JP2001228713A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2001228713A
JP2001228713A JP2000040211A JP2000040211A JP2001228713A JP 2001228713 A JP2001228713 A JP 2001228713A JP 2000040211 A JP2000040211 A JP 2000040211A JP 2000040211 A JP2000040211 A JP 2000040211A JP 2001228713 A JP2001228713 A JP 2001228713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
developer
charging
carrier
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000040211A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuuji Betsushiyo
勇爾 別所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000040211A priority Critical patent/JP2001228713A/ja
Publication of JP2001228713A publication Critical patent/JP2001228713A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像同時クリーニングによるクリーナーレス
の複数の画像形成部を有する画像形成装置において、再
転写トナーが各画像形成部の現像装置内の色トナーと混
合することを防止して色差の小さい良好な画像を得るこ
とができるようにする。 【解決手段】 現像装置4Y〜4Kの現像スリーブを非
回転状態にし、感光ドラム1Y〜1Kの回転方向に対し
て感光ドラム1Y〜1Kの吐き出しトナーの下流側の表
面電位の絶対値を、現像スリーブに印加する現像バイア
スの絶対値よりも小さくすることにより、再転写トナー
が各画像形成部SY 〜Skの現像装置4Y〜4K内の各
色トナーと混合することを防止して色差の小さい良好な
画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式などによって画像形成を行う複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に現像同
時クリーニングによるクリナーレスのカラー画像を形成
する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式や静電記録方式の画像形成
装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像
担持体、その他の被帯電体を所定の極性・電位に帯電処
理する帯電手投として、従来より一般にコロナ帯電器が
使用されてきた。これは像担持体(以下、感光体とい
う)にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯
電器から放出されるコロナに感光体面をさらして感光体
面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0003】また、近年、上記の非接触タイプのコロナ
帯電器による場合に比べて低オゾン、低電力等の利点を
有することから、被帯電体としての感光体に電圧(帯電
バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接
させて感光体面を所定の極性・電位に帯電させる接触方
式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、帯電
部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯
電方式の装置が帯電の安定という点から好ましく用いら
れている。
【0004】また、接触帯電部材として、磁性粒子を磁
性粒子担持体に磁気拘束させた磁気ブラシ部を有する磁
気ブラシ帯電部材(以下、磁気ブラシ帯電器という)を
用い、該磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部を感光体に接
触させる磁気ブラシ帯電方式の装置も帯電装置の安定性
という点から好ましく用いられる。磁気ブラシ帯電器
は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいは
マグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて
磁気ブラシ部を形成具備させたものであり、停止あるい
は回転させて磁気ブラシ部を感光体に接触させ、これに
電圧を印加することによって感光体の帯電を開始させ
る。また、導電性の繊維をブラシ状に形成具備させたも
の(ファーブラシ帯電部材、帯電ファーブラシ)、導電
性ゴムをブレード状にした導電ゴムブレード(帯電ブレ
ード)等も、接触帯電部材として好ましく用いられてい
る。
【0005】上記した接触帯電の帯電機構(帯電のメカ
ニズム、帯電原理)には、コロナ帯電系と電荷注入(直
接帯電)系がある。
【0006】コロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体と
の微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で
感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は、接触帯
電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯
電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要が
ある。また、上記したコロナ帯電器に比べれば発生量は
格段に少なくないが、放電生成物が若干生じる。
【0007】一方、電荷注入帯電系は、接触帯電部材か
ら感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が
帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部
材が感光体表面に接触して放電現象を介さずに、つま
り、放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注
入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電
圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、感光体を
印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷
注入帯電系はイオンの発生を伴わないが、電荷注入帯電
であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性
に大きく効いてくる。そこで接触帯電部材はより密に構
成し、また、感光体との速度差を多く持ち、より高い頻
度で感光体に接触する構成をとる必要があり、この点に
おいて、接触帯電部材として特に磁気ブラシ帯電器は安
定した帯電を行なうことができる。
【0008】磁気ブラシ帯電器による電荷注入帯電は、
抵抗とコンデンサーの直列回路と等価であると見ること
ができる。磁気ブラシ帯電器による理想的な帯電プロセ
スでは、感光体表面のある領域が磁気ブラシと接触して
いる時間(帯電ニップ×感光体の周速)にコンデンサー
が充電され、感光体表面電位が印加電圧とほぼ同値にな
る。
【0009】また、接触帯電として、近年、導電性の接
触部材に電圧を印加し感光体の表面にあるトラップ準位
に電荷を注入して感光体の接触帯電を行なう注入帯電方
式が提案されている。注入帯電方式では、感光体として
通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層
(電化注入層)を有するものや、アモルファスシリコン
感光体などを用いると、接触帯電部材に印加したバイア
スのうちの直流成分と略同等の帯電電位を、感光体表面
に得ることが可能である。上記注入帯電方式は、環境依
存性が少ないだけでなく、放電を用いないため、接触帯
電部材に対する印加電圧は感光体電位と同程度で十分で
あり、また、オゾンを発生しない利点があり、完全なオ
ゾンレス、かつ低電力消費での帯電が可能となる。
【0010】また、近年、画像形成装置は小型化が進ん
できたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニン
グ等の画像形成プロセスの各手段・機器をそれぞれ小型
にするだけでは、画像形成装置の全体的な小型化には限
界があった。また、転写後の感光体上の転写残トナー
(残留現像剤)はクリーニング手段(クリーナー)によ
って回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境
保護の面からも出ないことが好ましい。
【0011】そこで、近年、クリーナーを取り外し、感
光体上の転写残トナーは現像手段によって「現像同時ク
リーニング」で感光体上から除去し現像手段に回収・再
利用する装置構成にした「クリーナーレスプロセス」の
画像形成装置の実用化がなされてきている。現像同時ク
リーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナ
ーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像手
段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差で
あるかぶり取り電位差(以下、かぶり取りバイアス(V
back)という)によって回収する方法である。この
方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて次
工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナ
ンスに手を煩わせることも少なくすることができる。ま
た、クリーナーレスであることでスペース面での利点も
大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようにな
る。更に、感光体の帯電装置が接触帯電装置の場合に
は、感光体に接触している帯電部材に転写残トナーを一
旦回収させ、それを再び感光体上に吐き出させ現像装置
で回収させることもできる。
【0012】また、近年、複数の画像形成部を備え、各
画像形成部の像担持体上でそれぞれ色の異なったトナー
像を形成し、そのトナー像を直接転写材上あるいは中間
転写体上に順次重ね合わせて転写してカラー画像を形成
する画像形成装置、いわゆるタンデム方式のカラー画像
形成装置が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のタン
デム方式あるいはそれ以外の方式のカラー画像形成装置
においては、転写材上あるいは中間転写体上に転写され
たトナー像が、次色を転写する際に再度像担持体(感光
ドラム)に転写され(以下、再転写という)、所望カラ
ーのトナー像を得られない場合がある。具体的には、タ
ンデム方式のフルカラーの画像形成装置においては通常
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラ
ック(K)の4つの画像形成部を備え、各色のトナー像
の転写は、例えば4つの画像形成部の配置がY、M、
C、Kの順番だとすると4回行われるが、2回目のマゼ
ンタ(M)転写時に、既に転写材上に転写されている1
色目のイエロー(Y)トナーの一部が感光ドラム上に戻
されてしまうことがある。同じように、3回目のシアン
(C)転写時にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)が再
転写し、4回目のブラック(K)転写時にはイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)が再転写してし
まう。
【0014】よって、上記した各方式のカラー画像形成
装置が、有彩色の重ね合わせによって各種の色を再現し
ていることを考えると、再転写は転写材全域における重
ね合わせの有彩色すべてに影響を及ぼすことになる。例
えば、上記した現像同時クリーニング方式を採用したカ
ラー画像形成装置(例えば、タンデム方式のカラー画像
形成装置に上記クリーナーレスプロセスとを組み合わせ
た画像形成装置)の場合、転写残トナーと再転写トナー
とが混合したものが、かぶり取りバイアス(Vbac
k)により現像回収される。この際、再転写トナーは転
写残トナーとは色が異なっているため、再転写トナーが
転写残トナーと同様に現像回収されることで、現像剤は
混色を引き起こす。
【0015】このため、画像形成を経るに連れて現像器
内に異色のトナーが蓄積されるため、所望の色彩を得る
ことができなくなってしまうという問題があった。この
現象は、再転写トナー量が多いときに特に顕著になる。
【0016】そこで本発明は、現像同時クリーニングに
よるクリーナーレスの複数の画像形成部を有する画像形
成装置において、再転写トナーが各現像器内の色トナー
と混合することを防止して色差の小さい良好な画像を得
ることができるようにした画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、回転自在な第1の像担持体と、前記第1の
像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に帯電バ
イアスを印加することで前記第1の像担持体の帯電を行
う帯電手段と、前記第1の像担持体上を露光して静電潜
像を形成する露光手段と、現像剤を担持する現像剤担持
体を有し前記第1の像担持体に当接又は近接した前記現
像剤担持体に現像バイアスを印加することで前記第1の
像担持体上に形成された静電潜像を現像して現像剤像を
形成する現像手段と、前記第1の像担持体上に形成され
た前記現像剤像を第2の像担持体上に転写する転写手段
とを備え、前記転写手段により前記現像剤像を前記第2
の像担持体へ転写後の前記第1の像担持体上に残留した
残留現像剤を前記帯電部材に一旦回収させた後に、回収
した回収現像剤を前記第1の像担持体上に吐き出させて
前記現像手段で回収する画像形成装置において、前記現
像手段で前記回収現像剤を回収する際に、前記現像剤担
持体を非回転状態にし、且つ前記第1の像担持体の回転
方向に対して前記第1の像担持体の前記回収現像剤下流
側の表面電位の絶対値を、前記現像剤担持体に印加する
現像バイアスの絶対値よりも小さくすることを特徴とし
ている。
【0018】また、前記第1の像担持体の前記回収現像
剤下流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像
バイアスとの電位差を、前記露光手段で前記第1の像担
持体の前記回収現像剤下流側を露光することによって生
じさせることを特徴としている。
【0019】また、前記第1の像担持体の前記回収現像
剤下流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像
バイアスとの電位差を、前記帯電部材に印加する帯電バ
イアスを変化させることによって生じさせることを特徴
としている。
【0020】また、前記第1の像担持体の前記回収現像
剤下流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像
バイアスとの電位差を、前記現像剤担持体に印加する現
像バイアスを変化させることによって生じさせることを
特徴としている。
【0021】また、前記第1の像担持体が一列に複数配
置され、複数の前記第1の像担持体上にそれぞれ異なる
色の現像剤像が形成されることを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。 〈実施の形態1〉図1は、本発明の実施の形態1に係る
画像形成装置を示す概略構成図である。本実施の形態の
画像形成装置は、複数の電子写真プロセス式の画像形成
部を有するタンデム方式で、電荷注入帯電方式である磁
気ブラシ帯電装置を有し、クリーナーレスプロセスのレ
ーザービームプリンタである。
【0023】この画像形成装置は、4つの画像形成部
(画像形成ステーション)、即ち、イエロー色の画像を
形成する画像形成部SY 、マゼンタ色の画像を形成する
画像形成部SM 、シアン色の画像を形成する画像形成部
C 、ブラック色の画像を形成する画像形成部SK を備
えており、これらの4つの画像形成部SY 、SM
C、SK は一定の間隔をおいて一列に配置されてい
る。各画像形成部SY 、SM 、SC 、SK には、それぞ
れ像担持体としての感光ドラム1Y、1M、1C、1K
が設置されている。各感光ドラム1Y、1M、1C、1
Kの周囲には、磁気ブラシ帯電装置2Y、2M、2C、
2K、露光装置3Y、3M、3C、3K、現像装置4
Y、4M、4C、4K、転写ブレード5Y、5M、5
C、5K、導電性ブラシ6Y、6M、6C、6Kがそれ
ぞれ設置されている。転写部材としての各転写ブレード
5Y、5M、5C、5Kと感光ドラム1Y、1M、1
C、1K間の転写部には、転写材担持体としての転写ベ
ルト7が駆動ローラ8と従動ローラ9に張架されてお
り、表面に転写材Pを吸着して画像形成部SY から画像
形成部SK に順次搬送する。また、転写ベルト7の転写
材搬送方向の画像形成部SK の下流側には、定着ローラ
10aと加圧ローラ10bを有する定着装置10が設置
されている。
【0024】感光ドラム1Y〜1Kとしては、通常用い
られている有機感光体等を用いることができるが、望ま
しくは有機感光体上にその抵抗が102 〜1014Ω・cm
の材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリ
コン感光体などを用いると、電荷注入帯電を実現でき、
オゾン発生の防止、及び消費電力の低減に効果がある。
また、帯電性についても向上させることが可能となる。
そこで、図2に示すように、本実施の形態の感光ドラム
(図では感光ドラム1Y)においては負帯電の有機感光
体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体1a
上に下記の第1〜第5の5つの層1b、1c、1d、1
e、1fを下(内側)から順に設けた感光ドラム1Y〜
1Kを用いた。
【0025】第1層は下引き層1bであり、ドラム基体
1aの欠陥等をならすために設けられている厚さ約20
μmの導電層である。第2層は正電荷注入防止層1cで
あり、ドラム基体1aから注入された正電荷が感光ドラ
ム1Y〜1K表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防
止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化
ナイロンによって1×106 Ω・cm程度に抵抗調整さ
れた厚さ約1μmの中抵抗層である。第3層は電荷発生
層1dであり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散させた厚
さ約0.3μmの層であり、露光を受けることによって
正負の電荷対を発生する。第4層は電荷輸送層1eであ
り、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散させたも
のであり、P型半導体である。従って、感光ドラム1Y
〜1K表面に帯電された負電荷はこの層を移動すること
ができず、電荷発生層1dで発生した正電荷のみを感光
ドラム1Y〜1K表面に輸送することができる。
【0026】そして、第5層は電荷注入層1fであり、
絶縁性樹脂のバインダーにSnO2粒子を分散させた材
料の塗工層である。具体的には,絶縁性樹脂に光透過性
の絶縁フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵
抗化(導電化)した粒径約0.03μmのSnO2 粒子
を樹脂に対して70重量パーセント分散させた材料の塗
工層である。このように調合した塗工液をディピング塗
工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法等
の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工して電荷注入層
1fとした。この電荷注入層1fの電気抵抗値は、充分
な帯電性と画像流れを起こさない条件である1×1010
〜1×1014Ω・cmであり、本実施の形態では、表面
抵抗が1×1011Ω・cmの感光ドラム1Y〜1Kを用
いた。
【0027】磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kは、図3
(図では磁気ブラシ帯電装置2Y)に示すように、磁気
ブラシ帯電部材2A、該磁気ブラシ帯電部材2Aと導電
性の磁性粒子(帯電キャリア)2dを収容させた磁気ブ
ラシ帯電容器2B、磁気ブラシ帯電部材2Aに帯電バイ
アスを印加する帯電バイアス印加電源E2等で構成され
ている。
【0028】磁気ブラシ帯電部材2Aは、本実施の形態
ではスリーブ回転タイプであり、マグネットローラ(磁
石)2aと、このマグネットローラ2aに外嵌させた非
磁性ステンレス製の磁性粒子担持体としての帯電スリー
ブ2bと、該帯電スリーブ2bの外周面にマグネットロ
ーラ2aの磁気力で磁気拘束させて形成保持させた磁性
粒子2dの磁気ブラシ部2cで構成されている。マグネ
ットローラ2aは非回転の固定磁石であり、帯電スリー
ブ2bはこのマグネットローラ2aの外回りを矢印b方
向に不図示の駆動系により所定の周速度(本実施の形態
では225mm/sec)で回転駆動される。
【0029】帯電スリーブ2bは、感光ドラム1Yに対
してスペーサーコロなどの手段で500μm程度の隙間
を保たせて配設してある。磁気ブラシ帯電容器2Bと一
体に形成した非磁性ステンレス製の層厚規制ブレード2
eは、帯電スリーブ2b表面とのギャップ(隙間)が9
00μmになるように配置されている。磁気ブラシ部2
cは帯電スリーブ2bの回転駆動に伴い、帯電スリーブ
2bと一緒に帯電スリーブ2bと同方向に回転する。こ
のとき、磁気ブラシ部2cの層厚は、層厚規制ブレード
2eにより均一厚さに規制される。そして、その磁気ブ
ラシ部2cの規制層厚は帯電スリーブ2bと感光ドラム
1Yとの対向隙間部の間隔より大きいから、磁気ブラシ
部2cは帯電スリーブ2bと感光ドラム1Yとの対向部
において、感光ドラム1Yに対して所定幅のニップ部を
形成して接触する。この接触ニップ部が帯電ニップ部N
である。
【0030】従って、感光ドラム1Yは帯電ニップ部N
において、磁気ブラシ帯電部材2Aの帯電スリーブ2b
の回転に伴い回転する磁気ブラシ部2cで摺擦される。
この場合、帯電ニップ部Nにおいて、感光ドラム1Yの
回転(移動)方向と磁気ブラシ部2cの回転(移動)方
向は逆方向となり、相対移動速度は速くなる。また、帯
電スリーブ2bと層厚規制ブレード2eには、帯電バイ
アス印加電源E2から所定の帯電バイアスが印加され
る。本実施の形態の場合は、DC成分にAC成分が重畳
されているバイアスである。そして、感光ドラム1Yが
回転駆動され、磁気ブラシ帯電部材2Aの帯電スリーブ
2bが回転駆動され、帯電バイアス印加電源E2から所
定の帯電バイアスが印加されることで、感光ドラム1Y
の周面が本実施の形態の場合は、注入帯電方式で所定の
極性・電位に一様に接触帯電処理される。また、帯電ス
リーブ2b内に固定配置されているマグネットロール2
aは、帯電スリーブ2bと感光ドラム1Yの最近接位置
cとの角度θを、感光ドラム1Yの回転方向上流側に2
0度から下流側10度の範囲に入るようにすることが望
ましく、上流側に15度〜0度であればさらによい。
【0031】逆に、上記角度θがそれより下流だと主極
(N1極)位置に磁性粒子2dが引きつけられ、帯電ニ
ップ部Nの感光ドラム1Yの回転方向下流側に磁性粒子
2dの滞留が発生しやすくなり、また上流すぎると、帯
電ニップ部Nを通過した磁性粒子2dの搬送性が悪くな
り、滞留が発生しやすくなる。また、帯電ニップ部Nに
磁極がない場合は、磁性粒子2dに働く帯電スリーブ2
bへの拘束力が弱くなり、磁性粒子2dが感光ドラム1
Yに付着しやすくなるのは明らかである。なお、ここで
述べている帯電ニップ部Nは、帯電時に磁性ブラシ部2
cの磁性粒子2dが感光ドラム1Yと接触している領域
を示す。
【0032】帯電ニップ部Nにおける、磁気ブラシ部2
cによる感光ドラム1Y表面の摺擦と、磁気ブラシ帯電
部材2Aへの帯電バイアスの印加により、磁気ブラシ部
2cを構成している磁性粒子2dから電荷が感光ドラム
1Y上に与えられ、感光ドラム1Y表面が所定の極性・
電位に一様に接触帯電される。本実施の形態の場合は上
述したように、感光ドラム1Yはその表面に電荷注入層
1fを有しているので、電荷注入帯電により感光ドラム
1Yの帯電処理がなされる。即ち、感光ドラム1Y表面
が、帯電バイアス(DC+AC)のDC成分に対応した
電位に帯電される。帯電スリーブ2bは、回転速度が速
いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0033】磁気ブラシ帯電部材2Aによる感光ドラム
1Yの電荷注入帯電は、図4に示す等価回路のような、
抵抗RとコンデンサーCの直列回路とみなすことができ
る。このような回路の場合、抵抗Rの抵抗値をr、感光
ドラム(図では感光ドラム1Y)の静電容量をCp、電
源E2からの印加電圧をVo、帯電時間(感光ドラム1
Y表面のある領域が帯電ニップ部Nを通過する時間)を
Toとすると、感光ドラム1Yの表面電位Vdは以下の
式(1)で表わされる。
【0034】 Vd=Vo(1−exp (To/(Cp・r))) …式(1) 帯電バイアス印加電源E2から磁気ブラシ帯電部材2A
に印加される帯電バイアス(DC+AC)のDC成分は
必要とされる感光ドラム1Yの表面電位と同値、本実施
の形態では−700Vとした。また、画像形成時(作像
時)における帯電バイアスのAC成分は、そのピーク間
電圧Vppが100〜2000V、特に300〜120
0Vが好ましい。ピーク間電圧Vppが100V以下で
は、帯電均一性、電位の立ち上がり向上の効果が薄く、
2000V以上では、磁性粒子2dの滞留や感光ドラム
1Y〜1Kヘの付着が悪化する。AC成分の周波数は、
100〜5000Hz、特に500〜2000Hzが好
ましい。100Hz以下では、磁性粒子2dの感光ドラ
ム1Y〜1Kへの付着悪化や、帯電均一性、電位の立ち
上がり性向上の効果が薄くなり、5000Hz以上でも
帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が得られに
くくなる。ACの波形は、矩形波、三角波、Sin波な
どがよい。本実施の形態ではピーク間電圧Vppを70
0Vとした。
【0035】磁性粒子2dは、本実施の形態では焼結し
た強磁性体(フェライト)を還元処理をしたものを用い
たが、他に樹脂と強磁性体粉を混練して粒子状に成形し
たもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電性カー
ボン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に
用いることができる。磁性粒子2dは、感光ドラム1Y
〜1K表面のトラップ準位に電荷を良好に注入する役割
と、感光ドラム1Y〜1K上に生じたピンホールなどの
欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる
磁気ブラシ帯電部材2A及び感光ドラム1Y〜1Kの通
電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならな
い。
【0036】従って、磁気ブラシ帯電部材2Aの電気抵
抗値は1×104 〜1×109 Ωであることが好まし
く、特に1×104 〜1×107 Ωであることが好まし
い。磁気ブラシ帯電部材2Aの電気抵抗値が1×104
Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があ
り、1×109 Ωを超えると良好な電荷の注入がしにく
くなる傾向にある。また、磁気ブラシ帯電部材2Aの抵
抗値を上記範囲内に制御するためには、磁性粒子2dの
体積抵抗値は1×104 〜1×109 Ω・cmであるこ
とが望ましく、特に1×104 〜1×107 Ω・cmで
あることがより好ましい。本実施の形態で用いた磁気ブ
ラシ帯電部材2Aの電気抵抗値は、1×106 Ωであ
り、帯電バイアスのDC成分として−700Vを印加す
ることで、感光ドラム1Y〜1Kの表面電位も、−70
0Vとなった。
【0037】磁性粒子2dの体積抵抗値は、図5に示す
測定装置を用いて測定した。この測定装置は、セル16
に磁性粒子2dを充填し、この充填した磁性粒子2dに
接するように主電極17と上部電極18を配し、該電極
17、18間に定電圧電源21から電圧を印加し、その
とき流れる電流を電流計22で測定することにより磁性
粒子2dの体積抵抗値を求めた。なお、図中、符号19
は絶縁物、20はガイドリング、23は電圧計である。
その測定条件は、温度23℃、湿度65%の環境で、充
填した磁性粒子2dのセル16との接触面積S=2cm
2 、厚みd=1mm、上部電極18の荷重10kg、印
加電圧100Vである。
【0038】また、磁性粒子2dの平均粒径及び粒度分
布測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあるこ
とが、粒子表面の汚染による帯電劣化防止、及び磁性粒
子2dの感光ドラム1表面への付着防止の観点から好ま
しい。
【0039】露光装置(レーザスキャナ装置)3Y〜3
Kは、ホストコンピュータ(不図示)からそれぞれ入力
される画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応し
て変調されたレーザ光がレーザ出力部(不図示)から出
力され、各感光ドラム1Y〜1K表面を画像露光するこ
とにより、各磁気ブラシ帯電器2Y〜2Kで帯電された
各感光ドラム1Y〜1K表面に画像情報に応じた各色の
静電潜像が形成される。
【0040】現像装置4Y〜4Kは、図5(図5では現
像装置4Y)に示すように、重合法で作製した高離型性
で球形非磁性トナーと磁性キャリア(現像用磁性粒子、
現像キャリア)を混合したものを現像剤として用い、該
現像剤を現像スリーブ(現像剤担持体)に磁気力によっ
て磁気ブラシ層とし保持させて現像部に搬送し、感光ド
ラム1Y〜1K表面に接触させて静電潜像をトナー像と
して現像する2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像
装置である。
【0041】図5に示す現像装置4Yにおいて、4aは
現像容器、4bは現像剤担持体としての現像スリーブ、
4cは現像スリーブ4b内に固定配置された磁界発生手
段としての磁石(マグネットローラ)、4dは現像スリ
ーブ4b表面に現像剤の薄層を形成するための現像剤層
厚規制ブレード、4eは現像剤撹拝搬送スクリュー、4
fは現像剤容器4a内に収容した2成分現像剤であり、
非磁性トナー(以下、トナーという)tと現像キャリア
cを混合したものである。トナーtは、トナー補給部4
gから現像容器4a内に補給される。なお、現像装置4
Yで使用するトナーtはイエロートナー、現像装置4M
で使用するトナーtはマゼンタトナー、現像装置4Cで
使用するトナーtはシアントナー、現像装置4Kで使用
するトナーtはブラックトナーである。
【0042】現像スリーブ4bは、少なくとも現像時に
おいては感光ドラム1Yに対し最近接距離(隙間)が約
500μmになるように配置され、現像スリーブ4bの
外面に担持させた現像剤磁気ブラシ4f′が感光ドラム
1Y表面に接触するように設定され、感光ドラム1Yの
静電潜像を現像する。この現像剤磁気ブラシ4f′と感
光ドラム1Yとが接触するの接触ニップ部mが現像領域
(現像部)である。また、現像スリーブ4bは、内部の
固定磁石4cの外回りを矢印方向に所定の回転速度で駆
動され、現像容器4a内において現像スリーブ4b外面
に磁石4cの磁力により現像剤4f(t+c)が担持さ
れ、現像剤磁気ブラシ4f′が形成される。現像剤磁気
ブラシ4f′は現像スリーブ4bの回転とともに搬送さ
れ、現像剤層厚規制ブレード4dにより層厚規制を受け
て所定層厚に形成される。
【0043】現像スリーブ4bには、現像バイアス印加
電源E4からDC成分とAC成分を重畳した所定の現像
バイアスが印加される。本実施の形態での現像特性は、
感光ドラム1Y〜1Kの帯電電位(−700V)と現像
バイアスのDC成分値の差が|200|V以下であると
かぶりが生じ、|350|V以上であると現像キャリア
cの感光ドラム1Y〜1Kへの付着が生じたので、現像
バイアスのDC成分は−400Vとした。AC成分は、
ピーク間電圧1500V、周波数3000Hzの矩形波
とした。また、現像容器4a内の現像剤4f(t+c)
のトナー濃度(現像キャリアcとの混合割合)は、トナ
ーtが前記静電潜像の現像に消費されて逐次消費されて
いく。現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度は、不
図示の検知手段により検知されて所定の許容下限濃度ま
で低下するとトナー補給部4gから現像容器4a内の現
像剤4fにトナーtの補給がなされて、現像容器4a内
の現像剤4fのトナー濃度を常に所定の許容範囲内に保
つようにトナー補給制御される。
【0044】転写ブレード5Y〜5Kは、転写ベルト7
を介して各感光ドラム1Y〜1Kにそれぞれ当接してい
る。転写ブレード5Y〜5Kには、転写バイアス電源
(不図示)がそれぞれ接続されている。転写ベルト7
は、無端状のベルト材(例えば、膜厚75μmのポリイ
ミドのベルト)で構成されており、駆動ローラ8の駆動
によって矢印方向に移動される。
【0045】導電性ブラシ6Y〜6Kは、各転写ブレー
ド5Y〜5Kと磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kとの間に
て各感光ドラム1Y〜1Kにそれぞれ当接しており、A
Cバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、又はACバ
イアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスを印加し
て、磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kによる帯電直前の各
感光ドラム1Y〜1Kの表面電位をならすと同時に、転
写後の各感光ドラム1Y〜1K上の転写残トナーを除
電、もしくは各感光ドラム1Y〜1Kの帯電と逆極性に
帯電して、磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kの磁性ブラシ
部2cでの回収を容易にする。
【0046】次に、上記した画像形成装置による画像形
成動作について説明する。
【0047】画像形成動作開始信号が発せられると、所
定のプロセススピードで回転駆動される画像形成部S
Y 、SM 、SC 、SK の各感光ドラム1Y〜1Kは、そ
れぞれ磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kによる上述した電
荷注入帯電によって、所定電位(−700V)に均一に
帯電される。そして、露光装置3Y〜3Kは、ホストコ
ンピュータ(不図示)から入力されるカラー色分解され
た画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれ
ぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光を、帯電
された各感光ドラム1Y〜1K上にそれぞれ走査露光し
て静電潜像を形成する。
【0048】そして、先ず感光ドラム1Y上に形成され
た静電潜像に、感光ドラム1Yの帯電極性(負極性)と
同極性の現像バイアス(不図示)が印加された現像装置
4Yによりイエローのトナー(図6に示した現像剤磁気
ブラシ4f′)を付着させて、イエローのトナー像とし
て可視像化する。
【0049】そして、このタイミングに合わせて、駆動
ローラ8の駆動によって移動される転写ベルト7表面に
転写材Pが静電吸着されて、画像形成部SY の感光ドラ
ム1Yと転写ブレード5Y間の転写部に搬送され、転写
バイアス電源(不図示)から転写バイアス(トナーと逆
極性(正極性))が印加された転写ブレード5Yによ
り、前記転写バイアスを転写材Pの背面側に印加してイ
エローのトナー像を転写材P上に転写する。
【0050】イエローのトナー像が転写された転写材P
は転写ベルト7表面に吸着されて画像形成部SM 側に移
動される。そして、画像形成部SM の感光ドラム1Mと
転写ブレード5M間の転写部においても、前記同様にし
て感光ドラム1Mに形成されたマゼンタのトナー像が、
転写材P上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、転
写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された
転写ブレード5Mにより転写される。以下、同様にして
転写材P上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナ
ー像上に、画像形成部SC 、SK の感光ドラム1C、1
Kで形成されたシアン、ブラックのトナー像を、各転写
部にて転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印
加された転写ブレード5C、5Kにより順次重ね合わせ
て、フルカラーのトナー像を転写材P上に形成する。
【0051】そして、フルカラーのトナー像が形成され
た転写材Pは転写ベルト7表面から分離されて定着装置
10に搬送され、定着装置10の定着ローラ10aと加
圧ローラ10b間の定着ニップ部でフルカラーのトナー
像を加熱、加圧して転写材P表面に熱定着した後に外部
に排出して、一連の画像形成動作を終了する。
【0052】転写終了後の各感光ドラム1Y〜1K上に
は、それぞれ転写残トナーが残留している。一方、本実
施の形態の画像形成装置(フルカラープリンタ)は、上
述したようにクリーナーレスプロセスであるから、転写
材Pに対するトナー像転写後の各感光ドラム1Y〜1K
上に残留したトナー(転写残トナー)は、各感光ドラム
1Y〜1Kの帯電ニップ部N(図3参照)に持ち運ばれ
て、各磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kの磁気ブラシ部2
cに混入して一時的に回収される。
【0053】即ち、感光ドラム1Y〜1K上の転写残ト
ナーは転写時の剥離放電などにより、極性が正のものと
負のものが混在していることが多い。この極性が混在し
た転写残トナーが各磁気ブラシ帯電装置2Y〜2Kに至
って磁気ブラシ部2c内に混入して一時的に回収され
る。この転写残トナーの磁気ブラシ部2cへの取り込み
は、磁気ブラシ帯電部材2Aに帯電バイアス電源E2か
らAC成分を印加することで、磁気ブラシ帯電部材2A
と各感光ドラム1Y〜1K間の振動電界効果によって、
より効果的に行わせることができる。
【0054】そして、磁気ブラシ部2c内に取り込まれ
た転写残トナー(回収現像剤)は、極性がすべて負に帯
電されて各感光ドラム1Y〜1K上に吐き出される。極
性が揃えられて各感光ドラム1Y〜1K上に吐き出され
た転写残トナー(吐き出しトナー)は、現像部m(図6
参照)に至って各現像装置4Y〜4Kの現像スリーブ4
bにより、現像時のかぶり取りバイアスによって現像同
時クリーニングで回収される。この転写残トナーの現像
同時回収は、回転方向の画像領域が、各感光ドラム1Y
〜1Kの周長よりも長い場合には、その他の帯電、露
光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行わ
れる。これにより転写残トナーは各現像装置4Y〜4K
内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナー
をなくすことができる。また、スペースの面での利点も
大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0055】また、現像剤のトナーtとして重合法で作
成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナ
ーの発生量を少なくすることができ、更に、磁気ブラシ
部2cから吐き出されたトナー(吐き出しトナー)の各
現像装置4Y〜4K内への回収性を向上させることがで
きる。本実施の形態では、2成分接触現像方式の現像装
置4Y〜4Kを用いたことにより、磁気ブラシ部2cか
ら吐き出されたトナーの現像装置4Y〜4Kへの回収性
を向上させている。
【0056】ところで、上述した磁気ブラシ帯電装置2
Y〜2Kを有する現像同時クリーニングを行うクリーナ
レスの4つの画像形成部SY 、SM 、SC 、SK を備え
た画像形成装置では、上述したように再転写が発生して
色差変動が引き起こされることがある。なお、ここでい
う色差とは、元となる色をどれだけ正確に再現している
かを知る目安となる数値である。
【0057】ここで、図7に示す画像形成装置で再転写
と色差の変動との関係について検討した。図7に示す画
像形成装置は、2つのクリーナーレスの画像形成部(画
像形成ステーション)S1 、S2 を2つ並設した構成で
ある。画像形成部S1 、S2は、図1に示した本実施の
形態の画像形成装置と同様に、感光ドラム30a、30
bの周囲に不図示の磁気ブラシ帯電装置、露光装置、現
像装置、及び転写ブレード32a、32bが設置されて
いる。転写ブレード32a、32bには、転写バイアス
電源33a、33bがそれぞれ接続されている。画像形
成部S2 は画像形成部S1 に対して、転写材Pの搬送方
向下流側に位置している。
【0058】そして、上述した画像形成動作と同様にし
て各画像形成部S1 、S2 にて、それぞれ転写ベルト3
1上に吸着搬送されるA4サイズの転写材Pに対して6
%の比率となる横帯(主走査方向)を画像形成した。こ
の際、画像形成部S2 では、画像形成中に生じた画像形
成部S1 による再転写トナーが画像形成部S2 の磁気ブ
ラシ部により上述したように一旦回収され、極性をすべ
て負に変化させられた後に感光ドラム30bに吐き出さ
れる。吐き出された再転写トナーは、現像部に至った
際、かぶり取りバイアスによって現像装置(不図示)内
に回収される。
【0059】この実験(検討)における再転写量を定量
化するため、図7に示すように、画像形成部S2 での再
転写後の転写材P上の単位面積当たりのトナー量をa
(g/cm2 )、感光ドラム30b上に再転写されたト
ナーの単位面積当たりのトナー量をb(g/cm2 )と
した場合、再転写率Mは、 M=b/(a+b)×100(%) …(2) と定義される。
【0060】また、画像形成部S1 での転写効率も同様
に、転写後の転写材P上の単位面積当たりのトナー量を
a′(g/cm2 )、感光ドラム30a上に残った転写
残トナーの単位面積当たりのトナー量をb′(g/cm
2 )とした場合、転写効率Nは、 N=a′/(a′+b′)×100(%) …(3) と定義される。
【0061】本検討では画像形成部S1 にイエロートナ
ー、画像形成部S2 にマゼンタトナーを用い、検討をス
タートする時点(即ち、画像形成部S2 のマゼンタ現像
器(不図示)にイエロートナーがまったく無い状態)で
のマゼンタ画像(A4サイズの転写材Pに対して6%比
率となる横帯(主走査方向)をイニシャルとして、10
00枚画像形成毎にイニシャルと同様の画像を形成しな
がら10000枚通紙(100枚間欠)し、イニシャル
画像と1000枚毎通紙後の画像との色差ΔEを測定し
た。また、本検討においては、画像形成部S2 における
転写効率は95%、再転写率は4%だった。
【0062】図8は、本検討における通紙枚数と色差の
実験結果を示した図である。この実験結果から明らかな
ように、通紙枚数が増すにつれて色差が大きくなり、印
象レベルでは同じ色として扱える色差の上限6.5も5
000枚通紙あたりから超えてしまっているのが分か
る。このうように本検討により、現像によるトナーリサ
イクル工程により再転写トナーが現像器内に混入するこ
とで、許容範囲以上の色差変動が引き起こされることが
分かった。
【0063】そこで、上記画像形成部S1 、S2 の磁気
ブラシ部(不図示)によって吐き出されたトナーを現像
部にて回収させず、転写部にて転写ベルト31上に転写
し、該吐き出しトナーを転写ベルトクリーナ(不図示)
にて回収させることで、上記問題の解決を試みた。現像
部にて吐き出しトナーを回収させない方法として、トナ
ーの吐き出しを行っている工程、即ち、非画像形成時
(紙間、後回転工程時など)において現像スリーブ(不
図示)の回転を止めて積極的な回収を行わず、図7の画
像形成部S1 、S2 で同様にして検討を再度行った。こ
の場合、紙間、後回転時の現像スリーブ(不図示)の回
転を止め、更に紙間、後回転時に転写ブレード32a、
32bに流す転写電流を5μAに設定した。
【0064】図9は、この検討における通紙枚数と色差
の実験結果を示した図である。この実験結果から明らか
なように、図8に示した前記通紙枚数と色差の関係と比
べると、通紙枚数が増加しても確かに色差の大きさは徐
々にしか増えず、10000枚通紙後でも色差ΔE=3
程度で、一般には同じ色と思われているレベルに落ち着
いている。しかしながら、この場合も通紙枚数が増すに
つれ色差は増大し、50000枚を過ぎたあたりから、
色差が上限の6.5を超えてしまっているのが分かる。
この原因を、以下に説明する。
【0065】図10は、上記の吐き出しトナーを転写で
回収する際のタイミングチャートである。
【0066】この場合のタイミングチャート(感光ドラ
ム基準)を説明する。先ず、時刻t1で弱転写バイアス
を転写ブレードに印加し、時刻t2で磁気ブラシ帯電装
置(帯電スリーブ)を駆動(回転)して帯電バイアスの
AC成分を印加した後にDC成分を印加して感光ドラム
を帯電する。そして、時刻t3で現像バイアスのDC成
分を印加した後に現像装置(現像スリーブ)を駆動(回
転)し、時刻t4で現像バイアスのAC成分を印加して
強転写バイアスを印加し、時刻t5で露光を開始(オ
ン)する。そして、時刻t6で帯電バイアスのAC成分
を少し下げ、現像装置(現像スリーブ)の駆動(回転)
を停止して現像バイアスのAC成分をオフし、弱転写バ
イアスを印加して露光を停止(オフ)する。
【0067】そして、時刻t7で帯電バイアスのAC成
分を上げ、現像装置(現像スリーブ)を駆動(回転)し
て現像バイアスのAC成分をオンし、強転写バイアスを
印加して露光をオンする。そして、時刻t8で帯電バイ
アスのAC成分を少し下げ、現像装置(現像スリーブ)
の駆動(回転)を停止して現像バイアスのDC成分とA
C成分をオフし、弱転写バイアスを印加して露光を停止
(オフ)する。そして、時刻t9で帯電バイアスのDC
成分を下げ始めて弱転写バイアスをオフし、時刻t10
で帯電バイアスのDC成分をオフする。そして、時刻t
11で帯電バイアスのAC成分をオフして、磁気ブラシ
帯電装置(帯電スリーブ)の駆動(回転)をオフする。
【0068】図10に示した吐き出しトナーの回収シー
ケンスにより、図11(a)に示すように、帯電スリー
ブ2bから現像スリーブ4bの上流側の感光ドラム1上
に吐き出されたトナー(吐き出しトナー)cは、図11
(b)に示すように、吐き出しトナーcが現像スリーブ
4bの回転が停止した状態の現像部を通過する際に、多
少の吐き出しトナーc′が感光ドラム1と現像スリーブ
4b間の現像ニップ部(現像部)に捕獲され、とり残さ
れる。これは、かぶり取りバイアスにより吐き出しトナ
ーが現像部への戻り電界を受けるため、或いは現像剤磁
気ブラシに吐き出しトナーが捕獲されてしまうため等の
理由が考えられる。現像ニップ部に捕獲された吐き出し
トナーc′は、次の作像(画像形成)のために回転を始
める現像スリーブ4bに連れて現像容器の中に取り込ま
れる。従って、色味の違う再転写トナーを含んだ吐き出
しトナーが、この場合でも現像容器内に取り込まれ、通
紙枚数増加に連れて色差増大を引き起こしているものと
考えられる。
【0069】そこで本実施の形態では、図11(b)に
示された現像ニップ部に捕獲された吐き出しトナーc′
を露光により感光ドラムヘ現像させることで、色差の増
大を防止するようにした。
【0070】以下、本実施の形態における吐き出しトナ
ーの回収動作を、図12に示すタイミングチャート(感
光ドラム基準)を参照して説明する。先ず、時刻t1で
弱転写バイアスを転写ブレードに印加し、時刻t2で磁
気ブラシ帯電装置(帯電スリーブ)を駆動(回転)して
帯電バイアスのAC成分を印加した後にDC成分を印加
して感光ドラムを帯電する。そして、時刻t3で現像バ
イアスのDC成分を印加した後に現像装置(現像スリー
ブ)を駆動(回転)し、時刻t4で現像バイアスのAC
成分を印加して強転写バイアスを印加し、時刻t5で露
光を開始(オン)する。そして、時刻t6で帯電バイア
スのAC成分を少し下げ、現像装置(現像スリーブ)の
駆動(回転)を停止して現像バイアスのAC成分をオフ
し、弱転写バイアスを印加して露光を停止(オフ)す
る。
【0071】そして、時刻t7で帯電バイアスのAC成
分を上げ、現像装置(現像スリーブ)を駆動(回転)し
て現像バイアスのAC成分をオンし、露光をオンする。
そして、時刻t8で強転写バイアスを印加する。そし
て、時刻t9で帯電バイアスのAC成分を少し下げ、現
像装置(現像スリーブ)の駆動(回転)を停止して現像
バイアスのDC成分とAC成分をオフし、弱転写バイア
スを印加して露光を停止(オフ)する。そして、時刻t
10で帯電バイアスのDC成分をオフして、弱転写バイ
アスをオフする。そして、時刻t11で帯電バイアスの
AC成分をオフして、磁気ブラシ帯電装置(帯電スリー
ブ)の駆動(回転)をオフする。
【0072】図12に示した本実施の形態の吐き出しト
ナーの回収シーケンスを、図13(a)〜(d)で具体
的に説明すると、帯電スリーブ2bから現像スリーブ4
bの上流側の感光ドラム1上に吐き出しトナーcが吐き
出される(図13(a))。そして、感光ドラム1上の
非画像領域(非作像領域)で、且つ吐き出しトナーcの
感光ドラム1の回転方向下流側(図の範囲L)に露光を
行う(図13(b))。その後、吐き出しトナーcは感
光ドラム1と現像スリーブ4b間の現像ニップ部(現像
部)を通過する(図13(c))。この時、現像スリー
ブ4bは非回転状態である。この際、上記したように吐
き出しトナーcの一部が現像ニップ部に捕獲される。こ
の後、現像ニップ部に捕獲されたトナーc′は、吐き出
しトナーcが現像ニップ部を通過した直後の感光ドラム
1の露光部位に現像される(図13(d))。従って、
現像ニップ部に吐き出しトナーcの一部(トナーc′)
が取り残されることがないため、上述したように色差増
大を引き起こすことなく安定した画像を得ることができ
る。
【0073】図14は、上述した本実施の形態の吐き出
しトナーの回収シーケンスによる通紙枚数と色差の実験
結果を示した図である。この実験結果から明らかなよう
に、上述した図9に示した実験(検討)における通紙枚
数と色差の関係と比べると、通紙枚数が増加しても色差
の増加が大幅に抑えられた。また、本実施の形態におい
ては、吐き出しトナーが磁気ブラシ帯電装置のスラスト
幅に対応して感光ドラム上に存在することから、図13
(b)での露光はその幅に応じた範囲、即ち、磁気ブラ
シ帯電装置のスラスト幅を超える範囲を露光することが
望ましい。また、露光量については、画像形成時(作像
時)における最大露光量が望ましい。
【0074】また、上述した本実施の形態の吐き出しト
ナーの回収シーケンスにおける非画像形成時(本実施の
形態では紙間、後回転時)において、転写ブレードに流
す転写電流は、図15に示す転写電流と吐き出しトナー
量との関係から決定した。
【0075】即ち、吐き出しトナー量は、磁気ブラシ帯
電装置による帯電性が確保されている状況下で0〜0.
7mg/cm2 まで変化する。また、この単位面積当た
りの吐き出しトナー量に対して、吐き出しトナー転写効
率を95%以上とするためには、図15より0〜20μ
Aの転写電流を必要とするが、通常、非画像形成時の転
写電流は12μA以下であれば問題はない。本実施の形
態では、非画像形成時の転写電流を5μAとした。な
お、吐き出しトナー転写効率は、上記95%以上に限る
ものではない。
【0076】このように本実施の形態による吐き出しト
ナーの回収シーケンスにより、吐き出しトナーが現像部
に混入することによる色差増加を最小限に抑えることが
できるので、常時安定して良好な画像を形成することが
可能となった。
【0077】また、本実施の形態では、転写材を転写材
担持体(転写ベルト)に吸着搬送して各画像形成部で各
色のトナー像を重畳転写してフルカラー画像を形成する
画像形成装置に本発明を適用した例であったが、この画
像形成装置以外にも、例えば複数の画像形成部(感光ド
ラム)を並設して、各画像形成部の第1の転写部で各色
のトナー像を中間転写体(中間転写ベルト)に重畳転写
し、第2の転写部において一括して転写材にフルカラー
画像を形成する画像形成装置においても、同様にして本
発明を適用することができる。
【0078】〈実施の形態2〉本実施の形態において
も、実施の形態1の画像形成装置を用いて説明する。本
実施の形態では、現像ニップ部(現像部)に捕獲された
吐き出しトナーを、帯電電位を変化させることで感光ド
ラム上に現像させ、色差の増大を低減させるようにし
た。
【0079】以下、本実施の形態における吐き出しトナ
ーの回収シーケンスを、図16に示すタイミングチャー
ト(感光ドラム基準)を参照して説明する。先ず、時刻
t1で弱転写バイアスを転写ブレードに印加し、時刻t
2で磁気ブラシ帯電装置(帯電スリーブ)を駆動(回
転)して帯電バイアスのAC成分を印加した後にDC成
分を印加して感光ドラムを帯電する。そして、時刻t3
で現像バイアスのDC成分を印加した後に現像装置(現
像スリーブ)を駆動(回転)し、時刻t4で現像バイア
スのAC成分を印加して強転写バイアスを印加し、時刻
t5で露光を開始(オン)する。そして、時刻t6で帯
電バイアスのAC成分を少し下げ、現像装置(現像スリ
ーブ)の駆動(回転)を停止して現像バイアスのAC成
分をオフし、弱転写バイアスを印加して露光を停止(オ
フ)する。
【0080】そして、時刻t7で帯電バイアスのDC成
分を少し下げてAC成分を上げる。そして、時刻t8で
帯電バイアスのDC成分を少し上げて、現像装置(現像
スリーブ)を駆動(回転)して現像バイアスのAC成分
をオンし、強転写バイアスを印加して、露光をオンす
る。そして、時刻t9で帯電バイアスのAC成分を少し
下げ、現像装置(現像スリーブ)の駆動(回転)を停止
して現像バイアスのDC成分とAC成分をオフし、弱転
写バイアスを印加して露光を停止(オフ)する。そし
て、時刻t10で帯電バイアスのDC成分をオフして、
弱転写バイアスをオフする。そして、時刻t11で帯電
バイアスのAC成分をオフして、磁気ブラシ帯電装置
(帯電スリーブ)の駆動(回転)をオフする。
【0081】図16に示した本実施の形態の吐き出しト
ナーの回収シーケンスを、図17(a)〜(c)で具体
的に説明すると、帯電スリーブ2bから現像スリーブ4
bの上流側の感光ドラム1上に吐き出しトナーcが吐き
出される(図13(a))。そして、非画像形成時に、
吐き出しトナーcの感光ドラム1の回転方向下流側(図
の範囲M)を、現像バイアスのDC成分の値よりも更に
低くなるように(即ち、現像バイアスのDC成分値の絶
対値よりも小さくなるように)帯電バイアスのDC成分
を少し下げて帯電させて、感光ドラム1の表面電位を制
御する(図13(a))。この時の感光ドラム1の範囲
Mの表面電位は、画像形成時における最大露光時の表面
電位と同等程度が望ましい。本実施の形態では、帯電ス
リーブ2bへの印加帯電バイアスのDC成分の値を−1
50Vとした。
【0082】その後、吐き出しトナーcは、感光ドラム
1の回転に連れて感光ドラム1と現像スリーブ4b間の
現像部を通過する(図13(b))。この時、現像スリ
ーブ4bは非回転状態である、この際、上述したように
吐き出しトナーcの一部が現像ニップ部(現像部)に捕
獲される。この後、捕獲されたトナーc′は、吐き出し
トナーcが通過した直後の感光ドラム1の電位の低い部
位に現像される(図13(c))。従って、現像ニップ
部に吐き出しトナーcの一部(トナーc′)が取り残さ
れることがないため、上述したように色差増大を引き起
こすことなく安定した画像を得ることができる。そし
て、上述した本実施の形態の吐き出しトナーの回収シー
ケンスによる通紙枚数と色差との関係を実験で調べた結
果、実施の形態1の場合と同様に、通紙枚数が増加して
も色差の増加が大幅に抑えられた。
【0083】このように本実施の形態による吐き出しト
ナーの回収シーケンスにより、吐き出しトナーが現像部
に混入することによる色差増加を最小限に抑えることが
できるので、常時安定して良好な画像を形成することが
可能となった。
【0084】〈実施の形態3〉本実施の形態において
も、実施の形態1の画像形成装置を用いて説明する。本
実施の形態では、現像ニップ部(現像部)に捕獲された
吐き出しトナーを、現像バイアスのDC成分の値を変化
させることで感光ドラム上に現像させ、色差の増大を低
減させるようにした。
【0085】以下、本実施の形態における吐き出しトナ
ーの回収シーケンスを、図18に示すタイミングチャー
ト(感光ドラム基準)を参照して説明する。先ず、時刻
t1で弱転写バイアスを転写ブレードに印加し、時刻t
2で磁気ブラシ帯電装置(帯電スリーブ)を駆動(回
転)して帯電バイアスのAC成分を印加した後にDC成
分を印加して感光ドラムを帯電する。そして、時刻t3
で現像バイアスのDC成分を印加した後に現像装置(現
像スリーブ)を駆動(回転)し、時刻t4で現像バイア
スのAC成分を印加して強転写バイアスを印加し、時刻
t5で露光を開始(オン)する。そして、時刻t6で帯
電バイアスのAC成分を少し下げ、現像装置(現像スリ
ーブ)の駆動(回転)を停止して現像バイアスのAC成
分をオフし、弱転写バイアスを印加して露光を停止(オ
フ)する。
【0086】そして、時刻t7で帯電バイアスのAC成
分をオンし、現像バイアスのDC成分を少し上げ、現像
バイアスのAC成分をオンする。そして、時刻t8で現
像バイアスのDC成分を少し下げて、現像装置(現像ス
リーブ)を駆動(回転)し、強転写バイアスを印加し
て、露光をオンする。そして、時刻t9で帯電バイアス
のAC成分を少し下げ、現像装置(現像スリーブ)の駆
動を停止して現像バイアスのDC成分とAC成分をオフ
し、強転写バイアスから下げた弱転写バイアスを印加し
て露光を停止(オフ)する。そして、時刻t10で帯電
バイアスのDC成分をオフして、弱転写バイアスをオフ
する。そして、時刻t11で帯電バイアスのAC成分を
オフして、磁気ブラシ帯電装置(帯電スリーブ)の駆動
(回転)をオフする。
【0087】図18に示した本実施の形態の吐き出しト
ナーの回収シーケンスを、図19(a)〜(c)で具体
的に説明すると、帯電スリーブ2bから現像スリーブ4
bの上流側の感光ドラム1上に吐き出されたトナー(吐
き出しトナー)c(図19(a))は、感光ドラム1の
回転に連れて感光ドラム1と現像スリーブ4b間の現像
部を通過する(図19(b))。この時、現像スリーブ
4bは非回転状態である。そして、非画像形成時に、吐
き出しトナーcの感光ドラム1の回転方向下流側(図の
範囲N)が現像ニップ部(現像部)に到達した際、現像
バイアスのDC成分の値を、感光ドラム1の帯電電位よ
りも高く(即ち、現像バイアスのDC成分値の絶対値よ
りも大きく)なるように制御する。この時、現像バイア
スのDC成分の値は、画像形成時における最大露光時に
得られる現像バイアスのDC成分の値と感光ドラム1の
露電位との差分、即ちコントラスト電位と同程度の電位
差が得られることが望ましい。本実施の形態では、現像
バイアスのDC成分の値を−1kVとした。
【0088】これにより、吐き出しトナーcの現像ニッ
プ部(現像部)に捕獲されていたトナーc′が感光ドラ
ム1上に現像される(図19(c))。
【0089】従って、現像ニップ部に吐き出しトナーc
の一部(トナーc′)が取り残されることがないため、
上述したように色差増大を引き起こすことなく安定した
画像を得ることができる。そして、上述した本実施の形
態の吐き出しトナーの回収シーケンスによる通紙枚数と
色差との関係を実験で調べた結果、実施の形態1の場合
と同様に、通紙枚数が増加しても色差の増加が大幅に抑
えられた。
【0090】このように本実施の形態による吐き出しト
ナーの回収シーケンスにより、吐き出しトナーが現像部
に混入することによる色差増加を最小限に抑えることが
できるので、常時安定して良好な画像を形成することが
可能となった。
【0091】また、上述した各実施の形態では、負帯電
のトナーについて説明が、トナーの帯電極性については
これに限るものではない。また、トナー帯電極性に応じ
てトナーの帯電条件が変化することは言うまでもない。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、現
像手段で回収現像剤を静電的に回収する際に、現像剤担
持体を非回転状態にし、且つ第1の像担持体の回転方向
に対して第1の像担持体の回収現像剤下流側の表面電位
の絶対値を、現像剤担持体に印加する現像バイアスの絶
対値よりも小さくすることにより、第2の像担持体の移
動方向上流側に位置する第1の像担持体から第2の像担
持体に転写された現像剤像がその下流側の第1の像担持
体に付着する再転写によってその現像手段に異なる色の
現像剤が混入して起こる色差の増加を長期にわたって抑
制することができるので、長期にわたって色差の小さい
良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示
す概略構成図。
【図2】感光ドラムの層構成を示す概略断面図。
【図3】磁気ブラシ帯電装置を示す概略断面図。
【図4】磁気ブラシ帯電装置と感光ドラム間の等価回路
を示す図。
【図5】磁性粒子の電気抵抗値を測定する測定装置を示
す図。
【図6】現像装置を示す概略断面図。
【図7】画像形成時の再転写を説明するための模式図。
【図8】実施の形態1に対する実験における色差と通紙
枚数との関係を示す図。
【図9】実施の形態1に対する実験における色差と通紙
枚数との関係を示す図。
【図10】実施の形態1に対する実験における吐き出し
トナーの回収シーケンスを示す図。
【図11】実施の形態1に対する実験における吐き出し
トナーの回収動作の模式図。
【図12】実施の形態1における吐き出しトナーの回収
シーケンスを示す図。
【図13】実施の形態1における吐き出しトナーの回収
動作の模式図。
【図14】実施の形態1における吐き出しトナーの回収
シーケンスによる色差と通紙枚数との関係を示す図。
【図15】実施の形態1における吐き出しトナーの回収
動作での非画像形成時の吐き出しトナー量と転写電流と
の関係を示す図。
【図16】実施の形態2における吐き出しトナーの回収
シーケンスを示す図。
【図17】実施の形態2における吐き出しトナーの回収
動作の模式図。
【図18】実施の形態3における吐き出しトナーの回収
シーケンスを示す図。
【図19】実施の形態3における吐き出しトナーの回収
動作の模式図。
【符号の説明】
1Y、1M、1c、1K 感光ドラム(第1の
像担持体) 2Y、2M、2c、2K 磁気ブラシ帯電装置
(帯電手段) 2A 磁気ブラシ帯電部材(帯電部材) 2b 帯電スリーブ(磁性粒子担持体) 2c 磁気ブラシ部 2d 磁性キャリア 3Y、3M、3c、3K 露光装置(露光手
段) 4Y、4M、4c、4K 現像装置(現像手
段) 4b 現像スリーブ(現像剤担持体) 4f 2成分現像剤 4f′ 現像剤磁気ブラシ 5Y、5M、5c、5K 転写ブレード(転写
手段) 6Y、6M、6c、6K 帯電ブラシ 7 転写ブラシ(転写材担持体) 9 定着装置 9a 定着ローラ 9b 加圧ローラ P 転写材(第2の像担持体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 AA02 AA12 BB11 CC04 DD03 2H032 AA05 BA09 BA23 CA04 CA13 2H073 AA02 BA04 BA11 BA13 BA23 CA03 CA22 2H077 AB02 AC02 AC16 AD02 AD06 AD13 AD36 CA19 DA10 DB01 EA03 EA15 GA11 GA13

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在な第1の像担持体と、前記第1
    の像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に帯電
    バイアスを印加することで前記第1の像担持体の帯電を
    行う帯電手段と、前記第1の像担持体上を露光して静電
    潜像を形成する露光手段と、現像剤を担持する現像剤担
    持体を有し前記第1の像担持体に当接又は近接した前記
    現像剤担持体に現像バイアスを印加することで前記第1
    の像担持体上に形成された静電潜像を現像して現像剤像
    を形成する現像手段と、前記第1の像担持体上に形成さ
    れた前記現像剤像を第2の像担持体上に転写する転写手
    段とを備え、前記転写手段により前記現像剤像を前記第
    2の像担持体へ転写後の前記第1の像担持体上に残留し
    た残留現像剤を前記帯電部材に一旦回収させた後に、回
    収した回収現像剤を前記第1の像担持体上に吐き出させ
    て前記現像手段で回収する画像形成装置において、 前記現像手段で前記回収現像剤を回収する際に、前記現
    像剤担持体を非回転状態にし、且つ前記第1の像担持体
    の回転方向に対して前記第1の像担持体の前記回収現像
    剤下流側の表面電位の絶対値を、前記現像剤担持体に印
    加する現像バイアスの絶対値よりも小さくする、ことを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の像担持体の前記回収現像剤下
    流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像バイ
    アスとの電位差を、前記露光手段で前記第1の像担持体
    の前記回収現像剤下流側を露光することによって生じさ
    せる、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の像担持体の前記回収現像剤下
    流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像バイ
    アスとの電位差を、前記帯電部材に印加する帯電バイア
    スを変化させることによって生じさせる、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の像担持体の前記回収現像剤下
    流側の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像バイ
    アスとの電位差を、前記現像剤担持体に印加する現像バ
    イアスを変化させることによって生じさせる、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の像担持体の前記回収現像剤下
    流側の表面電位を示す領域は非画像形成領域である、 ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記回収現像剤の回収時における前記第
    1の像担持体の前記回収現像剤下流側の表面電位と前記
    現像剤担持体に印加する現像バイアスとによって形成さ
    れる電界方向が、画像形成時における前記第1の像担持
    体の表面電位と前記現像剤担持体に印加する現像バイア
    スとによって形成される電界方向と同じである、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の像担持体は、絶縁性のバイン
    ダー中に導電性微粒子を分散させた電荷注入層を有して
    いる電子写真感光体である、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の像担持体は、転写材担持体上
    に担持されて前記各第1の像担持体と前記転写手段との
    間の転写部に搬送される転写材である、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7
    記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の像担持体は、前記第1の像担
    持体上に形成された現像剤像を一旦転写した後に、一括
    して転写材上に転写する中間転写体である、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7
    記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の像担持体上に吐き出された
    前記回収現像剤を、前記転写手段により前記転写材担持
    体上に転写させる、 ことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の像担持体上に吐き出された
    前記回収現像剤を、前記転写手段により前記中間転写体
    上に転写させる、 ことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の像担持体上に吐き出された
    前記回収現像剤を、前記転写手段により前記転写材担持
    体上に転写させる際の転写電流は0〜20μAである、 ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記転写手段による前記第1の像担持
    体上の現像剤像を前記第2の像担持体上に転写させる際
    の転写条件と、前記転写手段による前記第1の像担持体
    上の前記回収現像剤を前記転写材担持体上に転写させる
    際の転写条件とが異なる、 ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記転写条件が異なるとは、前記転写
    手段から前記第1の像担持体に与える面電荷密度が異な
    ることである、 ことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記帯電部材から残留現像剤を前記第
    1の像担持体上に吐き出させる際の前記帯電部材への帯
    電バイアスの印加条件と、画像形成時における前記帯電
    部材への帯電バイアスの印加条件とが異なる、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13又は14記載の画像形
    成装置。
  16. 【請求項16】 前記帯電部材に印加される帯電バイア
    スは、DC成分にAC成分を重畳したバイアスであり、
    前記帯電バイアスの印加条件が異なるとは、前記帯電部
    材から残留現像剤を前記第1の像担持体上に吐き出させ
    る際の帯電バイアスのAC成分の振幅を、画像形成時に
    おける前記帯電部材への帯電バイアスのAC成分の振幅
    よりも小さくすることである、 ことを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記帯電部材は、導電性磁性粒子を表
    面に担持した回転自在な磁性粒子担持体であり、前記導
    電性磁性粒子を前記第1の像担持体に接触させて帯電を
    行う、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15又は16
    記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記現像剤は、磁性粒子と非磁性トナ
    ーとを有している、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15、16又
    は17記載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の像担持体が一列に複数配置
    され、複数の前記第1の像担持体上にそれぞれ異なる色
    の現像剤像が形成される、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15、16、
    17又は18記載の画像形成装置。
JP2000040211A 2000-02-17 2000-02-17 画像形成装置 Pending JP2001228713A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040211A JP2001228713A (ja) 2000-02-17 2000-02-17 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040211A JP2001228713A (ja) 2000-02-17 2000-02-17 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001228713A true JP2001228713A (ja) 2001-08-24

Family

ID=18563637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000040211A Pending JP2001228713A (ja) 2000-02-17 2000-02-17 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001228713A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005070311A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Canon Inc 画像形成装置
JP2012073317A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Canon Inc 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005070311A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Canon Inc 画像形成装置
JP2012073317A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Canon Inc 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3780136B2 (ja) 画像形成装置
JP3768800B2 (ja) 画像形成装置
US6144824A (en) Image forming method for preventing an uneven potential of an image bearing member having a charge injecting layer
JP3466956B2 (ja) 画像形成装置
JP2001228713A (ja) 画像形成装置
JP2000284570A (ja) 画像形成装置
JP2004021178A (ja) 画像形成装置
JP2000314993A (ja) 画像形成装置
JP2000293083A (ja) 画像形成装置
JP2000293082A (ja) 画像形成装置
JP3392060B2 (ja) 画像形成装置
JP2000075602A (ja) 画像形成装置
JPH1048921A (ja) 帯電装置の制御方法、及び画像形成装置の制御方法
JP2004077971A (ja) 画像形成装置
JP4617003B2 (ja) 画像形成装置
JPH11119517A (ja) 帯電装置及び画像形成装置
JP2000293015A (ja) 画像形成装置
JP2002014569A (ja) 画像形成装置
JP2001318493A (ja) 画像形成装置
JP2001350323A (ja) 画像形成装置
JP2000047504A (ja) 画像形成装置
JP2003255674A (ja) 画像形成装置
JP2003345100A (ja) 画像形成装置
JP2001350324A (ja) 画像形成装置
JP2001038958A (ja) 画像形成装置