JP2001227113A - 屋根材 - Google Patents
屋根材Info
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- JP2001227113A JP2001227113A JP2000105658A JP2000105658A JP2001227113A JP 2001227113 A JP2001227113 A JP 2001227113A JP 2000105658 A JP2000105658 A JP 2000105658A JP 2000105658 A JP2000105658 A JP 2000105658A JP 2001227113 A JP2001227113 A JP 2001227113A
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- roofing
- roof
- resin foam
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水密性、断熱性、遮音性及び消音性を向上し
た、コストの安価な金属薄板製屋根材を提供する。 【解決手段】 本発明は、屋根表面材に曲げ形状により
形成された雄端縁及び雌端縁を嵌合して葺設し、またそ
の裏面に一体的に発泡形成された樹脂発泡体の一部を除
去した屋根材の一部とその表面に樋状絞出し形状を形成
された屋根材の一部を重合接続し、連続して葺設される
金属屋根材の断熱性、遮音性、消音性、水密性を向上
し、コストを安価に構成できる。
た、コストの安価な金属薄板製屋根材を提供する。 【解決手段】 本発明は、屋根表面材に曲げ形状により
形成された雄端縁及び雌端縁を嵌合して葺設し、またそ
の裏面に一体的に発泡形成された樹脂発泡体の一部を除
去した屋根材の一部とその表面に樋状絞出し形状を形成
された屋根材の一部を重合接続し、連続して葺設される
金属屋根材の断熱性、遮音性、消音性、水密性を向上
し、コストを安価に構成できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性、遮音性及
び消音性を向上させ、耐風性、水密性及び強度の向上な
どができる薄板金属製の横葺き用屋根材の構成に関す
る。
び消音性を向上させ、耐風性、水密性及び強度の向上な
どができる薄板金属製の横葺き用屋根材の構成に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】建築物において、薄板金属製の屋根材及
びそれに必要な屋根部材が種々市販されているが、係る
屋根材は流れ方向及び桁行方向に連続して組み合わせて
葺設し、屋根を構成するものである。係る屋根材で問題
になるのが、屋根材裏面の結露と雨音による降雨騒音お
よび雨水漏れを防止し雨仕舞を確実にする水密性であ
る。そのため従来の金属製屋根材では、その裏面にポリ
エチレンまたはポリウレタン等の樹脂発泡シートまた
は、樹脂発泡体を接着剤によって添設していた。例えば
この種の屋根材としては、特許番号２８４７２４１
号、実開昭５９−１０２７２２号公報に記載されたも
のがある。また、これらの従来の金属製屋根材における
係止部の軒側方向の端部形状は、係る屋根材を施工した
後、相隣接する屋根材の係止部と係合部を嵌合させた嵌
合部の強度向上を図るため、屋根材本体の面に対してほ
ぼ直角に折れ曲がった形状をしていた。
びそれに必要な屋根部材が種々市販されているが、係る
屋根材は流れ方向及び桁行方向に連続して組み合わせて
葺設し、屋根を構成するものである。係る屋根材で問題
になるのが、屋根材裏面の結露と雨音による降雨騒音お
よび雨水漏れを防止し雨仕舞を確実にする水密性であ
る。そのため従来の金属製屋根材では、その裏面にポリ
エチレンまたはポリウレタン等の樹脂発泡シートまた
は、樹脂発泡体を接着剤によって添設していた。例えば
この種の屋根材としては、特許番号２８４７２４１
号、実開昭５９−１０２７２２号公報に記載されたも
のがある。また、これらの従来の金属製屋根材における
係止部の軒側方向の端部形状は、係る屋根材を施工した
後、相隣接する屋根材の係止部と係合部を嵌合させた嵌
合部の強度向上を図るため、屋根材本体の面に対してほ
ぼ直角に折れ曲がった形状をしていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
、の金属屋根材では、上記したように屋根材本体へ
のポリエチレン発泡シートまたはポリウレタン発泡体の
添設は、接着剤を使用し固定していたためこの屋根材の
製造工程が増加してコスト高になり、また係る接着作業
における夏と冬の気温差、相対湿度差等条件の相違によ
って接着不完全、部分剥離が発生して密着性に欠ける
等、品質の安定及び管理の信頼性に課題があった。ま
た、従来例で使用されている接着剤は、労働安全衛生法
に規定された有機溶剤を用いた樹脂系またはゴム系の素
材としたものがほとんどで、その作業時における接着剤
の飛散が作業者の健康上及び作業環境上の問題を抱え、
全体または局所排気装置の設置が義務付けられる等、管
理が大変であった。
、の金属屋根材では、上記したように屋根材本体へ
のポリエチレン発泡シートまたはポリウレタン発泡体の
添設は、接着剤を使用し固定していたためこの屋根材の
製造工程が増加してコスト高になり、また係る接着作業
における夏と冬の気温差、相対湿度差等条件の相違によ
って接着不完全、部分剥離が発生して密着性に欠ける
等、品質の安定及び管理の信頼性に課題があった。ま
た、従来例で使用されている接着剤は、労働安全衛生法
に規定された有機溶剤を用いた樹脂系またはゴム系の素
材としたものがほとんどで、その作業時における接着剤
の飛散が作業者の健康上及び作業環境上の問題を抱え、
全体または局所排気装置の設置が義務付けられる等、管
理が大変であった。
【０００４】そのため、上記したの例では、該屋根材
本体の裏面と樹脂発泡シートとを全面接着するのが困難
であり、仮に全面接着されない部があるとその部は必ず
結露するので、その結果、係る接着剤は乾燥後も結露水
に長期に亘り浸されると剥がれる可能性が高いという問
題があり、逆に結露及び結露による上記接着剤剥がれの
対策として、の例に示した様に、概樹脂発泡シートを
最初から全面接着しないで複数条のみ接着剤塗布とし、
該樹脂発泡シートの接着しない部を間隙部とし、該間隙
部を結露水の流下に用いて結露水を処理する等のやむを
得ない対策を迫られ、本来の該屋根材本体の裏面に結露
するのを防止すべき樹脂発泡シートを結露水の処理に用
いる一見矛盾するような対策提案される程、接着作業の
信頼性について苦慮していた。また、上記したの例で
は、係る樹脂発泡体の接着、添設は、係合部内には設け
られていないので、概屋根材の葺設時において、相隣接
する屋根材の桁行方向の係合部下側には、その水密性を
確保するために別に捨板を配設する必要が有り、屋根材
全体としてコスト高に構成されていた。
本体の裏面と樹脂発泡シートとを全面接着するのが困難
であり、仮に全面接着されない部があるとその部は必ず
結露するので、その結果、係る接着剤は乾燥後も結露水
に長期に亘り浸されると剥がれる可能性が高いという問
題があり、逆に結露及び結露による上記接着剤剥がれの
対策として、の例に示した様に、概樹脂発泡シートを
最初から全面接着しないで複数条のみ接着剤塗布とし、
該樹脂発泡シートの接着しない部を間隙部とし、該間隙
部を結露水の流下に用いて結露水を処理する等のやむを
得ない対策を迫られ、本来の該屋根材本体の裏面に結露
するのを防止すべき樹脂発泡シートを結露水の処理に用
いる一見矛盾するような対策提案される程、接着作業の
信頼性について苦慮していた。また、上記したの例で
は、係る樹脂発泡体の接着、添設は、係合部内には設け
られていないので、概屋根材の葺設時において、相隣接
する屋根材の桁行方向の係合部下側には、その水密性を
確保するために別に捨板を配設する必要が有り、屋根材
全体としてコスト高に構成されていた。
【０００５】また、従来の横葺用屋根材では、係止部の
軒側方向の端部形状が、屋根材本体の面に対してほぼ直
角に折れ曲がった形状を有しているため、葺設後の該屋
根材の嵌合部における強度向上は良好であるものの、強
風時の吹き上げ風圧を該屋根材係止部の折れ曲がった形
状部がまともに受けて、該屋根材が強風時の風圧に煽ら
れて剥がされたり、浮き上がる恐れがあり、更に強風と
雨水を同時に受ける場合においては、該屋根材が吹き上
げ風圧に煽られて浮き上がり、該屋根材の間隙部が拡げ
られたところに雨水が押し込まれ浸入し、強風が止んだ
後、屋根材の浮き上がりは戻るが、該間隙部に浸入した
雨水はそのまま抜けることができず、該間隙部の水切り
が悪く雨水が乾きにくいという問題があり、またそこに
埃等が溜まり易く、係る屋根材に隙間腐食を発生させる
という問題があった。
軒側方向の端部形状が、屋根材本体の面に対してほぼ直
角に折れ曲がった形状を有しているため、葺設後の該屋
根材の嵌合部における強度向上は良好であるものの、強
風時の吹き上げ風圧を該屋根材係止部の折れ曲がった形
状部がまともに受けて、該屋根材が強風時の風圧に煽ら
れて剥がされたり、浮き上がる恐れがあり、更に強風と
雨水を同時に受ける場合においては、該屋根材が吹き上
げ風圧に煽られて浮き上がり、該屋根材の間隙部が拡げ
られたところに雨水が押し込まれ浸入し、強風が止んだ
後、屋根材の浮き上がりは戻るが、該間隙部に浸入した
雨水はそのまま抜けることができず、該間隙部の水切り
が悪く雨水が乾きにくいという問題があり、またそこに
埃等が溜まり易く、係る屋根材に隙間腐食を発生させる
という問題があった。
【課題を解決するための手段】本発明は、該屋根材及び
屋根材と一体的に発泡形成された樹脂発泡体と、該樹脂
発泡体の裏面に配設された裏面材とから成り、屋根材の
長手方向の一端縁及び他端縁に各々雌端縁及び雄端縁を
形成し、該屋根材の雌端縁と該屋根材の上段に相隣接す
る屋根材の雄端縁とを嵌合し、これを繰り返して係る屋
根材を軒側から棟側までの方向に連続して葺設し、また
該屋根材の長手方向の端部表面に該長手方向に直角に、
上記雌端縁内面から雄端縁までのほぼ全幅に亘って少な
くとも２本以上の樋状絞り形状を形成すると共に、長手
方向の一端部裏面の樹脂発泡体及び裏面材を所定の長さ
で、その全幅に亘って、該長手方向の外方向に剥（す）
いて除去し、該屋根材の樹脂発泡体を除去された一端部
を、葺設時に相隣接する屋根材の上記樋状絞り形状を形
成した他端部の上側に重合接続し、これを順次繰り返
し、桁行方向に連続して葺設することにより、葺設後に
は重合接続部に雨水が浸入することはほとんどない、仮
に浸入した水を樋状絞り形状に沿って軒方向に流下し、
樹脂発泡体を除去された一端部に設けた排水切欠から該
屋根嵌合外部へと排水され、更に該屋根表面を流下し軒
先へと導き水処理できる水密性を高めた横葺屋根材を提
供するものである。
屋根材と一体的に発泡形成された樹脂発泡体と、該樹脂
発泡体の裏面に配設された裏面材とから成り、屋根材の
長手方向の一端縁及び他端縁に各々雌端縁及び雄端縁を
形成し、該屋根材の雌端縁と該屋根材の上段に相隣接す
る屋根材の雄端縁とを嵌合し、これを繰り返して係る屋
根材を軒側から棟側までの方向に連続して葺設し、また
該屋根材の長手方向の端部表面に該長手方向に直角に、
上記雌端縁内面から雄端縁までのほぼ全幅に亘って少な
くとも２本以上の樋状絞り形状を形成すると共に、長手
方向の一端部裏面の樹脂発泡体及び裏面材を所定の長さ
で、その全幅に亘って、該長手方向の外方向に剥（す）
いて除去し、該屋根材の樹脂発泡体を除去された一端部
を、葺設時に相隣接する屋根材の上記樋状絞り形状を形
成した他端部の上側に重合接続し、これを順次繰り返
し、桁行方向に連続して葺設することにより、葺設後に
は重合接続部に雨水が浸入することはほとんどない、仮
に浸入した水を樋状絞り形状に沿って軒方向に流下し、
樹脂発泡体を除去された一端部に設けた排水切欠から該
屋根嵌合外部へと排水され、更に該屋根表面を流下し軒
先へと導き水処理できる水密性を高めた横葺屋根材を提
供するものである。
【０００６】
【実施例】以下、本発明の一実施例として一般住宅用の
横葺用断熱屋根材を説明するが、本発明はこの実施例に
限定されるものではない。本発明の一実施例を図１〜図
５に基づいて説明すると、本屋根材は屋根表面材１１と
該表面材と一体的に発泡形成された樹脂発泡体１２と、
該発泡体の裏面に配設された裏面材１３とからなる横葺
屋根材であり、図１に示すように屋根表面材１１の長手
方向に平行で葺設時に棟方向に配設される一端部に雌端
縁１６、その延びた先に釘打部１６ａ及び屋根下地接触
部１６ｂが形成され、同様に葺設時に軒方向なる他端部
には、雄端縁１７が形成されている。また、係る屋根材
の長手方向の一端部表面に該長手方向と直角に、上記雌
端縁内面１６から雄端縁１７までのほぼ全幅に亘って少
なくとも２本以上の樋状絞り形状１４を形成してある。
横葺用断熱屋根材を説明するが、本発明はこの実施例に
限定されるものではない。本発明の一実施例を図１〜図
５に基づいて説明すると、本屋根材は屋根表面材１１と
該表面材と一体的に発泡形成された樹脂発泡体１２と、
該発泡体の裏面に配設された裏面材１３とからなる横葺
屋根材であり、図１に示すように屋根表面材１１の長手
方向に平行で葺設時に棟方向に配設される一端部に雌端
縁１６、その延びた先に釘打部１６ａ及び屋根下地接触
部１６ｂが形成され、同様に葺設時に軒方向なる他端部
には、雄端縁１７が形成されている。また、係る屋根材
の長手方向の一端部表面に該長手方向と直角に、上記雌
端縁内面１６から雄端縁１７までのほぼ全幅に亘って少
なくとも２本以上の樋状絞り形状１４を形成してある。
【０００７】本屋根表面材１１は、横葺用断熱屋根材本
体で、その表面に化粧、補強を兼ねた絞り形状１４ａが
施され、その長手方向の一端縁及び他端縁に各々互いに
平行な雌端縁１６及び雄端縁１７が、該屋根表面材１１
と一体的に形成される。また、該屋根表面材１１はその
素材として、例えば塗装亜鉛めっき鋼板、塗装アルミニ
ウム亜鉛合金めっき鋼板、塗装ステンレス鋼板、塩化ビ
ニル鋼板、塗装アルミニウム板、銅板などが使用され
る。
体で、その表面に化粧、補強を兼ねた絞り形状１４ａが
施され、その長手方向の一端縁及び他端縁に各々互いに
平行な雌端縁１６及び雄端縁１７が、該屋根表面材１１
と一体的に形成される。また、該屋根表面材１１はその
素材として、例えば塗装亜鉛めっき鋼板、塗装アルミニ
ウム亜鉛合金めっき鋼板、塗装ステンレス鋼板、塩化ビ
ニル鋼板、塗装アルミニウム板、銅板などが使用され
る。
【０００８】本屋根材１１の裏面には、樹脂発泡体１２
が一体的に裏打ちされ、該樹脂発泡体１２は、横葺用断
熱屋根材の断熱性、消音性または遮音性の向上を図るた
めの部材であり、この素材として例えばウレタンフォー
ム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォー
ムなどが使用される。また該樹脂発泡体１２の裏面に
は、該屋根材１１と樹脂発泡体の一体成形時における型
枠代用及び樹脂発泡体１２表面保護のために、裏面材１
３が配設されている。係る裏面材の素材としては、例え
ばアルミニウム箔ラミネート紙、アルミニウム蒸着紙、
アルミニウム箔、スチールペーパーなどが使用される。
が一体的に裏打ちされ、該樹脂発泡体１２は、横葺用断
熱屋根材の断熱性、消音性または遮音性の向上を図るた
めの部材であり、この素材として例えばウレタンフォー
ム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォー
ムなどが使用される。また該樹脂発泡体１２の裏面に
は、該屋根材１１と樹脂発泡体の一体成形時における型
枠代用及び樹脂発泡体１２表面保護のために、裏面材１
３が配設されている。係る裏面材の素材としては、例え
ばアルミニウム箔ラミネート紙、アルミニウム蒸着紙、
アルミニウム箔、スチールペーパーなどが使用される。
【０００９】また、本屋根材１１の長手方向の一端側に
少なくとも２本以上の樋状絞り形状をその合計幅寸法を
αとして形成し、長手方向の他端側の裏面材１３に、該
他端側の端面から長さ寸法βの位置に、該長手方向に直
角に切り込みを入れ切断し、次に係る裏面材１３及び樹
脂発泡体１２を、それらの全幅に亘って貫通するよう
に、長手方向とは直角かつ外方向に、例えばスキジー等
で剥（す）いて除去されている。ここで、寸法α、β
は、 α≦βの関係をもっている。
少なくとも２本以上の樋状絞り形状をその合計幅寸法を
αとして形成し、長手方向の他端側の裏面材１３に、該
他端側の端面から長さ寸法βの位置に、該長手方向に直
角に切り込みを入れ切断し、次に係る裏面材１３及び樹
脂発泡体１２を、それらの全幅に亘って貫通するよう
に、長手方向とは直角かつ外方向に、例えばスキジー等
で剥（す）いて除去されている。ここで、寸法α、β
は、 α≦βの関係をもっている。
【００１０】また、本屋根材１１の葺設作業について、
一般的に行われている屋根材１１を軒先側から棟側へ、
また左側から右側方向へ葺設する例を説明すると、本屋
根下地１９の軒先側の所定位置に下段下側屋根材１１ａ
を配設し、その釘打部１６ａを屋根下地１９に釘打ち又
はビス止めにて固定し、該屋根材１１ａ上端近傍の雌端
縁１６の右端部に形成された重合挿入部２０内面に、相
隣接する下段下側屋根材１１ｂの左端部に形成された発
泡体除去部１５を挿入し、該屋根材１１ａの右端近傍に
形成された樋状絞り形状１４の上面に該屋根材１１ｂの
発泡体除去部１５を重ね合わせるように、上端に形成さ
れた雄端縁１７を上段に配設される屋根材１１ａの下端
に形成された雌端縁１６に挿入し嵌合、組み合わせ、該
屋根材１１ａの上端の釘打部１６ａを上記屋根下地に釘
打ち又はビス止めにて固定し、これらの作業を順次繰り
返すことにより屋根材は屋根全体に葺設される。
一般的に行われている屋根材１１を軒先側から棟側へ、
また左側から右側方向へ葺設する例を説明すると、本屋
根下地１９の軒先側の所定位置に下段下側屋根材１１ａ
を配設し、その釘打部１６ａを屋根下地１９に釘打ち又
はビス止めにて固定し、該屋根材１１ａ上端近傍の雌端
縁１６の右端部に形成された重合挿入部２０内面に、相
隣接する下段下側屋根材１１ｂの左端部に形成された発
泡体除去部１５を挿入し、該屋根材１１ａの右端近傍に
形成された樋状絞り形状１４の上面に該屋根材１１ｂの
発泡体除去部１５を重ね合わせるように、上端に形成さ
れた雄端縁１７を上段に配設される屋根材１１ａの下端
に形成された雌端縁１６に挿入し嵌合、組み合わせ、該
屋根材１１ａの上端の釘打部１６ａを上記屋根下地に釘
打ち又はビス止めにて固定し、これらの作業を順次繰り
返すことにより屋根材は屋根全体に葺設される。
【００１１】更に、本屋根材１１表面の軒側方向端部を
鈍角の略Ｌ字状に屈曲させて下方傾斜面１７ａを形成
し、その先を鋭角の略Ｌ字状に屈曲し、延びてその先を
はぜ折りして折り返して雄端縁を形成することにより、
葺設時、該屋根板１１ｃの該雄端縁１７を相隣接する屋
根板１１ａの雌端縁１６に嵌合すると該折り返し部が枕
状になって嵌合隙間２１が形成され、毛細管現象を抑え
ることから、該下方傾斜面１７ａから雨水が毛細管現象
で浸入した場合でも、この嵌合隙間で雨水のその奥への
浸入を阻止できる。また、該屋根板表面１１の軒側方向
端部を鈍角に屈曲し、下方傾斜面１７ａを形成したの
で、該屋根板表面に降った雨水は下方即ち軒側方向へ素
直に流下すると共に、該下方傾斜面１７ａの軒側方向端
部を鋭角の略Ｌ字状に屈曲即ち該下方傾斜面１７ａとそ
の下段に相隣接する屋根板１１ｂとの角度は、鈍角で滑
らかな角度で接しているため、該下方傾斜面１７ａに対
して軒先方向から吹き上げてくる強風による風圧を受け
た時、この強風はベルヌーイの定理により、該下方傾斜
面１７ａの表面に沿って上方に吹き抜ける際、風速が上
昇して上記嵌合隙間２１出口近傍の圧力が下がり負圧に
なるので、嵌合隙間２１内部の空気は、該嵌合隙間から
係る出口近傍へ押し出されてくる。即ち、仮に該嵌合隙
間２１内部に雨水が浸入していたとしても、内部空気と
共に出口近傍に押し出されて軒方向に流下するので、該
嵌合隙間２１内部に水が貯留することはない。
鈍角の略Ｌ字状に屈曲させて下方傾斜面１７ａを形成
し、その先を鋭角の略Ｌ字状に屈曲し、延びてその先を
はぜ折りして折り返して雄端縁を形成することにより、
葺設時、該屋根板１１ｃの該雄端縁１７を相隣接する屋
根板１１ａの雌端縁１６に嵌合すると該折り返し部が枕
状になって嵌合隙間２１が形成され、毛細管現象を抑え
ることから、該下方傾斜面１７ａから雨水が毛細管現象
で浸入した場合でも、この嵌合隙間で雨水のその奥への
浸入を阻止できる。また、該屋根板表面１１の軒側方向
端部を鈍角に屈曲し、下方傾斜面１７ａを形成したの
で、該屋根板表面に降った雨水は下方即ち軒側方向へ素
直に流下すると共に、該下方傾斜面１７ａの軒側方向端
部を鋭角の略Ｌ字状に屈曲即ち該下方傾斜面１７ａとそ
の下段に相隣接する屋根板１１ｂとの角度は、鈍角で滑
らかな角度で接しているため、該下方傾斜面１７ａに対
して軒先方向から吹き上げてくる強風による風圧を受け
た時、この強風はベルヌーイの定理により、該下方傾斜
面１７ａの表面に沿って上方に吹き抜ける際、風速が上
昇して上記嵌合隙間２１出口近傍の圧力が下がり負圧に
なるので、嵌合隙間２１内部の空気は、該嵌合隙間から
係る出口近傍へ押し出されてくる。即ち、仮に該嵌合隙
間２１内部に雨水が浸入していたとしても、内部空気と
共に出口近傍に押し出されて軒方向に流下するので、該
嵌合隙間２１内部に水が貯留することはない。
【発明の効果】以上説明したように、本発明の横葺屋根
材は、その本屋根材の裏面に一体的に樹脂発泡体を発泡
形成し、その長手方向に平行な一端縁及び他端縁に各々
雌端縁及び雄端縁を一体的に形成し、該雄端縁を雌端縁
に水密的に嵌合することにより、棟から軒までの流れ方
向に連続して接続し、また長手方向の一端部の裏面材及
び樹脂発泡体を長手方向に直角に所定の幅で除去し、か
つ該樹脂発泡体近傍の雄端縁の一部を切欠いて排水切欠
を形成し、該長手方向の他端部の表面に樋状絞り形状を
形成したので、係る樋状絞り形状を形成された該屋根材
の他端部表面上側に、係る裏面材及び樹脂発泡体を所定
の幅で除去された該屋根材の一端部下側を重合接続して
桁行方向に連続して横葺設すると、該屋根材の断熱性、
水密性、遮音性、消音性を向上できる効果があり、また
雨水流下のための捨て板を別に使用する必要がなく、屋
根材として安価に構成できる効果がある。
材は、その本屋根材の裏面に一体的に樹脂発泡体を発泡
形成し、その長手方向に平行な一端縁及び他端縁に各々
雌端縁及び雄端縁を一体的に形成し、該雄端縁を雌端縁
に水密的に嵌合することにより、棟から軒までの流れ方
向に連続して接続し、また長手方向の一端部の裏面材及
び樹脂発泡体を長手方向に直角に所定の幅で除去し、か
つ該樹脂発泡体近傍の雄端縁の一部を切欠いて排水切欠
を形成し、該長手方向の他端部の表面に樋状絞り形状を
形成したので、係る樋状絞り形状を形成された該屋根材
の他端部表面上側に、係る裏面材及び樹脂発泡体を所定
の幅で除去された該屋根材の一端部下側を重合接続して
桁行方向に連続して横葺設すると、該屋根材の断熱性、
水密性、遮音性、消音性を向上できる効果があり、また
雨水流下のための捨て板を別に使用する必要がなく、屋
根材として安価に構成できる効果がある。
【００１２】また本発明の屋根材では、従来のように屋
根材への樹脂発泡シート、樹脂発泡体の添設に接着剤を
使用しないので、本屋根材の製作上別工程の必要がな
く、接着不完全の心配が不要であり、作業環境上の問題
もなく、コストを安価に構成できる効果がある。
根材への樹脂発泡シート、樹脂発泡体の添設に接着剤を
使用しないので、本屋根材の製作上別工程の必要がな
く、接着不完全の心配が不要であり、作業環境上の問題
もなく、コストを安価に構成できる効果がある。
【００１３】また、本発明の屋根材では、該屋根材表面
の軒側方向端部を鈍角の略Ｌ字状に屈曲させて下方傾斜
面を形成し、該下方傾斜面の延びた先を鋭角の略Ｌ字状
に屈曲し、更にその先を折り返して雄端縁を形成したの
で、葺設後本屋根材に降る雨水が、強風によって該屋根
材本体等に吹き付けられた場合、ベルヌーイの法則に従
って、該屋根材の軒側方向から下方傾斜面を吹き抜ける
強風の風速が上昇し、該下方傾斜面下部即ち該屋根材の
嵌合によって形成される嵌合隙間出口付近が負圧にな
り、係る嵌合隙間内部の水が該出口付近へと押し出され
てくるので、嵌合隙間内部に水が溜まることがなくなる
効果がある。
の軒側方向端部を鈍角の略Ｌ字状に屈曲させて下方傾斜
面を形成し、該下方傾斜面の延びた先を鋭角の略Ｌ字状
に屈曲し、更にその先を折り返して雄端縁を形成したの
で、葺設後本屋根材に降る雨水が、強風によって該屋根
材本体等に吹き付けられた場合、ベルヌーイの法則に従
って、該屋根材の軒側方向から下方傾斜面を吹き抜ける
強風の風速が上昇し、該下方傾斜面下部即ち該屋根材の
嵌合によって形成される嵌合隙間出口付近が負圧にな
り、係る嵌合隙間内部の水が該出口付近へと押し出され
てくるので、嵌合隙間内部に水が溜まることがなくなる
効果がある。
【図１】 本発明による屋根材説明図で斜視図であ
る。
る。
【図２】 本発明による屋根材の側面図である。
【図３】 本発明による屋根材の嵌合部を説明する
断面図である。
断面図である。
【図４】 本発明の屋根材の施工状態を説明する図
で、斜視図である。
で、斜視図である。
【図５】 本発明の屋根材の裏面を説明する背面図
である。
である。
【図６】 従来例の屋根材の横断面図
１１ 屋根表面材 １１ａ 下段下側屋根材 １１ｂ 下段上側屋根材 １１ｃ 上段下側屋根材 １２ 樹脂発泡体 １３ 裏面材 １４ 樋状絞り形状 １５ 発泡体除去部 １６ 雌端縁 １６ａ 釘打部 １６ｂ 下地接触部 １６ｃ 釘 １７ 雄端縁 １７ａ 下方傾斜面 １８ 排水切欠 １９ 屋根下地 ２０ 重合挿入部 ２１ 嵌合隙間 ３２ 発泡樹脂製シート ３３ 接着剤 ３６ 係止部 ３７ 係合部 ３８ 捨板
フロントページの続き Ｆターム(参考） 2E108 AS03 BB04 BN02 CC02 CC03 CC04 CC05 CV03 DD02 DD05 EE01 GG01 GG03 GG04 GG08 GG09
Claims (4)
- 【請求項１】 表面の長手方向に平行な一端に雌端縁、
他端に雄端縁を形成した屋根材と、該屋根材の裏面側に
該屋根材と一体的に発泡形成した樹脂発泡体と該樹脂発
泡体の裏面に配設した裏面材とから成り、該屋根材の雌
端縁及び該屋根材の流れ方向に相隣接する屋根材の雄端
縁を嵌合し、屋根下地上に連続して葺設される屋根材に
おいて、係る屋根材の長手方向一端部の樹脂発泡体を該
屋根材に直角に所定の長さで略全幅に亘って除去し、係
る樹脂発泡体を除去された該屋根材の一端部を、葺設時
に相隣接する屋根材の上側に重ね合わせて重合接続し、
桁行方向に連続して横葺設されることを特徴とする屋根
材。 - 【請求項２】 屋根材表面に化粧、補強を兼ねた絞り形
状を形成すると共に、該屋根材を葺設する際にその上側
に重合接続される屋根材の裏面の樹脂発泡体が除去され
た部の形状を、その下側に相隣接して重合接続される屋
根材の表面形状に相対する形状としたことを特徴とする
請求項第１項記載の屋根材。 - 【請求項３】 上記屋根材の長手方向他端部の表面に、
該屋根材表面の雌端縁内面から雄端縁までの概全幅に亘
って該長手方向と直角に少なくとも２本以上の樋状絞り
形状を形成し、この樋状絞り形状を形成された係る他端
部が、葺設時に相隣接する屋根材の樹脂発泡体を除去さ
れた上記一端部の下側に重合接続される構造としたこと
を特徴とする請求項第１項、第２項記載の屋根材。 - 【請求項４】 該屋根材の一端部の裏面材に、該裏面材
の全幅に亘って、長手方向に直角に切り込みを入れ切断
し、次に係る裏面材及び樹脂発泡体を該一端部の外方向
に向かって剥くことにより、所定の長さで裏面材及び樹
脂発泡体を除去したことを特徴とする請求項第１項〜第
３項記載の屋根材。
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|---|---|---|---|
| JP2000105658A JP2001227113A (ja) | 2000-02-19 | 2000-02-19 | 屋根材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000105658A JP2001227113A (ja) | 2000-02-19 | 2000-02-19 | 屋根材 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005336615A Division JP4633610B2 (ja) | 2005-11-22 | 2005-11-22 | 屋根材 |
| JP2006314198A Division JP4048383B2 (ja) | 2006-11-21 | 2006-11-21 | 屋根材 |
Publications (2)
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|---|---|
| JP2001227113A true JP2001227113A (ja) | 2001-08-24 |
| JP2001227113A5 JP2001227113A5 (ja) | 2007-02-22 |
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|---|---|---|---|
| JP2000105658A Pending JP2001227113A (ja) | 2000-02-19 | 2000-02-19 | 屋根材 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2001227113A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1524380A1 (en) * | 2003-10-15 | 2005-04-20 | Kettlitz B.V. | Profiled building component |
-
2000
- 2000-02-19 JP JP2000105658A patent/JP2001227113A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1524380A1 (en) * | 2003-10-15 | 2005-04-20 | Kettlitz B.V. | Profiled building component |
| NL1024543C2 (nl) * | 2003-10-15 | 2005-04-20 | Kettlitz B V | Geprofileerd bouwelement. |
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