JP2001231441A - 生ネギまたは生ミツバの保存方法 - Google Patents

生ネギまたは生ミツバの保存方法

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JP2001231441A JP2000045737A JP2000045737A JP2001231441A JP 2001231441 A JP2001231441 A JP 2001231441A JP 2000045737 A JP2000045737 A JP 2000045737A JP 2000045737 A JP2000045737 A JP 2000045737A JP 2001231441 A JP2001231441 A JP 2001231441A
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Toshikiyo Takahashi
橋 敏 清 高
Katsumi Isoda
田 勝 巳 磯
Shizuko Okiguchi
口 静 子 沖
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明に係る、生ネギまたは生ミツバの
第一の保存方法は、生ネギまたは生ミツバを、一旦70
%以上の相対湿度条件下で、50〜70℃に加熱した
後、保存することを特徴としている。また、本発明に係
る、生ネギまたは生ミツバの第二の保存方法は、 生ネ
ギまたは生ミツバと、水または調味液とを容器または袋
に充填し、一旦50〜70℃に加熱した後、保存するこ
とを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、簡便な処理により、新鮮な
生ネギまたは生ミツバと同様の、シャキシャキした食
感、味、色調および香りを有する状態で、生ネギまたは
生ミツバを良好に保存することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生ネギまたは生ミツバ
(以下、本明細書では生ネギ類ということがある)の保
存方法に関する。より詳しくは、本発明は、生ネギまた
は生ミツバを特定条件下で50〜70℃に加熱すること
によって、生ネギまたは生ミツバの保存性を向上させる
方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ネギおよびミツバは、生の食感を
活かした薬味として広く食されている。しかしながら、
生ネギ類は、冷蔵保管した場合であっても、乾燥、変色
・褪色、香りの喪失などが生じて品質が劣化するもので
あって、特に食用に適した大きさに刻んだ状態では、短
期間で品質が劣化して、新鮮な生ネギ類の有するシャキ
シャキ感や香りが失われるという問題がある。
【0003】生ネギ類を処理し、長期保存する方法とし
ては、刻んだ青ねぎを熱風乾燥または凍結乾燥処理した
乾燥ネギ、凍結した冷凍食品としての刻みネギが知られ
ている。しかしながら、乾燥処理したネギでは、生の食
感は全く失われてしまい、水または湯にさらした場合で
あっても、食感および香りが回復しないという問題があ
った。また、冷凍食品としてのネギにおいても、冷凍時
および解凍時に細胞が破壊され、シャキシャキした生の
食感は得られないという問題があった。
【0004】このような問題点を解決するために、千切
りにした白ネギに粉末状の調味料で味付けしてpHを
3.8〜4.5に調整し、ごま油を添加して、80〜1
00℃の高温で処理する方法が提案されている(特開平
7-132044号公報)。しかしながら、この方法では、80
℃以上の高温処理が必要であるため、得られる製品は茹
でた状態に近くなるという問題があった。また、ごま油
の添加が必要であるため、そばの薬味など、油分を嫌う
用途には使用できないという問題があった。
【0005】一方、おろし機でおろすかまたは破砕し
た、pH3.3〜4.5の生の野菜の破砕物を、60〜
80℃で30秒〜2分間加熱処理することにより得られ
る、ドレッシングや焼肉用ソースなどに含有させるため
の野菜破砕物が提案されている(特開平9‐154481号公
報)。しかしながら、このような野菜破砕物を得る方法
では、すりおろした形状であって酸味が強い野菜破砕物
しか得られないため、刻みネギやミツバなどの処理には
不向きであった。
【0006】このため、生ネギ類が有する、シャキシャ
キした食感および香りを保持した、生ネギ類の保存方法
の出現が強く望まれていた。本発明者は、このような状
況に鑑み、簡便な方法で、新鮮な生ネギ類と同様の香り
およびシャキシャキした食感を保持した、生ネギ類の保
存方法について鋭意研究したところ、高湿度かまたは水
等と混在する、乾燥を防いだ条件において、生ネギ類を
一旦50〜70℃に加熱した生ネギ類が、生同様の食感
を有し、保存性が向上し長期間保存可能であることを見
出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、生ネギまたは生ミツバを、生
同様の食感および香りを有した状態で長期間保存しう
る、生ネギまたは生ミツバの保存方法を提供するするこ
とを目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る、生ネギまたは生ミツバの
第一の保存方法は、生ネギまたは生ミツバを、一旦70
%以上の相対湿度条件下で、50〜70℃に加熱した
後、保存することを特徴としている。また、本発明に係
る、生ネギまたは生ミツバの第二の保存方法は、生ネギ
または生ミツバと、水または調味液とを容器または袋に
充填し、一旦50〜70℃に加熱した後、保存すること
を特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明では、原料となる生ネギ類としては、白
ネギ、青ネギ、万能ネギ、アサツキ、玉葱などのネギ類
およびミツバ、セリなどのミツバ類をいずれも好適に用
いることができる。
【0010】これらの生ネギ類は、そのままの形状で本
発明の処理を行ってもよいが、必要に応じて適宜洗浄し
た後、あらかじめ所望の大きさ、形状に切断して用いる
のが好ましい。この際の切断は、たとえば生ネギでは、
千切り、小口切り、みじん切りなどどのような形状でも
よく、食するのに適した大きさ、形状であればよい。本
発明では、原料である生ネギ類を、後述するように一旦
加熱する前に、洗浄するのが好ましい。洗浄は、生ネギ
類を切断する場合には、切断の前に行っても、後に行っ
ても、その両方で行ってもよく、好ましくは少なくとも
切断前に水またはその他の洗浄液にて洗浄することが望
ましい。
【0011】洗浄に好ましく用いることのできる洗浄液
としては、水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、オゾン
水、酢酸水溶液、クエン酸水溶液、アスコルビン酸水溶
液、エタノール水などが挙げられ、このうち特に水、次
亜塩素酸ナトリウム水溶液、オゾン水から選ばれる洗浄
液を用いるのが好ましい。洗浄液として、次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液および/またはオゾン水などを用いる
と、殺菌もしくは減菌効果があるため好ましい。
【0012】このような、原料である生ネギ類を洗浄す
る工程は、特に限定されるものではないが、水による表
面洗浄後、50〜150ppm程度の次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液、または30〜100ppm程度のオゾン水
などの、殺菌効果を有する洗浄液で洗浄する工程を有す
るのが好ましい。また、このようにして洗浄した生ネギ
類は、所望の形状に切断した後、さらに、上述したよう
な、殺菌効果を有する洗浄液で洗浄する工程を有するの
が好ましい。
【0013】本発明では、原料である生ネギ類は、所望
によりこのような洗浄工程および切断工程からなる前処
理を施した後、本発明の処理に用いるのが好ましい。本
発明の第1の保存方法では、生ネギ類を、70%以上の
相対湿度条件下で、50〜70℃に一旦加熱する。この
加熱温度は、通常50〜70℃、好ましくは50〜60
℃、さらに好ましくは50〜58℃、特に好ましくは5
3〜58℃であるのが望ましい。加熱がこのような温度
条件で行われると、充分な殺菌処理効果が得られ、か
つ、生ネギ類を過度に加熱することがない。
【0014】また加熱雰囲気の相対湿度は、通常70%
以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%
以上、特に好ましくは90%以上であるのが望ましい。
加熱がこのような湿度条件で行われると、処理される生
ネギ類が乾燥することなく、良好に処理できるため好ま
しい。また、このような高湿度条件では、水蒸気が多く
存在することにより加熱雰囲気の熱容量が高いため、比
較的短時間で充分に加熱処理を行うことができ、効率的
である。
【0015】このような条件で加熱を行うと、処理後の
生ネギ類が、加熱処理前と同様のシャキシャキした食感
および香りを有し、また、充分な保存性向上効果が得ら
れるため好ましい。このような加熱処理では、加熱処理
時の生ネギ類が、上述の加熱温度および湿度雰囲気にあ
ればよく、この限りにおいて、生ネギ類を袋または容器
に一括して充填した状態で行っても、出荷時同様に少量
ずつ個装充填して行っても、バッドなどに広げた状態で
行ってもよい。
【0016】生ネギ類は、加熱の際に、そのpHが、5
〜6.5、好ましくは5.2〜6.0、より好ましくは
5.5〜6.0程度であるのが望ましい。このpHは、
洗浄条件などで調整されてもよく、また、水または調味
液を加えてで調整されてもよい。加熱の特に好ましい態
様においては、このような生ネギ類を静置した室内に、
50〜70℃に加熱した高湿度の空気または水蒸気を流
入させるのが好ましい。加熱の際に生ネギ類を過度に攪
拌することは、生ネギ類に傷や潰れを生じさせ、シャキ
シャキした生の食感を失わせる場合があるため好ましく
ない。
【0017】このような加熱は、加熱効果が認められる
時間行うのがよく、温度、湿度、容器、生ネギ類の形状
および密度などの条件にもよるが、通常3〜200分、
好ましくは5〜200分、より好ましくは10〜150
分、特に好ましくは15〜100分程度行うのが望まし
い。本発明の第2の保存方法では、生ネギ類と、水また
は調味液とを、容器または袋に充填し、50〜70℃に
加熱する。
【0018】このような本発明の第2の保存方法におい
ては、生ネギ類は、水または調味液に浸漬した後、軽く
水切りした状態で容器または袋に充填して加熱に供して
もよく、容器または袋中において、生ネギ類の少なくと
も一部が、水または調味液に浸漬された状態であっても
よい。生ネギ類とともに容器または袋中に充填される、
水または調味液の量は、特に限定されるものではない
が、生ネギ類の重量以下の量、より好ましくは、生ネギ
類の重量の10〜100%、特に好ましくは30〜60
%に相当する量であるのが望ましい。
【0019】このように、容器または袋中において、生
ネギ類と、水または調味液とが共存することによって、
加熱の際に、生ネギ類か乾燥することがなく、また、生
ネギ類に充分な熱を伝導するため、殺菌の効果が高くな
る。ここで用いることのできる調味液としては、塩、醤
油、砂糖、アミノ酸類、酢酸、クエン酸、酒類など、通
常調味料として使用できるものおよびその水溶液、ある
いはこれらの1種以上を含む混合液をいずれも好ましく
用いることができる。このような調味液は、特に限定さ
れるものではないが、pHが4.5〜6.5、好ましく
は5〜6、より好ましくは5.2〜5.5程度であるの
が望ましい。このようなpHを示す調味液を用いた場合
には、さらに生ネギ類の殺菌効率が高まり、加熱処理後
の生ネギ類をより長期間保存することができるため望ま
しい。
【0020】また、本発明では、加熱処理の際の生ネギ
類のpHが、5〜6.5、好ましくは5.2〜6.0、
より好ましくは5.5〜6.0であるのが望ましい。こ
のpHは、洗浄条件などで調整されてもよく、また、水
または調味液で調整されてもよい。水または調味料とと
もに、容器または袋に充填した生ネギ類は、続いて50
〜70℃、好ましくは50〜60℃、さらに好ましくは
50〜58℃、特に好ましくは53〜58℃で加熱す
る。加熱がこのような温度条件で行われると、充分な殺
菌処理効果が得られ、かつ、生ネギ類を過度に加熱する
ことがない。加熱は、容器または袋をシールした状態で
行うと、処理後の扱いが容易で、加熱処理後の細菌汚染
などがおこりにくいため好ましい。
【0021】加熱処理は、生ネギ類が袋または容器内
で、相対湿度が通常70%以上、好ましくは80%以
上、さらに好ましくは85%以上、特に好ましくは90
%以上となる加熱雰囲気で行うのが望ましい。加熱がこ
のような湿度条件で行われると、処理される生ネギ類が
乾燥することなく、良好に加熱処理できるため好まし
い。本発明の第2の保存方法においては、袋または容器
内の生ネギ類が、このような加熱条件となればよく、こ
の限りにおいて、加熱処理はどのような方法で行っても
よい。具体的には、たとえば、生ネギ類と水または調味
液とを充填した袋または容器を静置した室内に、50〜
70℃に加熱した高湿度の空気または水蒸気を流入させ
ることにより行ってもよく、50〜70℃に加熱した乾
燥した空気を流入させることにより行ってもよい。ま
た、生ネギ類と、水または調味液とを充填した袋または
容器を湯浸することによって、50〜70℃に加熱して
もよい。加熱処理は、このうち、生ネギ類と、水または
調味液とを充填した袋または容器を静置した室内に、5
0〜70℃に加熱した高湿度の空気または水蒸気を流入
させることにより行うと、加熱雰囲気の熱容量が高いた
め、比較的短時間で充分に加熱効果を得られ、また、後
処理も不要であるため好ましい。
【0022】このような加熱は、第1の保存方法と同
様、加熱効果が認められる時間行うのがよく、温度、湿
度、容器、生ネギ類の形状および密度などの条件にもよ
るが、通常3〜200分、好ましくは5〜200分、よ
り好ましくは10〜150分、特に好ましくは15〜1
00分程度行うのが望ましい。このような本発明の第2
の生ネギまたは生ミツバの保存方法によれば、加熱処理
を容器または袋に充填したあとで行うので、加熱処理以
降に生ネギ類が細菌などの汚染を受けにくいため好まし
い。
【0023】本発明では、上述した第1、第2のいずれ
の方法においても、加熱処理後の生ネギ類は、冷却し、
1〜10℃程度で保存するのが望ましく、保存温度まで
冷却して、製品として出荷することが望ましい。加熱処
理を、50〜70℃に加熱した高湿度の空気または水蒸
気を流入させることにより行った場合には、そのまま急
冷すると、生ネギ類に結露を生じて水っぽくなったり、
あるいは生ネギ類を充填した容器または袋に結露を生じ
る場合がある。このため、このような方法で加熱を行っ
た場合には、直接保存温度まで冷却してもよいが、所望
の保存温度まで冷却する前に、加熱温度以下、好ましく
は10〜50℃、より好ましくは15〜30℃程度の気
体で加熱雰囲気を置換し、保持雰囲気から水分を除去す
るとともに予備冷却するのが望ましい。加熱雰囲気の予
備冷却に用いられる気体としては、空気、窒素などが挙
げられるが、常温の空気を用いるのが経済的で好まし
い。また、このような加熱雰囲気の予備冷却に用いられ
る気体は、湿度が70%以下であるのが望ましい。
【0024】予備冷却は、加熱雰囲気の気体の少なくと
も一部が加熱温度以下の気体で置換される条件で行えば
よいが、加熱雰囲気の気体が2割以上、好ましくは5割
以上置換される条件で行うのが望ましい。このような予
備冷却を加熱後に行うと、結露の発生を防ぐことができ
るため好ましい。このような予備冷却は、たとえば常温
空気などの置換気流を送風する方法、加熱後の生ネギ
類、あるいはそれを充填した容器または袋を、一旦常温
室内に移動する方法などにより行うことができる。
【0025】加熱処理後の生ネギ類を冷却する温度は、
処理後の生ネギ類を保存する温度と同等であるのが望ま
しく、通常1〜10℃、好ましくは1〜7℃、より好ま
しくは1〜4℃程度である。本発明の保存方法によれ
ば、生ネギ類を、本発明における加熱処理を行わない場
合と比較して、シャキシャキした生の食感の減退、褪
色、香りの変化などの品質劣化に要する時間が長く、長
期間保存することができる。このような優れた効果は、
本発明における加熱処理によって、生ネギ類に付着した
一般生菌、大腸菌、乳酸菌などがあればこれらの細菌が
滅菌され、また、生ネギ類が本来有する分解酵素が失活
するために得られると考えられる。また、本発明の保存
方法によれば、生ネギ類は、過度の加熱を施されないた
め、未処理の場合と同様の食感や香りを良好に保持す
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な処理により、新
鮮な生ネギまたは生ミツバと同様の、シャキシャキした
食感、味、色調および香りを有する状態で、生ネギ類を
良好に保存することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0028】
【実施例1】水洗した長ネギの根部および葉の先端部を
除去し、これを50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶
液で洗浄した後、2mm幅の小口切りに切断した。次い
で、切断したネギを、50ppmのオゾン水および10
0ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液に順次浸漬して
洗浄し、水切りした。
【0029】次いで、ポリエチレン製の袋を用いて、1
袋あたり、洗浄された切断ネギ3gおよび蒸留水1gを
充填してシールした。この時、ネギのpHは6.0であ
った。続いてこれを袋ごとコンテナに並べ、相対湿度9
5%、温度55℃の条件の加熱庫内に30分間静置し
て、加熱を行った。
【0030】加熱終了後、庫内に空気(室内の空気:2
5℃、相対湿度50%)を15分間送風した後、4℃の
冷蔵庫に移して4時間冷却し、処理ネギ(A)を得た。
得られた処理ネギ(A)は、加熱処理前とほぼ同様の食
感、味、香りおよび色を有していた。このようにして得
られた処理ネギ(A)は、袋ごと10℃で保存し、保存
開始後の処理ネギ(A)の食感、味、香りおよび色をパ
ネラー4名により評価した。また、一般細菌および大腸
菌群について、菌数を測定した。結果を表1に示す。
【0031】この結果、処理ネギ(A)は、8日目に
は、処理直後と比較して、風味はやや劣るものの、色お
よび食感は処理直後と同様であって、可食と判断され
た。
【0032】
【実施例2】実施例1において、1袋あたり、洗浄され
た切断ネギ5gと、70%エタノール水1mlとを袋に
充填したことの他は、実施例1と同様にして処理ネギ
(B)を得た。なお、加熱処理時のネギのpHは5.8
であった。得られた処理ネギ(B)は、加熱処理前とほ
ぼ同様の食感、味、香りおよび色を有していた。また、
得られた処理ネギ(B)は、実施例1と同様に保存し評
価した。結果を表1に示す。
【0033】この結果、処理ネギ(B)は、9日目に
は、処理直後と比較して、色がやや褐色に変化したもの
の、食感、味および香りは処理直後と同様であって、可
食と判断された。
【0034】
【実施例3】実施例1において、1袋あたり、洗浄され
た切断ネギ10gと、調味液5gとを袋に充填したこと
の他は、実施例1と同様にして処理ネギ(C)を得た。
ここで調味液は、水1000g、食塩44g、液糖26
g、調味料30gおよび酸味量6gをよく混合すること
により調製したものを用いた。また、加熱処理時のネギ
のpHは、5.4であった。
【0035】得られた処理ネギ(C)は、加熱処理前と
ほぼ同様の食感、味、香りおよび色を有していた。ま
た、得られた処理ネギ(C)について、実施例1と同様
に保存し評価した。結果を表1に示す。処理ネギ(C)
は、17日目において、処理直後と比較して味および香
りはやや劣るものの、色および食感は処理直後と同程度
であって、可食と判断された。
【0036】
【実施例4】実施例1において、1袋あたり、洗浄され
た切断ネギ3gのみを袋に充填し、加熱時間を20分間
としたことの他は、実施例1と同様にして処理ネギ
(D)を得た。得られた処理ネギ(D)は、加熱処理前
とほぼ同様の食感、味、香りおよび色を有していた。
【0037】得られた処理ネギ(D)は、加熱処理前と
ほぼ同様の食感、味、香りおよび色を有していた。ま
た、得られた処理ネギ(D)は、実施例1と同様に保存
し、評価した。結果を表1に示す。処理ネギ(D)は、
7日目において、処理直後と比較して味および食感はや
や劣るものの、色および香りは処理直後と同程度であっ
て、可食と判断された。
【0038】
【実施例5】加熱時間を25分間としたことの他は、実
施例4と同様にして処理ネギ(E)を得た。得られた処
理ネギ(E)は、加熱処理前とほぼ同様の食感、味、香
りおよび色を有していた。得られた処理ネギ(E)は、
加熱処理前とほぼ同様の食感、味、香りおよび色を有し
ていた。また、得られた処理ネギ(E)は、実施例1と
同様に保存し、評価した。結果を表1に示す。
【0039】処理ネギ(E)は、7日目において、処理
直後と比較して食感および味はやや劣るものの、色およ
び香りは処理直後と同程度であって、可食と判断され
た。
【0040】
【比較例1】実施例1と同様にして得た洗浄された切断
ネギを、ポリエチレン製の袋に1袋あたり3gを充填
し、加熱を行わず、処理ネギ(F)とした。これを実施
例1と同様に袋ごと10℃で保存し、評価した。結果を
表1に示す。処理ネギ(F)は、3日目において、処理
直後と比較して味、色および香りはやや劣るものの、食
感は処理直後と同程度であって、可食と判断された。ま
た、7日目においては、味、色、香りおよび食感のいず
れにおいても処理直後よりも劣るものであって、食用に
は適さないものと判断された。
【0041】
【比較例2】実施例1において、加熱温度を90℃、加
熱時間を10分としたことの他は、実施例1と同様にし
て、処理ネギ(G)を得た。得られた処理ネギ(G)
は、表面が煮えた状態となり、シャキシャキした生の食
感が失われ、味も加熱前とは著しく異なるものであっ
た。
【0042】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖 口 静 子 茨城県久慈郡金砂郷町高柿1194−1 く め・クオリティ・プロダクツ株式会社内 Fターム(参考) 4B016 LC06 LG05 LG10 LP03 LP05 4B069 AA01 HA08 HA09 KC04 KC13 KC14 KD05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生ネギまたは生ミツバを、一旦70%以上
    の相対湿度条件下で、50〜70℃に加熱した後、保存
    することを特徴とする生ネギまたは生ミツバの保存方
    法。
  2. 【請求項2】生ネギまたは生ミツバと、水または調味液
    とを容器または袋に充填し、 一旦50〜70℃に加熱した後、保存することを特徴と
    する生ネギまたは生ミツバの保存方法。
  3. 【請求項3】洗浄工程および切断工程からなる前処理工
    程を有する、請求項1または2に記載の生ネギまたは生
    ミツバの保存方法。
  4. 【請求項4】生ネギまたは生ミツバの洗浄工程を、次亜
    塩素酸ナトリウム溶液および/またはオゾン水を用いて
    行う、請求項3に記載の生ネギまたは生ミツバの保存方
    法。
  5. 【請求項5】加熱温度が50〜58℃である、請求項1
    〜4のいずれかに記載の生ネギまたは生ミツバの保存方
    法。
  6. 【請求項6】加熱時間が3〜200分である、請求項1
    〜5のいずれかに記載の生ネギまたは生ミツバの保存方
    法。
  7. 【請求項7】加熱時の生ネギまたは生ミツバのpHが5
    〜6.5である、請求項1〜6のいずれかに記載の生ネ
    ギまたは生ミツバの保存方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100502668C (zh) * 2006-05-22 2009-06-24 西北农林科技大学 一种油桃果实的贮藏方法
JP2019097437A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 キユーピー株式会社 カットネギ類の製造方法
CN111820018A (zh) * 2020-07-24 2020-10-27 石家庄市农林科学研究院 一种大葱的储存方法

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