JP2001236410A

JP2001236410A - 相互接続型広告配信方法およびそのシステム

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Publication number: JP2001236410A
Application number: JP2000042721A
Authority: JP
Inventors: Kyota Iwaoka; 強太岩岡
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-02-21
Filing date: 2000-02-21
Publication date: 2001-08-31

Abstract

(57)【要約】【課題】完全に不特定多数の人に見せるのではなく、広
告を見せる対象の人をある程度限定して広告することが
でき、その反面で広告を見る意思表示をしない人に対し
ても広告することができ、さらに視覚的で効率的な広告
を行なうことができる広告配信システムを提供すること
を目的とする。また、配信元からの一方通行で広告する
だけでなく、その場でユーザが商品やサービスを購入で
きる広告配信システムを提供することを目的とする。【解決手段】サーバと複数の広告端末とをネットワーク
に接続した相互接続型広告配信システムで、広告を出し
た広告主の店舗などに広告端末を設置し、その広告端末
に、前記広告主の広告以外の他者の広告をも配信するよ
うにする。そのための課金および設置料の算出および合
計する手段を備える。また、広告データには広告属性を
付し、各広告端末には端末属性を付しておき、広告デー
タをどの端末に配信するかを決定する際には、広告属性
と端末属性とに基づいて決定する。広告端末で表示され
た広告に対し、顧客が対話的に申込を行なえる手段を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークに接
続された端末装置へ広告を配信し出力する広告配信方法
およびそのシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】商品あるいはサービスなどの宣伝をしよ
うとする場合、駅など人が集中する場所や新聞の広告媒
体上に広告する。しかし、そのような広告スペースは限
られており、広告するにはコストがかかる。

【０００３】一方、昨今のインターネットの普及によ
り、電子メールあるいはプッシュ型配信技術を利用して
簡単に広告を配信できる広告配信システムが存在する。
これは、あらかじめ登録されたユーザに対して、広告の
電子メールを配信したり、プッシュ型で広告データを配
信するものである。このような配信システムでは、興味
のある分野や配信を希望する広告の種類などを何らかの
形であらかじめユーザに申告してもらい、それに基づい
てユーザが期待する分野や種類の広告を配信するものが
ある。

【０００４】また、街頭、駅、店頭、あるいは店舗など
に広告用の表示装置（いわゆる電光掲示板のような文字
情報のみをスクロールしながら見せるもの、あるいは液
晶やプラズマディスプレイなどによるカラー画像や動画
を見せるものなど）を設置し、広告を見せるものがあ
る。このような広告表示装置では、音声を同時に出力す
るものがある。出力する広告データは、ネットワーク経
由で配信するものが提案されている。

【０００５】店舗などでの販売促進用として、ビデオ再
生装置とテレビ装置とを店舗に設置し、当該店舗で販売
している商品などの広告を出力する方法が知られてい
る。これは、当該店舗で販売している商品のメーカなど
から提供されたテレビＣＭなどのビデオをそのまま表示
するものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述の電子メールある
いはプッシュ型配信技術を利用した広告配信システムで
は、広告を見せる対象者は、定常的なインターネット接
続者に限定される。また、あらかじめ登録（広告を受信
するという意思表示）されたユーザを対象として広告配
信するものであるので、登録されていないユーザに対し
ては広告配信されず、広告の効果が低い。また電子メー
ルで広告を送るシステムでは、視覚効果が小さく、イン
パクトのある広告を打つことができない。

【０００７】上述の街頭、駅、店頭、あるいは店舗など
に広告用表示装置を設置して広告するシステムでは、完
全に不特定多数の人に広告を見せるものであるため、よ
り広告対象者を限定した広告を打ちたい場合など（例え
ば、２０歳台の女性を対象として広告したい場合など）
に対処することができず、効率的でない。

【０００８】さらに、電子メールあるいはプッシュ型配
信技術を利用した広告配信方式、および街頭、駅、店
頭、あるいは店舗などに広告用表示装置を設置して広告
する方式の何れもが、配信元からの一方通行に近いもの
である。

【０００９】上述の店舗にビデオとテレビとを設置して
販促用のビデオを表示する方法では、提供された広告し
か表示できないという不具合がある。また、迅速に広告
内容を変更することもできない。

【００１０】インターネットを介して通信することによ
り任意の端末から任意の端末に広告データを送って表示
させることも考えられるが、ｎ人の広告主がそれぞれｍ
台の端末に広告データを送るとするとｎ×ｍ回の送信が
発生し効率的でない。複数の広告主が出す広告を各広告
主の所望のとおりに、各広告主の店舗に設置した端末に
（自店舗だけでなく必要に応じて他店舗の端末にも）配
信して表示させるような効率的な運用ができる広告配信
システムは実現されていない。

【００１１】本発明は、上述の従来技術における問題点
に鑑み、完全に不特定多数の人に見せるのではなく、広
告を見せる対象の人をある程度限定して広告することが
でき、その反面で広告を見る意思表示をしない人に対し
ても広告することができ、さらに視覚的で効率的な広告
を行なうことができる広告配信システムを提供すること
を目的とする。また、本発明は、配信元からの一方通行
で広告するだけでなく、その場でユーザが商品やサービ
スを購入できる広告配信システムを提供することを目的
とする。さらに、本発明は、広告内容を迅速に変更する
ことができ、さらに効率的に広告データを配信して表示
できる広告配信システムを提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に係る相互接続型広告配信方法は、インタ
ーネットにサーバと複数の広告主の店舗などに設置した
複数の広告端末とを接続し、前記複数の広告主の広告デ
ータを前記サーバに格納し、各広告データごとの配信条
件に基づいて決定された複数の広告端末に、当該広告デ
ータを配信することを特徴とする。

【００１３】請求項２に係る相互接続型広告配信方法
は、インターネットにサーバと複数の広告主の店舗など
に設置した複数の広告端末とを接続し、前記複数の広告
主の広告データを前記サーバに格納し、各広告データご
との配信条件に基づいて決定された複数の広告端末であ
って他広告主の店舗に設置された広告端末を含む広告端
末に、当該広告データを配信することを特徴とする。

【００１４】請求項３に係る相互接続型広告配信方法
は、インターネットにサーバと複数の広告主の店舗など
に設置した複数の広告端末とを接続し、前記複数の広告
主の広告データを前記サーバに格納し、前記広告データ
の広告主が、インターネットに接続された端末から自分
が出した当該広告データの配信条件を設定し、設定され
た配信条件に基づいて決定された広告端末に、当該広告
データを配信することを特徴とする。

【００１５】請求項４に係る発明は、請求項１〜３にお
いて、前記広告データは、画像データ、動画データ、お
よび／または音声データを含むことを特徴とする。請求
項５に係る発明は、請求項１〜３において、前記広告端
末が入力手段を備え、前記広告端末に表示された広告を
見た顧客が該入力手段により対話的にその広告に関する
申し込みを行なうことを特徴とする。

【００１６】請求項６に係る発明は、サーバと複数の広
告端末とをネットワークに接続した相互接続型広告配信
システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信
するための広告データを保持する手段と、前記広告端末
ごとに、当該広告端末の属性情報である端末属性を記憶
する手段と、前記端末属性に基づいて、前記広告データ
を配信する広告端末を決定する手段と、決定した広告端
末に当該広告データを配信する手段とを備え、前記広告
端末は、前記サーバから配信された広告データを受信す
る手段と、受信した広告データを出力する手段とを備え
たことを特徴とする。

【００１７】請求項７に係る発明は、サーバと複数の広
告端末とをネットワークに接続した相互接続型広告配信
システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信
するための広告データを保持する手段と、広告データご
とに、当該広告データをどのような広告端末に配信する
かを規定する配信条件を記憶する手段と、前記広告デー
タを配信する広告端末を決定する際、当該広告データの
配信条件に基づいて当該広告データを配信する広告端末
を決定する手段と、決定した広告端末に当該広告データ
を配信する手段とを備え、前記広告端末は、前記サーバ
から配信された広告データを受信する手段と、受信した
広告データを出力する手段とを備えたことを特徴とす
る。

【００１８】請求項８に係る発明は、サーバと複数の広
告端末とをネットワークに接続した相互接続型広告配信
システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信
するための広告データを保持する手段と、広告データご
とに、当該広告データをどのような広告端末に配信する
かを規定する配信条件を記憶する手段と、前記広告端末
ごとに、当該広告端末の属性情報である端末属性を記憶
する手段と、前記広告データを配信する広告端末を決定
する際、当該広告データの配信条件と前記端末属性とに
基づいて、当該広告データを配信する広告端末を決定す
る手段と、決定した広告端末に当該広告データを配信す
る手段とを備え、前記広告端末は、前記サーバから配信
された広告データを受信する手段と、受信した広告デー
タを出力する手段とを備えたことを特徴とする。

【００１９】請求項９に係る発明は、請求項６〜８にお
いて、前記配信条件は、その広告を見せたい対象の年齢
層、男女比率、職業層、および／もしくは収入層、その
広告の商品またはサービスの種別、および／もしくは対
象業種、その広告を配信したい配信地区、自店舗での表
示割合、価格表示有無、表示時間帯、同業種への配信有
無、並びに／または、他店舗への配信有無に関する条件
であり、前記端末属性は、その広告端末が設置される場
所の顧客年齢層、顧客男女比率、顧客職業層、顧客収入
層、取扱商品、設置店舗業種、設置地区、および／もし
くは来店者数ランク、同業種配信有無、他店舗配信有
無、並びに／または、他店舗の広告の表示割合であるこ
とを特徴とする。

【００２０】請求項１０に係る発明は、請求項６〜８に
おいて、前記広告データの広告主が、対話的に前記配信
条件を設定するインターフェイスを備えたことを特徴と
する。請求項１１に係る発明は、請求項１０において、
前記配信条件を設定するインターフェイスは、所定の配
信条件を設定すると、該配信条件に関連する他の所定の
配信条件を自動的に設定するものであることを特徴とす
る。

【００２１】請求項１２に係る発明は、サーバと複数の
広告端末とをネットワークに接続し、前記サーバで保持
している広告データを前記広告端末に配信して出力させ
る相互接続型広告配信システムであって、前記広告デー
タを登録した広告主の店舗などに前記広告端末を設置
し、その広告端末に前記広告主の広告データ以外のイン
ターネットなどから接続する他者の広告データを配信す
ることを特徴とする。

【００２２】請求項１３に係る発明は、請求項１２にお
いて、前記広告端末は、入力手段と、前記広告端末に表
示された広告を見た顧客が該入力手段により対話的にそ
の広告に関する申し込みを行なう手段とを備えたことを
特徴とする。

【００２３】請求項１４に係る発明は、サーバと複数の
広告端末とをネットワークに接続し、前記サーバで保持
している広告データを前記広告端末に配信して出力させ
る相互接続型広告配信システムであって、前記広告端末
を、前記広告データの広告主の店舗などに設置するとと
もに、前記サーバは、前記広告端末に配信するための広
告データを登録した広告主に対して、その広告データの
配信状況に応じた課金を求める手段と、前記広告主の店
舗などに前記広告端末を設置した場合、その設置状況お
よびその広告端末における他の広告主の広告の出力状況
に応じて、端末設置料を求める手段と、前記課金と前記
設置料とを差し引きして、前記広告主に対する請求金額
または支払い金額を算出する手段とを備えたことを特徴
とする。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。

【００２５】図１は、本発明に係る広告配信方法を適用
した広告配信システムの全体構成例を示す。ネットワー
ク１０１に、サーバシステム１０２、複数の入力装置付
き特定広告端末１０３、複数の入力装置付き不特定広告
端末１０４、複数の入力装置無し特定広告端末１０５、
複数の入力装置無し不特定広告端末１０６、および配信
条件入力端末１０７が接続されている。サーバシステム
１０２は、単独で動作するものに限らず、複数が並行動
作するものでも良い。ネットワーク１０１は、本広告配
信システムに専用のものでもよいし、ISDNやADSLなどの
高速にデータ転送を可能にする公衆回線上の接続でもよ
いし、インターネットでもよい。ここでは、インターネ
ットを例として説明するものとする。

【００２６】サーバシステム１０２は、配信用の広告デ
ータを保持し、該広告データを各広告端末１０３〜１０
６に配信するためのサーバである。広告端末１０３〜１
０６には、入力装置付きか無しかの別、および特定広告
端末か不特定広告端末かの別がある。配信条件入力端末
１０７は、入力装置無し広告端末１０５，１０６の設置
者である広告主が、自己の広告データについて配信条件
（後述する）を入力するための端末装置である。

【００２７】本システムでは、ネットワークと簡易な仕
組みの広告端末により、テレビＣＭのように「視覚的」
広告を、街頭、店頭、店舗内、あるいは事務所内など、
場所を問わずに配信することができる。本システムに
は、広告代理店、広告主、および広告端末設置者の３者
が関与する。サーバシステム１０２は、本広告配信シス
テムを運営する広告代理店が管理する。広告主は、例え
ば自店舗の製品の広告を出したい者であり、広告主から
広告依頼があった広告データはサーバシステム１０２に
登録する。広告端末設置者は、サーバシステム１０２か
ら配信される広告データを出力する広告端末１０３〜１
０５を設置する者である。広告端末は、街頭、店頭、店
舗、あるいは事務所など、そこで出力される広告が何人
かに見られあるいは聞かれる場所であればどのような場
所に設置してもよい。以下、広告端末の設置場所を「店
舗など」という。広告主と広告端末設置者は兼ねること
があるが（広告を出す広告主が店舗を持っており、その
自店舗に広告端末を設置する場合など）、広告主として
だけ、または広告端末設置者としてだけ、本システムに
参加する者がいてもよい。

【００２８】本システムで配信される広告データには、
当該広告データをどのような広告端末に配信するかを決
定するための条件である配信条件を規定する広告属性が
付与される。広告属性は、例えば、その広告を見せたい
対象者の対象年齢層、対象男女比率、あるいは対象職業
層などの項目に関する属性値であるが、具体的には後に
詳しく説明する。一方、店舗などに設置される広告端末
１０３〜１０６には、それぞれ端末属性が付与される。
端末属性とは、例えばその広告端末が設置される店舗な
どにおける顧客の顧客年齢層、顧客男女比率、あるいは
顧客職業層などであるが、具体的には後に詳しく説明す
る。どの広告データをどの広告端末に配信するかは、配
信条件を規定する広告属性と端末属性とをマッチングさ
せることにより決定される。その手順については、後に
詳述する。

【００２９】本システムでは、広告主には、その広告主
が出した広告データが配信された広告端末の台数および
配信された期間などに応じて、広告料として広告代理店
に支払う課金が課される。広告端末を設置する側である
店舗などの広告端末設置者には、広告端末を置く場所代
として、他店広告をどれだけ表示するかなどの条件に応
じて、広告代理店から設置料（広告収入）が支払われ
る。広告主が端末設置者を兼ねることもあり、この場
合、本システムでは例えば月次で広告料と広告収入とを
差し引きして広告代理店との間の最終的な支払い額また
は収入額が定まる。広告主は自店舗に設置した広告端末
で主として自店舗の広告を出すことを欲すると思われる
ので、多くの場合、広告主は端末設置者を兼ねると思わ
れる。

【００３０】例えば、Ａ店舗の経営者が自店舗に広告端
末を設置するとともに広告主として自店舗で販売してい
る製品ａの広告を出し、同様に、Ｂ店舗の経営者が自店
舗に広告端末を設置するとともに広告主として自店舗で
販売している製品ｂの広告を出し、製品ａの広告の広告
属性とＢ店舗に設置した広告端末の端末属性との関係か
ら製品ａの広告はＢ店舗に設置した広告端末に出力さ
れ、製品ｂの広告の広告属性とＡ店舗に設置した広告端
末の端末属性との関係から製品ｂの広告はＡ店舗に設置
した広告端末に出力されるようになっている場合は、Ａ
店舗およびＢ店舗の何れも広告料と広告収入とが相殺さ
れ、コストを抑えられる。従来の広告は、広告主対不特
定多数の一方向であり、例えばテレビＣＭの場合、広告
主は、特定の広告代理業者に依頼し、特定の放送局を通
して広告するためにコストは上昇する。本システムで
は、広告主は自分の店舗などに設置した広告端末画面に
他者の広告を表示して広告収入を多くすることも可能で
あるので、二つの立場で費用が相殺され、コストを抑え
られる。

【００３１】このような「相互」の広告が可能であるた
め、本システムでは、従来なかった形態の広告が行なえ
る。例えば、Ａ社とＢ社がそれぞれ社内の業務に使用し
ているコンピュータを広告端末としてネットワークに接
続し、Ａ社の製品の広告データをＢ社内コンピュータに
出力し、Ｂ社の製品の広告データをＡ社内コンピュータ
に出力する、というような形態の広告が行なえる。後述
するように広告データはスクリーンセーバ形式で表示で
きるような形式とすることができ、通常の社内業務用コ
ンピュータは多くはスクリーンセーバ機能を備えている
ので、業務に支障を来すことなく社内業務用コンピュー
タを広告端末にすることができる。

【００３２】本システムでは、広告主は「対話的」な配
信条件の設定（すなわち、個別の広告データに対する広
告属性の設定）が可能である。広告主による配信条件の
設定は、図１の入力装置付き広告端末１０３，１０４ま
たは配信条件入力端末１０５により行なうことができ
る。広告主は、これらの端末上でシステムが提供する設
定画面を見て確認しながら、自分が出した広告の配信範
囲、配信台数、および配信費用などの配信条件を決定す
る。このとき、広告主が設定した配信条件に応じて課金
される広告料の額が画面上に表示される。

【００３３】また、本システムの入力装置付き広告端末
１０３，１０４では、広告を出力するとともに、その場
で広告を見た顧客が、その広告端末１０３，１０４の入
力装置から当該広告に係る商品やサービスの購入その他
の申し込みを行なうことができる。その購入システムに
ついては、本システム上に、ＷＷＷブラウザ、ＨＴＭ
Ｌ、ＣＧＩ、リレーショナルデータベースなど、公知の
技術を用いて機能を付加して実現するものとする。

【００３４】図２を参照して、図１のシステムの広告端
末のタイプおよび広告配信タイプについて詳しく説明す
る。図２（Ａ）は、ハードウェアに着目したときの広告
端末のタイプを示す。ハード別端末タイプとしては、
「入力装置付き」と「入力装置無し」の２つがある。

【００３５】入力装置付きの広告端末について説明す
る。入力装置付きの広告端末（図１の１０３と１０４）
は、キーボード、マウス、タッチパネル、および音声認
識のためのマイクなどの各種の入力装置が接続されてい
る広告端末である。その用途としては、広告端末として
の広告表示のほか、広告主による配信条件の設定、およ
び端末属性の変更が行なえる。また、その広告端末で広
告を見た顧客が、直接その広告端末の入力装置からその
広告の商品やサービスの購入などを行なうこともでき
る。広告の表示方法としては、スクリーンセーバによる
形式、すなわち所定時間何も操作されなかったときに広
告データが表示される。入力装置付きの広告端末は、通
常のパーソナルコンピュータあるいはインターネット端
末としても利用することができる。

【００３６】入力装置無しの広告端末について説明す
る。入力装置無しの広告端末（図１の１０５と１０６）
は、キーボード、マウス、タッチパネル、および音声認
識のためのマイクなどの入力装置が接続されていない広
告端末である。その用途は広告表示専用である。広告の
表示方法としては、画像や音声を出力する広告専用のソ
フトウェアを用いる。入力装置無しの広告端末は、街頭
に設置したり、壁掛けや天井つり下げなど、設置状況に
応じた形状とするとよい。

【００３７】図２（Ｂ）は、用途に着目した広告端末の
タイプを示す。「特定広告端末」と「不特定広告端末」
とがある。

【００３８】特定広告端末（図１の１０３と１０５）に
ついて説明する。特定広告端末は、特定の商品やサービ
スあるいは特定の売場のための販売促進広告の表示を主
な用途とする広告端末である。自店舗に関する広告以外
の広告については、あらかじめ設定されている特定の業
者から配信される広告データのみを表示するものとし、
それ以外はすべて自店舗に関する広告（すなわち、当該
店舗が広告主となって出している広告）を表示する。上
述した広告収入は無い。主な設置場所としては、パソコ
ン、ＣＤ、化粧品などの特定商品の宣伝や、特設売場な
どに設置する。他店の広告が埋まらない場合は、自店舗
のロゴマークや定休日案内などを表示する。

【００３９】不特定広告端末（図１の１０４と１０６）
について説明する。不特定広告端末は、広告対象および
広告のジャンルをまったく特定しない広告を出力する用
途として使用するものである。自店舗に関する広告以外
の広告については、不特定の広告主から配信されるもの
を使用する。自店舗以外の広告（他店広告）を一定割合
以上表示する場合は上述した広告収入が発生する。主な
設置場所としては、喫茶店、レストラン、ホテルロビ
ー、銀行、およびスーパーの休憩所などがある。他店広
告が埋まらない場合は、サービスの供給者が配信する情
報コンテンツ（ニュース、タウン情報、占いなど）を表
示するものとする。

【００４０】特定広告端末と不特定広告端末の使用形態
の例を示す。例えば、ドラッグストアなどでは、店舗内
に特定広告端末を設置し、そのドラッグストアが広告主
になって出している自店舗に関する広告を主として表示
する。自店舗に関する広告以外の広告としては、自店舗
で取り扱っている商品のメーカが出している広告などを
表示する。店舗の外には、不特定広告端末を設置し、自
店舗に関する広告のほか、不特定の広告を表示する。他
の例として例えばインターネットカフェでは、自店舗の
広告は無しでよいので、店舗内には不特定端末のみ設置
する。

【００４１】図２（Ｃ）は、配信される広告データのタ
イプを示す。広告タイプとしては、「内部配信」と「外
部配信」とがある。内部配信は、当該広告データの広告
主の自店舗内の広告端末に配信する広告データである。
内部配信の広告データについては、その広告主に対し
て、その広告データの配布範囲に応じた一定の手数料が
課金される。内部配信による主な広告内容としては、店
舗案内、特定の商品や販売促進の告知などがある。内部
配信の広告データに対しては、時間指定が可能である。
これは、当該広告データを広告端末で表示する時間を指
定するものである。外部配信は、他店舗の広告端末に配
信するタイプの広告データである。外部配信では、配布
台数、配布範囲および広告期間に応じて配布ごとに計算
される広告料が広告主に対して課金される。広告内容と
しては、あらゆる広告が想定される。

【００４２】図３は、図１のサーバシステム１０２、広
告端末１０３〜１０６、および入力端末１０７の基本構
成例を示す。これらの装置は、汎用のパソコンに所定の
ソフトウエアをインストールしたもので良く、表示装置
３０１、中央処理装置（ＣＰＵ）３０２、メモリ３０
３、入力装置３０４、記録装置３０５、およびネットワ
ークインターフェイス３０７を備えているものである。
ただし、入力装置３０４は、サーバシステム１０２、入
力装置付き広告端末１０３，１０４、および入力端末１
０７には備えられているが、入力装置無し広告端末１０
５，１０６には備えられていない。表示装置３０１は、
各種の情報を表示するディスプレイであり、特に広告端
末１０３〜１０６においては広告データを表示する。Ｃ
ＰＵ３０２は、装置の動作全体を制御する。メモリ３０
３は、ＣＰＵ３０２が実行するプログラムをロードした
り、各種のワークエリアに使用する記憶手段である。入
力装置３０４は、ユーザが各種情報の入力を行うための
キーボードやマウスなどである。記録装置３０５は、各
種情報を記録する外部記憶装置であり、例えばハードデ
ィスク３０６などである。本外部記憶装置３０５には、
後述する各プログラム、各データベース、および広告デ
ータのファイルなどが格納される。ネットワークインタ
ーフェイス３０７は、ネットワーク１０１と接続するた
めのインターフェイスである。

【００４３】図４は、広告端末１０３〜１０６での広告
データの画面表示例を示す。各広告端末には１０個の画
面フレームが設定されている。画面フレームとは、１つ
の広告を表示する時間的な枠であり、１つの画面フレー
ムに１つの広告データが割当てられて表示される。な
お、画面フレームの数はここでは１０個としたが、適宜
変更できる。各画面フレームでの広告データの表示時間
はあらかじめ定めておき、例えば数秒後に次の画面フレ
ームに切り換える。最後のフレームの後は最初のフレー
ムに戻る。

【００４４】本システムの広告端末１０３〜１０６で
は、このような広告データの出力を、スクリーンセーバ
または専用ソフトウエアにより行なう。各画面フレーム
の広告データは、図２（Ａ）の「広告表示方法」の欄で
説明した形式で出力されるようなファイルとしてサーバ
システム１０２から配信され、広告端末の外部記憶装置
３０５に保存される。また、入力装置付き広告端末の外
部記憶装置３０５には、スクリーンセーバを含む所定の
ＯＳ（オペレーティングシステム）がインストールされ
ており、当該スクリーンセーバにより各画面フレームの
広告データを図４のような順序で表示する制御プログラ
ムがあらかじめインストールされている。また、入力装
置無し広告端末の外部記憶装置３０５には、各画面フレ
ームの広告データを図４のような順序で再生するプログ
ラムである専用ソフトウエアがインストールされてい
る。これらのプログラムは、広告端末を起動すると自動
的にメモリに読み込まれて動作を開始する。スクリーン
セーバでは一定時間入力信号がない状態になったとき、
あるいは専用ソフトウエアでは常時、図４に示すように
各画面フレームの広告データを表示する。広告画面は、
文字情報や静止画だけではなく、動画や２Ｄ・３Ｄグラ
フィックの画面としてもよいし、さらに音声データを出
力するようにしてもよい。

【００４５】図５は、本システムの論理構成図を示す。
ここでは、自店舗（Ａ店舗と呼ぶ）内に広告端末を設置
した広告主が出した広告を、Ｂ店舗に設置された広告端
末に配信する場合を例として説明する。入力装置付き広
告端末５０２を自店舗に設置する広告主５０４が、自店
舗の広告データを本システムに登録しＢ店舗広告端末５
０５へ配信する場合、広告主５０４はあらかじめサーバ
システム５０１を管理する広告代理店に自店舗であるＡ
店舗の広告データの登録を依頼する。この広告データ
は、例えば、別途広告制作者５０６が作成しサーバシス
テム５０１に登録する。

【００４６】Ａ店舗の広告主５０４は、Ａ店舗に設置し
てある入力装置付き広告端末５０２上で動作するＷＷＷ
ブラウザ５０３を用いて、ネットワーク（インターネッ
ト）１０１経由で、サーバシステム５０１の配信プログ
ラム５１１を呼び出す。配信プログラム５１１は広告主
が配信条件を入力するための配信条件入力インターフェ
イス５１２を備えているので、これにより広告端末５０
２上のＷＷＷブラウザ５０３に表示される配信条件設定
画面（図１２、１３で詳述する）で配信条件を設定（詳
しくは、当該広告データの配信条件を規定する広告属性
を設定）できる。なお、Ａ店舗に設置してある広告端末
５０２が入力装置無しのものである場合は、インターネ
ット１０１に接続できる配信条件入力端末１０５（図
１）により同様に配信条件の設定を行なえる。配信条件
入力インターフェース５１２は、ＨＴＴＰプロトコルで
実装され、インターネット１０１から利用できるので、
ＷＷＷブラウザが使用できる汎用的パソコンならば、場
所を問わず配信条件を入力することができる。

【００４７】サーバシステム５０１は、配信プログラム
部５１１、リレーショナルデータベース部５２１、およ
びデータサーバ部５３１を備える。配信プログラム部５
１１は、配信条件入力インターフェイス５１２、属性マ
ッチング処理５１３、更新リスト生成５１４、ＤＢ（デ
ータベース）更新処理５１５、および表示リスト生成５
１６を備える。リレーショナルデータベース部５２１
は、端末属性ＤＢ５２２、広告属性ＤＢ５２３、および
配信ジョブＤＢ５２４などを備える。端末属性ＤＢ５２
２は、各広告端末の端末属性を保持して管理するＤＢで
ある。広告属性ＤＢ５２３は、サーバシステム５０１に
登録された広告データを配信する際の広告属性を保持し
て管理するＤＢである。配信ジョブＤＢ５２４は、すべ
ての広告端末について、現在どの端末でどの広告データ
が表示されているかを保持管理するＤＢである。データ
サーバ部５３１は、登録された広告データ５３３を表示
リスト５３２とともに保持し管理する。

【００４８】配信条件入力インターフェイス５１２を介
して広告主５０４が入力した配信条件に対して、属性マ
ッチング処理５１３は、端末属性ＤＢ５２２を参照し
て、その配信条件に合致する端末属性を持つ広告端末の
一覧を配布ジョブファイルとして出力する。更新リスト
生成５１４は、その配布ジョブファイルを読み込み、配
信ジョブＤＢ５２４と対照して、実際にその広告データ
を配信する広告端末の一覧である更新リストを生成す
る。ＤＢ更新処理５１５は、その更新リストに含まれる
広告端末に関して、配信ジョブＤＢ５２４および端末属
性ＤＢ５２２を更新する。表示リスト生成５１６は、更
新リストに含まれる広告端末ごとに、その広告端末に配
信すべき広告データの一覧である表示リストを生成す
る。以上の各処理部５１３〜５１６の処理については、
後にフローチャートを参照して詳しく説明する。

【００４９】Ｂ店舗広告端末５０５では、所定の条件で
受信プログラム５４１が起動される。起動された受信プ
ログラム５４１は、サーバシステム５０１に接続し、表
示リスト５３２（この広告端末５０５に対応する表示リ
スト）を読み出し、現在、自機５０５内に保持している
表示リスト５４３の内容と比較する。いま新たにＡ店舗
の広告データが表示リスト５３２に含まれていたとする
と、受信プログラム５４１は、それを検出し、Ａ店舗の
広告データを含む広告データ５３３をダウンロードし
て、広告データ５４２として保持する。再生プログラム
５４４は、この広告データを端末画面上に表示する。

【００５０】上記の仕組みにより、広告主５０４は「配
信条件入力インターフェイス」で配信条件を設定するだ
けで、ネットワーク接続された広告端末の中で最も自己
の広告に適した端末に効率的に広告を配信することがで
きる。

【００５１】なお、配信条件は、広告主の希望により広
告代理店側でサーバシステム５０１の広告属性ＤＢ５２
３に設定してもよい。

【００５２】図６は、端末属性ＤＢ５２２で保持管理す
る端末属性の具体例を示す。端末属性ＤＢ５２２は、各
広告端末を識別する端末ＩＤと、それに対応する端末属
性の値を保持管理する。端末属性としては、「入力装置
有無」「端末タイプ」「顧客年齢層」「顧客男女比率」
「顧客職業層」「店舗取扱商品」「設置店舗業種」「設
置住所」「設置地区」「設置場所」「来店者数ラン
ク」「他店表示有無」「同業表示有無」「値段表示有
無」「表示時間帯」「他店表示割合」「音声出力有無」
「除外指定」「配信元指定〜」「広告賃料」
「フレーム〜(10)」「更新フラグ」および「設置顧客
名」を備える。なお図中、丸付数字のうち１０は、明細
書中では「(10)」と表記するものとする。

【００５３】「入力装置有無」と「端末タイプ」は、図
２（Ａ）および図２（Ｂ）で説明した広告端末のタイプ
を示す。「顧客年齢層」「顧客男女比率」…「設置地
区」は、当該広告端末が設置される店舗などの「顧客年
齢層」「顧客男女比率」…「設置地区」を表す。「設置
場所」は、その店舗などの中のどこに当該広告端末を設
置したかを示す。「来店者数ランク」は、当該店舗など
の来店者数をランク付けしたものである。「他店表示有
無」は、当該広告端末で表示する広告として、他店舗な
ど他者の広告の表示を受けるか否かを示す。「同業表示
有無」は、当該広告端末で表示する広告として、他者の
同業者の広告の表示を受けるか否かを示す。「値段表示
有無」は、値段を表示する広告を表示するか否かを示
す。「表示時間帯」は、当該広告端末で広告表示する時
間帯を示す。「他店表示割合」は、当該広告端末で表示
する１０個の画面フレームのうち、他者の広告を割当て
る割合を示す。「音声出力有無」は、当該広告端末で表
示する広告で音声出力するものを受け付けるか否かを示
す。「除外指定」は、当該広告端末で表示を除外す
る広告の指定である。「配信元指定〜」は、当該広
告端末で特定の配信元からの広告を特に受けたいときに
その配信元を指定する。「広告賃料」は、当該広告端末
で他者の広告を表示した場合の広告収入を積算する欄で
ある。当該広告端末に広告データが表示のためにダウン
ロードされた場合に、それが他者の広告データであった
ときは、その表示期間に応じた所定の金額が「広告賃
料」に加算される。「フレーム〜(10)」は、１０個の
画面フレームで表示すべき広告データを特定する広告Ｉ
Ｄを格納する。すなわち、「フレーム〜(10)」に格納
された広告ＩＤの広告が、図４で説明したように順に表
示される広告になる。「更新フラグ」は、フレーム〜
(10)の広告ＩＤが更新されたことを示すフラグである。
「設置顧客名」は、当該広告端末を設置している端末設
置者の名前を示す。

【００５４】以上の端末属性は、その広告端末がネット
ワーク１０１に接続されるとき、広告代理店側で当該広
告端末が設置される場所などを評価して端末属性の値を
決定し、サーバシステム１０２の端末属性ＤＢに登録し
て管理する。また、端末設置者自らが、自店舗などに設
置している端末の端末属性を変更することも可能であ
る。図６の＊付きの端末属性が、端末設置者自ら変更可
能な属性を示す。

【００５５】図７は、広告属性ＤＢ５２３で保持管理す
る広告属性の具体例を示す。広告属性ＤＢ５２３は、各
広告データを識別する広告ＩＤと、当該広告データの広
告属性の値とを保持管理する。「広告属性」としては、
「広告タイプ」「データＩＤ」「端末タイプ」「開始月
日」「終了月日」「他表示割合」「対象年齢層」「対象
男女比率」「対象職業層」「取扱商品」「対象商品種
別」「配信住所」「配信地区」「来店者数ランク」
「他店配信有無」「同業配信有無」「値段表示有無」
「音声出力有無」「開始時間」「終了時間」「端末指定
〜」「配信顧客指定」「配布見込台数」「最終配布
台数」「予定課金」「課金ポイント」および「広告主
名」を備える。

【００５６】「広告タイプ」は、図２（Ｃ）で説明した
内部配信か外部配信かの別を示す。「データＩＤ」は、
当該広告データの実体データ（画像や動画や音声など）
が格納されているファイル名称（複数ファイルに分かれ
ているときはそれらすべて）を示す。「端末タイプ」
は、当該広告データを、図２（Ｂ）で説明した特定広告
端末または不特定広告端末のどちらに表示するかを指定
（両方の指定も可）する欄である。「開始月日」と「終
了月日」は、当該広告データの表示を開始する月日およ
び終了する月日を示す。「対象年齢層」「対象男女比
率」および「対象職業層」は、当該広告データを見せた
い対象の年齢層や男女比率や職業層を示す。「取扱商
品」は、当該広告データで取扱っている商品を示す。
「対象商品種別」は、その取扱商品の商品種別を示す。
「配信住所」および「配信地区」は、当該広告デー
タを配信したい住所と地区を示す。「来店者数ランク」
は、当該広告データを配信したい端末の来店者数ランク
を示す。「他店配信有無」と「同業配信有無」は、当該
広告データを配信する対象として他店（当該広告を出し
ている広告主の店舗以外の他者の店舗など）の広告端末
に配信するか否か、同業者の店舗などの広告端末に配信
するか否かを示す。「値段表示有無」は、当該広告デー
タが値段の表示を含むか否かを示す。「音声出力有無」
は、当該広告データが音声出力を行なうか否かを示す。
「開始時間」と「終了時間」は、当該広告データの表示
を開始する時間と終了する時間の指定である。「端末指
定〜」は、当該広告データを特定の広告端末で表示
したいときに指定する端末ＩＤを設定する欄である。
「配信顧客指定」は、当該広告データを特定の顧客（端
末設置者）の広告端末に配信したいときに指定する顧客
ＩＤを設定する欄である。「配布見込台数」は当該広告
データを配信する広告端末の見込台数であり、「最終配
布台数」は最終的に配信した広告端末の台数である。
「予定課金」は、当該広告データを配信する見込み課金
額であり、「課金ポイント」は、「最終配布台数」に応
じた当該広告データの広告料を格納する欄である。「広
告主名」は、広告主を識別する名前であり、当該システ
ムに接続する際に確定される。

【００５７】図８は、配信ジョブＤＢ５２４で保持管理
する配信ジョブ属性の具体例を示す。配信ジョブＤＢ５
２４は、各配信ジョブを識別するジョブＮＯ（番号）
と、当該ジョブの配信ジョブ属性とを保持管理する。配
信ジョブ属性としては、「端末ＩＤ」「広告ＩＤ」「優
先度」「処理フラグ」「開始月日」「終了月日」「開始
時間」および「終了時間」を備える。

【００５８】ジョブＮＯで特定される１つのジョブは、
１つの広告端末で現在表示中の１つの広告データを表
す。「端末ＩＤ」と「広告ＩＤ」は、その広告端末と広
告データを示す。「優先度」は、広告データを更新する
際の優先度を示す。優先度は、適宜設定される。「処理
フラグ」は、オフ状態、新規フラグオン状態、または削
除フラグオン状態の何れかの値をとる。新規フラグオン
および削除フラグオンは、広告データの更新を行なう際
に使用する。「開始月日」と「終了月日」および「開始
時間」と「終了時間」は、「端末ＩＤ」の広告端末に
「広告ＩＤ」の広告データを表示する開始日時と終了日
時、およびその期間中に時間指定した場合の１日の表示
開始時間と終了時間とを示す。「開始月日」「終了月
日」「開始時間」および「終了時間」は、対応する広告
属性（図７）にも保持されているが、便宜上明示する。

【００５９】図９は、広告データの広告属性と広告端末
の端末属性とをマッチングさせて当該広告データをどの
広告端末に配信するかを決定する際の広告属性と端末属
性との関連を示す。図９（Ａ）は、一致するパターンの
例である。例えば、広告属性の「対象年齢層」と端末属
性の「顧客年齢層」とは一致するパターンであるので、
当該広告データは「対象年齢層」に一致する「顧客年齢
層」を持つ広告端末に配信されることになる。また例え
ば、化粧品メーカが新商品を宣伝したい場合、広告属性
の「取扱商品」に化粧品と設定すると、端末属性の「店
舗取扱商品」が化粧品の広告端末に、自動的にその広告
が配信される。

【００６０】図９（Ｂ）は、関連するパターンの例であ
る。例えば、「同業種配信有無」が「有り」である広告
データは、自店舗だけでなく同業種の他者の店舗にも配
信されるが、この場合、設置地区が近い店舗に配信する
のは競合関係から好ましくないと考えられるので、設置
地区が比較的遠い同業種の他の店舗に配信するように広
告属性の「設置地区」を自動的に設定する。この広告属
性「設置地区」が端末属性の「設置地区」と対照され、
前述の通りに配信する広告端末が決定される。広告属性
で「商品種別」が指定されているときは、その種別の商
品を取り扱っている業種の店舗に設置されている広告端
末にまで広く配信するため、広告属性の「設置店舗業
種」をその「商品種別」に応じて自動的に設定する。こ
の広告属性「設置店舗業種」が端末属性の「設置店舗業
種」と対照され、前述の通りに配信する広告端末が決定
される。

【００６１】同様にして、広告属性で「自店のみ広告」
が指定（すなわち内部配信タイプ）されているときは、
「他店表示割合」が高い端末に優先的に配信するように
する。「自店のみ広告」が指定されている広告は、例え
ば「自店舗の１０階催し場で時間制限のあるバーゲンを
行なう」場合などの特売関係の広告が多い。一方、自店
に設置されている広告端末のうちには、特定端末も不特
定端末もあるが「他表示割合」が高い端末の多くは「不
特定端末のうち多くのさまざまな人に見せたい多種多様
な広告を配信する端末」である。不特定端末であって
も、例えば、１階の喫茶店に設置した端末は「他表示割
合」を高くし、２階の休憩場に設置した端末は「他表示
割合」を低くして自店舗内広告を多くする、などのケー
スがある。この場合、「自店舗の１０階催し場で時間制
限のあるバーゲンを行なう」という「自店のみ広告」は
「他表示割合」の高い１階の喫茶店に流すほうが広告の
効果が高い。そこで、「自店のみ広告」が指定「他表示
割合」が高い端末に優先的に配信する。

【００６２】同様にして、広告属性で「他店のみ広告」
が指定（すなわち外部配信タイプ）されているときは、
広告主が明示的に設定しなくとも、他店設置の広告端末
のうち、端末属性「配信元指定」に配信する広告主の設
定がなされている特定端末に優先的に配信するようにす
る。「他店のみ広告」が指定されている広告は、例えば
「薬品メーカが新発売の薬の広告」をドラッグストアに
流したい場合などである。ドラッグストアの特定広告端
末は、基本的に自店舗広告を流すが、他者の広告につい
てはあらかじめ設定されている特定の業者から配信され
る広告データのみを表示する。この特定の広告データ
に、「他店のみ広告」が指定されている広告を入れ込
む。

【００６３】広告属性で「予定課金」が広告主によって
設定されたときは、その課金額で実現できるような適切
な範囲で他の広告属性を自動的に設定する。これは、広
告主が広告属性を設定するとき、まず自分が所望の課金
額でどの程度の範囲の広告ができるかを基準にすること
が多いからである。

【００６４】以上のように、広告主が意識した配信条件
（広告属性）に関連する条件をシステムが自動的に追加
し、その広告属性に基づいて配信する広告端末を決定す
る。これにより、広告主は、数少ない条件項目を設定す
るだけで、期待する広告対象者へ、適時、的確に配信す
ることができる。なお、これらの設定条件は適宜組み合
わせることもできる。属性間の関係には優先順位が付け
られており、より優先的な関係に基づいて配信する広告
端末が決定されるようになっている。広告費用の計算方
法について説明する。広告主として広告データを出した
ときは、その広告主に対して広告料が課金される。課金
の額は、内部配信料と外部配信料のそれぞれの配信手数
料である。内部配信料はその広告主が出した内部配信タ
イプの広告データに対する手数料であり、外部配信料は
その広告主が出した外部配信タイプの広告データに対す
る手数料である。内部配信料および外部配信料は、それ
ぞれ、広告データを配信した端末台数に応じて決定され
る。外部配信の場合は、広告を表示する期間に応じて乗
算される。例えば対象年齢層が広いときや表示時間帯が
長いときに高くするなど適宜調整してもよい。課金は月
次単位で計算される。具体的には、月に１回、広告主ご
とに図７の広告属性の「課金ポイント」を集計する。

【００６５】端末設置者として広告端末を自店舗に設置
し、その広告端末で他者の広告を表示したときは、その
端末設置者に端末設置料としての広告収入が発生する。
端末設置料は、毎月、設置した各広告端末の広告賃料を
集計した額になる。この月次集計は、上述の課金ポンイ
トの集計と同じタイミングで行われ、月次の集計処理が
終了した際は、広告収入である図６端末属性「広告賃
料」はクリアされる。広告賃料は、広告が広告端末にダ
ウンロードされるとき、その中に外部広告があればその
表示期間に応じた額が加算される。広告賃料を加算して
いく領域は、図６の端末属性の「広告賃料」の欄であ
る。広告賃料は、集計の際、広告代理店が判断する端末
の「来店者数ランク」に応じた一定の掛け率によって調
整される。

【００６６】広告主と端末設置者とを兼ねている者のサ
ービス利用料は、月次集計されるが、その計算方法は、
その者が出した広告の「課金ポイント」の合計値からそ
の者が設置している広告端末の「広告賃料」の合計値を
減算した額である。

【００６７】図１０は、本システムにより各店舗で広告
のコストを抑えることができることを示す図である。Ａ
店舗では設置広告端末の端末属性で他者広告比６０％に
設定し、Ｂ店舗では設置広告端末の端末属性で他者広告
比４０％に設定してあるとする。何れの店舗でも、自店
舗の広告を他者の店舗の広告端末に表示できるので広告
の効果は高くなり、その一方で、自店舗に設置した広告
端末に他店舗の広告を表示しているので上述したように
サービス利用料は抑えることができる。

【００６８】図１１は、配信条件入力インターフェース
と用途別端末種別との関係を示す。配信条件入力インタ
ーフェース１１００は、内部配信インターフェース１１
０１および外部配信インターフェース１１０２からな
る。内部配信インターフェース１１０１は、広告タイプ
が内部配信である広告データの配信条件を設定するとき
に使用するインターフェースである。外部配信インター
フェース１１０２は、広告タイプが外部配信である広告
データの配信条件を設定するときに使用するインターフ
ェースである。内部配信インターフェース１１０１およ
び外部配信インターフェース１１０２は、それぞれ特定
広告端末１１１１および不特定広告端末１１１２の配信
の条件を設定することができる。

【００６９】図１２は、内部配信インターフェースでの
画面表示例である。この画面は、図５のＷＷＷブラウザ
５０３に表示される画面である。広告主は、この画面に
より、内部配信タイプの広告データの広告属性を設定あ
るいは変更することができる。画面上には、広告データ
を特定するデータＩＤ、特定か不特定かの端末タイプ、
配信地区、設置場所、商品種別、顧客年齢層、来店者数
ランクなどを設定する領域が設けられている。また当該
広告データについて表示する期間指定の欄が設けられて
いる。広告データを表示する時間を指定するための時間
指定ボタン、および当該広告データを配信する端末を端
末ＩＤで指定するための端末指定ボタンが設けられてい
る。設定した配信条件に応じて求められた広告端末の配
布台数が表示される。

【００７０】図１３は、外部配信インターフェースの画
面表示例である。図１２の内部配信の場合と同様の条件
設定欄が設けられ、年齢層、商品種別、職業層、収入
層、性別比率、配信先業種を設定する欄が設けられてい
る。また、同業種への配信の有無および価格表示の有無
を示すチェックボックスが設けられている。外部配信の
条件を設定することにより求められた広告端末の配布見
込台数が表示され、予定される課金額が表示される。こ
の課金の欄に、広告主が所望の金額を入力すると、その
課金額に見合った適切な配信条件が自動的に設定され
る。さらに、顧客ＩＤを指定することにより、当該外部
配信の広告データを配信すべき顧客を指定するための、
配信顧客指定ボタンが設けられている。

【００７１】図１４は、外部配信タイプの広告データを
配信するための配信プログラムの基本フロー図である。
図１４（Ａ）は、外部配信プログラムＡの処理手順を示
し、これは図５に示した属性マッチング処理５１３に相
当する。ステップ１４０１で、広告主が図１３で説明し
たインターフェースにより配信条件を入力する。次に
ステップ１４０２では、前記配信条件で端末属性ＤＢ
５２２にクエリを実行する。これは、図９のＡで説明し
た属性が一致するパターンに基づいて端末属性ＤＢ５２
２からデータ抽出する処理であり、これにより配信条件
に合致する広告端末の一覧が得られる。ステップ１４
０３では、得られた広告端末の一覧に対し、配信条件
に関連する条件で端末属性ＤＢにクエリを実行する。
これは、図９のＢで説明した属性が関連するパターンに
基づいて端末属性ＤＢからデータ抽出する処理であり、
これにより配信条件に関連する条件に合致する広告端
末の一覧が得られる。ここまでで広告主が設定した配信
条件に基づいて、当該広告データを配信すべき表示対象
端末の一覧が得られる。

【００７２】次にステップ１４０４で、得られた表示対
象端末の数を基にして広告費用を試算する。この試算
は、図２（Ｃ）の「課金の説明」に示した方法で計算す
る。表示対象端末の数は図１３の「配布見込台数」に、
試算の結果は図１３の「予定課金」に、それぞれ表示す
る。次にステップ１４０５で、広告主が広告条件を確定
する（図１３でＯＫボタンを押下）と、ステップ１４０
６で配布ジョブファイルを出力して処理を終了する。配
布ジョブファイルは、広告主が入力した配信条件に基づ
いて当該広告データを配信すべき表示対象端末の一覧
（広告属性のデータも含む）である。

【００７３】図１４（Ｂ）は、外部配信プログラムＢの
処理手順を示し、これは図５の更新リスト生成５１４に
相当する。広告主が随時図１４（Ａ）の処理により配信
条件を入力すると、それに応じて幾つかの配布ジョブフ
ァイルが既に出力されている。図１４（Ｂ）の処理は、
例えば夜間などにバッチ処理として実行されるようにス
ケジューリングされている。

【００７４】外部配信プログラムＢでは、まずステップ
１４１１で、図８の配布ジョブＤＢ５２４を参照し、現
在日時が終了日時を過ぎているジョブ、すなわち表示す
る期間が過ぎたジョブ（広告終了ジョブと呼ぶ）を抽出
して、更新リスト（削除分）として出力する。次にステ
ップ１４１２で、配布ジョブＤＢ５２４から広告終了ジ
ョブを削除する。ステップ１４１３〜１４１５は、ステ
ップ１４０６で出力されている配布ジョブファイルのす
べてを読み込み、配布ジョブＤＢに新規のジョブをすべ
てエントリーする処理である。これにより、各広告端末
に新規に配信すべき広告データのＩＤがすべて図８の配
布ジョブＤＢに追加されたことになる。なお、新規追加
したジョブは「処理フラグ」を「新規」にセットしてお
く。また、新規のジョブとしてエントリしようとしたと
き、配布ジョブＤＢに重複する内容の既存ジョブがあっ
たときは１つにまとめる。

【００７５】この段階では、新規ジョブが追加されたこ
とにより、同時間帯に１０個以上のジョブを表示する予
定になっているケースがあるかもしれない。そこで、ス
テップ１４１５〜１４２０の処理で、すべての新規ジョ
ブの妥当性をチェックする。具体的には、ステップ１４
１６で、新規ジョブの表示時間帯と同じ時間帯に表示す
べき予定のジョブが配布ジョブＤＢに規定数（ここでは
１０個）以上存在するか否かを判別する。存在する場合
は、ステップ１４１７で、その新規ジョブの優先順位が
同時間帯に表示予定のジョブの優先順位より高いか否か
判別する。高くないときは、その新規ジョブは登録でき
ないということだから、ステップ１４１８で配信ジョブ
ＤＢから削除し、ステップ１４１６に戻る。ステップ１
４１６でその新規ジョブの表示時間帯と同じ時間帯に表
示すべき予定のジョブが配布ジョブＤＢに規定数以上存
在しないとき、またはステップ１４１７でその新規ジョ
ブの優先順位が同時間帯に表示予定のジョブの優先順位
より高いときは、ステップ１４１９に進み、その新規ジ
ョブを新たに登録することにより削除することになる既
存ジョブを決定し、その既存ジョブの削除フラグをオン
する。以上のステップ１４１６〜１４１９の処理を、す
べての新規ジョブについて繰り返し、その妥当性をチェ
ックする。

【００７６】次にステップ１４２１で、更新リスト（削
除分）を出力する。これは、ステップ１４１９で削除フ
ラグをオンしたジョブの一覧である。ここで出力する更
新リスト（削除分）は、ステップ１４１１で出力した更
新リスト（削除分）に追加する形で出力される。ステッ
プ１４２２では、配布ジョブＤＢから削除フラグがオン
されているジョブを削除する。次にステップ１４２３
で、更新リスト（追加分）を出力する。更新リスト（追
加分）は、配布ジョブＤＢ中の新規フラグがオンされて
いるジョブ（すなわち新たに追加する広告分）の一覧で
ある。更新リストに出力されたジョブは「処理フラグ」
を「オフ」にセットする。

【００７７】以上の図１４（Ｂ）の処理をすべての配布
ジョブファイルに対して実行することにより、配信ジョ
ブＤＢは、それまでに設定されている配信条件に応じて
各広告端末で表示する広告データの一覧を全広告端末に
ついて表したものとなる。また、更新リスト（削除分）
には現時点で各広告端末に配信されている広告データの
うち削除すべき分の一覧が、更新リスト（追加分）には
新たに追加すべき広告データの一覧が、すべての広告端
末について格納されていることになる。更新リスト（削
除分）と更新リスト（追加分）とを合わせて単に更新リ
ストと呼ぶ。

【００７８】図１５は、外部配信の配信プログラムの基
本フロー図（その２）である。図１５（Ａ）は、外部配
信プログラムＣの処理手順を示し、これは図５のＤＢ更
新処理５１５に相当する。本処理は、図１４（Ｂ）のバ
ッチ処理の後に実行される。ステップ１５０１で、更新
リストをロードする。ステップ１５０２〜１５０５の処
理は、すべての更新端末の端末属性ＤＢの削除処理のル
ープ処理である。すなわち、更新リスト（削除分）に含
まれるジョブの端末ＩＤの広告端末に対する端末属性の
フレームの欄から、当該ジョブに含まれる広告ＩＤを削
除する（ステップ１５０３）。また、その端末属性の更
新フラグをオンする（ステップ１５０４）。ステップ１
５０６〜１５０９の処理は、すべての更新端末の端末属
性ＤＢの追加処理のループ処理である。すなわち、更新
リスト（追加分）に含まれるジョブの端末ＩＤの広告端
末に対する端末属性の空きフレーム欄に、当該ジョブに
含まれる広告ＩＤを追加する（ステップ１５０７）。ま
た、その端末属性の更新フラグをオンする（ステップ１
５０８）。

【００７９】図１５（Ｂ）は、外部配信プログラムＤの
処理手順を示し、これは図５の表示リスト生成５１６に
相当する。本処理は、図１５（Ａ）の処理が終了した後
に実行される。ステップ１５１１〜１５１３は、すべて
の更新端末（すなわち、端末属性の更新フラグがオンさ
れているもの）についてのループ処理である。各更新端
末ごとに、ステップ１５１２で表示リストを出力する。
表示リストは、各広告端末ごとに作成されるファイルで
あり、その内容は、対応する広告端末で表示する広告デ
ータの一覧（各広告データの表示期間や表示時間の情報
も含む）である。

【００８０】図１６は、内部配信タイプの広告データを
配信するための配信プログラムの基本フロー図である。
図１６（Ａ）は、内部配信プログラムＡの処理手順を示
し、これは図５に示した属性マッチング処理５１３、更
新リスト生成５１４、およびＤＢ更新処理５１５に相当
する。ステップ１６０１〜１６０５は、図１４（Ａ）の
ステップ１４０１〜１４０５と同様の処理である。ただ
し、図１４（Ａ）は外部配信タイプの広告データに関す
る配信条件の設定であるので図１３のインターフェース
を使用したが、図１６（Ａ）のステップ１６０１〜１６
０５では内部配信タイプ用の図１２のインターフェース
を使用する。

【００８１】内部配信の場合は配布ジョブファイルの処
理のあとに連続して、ステップ１６０６で直接配信ジョ
ブＤＢを更新し、ステップ１６０７で更新リストを出力
する。ステップ１６０６、１６０７の処理は、図１４
（Ａ）のステップ１４０６から図１４（Ｂ）のステップ
１４１１〜１４２３で行なっている処理と同様の処理で
ある。ただし、外部配信の場合の図１４では配布ジョブ
ファイルを介してバッチ処理を行なっているが、内部配
信の場合は、当該広告データの配信条件を広告主が設定
したときリアルタイムに端末属性の更新まで実行する。
ステップ１６０８〜１６１３の処理は、図１５（Ａ）の
ステップ１５０２〜１５０９の処理と同様の処理であ
る。

【００８２】図１６（Ｂ）は、内部配信プログラムＢの
処理手順を示し、これは図５の表示リスト生成５１６に
相当する。ステップ１６２１〜１６２２は、図１５
（Ｂ）のステップ１５１１〜１５１３の処理と同様の処
理である。内部配信ではできるだけ早く広告主の配信条
件の設定を各広告端末に反映させるため、ステップ１６
２４で、更新フラグがオンされている広告端末の受信プ
ログラムをサーバシステム側から直接起動し広告データ
を送信する。

【００８３】図１７は、各広告端末の受信プログラムの
基本フロー図を示す。ステップ１７０１でサーバシステ
ムへ接続し、ステップ１７０２で、サーバシステムから
送信された表示リストが前回分と差分があるか否か判別
する。差分が無いときは、そのまま処理を終了する。差
分が有るときは、ステップ１７０３で、削除すべき広告
ファイルを削除するとともに、新規追加に該当する広告
データのみサーバシステムからダウンロードする。ステ
ップ１７０４で、表示リストをサーバシステムから送信
されたものに更新する。ステップ１７０５で、端末属性
の広告賃料を加算する旨をサーバシステムに指示し、処
理を終了する。サーバシステムでは、ステップ１７０５
の指示を受けて、当該広告端末に対応する端末属性の広
告賃料の欄に、図１０で説明したように配信した外部配
信タイプの広告データの表示期間に応じた額を加算す
る。

【００８４】なお、図１７の受信プログラムは、内部配
信タイプの広告データのダウンロードの場合は、図１６
（Ｂ）のステップ１６２４でサーバ側から強制的に起動
される。外部配信タイプの広告データの場合は、図１４
および図１５の処理によりサーバ側に、例えば夜間のバ
ッチ処理により、当該広告端末に対応する表示リストが
用意されているので、日ごとにその広告端末を電源オン
したときに受信プログラムを起動してその日に表示する
広告データをダウンロードするようにすれば良い。常時
電源がオンされている広告端末の場合は、例えば３〜４
時間ごとに受信プログラムを起動するなどすれば良い。

【００８５】図１８は、ユーザ用端末属性変更ユーザイ
ンターフェースの例を示す。この画面により各広告端末
の設置者は、図６の端末属性のうち＊印を付けた端末属
性を直接変更することができる。

【００８６】

【発明の効果】本発明によれば、ネットワークと簡易な
仕組みの広告端末により、テレビＣＭのように視覚的な
広告を場所を問わずに配信することができる。また、本
発明によれば、広告主対不特定多数の一方向の広告では
なく、「相互」の広告が可能である。すなわち、広告主
の店舗などに設置した広告端末で他者の広告を出力する
ことにより、従来形態では存在しなかった広告の形態を
可能としたものである。これにより、広告主は自店舗の
広告端末に他者の広告を表示することで、設置料が受け
取れるので、広告料と設置料とを相殺して総額としての
コストを抑えることができる。広告データの広告属性に
ついては、対話的に容易に設定可能である。この際、広
告主が設定した広告属性に応じて、関連する広告属性が
自動的に設定されるので、例えば広告主が設定した広告
属性で計算されるコスト額を一目で知ることができる。
また、数少ない広告属性を設定するだけで、期待する広
告対象者へ、適時、的確に配信できる。

【００８７】さらに、店舗などに設置した広告端末に広
告を配信するので、広告対象者が定常的なインターネッ
ト接続者に限定されることなく、ある程度、不特定多数
の人に広告を見せることができる。その一方で、設置し
た広告端末の端末属性と広告データの広告属性に基づい
て配信する広告端末を決定するので、より広告対象者を
限定した広告データを配信することができ、広告の効率
が高い。また、広告端末に入力装置を接続したもので
は、広告を見た顧客がすぐにネットワーク経由で商品購
求などをすることができ、広告が一方通行に終わること
がない。

【００８８】さらに本発明によれば、複数の広告主が出
す広告を各広告主の所望のとおりに、各広告主の店舗に
設置した端末に（自店舗だけでなく必要に応じて他店舗
の端末にも）配信して表示させるような効率的な運用が
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る広告配信システムの全体構成図

【図２】端末タイプおよび広告タイプの表を示す図

【図３】サーバシステム、広告端末、および入力端末の
基本構成例を示す図

【図４】広告端末での広告データの画面表示例を示す図

【図５】システム論理構成図

【図６】端末属性ＤＢで保持管理する端末属性の具体例
を示す図

【図７】広告属性ＤＢで保持管理する広告属性の具体例
を示す図

【図８】配信ジョブＤＢで保持管理する配信ジョブ属性
の具体例を示す図

【図９】広告属性と端末属性との関連を示す図

【図１０】サービス利用料の計算方法を示す図

【図１１】配信条件入力インターフェイスと用途別端末
種別の関係を示す図

【図１２】内部配信タイプの配信条件設定の入力インタ
ーフェースの例を示す図

【図１３】外部配信タイプの配信条件設定の入力インタ
ーフェースの例を示す図

【図１４】外部配信プログラムＡとＢのフローチャート
図

【図１５】外部配信プログラムＣとＤのフローチャート
図

【図１６】内部配信プログラムのフローチャート図

【図１７】受信プログラムのフローチャート図

【図１８】ユーザ用端末属性変更ユーザインターフェー
スの例を示す図

【符号の説明】

１０１…ネットワーク、１０２…サーバシステム、１０
３…入力装置付き特定広告端末、１０４…入力装置付き
不特定広告端末、１０５…入力装置無し特定広告端末、
１０６…入力装置無し不特定広告端末、１０７…配信条
件入力端末。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5B049 BB11 BB49 CC02 CC36 DD01 DD03 DD05 EE05 EE07 FF03 FF04 FF06 FF09 GG04 GG07 5B075 KK03 KK07 KK20 KK33 MM11 ND03 ND08 ND12 ND14 ND20 ND40 NK46 NK54 PP03 PP07 PP12 PP13 PQ02 QT06 UU40 5B089 GA11 GA21 HA10 JA33 JB03 JB04 JB05 JB06 KA04 KA15 KC14 KC59 LB03 LB11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インターネットにサーバと複数の広告主の
店舗などに設置した複数の広告端末とを接続し、前記複
数の広告主の広告データを前記サーバに格納し、各広告
データごとの配信条件に基づいて決定された複数の広告
端末に、当該広告データを配信することを特徴とする相
互接続型広告配信方法。
【請求項２】インターネットにサーバと複数の広告主の
店舗などに設置した複数の広告端末とを接続し、前記複
数の広告主の広告データを前記サーバに格納し、各広告
データごとの配信条件に基づいて決定された複数の広告
端末であって他広告主の店舗に設置された広告端末を含
む広告端末に、当該広告データを配信することを特徴と
する相互接続型広告配信方法。
【請求項３】インターネットにサーバと複数の広告主の
店舗などに設置した複数の広告端末とを接続し、前記複
数の広告主の広告データを前記サーバに格納し、前記広
告データの広告主が、インターネットに接続された端末
から自分が出した当該広告データの配信条件を設定し、
設定された配信条件に基づいて決定された広告端末に、
当該広告データを配信することを特徴とする相互接続型
広告配信方法。
【請求項４】請求項１から３の何れか１つに記載の相互
接続型広告配信方法において、前記広告データは、画像データ、動画データ、および／
または音声データを含むことを特徴とする相互接続型広
告配信方法。
【請求項５】請求項１から３の何れか１つに記載の相互
接続型広告配信方法において、前記広告端末が入力手段を備え、前記広告端末に表示さ
れた広告を見た顧客が該入力手段により対話的にその広
告に関する申し込みを行なうことを特徴とする相互接続
型広告配信方法。
【請求項６】サーバと複数の広告端末とをネットワーク
に接続した相互接続型広告配信システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信するための広告データを保持する手
段と、前記広告端末ごとに、当該広告端末の属性情報である端
末属性を記憶する手段と、前記端末属性に基づいて、前記広告データを配信する広
告端末を決定する手段と、決定した広告端末に当該広告データを配信する手段とを
備え、前記広告端末は、前記サーバから配信された広告データを受信する手段
と、受信した広告データを出力する手段とを備えたことを特
徴とする相互接続型広告配信システム。
【請求項７】サーバと複数の広告端末とをネットワーク
に接続した相互接続型広告配信システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信するための広告データを保持する手
段と、広告データごとに、当該広告データをどのような広告端
末に配信するかを規定する配信条件を記憶する手段と、前記広告データを配信する広告端末を決定する際、当該
広告データの配信条件に基づいて当該広告データを配信
する広告端末を決定する手段と、決定した広告端末に当該広告データを配信する手段とを
備え、前記広告端末は、前記サーバから配信された広告データを受信する手段
と、受信した広告データを出力する手段とを備えたことを特
徴とする相互接続型広告配信システム。
【請求項８】サーバと複数の広告端末とをネットワーク
に接続した相互接続型広告配信システムであって、前記サーバは、前記広告端末に配信するための広告データを保持する手
段と、広告データごとに、当該広告データをどのような広告端
末に配信するかを規定する配信条件を記憶する手段と、前記広告端末ごとに、当該広告端末の属性情報である端
末属性を記憶する手段と、前記広告データを配信する広告端末を決定する際、当該
広告データの配信条件と前記端末属性とに基づいて、当
該広告データを配信する広告端末を決定する手段と、決定した広告端末に当該広告データを配信する手段とを
備え、前記広告端末は、前記サーバから配信された広告データを受信する手段
と、受信した広告データを出力する手段とを備えたことを特
徴とする相互接続型広告配信システム。
【請求項９】請求項６から８の何れか１つに記載の相互
接続型広告配信システムにおいて、前記配信条件は、その広告を見せたい対象の年齢層、男
女比率、職業層、および／もしくは収入層、その広告の
商品またはサービスの種別、および／もしくは対象業
種、その広告を配信したい配信地区、自店舗での表示割
合、価格表示有無、表示時間帯、同業種への配信有無、
並びに／または、他店舗への配信有無に関する条件であ
り、前記端末属性は、その広告端末が設置される場所の顧客
年齢層、顧客男女比率、顧客職業層、顧客収入層、取扱
商品、設置店舗業種、設置地区、および／もしくは来店
者数ランク、同業種配信有無、他店舗配信有無、並びに
／または、他店舗の広告の表示割合であることを特徴と
する相互接続型広告配信システム。
【請求項１０】請求項６から８の何れか１つに記載の相
互接続型広告配信システムにおいて、前記広告データの広告主が、対話的に前記配信条件を設
定するインターフェイスを備えたことを特徴とする相互
接続型広告配信システム。
【請求項１１】請求項１０に記載の相互接続型広告配信
システムにおいて、前記配信条件を設定するインターフェイスは、所定の配
信条件を設定すると、該配信条件に関連する他の所定の
配信条件を自動的に設定するものであることを特徴とす
る相互接続型広告配信システム。
【請求項１２】サーバと複数の広告端末とをネットワー
クに接続し、前記サーバで保持している広告データを前
記広告端末に配信して出力させる相互接続型広告配信シ
ステムであって、前記広告データを登録した広告主の店舗などに前記広告
端末を設置し、その広告端末に前記広告主の広告データ
以外のインターネットなどから接続する他者の広告デー
タを配信することを特徴とする相互接続型広告配信シス
テム。
【請求項１３】請求項１２に記載の相互接続型広告配信
システムにおいて、前記広告端末は、入力手段と、前記広告端末に表示され
た広告を見た顧客が該入力手段により対話的にその広告
に関する申し込みを行なう手段とを備えたことを特徴と
する相互接続型広告配信システム。
【請求項１４】サーバと複数の広告端末とをネットワー
クに接続し、前記サーバで保持している広告データを前
記広告端末に配信して出力させる相互接続型広告配信シ
ステムであって、前記広告端末を、前記広告データの広告主の店舗などに
設置するとともに、前記サーバは、前記広告端末に配信するための広告データを登録した広
告主に対して、その広告データの配信状況に応じた課金
を求める手段と、前記広告主の店舗などに前記広告端末を設置した場合、
その設置状況およびその広告端末における他の広告主の
広告の出力状況に応じて、端末設置料を求める手段と、前記課金と前記設置料とを差し引きして、前記広告主に
対する請求金額または支払い金額を算出する手段とを備
えたことを特徴とする相互接続型広告配信システム。