JP2001227194A - 制振構造及びその構築方法 - Google Patents

制振構造及びその構築方法

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JP2001227194A
JP2001227194A JP2000041552A JP2000041552A JP2001227194A JP 2001227194 A JP2001227194 A JP 2001227194A JP 2000041552 A JP2000041552 A JP 2000041552A JP 2000041552 A JP2000041552 A JP 2000041552A JP 2001227194 A JP2001227194 A JP 2001227194A
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Hiroyuki Takenaka
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Toda Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 占有面積を集約した状態で取り付け、微少振
幅から大振幅まで効率よく建物の振動エネルギーを吸収
することができる制振構造を提供する。 【解決手段】 建築物の上梁26、下梁24、左右の柱
22に囲まれた空間に取付け部材を用いて履歴減衰付加
型ダンパー28と、粘性減衰付加型ダンパーとを組み込
んだ制振構造20に関する。取付け部材は、履歴減衰付
加型ダンパー28を上梁26及び下梁24に取り付ける
第1の取付け部材40と、粘性減衰付加型ダンパー30
を上梁26及び下梁24間に取り付ける第2の取付け部
材44とを有し、第1及び第2の取付け部材40、44
は、ブロック状の部材40a、40b、44a、44
b、44cで構成され、第1または第2の取付け部材4
0、44と、隣接する左右の柱22との間の少なくとも
一方に上梁26、下梁24の全高にわたる空間46を残
して取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制振構造及びその
構築方法に関し、特に、履歴減衰付加型ダンパー及び粘
性減衰付加型ダンパーを用いた複合型の制振構造及びそ
の構築方法に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
制振用のダンパーとして、履歴減衰付加型ダンパーと粘
性減衰付加型ダンパーが知られている。
【0003】履歴減衰付加型ダンパーは、柱の中間部に
取り付けられた状態で、大地震時にダンパー部が塑性変
形をして地震入力エネルギーを吸収するようになってい
る。
【0004】この履歴減衰付加型ダンパーが効力を発揮
するためには、大きな塑性変形が必要であり、風揺れ等
による振動には効果が少ないことが知られている。
【0005】反対に、粘性減衰付加型ダンパーは、風揺
れや小地震に対して建物の振動を抑えるのに有効である
ことが知られている。
【0006】ここでいう粘性減衰付加型ダンパーは、例
えば、オイルダンパーや粘弾性ダンパーであり、減衰力
が速度に依存する特性を有している。
【0007】このため、微少振幅から大振幅まで効率よ
く建物の振動エネルギーを吸収するためには、履歴減衰
付加型ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーとを配置する
ことが有効である。
【0008】しかし、履歴減衰付加型ダンパーと粘性減
衰付加型ダンパーとを制振用のダンパーとして配置する
と、配置数が多くなり建物の構面における装置の占有面
積が大きくなり建築計画上支障をきたす。
【0009】例えば、高層の建物の場合、コア部分の構
面に制振用ダンパーを組み込むようにしており、しか
も、このコア部分には避難階段やエレベータあるいは収
納庫等が設けられることが多く、このコア部分の構面に
占有面積の大きな制振用ダンパーを組み込むと、構面に
出入口用のスペースを確保することが困難となることが
ある。
【0010】本発明の目的は、履歴減衰付加型ダンパー
及び粘性減衰付加型ダンパーを構面における装置の占有
面積を集約した状態で取り付け、構面にスペースを確保
し、個々に配置するよりも配置数を減らすことができ、
しかも、微少振幅から大振幅まで効率よく建物の振動エ
ネルギーを吸収することができる制振構造を提供するこ
とにある。
【0011】また、このような制振構造を効率よく構築
することのできる制振構造の構築方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の制振構造は、建築物の上下左右の強度部材
に囲まれた空間に取付け部材を用いて履歴減衰付加型ダ
ンパーと粘性減衰付加型ダンパーとを組み込んだ制振構
造であって、前記取付け部材は、前記履歴減衰付加型ダ
ンパーを前記上下の強度部材間に取り付ける第1の取付
け部材と、前記粘性減衰付加型ダンパーを前記上下の強
度部材間に取り付ける第2の取付け部材とを有し、前記
第1及び第2の取付け部材は、ブロック状の部材で構成
され、前記第1または第2の取付け部材と、隣接する前
記左右の強度部材との間の少なくとも一方に上下の強度
部材の全高にわたる空間を残して取り付けられることを
特徴とする。
【0013】本発明によれば、履歴減衰付加型ダンパー
及び粘性減衰付加型ダンパーを取り付ける第1及び第2
の取付け部材をブロック状の部材で構成し、この第1ま
たは第2の取付け部材と隣接する左右の強度部材との間
の少なくとも一方に上下の強度部材の全高にわたる空間
を残して第1及び第2の取付け部材を取り付けるように
することで、建物の構面に出入口用等のスペースを確保
した状態で履歴減衰付加型ダンパー及び粘性減衰付加型
ダンパーを組み込むことができ、しかも、風揺れ、小地
震に対しては粘性減衰付加型ダンパーがメインに働き、
大地震時には履歴減衰付加型ダンパーが降伏すること
で、粘性減衰付加型ダンパーの負担を軽減し、粘性減衰
付加型ダンパーの容量を小さくでき、かつ、少ない数で
よりよい制振効果を得ることができ、経済的な制振構造
とできる。
【0014】本発明においては、前記第1の取付け部材
は、前記上下の強度部材にわたって取り付けられ、前記
履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取付け部材の上
下方向途中位置に取り付けられ、前記第2の取付け部材
は、前記上下の強度部材の一方に取り付けられ、前記粘
性減衰付加型ダンパーは、一端が前記第2の取付け部材
に取り付けられ、他端が前記第1の取付け部材における
上下の取付け部材の他方側の位置に取り付けられるよう
にすることができる。
【0015】このような構成とすることにより、履歴減
衰付加型ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーとを並列状
態で設置し、履歴減衰付加型ダンパーと粘性減衰付加型
ダンパーのそれぞれの性能を十分に発揮させることがで
きる。
【0016】本発明においては、前記第1の取付け部材
に取り付けた履歴減衰付加型ダンパーに加え、前記第2
の取付け部材の上下方向途中位置に前記履歴減衰付加型
ダンパーを取り付けるようにするとよい。
【0017】このような構成とすることにより、第2の
取付け部材に取り付けた履歴減衰付加型ダンパーと粘性
減衰付加型ダンパーとが直列状態で配置されることとな
り、この建物の層間に発生する剪断力が履歴減衰付加型
ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーの1つのルート上を
流れるようになり、この状態で、粘性減衰付加型ダンパ
ーの限界負坦力以下、例えばオイルダンパーでは、リリ
ーフ荷重付近に履歴減衰付加型ダンパーの最大耐力を設
定しておけば、これ以上の力が粘性減衰付加型ダンパー
に流れることがなく、粘性減衰付加型ダンパーに過大な
力を発生させるのを防止することができる。
【0018】本発明においては、前記第1の取付け部材
及び履歴減衰付加型ダンパーは、第2の取付け部材及び
粘性減衰付加型ダンパーの両側に設けられるとよい。
【0019】このような構成とすることにより、粘性減
衰付加型ダンパーの両側に履歴減衰付加型ダンパーが位
置することとなり、この粘性減衰付加型ダンパーの両側
に位置する履歴減衰付加型ダンパーが粘性減衰付加型ダ
ンパーの回転を拘束し、効果的な負荷を生じさせ、粘性
減衰付加型ダンパーに、より大きなエネルギー吸収を期
待することができる。
【0020】本発明においては、前記第1の取付け部材
は、前記上下の強度部材の一方に取り付けられ、前記第
2の取付け部材は、前記上下の強度部材の他方に取り付
けられ、前記履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取
付け部材の上下方向途中位置に取り付けられ、前記粘性
減衰付加型ダンパーは、一端が前記第2の取付け部材に
取り付けられ、他端が前記第1の取付け部材の先端に取
り付けられるようにするとよい。
【0021】このような構成とすることにより、履歴減
衰付加型ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーとが直列状
に配置され、この状態で粘性減衰付加型ダンパーの限界
負坦力以下、例えばオイルダンパーでは、リリーフ荷重
付近に履歴減衰付加型ダンパーの最大耐力を設定してお
けば、それ以上の力が粘性減衰付加型ダンパーに流れる
ことがなく、粘性減衰付加型ダンパーに過大な力を発生
させるのを防止することができる。
【0022】本発明においては、前記第1の取付け部材
は、前記上下の強度部材にわたって取り付けられ、前記
履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取付け部材の上
下方向途中位置に取り付けられ、前記第2の取付け部材
は、前記上下の強度部材と、前記左右の強度部材の一方
と、前記第1の取付け部材によって囲まれる空間の対角
位置に取り付けられ、前記粘性減衰付加型ダンパーは、
前記第2の取付け部材によって前記空間の対角線上に取
り付けられるようにするとよい。
【0023】このような構成とすることにより、粘性減
衰付加型ダンパーを空間の対角線上に取り付けること
で、左右方向における粘性減衰付加型ダンパーの設置ス
ペースを小さくすることができ、建物の構面におけるス
ペースを確保して出入口等の必要な開口部の形成を可能
にしている。
【0024】本発明においては、前記第1の取付け部材
は、前記上下の強度部材にわたって取り付けられると共
に、左右に一対設けられ、前記履歴減衰付加型ダンパー
は、前記一対の第1の取付け部材のそれぞれに取り付け
られ、前記第2の取付け部材は、前記上下の強度部材
と、前記一対の第1の取付け部材によって囲まれる空間
の対角位置に取り付けられ、前記粘性減衰付加型ダンパ
ーは、前記第2の取付け部材によって前記空間の対角線
上に取り付けられるようにするとよい。
【0025】このような構成とすることにより、一対の
履歴減衰付加型ダンパーに囲まれた状態で粘性減衰付加
型ダンパーを取付け、しかも、粘性減衰付加型ダンパー
の左右方向の取付けスペースを小さくして建物の構面に
おけるスペースを確保することができる。
【0026】本発明の他の制振構造は、建築物の上下左
右の強度部材に囲まれた空間に取付け部材を用いて履歴
減衰付加型ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーとを組み
込んだ制振構造であって、前記取付け部材は、前記履歴
減衰付加型ダンパーを前記上下の強度部材間に取り付け
る第1の取付け部材と、前記粘性減衰付加型ダンパーを
前記上下の強度部材間に取り付ける第2の取付け部材と
を有し、前記第1及び第2の取付け部材は、ブロック状
の部材で構成され、前記第1及び第2の取付け部材と、
隣接する前記左右の強度部材との間の少なくとも一方に
上下の強度部材の全高にわたる空間を残して取り付けら
れ、前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材にわ
たって垂直状態で取り付けられ、上下方向途中位置に前
記履歴減衰付加型ダンパーが取り付けられると共に、前
記履歴減衰付加型ダンパーは、剪断パネルとこの剪断パ
ネルを補強する縦フランジ及び横リブを有し、少なくと
も前記縦フランジは、軸力を負担可能に前記横リブより
も厚肉に形成されていることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、少なくとも履歴減衰付加
型ダンパーの縦フランジを横リブよりも厚肉に形成し、
建物の軸力を負担可能にすることで、上下の強度部材を
大きくすることなく十分な剪断力に耐えるようにするこ
とができる。
【0028】特に、対角線上に粘性減衰付加型ダンパー
を用いる時は、縦フランジが変形時の軸力を負担する効
果が一層大きくなる。
【0029】本発明の制振構造構築方法は、建築物の上
下梁及び左右の柱に囲まれた空間に取付け部材を用いて
履歴減衰付加型ダンパーと粘性減衰付加型ダンパーとを
組み込んだ制振構造の構築方法であって、前記下梁に前
記履歴減衰付加型ダンパー及び粘性減衰付加型ダンパー
の少なくとも一方を取り付ける下側の前記取付け部材を
予め取り付けて、前記下梁を構築する工程と、前記上梁
に前記履歴減衰付加型ダンパー及び粘性減衰付加型ダン
パーの少なくとも他方を取り付ける上側の前記取付け部
材を予め取り付けて、前記上梁を構築する工程と、前記
下側及び上側の取付け部材に前記履歴減衰付加型ダンパ
ー及び粘性減衰付加型ダンパーを取り付ける工程と、を
含むことを特徴とする。
【0030】本発明によれば、下梁の構築時に下側の取
付け部材を同時に構築し、上梁の構築時に上側の取付け
部材を同時に構築し、さらに下側及び上側の取付け部材
が取り付けられた状態で履歴減衰付加型ダンパー及び粘
性減衰付加型ダンパーを取り付けるようにすることで、
重量の重い取付け部材や各ダンパーを効率よく構築する
ことが可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照して詳細に説明する。
【0032】図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態
に係る制振構造を示す図である。
【0033】図1は、本発明の制振構造を用いた建物の
概略横断面図を示しており、この建物10は、図5に示
すように、外周に複数の柱12が設けられ、中央にコア
14が設けられ、このコア14の内側が避難階段16と
されている。
【0034】なお、コア14には、例えばエレベータや
収納庫等が設けられる場合もある。
【0035】そして、このコア14の構面18に制振構
造20が設けられるようになっている。
【0036】この制振構造20は、図1に示すように、
左右一対の柱22と、下梁24及び上梁26とで形成さ
れる構面18内に履歴減衰付加型ダンパー28と、粘性
減衰付加型ダンパー30とが組み込まれるようになって
いる。
【0037】履歴減衰付加型ダンパー28は、いわゆる
制震パネルと称されるもので、図3に示すように、上下
一対のベースプレート32a間に剪断パネル34を設
け、この剪断パネル34を複数の縦フランジ36及び横
リブ38にて補強した状態となっており、層間に発生す
る剪断力によって剪断パネル34が降伏することで剪断
時のエネルギーを吸収し得るようになっている。
【0038】なお、剪断パネル34の面積の大きさによ
っては、横リブ38を必要としない場合がある。
【0039】取付方法としては、図3(1)のように、
ベースプレート32aと第1の取付け部材40の取付け
プレート32bをボルト32cで接合するか、図3
(2)のように、ベースプレート32aから取付けのた
めのフランジ32d、ウェブ32eを突出させ、同様
に、第1の取付け部材40の取付けプレート32からも
フランジ32h、ウェブ32i突出させ、これらに接合
プレート32fをボルト32gにより接合することも可
能である。
【0040】このようにすると、ベースプレート32a
が多少変形しても、スムーズな取り換え、取付けが可能
となる。
【0041】また、本実施の形態では、図3(1)に示
すように、ベースプレート32a及び縦フランジ36を
横リブ38よりも厚肉に形成して、軸力を負担可能にす
ることで、架構の変形時に柱22に垂直方向に作用する
分力が上梁26に剪断力として作用するのを防止して、
梁を大きくすることなく剪断力に対抗できるようにして
いる。
【0042】粘性減衰付加型ダンパー30は、オイルダ
ンパーや粘弾性ダンパー等の減衰力が速度に依存する特
性をもっており、例えばオイルダンパーは、内部に設け
られたオイルの粘性により振動エネルギーを吸収できる
ようになっており、粘弾性ダンパーは内部の粘弾性部材
により振動エネルギーを吸収できるようになっている。
【0043】そして、履歴減衰付加型ダンパー28は、
第1の取付け部材40及び共通取付け部材42によって
下梁24と上梁26にわたって取り付けられるようにな
っており、第1の取付け部材40は、2つの鉄骨製のブ
ロック状部材40a、40bにて構成され、履歴減衰付
加型ダンパー28は、このブロック状部材40a、40
bの間に取り付けられた状態となっている。
【0044】共通取付け部材42は、鉄骨製の1つのブ
ロック部材にて構成されるようになっている。
【0045】粘性減衰付加型ダンパー30は、第2の取
付け部材44と共通取付け部材42とにより上梁26に
取り付けられた状態となっている。
【0046】第2の取付け部材44は、鉄骨製の3つの
ブロック状部材44a、44b,44cにより構成さ
れ、粘性減衰付加型ダンパー30は、一端がブロック状
部材44cに取り付けられ、他端が第1の取付け部材4
0のブロック状部材40aに取り付けられるようになっ
ている。
【0047】これらブロック状部材40a、40b、4
4a、44b、44cは、下梁24及び上梁26間で垂
直方向に伸びるように取り付けられており、第1の取付
け部材40と左側の柱22との間及び第2の取付け部材
44と右側の柱22との間の双方に、下梁24及び上梁
26の全高にわたる空間46を残して取り付けられ、こ
の空間46を避難階段16に対する出入口等の必要な開
口部として用いることができるようにしている。
【0048】また、この制振構造では、履歴減衰付加型
ダンパー28と粘性減衰付加型ダンパー30とが並列状
に配置された状態となっており、層間に発生する剪断力
を、履歴減衰付加型ダンパー28を通る力の流れと、粘
性減衰付加型ダンパー30を通る力の流れに別れるよう
にされている。
【0049】この履歴減衰付加型ダンパー28と粘性減
衰付加型ダンパー30のエネルギー減衰効果を図2に比
較して示す。
【0050】粘性減衰付加型ダンパー30は、風揺れや
小地震時に大きく効果を発揮し、履歴減衰付加型ダンパ
ー28は、大地震に大きく効果を発揮するようになって
おり、このように並列状の配置とすることにより建物が
地震等により変形するときにそれぞれ異なった領域で制
振効果を有効に発揮させることができ、経済的な配置と
している。
【0051】また、図4には、各層の構面18に制振構
造20を配置した状態を示しており、(1)において
は、構面18の左右方向中央位置に制振構造20を配置
し、この制振構造20の両側にそれぞれ空間46を配置
した状態を示している。
【0052】(2)では、構面18の制振構造20の片
側を大きく空間46として確保した状態を示している。
【0053】さらに(3)では、構面18の制振構造2
0の片側に大きな空間46を確保した状態で各層間にお
いてちどり状に空間を確保した状態を示している。
【0054】このような配置とすることで、出入口等の
開口部計画の自由度を増すようにすることが可能であ
る。
【0055】図6は、本発明の第2の実施の形態に係る
制振構造を示す図である。
【0056】本実施の形態では、履歴減衰付加型ダンパ
ー28を取り付ける第1の取付け部材40の下梁24側
のブロック状部材40aの下部を、上梁26側の共通取
付け部材42と同様な長さに設定し、第2の取付け部材
44の下端部に粘性減衰付加型ダンパー30の一端を取
付け、他端を延長したブロック状部材40a上に取り付
けるようにしている。
【0057】このような構成とすることで、粘性減衰付
加型ダンパー30の取付けを前記実施の形態よりも容易
にしている。
【0058】なお、第2の取付け部材44は、1つのブ
ロック状部材にて構成されている。
【0059】他の構成及び作用は、前記第1の実施の形
態と同様につき説明を省略する。
【0060】図7は、本発明の第3の実施の形態に係る
制振構造を示す図である。
【0061】本実施の形態では、下梁24及び上梁26
のそれぞれに所定長さのブロック状の共通取付け部材4
2を取付け、その一方側に第1の取付け部材40を介し
て履歴減衰付加型ダンパー28を取付け、他方側に第2
の取付け部材44を介して粘性減衰付加型ダンパーとし
て幅広壁状の粘弾性ダンパー50を取り付けることで、
前記各実施の形態と同様の機能を持たせるようにしてい
る。
【0062】他の構成及び作用は、前記各実施の形態と
同様につき説明を省略する。図8は、本発明の第4の実
施の形態に係る制振構造を示す図である。
【0063】本実施の形態では、下梁24及び上梁26
のそれぞれに所定長さのブロック状のRC製共通取付け
部材52を取付け、その一方側に鉄骨製の第1の取付け
部材40を介して粘性減衰付加型ダンパー28を取付
け、他方側に鉄骨製の第2の取付け部材44を介して粘
性減衰付加型ダンパー30を取り付けることで、RC構
造物への設置が同様にできるようにしている。
【0064】他の構成及び作用は、前記各実施の形態と
同様につき説明を省略する。
【0065】図9は、本発明の第5の実施の形態に係る
制振構造を示す図である。
【0066】本実施の形態では、下梁24及び上梁26
のそれぞれに所定長さのブロック状の共通取付け部材4
2を取り付け、その両側に第1の取付け部材40を介し
て履歴減衰付加型ダンパー28を一対取り付け、中央側
に第2の取付け部材44を介して粘性減衰付加型ダンパ
ー30を取り付けることで、一対の履歴減衰付加型ダン
パー28と粘性減衰付加型ダンパー30とを並列状に配
置するようにしている。
【0067】このような制振構造による場合には、粘性
減衰付加型ダンパー30の両側に位置する履歴減衰付加
型ダンパー28が粘性減衰付加型ダンパー30の回転を
拘束し、効果的な負荷を生じさせ、粘性減衰付加型ダン
パー30に、より大きなエネルギー吸収を期待すること
ができるようになっている。
【0068】また、この制振構造においても、前記実施
の形態と同様に、制振構造20の両側に下梁24及び上
梁26の全高にわたる空間46を確保するようにしてい
る。
【0069】他の構成及び作用は、前記実施の形態と同
様につき説明を省略する。
【0070】図10は、本発明の第6の実施の形態に係
る制振構造を示す図である。
【0071】この制振構造20は、図9の制振構造にお
ける共通取付け部材42を省略し、中央部の粘性減衰付
加型ダンパー30を下梁24及び上梁26に取り付けた
第2の取付け部材44にて取り付け、その両側で、第1
の取付け部材を介し下梁24及び上梁26に履歴減衰付
加型ダンパー28を取り付けるようにすることで、取付
け部材を少ない材料で構成するようにしている。
【0072】他の構成及び作用は、前記実施の形態と同
様につき説明を省略する。
【0073】図11及び図12は、本発明の第7の実施
の形態に係る制振構造を示す図である。
【0074】本実施の形態における制振構造20は、上
梁26に第1の取付け部材40を介して履歴減衰付加型
ダンパー28を取り付けている。
【0075】粘性減衰付加型ダンパー30は、第2の取
付け部材44を介して一端が下梁24に取り付けられ、
他端が第1の取付け部材40の先端(下端)に取り付け
られるようになっている。
【0076】従って、履歴減衰付加型ダンパー28と、
粘性減衰付加型ダンパー30とは、直列状に配置され、
相互間に発生する剪断力が履歴減衰付加型ダンパー28
と、粘性減衰付加型ダンパー30の1つのルート上を流
れるようにされている。
【0077】この粘性減衰付加型ダンパー30と、履歴
減衰付加型ダンパー28の減衰力の状態をそれぞれ図1
2(1)及び(2)に示す。
【0078】粘性減衰付加型ダンパー30は、(1)に
示すように、変形速度が早くなると、多くのエネルギー
を吸収するようになっており、履歴減衰付加型ダンパー
28は、(2)に示すように、変形が大きくなると多く
のエネルギーを吸収するようになっている。
【0079】また、粘性減衰付加型ダンパー30は、所
定のリリーフ荷重がかかると、リリーフ弁によりオイル
を解放するようになっており、粘性減衰付加型ダンパー
30の安全性を維持するようになっている。
【0080】そこで、粘性減衰付加型ダンパー30のリ
リーフ荷重付近に履歴減衰付加型ダンパー28の最大耐
力を設定しておけば、それ以上の力が粘性減衰付加型ダ
ンパー30に流れず、粘性減衰付加型ダンパー30に過
大な力を発生させないようにすることができる。
【0081】このような構成とすることにより、粘性減
衰付加型ダンパー30の中枢であるリリーフ弁なしの安
価な粘性減衰付加型ダンパー30を使用することができ
る。
【0082】また、地震後は、安価な履歴減衰付加型ダ
ンパー28のみを取り替えるだけでよく、安価な構成と
することができる。
【0083】粘性減衰付加型ダンパー30として、粘弾
性ダンパーを用いた場合、限界負担荷重以下に履歴減衰
付加型ダンパー28の最大耐力を設定しておけば、それ
以上の力が粘性減衰付加型ダンパーに流れず、高価な粘
性減衰付加型ダンパー30を破壊させないですますこと
ができる。
【0084】これにより、安価な履歴減衰付加型ダンパ
ーのみを交換するだけでよいので経済的となる。
【0085】他の構成及び作用は、前記各実施の形態と
同様につき説明を省略する。
【0086】図13は、本発明の第8の実施の形態に係
る制振構造を示す図である。
【0087】本実施の形態に係る制振構造20は、図1
に示す制振構造における第1の取付け部材40によって
取り付けられた履歴減衰付加型ダンパー28に加え、第
2の取付け部材44の途中位置にさらに履歴減衰付加型
ダンパー48を取り付け、この履歴減衰付加型ダンパー
48と粘性減衰付加型ダンパー30とを直列状に配置す
るとともに、履歴減衰付加型ダンパー28と粘性減衰付
加型ダンパー30を並列状に配置した状態としている。
【0088】これによって層間に発生する剪断力が、履
歴減衰付加型ダンパー28を通るルートと、履歴減衰付
加型ダンパー48と粘性減衰付加型ダンパー30とを通
るルートに分けるようにしている。
【0089】このような構成とすることにより、履歴減
衰付加型ダンパー28と履歴減衰付加型ダンパー48の
耐力を変えて、例えば履歴減衰付加型ダンパー28を履
歴減衰付加型ダンパー48よりも大きくし、粘性減衰付
加型ダンパー30のリリーフ荷重付近を履歴減衰付加型
ダンパー48の最大耐力とし、それ以上の力が粘性減衰
付加型ダンパー30に加らないような構造とすることが
できる。
【0090】これによって、粘性減衰付加型ダンパー3
0の中枢であるリリーフ弁なしの安価なものを使用する
ことができ、地震後は、安価な履歴減衰付加型ダンパー
28、48のみを取り替えるだけでよいようにすること
ができる。
【0091】このことは、粘性減衰付加型ダンパー30
として粘弾性ダンパーを用いた場合は、履歴減衰付加型
ダンパー28の最大耐力を限界負担荷重以下に設定して
おくことにより、粘弾性ダンパーの破壊を防止できる安
価な履歴ダンパーを取り替えるだけでよい。
【0092】他の構成及び作用は、前記実施の形態と同
様につき説明を省略する。
【0093】次に、この図13に示す制振構造20を構
築する方法について図14及び図15を参照して説明す
る。
【0094】まず、このような建物10を構築する場
合、下梁24を構築した後、左右の柱22を立設し、こ
の柱22上に上梁26を構築するようにしている。
【0095】そして、下梁24を構築する際、図14に
示すように、下梁24の上面に第1の取付け部材40の
ブロック部材40aを予め取り付けて、下梁を構築す
る。
【0096】次いで、図15に示すように、上梁26の
下面に、共通取付け部材42、第1の取付け部材40を
構成するブロック部材40b、第2の取付け部材44を
構成するブロック状部材44a、44bを予め取り付け
ておき、その状態で上梁26を構築する。
【0097】この状態で、第1の取付け部材40を構成
するブロック状部材44a、44b間に履歴減衰付加型
ダンパー28を取付け、第2の取付け部材44を構成す
るブロック状部材44bの下端に履歴減衰付加型ダンパ
ー48及びブロック状部材44cを取付け、このブロッ
ク状部材44cと第1の取付け部材40を構成するブロ
ック状部材40aとの間に粘性減衰付加型ダンパー30
を取り付けることにより図13のような重量物である制
振構造20を容易、かつ、確実に構築することができ
る。
【0098】なお、共通取付け部材を下梁にも有する場
合には、下梁施工時に予め下梁に共通取付け部材を取り
付けておくようにする。また、上下梁いずれにも共通取
付け部材を用いない場合には、直接第1、第2の取付け
部材を予め上下梁に取付けて施工するものである。
【0099】図16は、本発明の第9の実施の形態に係
る制振構造20を示す図である。
【0100】この制振構造20は、第1の取付け部材4
0を下梁24及び上梁26に取付け、この第1の取付け
部材40の上下方向途中位置に履歴減衰付加型ダンパー
28を取付け、下梁24、上梁26と、左側の柱22
と、第1の取付け部材40によって囲まれる空間の対角
位置に第2の取付け部材44を取付けるようにしてい
る。
【0101】そして、粘性減衰付加型ダンパー30を第
2の取付け部材44によって前記空間の対角線上に取り
付けるようにすることで、第1の取付け部材40と右側
の柱22との間に下梁24及び上梁26の全高にわたる
大きな空間46を形成するようにしている。
【0102】このように、粘性減衰付加型ダンパー30
を前記空間の対角線上に取り付けることで、粘性減衰付
加型ダンパー30の取付けスペースを左右方向で小さく
することができ、空間46の確保に有効なものとするこ
とができる。
【0103】他の構成及び作用は、前記実施の形態と同
様につき説明を省略する。
【0104】図17は、本発明の第10の実施の形態に
係る制振構造を示す図である。
【0105】本実施の形態に係る制振構造20は、下梁
24及び上梁26にわたって左右一対の第1の取付け部
材40をそれぞれ取付け、その一対の第1の取付け部材
の途中位置にそれぞれ履歴減衰付加型ダンパー28を取
付けている。
【0106】そして、第2の取付け部材44を、下梁2
4、上梁26と、一対の第1の取付け部材40によって
囲まれる空間の対角位置に取付け、粘性減衰付加型ダン
パー30を第2の取付け部材44によって前記空間の対
角線上に取付けることで、一対の第1の取付け部材40
と左右の柱22との間にそれぞれ下梁24及び上梁26
の全高にわたる空間46をそれぞれ形成するようにして
いる。
【0107】他の構成及び作用は、前記実施の形態と同
様につき説明を省略する。
【0108】本発明は、前記各実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の形
態に変形可能である。
【0109】前記各実施の形態において、第1の取付け
部材及び第2の取付け部材の取付け位置は上下または左
右逆の状態であっても同様の作用効果を発揮することが
できる。
【0110】また、前記第9及び第10の実施の形態に
おいては、粘性減衰付加型ダンパーとして所定長さの粘
弾性ダンパーを用いることによっても同様の効果が得ら
れる。
【0111】さらに、この第9、第10の実施例のよう
に粘性減衰付加型ダンパーを対角線に配置する場合に
は、縦フランジの厚さを大きくすると柱に生じる軸力を
効果的に処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る制振構造を示
す正面図である。
【図2】図1の粘性減衰付加型ダンパーと履歴減衰付加
型ダンパーそれぞれの効果を発揮する制振領域の分布の
一例を示す図である。
【図3】図1の履歴減衰付加型ダンパーを示す拡大正面
図である。
【図4】(1)〜(3)はそれぞれ構面における制振構
造の配置状態を示す説明図である。
【図5】本発明の建物の概略横断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る制振構造を示
す正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る制振構造を示
す正面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る制振構造を示
す正面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係る制振構造を示
す正面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態に係る制振構造を
示す正面図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態に係る制振構造を
示す正面図である。
【図12】(1)は、粘性減衰付加型ダンパーの速度と
減衰力の関係を示す特性図であり、(2)は、履歴減衰
付加型ダンパーの変形と減衰力の関係を示す特性図であ
る。
【図13】本発明の第8の実施の形態に係る制振構造を
示す正面図である。
【図14】図12の制振構造を構築する場合の下梁の構
築工程を示す図である。
【図15】図14の状態から上梁を構築する工程を示す
正面図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態に係る制振構造を
示す正面図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態に係る精神構造
を示す正面図である。
【符号の説明】
10 建物 14 コア 16 避難階段 18 構面 20 制振構造 22 柱 24 下梁 26 上梁 28、48 履歴減衰付加型ダンパー 30 粘性減衰付加型ダンパー 32a ベースプレート 34 剪断パネル 36 縦フランジ 38 横リブ 40 第1の取付け部材 44 第2の取付け部材 46 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 EB13 FA02 FA09 FB17 FB25 GA14 GA16 JA01 JA02 JB05 JB14 MA07 MA11 MA12 MA13 3J048 AA02 BD08 BE03 EA38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の上下左右の強度部材に囲まれた
    空間に取付け部材を用いて履歴減衰付加型ダンパーと粘
    性減衰付加型ダンパーとを組み込んだ制振構造であっ
    て、 前記取付け部材は、前記履歴減衰付加型ダンパーを前記
    上下の強度部材間に取り付ける第1の取付け部材と、前
    記粘性減衰付加型ダンパーを前記上下の強度部材間に取
    り付ける第2の取付け部材とを有し、 前記第1及び第2の取付け部材は、ブロック状の部材で
    構成され、前記第1または第2の取付け部材と、隣接す
    る前記左右の強度部材との間の少なくとも一方に上下の
    強度部材の全高にわたる空間を残して取り付けられるこ
    とを特徴とする制振構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材にわたっ
    て取り付けられ、 前記履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取付け部材
    の上下方向途中位置に取り付けられ、 前記第2の取付け部材は、前記上下の強度部材の一方に
    取り付けられ、 前記粘性減衰付加型ダンパーは、一端が前記第2の取付
    け部材に取り付けられ、他端が前記第1の取付け部材に
    おける上下の取付け部材の他方側の位置に取り付けられ
    ることを特徴とする制振構造。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記第1の取付け部材に取り付けた履歴減衰付加型ダン
    パーに加え、前記第2の取付け部材の上下方向途中位置
    に前記履歴減衰付加型ダンパーを取り付けたことを特徴
    とする制振構造。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記第1の取付け部材及び履歴減衰付加型ダンパーは、
    第2の取付け部材及び粘性減衰付加型ダンパーの両側に
    設けられることを特徴とする制振構造。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材の一方に
    取り付けられ、 前記第2の取付け部材は、前記上下の強度部材の他方に
    取り付けられ、 前記履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取付け部材
    の上下方向途中位置に取り付けられ、 前記粘性減衰付加型ダンパーは、一端が前記第2の取付
    け部材に取り付けられ、他端が前記第1の取付け部材の
    先端に取り付けられることを特徴とする制振構造。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材にわたっ
    て取り付けられ、 前記履歴減衰付加型ダンパーは、前記第1の取付け部材
    の上下方向途中位置に取り付けられ、 前記第2の取付け部材は、前記上下の強度部材と、前記
    左右の強度部材の一方と、前記第1の取付け部材によっ
    て囲まれる空間の対角位置に取り付けられ、 前記粘性減衰付加型ダンパーは、前記第2の取付け部材
    によって前記空間の対角線上に取り付けられることを特
    徴とする制振構造。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材にわたっ
    て取り付けられると共に、左右に一対設けられ、 前記履歴減衰付加型ダンパーは、前記一対の第1の取付
    け部材のそれぞれに取り付けられ、 前記第2の取付け部材は、前記上下の強度部材と、前記
    一対の第1の取付け部材によって囲まれる空間の対角位
    置に取り付けられ、 前記粘性減衰付加型ダンパーは、前記第2の取付け部材
    によって前記空間の対角線上に取り付けられることを特
    徴とする制振構造。
  8. 【請求項8】 建築物の上下左右の強度部材に囲まれた
    空間に取付け部材を用いて履歴減衰付加型ダンパーと粘
    性減衰付加型ダンパーとを組み込んだ制振構造であっ
    て、 前記取付け部材は、前記履歴減衰付加型ダンパーを前記
    上下の強度部材間に取り付ける第1の取付け部材と、前
    記粘性減衰付加型ダンパーを前記上下の強度部材間に取
    り付ける第2の取付け部材とを有し、 前記第1及び第2の取付け部材は、ブロック状の部材で
    構成され、前記第1及び第2の取付け部材と、隣接する
    前記左右の強度部材との間の少なくとも一方に上下の強
    度部材の全高にわたる空間を残して取り付けられ、 前記第1の取付け部材は、前記上下の強度部材にわたっ
    て垂直状態で取り付けられ、上下方向途中位置に前記履
    歴減衰付加型ダンパーが取り付けられると共に、前記履
    歴減衰付加型ダンパーは、剪断パネルとこの剪断パネル
    を補強する縦フランジ及び横リブを有し、少なくとも前
    記縦フランジは、軸力を負担可能に前記横リブよりも厚
    肉に形成されていることを特徴とする制振構造。
  9. 【請求項9】 建築物の上下梁及び左右柱に囲まれた空
    間に取付け部材を用いて履歴減衰付加型ダンパーと粘性
    減衰付加型ダンパーとを組み込んだ制振構造の構築方法
    であって、 前記下梁に前記履歴減衰付加型ダンパー及び粘性減衰付
    加型ダンパーの少なくとも一方を取り付ける下側の前記
    取付け部材を予め取り付けて、前記下梁を構築する工程
    と、 前記上梁に前記履歴減衰付加型ダンパー及び粘性減衰付
    加型ダンパーの少なくとも他方を取り付ける上側の前記
    取付け部材を予め取り付けて、前記上梁を構築する工程
    と、 前記下側及び上側の取付け部材に前記履歴減衰付加型ダ
    ンパー及び粘性減衰付加型ダンパーを取り付ける工程
    と、 を含むことを特徴とする制振構造の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007239967A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Kozo Keikaku Engineering Inc 制振装置及びこれを用いたユニット建物並びに建物
CN105952035A (zh) * 2016-07-01 2016-09-21 柏涛国际工程设计顾问(深圳)有限公司 超高层公寓中避难层墙肢结构及其施工方法
JP2019031855A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 株式会社竹中工務店 制振構造
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