティ5の全周にわたる溝部を形成するよう構成されている。
実際の組み立てにおいては、詳細を後述する加圧駒1を該溝部に挟んだ状態で組み合わされて一体化される。
なお、ベース盤20Aは加圧駒1に熱媒を供排出するために熱媒の出入口が配設されており、一体化される際においては後述する加圧駒1の熱媒の出入口と、前記したベース盤20Aに配設した熱媒出入口が連通するよう組み合わされる。
【0019】
以下、加圧駒1の1例についてその詳細を説明する。
加圧駒1は、前述した溝部の形状に略一致する形状であって、その内部には加圧駒1を温度調節する温度調整体が内設されている。
なお、図1に示した実施形態による加圧駒1は、加圧駒1の内部に熱媒(本実施形態においては油)を流すことのできる熱媒流路が少なくとも1経路(本実施形態においては2経路)形成されており、該熱媒流路に温度調節された熱媒をながすことによって、加圧駒1を加熱して温度調節(温調と称することもある)することができる温度調整体として構成されている。
なお、熱媒流路に流す熱媒は図示しない温度調整機によってその温度を調整している。
【0020】
加圧駒1の構造について説明すると、図1および図2に示した実施形態における加圧駒1は、金属製(本実施形態においてはステンレス材)の角柱材料を矩形の枠状に溶接して接合することにより構成しており、該枠を構成するそれぞれの角柱の内部に該角柱の長手方向に延在する円管状の熱媒流路を形成しており、矩形の枠を構成するために、該角柱の端部をそれぞれ互いに溶接する際においては角柱に形成した熱媒流路が角柱同士で連通するよう構成した。
【0021】
これにより、成形時の金型温度(本実施形態においては70℃)においての加圧駒1の形状が、図2(a)および図3に示したように前述した溝部の形状に略一致する形状として構成するとともに、加圧駒1に設けられた図示しない熱媒入口に熱媒を供給することによって熱媒が加圧駒1の枠を一周して流れ、加圧駒1全体を温調した後、加圧駒1に設けられた図示しない熱媒出口より外部に排出されるよう構成した。
なお、図1および図2に示した実施形態においては熱媒流路を2系列設けて、加圧駒1全体が速やかに温調されて所望の温度になるよう構成した。
【0022】
ここで、前記熱媒流路の本数は、本実施形態に示した2本に限らず、1本であっても、また2本以上でであっても良く、加圧駒1を温度調整して熱膨張させることができるよう構成されていれば良い。
なお、熱媒流路は流す熱媒の温度によって加圧駒1を加熱するだけではなく、加圧駒1を冷却することに使用できるので、成形サイクルを短縮化できるといった点で好ましい。
【0023】
また、前記熱媒流路は加熱用と冷却用の2系列を備えるよう構成しても良く、その場合は、成形後にすぐに冷却用の熱媒通路に温度の低い熱媒を流通させることができるので、加熱用の熱媒流路だけ場合と比較して、加圧駒1を速やかに冷却できるので成形サイクルを短縮化できるといった点でさらに好ましい。
【0024】
さらに言えば、熱媒流路に成形時の金型温度より低い温度の熱媒を流通させた状態においての加圧駒1の形状が、図2(a)および図3に示したように前述した溝部の形状に略一致する形状として構成し、熱媒の流通を停止することにより成形時の金型温度によって加圧駒1の温度を上昇させることによって、加圧駒1を膨張させるように構成しても良い。
【0025】
また、加圧駒1に形成した温度調整体は、図1および図2に示した熱媒流路に限らず、図5に示した電熱式のヒータH1であっても良く、また電熱式ヒータH1と熱媒流路を併用する方式であっても良い。
【0026】
ここで、本実施の形態において使用した加圧駒1は、ステンレス鋼材製の部材を使用したが、これに限るものではなく、加圧駒1を形成する部材の材質は、後述する熱膨張の作用によってくいきり部からの塗料の漏れをシールできる材質であれば良いので、その他の鋼材、SC材、合金製等、あるいはその他の金属製であっても勿論良い。
なお、加圧駒1の好ましい材質は、可動型10を構成する部材より硬度が低い材質が、型本体を傷つけないとういう点で好ましいので、比較的硬度の低いステンレス材や銅材等が好ましい。
【0027】
また、本実施形態においては成形品の形状からくいきり部の形状が矩形であって、嵌合部に形成した溝部の形状が断面矩形の枠状であったため、加圧駒1を矩形の枠状に構成したが、これに限るものではなく、加圧駒1は金型キャビティ5分割面の全周にわたって形成されるくいきり部の形状に合わせて形成されなければならず、例えばくいきり部の形状が円状であれば円状に形成する必要がある。
【0028】
次に、塗料注入機50について簡単に説明する。
本実施の形態における塗料注入機50(インジェクタと称することもある)は、可動型10に取り付けられて、可動型10のキャビティ5面に配設された塗料注入口51より金型キャビティ5内に塗料を注入することができるよう構成されている。また、塗料注入機50の塗料注入口51には図示しないバルブが取りつけられており、基材の射出成形時においては、該バルブが閉じられていることによって、金型100のキャビティ5内に射出された樹脂が塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
【0029】
そして、本実施の形態における塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動されて、塗料注入機50の中に供給された塗料を、所望する量だけ正確に可動型10のキャビティ5面より注入することができるよう構成されている。
【0030】
なお、本実施の形態における塗料注入機50は、前記したように可動型10のキャビティ5面より塗料を注入するよう構成したが、これに限るものではなく、金型キャビティ5内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ5面との間に生じた隙間部分に塗料を注入できるように構成すれば良く、塗料注入機50は固定型20に取りつけられる等しても良い。また、本実施の形態において塗料注入機50は、一台であるがこれに限るものではなく、複数台であっても良い。
【0031】
以下、金型100を用いた型内被覆成形方法の詳細を図6および図4を用いて説明する。
まず、第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型締めする。そして、基材である熱可塑性樹脂を金型内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:宇部サイコン株式会社製 UT20B)して、基材をある程度(金型を開いても成形品が変形しない程度)まで冷却させる。
金型100内のキャビティ5に樹脂が充填された状態を図4(a)に示す。
図4に示した実施形態においては、くいきり部の隙間の大きさを0.5mmにしているため、該くいきり部の隙間に樹脂が進入して固化している状態となっている。
【0032】
基材の冷却後、加圧駒1の熱媒流路に180℃に加熱した熱媒(本実施形態においては油)を流し、加圧駒1を膨張させる。
加圧駒1は膨張することによってくいきり部に進入した樹脂を強く押さえこんだ状態(押圧状態と称することもある)となる。そして、図4(c)に示すように金型をわずかに開いた状態(本実施の形態においては1mmほど型開方向に可動型10を移動させた状態)として、金型キャビティ5内で成形した樹脂成形品と可動型10の金型キャビティ5面との間に隙間を生じさせる。
【0033】
前記隙間を生じさせた後、前記隙間に塗料注入機50を介し塗料を7ml(ミリリットル)注入する。なお、本実施の形態において用いた塗料の成分を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003843773
【0035】
前記隙間に塗料注入機50を使用して塗料を注入した後、可動型10を固定型20の方向に移動させ金型100を再度閉じて型締めすることにより、隙間の中の塗料を押し広げながら流動させ、金型100のキャビティ5内の隅々まで行き渡らせると同時に圧力をかけたままの状態とする。
【0036】
なお、塗料注入機50より注入した塗料を7ml(ミリリットル)により、基材の上に形成される塗膜の厚さは0.100mm程度である。
この際において塗料がくいきり部の隙間より漏れようとするが、図4(c)に示したように加圧駒1が膨張することによってくいきり部に進入した樹脂を強く押圧した状態となっているので該隙間より塗料が漏れ出すことはない。
【0037】
本実施形態においては、該くいきり部の隙間を0.5mmとして、くいきり部に進入した樹脂を強く押圧した状態とすることによって該隙間より塗料が漏れ出すことを防止しているが、該隙間の大きさが0.1mm未満であるとくいきり部に樹脂が進入しづらくなり、該隙間の大きさが1mmより大きい場合は成形後の成形品に付着するくいきり部に進入した樹脂を除去する作業が煩雑となる。
従って、前記隙間の大きさが0.1mmから1mmの範囲にあることが好ましい。
【0038】
前記くいきりぶ部における隙間の大きさを0.1mmから1mmの範囲とすることによって、くいきり部に樹脂を確実に進入させることができ、くいきり部に進入した樹脂を押圧して塗料漏れを防止する方法を確実に行える
【0039】
くいきり部に進入した樹脂を押圧して塗料漏れを防止する型内被覆成形方法であれば、くいきり部が磨耗した場合においても、磨耗した面に合わせて樹脂が進入して固化するため、磨耗していない場合に比較して効果が落ちることなく塗料の漏れを防止することができる。従って、くいきり部に進入した樹脂を押さえつけてシールする方法は、該隙間の大きさが概ね0.1mmから1mmまでの程度の範囲にあるとき大きな効果を発揮するので特に好ましい。
なお、本発明におけるくいきり部(くいきり構造の嵌合部)の隙間の大きさの定義は、嵌合部における雄型である固定型20と雌型である可動型10との間の距離であって、可動型10の移動方向に対して直交する方向の距離である。
【0040】
また、溝部を金型キャビティ5の全周にわたって形成し、加圧駒1が金型キャビティ5の全周にわたって配設されている本実施形態は塗料の漏れを防止するといった点で特に効果が高く好ましいが、くいきり部に進入した樹脂を押圧して塗料漏れを防止する方法によれば、金型キャビティ5の全周にわたって溝部と加圧駒1を配設する必要はなく、くいきり部の一部に溝部を形成して、加圧駒1をくいきり部の要所に配しさえすれば塗料の漏れを防止することが可能であって、加圧駒1が金型キャビティ5の全周にわたって配設されている必要はない。
【0041】
なお、くいきり部の大きさを調整して、従来技術の欄で前述した補助キャビティに樹脂を充填することにより塗料の漏れを防止する方法の効果を狙った場合においても、本発明における型内被覆成形金型の構成を適用した場合においては、加圧駒1が補助キャビティに相当するくいきり部に進入した樹脂を押圧するので、進入した樹脂の成形収縮によって塗料の漏れが発生するという問題点を克服することができ、非常に好ましい結果を得ることができる。
【0042】
塗料の注入後、加圧駒1の熱媒流路に70℃に加熱した熱媒を流し、加圧駒1を収縮させる。加圧駒1は収縮することによって、くいきり部に進入した樹脂を強く押圧した状態を徐々に解消する。
【0043】
そして、金型100のキャビティ5内の隅々まで行き渡らせると同時に圧力をかけたままの状態で塗料を硬化させ、塗料硬化後、型を開いて製品を取り出す。なお、本実施の形態において用いた塗料は、熱硬化性の塗料であり、設定した金型温度によって容易に硬化する。
【0044】
また、図5(1)あるいは(3)に示したように、雌型である可動型10の加圧駒1に対向する面に、塗料効果用の電熱ヒータH3を並設すれば、ヒータH3の熱によって、くいきり部に漏れ出してくる塗料の硬化が促進され、くいきり部の中で大きく流動性を失う、あるいは完全に硬化する等といった効果が期待できるので金型100からの塗料の漏れを防止するといった点で効果が高く、好ましい。
【0045】
【発明の効果】
本発明における型内被覆成形用金型においては、嵌合部に形成した溝部に配した加圧駒が、温度調整体によって加熱されて膨張することによって、雌型に直接当接して、あるいは嵌合部に進入した樹脂を押圧することによって、嵌合部から金型キャビティの外に塗料が漏れることを防止することができるといった優れた作用効果を有する。
従って、漏れた塗料が次成形において製品に混入し悪影響をおよぼす、あるいは金型を傷つける等といった問題を引き起こすことがないので、長期に安定した型内被覆成形を行うことが可能である。
【0046】
また、前記嵌合部における隙間の大きさを0.1mmから1mmの範囲とすることによって、前記嵌合部に樹脂を積極的に進入させることができ、該嵌合部に進入した樹脂を押圧して効果的に塗料漏れを防止することができる。
前記嵌合部に進入した樹脂を押圧して塗料漏れを防止する型内被覆成形方法であれば、嵌合部が磨耗した場合においても、磨耗した面に合わせて樹脂が進入して固化するため、磨耗していない場合に比較しても塗料の漏れを防止をする効果が落ちることなく持続して安定した運転を実施することができる。
【0047】
また、加圧駒に内設する温度調整体としては、電熱ヒータや熱媒流路を設ける手段などが、構成が簡単で故障などが少ないといった点で好ましい効果を発揮する。特に、熱媒流路を使用した場合においては流通させる熱媒の温度を調整することによって加圧駒をすばやく加熱冷却することができ成形のサイクルタイムを短縮化することができるといった優れた作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる型内被覆成形用金型の構成を説明する構造図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる型内被覆成形用金型の構造を説明する要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる型内被覆成形用金型に用いた固定型の構造を説明する組立図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる型内被覆成形用金型に用いた加圧駒の挙動を説明するための概念図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係わる型内被覆成形用金型の説明する要部断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
【図7】従来法による型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 加圧駒
5 金型キャビティ
10 可動型
20 固定型
20A ベース盤
20B コア盤
50 塗料注入機
51 塗料注入口
100 型内被覆成形用金型
H1 電熱ヒータ
H3 電熱ヒータ

Claims (5)

  1. 雄型と雌型により形成されたくいきり構造の嵌合部によって全周を囲まれた金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品の表面に該金型キャビティ内で被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型において、該嵌合部の少なくとも一部に溝部を形成して該溝部の形状に略一致する形状の加圧駒を配設し、該加圧駒には温度調整体を内設したことを特徴とする型内被覆成形用金型。
  2. 前記嵌合部における隙間の大きさが0.1mmから1mmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の型内被覆成形用金型。
  3. 前記温度調整体は、加圧駒内部に形成された熱媒流路であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の型内被覆成形用金型。
  4. 前記温度調整体は、加圧駒内部に配設された電熱ヒータであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の型内被覆成形用金型。
  5. 雄型と雌型により形成されたくいきり構造の嵌合部により全周を囲まれた金型キャビティと該金型キャビティ内に塗料を注入するための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用い、該金型キャビティで成形した樹脂成形品の表面に該金型キャビティ内で被覆を施す型内被覆成形方法において、
    該嵌合部の少なくとも一部に溝部を形成して該溝部の形状に略一致する形状の加圧駒を配設するとともに、該加圧駒には温度調整体を内設し、前記嵌合部の隙間の大きさを0.1mmから1mmの範囲とすることによって、樹脂の射出充填時において該嵌合部に進入した樹脂を、塗料の注入時において熱膨張させた加圧駒により押圧することを特徴とする型内被覆成形方法。
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