JP7107210B2 - 水性インクジェット用顔料組成物 - Google Patents
水性インクジェット用顔料組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7107210B2 JP7107210B2 JP2018238328A JP2018238328A JP7107210B2 JP 7107210 B2 JP7107210 B2 JP 7107210B2 JP 2018238328 A JP2018238328 A JP 2018238328A JP 2018238328 A JP2018238328 A JP 2018238328A JP 7107210 B2 JP7107210 B2 JP 7107210B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- water
- acid
- aqueous
- slurry
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
『項1.(1)C.I.ピグメントイエロー14と、
(2)C.I.ピグメントイエロー13と、
(3)一般式(I)で表される化合物と、
(4)ノニオン系界面活性剤とを、
含有することを特徴とする水性インクジェット用顔料組成物。
(I)
[式(I)中、Mはそれぞれ独立に水酸基または下記式(I-1)を示し、Mのうち少なくとも1つは下記式(I-1)である。]
項2.前記ノニオン系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである、項1に記載の水性インクジェット用顔料組成物。』に関する。
(I)
[式(I)中、Mはそれぞれ独立に水酸基または下記式(I-1)を示し、Mのうち少なくとも1つは下記式(I-1)である。]
本発明に用いるC.I.ピグメントイエロー14は、下記化学構造式(II)で表される有機顔料を意味する。このようなC.I.ピグメントイエロー14は、市販品を用いても良いし、公知慣用の方法で製造して用いても良い。もちろん製造後に適宜公知の処理を加えて用いても良い。
本発明に用いるC.I.ピグメントイエロー13は、下記化学構造式(III)で表される有機顔料を意味する。このようなC.I.ピグメントイエロー13は、市販品を用いても良いし、公知慣用の方法で製造して用いても良い。もちろん製造後に適宜公知の処理を加えて用いても良い。また、本発明のように、他成分を含む混合物として生成させても良い。
本発明に用いる化合物は、下記一般式(I)で表される化合物を意味する。このような化合物は、公知慣用の方法で2つのカップラー成分、すなわちアセト酢酸-m-キシリダイド、およびアセト酢酸ベンゼンスルホン酸の塩を用いて、テトラゾ成分と反応させた後、塩化アルミニウムのようなアルミニウムの塩を添加することにより用いることができる。もちろん製造後に適宜公知の処理を加えて用いても良い。
(I)
[式(I)中、Mはそれぞれ独立に水酸基または下記式(I-1)を示し、Mのうち少なくとも1つは下記一般式(I-1)である。
本発明に用いるノニオン性界面活性剤は、特に制限なく用いることができる。たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールアミド、アルキルアルカノールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、などが挙げられる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤が好ましい。本発明に用いるノニオン系界面活性剤は単独で用いても良いし、たとえば上記したようなものの中から必要に応じて併用することもできる。
本発明の顔料組成物は、質量基準でピグメントイエロー14 100部に対してピグメントイエロー13を1~20部、一般式(I)で表される化合物を1~10部、ノニオン系界面活性剤を1~10部を含有することが好ましく、なかでも、色特性への影響を抑えつつ、インクジェットインキの貯蔵安定性に対する効果が顕著なことから、ピグメントイエロー14 100部に対してピグメントイエロー13を1~10部、一般式(I)で表される化合物を1~5部、ノニオン系界面活性剤を1~7部を含有することがより好ましい。また、ピグメントイエロー14 100部に対して、ピグメントイエロー13と一般式(I)で表される化合物の合計量が2~30部であってもよく、2~15部があることがより好ましい。
(製造例1)
3,3’-ジクロロベンジジン二塩酸塩(固形分100%)550部(2.174モル)を水1500部中に撹拌下投入し、同時に35%塩酸680部を仕込んだ。氷と水で、温度0度以下、かつ内容物が十分に攪拌されるように液量を調整した。40%亜硝酸ソーダ769部を投入し、テトラゾ化した。過剰の亜硝酸をスルファミン酸を用いて消失させた後、濾過することによりテトラゾニウム塩を含有する溶液を得た(ジアゾ成分の水溶液)。
カップラー成分としてアセト酢酸-m-キシリダイド810部、アセト酢酸ベンゼンスルホン酸のカリウム塩207部を用いた以外は、製造例1と同様にしてカップリング反応を行い、ピグメントイエロー13と一般式(I-2)で表される化合物からなる顔料組成物2のスラリーを得た。
カップラー成分としてアセト酢酸-o-トルイダイド755部、アセト酢酸ベンゼンスルホン酸のカリウム塩207部を用いた以外は、製造例1と同様にしてカップリング反応を行い、ピグメントイエロー14とそのスルホン酸誘導体からなる顔料組成物3のスラリーを得た。
顔料組成物1のスラリー全量に対し、顔料組成物2のスラリーを顔料重量比率で92:8になるように混合した後、pHを中性に調整し、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系の界面活性剤を75部添加し、さらに7.0部の塩化アルミニウムを添加した。昇温し、80℃で60分間の保温を行った後、濾過、水洗浄した顔料ウェットケーキを分離した。単離した顔料ウェットケーキを110℃で乾燥し、乾燥したランプを粉砕し、黄色の顔料組成物4の粉末を得た。
顔料組成物2のスラリーの代わりに顔料組成物3のスラリーを用いた以外は、製造例4と同様にして、黄色の顔料組成物5の粉末を得た。
顔料組成物1のスラリーのみを用い、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系の界面活性剤を69部に減らし、塩化アルミニウムを使用しないこと以外は、製造例4と同様にして、黄色の顔料組成物6の粉末を得た。
顔料組成物1のスラリーのみを用い、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系の活性剤を使用しないこと以外は、製造例6と同様にして、黄色の顔料組成物7の粉末を得た。
製造例4~7で得られた顔料組成物360部と、酸価167のスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体(不揮発分45%)160部、25%水酸化ナトリウム水溶液49部、イソプロピルアルコール110部、イオン交換水670部を混合し、ディスパーマットで攪拌した。得られたスラリーの不揮発分が30%になるようにイオン交換水を添加し、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(SCミルSC100/32型、三井鉱山(株)製)で分散した。分散条件は、顔料の平均粒径が、水性インクジェット用の顔料の水性分散体にて一般的に求められる平均粒径(150~170nm程度)になるように適宜調製した。分散スラリーから溶剤を留去後、顔料の水性分散体1~4を得た。
製造例4~7で得られた顔料組成物360部と、酸価167のスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体(不揮発分45%)160部、25%水酸化ナトリウム水溶液49部、イソプロピルアルコール110部、イオン交換水670部を混合し、ディスパーマットで攪拌した。得られたスラリーの不揮発分が30%になるようにイオン交換水を添加し、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(SCミルSC100/32型、三井鉱山(株)製)で分散した。分散条件は、顔料の平均粒径が、水性インクジェット用の顔料の水性分散体にて一般的に求められる平均粒径(150~170nm程度)になるように適宜調製した。分散スラリーから溶剤を留去後、顔料の水性分散体1~4を得た。
得られた顔料の水性分散体または顔料のマイクロカプセル化水性分散体を用いて、顔料換算で10.0部の顔料分散体組成物を調製した。組成は次の通り。
・プロキセルGLX(S) 0.2部
・イオン交換水 残部
次いで、得られた顔料分散体組成物を用いて、水性インクジェット用インキを調製した。組成は次の通り。
・テトラエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0部
・サーフィノール465(エアプロダクツ社製) 1.0部
・グリセリン 12.5部
・イオン交換水 残部
顔料の水性分散体1を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ1を得た。
顔料の水性分散体2を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ2を得た。
顔料の水性分散体3を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ3を得た。
顔料の水性分散体4を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ4を得た。
顔料のマイクロカプセル化水性分散体1を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ5を得た。
顔料のマイクロカプセル化水性分散体2を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ6を得た。
顔料のマイクロカプセル化水性分散体3を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ7を得た。
顔料のマイクロカプセル化水性分散体4を用い、上述の方法にて水性インクジェット用インキ8を得た。
得られた各水性インクジェット用インキを70℃の恒温槽で5日間貯蔵した。
促進貯蔵安定性試験前後のインキを濃厚系アナライザー(FPAR-1000型、大塚電子社製)で測定し、促進貯蔵安定性試験前後の平均粒径を比較した。
促進貯蔵安定性試験前後のインキをR型粘度計(TVE-25型、東機産業製)で測定し、促進貯蔵安定性試験前後の粘度を比較した。
促進貯蔵安定性試験前後のインキを市販のインクジェットプリンタ(EM-930C、セイコーエプソン(株)製)のカートリッジに充填した。メディアは写真用紙(GL-101、キヤノン(株)製)を用いて印字した。得られた印字物を分光光度計(SpectroEye、X-Rite社製)を使用して測色を行い、促進貯蔵安定性試験前インキの印字物を基準とした色差(ΔE*ab)を求めた。
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018238328A JP7107210B2 (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 水性インクジェット用顔料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018238328A JP7107210B2 (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 水性インクジェット用顔料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020100685A JP2020100685A (ja) | 2020-07-02 |
JP7107210B2 true JP7107210B2 (ja) | 2022-07-27 |
Family
ID=71138875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018238328A Active JP7107210B2 (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 水性インクジェット用顔料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7107210B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4223844A4 (en) * | 2020-09-29 | 2024-05-01 | Fujifilm Corp | YELLOW INKJET INK, IMAGE PRINTING METHOD AND IMAGE PRINTING MATERIAL |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007186697A (ja) | 2001-05-02 | 2007-07-26 | Seiko Epson Corp | インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP4275373B2 (ja) | 2002-08-30 | 2009-06-10 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP2010235776A (ja) | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Fujifilm Corp | 顔料分散物、インクジェット記録用インク及びその製造方法、並びに、インクジェット記録方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2682749B2 (ja) * | 1991-03-01 | 1997-11-26 | 東洋インキ製造株式会社 | ジスアゾ顔料および印刷インキ組成物 |
JP3402137B2 (ja) * | 1996-08-08 | 2003-04-28 | 大日本インキ化学工業株式会社 | ジスアゾ顔料組成物及び印刷インキ |
-
2018
- 2018-12-20 JP JP2018238328A patent/JP7107210B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007186697A (ja) | 2001-05-02 | 2007-07-26 | Seiko Epson Corp | インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP4275373B2 (ja) | 2002-08-30 | 2009-06-10 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP2010235776A (ja) | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Fujifilm Corp | 顔料分散物、インクジェット記録用インク及びその製造方法、並びに、インクジェット記録方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020100685A (ja) | 2020-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI415908B (zh) | 水性顏料分散液之製法及噴墨記錄用油墨 | |
JP4232245B2 (ja) | 水性顔料分散体ならびに水性記録液 | |
TWI426109B (zh) | 水性顏料分散液及噴墨記錄用印墨、以及水性顏料分散液之製法 | |
JP4442141B2 (ja) | インクジェット記録用水性顔料分散液、インクジェット記録用水性インクおよびその製造方法 | |
JP2006057044A (ja) | 水性記録液用顔料分散体および水性記録液 | |
JP5746837B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液およびインクジェットプリンタ用水性顔料インク | |
JP4774566B2 (ja) | 水性顔料分散体、ならびに水性記録液 | |
JP7107210B2 (ja) | 水性インクジェット用顔料組成物 | |
JP3829098B2 (ja) | 保存安定性に優れたインクジェット用水性組成物の製造方法、その方法によって製造されたインクジェット用組成物及び該組成物を含むインクジェット用記録液 | |
JP5530581B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4835896B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液およびインクジェットインク組成物 | |
KR101121277B1 (ko) | 잉크젯 잉크용 수성 안료 분산액 및 잉크젯 잉크 조성물 | |
JP2011241359A (ja) | 水性インクジェットインク組成物 | |
JP4872200B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液およびインクジェットインク組成物 | |
JP5408392B2 (ja) | 顔料組成物とその製造方法、及び水性インクジェットインキ | |
JP5105693B2 (ja) | 水性顔料分散体及び水性顔料記録液 | |
JP4600724B2 (ja) | インクジェット記録用水性顔料分散液、インクジェット記録用インク組成物およびその製造方法 | |
JP5683143B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット | |
JP2001207104A (ja) | 水性顔料分散体、ならびに水性記録液 | |
JP2008094938A (ja) | 分散樹脂及びインクジェット用顔料インク | |
JP5817796B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4452912B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液、インクジェットインク用水性インク組成物及びその製造方法 | |
JP4810714B2 (ja) | 水性顔料分散体、ならびに水性記録液 | |
JP2004051963A (ja) | 水性顔料分散体の製造方法及び水性顔料記録液の製造方法 | |
JP4403291B2 (ja) | インクジェット記録用青色顔料分散液、および該青色顔料分散液を用いたインクジェット記録用青色水性インク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20190624 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211019 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220614 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220627 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7107210 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |