JP2001232516A - 外ピン支持部材、及び該外ピン支持部材の製造方法 - Google Patents
外ピン支持部材、及び該外ピン支持部材の製造方法Info
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Abstract
縮し、更に、外ピン支持部材の強度を高める。 【解決手段】 内歯を構成する外ピン211をピン溝2
13によって保持すると共に、段部240によりケーシ
ング212と嵌合する円筒状の外ピン支持部材227の
製造方法において、第1工程として、円筒状基材250
の内周面260aの軸方向端部近傍にリング状の段部2
62を凸設すると共に、この段部262の軸方向内側近
傍に、ピン溝加工用のカッター264の歯先を逃がすた
めの周方向の逃げ溝250を凹設する。第2工程とし
て、この円筒状基材260の内部に段部と反対側からカ
ッター264を挿入し、その歯先が逃げ溝に達するよう
に軸方向に往復運動させて、段部262を残した状態で
ピン溝213を形成する。
Description
内歯を構成する複数の外ピンを、自身の内周に形成され
る複数の軸方向のピン溝によって保持する円筒状の外ピ
ン支持部材及び該外ピン支持部材の製造方法に関するも
のであり、特に、内周における軸方向端部近傍に形成さ
れるリング状の段部によってケーシングと嵌合する外ピ
ン支持部材及びその製造方法に関する。
する内歯歯車は、歯車によって回転動力を伝達する様々
な機構において広く採用されている。
る内接噛合遊星歯車機構20と、これに連結されるモー
タ22と、を備える回転駆動装置30を示す。
1と、この第1軸1の回転によって回転する偏心体3
と、この偏心体3を介して第1軸1に対して回転可能な
状態で組み込まれる外歯歯車5と、ケーシング12に組
み込まれて外歯歯車5が内接噛合する内歯歯車10と、
外歯歯車5に、その自転成分のみが伝達するように連結
される第2軸2と、を備える。
内歯歯車10の中心が外歯歯車5の周囲の内側に位置す
るという特徴(国際特許分類F16H1/32に示され
る特徴)を有している。
うに、自身の中心に形成される軸受孔5aによって偏心
体3と遊嵌している。この偏心体3の外周には内輪3a
が回転自在に設けられており、この内輪3aと軸受孔5
aの間には、軸受用ローラ4が直接挿入されている。更
にこの外歯歯車5には、内ローラ孔6が周方向に複数形
成されており、そこに内ピン7及び内ローラ8が遊嵌し
ている。又、この外歯歯車5の外周には、トロコイド歯
形や円弧歯形の外歯9が形成されており、内歯歯車10
と内接噛合している。
転自在な状態で内ピン7によって保持されており、この
内ピン7の基部が、第2軸2のフランジ部14に固定状
態で嵌入される。
によって構成するものであり、この外ピン11は、略円
筒状の外ピン支持部材10の内周面によって摺動回転自
在な状態で保持される(詳細は後述する)。
の作用について説明する。
心体3が1回転する。この偏心体3の回転により外歯歯
車5も回転しようとするが、内歯歯車10との噛合状態
によりその自由な自転が拘束され、この内歯歯車10と
噛合しながら(わずかな自転を伴って)殆ど揺動回転の
みを行う。
N、内歯歯車10の歯数をN+1とすると、その歯数差
は1である。従って、入力軸1が1回転する毎に、即ち
外歯歯車5が1揺動回転する毎に、この外歯歯車5が内
歯歯車10に対して1歯分だけずれる(わずかに自転す
る)。これは、外歯歯車5の自転が、第1軸1の回転に
対して−1/Nの回転に減速されたことを意味する(マ
イナスは逆回転を示す)。
転を伴った揺動回転)は、内ローラ孔6と内ローラ8と
の隙間によってその揺動成分が吸収され、自転成分のみ
が出力軸2に伝達される。その結果、第1軸1と第2軸
2との間では、減速比−1/Nが達成される。
歯車機構20における第1軸1は、モータ22のモータ
軸24に連結(この従来例では一体)されていることか
ら、回転駆動装置30はモータ22を駆動源として全体
で減速タイプのギヤドモータとして機能する。
更に詳細に説明する。
10は、内歯を構成する複数の外ピン11と、自身の内
周面27aに形成される軸方向Lの複数のピン溝13に
よって外ピン11を摺動回転可能に保持する外ピン支持
部材27と、を備える。
面が半円弧形状である。従って、このピン溝13に保持
される外ピン11の外周面は、約半分が内側(中心軸
側)に露出するようになっている。これは、当然のこと
ではあるが、この外ピン11の露出部分によって内歯を
形成するためであり、この露出部分に外歯歯車5(図7
では省略、図6を参照)が噛合する。
つのケーシング12、12には、軸方向に突出するリン
グ状の第1段部28、及びこの第1段部28より小径と
なる第2段部29が階段状に形成されている。そして、
第1段部28の外周面28aは、外ピン支持部材27の
内周面27aと嵌合しており、このケーシング12と外
ピン支持部材27(内歯歯車10)とが相互に径方向に
ずれないようになっている。
の外ピン11の内周側を連ねて形成される内周円、即
ち、外ピン11によって形成される内歯の歯先円と一致
している。従って、ピン溝13に保持される外ピン11
の両端側は、上記第1段部28と外ピン支持部材27が
嵌合した状態において、第2段部29の外周面29aに
よって内側(中心軸側)から支持される。又、外ピン1
1の軸方向長さは、1対の第1段部28の対向面28b
間の距離Sと一致しており、従って、この対向面28b
によって外ピン11の軸方向の移動が規制される。
機構において減速比を出来るだけ高くしたり、又、伝達
能力(伝達トルク)を大きくしたりするためには、内歯
歯車10の内歯のピッチ円直径を大きくする必要があ
る。
おける減速比は−1/N(−1/外歯歯数)であること
から、内歯の歯数(=外歯歯数+1)が大きい方が減速
比を高めることができ、そのためにはピッチ円直径を大
きくして外ピン11を数多く保持できるようにする必要
があるからである。
場合には、ピッチ円直径の大きい内歯歯車の方が入力ト
ルクに対して歯面に作用する力が小さくてすむ。従っ
て、ピッチ円直径を大きくすれば、内歯歯車10が許容
し得る伝達能力(トルク)を高めることができる。
高トルクタイプの回転動力装置を図8に示す。
示した回転駆動装置30と比較して、モータ122に対
して内接噛合遊星歯車機構120が相対的に大きく設定
されており、外歯歯車105a、105bも複列(2
枚)に設けられている。外歯歯車を複列にしたのは、1
枚の外歯歯車に係る荷重負担を少なくして、全体として
許容荷重の増大と円滑な回転を達成するためである。な
お、内歯歯車110等の構成・構造を除いては、この回
転駆動装置130は図5等に示した回転駆動装置30と
ほぼ同様であるので、同一又は類似する部分・部材につ
いては回転駆動装置30と下2桁に同一符号を付するこ
とによって詳細な説明は省略する。
110は、図9に拡大して示されるように、内歯を構成
する複数の外ピン111と、自身の内周に形成される複
数の軸方向のピン溝113によってこの外ピン111を
保持する円筒状の外ピン支持部材127とを備える。特
に、図7で示した外ピン支持部材27と異なる所は、こ
の内周面の軸方向端部近傍にリング状の段部140が内
側に凸設されている点にあり、この段部140によって
ケーシング112と嵌合している。
周面(係合面)140aは、外ピン111の内周側を連
ねて形成される内周円R(歯先円)よりも内側(小径)
に設定されており、ケーシング112に軸方向に凸設さ
れるリング状の突起128の外周面と嵌合する。従っ
て、これによってケーシング112(モータ122)と
内歯歯車110との径方向のズレが規制される。
128を比較的その径を小さく維持したままで、内歯歯
車110の内周面127aや上記歯先円Rを大径化して
いる理由は、小さいピッチ円直径の内歯歯車から大きな
ピッチ円直径のものまで広範囲にこのケーシング112
に組付けることを可能にするためである。つまり、市場
に広く流通しているモータ122側のケーシング112
に対しては何ら設計変更を加えることをせずに、一方
で、内歯歯車110を大径のものから、小径のものまで
各種サイズ準備することにより、全体として製造コスト
を低減すると共に、容易に減速比を変更可能にして需要
者(使用者)の便宜を図るためである。
28に対して内歯歯車110のピッチ円直径が大きい場
合には、段部140の径方向内側への突出量を大きくす
ることにより、又、ピッチ円直径が小さい場合には段部
140の突出量を小さくすることにより、「内歯歯車1
10側で」その嵌合状態を調整するようにし、ケーシン
グ112側は設計変更(交換)する必要がないように考
慮されている。
113は、段部140の基部を貫通して側面に開口して
いる。従って、このピン溝113に保持される外ピン1
11は、一端が段部140を貫通しており、これによっ
てピン溝113から脱落することが防止されている。
ピン支持部材27であれば、例えばブローチ加工によっ
てピン溝13を容易に形成することができるため、製造
コストも安価にできる。しかしながら、図9に示すよう
な外ピン支持部材127の場合には、段部140が障害
となってブローチ加工を採用することができず、製造工
程が大変複雑となり製造コストも高価であった。以下詳
細に説明する。
は、図10(A)に示されるように、まず円筒状の部材
150を用意する。次に、図10(B)に示されるよう
に、この円筒状部材150に対して、ラジアルボール盤
等によって軸方向の貫通孔150aを、周方向一定の間
隔で1つずつ形成していく。この貫通孔150aは将来
ピン溝113になるものであるが、当初から「溝」とし
て加工しない理由は、ボール盤のドリル等によって直接
溝を加工すると、ドリルの先端が内周側に逃げてしま
い、加工誤差やドリルの破損を招ためであり、又別の理
由としては、以下に述べる「段部」を残しておくためで
ある。
筒状部材150の内周側を中グリ盤やボール盤等によっ
て中グリ加工する。この中グリ加工における中グリ径
(加工内周径)は、上記貫通孔150aが約半分残る程
度(つまり「溝」になる程度)に設定され、結果として
この貫通孔150aがピン溝113になる。更に、この
中グリ加工は、円筒状部材150の一方の端部からバイ
トを徐々に軸方向に進行させて行われるが、円筒状部材
150の他方の端部に到達する直前でバイトの進行を終
了し、最終的に段部140が残るようになっている。以
上のようにして外ピン支持部材127が完成する。
が増大すればする程、多数の貫通孔150aを正確且つ
精密に1つずつ形成する必要があり、又、その後に大幅
な中グリ作業を必要とするために加工コストが極めて高
いものであった。
なる可能性が高く、その内周側をほぼ全面にわたって大
幅に切削することは材料面で無駄が多く、このことも製
造コストの上昇につながっていた。
える複数の貫通孔150aが(やむを得ず)形成される
ことになるため、段部140の強度が低下した。特に、
段部140の内周側への突出量が小さい場合には、この
貫通孔150aによって肉薄となる部分が周方向に多数
存在することになり、内歯歯車に作用する繰り返し荷重
によって疲労が生じ易く、寿命が低下するという問題が
あった。従って、それを回避するには段部140の軸方
向幅を十分に厚くする必要があり、更なる大型化、高コ
スト化を招いていた。
のであり、あらゆるサイズのケーシングに適用する(組
み込む)ことが可能であると共に製造コストが大幅に低
減され、且つ迅速な生産が可能となる外ピン支持部材、
及び該外ピン支持部材の製造方法を得ることを目的と
し、又、他の目的としては、この外ピン支持部材の耐久
性を向上させることにある。
状とされ、内歯歯車における内歯を構成する複数の外ピ
ンを自身の内周に保持するために軸方向に形成された複
数のピン溝と、自身がケーシングと嵌合するために前記
内周の軸方向端部近傍に形成されたリング状の段部と、
を備えた外ピン支持部材の製造方法において、 (1)円筒状基材の内周面の軸方向端部近傍に前記リン
グ状の段部を凸設すると共に、この段部の軸方向内側
に、軸方向に往復運動するピン溝加工用のカッターの先
端を逃がすための周方向の逃げ溝を凹設する第1工程 (2)この円筒状基材の内部に段部と反対側からカッタ
ーを挿入し、このカッターの先端が上記逃げ溝に達する
ように該カッターを軸方向に往復運動させて、段部を残
した状態でピン溝を形成する第2工程 によって上記目的を達成するものである。
面にカッターによって直接ピン溝が形成されるので、従
来のように大幅な中グリ加工をする必要がなく、無駄な
部材が省略されて製造コストが低減する。特に、カッタ
ーの先端を往復運動させてピン溝を(徐々に)切削形成
することができるため、段部とは独立した状態で効率の
良い溝加工が可能になる。この際にも、この円筒状基材
の内周面には、カッターの先端を逃がすための逃げ溝が
凹設されているため、この逃げ溝にカッターの移動端が
収まるように設定すれば、ピン溝加工時の切削屑等がこ
の逃げ溝を介して排出されるため、カッターの破損や段
部の損傷が防止されて効率の良い加工が可能となる。
場合であっても、従来の加工方法とは異なり、段部とピ
ン溝の加工が完全に独立しているため、段部に(不要
な)貫通孔等が形成される心配がなく、外ピン支持部材
(特に段部)の強度が向上する。
円筒状基材の内周面よりも「内側」にリング状の段部が
突出する場合に限定されるものではなく、この内周面に
上記の逃げ溝を凹設した結果、この逃げ溝の谷に対して
相対的に突出する状態であれば十分である。又、最終的
に上記の製造工程が完了した後に、段部の突出量を切削
加工等によって調節しても構わない。
部を当初から凸設しておくことが材料費の面で好まし
く、更に好ましくは、逃げ溝も鋳造によって当初から形
成しておくことが望ましい。
転自在に支持される円形基台と、この円形基台の外周に
配置されると共に自身の刃先凸形状がピン溝の断面凹部
形状とほぼ一致する形状とされた複数のバイトと、を備
えた構成とし、且つ、第2工程の際に、バイトを円筒状
基材の内周面に相対的に軸方向に往復動可能に転接させ
て、このバイトによってピン溝を円筒状基材の周方向に
順次創成することが好ましい。
バイトが順次転接し、複数のピン溝が一連の工程で創成
されていくので、連続作業による迅速な生産が可能にな
る。更に、この場合においても段部を残した状態で直接
ピン溝を加工することができるので、同様に低コスト化
が達成されている。
る場合とは、カッターが自転及び公転運動を伴って転接
する場合に限定されるものではなく、円筒基材も一定の
速度で回転させることにより、カッターの軸芯を一定の
位置に維持した状態で相対的に(結果として)バイトが
転接する場合も含むものである。
の実施の形態の例について詳細に説明する。
施形態が適用され得る回転駆動装置230を示した部分
断面図である。なお、この回転駆動装置230における
内歯歯車210の構造・製造方法等を除いた他の構成
等、既に図8〜10に示した回転駆動装置130とほぼ
同様であるので、同一部分・部材についてはこの回転駆
動装置130と下2桁を同一符号を付することによって
作用等の詳細な説明は省略する。
生するモータ222と、このモータ222に連結される
内接噛合遊星歯車機構220と、を備えており、全体と
して減速タイプのギヤドモータとして機能するものであ
る。
れる内歯歯車210は、図2に拡大して示されるよう
に、内歯(歯面)を構成する複数の軸方向の外ピン21
1と、この外ピン211を自身の内周に形成される複数
の軸方向のピン溝213によって保持する円筒状の外ピ
ン支持部材227と、を備える。この外ピン支持部材2
27は、内周の軸方向端部近傍において、リング状の段
部240が内側に凸設されており、一方、モータ222
側のケーシング212には、リング状の突起部228が
軸方向に凸設されている。従って、段部240の内周面
である嵌合面240aと、突起部228の外周面228
aとが係合することで、ケーシング212と外ピン支持
部材227の径方向の相対的なズレが規制される。
段部240の軸方向内側近傍において、軸方向に往復運
動するピン溝加工用のカッター(詳細は後述する)の刃
先を逃がすための周方向の逃げ溝250が凹設されてい
る。又、ピン溝213の一端は外ピン支持部材227の
段部240と反対側の側面252にまで達し、ピン溝2
13の他端は逃げ溝250にまで達している。しかし、
このピン溝213は、図9で示した従来例とは異なり、
段部240にまでは達していない。
の半分を内側に露出した状態で保持されており、この露
出部分によって内歯の歯面を形成している。しかし、こ
の状態のままでは外ピン211がピン溝213から脱落
する恐れがあるため、図1に示されるように、ケーシン
グ212の突起部228と、外ピン211との隙間に
は、外ピン支持リング254が挿入されている(図2で
は省略)。
ついて詳細に説明する。
は、まず図3(A)に示されるように、円筒状基材26
0の内周面260aの軸方向端部近傍にリング状の段部
262(これは将来外ピン支持部材227の段部240
になる)を凸設すると共に、この段部262の軸方向内
側近傍に、軸方向に往復運動するピン溝加工用のカッタ
ーの刃先を逃がすための周方向の逃げ溝250を凹設す
る。これは、一般的には鋳造によって一体的に形成する
ことが好ましいが、逃げ溝250だけを後から切削加工
等によって形成するようにしても良く、又、全体を切削
加工によって形成しても構わない。又、この逃げ溝25
0の深さは、後述するピン溝213の深さよりも深くな
るように設定されている。
状基材260の内部に段部262と反対側(図3におい
ては上部側)からカッター264を挿入し、この刃先2
64aが逃げ溝250に達するようにこのカッター26
4を軸方向に往復運動させて、段部262を残した状態
でピン溝213を切削形成する。
を参照して更に詳細に説明する。
軸方向に往復運動自在であると共に回転可能な状態で支
持されている円形基台266と、この円形基台266の
外周に所定の間隔で配置されると共に、刃先の凸形状が
ピン溝213の断面凸形状と一致する形状となる複数の
バイト268と、を備えて構成される。
基台266を回転させることによりバイト268を円筒
状基材260の内周面260aに転接させる。詳細に
は、カッター264は軸方向に往復運動しながら回転軸
270を中心にして所定の速度で回転し、この回転速度
に合わせて円筒状基材260も所定の速度で回転させ
る。従って、カッター264の回転軸270自身は周方
向に移動しないが、「相対的に」円筒状基材260の内
周面260aに対してカッター264が転がり接触する
ことになる。このようすると、バイト268が徐々にピ
ン溝213を切削形成し、ピン溝213の形成が完了し
た後は自動的にバイト268が解放されていくので、カ
ッター264(バイト268)に過度の負担(切削負
荷)を強いることなく円滑に加工することができる。
50を介して、ピン溝213と段部262の加工とが完
全に独立しているので、ピン溝213の深さや段部26
2の突出量等を独自に設定することができ、互いに障害
とならない。つまり、ピン溝をドリル等で貫通形成する
ような従来の方法では、段部262の突出量が小さい場
合には切欠き又は肉薄部等が生じる可能性があったが、
本実施形態の製造方法によれば、段部262の突出量が
小さくても貫通孔や切欠き等が生じないため、外ピン支
持部材227の強度が向上する。
3を切削形成するので、従来と比較して製造工程が短縮
され、迅速な大量生産を実現することができる。特に、
図4で示したようないわゆる「創成」方法によって順次
ピン溝213を形成すれば、外ピン支持部材227の製
造サイクルタイムを大幅に短縮できる。しかも、その際
にもカッター264(バイト268)の先端が逃げ溝2
50によって逃がされるため、切削屑等が効果的に排出
されて円滑に加工することができる。
状基材260を鋳造等によって一体的に形成した場合に
は、切削加工によって削除される部分の多くはピン溝2
13に限られているため、材料効率(有用な部分・部
材)が極めて高くなり製造コストが大幅に低減される。
を円筒状基材260の内周面に転接させてピン溝213
を加工する、いわゆる創成方法を採用したが、本発明は
これに限定されるものではなく、カッターを軸方向に往
復運動させて段部を残した状態でピン溝を直接切削形成
する方法であれば十分である。
を支持するケーシング212がモータ222と一体とな
っている場合に限って示したが、本発明に係るケーシン
グは上記のものに限定されるものではなく、外ピン支持
部材と嵌合して相互に径方向のズレを防止することがで
きる全てのものを包含している。
費及び製造コストを大幅に低減すると共に製造時間が短
縮され、更に、外ピン支持部材の強度を高めることが可
能になる。
装置を示す部分断面図
部分的に拡大して示す分解斜視図
面斜視図
す模式図
装置
大して示す斜視図
製造方法が適用され得る回転駆動装置を示す部分断面図
大して示す分解斜視図
模式図
Claims (3)
- 【請求項1】全体が略円筒状とされ、内歯歯車における
内歯を構成する複数の外ピンを自身の内周に保持するた
めに軸方向に形成された複数のピン溝と、自身がケーシ
ングと嵌合するために前記内周の軸方向端部近傍に形成
されたリング状の段部と、を備えた外ピン支持部材の製
造方法において、 円筒状基材の内周面の軸方向端部近傍に前記リング状の
段部を凸設すると共に、該段部の軸方向内側に、軸方向
に往復運動するピン溝加工用のカッターの歯先を逃がす
ための周方向の逃げ溝を凹設する第1工程と、 該円筒状基材の内部に前記段部と反対側から前記カッタ
ーを挿入し、該カッターの前記歯先が前記逃げ溝に達す
るように該カッターを軸方向に往復運動させて、前記段
部を残した状態で前記ピン溝を形成する第2工程と、 を有することを特徴とする外ピン支持部材の製造方法。 - 【請求項2】請求項1において、 前記カッターを、回転自在に支持される円形基台と、該
円形基台の外周に配置されると共に自身の歯先凸形状が
前記ピン溝の断面凹形状と略一致する形状とされた複数
のバイトと、を備えた構成とすると共に、 前記第2工程の際に、前記バイトを前記円筒状基材の内
周面に相対的に軸方向往復動可能に転接させ、該バイト
により前記複数のピン溝を円筒状基材の周方向に順次創
成することを特徴とする外ピン支持部材の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は2の製造方法に従って製造さ
れたことを特徴とする外ピン支持部材。
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JP2000047539A JP2001232516A (ja) | 2000-02-24 | 2000-02-24 | 外ピン支持部材、及び該外ピン支持部材の製造方法 |
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