JP2001232544A - 研削・研磨加工用の光学素子保持具 - Google Patents

研削・研磨加工用の光学素子保持具

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JP2001232544A
JP2001232544A JP2000360206A JP2000360206A JP2001232544A JP 2001232544 A JP2001232544 A JP 2001232544A JP 2000360206 A JP2000360206 A JP 2000360206A JP 2000360206 A JP2000360206 A JP 2000360206A JP 2001232544 A JP2001232544 A JP 2001232544A
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polishing
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Hideaki Ueki
英明 植木
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ等の光学素子の研削・研磨加工時に光
学素子を保持する光学素子保持具において、簡単な構成
で、光学素子保持具内で発生する光学素子の外周縁部の
ピリや欠け等の不良を確実に防止する。 【解決手段】 レンズ等の光学素子Lの受け面Laを弾
性シート4を介して支持する受け台2と、受け台2の周
りに取り付けられ光学素子Lの外径に合わせた内周面3
aを有する円筒状の保持枠3とを備えた光学素子保持具
1において、保持枠3の内周面3aで光学素子Lの外周
面Lbの受け面La側の外周縁部Lcに対向する部分に
逃げ部6を設け、光学素子Lと光学素子保持具1の僅か
なガタや加工運動等に起因する擦れや挙動等によって繰
り返し衝撃が生じても、その影響を外周縁部Lcに及ぼ
すことがなく、光学素子Lの外周縁部Lcにピリや欠け
等の不良を発生させず、研削研磨加工を安定して行なう
ことを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学素
子を保持する光学素子保持具に関し、より詳細には、レ
ンズ等の光学素子を研削・研磨加工する際に、光学素子
を保持するための研削・研磨加工用の光学素子保持具に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラやビデオ等の光学機器に使用され
るレンズ等の光学素子を研削・研磨加工する際に光学素
子を保持する保持具として、図7に図示するような構造
を有する光学素子保持具が従来から用いられている。図
7に図示する光学素子保持具101は、レンズ等の光学
素子Lを支持する支持面102aを有する硬質材料から
なる受け台102と、受け台102の周りに取り付けら
れた円筒状の保持枠103と、受け台102の支持面1
02aに接着固定された弾性シート104とを具備し、
受け台102は、研削・研磨加工する光学素子Lの受け
面Laの曲率に対応する曲率をもった支持面102aを
有し、その反対側の面の中央部にはカンザシ受け105
が形成されている。保持枠103は、研削・研磨加工す
る光学素子Lの外径に合わせた内径を有し、その内側に
収まる光学素子Lの外周面Lbを保持するストレートな
形状の内周面103aをもって形成されている。このよ
うな光学素子保持具101に光学素子Lを嵌め込むこと
により、光学素子Lは、その受け面Laを弾性シート1
04に当接させつつ円筒状の保持枠103の内周面10
3aにより保持される。
【0003】この種の光学素子保持具101を用いて光
学素子Lを研削・研磨加工する際には、光学素子保持具
101に保持された光学素子Lは、加工する曲率半径を
もった研磨皿等の加工工具(図示しない)に当接され、
光学素子保持具101を受け台102のカンザシ受け1
05に当接する不図示のカンザシ(カンザシ受け105
に係合する棒状の部材)で支持しながらかつ加工に必要
な加圧によりカンザシを介して押圧する。そして、加工
工具をその軸を中心に回転駆動させながらカンザシを揺
動させると、光学素子保持具101とそれに保持された
光学素子Lは、ともに、加工工具の回転に倣って従属回
転し、さらにカンザシに誘導されながら加工する曲率半
径をもった加工工具の加工面に沿って円弧状に揺動し、
光学素子Lの研削・研磨加工が行なわれる。
【0004】上記のような光学素子Lの研削・研磨加工
に際しては、光学素子Lには加工工具の加工面上で摩擦
による抵抗が発生し、そのため、光学素子Lの従属回転
むらや同回転時の光学素子保持具101と光学素子Lの
接触面の滑りによる回転差が生じ、この回転差による擦
れ、さらに、保持枠103の内周面103aと光学素子
Lの外周面Lbとの間にクリアランスがあるために、揺
動による光学素子Lの光学素子保持具101内の一方へ
の偏りと揺動周期等での挙動による光学素子Lの外周面
Lbへの衝撃等が不均一に発生するため、特にエッジや
バリ状になりやすく、僅かな衝撃でも脆くなりやすい光
学素子Lの外周縁部Lcにピリや欠け等の不良を発生さ
せてしまう。
【0005】そこで、脆くなりやすい光学素子外周縁部
Lcに加工中衝撃が掛からないような対策を講じる必要
があり、この対策を講じた技術として、例えば、特開平
6−328355号公報に記載された光学素子保持具が
ある。これを図8に図示する。図8において、光学素子
保持具111は、光学素子Lを弾性Oリング113を介
して支持する受け部112と、この受け部112を収容
可能な凹部を設けるとともにばね材115を介して受け
部112を凹部内で移動可能に支持する保持枠114
と、保持枠114の凹部の内周先端部に固着されたポリ
ウレタン等の環状の高摩擦材116とを備え、この光学
素子保持具111を用いて光学素子Lを研削・研磨加工
する際に、受け部112により弾性Oリング113を介
して支持された光学素子Lの外周縁部Lcは加工圧によ
り高摩擦材116のテーパ面に当接し、加工荷重と高摩
擦係数に応じた摩擦力が光学素子の外周縁部Lcに作用
し、この作用が高い保持力を得て光学素子Lを確実に保
持することで光学素子Lと光学素子保持具111が一体
となるように構成されている。この構成により、光学素
子Lの外周縁部Lcへの衝撃等を発生させることがなく
あるいは衝撃等を吸収させることで減少させることがで
き、光学素子Lの外周縁部Lcにピリや欠け等の不良を
発生させずに加工することができるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に図示す
るような従来の光学素子保持具では、光学素子Lの外周
縁部Lcへの衝撃等の緩和策によりピリや欠けの防止に
効果はあるが、光学素子保持具111の構造が複雑でか
つ高価となり、また、新たな光学素子を光学素子保持具
111に取り付ける際や高摩擦材116の摩耗劣化によ
る交換時に必要な光学素子保持調整が難しく大変であ
り、また、光学素子保持具111の内部に複雑な機構を
組み込むために、光学素子保持具111を支持し加圧す
るカンザシ119と光学素子受け面Laとの間の厚みが
増し、カンザシ119を介した加工支点が高くなること
で、加工バランスを崩す恐れがあるなどの問題があっ
た。
【0007】そこで、本発明は、上記の従来技術の有す
る未解決の課題に鑑みてなされたものであって、レンズ
等の光学素子の研削・研磨加工時に光学素子を保持する
光学素子保持具において、簡単な構成で、光学素子保持
具内で発生する光学素子の外周縁部のピリや欠け等の不
良を確実に防止することができる研削・研磨加工用の光
学素子保持具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具は、研
削・研磨加工する光学素子の受け面を弾性シートを介し
て支持する支持面を有する受け台と、該受け台の周りに
取り付けられ光学素子の外径に合わせた内周面を有する
円筒状で光学素子の外周面を保持する保持枠とを備えた
研削・研磨加工用の光学素子保持具において、前記保持
枠の内周面で光学素子の外周面の受け面側の外周縁部に
対向する部分に逃げ部を設けたことを特徴とする。
【0009】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持
具においては、前記受け台と前記保持枠が一体的に形成
されていることが好ましい。
【0010】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持
具においては、前記逃げ部を、光学素子の外周面に対向
する部分を凹ませた形状とすることができ、あるいは、
光学素子の外周縁部に対向する部分を斜め方向に凹ませ
た形状とすることもできる。
【0011】また、本発明の研削・研磨加工用の光学素
子保持具は、光学素子の被加工面に研削又は研磨用工具
をかぶせ、前記光学素子の非加工面側に弾性部材を介し
て光学素子保持部材により前記光学素子を保持させるよ
うに成した研削・研磨加工用の光学素子保持具であっ
て、前記光学素子の外周側面を規制する保持枠を前記光
学素子保持部材に設け、前記光学素子保持枠の、前記光
学素子の外周部の端部との間に逃げ部を形成するととも
に、前記光学素子外周面との間にクリアランスを設けた
ことを特徴とする。
【0012】また、この発明に係わる研削・研磨加工用
の光学素子保持具において、前記光学素子は、メニスカ
ス形状のレンズであり、前記クリアランスを0.1〜
0.2mmの範囲に規定したことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具に
よれば、光学素子の脆い外周縁部に対向する保持具内周
面の部分に逃げ部を設けて、保持具内周面が光学素子の
外周縁部に当接しないようにした簡易な構造で、光学素
子と光学素子保持具の僅かなガタや加工運動等に起因す
る擦れや挙動等によって起こる繰り返し衝撃が生じて
も、その影響を光学素子の外周縁部に及ぼすことがな
く、光学素子の外周縁部にピリや欠け等の不良を発生さ
せることなく、レンズ等の光学素子の研削・研磨加工を
安定して行なうことを可能にする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0015】(実施例1)図1は、本発明の研削・研磨
加工用の光学素子保持具の一実施例を示す断面図であ
る。
【0016】図1に図示する研削・研磨加工用の光学素
子保持具1は、レンズ等の光学素子Lを支持する支持面
2aが光学素子Lの受け面Laの曲率に対応した曲率を
もった形状に形成され、その反対側の面の中心部にはカ
ンザシ受け5が形成されている金属等の硬質材料からな
る受け台2と、この受け台2の周りに取り付けられたポ
リアセタール樹脂等の合成樹脂材からなる円筒状の保持
枠3と、受け台2の支持面2aに接着固定され光学素子
Lの受け面Laに当接する弾性シート4とを備え、保持
枠3の円筒形状は、光学素子Lの外径に合わせた内径を
有してその内側に収まる光学素子Lの外周面Lbを保持
する内周面3aをもって形成され、この内周面3aにお
いて、光学素子Lの外周面Lbの受け面La側の外周縁
部Lcに対応する内周面部分が外周縁部Lcに接触しな
いように逃げ部6が設けられており、この逃げ部6は光
学素子外周縁部Lcに対向する部分から受け台2の側面
に対向する部分に及ぶ範囲で凹まれた形状に形成されて
いる。
【0017】このように構成された光学素子保持具1を
用いて光学素子Lを研削・研磨加工する際には、光学素
子Lは、光学素子保持具1内へ嵌め込むことにより、光
学素子Lの受け面Laが弾性シート4に当接しつつ外周
面Lbは円筒状の保持枠3の内周面3aにより保持され
る。なお、保持枠3の内周面3aと光学素子Lの外周面
Lbとの間には、0.1mm〜0.2mm程度のクリア
ランス7が設けられている。
【0018】光学素子Lを保持する光学素子保持具1
は、加工する曲率半径をもった研磨皿等の加工工具(図
示しない)に光学素子Lを当接させながら加工機にセッ
トされ、受け台2のカンザシ受け5に載せた不図示のカ
ンザシ(カンザシ受け5に係合する棒状部材)を介して
支持しかつ加工荷重を加える。そして、加工工具をその
軸を中心に回転駆動させるとともにカンザシを揺動させ
ると、光学素子保持具1とそれに保持された光学素子L
は、加工工具の回転運動に従動して回転しさらにカンザ
シに誘導されながら加工する曲率半径をもった加工工具
の加工面に沿って円弧状に揺動し、これらを組み合わせ
た運動により光学素子Lの研削・研磨加工が行なわれ
る。
【0019】このような光学素子Lの研削・研磨加工の
際に、加工工具の加工面上の摩擦による抵抗のために光
学素子Lの従属回転時の回転むらや、同回転時の光学素
子Lと光学素子保持具1の接触部の滑りによる両者の回
転差での擦れ、さらに揺動による光学素子Lの光学素子
保持具内の一方への偏りと揺動周期による挙動等によ
り、光学素子Lの外周面Lbに過度の繰り返し衝撃が生
じる。しかしながら、本実施例においては、光学素子L
の外周面Lbの受け面La側の外周縁部Lcは、光学素
子保持具1の逃げ部6により保持枠3の内周面3aに接
触しないために、前記のような衝撃が脆い外周縁部Lc
には及ばず、光学素子Lにピリや欠け等の不良発生を防
止することができる。
【0020】(実施例2)次に、本発明の研削・研磨加
工用の光学素子保持具の他の実施例について図2を参照
して説明する。図2は本実施例の光学素子保持具を示す
断面図である。
【0021】図2に図示する本実施例の光学素子保持具
11は、光学素子Lを支持する支持面12cをもつ受け
台部12aと光学素子Lの外径に合わせた内周面12d
をもつ円筒状でその内側に収まる光学素子Lの外周面L
bを保持する保持枠部12bを一体化したステンレス等
の金属材料からなる保持枠一体型受け台12で構成し、
この保持枠一体型受け台12の支持面12cと内周面1
2dとの交わる部分であって光学素子Lの外周面Lbの
受け面La側の外周縁部Lcに対向する部分を斜め方向
に凹まして逃げ部16を形成する。なお、図中、14は
保持枠一体型受け台12の支持面12cに接着固定され
光学素子Lの受け面Laに当接する弾性シートであり、
15は保持枠一体型受け台12の支持面12cの反対側
の面の中心部に形成されたカンザシ受けである。
【0022】以上のように構成された光学素子保持具1
1を用いて光学素子Lを研削・研磨加工する際に、光学
素子Lの外周面Lbに過度の繰り返し衝撃が生じても、
光学素子Lの外周縁部Lcは、斜め方向に凹ました逃げ
部16により、保持枠部12bの内周面12dに当接し
ないために、光学素子Lの外周縁部Lcにピリや欠け等
の不良発生を防止することができる。
【0023】以上のように、本実施例の光学素子保持具
11の機能は、前述した実施例1と同様であり、そし
て、同様の作用効果を得ることができる。また、本実施
例の光学素子保持具11は、受け台部12aと保持枠部
12bを一体化したステンレス等の金属材料からなる保
持枠一体型受け台12としたことにより、光学素子外周
面Lbとの接触擦れによる保持枠部12bの内周面12
dの摩擦耐久性を向上させることができ、加工機やレン
ズ等の光学素子の大きさや形状の違い等による光学素子
保持具仕様の制約、簡略化の要求に対応することができ
るものである。
【0024】なお、図3は、凸状の光学素子に対応する
光学素子保持具21を示す図であり、受け台22の支持
面22aが凹形状に形成されている以外は、図1に示し
た光学素子保持具1と同様の構成である。
【0025】図4もまた、凸状の光学素子に対応する光
学素子保持具31を示す図であり、受け台32の支持面
32aが凹形状に形成されている以外は、図2に示した
光学素子保持具1と同様の構成である。
【0026】次に、光学素子保持具の寸法の決め方につ
いて説明する。
【0027】図5は受け台が凸形状の光学素子保持具を
示す図であり、図6は受け台が凹形状の光学素子保持具
を示す図である。
【0028】図5及び図6において、逃げ部空間Xは被
加工レンズ(光学素子)外周部の高さにより以下の関係
式により決定される。
【0029】X=(a−b)+m’+c (1) ここで上式のa,b,c及びm’は以下の関係式で示さ
れる。
【0030】a=e×K b=e×L c=t×N m’=m+Δh−Δh’ (受け台凸形状) m’=m+Δh’−Δh (受け台凹形状) これらの式に用いられている各記号については以下のと
おりである。
【0031】a:保持枠の被加工レンズの外周部に相対
する部分の長さ(保持位置) b:保持枠の被加工レンズの外周部に接する部分の長さ c:受け台外周部に対する部分の保持枠の逃げ部の長さ e:被加工レンズの外周部の高さ t:受け台外周部の高さ K:保持枠の被加工レンズの外周部に相対する部分の被
加工レンズの外周部高さに対する割合を示す係数 L:保持枠の被加工レンズの外周部に接する部分の長さ
の被加工レンズの外周部高さに対する割合を示す係数 N:受け台外周部に対する部分の保持枠の逃げ部の長さ
の受け台外周部高さに対する割合を示す係数 m:弾性シートの厚み m’:弾性シートの受け台外周部での厚み Δh:受け台支持面の中心部と外周部との高さの差 Δh’:受け台に貼られた弾性シートの受け面の中心部
と外周部との高さの差 逃げ部空隙と被加工レンズ外周部の高さの関係を受け台
と保持枠の2体物を例に挙げて説明する。
【0032】まず、保持枠の被加工レンズ外周部を保持
する位置aは、加工面に対してできる限り低い(加工面
に近い)位置が加工の安定性において好ましい。しか
し、加工する曲率半径や凹凸等の形状により制約されて
しまうため、この保持位置aを決めるのに被加工レンズ
外周部の高さeに対して被加工レンズの形状により0.
9〜0.7の割合とし、これを係数Kと決め、これによ
り保持位置aを求める。
【0033】次に保持枠の被加工レンズの外周部に接す
る部分の長さbは、加工における運動に伴う衝撃を最小
限に抑えることが目的であるため必要以上に長くせず、
且つ磨耗等の耐久性もある程度確保する必要があるので
極端に短くもせず、被加工レンズの形状により外周部の
高さが低いレンズ形状もある等の制約も考慮した上で、
この保持枠の被加工レンズの外周部に接する部分の長さ
bを決めるのに、被加工レンズ外周部の高さeに対して
被加工レンズの形状により0.4〜0.3の割合としこ
れを係数Lと決め、これにより保持枠の被加工レンズの
外周部に接する部分の長さbを求める。
【0034】次に受け台外周部に対する部分の保持枠の
逃げ部の長さcは、加工に際して必要である荷重を光学
素子保持具にかけたとき、受け台の支持面に貼られ受け
面側で被加工レンズを受けている弾性シートが該荷重に
より押しつぶされても、被加工レンズの外周縁部が保持
枠と接触しないように逃げ部をある程度確保する必要が
あるのと、保持枠自身が受け台にしっかり取り付けられ
るための十分な嵌合部を設ける必要があること等から、
この受け台外周部に対する部分の保持枠の逃げ部の長さ
cを決めるのに、受け台外周部高さtに対して一律0.
3の割合としこれを係数Nと決め、これにより受け台外
周部に対する部分の保持枠の逃げ部の長さcを求める。
【0035】次に、受け台に貼られた弾性シートの受け
台外周部の厚みm’は、弾性シートの持つ自然な状態で
の厚みmに対して受け台に貼られることで、受け台の持
っている曲率半径の大きさ(形状は関係ない)により、
受け台外周部の垂直方向での厚みm’はm≦m’の関係
になっている。よってこの厚みm’を弾性シートの持つ
自然な状態での厚みmと受け台支持面の曲率半径により
導かれる支持面中心部と外周部との高さの差Δhの組み
合わせによる総高さから、受け台に貼られた弾性シート
の受け面の曲率半径により導かれる受け面中心部と外周
部との高さの差Δh’を差し引いた残りがちょうど受け
台外周部の垂直方向での厚みm’となる。なお、ここで
の説明は受け台が凸形状の場合であり、凹形状の場合は
ΔhとΔh’が逆になる。
【0036】よって、上記説明により導かれた保持枠の
被加工レンズの外周部に相対する部分の高さ(保持位
置)aと、保持枠の被加工レンズの外周部に接する部分
の長さbと、受け台外周部に対する部分の保持枠の逃げ
部の長さcと、弾性シートの受け台外周部での厚みm’
から式(1)により逃げ部の空隙Xが求まる。
【0037】実施例2に示した保持枠一体型受け台の被
加工レンズ外周縁部に対向する部分を斜めに凹ました逃
げ部についても、逃げ部の空隙を求める考え方は上記の
受け台と保持枠の2体物で構成される光学素子保持具と
同様な考え方で求められる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レンズ等の光学素子の研削・研磨加工における光学素子
単体の保持具において、光学素子の脆い外周縁部に対向
する保持具内面の部分に逃げ部を設けて、光学素子の外
周縁部に当接しないようにした簡易な構造で、光学素子
と光学素子保持具の僅かなガタや加工運動等に起因する
擦れや挙動等によって起こる繰り返し衝撃が生じても、
その影響を光学素子の外周縁部に及ぼすことがなく、光
学素子の外周縁部にピリや欠け等の不良を発生させるこ
となく、レンズ等の光学素子の研削・研磨加工を安定し
て行なうことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具の
一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具の
他の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具の
更に他の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の研削・研磨加工用の光学素子保持具の
更に他の実施例を示す断面図である。
【図5】凸形状の受け台の形状を示す図である。
【図6】凹形状の受け台の形状を示す図である。
【図7】従来の研削・研磨加工用の光学素子保持具の断
面図である。
【図8】従来の他の研削・研磨加工用の光学素子保持具
の断面図である。
【符号の説明】
1 (研削・研磨加工用)光学素子保持具 2 受け台 2a 支持面 3 保持枠 3a 内周面 4 弾性シート 5 カンザシ受け 6 逃げ部 11 (研削・研磨加工用)光学素子保持具 12 保持枠一体型受け台 12a 受け台部 12b 保持枠部 12c 支持面 12d 内周面 14 弾性シート 15 カンザシ受け 16 逃げ部 L 光学素子(レンズ) La 受け面 Lb 外周面 Lc 外周縁部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削・研磨加工する光学素子の受け面を
    弾性シートを介して支持する支持面を有する受け台と、
    該受け台の周りに取り付けられ光学素子の外径に合わせ
    た内周面を有する円筒状で光学素子の外周面を保持する
    保持枠とを備えた研削・研磨加工用の光学素子保持具に
    おいて、前記保持枠の内周面で光学素子の外周面の受け
    面側の外周縁部に対向する部分に逃げ部を設けたことを
    特徴とする研削・研磨加工用の光学素子保持具。
  2. 【請求項2】 前記受け台と前記保持枠が一体的に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の研削・研磨
    加工用の光学素子保持具。
  3. 【請求項3】 前記逃げ部が、光学素子の外周面に対向
    する部分を凹ませた形状であることを特徴とする請求項
    1または2記載の研削・研磨加工用の光学素子保持具。
  4. 【請求項4】 前記逃げ部が、光学素子の外周縁部に対
    向する部分を斜め方向に凹ませた形状であることを特徴
    とする請求項1または2記載の研削・研磨加工用の光学
    素子保持具。
  5. 【請求項5】 光学素子の被加工面に研削又は研磨用工
    具をかぶせ、前記光学素子の非加工面側に弾性部材を介
    して光学素子保持部材により前記光学素子を保持させる
    ように成した研削・研磨加工用の光学素子保持具であっ
    て、 前記光学素子の外周側面を規制する保持枠を前記光学素
    子保持部材に設け、前記光学素子保持枠の、前記光学素
    子の外周部の端部との間に逃げ部を形成するとともに、
    前記光学素子外周面との間にクリアランスを設けたこと
    を特徴とした研削・研磨加工用の光学素子保持具。
  6. 【請求項6】 前記光学素子は、メニスカス形状のレン
    ズであり、前記クリアランスを0.1〜0.2mmの範
    囲に規定したことを特徴とする研削・研磨加工用の光学
    素子保持具。
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