JP2001239161A - 低温有害ガス浄化触媒 - Google Patents

低温有害ガス浄化触媒

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JP2001239161A
JP2001239161A JP2000054522A JP2000054522A JP2001239161A JP 2001239161 A JP2001239161 A JP 2001239161A JP 2000054522 A JP2000054522 A JP 2000054522A JP 2000054522 A JP2000054522 A JP 2000054522A JP 2001239161 A JP2001239161 A JP 2001239161A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中のアルデヒド類や排ガス中のNOx、
CO等といった有害ガスを常温あるいは従来よりも低温
であってもより確実に浄化することが可能な低温有害ガ
ス浄化触媒を提供すること。 【解決手段】 金属酸化物及び炭素質材料からなる群か
ら選択される少なくとも一種の物質と、5nm以下の平
均粒径を有する金属超微粒子とからなることを特徴とす
る低温有害ガス浄化触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低温有害ガス浄化触
媒に関するものであり、より詳しくは、空気中のアルデ
ヒド類や排ガス中のNOx、CO等を低温であっても浄
化することが可能な低温有害ガス浄化触媒に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、人間を取り巻く環境に存在し得る
成分であって人体に影響を及ぼす可能性のある有害ガス
の存在が問題視されるようになってきており、例えば建
築資材等から空気中に発散するアルデヒド類や、排ガス
中の有害成分であるNOxやCOをより低温で確実に浄
化することが可能な技術の開発が望まれている。
【0003】このような背景の下で、有害ガスを浄化す
るための各種の触媒が開発されており、例えば特開平8
−24653号公報には、γ−アルミナ、チタニア、ジ
ルコニア等の多孔質無機酸化物に白金属金属を含浸法、
沈澱法、ゾル−ゲル法等によって担持せしめた第1の触
媒と多孔質無機酸化物に銀化合物を担持せしめた第2の
触媒とを備えた排ガス浄化触媒が記載されている。しか
しながら、特開平8−24653号公報に記載の排ガス
浄化触媒であっても、150〜650℃で排ガス中の窒
素酸化物を還元できるにとどまり、排ガス中の有害成分
であるNOxやCOをエンジン始動時(コールドスター
ト時)のように排ガス温度が低い時からより確実に浄化
するためには十分なものではなかった。
【0004】また、特開平8−52351号公報には、
チタニアを主成分とする担体に主触媒活性金属成分とし
て白金族金属、助触媒成分として酸化ホウ素を含浸法で
担持せしめた揮発性有機塩素化合物分解用触媒が開示さ
れている。しかしながら、特開平8−52351号公報
に記載の触媒は400〜500℃で揮発性有機塩素化合
物を分解するものであり、空気中や排ガス中の有害成分
を低温で浄化するためには十分なものではなかった。
【0005】一方、チタニアに白金を担持せしめた触媒
は、NOxの分解やCOの酸化反応に触媒活性を示し、
その触媒活性が光の照射により促進されるいわゆる光触
媒としての機能が知られている。しかしながら、かかる
光触媒に対しては光を照射しないと十分な触媒活性が得
られないため、空気中や排ガス中の有害成分の浄化のよ
うに必ずしも光を照射できる状態にあるとは限らない場
合には適用が困難であった。
【0006】また、本発明者らによる国際公開第WO9
9/10167号公報には、活性炭等の多孔質炭素や多
孔質シリカ等の多孔質金属酸化物に貴金属金属等を超臨
界流体を用いて担持せしめた金属担持物が記載されてい
る。しかしながら、この国際公開第WO99/1016
7号公報においては、空気中のアルデヒド類や排ガス中
のNOx、CO等を低温で浄化するための低温有害ガス
浄化触媒としてかかる金属担持物を用いることについて
は何ら開示も示唆もなされていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する課題に鑑みてなされたものであり、空気中の
アルデヒド類や排ガス中のNOx、CO等といった有害
ガスを常温あるいは従来よりも低温であってもより確実
に浄化することが可能な低温有害ガス浄化触媒を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、金属酸化物及び炭
素質材料からなる群から選択される少なくとも一種の物
質とそれに担持される金属微粒子とからなる触媒におい
て金属微粒子を平均粒径5nm以下という超微粒子とす
ることによって、驚くべきことに常温であっても空気中
のアルデヒド類を十分に浄化することが可能となり、ま
た200℃以下という低温であっても排ガス中のNOx
及びCOを十分に浄化することが可能となることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、金属酸化物及び炭素
質材料からなる群から選択される少なくとも一種の物質
と、5nm以下の平均粒径を有する金属超微粒子とから
なることを特徴とする低温有害ガス浄化触媒である。
【0010】なお、上記本発明の触媒により常温であっ
ても空気中のアルデヒド類が十分に浄化され、また20
0℃以下という低温であっても排ガス中のNOx及びC
Oが十分に浄化される理由は定かではないが、金属が極
めて微細な粒子として担持されていることからその触媒
活性が特異的に増長され、更にかかる金属の触媒活性と
金属酸化物又は炭素質材料の触媒活性との相乗効果によ
って達成されていると本発明者らは考えている。
【0011】また、本発明にかかる金属酸化物として
は、Ti,Al,Si,Ce,Zr,Fe,Mn,Ni,Zn,Cuからなる群から選
択される少なくとも一種の金属の単独酸化物又は複合酸
化物からなる1000μm以下の平均粒径を有する粒子
が好ましく、炭素質材料としては、活性炭、黒鉛、活性
チャー、コークス、ハードカーボン及びソフトカーボン
からなる群から選択される少なくとも一種の炭素質材料
からなる1000μm以下の平均粒径を有する粒子が好
ましく、金属超微粒子としては、Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os,A
u,Ag,Cu,Mn,Fe,Niからなる群から選択される少なくとも
一種の金属の超微粒子が好ましい。このような金属超微
粒子と金属酸化物又は炭素質材料との組み合わせによれ
ば、有害ガスの浄化がより効率良く進行する傾向にあ
る。
【0012】また、本発明の触媒は、1.013×10
6Pa(10atm)以上の圧力下でかつその圧力下に
おける沸点以上の温度に維持された高温高圧流体を用い
て前記物質に前記金属超微粒子を担持せしめたものであ
ることが好ましい。このような高温高圧流体を用いるこ
とによって金属が5nm以下(好ましくは2nm以下)
という超微細な粒子サイズでかつ均一な圧力下で均一に
分散して担持されるため、触媒活性がより向上する傾向
にある。
【0013】更に、本発明の触媒は、超臨界流体を用い
て前記物質に前記金属超微粒子を担持せしめたものであ
ることがより好ましい。このように超臨界流体を用いる
ことによって金属が5nm以下(好ましくは2nm以
下)という超微細な粒子サイズでかつ金属単体として均
一に分散して担持されるため、触媒活性が更に向上する
傾向にある。
【0014】また、本発明の触媒においては、前記金属
酸化物が光増感作用を有する金属酸化物でありかつ前記
金属超微粒子が2nm以下の平均粒径を有する貴金属超
微粒子であることが好ましい。このように光の照射によ
って触媒活性が促進されるいわゆる光増感作用を有する
金属酸化物に2nm以下の平均粒径を有する貴金属超微
粒子を担持せしめることにより、驚くべきことに光を照
射しない状態であっても有害ガスの触媒反応に対して高
い触媒活性を示すようになることを本発明者らが見出し
たものである。かかる知見は従前のいわゆる光触媒に関
する当業者の常識を覆すものであり、光の照射なしで光
触媒の触媒活性を増長させる手法として極めて有用な手
法である。
【0015】更に、本発明の触媒においては、前記金属
酸化物が酸化チタンでありかつ前記金属超微粒子が2n
m以下の平均粒径を有する白金超微粒子であることが特
に好ましい。このような組み合わせとすることによっ
て、常温でかつ光を照射しない状態であっても空気中の
アルデヒド類の分解反応に対して非常に高い触媒活性を
示す「常温空気浄化用触媒」、あるいは、200℃以下
という低温でかつ光を照射しない状態であっても排ガス
中のNOxの分解反応及びCOの酸化反応に対して高い
触媒活性を示す「低温排ガス浄化用触媒」が得られる傾
向にある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0017】本発明の低温有害ガス浄化触媒は、金属酸
化物及び炭素質材料からなる群から選択される少なくと
も一種の物質と、5nm以下の平均粒径を有する金属超
微粒子とからなることを特徴とするものである。
【0018】すなわち、本発明の触媒は、金属酸化物及
び炭素質材料からなる群から選択される少なくとも一種
の物質と5nm以下の平均粒径を有する金属超微粒子と
が共存したものである。その共存の形態は、上記物質を
担体としてその担体に金属超微粒子を担持せしめたもの
でも、両者が混合したもの等でもよいが、前者の方が触
媒活性がより高くなる傾向にあるため好ましい。また、
上記物質が粒子の形態であると、触媒活性がより高くな
る傾向にあるため好ましい。
【0019】このような金属酸化物としては、貴金族元
素(Pt, Pd, Rh, Ru, Au等)、卑金属元素(Y, La, Ce,
Pr, Nd, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Lu, Ca, M
g, Al, K, Ti, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Ga, Rb, Sr,
Zr, Nb, Mo, In, Sn, Cs, Ba, Ta, W等)、メタロイド
元素(Si, Ge, As, Sb等)の酸化物が挙げられ、中でも
Ti,Al,Si,Ce,Zr,Fe,Mn,Ni,Zn,Cuからなる群から選択さ
れる少なくとも一種の金属の単独酸化物又は複合酸化物
が好ましく、酸化チタン、アルミナ、酸化ケイ素、酸化
セリウム、ゼオライト、ジルコニア、酸化鉄、酸化マン
ガン、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化銅がより好まし
い。なお、本発明にかかる金属酸化物は、ゼオライト、
酸化チタン−ジルコニア、酸化セリウム−ジルコニアの
ように複数の金属元素を含有していてもよく、更に非金
属元素を含んでいてもよい。また、ここでは「金属」の
範疇に「半金属」も含めることとする。
【0020】このような金属酸化物を使用することによ
り、その物質自体も触媒として作用し、特に後述する金
属超微粒子との相乗効果によって低温における有害ガス
の浄化が十分に達成される。
【0021】本発明にかかる金属酸化物は、好ましくは
1000μm以下、より好ましくは100μm〜10n
m、特に好ましくは10μm〜10nm、の平均粒径を
有する粒子である。平均粒径が1000μmを超えると
粒子の表面積が低下し、十分な触媒活性が得られない傾
向にある。また、金属酸化物の比表面積は1〜1000
2/g程度であることが好ましく、平均粒径が比較的
大きい場合は多孔質粒子であることが好ましい。
【0022】また、炭素質材料としては、活性炭、黒
鉛、活性チャー、コークス、ハードカーボン(難黒鉛化
炭素)、ソフトカーボン(易黒鉛化炭素)が好ましい。
このような炭素質材料を使用した場合も、その物質自体
が触媒として作用し、特に後述する金属超微粒子との相
乗効果によって低温における有害ガスの浄化が十分に達
成される。
【0023】本発明にかかる炭素質材料は、好ましくは
1000μm以下、より好ましくは100μm〜10n
m、特に好ましくは10μm〜10nm、の平均粒径を
有する粒子である。平均粒径が1000μmを超えると
粒子の表面積が低下し、十分な触媒活性が得られない傾
向にある。また、炭素質材料の比表面積は1〜4000
2/g程度であることが好ましく、多孔質粒子である
ことが好ましい。
【0024】上記本発明にかかる物質の形状は特に制限
はなく、粉末状、ペレット状、モノリス状、板状、繊維
状等の形状を使用条件に応じて選択することができる。
【0025】本発明の触媒は、上記物質に金属超微粒子
を共存せしめたものである。このような金属として
は、、Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os,Au,Ag,Cu,Mn,Fe,Niが挙げら
れ、中でも貴金属元素(Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os,Au,Ag)が
好ましく、白金族元素(Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os)がより好
ましい。このような金属の超微粒子を前記物質と共存さ
せて使用することにより、金属超微粒子の触媒作用と前
記物質の触媒作用との相乗効果によって低温における有
害ガスの浄化が十分に達成される。
【0026】本発明にかかる金属超微粒子は平均粒径が
5nm以下であることが必要であり、より好ましくは2
nm以下、特に好ましくは1nm以下の平均粒径を有す
る超微粒子である。このように本発明の触媒において
は、金属酸化物又は炭素質材料に担持される金属微粒子
を平均粒径5nm以下という超微粒子とすることによっ
て、驚くべきことに常温であっても空気中のアルデヒド
類を十分に浄化することが可能となり、また200℃以
下という低温であっても排ガス中のNOx及びCOを十
分に浄化することが可能となる。
【0027】なお、本発明にかかる金属超微粒子は、金
属酸化物等の金属化合物を一部に含有していてもよい
が、より触媒活性が強まることから金属単体であること
が好ましい。上記本発明の触媒により常温であっても空
気中のアルデヒド類が十分に浄化され、また200℃以
下という低温であっても排ガス中のNOx及びCOが十
分に浄化される理由は定かではないが、金属が極めて微
細な粒子として担持されていることからその触媒活性が
特異的に増長され、更にかかる金属の触媒活性と金属酸
化物又は炭素質材料の触媒活性との相乗効果によって達
成されていると本発明者らは考えている。
【0028】本発明の触媒中の金属超微粒子の含有率
は、触媒の全重量を基準にして0.01〜20重量%で
あることが好ましく、0.05〜5重量%であることが
より好ましく、0.2〜2重量%であることが特に好ま
しい。金属超微粒子の含有率が0.01重量%未満で
は、金属超微粒子による触媒作用が十分に得られない傾
向にある。
【0029】また、本発明の触媒においては、前記金属
酸化物が光増感作用を有する金属酸化物でありかつ前記
金属超微粒子が2nm以下の平均粒径を有する貴金属超
微粒子であることが好ましい。このような光増感作用を
有する金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ニッケ
ル、酸化亜鉛、酸化銅、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ニ
オブ、酸化タングステンが挙げられ、酸化チタンが特に
好ましい。このように光の照射によって触媒活性が促進
されるいわゆる光増感作用を有する金属酸化物に2nm
以下の平均粒径を有する貴金属超微粒子を担持せしめる
ことにより、驚くべきことに光を照射しない状態であっ
ても有害ガスの触媒反応に対して高い触媒活性(*1)を
示すようになることを本発明者らが見出したものであ
る。かかる知見は従前のいわゆる光触媒に関する当業者
の常識を覆すものであり、光の照射なしで光触媒の触媒
活性を増長させる手法として極めて有用な手法である。
なお、ここでいう高い触媒活性(*1)とは、例えば反応
速度定数を触媒活性の指標とした場合に、以下の関係: {(光照射しない時の反応速度定数)/(光照射した時
の反応速度定数)}×100≧50 を満たすような場合をいう。
【0030】更に、本発明の触媒においては、前記金属
酸化物が酸化チタンでありかつ前記金属超微粒子が2n
m以下の平均粒径を有する白金超微粒子であることが特
に好ましい。このような組み合わせとすることによっ
て、常温(好ましくは−20〜80℃)でかつ光を照射
しない状態であっても空気中のアルデヒド類の分解反応
に対して非常に高い触媒活性を示す「常温空気浄化用触
媒」、あるいは、200℃以下という低温でかつ光を照
射しない状態であっても排ガス中のNOxの分解反応及
びCOの酸化反応に対して高い触媒活性を示す「低温排
ガス浄化用触媒」が得られる傾向にある。
【0031】上記物質に金属超微粒子を共存せしめる方
法としては、以下に説明するいわゆる高温高圧法かいわ
ゆる超臨界法が特に好ましい。
【0032】すなわち、高温高圧法とは、1.013×
106Pa(10atm)以上、より好ましくは1.5
20×106Pa(15atm)以上、の圧力下でかつ
その圧力下における沸点以上の温度に維持された高温高
圧流体を用いて前記物質に前記金属超微粒子を担持せし
める方法である。より具体的には、金属及び/又は金属
前駆体と溶媒とを含む溶液をその溶媒が上記の高温高圧
流体になる状態で担体に接触させることにより担体表面
に金属及び/又は金属前駆体を担持させる方法であり、
その後に必要に応じて後述する焼成処理及び/又は還元
処理を施すことによって本発明の触媒が得られる。この
ような高温高圧流体は、液体に近い溶解能力と、気体に
近い拡散性及び粘性を有する傾向にあるため、担体の孔
の深部や非常に微細な口径の孔にも、金属を迅速にかつ
均一に微細な状態で浸透させることができる。なお、上
記の溶解能力は、温度、圧力、エントレーナー(添加
物)等によって調整できる。従って、このような高温高
圧流体を用いることによって金属が5nm以下(好まし
くは2nm以下)という超微細な粒子サイズでかつ均一
な圧力下で均一に分散して担持されるため、触媒活性が
より向上する傾向にある。
【0033】また、超臨界法とは、本発明者らによる国
際公開番号WO99/10167号公報に記載の超臨界
流体を用いて前記物質に前記金属超微粒子を担持せしめ
る方法である。より具体的には、金属及び/又は金属前
駆体と溶媒とを含む溶液をその溶媒が超臨界流体になる
状態で担体に接触させることにより担体表面に金属及び
/又は金属前駆体を担持させる方法であり、その後に必
要に応じて後述する焼成処理及び/又は還元処理を施す
ことによって本発明の触媒が得られる。ここで、超臨界
流体とは臨界温度以上に加熱された流体を意味する。し
たがって、溶媒が超臨界流体になる状態とは、溶媒の臨
界温度以上に溶媒が加熱された状態を意味する。圧力に
関しては特に制限はないが、臨界圧力以上とすることが
好ましい。このような超臨界流体は、液体と同等の溶解
能力と、気体に近い拡散性及び粘性を有するため、担体
の孔の深部や非常に微細な口径の孔にも、金属を迅速に
かつ均一に微細な状態で浸透させることができる。な
お、上記の溶解能力は、温度、圧力、エントレーナー
(添加物)等によって調整できる。従って、このように
超臨界流体を用いることによって金属が5nm以下(好
ましくは2nm以下)という超微細な粒子サイズでかつ
金属単体として均一に分散して担持されるため、触媒活
性が更に向上する傾向にある。
【0034】なお、上記のようにして金属及び/又は金
属前駆体を担体に担持せしめた後、必要に応じて窒素も
しくは空気中での焼成処理、及び/又は、水素もしくは
一酸化炭素もしくは炭化水素(メタン、アセトアルデヒ
ド等)含有雰囲気中での還元処理を施すことが好まし
い。このような焼成処理、還元処理の条件は特に制限さ
れないが、例えば200〜800℃の温度で1〜10時
間加熱するといった条件が採用される。
【0035】また、金属前駆体としては、金属のハロゲ
ン化物、硝酸塩、炭酸塩、アセチルアセトナート、テト
ラアンミン塩、アルコキシド等が用いられる。
【0036】更に、このような高温高圧流体又は超臨界
流体となる溶媒としては特に制限はないが、例えば、メ
タン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレ
ン等の炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のモノオール;エチレングリコール、プロピレ
ングリコール等のグリコール;アセトン、アセチルアセ
トン等のケトン;ジメチルエーテル等のエーテル;二酸
化炭素;水;アンモニア;塩素;クロロホルム;フレオ
ン類等を挙げることができる。また、金属及び/又は金
属前駆体の流体への溶解度を高めるために、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセト
ン、エチルメチルケトン、アセチルアセトン等のケト
ン;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
等をエントレーナーとして用いることができる。
【0037】本発明の触媒の使用方法は特に制限され
ず、例えば処理対象となる有害ガスを含む気体と触媒と
をバッチ式あるいは連続的に接触させることによって触
媒による有害ガスの浄化が達成される。処理対象となる
有害ガスとしては、空気中のVOC類(Volatile Organi
c Chemicals)、特にアルデヒド類、アミン類、メルカプ
タン類;空気中及び排ガス中のNOx、CO、HC、S
Ox;またSVOC類(Semi Volatile Organic Chemica
ls)として挙げられるフタル酸エステル類、アルキルフ
ェノール類、クロロフェノール類が挙げられる。
【0038】また、本発明の触媒を使用する場合の反応
条件は特に制限されないが、前述の通り従来より低温に
おいて有害ガスの浄化を行なえようになるため、触媒に
よる浄化処理可能温度の下限が従来より下がることとな
る。なお、効率良く浄化できる温度領域は使用する触媒
と処理対象となる有害ガスとの組み合わせにより相違す
るため、実際の処理温度はその組み合わせに応じて好ま
しくは−20℃〜500℃の間で適宜選択される。例え
ば、空気中のアルデヒド類を対象とする場合は好ましく
は0〜80℃の処理温度で浄化することが可能となり、
また、排ガス中のNOx及びCOを対象とする場合は好
ましくは150〜200℃の処理温度で浄化することが
可能となる。
【0039】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
より具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0040】実施例1 白金アセチルアセトナート500mgをアセトン5ml
に溶解させ、これをオートクレーブ中に導入し、更にチ
タニア粉末(Sachtleben Chemie GMBH製、UV100)1g
及びドライアイス30gを入れ、オートクレーブを密閉
した後に温度150℃、圧力300kg/cm2に加熱
加圧して2時間保持し、二酸化炭素を超臨界流体とした
状態でチタニア粉末に白金アセチルアセトナートを担持
せしめた。次いで、このチタニア粉末を、105℃にて
1時間保持して乾燥し、チタニア上に白金を担持した表
1に示す触媒(白金量1.3wt%)を得た。
【0041】なお、担体粒子及び担持されている金属の
平均粒径はTEM観察、SEM観察あるいはX線回折から求め
た。X線回折により粒子径を求める場合は、理学電機製X
線回折装置RAD-Bを使用し、下記手法により実施した。
【0042】すなわち、触媒を硝子製試料セルに詰め、
グラファイトモノクロメータで単色化したCuKαを線源
とし、反射式ディフラクトメータ法によって広角X線回
折強度曲線を測定した。そして、粒子径(格子面に垂直
方向の結晶の厚さ)Lcを、その格子面による回折線の半
値幅β、波長λ、Bragg角θに基づいて以下のScherrer
の式: Lc=Kλ/βcosθ (但し、K=0.90)により求めた。
【0043】実施例2 白金アセチルアセトナート500mgをアセトン5ml
に溶解させ、これをオートクレーブ中に導入し、更に実
施例1と同様のチタニア粉末1g及び水5gを入れ、オ
ートクレーブを密閉した後に温度200℃、圧力15気
圧(1.520×106Pa)に加熱加圧して1週間保
持し、水を高温高圧流体とした状態でチタニア粉末に白
金アセチルアセトナートを担持せしめた。次いで、この
チタニア粉末を、105℃にて1時間保持して乾燥し、
チタニア上に白金を担持した表1に示す触媒(白金量0.
05wt%)を得た。
【0044】実施例3〜7 白金の担持量を表1に示す量にした以外は実施例2と同
様にして表1に示す触媒(白金量0.2〜7.0wt%)を得
た。
【0045】比較例1 実施例1で用いたチタニア粉末を、白金を担持すること
なくそのまま用いた。
【0046】比較例2 実施例1と同様のチタニア粉末1gを白金アンミン塩水
溶液(白金含有量1.32g/l、田中貴金属社製)1
0ml中に浸漬し、チタニア粉末に白金のアンミン塩を
担持せしめた。次いで、このチタニア粉末を、250℃
にて5時間保持して乾燥した後、空気中500℃にて2
時間焼成し、更に水素中300℃にて3時間保持して還
元せしめ、チタニア上に白金を担持した表1に示す触媒
(白金量1.3wt%)を得た。
【0047】実施例8 白金アセチルアセトナートに代えてパラジウムアセチル
アセトナート500mgを使用した以外は実施例1と同
様にしてチタニア上にパラジウムを担持した表1に示す
触媒(パラジウム量1.3wt%)を得た。
【0048】実施例9 白金アセチルアセトナートに代えてパラジウムアセチル
アセトナート500mgを使用した以外は実施例2と同
様にしてチタニア上にパラジウムを担持した表1に示す
触媒(パラジウム量1.3wt%)を得た。
【0049】実施例10〜13 白金アセチルアセトナートに代えて、 実施例10:ロジウムアセチルアセトナート500mg 実施例11:ルテニウムアセチルアセトナート500m
g 実施例12:鉄アセチルアセトナート500mg 実施例13:ニッケルアセチルアセトナート500mg を使用した以外は実施例1と同様にしてチタニア上にロ
ジウム、ルテニウム、鉄又はニッケルを担持した表1に
示す触媒(金属担持量は全て1.3wt%)を得た。
【0050】実施例14 白金アセチルアセトナートに代えて塩化金酸500mg
を使用した以外は実施例2と同様にしてチタニア上に金
を担持した表1に示す触媒(金量0.5wt%)を得た。
【0051】実施例15 チタニア粉末に代えてγ−アルミナ粉末(日揮ユニバー
サル社製)1gを使用した以外は実施例1と同様にして
γ−アルミナ上に白金を担持した表2に示す触媒(白金
量1.3wt%)を得た。
【0052】比較例3 チタニア粉末に代えてγ−アルミナ粉末(日揮ユニバー
サル社製)1gを使用した以外は比較例2と同様にして
γ−アルミナ上に白金を担持した表2に示す触媒(白金
量1.3wt%)を得た。
【0053】実施例16〜18 チタニア粉末に代えて、 実施例16:酸化ケイ素粉末(富士シリシア社製)1g 実施例17:酸化セリウム粉末(和光純薬社製)1g 実施例18:活性炭(比表面積1500m2/g、キャタラ
ー社製)1g を使用した以外は実施例1と同様にして酸化ケイ素、酸
化セリウム又は活性炭上に白金を担持した表2に示す触
媒(白金量は全て1.3wt%)を得た。
【0054】比較例4〜7 実施例15〜18で用いたγ−アルミナ粉末(比較例
4)、酸化ケイ素粉末(比較例5)、酸化セリウム粉末
(比較例6)又は活性炭(比較例7)を、白金を担持す
ることなくそのまま用いた。
【0055】[アセトアルデヒド浄化性能試験]実施例
1〜18及び比較例1〜7の触媒をそれぞれ0.1g、
モデルガスとして20ppmアセトアルデヒド含有ガス
(O220%/N2バランス)を10リットル用いて、以
下の条件下でガスを触媒に連続的に接触させ、アセトア
ルデヒド濃度の経時的変化から各触媒によるアセトアル
デヒド浄化性能を評価した。
【0056】評価装置としては循環閉鎖系の装置を使用
し、20ppmアセトアルデヒド含有ガス10リットル
を流速5リットル/minで循環させて触媒に接触さ
せ、10分毎にサンプリングしてガスクロマトグラフィ
ーにてアセトアルデヒドの濃度を測定した。なお、装置
内には光が照射しないように遮光した状態とし、温度は
20℃に維持した。
【0057】得られたアセトアルデヒドの残存濃度の経
時的変化を時間に対して対数表示し、その傾きから触媒
活性の指標として反応速度定数を求めた。得られた結果
を表1及び表2に示す。また、実施例1の触媒と比較例
2の触媒については、アセトアルデヒドの残存濃度と時
間との関係を図1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表1及び表2に示した結果から明らかなよ
うに、本発明の触媒(実施例1〜18)によれば、常温
でかつ光を照射しない状態であっても空気中のアルデヒ
ド類の分解反応に対して非常に高い触媒活性を示すこと
が確認された。かかる本発明の触媒によって達成される
触媒活性は、金属超微粒子を担持していない比較例1、
4〜7の触媒のみならず、金属微粒子の粒径が5nmよ
り大きい比較例2〜3の触媒に比べても顕著に高い活性
であった。
【0061】従って、かかる効果は、金属酸化物粒子又
は炭素質材料粒子の触媒作用と金属超微粒子の触媒作用
との相乗効果を伴うものであり、当業者の予想を遥かに
超えた効果であることが確認された。
【0062】次に、実施例4の触媒を用いて、温度を0
℃及び60℃に維持した以外は前記試験と同様にして反
応速度定数を得た。得られた反応速度定数を表3に示
す。
【0063】
【表3】
【0064】表3に示した結果から明らかなように、本
発明の触媒(実施例4)による触媒活性は、0℃という
非常に低い温度においても十分に高く、60℃になると
更に顕著に高くなることが確認された。
【0065】次に、実施例1、比較例1及び比較例2の
触媒を用いて、キセノンランプ(ウシオ電機製、型番U
I−501C)によって触媒に光を照射しながらガスと
接触させた以外は前記試験と同様にして反応速度定数を
得た。得られた反応速度定数を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】表4に示した結果から明らかなように、本
発明の触媒(実施例1)においては、本来はいわゆる光
触媒として知られている組成(チタニア+白金)である
にも拘わらず、チタニアに担持されている白金の平均粒
径が小さい(1nm以下)と、驚くべきことに光を照射
しない状態であってもアセトアルデヒドの分解反応に対
して非常に高い触媒活性を示していることが確認され
た。そして、本発明の触媒による触媒活性の水準は、光
を照射しない状態で白金の平均粒径が大きい(10n
m)比較例2の触媒に光を照射した場合と同程度であ
り、光を照射した状態では更に顕著に高いものであっ
た。
【0068】[排ガス浄化性能試験〜昇温評価による初
期活性試験〜]実施例1、比較例2及び比較例3の触媒
をそれぞれ粒子径1mm〜2mmのペレット形状にした
もの1g、モデル排ガスとして以下の組成: CO:7000ppm NOx:1200ppm C36(THC):1600ppmC1(メタン換算) O2:6460ppm CO2:10% H2O:5% N2:バランス を有するガスを用いて、以下の条件下でガスを触媒にワ
ンパスで接触させ、NOx,CO,THCの濃度の経時
的変化を求めた。
【0069】(測定条件) 測定温度領域:50℃→350℃ 昇温速度:12℃/min ガス流速:3500ml/min SV:210000/hr。
【0070】実施例1、比較例2及び比較例3の触媒を
用いた場合のそれぞれの結果(NOx,CO,THCの
濃度の経時的変化)を図2〜図4に示す。また、各ガス
が50%浄化されるようになる温度(50%浄化温度)
を表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】図2〜図4及び表5に示した結果から明ら
かなように、本発明の触媒(実施例1)によれば、常温
からNOxの分解反応及びCOの酸化反応に対する触媒
活性があり、150〜200℃という低温領域で十分に
高い触媒活性を示すようになることが確認された。ま
た、本発明の触媒(実施例1)によれば、THCの分解
反応に対しても従来の触媒に比べて触媒活性が低温側に
シフトすることが確認された。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の低温有害
ガス浄化触媒によれば、空気中のアルデヒド類や排ガス
中のNOx、CO等といった有害ガスを常温あるいは従
来よりも低温であってもより確実に浄化することが可能
となる。
【0074】従って、本発明の低温有害ガス浄化触媒
は、常温で空気中のアルデヒド類等の有害ガスを浄化す
るための「常温空気浄化用触媒」、あるいは、200℃
以下という低温で排ガス中のNOx、CO等の有害ガス
を浄化するための「低温排ガス浄化用触媒」として非常
に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】アセトアルデヒド浄化試験における実施例1と
比較例2の結果を示すグラフである。
【図2】排ガス浄化試験における実施例1の結果を示す
グラフである。
【図3】排ガス浄化試験における比較例2の結果を示す
グラフである。
【図4】排ガス浄化試験における比較例3の結果を示す
グラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月14日(2001.5.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/46 311 B01D 53/36 G 23/50 102B 23/745 B01J 23/74 301A 23/755 321 (72)発明者 林 宏明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AA13 AA19 AB01 AC06 BA03X BA03Y BA05X BA05Y BA06X BA06Y BA07X BA07Y BA19X BA19Y BA28Y BA30X BA30Y BA31X BA31Y BA32X BA32Y BA33X BA33Y BA34X BA34Y BA35Y BA36X BA36Y BA38X BA38Y BA41X BA41Y BB01 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA08A BA08B BB02A BB04A BC31A BC32A BC33A BC33B BC35A BC43A BC43B BC50A BC62A BC66A BC66B BC68A BC68B BC69A BC70A BC70B BC71A BC71B BC72A BC72B BC73A BC74A BC75A BC75B CA02 CA07 CA13 CA14 CA17 DA06 EA01X EA01Y EA02Y EB18X EB18Y FA02 FB14 FB18 FC06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物及び炭素質材料からなる群か
    ら選択される少なくとも一種の物質と、5nm以下の平
    均粒径を有する金属超微粒子とからなることを特徴とす
    る低温有害ガス浄化触媒。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物が、Ti,Al,Si,Ce,Zr,Fe,
    Mn,Ni,Zn,Cuからなる群から選択される少なくとも一種
    の金属の単独酸化物又は複合酸化物からなる1000μ
    m以下の平均粒径を有する粒子であり、 前記炭素質材料が、活性炭、黒鉛、活性チャー、コーク
    ス、ハードカーボン及びソフトカーボンからなる群から
    選択される少なくとも一種の炭素質材料からなる100
    0μm以下の平均粒径を有する粒子であり、 前記金属超微粒子が、Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os,Au,Ag,Cu,Mn,
    Fe,Niからなる群から選択される少なくとも一種の金属
    の超微粒子である、ことを特徴とする請求項1に記載の
    低温有害ガス浄化触媒。
  3. 【請求項3】 前記触媒が、1.013×106Pa
    (10atm)以上の圧力下でかつ該圧力下における沸
    点以上の温度に維持された高温高圧流体を用いて前記物
    質に前記金属超微粒子を担持せしめたものであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の低温有害ガス浄化触
    媒。
  4. 【請求項4】 前記触媒が、超臨界流体を用いて前記物
    質に前記金属超微粒子を担持せしめたものであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の低温有害ガス浄化触
    媒。
  5. 【請求項5】 前記金属酸化物が光増感作用を有する金
    属酸化物でありかつ前記金属超微粒子が2nm以下の平
    均粒径を有する貴金属超微粒子であり、光を照射しない
    状態であっても有害ガスの触媒反応に対して高い触媒活
    性を示すものであることを特徴とする請求項1〜4のう
    ちのいずれか一項に記載の低温有害ガス浄化触媒。
  6. 【請求項6】 前記金属酸化物が酸化チタンでありかつ
    前記金属超微粒子が2nm以下の平均粒径を有する白金
    超微粒子であり、常温でかつ光を照射しない状態であっ
    ても空気中のアルデヒド類の分解反応に対して触媒活性
    を示す常温空気浄化用触媒であることを特徴とする請求
    項1〜5のうちのいずれか一項に記載の低温有害ガス浄
    化触媒。
  7. 【請求項7】 前記金属酸化物が酸化チタンでありかつ
    前記金属超微粒子が2nm以下の平均粒径を有する白金
    超微粒子であり、200℃以下という低温でかつ光を照
    射しない状態であっても排ガス中のNOxの分解反応及
    びCOの酸化反応に対して触媒活性を示す低温排ガス浄
    化用触媒であることを特徴とする請求項1〜5のうちの
    いずれか一項に記載の低温有害ガス浄化触媒。
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