JP2001234109A - 水性顔料分散体、ならびに水性記録液 - Google Patents

水性顔料分散体、ならびに水性記録液

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JP2001234109A JP2000042622A JP2000042622A JP2001234109A JP 2001234109 A JP2001234109 A JP 2001234109A JP 2000042622 A JP2000042622 A JP 2000042622A JP 2000042622 A JP2000042622 A JP 2000042622A JP 2001234109 A JP2001234109 A JP 2001234109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低樹脂/顔料比率領域でも分散性および分散
性安定性に優れた水性顔料分散体と、該水性顔料分散体
を用いた貯蔵安定性、発色性に優れた水性記録液を提供
する。就中、黒色度とレオロジー特性に優れた水性カー
ボンブラック分散体と該分散体を用いた黒色水性記録液
を提供する。 【解決手段】 少なくとも顔料と、アニオン性基含有有
機高分子化合物を含有する水性顔料分散体であって、ア
ニオン性基含有有機高分子化合物が、少なくともアクリ
ル酸の炭素数6〜20のアルキルエステルおよびメタク
リル酸の炭素数6〜20のアルキルエステルからなる群
から選ばれる1以上の化合物と該アクリル酸エステルも
しくはメタクリル酸エステルとは異なるラジカル重合性
不飽和カルボン酸エステルとを構成要素とするアニオン
性基含有有機高分子化合物であることを特徴とする水性
顔料分散体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性顔料分散体、
ならびに該顔料分散体を用いた水性記録液に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、サインペン、水性マーカー等の筆
記具や、インクジェットプリンターのインクには、色材
として染料が用いられてきた。染料を用いた記録液は着
色力や鮮明性で優れているが、耐光性や耐水性等に問題
を有していた。
【0003】耐光性及び耐水性の問題を解決するため、
近年、上述した用途分野において色材の染料から顔料へ
の転換が活発に検討されている。当該分野、特にインク
ジェット用インクの分野において顔料を色材として使用
するには、固−液二相系である顔料分散体における非常
に高いレベルの分散性および分散安定性が必要とされて
いる。かかる高度の分散性および分散安定性を達成する
ための手段として、特開平9−151342号公報に顔
料をアニオン性基含有有機高分子化合物で被覆したマイ
クロカプセル化顔料分散体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の手法
でマイクロカプセル化して得た顔料水性分散体を用いて
作成したインクジェットプリンタ用インクは、優れた耐
水性や耐擦過性等を示すが、普通紙に印字した時に浸透
性が高すぎるため、例えば色濃度が十分に発揮されない
(高い色濃度とならない)場合があった。これは、顔料
としてカーボンブラックを用いた場合に特に顕著であ
り、黒色度が十分に発揮されない場合が多い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、マイクロカプセル
化樹脂量を減少させると色濃度が向上するものの、一方
で分散性、分散安定性が低下する傾向を認めた。そこで
さらに詳細に樹脂物性の及ぼす影響を検討した結果、ア
ルキル基の炭素数がある特定範囲にあるアクリル酸アル
キルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルの少
なくともいずれかを構成要素として含有する樹脂を、顔
料に対してある特定の量で使用した場合に、色濃度が高
く、かつ分散性および分散安定性の良い分散体が得られ
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち本発明は、次の発明を提供する。 1. 少なくとも顔料と、アニオン性基含有有機高分子
化合物を含有する水性顔料分散体であって、アニオン性
基含有有機高分子化合物が、少なくともアクリル酸の炭
素数6〜20のアルキルエステルおよびメタクリル酸の
炭素数6〜20のアルキルエステルからなる群から選ば
れる1以上の化合物と、該アクリル酸エステルもしくは
メタクリル酸エステルとは異なるラジカル重合性不飽和
カルボン酸エステルとを重合した重合単位を有するアニ
オン性基含有有機高分子化合物であることを特徴とする
水性顔料分散体。
【0007】2. 顔料が、カーボンブラックである上
記1記載の水性顔料分散体。
【0008】3. アニオン性基含有有機高分子化合物
が、アクリル酸もしくはメタクリル酸の低級ヒドロキシ
アルキルエステルの重合単位を含有するアニオン性基含
有有機高分子化合物である上記1または2記載の水性顔
料分散体。
【0009】4. アニオン性基含有有機高分子化合物
が、架橋部分を有するアニオン性基含有有機高分子化合
物である上記1、2または3記載の顔料分散体。
【0010】5. 架橋部分を形成する架橋性基がグリ
シジル基である上記4記載の水性顔料分散体。
【0011】6. アニオン性基含有有機高分子化合物
が自己水分散性である上記1、2、3、4または5記載
の水性顔料分散体。
【0012】7. 顔料がアニオン性基含有有機高分子
化合物によって被覆されている上記1、2、3、4、5
または6記載の水性顔料分散体。
【0013】8. 顔料100重量部に対するアニオン
性基含有有機高分子化合物の使用量が5〜20重量部で
ある上記1、2、3、4、5、6または7記載の水性顔
料分散体。
【0014】9. 上記1、2、3、4、5、6、7ま
たは8記載の水性顔料分散体を含有することを特徴とす
る水性記録液。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明で提供される水性分散体
は、少なくとも顔料と、アニオン性基含有有機高分子化
合物を含有する水性顔料分散体であって、アニオン性基
含有有機高分子化合物が、少なくともアクリル酸の炭素
数6〜20のアルキルエステルおよびメタクリル酸の炭
素数6〜20のアルキルエステルからなる群から選ばれ
る1以上の化合物(以下、長鎖アルキル(メタ)アクリ
レートという場合がある)が重合した重合単位を含有す
るアニオン性基含有有機高分子化合物であることを特徴
とする水性顔料分散体である。
【0016】本発明の製造方法で使用する顔料として
は、公知慣用の無機顔料や有機顔料がいずれも使用でき
る。
【0017】無機顔料としては、例えば、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、鉄黒、コバルトブ
ルー、アルミナ白、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、
リトボン、カドミウムイエロー、朱、カドミウムレッ
ド、黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、
ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレ
ー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、
炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、
カーボンブラック、アルミニウム粉、パール系顔料等が
挙げられる。
【0018】有機顔料としては、例えば、キナクリドン
系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、ペリレ
ン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソ
インドリノン系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケ
トピロロピロール系顔料、アゾレーキ系顔料、不溶性ア
ゾ系顔料、縮合アゾ系顔料等が挙げられる。
【0019】本発明で用いられるカーボンブラックは、
水性媒体に粒子として分散可能なものであれば良い。形
態としては、粉末状、顆粒状あるいは塊状の乾燥顔料で
も良く、ウェットケーキやスラリーでも良い。カーボン
ブラックにはその製法や表面処理の違い等により、これ
を蒸留水に分散した場合にさまざまなpH値を示すが、
本発明ではカーボンブラック10部を蒸留水100部に
分散させたとき、6〜8のpHを示すカーボンブラック
が特に好適に使用できる。
【0020】カーボンブラックが、粒子径が他の有機顔
料より小さいものが主流であり、レオロジー特性におい
て他の顔料とは異なった性状を示し、本発明において
は、際だった流動性の改良効果を示すので好ましい。
【0021】本発明では有機高分子化合物がアニオン性
基を含有する様にすれば良いが、それは、例えば、少な
くともアクリル酸の炭素数6〜20のアルキルエステル
およびメタクリル酸の炭素数6〜20のアルキルエステ
ルからなる群から選ばれる1以上の化合物と、該アクリ
ル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルとは異なる
ラジカル重合性不飽和カルボン酸エステルとを重合する
ことにより得ることが出来る。
【0022】本発明で用いられるアニオン性基含有有機
高分子化合物の必須の構成要素である、アクリル酸アル
キルエステルおよびメタクリルアルキル酸エステルのア
ルキル基炭素数は、6〜20が好ましいが、とりわけ8
〜12が好ましい。
【0023】アニオン性基含有有機高分子化合物の使用
量は、顔料の種類やその比表面積により変化し、顔料1
00重量部に対しアニオン性基含有有機高分子化合物5
〜20重量部用いれば良く、カーボンブラックの場合に
もはカーボンブラック100重量部に対しアニオン性基
含有有機高分子化合物5〜20重量部用いるのが好まし
く、特に10〜15重量部用いるのが好ましい。使用量
が多すぎる場合には黒色度が低下し、使用量が少なすぎ
る場合には分散性や分散安定性が低下する傾向が認めら
れる。
【0024】本発明の水性顔料分散体で使用するアニオ
ン性基含有有機高分子化合物は、長鎖アルキル(メタ)
アクリレートの重合単位を含みアニオン性基を有してい
れば特に限定されるものではなく、例えば、長鎖アルキ
ル(メタ)アクリレートと、カルボキシル基、スルホン
基、ホスホ基、チオカルボキシル基等のアニオン性基を
含有するモノマーの一種以上と、これらアニオン性基含
有モノマーと共重合し得るその他のモノマーを共重合さ
せて得られるアニオン性基含有有機高分子化合物が挙げ
られるが、原料モノマーの入手のしやすさ、価格等を考
慮すると、カルボキシル基またはスルホン基を含有する
アニオン性基含有有機高分子化合物が好ましく、電気的
中性状態とアニオン状態の共存範囲を広く制御できる点
でカルボキシル基を含有するアニオン性基含有有機高分
子化合物が特に好ましい。
【0025】かかるアニオン性基含有有機高分子化合物
はその構造中に架橋部分を有していてもよい。
【0026】本発明において使用できる、架橋部分を有
するか、架橋部分を有さない、前記各アニオン性基含有
有機高分子化合物の代表例としては、架橋部分を有する
アクリル酸エステル系重合体、架橋部分を有さないアク
リル酸エステル系重合体、架橋部分を有するメタクリル
酸エステル系重合体、架橋部分を有さないメタクリル酸
エステル系重合体を挙げることができる。
【0027】カルボキシル基を含有するモノマーの例と
してはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、クロトン酸、イタコン酸、4−ビニル安息香酸等の
不飽和カルボン酸類;コハク酸ビニル、マレイン酸アリ
ル、テレフタル酸ビニル、トリメリット酸アリル等の多
塩基酸不飽和エステル類が挙げられる。またスルホン酸
基を含有するモノマーの例としてはアクリル酸2−スル
ホエチル、メタクリル酸4−スルホフェニル等の不飽和
カルボン酸スルホ置換アルキルまたはアリールエステル
類;スルホコハク酸ビニル等のスルホカルボン酸不飽和
エステル類;スチレン−4−スルホン酸等のスルホスチ
レン類を挙げることができる。
【0028】アクリル酸の炭素数6〜20のアルキルエ
ステルおよびメタクリル酸の炭素数6〜20のアルキル
エステル(長鎖アルキル(メタ)アクリレート)の例と
しては、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸ヘキシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オ
クチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデ
シル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソ
ボルニル、等が挙げられる。
【0029】アニオン性基含有モノマー、およびアクリ
ル酸の炭素数6〜20のアルキルエステルおよびメタク
リル酸の炭素数6〜20のアルキルエステル(長鎖アル
キル(メタ)アクリレート)と共重合し得るその他のモ
ノマーの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸
2,3−エポキシプロピル、アクリル酸2,3−エポキ
シブチル、アクリル酸2,3−エポキシシクロヘキシ
ル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸2,3−エポキシプロピル、メタ
クリル酸2,3−エポキシブチル、メタクリル酸2,3
−エポキシシクロヘキシル、メタクリル酸ビニル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチ
ル、フマル酸ジエチル、イタコン酸エチル、イタコン酸
ベンジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アク
リル酸2−アミノエチル、アクリル酸2−アミノプロピ
ル、アクリル酸3−アミノプロピル、アクリル酸2−
(メチルアミノ)エチル、アクリル酸2−(メチルアミ
ノ)プロピル、アクリル酸2−(エチルアミノ)エチ
ル、アクリル酸2−(エチルアミノ)プロピル、アクリ
ル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸3−
(ジメチルアミノ)プロピル、等の不飽和脂肪酸エステ
ル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N
−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミ
ド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジエチルアクリ
ルアミド、N−ジプロピルアクリルアミド、N−(2−
アミノエチル)アクリルアミド、N−(2−アミノプロ
ピル)アクリルアミド、N−(3−アミノプロピル)ア
クリルアミド、N−[2−(メチルアミノ)エチル]ア
クリルアミド、N−[2−(メチルアミノ)プロピル]
アクリルアミド、N−[3−(メチルアミノ)プロピ
ル]アクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)エ
チル]アクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)
プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミ
ノ)プロピル]アクリルアミド、メタクリルアミド、N
−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミ
ド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ジメチルメタ
クリルアミド、N−ジエチルメタクリルアミド、N−ジ
プロピルメタクリルアミド、N−(2−アミノエチル)
メタクリルアミド、N−(2−アミノプロピル)メタク
リルアミド、N−(3−アミノプロピル)メタクリルア
ミド、N−[2−(メチルアミノ)エチル]メタクリル
アミド、N−[2−(メチルアミノ)プロピル]メタク
リルアミド、N−[3−(メチルアミノ)プロピル]メ
タクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)エチ
ル]メタクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)
プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルア
ミノ)プロピル]メタクリルアミド、マレアミド、N,
N−ジメチルマレアミド、フマラミド、N,N−ジメチ
ルフマラミド、等の不飽和脂肪酸アミド類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、等の不飽和ニトリル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタン酸ビニル、ヘ
キサン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、オクタ
デカン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸アリル、プロピ
オン酸アリル、ヘキサン酸アリル、デカン酸アリル、等
のカルボン酸不飽和エステル類;エチルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、2−ポリオキシエチレン−
2−(4−ノニルフェノキシ)メチルエチルアリルエー
テル等の不飽和エーテル類;スチレン、α−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、4−メトキ
シスチレン、4−クロロスチレン、等スチレン類;エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、ビニル
シクロヘキサン、4−ビニルシクロヘキセン、等の不飽
和炭化水素類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフ
ルオロエチレン、3−クロロプロピレン、等の不飽和ハ
ロゲン化炭化水素類;4−ビニルピリジン、N−ビニル
カルバゾール、N−ビニルピロリドン、等のビニル置換
複素環化合物類;上記例示モノマー中のカルボキシル
基、水酸基、アミノ基等活性水素を有する置換基を含有
するモノマーとエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、シキロヘキセンオキシド等、エポキシド類との反応
生成物;上記例示モノマー中の水酸基、アミノ基等を有
する置換基を含有するモノマーと酢酸、プロピオン酸、
ブタン酸、ヘキサン酸、デカン酸、ドデカン酸等カルボ
ン酸類との反応生成物等を挙げることができる。
【0030】アニオン性基含有有機高分子化合物として
は、長鎖アルキル(メタ)アクリレートや、カルボキシ
ル基、スルホン基、ホスホ基、チオカルボキシル基等の
アニオン性基を含有するモノマーの各重合単位だけでな
く、さらに、アクリル酸の低級ヒドロキシアルキルエス
テルもしくはメタクリル酸の低級ヒドロキシアルキルエ
ステルの重合単位をも含有するアニオン性基含有有機高
分子化合物が好ましい。
【0031】かかるアニオン性基含有有機高分子化合物
は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の従来
より公知の種々の反応方法によって合成することができ
る。
【0032】本発明に用いられるアニオン性基含有有機
高分子化合物の重量平均分子量は2,000〜100,
000の範囲にあることがが好ましく、5,000〜5
0,000の範囲にあることが特に好ましい。
【0033】重量平均分子量が小さすぎると水性顔料分
散体自体の分散安定性が低下し、大きすぎると分散体の
粘度が高くなるだけでなく、分散性が低下する傾向が認
められる。また重量平均分子量が小さすぎたり大きすぎ
る場合には、例えばインクジェットプリンタ用インクに
適用した場合に、印字特性に関して悪影響を及ぼし、長
期間安定した印字を行わせることが困難になる。
【0034】また本発明に用いられるアニオン性基含有
有機高分子化合物の酸価は30〜220mgKOH/g
の範囲にあることが好ましく、特に50〜150の範囲
にあることが好ましく、なかんずく100〜130の範
囲にあることが好ましい。
【0035】酸価が低すぎる場合には水性顔料分散体の
分散性や分散安定性が低下し、特にアニオン性基含有有
機高分子化合物使用量に低い領域での分散性、分散安定
性が低下しやすい。またインクジェットプリンタ用イン
クに適用した場合の印字安定性が悪くなる。酸価が高す
ぎる場合には、インクジェットプリンタ用インクに適用
した場合に画像の耐水性が低下し、カーボンブラックの
場合には黒色度が低下する。アニオン性基含有有機高分
子化合物のガラス転移点は−20〜60℃の範囲にある
ことが好ましい。ガラス転移点が高すぎる場合には安定
した印字が得にくく、低すぎる場合には耐摩擦性、耐棒
積み性等の画像保存性が低下する傾向がある。
【0036】本発明の水性顔料分散体中におけるアニオ
ン性基含有有機高分子化合物は、アニオン性基の少なく
とも一部が塩基性物質によってイオン化された形態をと
っていることが分散性、分散安定性の発現のうえで好ま
しい。この形態を呈していると、界面活性剤や分散安定
剤等なしに或いは極少量で、当該有機高分子化合物が水
性媒体に、安定的に分散することが可能となる上、界面
活性剤や分散安定剤等の使用によるその他の技術上の不
都合も解消されることになるので好ましい。本発明で
は、本発明で用いる当該有機高分子化合物の性質を、自
己分散性と称する。
【0037】アニオン性基のうちイオン化された基の最
適割合は、用いるアニオン性基含有有機高分子化合物の
組成、分子量、酸価等により変化するため一意的に限定
されるものではないが、所望の分散性、分散安定性が発
現される範囲であればよく、通常30〜100%、特に
70〜100%の範囲に設定されることが好ましい。こ
のイオン化された基の割合はアニオン性基と塩基性物質
のモル比を意味しているのではなく、解離平衡を考慮に
入れたものである。例えばアニオン性基がカルボキシル
基の場合、化学量論的に等量の強塩基性物質を用いても
解離平衡によりイオン化された基(カルボキシラート
基)の割合は100%未満であって、カルボキシラート
基とカルボキシル基の混在状態である。
【0038】このように、アニオン性基含有有機高分子
化合物の、アニオン性基の少なくとも一部をイオン化す
るために用いられる塩基性物質としては、公知慣用のも
のが挙げられるが、例えばアンモニア、第一級、第二級
もしくは第三級の有機アミン(塩基性含窒素複素環化合
物を含む)、水酸化アルカリ金属からなる群から選ばれ
る化合物が好適には挙げられる。これらの例示した好適
な塩基性物質でアニオン性基の少なくとも一部をイオン
化することにより、カルボキシラート基の対イオンは、
アンモニウムイオン(塩基性含窒素複素環化合物のプロ
トン化カチオンを含む)、アルカリ金属イオンからなる
群から選ばれるカチオンとなる。
【0039】本発明の水性顔料分散体は、少なくとも顔
料、アニオン性基含有有機高分子化合物、塩基性物質お
よび水からなる混合物を分散装置により分散する工程を
含むプロセスによって製造することができる。
【0040】製造プロセスに組み込み得るその他の工程
の例としては、予備分散工程、溶解工程、希釈工程、蒸
留工程、遠心分離工程、酸析工程、濾過工程、再分散工
程、pH調整工程、充填工程等が挙げられる。
【0041】予備分散工程の例には、溶液状態または溶
融状態の樹脂と顔料を混合、分散し、スラリー状、ペー
スト状もしくはマスターバッチまたはチップと呼ばれる
固体状態にする工程等がある。溶解工程の例には、固体
状のアニオン性基含有有機高分子化合物を有機溶剤、好
ましくは水溶性有機溶剤中、または塩基性物質を含む水
性媒体中に溶解させる工程、もしくはアニオン性基含有
有機高分子化合物の水溶性有機溶剤溶液を塩基性物質を
含む水性媒体中に溶解させる工程等がある。
【0042】蒸留工程の例には、分散工程において有機
溶剤を使用した場合にこれを除去する工程、所望の固形
分濃度にするため余剰の水を除去する工程等がある。遠
心分離工程の例には、水性記録液としての使用適性に悪
影響を及ぼす分散体中の粗大粒子を除去する工程等があ
る。
【0043】酸析工程の例には、分散工程で得られた水
性分散体に塩酸、硫酸、酢酸等の酸を加えて酸性化し、
塩基と塩を形成することによって溶解状態にあるアニオ
ン性基含有有機高分子化合物を顔料粒子表面に析出させ
る工程等がある。この工程により顔料とアニオン性基含
有有機高分子化合物との相互作用を高めることができ
る。その結果、顔料がアニオン性基含有有機高分子化合
物の濃密な層によって被覆される。これにより、顔料が
アニオン性基含有有機化合物によって被覆された、いわ
ゆるマイクロカプセル化顔料が水性分散体中に分散して
いる形態を取らせることができ、水性分散体として、分
散到達レベルや分散安定性等の物性面や耐溶剤性等の使
用適性の面で、より優れた特性を発揮させることができ
る。
【0044】濾過工程の例には、遠心分離工程と同様に
分散体中の粗大粒子をカートリッジフィルターやメンブ
ランフィルターにより除去する工程、前述した酸析工程
後に固形分をフィルタープレス、ヌッチェ式濾過装置、
加圧濾過装置等により濾過する工程等がある。
【0045】再分散工程の例には、酸析工程、濾過工程
によって得られた固形分に塩基性物質および必要により
水や添加物を加えて再び分散体とする工程がある。それ
によりアニオン性基含有有機高分子化合物中のイオン化
したアニオン性基の対イオンを分散工程で用いたものか
ら変更することができる。
【0046】また、分散工程において水溶性有機溶剤を
併用することができ、それにより分散工程における液粘
度を低下させることができる場合がある。水溶性有機溶
媒の例としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチル
ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、等のケトン
類;メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−
メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−メト
キシエタノール、等のアルコール類;テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピ
ロリドン、等のアミド類が挙げられ、とりわけ炭素数が
3〜6のケトンおよび炭素数が1〜5のアルコールから
なる群から選ばれる化合物を用いるのが好ましい。これ
らの水溶性有機溶剤はアニオン性基含有有機高分子化合
物溶液として用いられても良く、別途独立に分散混合物
中に加えられても良い。
【0047】分散工程において用いることのできる分散
装置として、既に公知の種々の方式による装置が使用で
き、特に限定されるものではないが、例えば、スチー
ル、ステンレス、ジルコニア、アルミナ、窒化ケイ素、
ガラス等でできた直径0.1〜10mm程度の球状分散
媒体の運動エネルギーを利用する方式、機械的攪拌によ
る剪断力を利用する方式、高速で供給された被分散物流
束の圧力変化、流路変化あるいは衝突に伴って発生する
力を利用する方式、等の分散方式を採ることができる。
【0048】また、架橋性基を有するアニオン性基含有
有機高分子化合物は、その架橋性基を任意の段階にて架
橋させることにより、それに基づく架橋部分を形成する
ことが出来るが、その架橋性基としては、比較的穏和な
条件にて架橋出来るなどの点で、グリシジル基が好まし
い。
【0049】本発明においてアニオン性基含有有機高分
子化合物が架橋性基を含有している場合、例えばアクリ
ル酸2,3−エポキシプロピル、アクリル酸2,3−エ
ポキシブチル、アクリル酸2,3−エポキシシクロヘキ
シル、メタクリル酸2,3−エポキシプロピル、メタク
リル酸2,3−エポキシブチル、メタクリル酸2,3−
エポキシシクロヘキシル等のエポキシ基を有する不飽和
脂肪酸類の少なくとも1以上からなるモノマーを含んだ
共重合体である場合には、水性分散体製造プロセスにお
いて開環反応させ、架橋させることができる。
【0050】架橋工程は、分散工程以降の任意の段階で
行うことができるが、本発明の水性顔料分散体の特徴で
ある高度の分散安定性を十分発揮させるためには、貯
蔵、輸送、実使用時には架橋反応が完結していることが
好ましく、遠心分離等によって水性分散体中の粗粒を除
去する工程以前に完結させておくことが特に好ましい。
【0051】尚、有機溶剤を低減または除去するための
蒸留工程において、架橋性基を有するアニオン性基含有
有機高分子化合物の架橋性基を架橋させて、架橋部分を
有するアニオン性基含有有機高分子化合物とすることが
好ましい。
【0052】開環反応温度は80〜140℃程度が好ま
しい。反応温度は低すぎる場合には反応速度が遅く、反
応完結に長時間を要するため、顔料粒子同士が融着して
凝集体を形成しやすくなる。反応温度が高すぎる場合に
は、顔料粒子同士の融着や顔料粒子自体の成長が起こ
り、いずれにしても好ましくない。反応温度が分散体の
沸点より高くなる場合には加圧反応装置を用いる必要が
ある。
【0053】本発明の水性顔料分散体は、公知慣用の用
途にいずれも使用できるが、例えばこれを含有する水性
記録液は、最も好ましい用途のひとつである。
【0054】本発明の記録液は、少なくとも顔料および
アニオン性基含有有機高分子化合物を含有する水性顔料
分散体に、水溶性有機溶剤、水等を混合して調製され
る。必要に応じて、界面活性剤、水溶性樹脂、防腐剤、
粘度調整剤、pH調整剤、キレート化剤等を添加するこ
ともできる。
【0055】記録液の調整に用いることのできる水溶性
有機溶剤の例としては、メタノール、エタノール、1−
プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プ
ロパノール、1−ブタノール、2−メトキシエタノー
ル、2−ブトキシエタノール、2−(2−メトキシエト
キシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタ
ノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキ
シ]エタノール、2−[2−(2−ブトキシエトキシ)
エトキシ]エタノール等のアルコール類;1,2−エタ
ンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタ
ンジオール、2,3−ブタンジオール、2,2’−オキ
シビスエタノール、2,2’−エチレンジオキシビス
(エタノール)、チオジエタノール、グリセリン、1,
2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール類;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ル−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルn−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケ
トン類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタ
ン、2,2’−オキシビス(2−メトキシエタン)、
2,2’−オキシビス(2−エトキシエタン)、2,
2’−エチレンジオキシビス(2−メトキシエタン)、
2,2’−エチレンジオキシビス(2−メトキシエタ
ン)等のエーテル類が挙げられる。記録液中の水溶性有
機溶剤の含有割合は、50重量%以下が好ましく、5〜
40重量%の範囲が特に好ましい。
【0056】本発明の記録液に添加しても良い界面活性
剤としては、アニオン性、カチオン性、両性イオン性、
非イオン性のいずれの活性剤でも良い。
【0057】アニオン性界面活性剤の例としては、ステ
アリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、半硬化牛脂
脂肪酸ナトリウム、等の脂肪酸塩類;ドデシル硫酸ナト
リウム、ドデシル硫酸トリ(2−ヒドロキシエチル)ア
ンモニウム、オクタデシル硫酸ナトリウム等のアルキル
硫酸エステル塩類;ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニ
ルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のベンゼンスルホ
ン酸塩類;ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等のナフタレン
スルホン酸塩類;スルホコハク酸ジドデシルナトリウ
ム、スルホコハク酸ジオクタデシルナトリウム等のスル
ホコハク酸エステル塩類;ポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸トリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル硫酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレン硫酸エステル塩
類;ドデシルリン酸カリウム、オクタデシルリン酸ナト
リウム等のリン酸エステル塩類等が挙げられる。
【0058】カチオン性界面活性剤の例としては、酢酸
オクタデシルアンモニウム、ヤシ油アミン酢酸塩等のア
ルキルアミン塩類;塩化ドデシルトリメチルアンモニウ
ム、塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、塩化ジ
オクタデシルジメチルアンモニウム、塩化ドデシルベン
ジルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩類
が挙げられる。
【0059】両性イオン性活性剤の例としては、ドデシ
ルベタイン、オクタデシルベタイン等のアルキルベタイ
ン類;ドデシルジメチルアミンオキシド等のアミンオキ
シド類等が挙げられる。
【0060】非イオン性界面活性剤の例としては、ポリ
オキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレン
ヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシ
ルエーテル、ポリオキシエチレン(9−オクタデセニ
ル)エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル
類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキ
シエチレンフェニルエーテル類;ポリ酸化エチレン、コ
−ポリ酸化エチレン酸化プロピレン等のオキシラン重合
体類;ソルビタンドデカン酸エステル、ソルビタンヘキ
サデカン酸エステル、ソルビタンオクタデカン酸エステ
ル、ソルビタン(9−オクタデセン酸)エステル、ソル
ビタン(9−オクタデセン酸)トリエステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンドデカン酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタンヘキサデカン酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンオクタデカン酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタンオクタデカン酸トリエステル、
ポリオキシエチレンソルビタン(9−オクタデセン酸)
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン(9−オクタ
デセン酸)トリエステル等のソルビタン脂肪酸エステル
類;ポリオキシエチレンソルビトール(9−オクタデセ
ン酸)テトラエステル等のソルビトール脂肪酸エステル
類;グリセリンオクタデカン酸エステル、グリセリン
(9−オクタデセン酸)エステル等のグリセリン脂肪酸
エステル類が挙げられる。これらの非イオン性活性剤の
中でもHLBが14以上のものが特に好ましい。
【0061】本発明の水性記録液に添加されても良い水
溶性樹脂の例としては、にかわ、ゼラチン、カゼイン、
アルブミン、アラビアゴム、フィッシュグリュー、アル
ギン酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ酸化エチレン、
ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアク
リル酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸
共重合体、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体等
が挙げられる。
【0062】水溶性樹脂は、定着性や粘度調節、速乾性
を挙げる目的で、必要に応じて使用されるものであり、
記録液に使用する場合の記録液中の水溶性樹脂の含有割
合は、0〜30重量%が好ましく、0〜20重量%が特
に好ましい。
【0063】本発明の水性記録液は、サインペン、マー
カー等の文具類や各種プリンタ、プロッタ類のインクと
して好適に使用することができ、とりわけ、その優れた
分散性、分散安定性を生かしてインクジェット用インク
として好適に使用することができる。
【0064】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更
に詳細に説明する。以下の実施例及び比較例において、
「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」を
表わす。
【0065】<合成例1>(架橋性基を有するアニオン
性基含有有機高分子化合物の合成)攪拌装置、滴下装
置、温度センサー、および上部に窒素導入装置を有する
環流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装
置(重合試験機DSL−2AS型、轟産業(株)製)の
反応容器にメチルエチルケトン1,100部を仕込み、
攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を
窒素雰囲気に保ちながら75℃に昇温させた後、滴下装
置よりメタクリル酸ブチル225部、アクリル酸n−ブ
チル225部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15
0部、メタクリル酸170部、スチレン200部、メタ
クリル酸2,3−エポキシプロピル30部および「パー
ブチル O」(有効成分ペルオキシ2−エチルヘキサン
酸t−ブチル、日本油脂(株)製)100部の混合液を
2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で1
5時間反応を継続させて、酸価110、重量平均分子量
23,000のアニオン性基含有有機高分子化合物A−
1の溶液を得た。反応終了後、樹脂溶液の不揮発分を5
0%に調整した。
【0066】<合成例2>メタクリル酸ブチルに代えて
メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、タクリ
ル酸ドデシル、またはメタクリル酸オクタデシルを用い
たこと以外は合成例1と同様にして、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸ドデシル、またはメタクリル酸オク
タデシルを構成要素として有する酸価110のアニオン
性基含有有機高分子化合物A−2、A−3、A−4、A
−5の溶液を得た。重量平均分子量は22,000〜2
5,000であった。
【0067】<合成例3>アクリル酸−ブチルとメタク
リル酸の使用量を代えた以外は合成例1および合成例2
と同様にしてメタクリル酸オクチルを構成要素として有
する酸価130のアニオン性基含有有機高分子化合物A
−6、酸価90のアニオン性基含有有機高分子化合物A
−7、およびメタクリル酸ドデシルを構成要素として有
する酸価130のアニオン性基含有有機高分子化合物A
−8、酸価90のアニオン性基含有有機高分子化合物A
−9の溶液を得た。
【0068】<実施例1>冷却用ジャケットを備えた混
合槽に、合成例で得たアニオン性基含有有機高分子化合
物、20%水酸化ナトリウム水溶液、水およびカーボン
ブラック(三菱カーボン#960;三菱化学(株)製)
を仕込み、攪拌、混合した。ここでそれぞれの仕込量
は、カーボンブラックが1,000部、アニオン性基含
有有機高分子化合物はカーボンブラックに対し所定の比
率となる量、20%水酸化ナトリウム水溶液はアニオン
性基含有有機高分子化合物の酸価が90%中和される
量、水は混合液の不揮発分を30%とするのに必要な量
である。
【0069】混合液を直径0.3mmのジルコニアビー
ズを充填した分散装置(SCミルSC100/32型、
三井鉱山(株)製)に通し、循環方式により6時間分散
した。分散装置の回転数は2700回転/分とし、冷却
用ジャケットには冷水を通して分散液温度が40℃以下
に保たれるようにした。
【0070】分散終了後、混合槽より分散原液を抜き採
り、次いで水10,000部で混合槽および分散装置流
路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。ガ
ラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケト
ンの全量と水の一部を留去し、濃縮分散液を得た。アニ
オン性基含有有機高分子化合物中のグリシジル基は濃縮
過程において全量反応していることを確認した。
【0071】室温まで放冷後、濃縮分散液に攪拌しなが
ら10%塩酸を滴下してpH3.5に調整したのち、固
形分をヌッチェ式濾過装置で濾過、水洗した。ケーキを
容器に採り、アニオン性基含有有機高分子化合物の酸価
が95%中和される量の20%水酸化カリウム水溶液と
水200部を加え、分散攪拌機(TKホモディスパ20
型、特殊機化工業(株)製)にて再分散した。遠心分離
器(50A−IV型、(株)佐久間製作所)にて粗大粒
子を除去したのち、不揮発分を調整して不揮発分20%
の水性顔料分散体を得た。
【0072】<実施例2>(インクジェットプリンタ用
水性記録液の印字濃度評価) 実施例1で得られた水性顔料分散体を用い、特開平6−
122846号公報記載の実施例2を参考にしてサーマ
ル方式インクジェットプリンタ用インクを調整した。イ
ンク組成を以下に示す。
【0073】 水性顔料分散体 25部 グリセリン 8部 エチレングリコール 5部 エタノール 5部 エマルゲン147(花王(株)製)0.05部 水 57部
【0074】このようにして調製したインクについて、
サーマル方式のインクジェットプリンタ(NovaJe
t Pro36型、ENCAD社製)にて普通紙にベタ
地を印字し、OD値を測定した。結果を下表に示した。
OD値としては1.3以上あることが望ましい。
【0075】<実施例3>(インクジェットプリンタ用
水性記録液の安定性評価) 実施例1で得られた水性顔料分散体を用い、特開平6−
122846号公報記載の実施例2を参考にしてサーマ
ル方式インクジェットプリンタ用インクを調整した。イ
ンク組成を以下に示す。
【0076】 水性顔料分散体 25部トリエチレンク゛リコールモノフ゛チルエーテル 10部シ゛エチレンク゛リコール 15部サーフィノール 465(エアフ゜ロタ゛クツ社製) 0.8部 水 49.2部
【0077】このようにして調製したインクについて、
70℃、3日間の促進貯蔵試験におけるインクの平均粒
径とその分散安定性を評価した。平均粒径はレーザード
ップラ式粒度分析計マイクロトラック(UPA150
型、リーズ&ノースロップ社製)で測定したメディアン
径をもって平均粒径とした。結果を下表に示した。
【0078】
【表1】表 1
【0079】
【表2】表 1(つづき)
【0080】
【発明の効果】本発明による水性分散体は、長鎖アルキ
ル(メタ)アクリレートの重合単位を含むアニオン性基
含有有機高分子化合物を用いるので、低い樹脂/顔料比
率領域でも分散性および分散安定性に優れており、かつ
色濃度が高いものとすることが出来る。例えば顔料とし
てカーボンブラックを用いた場合には、浸透を抑制し高
い黒色度を発揮する樹脂/顔料比率領域においても良好
なレオロジー特性を示し、ジェットプリンタ用インク等
の記録液に使用した場合に印字濃度と貯蔵安定性に優れ
た記録液を与え、鮮明な画像を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/16 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA53 BA55 BA59 BA62 4J037 AA02 FF05 FF09 4J039 AD03 AD04 AD05 AD06 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AD14 AD20 AD22 AD23 AE05 BA04 BA06 BA13 BA16 BA18 BA23 BA31 BA32 BA34 BA35 BA36 BA37 BA38 BC39 BC60 BE01 CA06 DA02 EA19 EA42 EA44 GA24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料と、アニオン性基含有有
    機高分子化合物を含有する水性顔料分散体であって、ア
    ニオン性基含有有機高分子化合物が、少なくともアクリ
    ル酸の炭素数6〜20のアルキルエステルおよびメタク
    リル酸の炭素数6〜20のアルキルエステルからなる群
    から選ばれる1以上の化合物と、該アクリル酸エステル
    もしくはメタクリル酸エステルとは異なるラジカル重合
    性不飽和カルボン酸エステルとを重合した重合単位を有
    するアニオン性基含有有機高分子化合物であることを特
    徴とする水性顔料分散体。
  2. 【請求項2】 顔料が、カーボンブラックである請求項
    1記載の水性顔料分散体。
  3. 【請求項3】 アニオン性基含有有機高分子化合物が、
    アクリル酸もしくはメタクリル酸の低級ヒドロキシアル
    キルエステルの重合単位を含有するアニオン性基含有有
    機高分子化合物である請求項1または2記載の水性顔料
    分散体。
  4. 【請求項4】 アニオン性基含有有機高分子化合物が、
    架橋部分を有するアニオン性基含有有機高分子化合物で
    ある請求項1、2または3記載の顔料分散体。
  5. 【請求項5】 架橋部分を形成する架橋性基がグリシジ
    ル基である請求項4記載の水性顔料分散体。
  6. 【請求項6】 アニオン性基含有有機高分子化合物が自
    己水分散性である請求項1、2、3、4または5記載の
    水性顔料分散体。
  7. 【請求項7】 顔料がアニオン性基含有有機高分子化合
    物によって被覆されている請求項1、2、3、4、5ま
    たは6記載の水性顔料分散体。
  8. 【請求項8】 顔料100重量部に対するアニオン性基
    含有有機高分子化合物の使用量が5〜20重量部である
    請求項1、2、3、4、5、6または7記載の水性顔料
    分散体。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8記載の水性顔料分散体を含有することを特徴とする
    水性記録液。
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