JP2002038658A5 - - Google Patents

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【発明の名称】断熱屋根材
【特許請求の範囲】
【請求項1】屋根材の棟方向の一端縁に雄端縁を、軒方向の他端縁に雌端縁を形成した屋根本体と、該屋根本体の裏面一体的に成形した樹脂発泡体とからなり、前記雄端縁を棟側に隣接する他の屋根材の雌端縁に嵌合し、雌端縁を軒側に隣接する他の屋根材の雄端縁に嵌合して葺設する横葺屋根材において、
長尺方向の一端部近傍の樹脂発泡体を当該一端部から長尺方向に一定の幅寸で直角方向の全幅に亘って除去した樹脂発泡体除去部を形成して成り、係る樹脂発泡体去部を、桁行方向に隣接する他の屋根材の長尺方向の他端部表面側に重接続して葺設する構成としたことを特徴とする断熱屋根材。
【請求項2】上記屋根本体の他端部近傍表面に、棟方向の雄端縁か軒方向の雌端縁に亘って長尺方向と直角な向きに、少なくとも2本以上の樋状絞り形状を形成し、該他端部端面を表面側に立上げて畦折部を形成するかまたはかぎ状に折返して鈎折部を形成して成り、係る樋状絞り形状及び畦折部または鈎折部を形成した該他端部に、桁行方向に隣接する他の屋根材の一端部近傍の樹脂発泡体除部を重合して接続することにより葺設する構成としたことを特徴とする請求項記載の断熱屋根材。
【請求項3】上記屋根材の一端部近傍の樹脂発泡体に、長尺方向と直角な方向に切り込みを入れ切断し、更に樹脂発泡体を屋根本体からすくい取ることにより除去して樹脂発泡体除去部を形成し、また、当該一端部端面を棟方向の雄端縁か軒方向の雌端縁まで裏面側に略くの字形状に成形して重合押え辺を形成して成ることを特徴とする請求項1又は2記載の断熱屋根材。
【請求項4】根本体の軒方向の他端縁裏面側に鈍角に折曲げて下方傾斜面を形成し、その延びた先を内側に該屋根本体と略平行になるように折曲げて雌端縁を形成して成り、前記下方傾斜面に略スリット状の排水孔を形成し、または下方傾斜面及び雌端縁を切欠い排水切欠を形成すると共に、前記排水孔または排水切欠の位置及び幅寸は、当該屋根本体の桁行方向に隣接する他の屋根本体の他端部面に形成した樋状絞り形状の軒側に相対する位置及び同樋状絞り形状の合計幅寸法の範囲内に形成したことを特徴とする請求項1又は2若しくは3記載の断熱屋根材。
【請求項5】屋根本体の裏面へ一体的に成形した樹脂発泡体は、その裏面側に裏面材を備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した断熱屋根材。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の断熱性、遮音性、消音性を向上させ、耐風圧、水密性及び強度向上させる薄板金属製の横葺用断熱屋根材の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
建築物に使用する薄板金属製の屋根材及びそれに必要な屋根部材が種々市販されているが、これらの屋根材は、流れ方向及び桁行方向に連続するように接続して葺設し、屋根を構成するものである。係る屋根材で問題になるのが、屋根材裏面の結露と雨音による降雨騒音及び雨漏れの防止、確実な雨仕舞を保つ水密性である。そのため従来の金属製屋根材では、その裏面にポリエチレン、ポリスチレンまたはポリウレタン等の樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体を接着剤によって添設していた。例えばこの種の屋根材としては、▲1▼特許2847241号公報、▲2▼実開昭59−102722号公報に記載されたものがある。図7は実開昭59−102722号公報の第2図に記載された屋根材に相当する従来技術を示す。これら従来の金属製屋根材における係止部の軒側方向の端部形状は、係る屋根材を葺設時、流れ方向に隣接する屋根材の係止部と係合部を嵌合させた嵌合部の強度向上を図るため、屋根本体の面に対してほぼ直角に折れ曲がった形状をしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例として示した▲1▼の金属屋根材では、上記したように屋根本体裏面へのポリエチレン、ポリスチレンまたは、ポリウレタン等の樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体の添設は、ゴム系または合成樹脂系の接着剤を使用していたため、製造工程が増加して屋根材としてのコストが高くなる。また係る接着剤塗布、接着作業のバラツキ、使用環境における夏と冬の温度差、相対湿度の差、接着作業時におけるオープンタイムの差、乾燥時間の差等の条件相違することによって、接着不完全、部分剥離による該屋根本体の裏面と樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体との密着性に欠ける等の不良が発生して、品質の安定性、品質管理及び信頼性確保に課題があった。また、従来例等一般に広く使用されている接着剤は、その素材が労働安全衛生法に規定された有機溶剤を用いた樹脂系またはゴム系のものがほとんどで、それらの接着剤の塗布、接着作業時における接着剤の飛散が作業者の健康上に、及び現在地球規模での環境保護が唱われている大気汚染等環境上問題があり、全体空気調和または局所排気装置の使用が義務付けられ、有機溶剤の排気処理、管理が大変という問題がある。また同時に使用される溶剤は極めて引火性が強く、十分な防火管理が必要という課題があった。また、仮に屋根材の断熱材構成する樹脂発泡シート、樹脂発泡体が屋根本体裏面に全面接着されない部があると、その部位には結露するので、その結果係る接着剤は、乾燥後も結露水に長期に亘り、または繰り返し浸され更に剥がれが進む可能性が高く、結露する部が広がるという問題がある。
【0004】
そのため、上記した従来例では、屋根本体の裏面と樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体とを最初から全面接着するのは困難であり、やむを得ず全面接着しないで接着されない部を利用するという構成をとっている。
上記従来例▲1▼においては、結露の問題及び結露による上記の接着剤剥がれの問題の苦肉の対策として、逆に、樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体を最初から全面接着しないで、複数条のみ接着剤を塗布し、他の樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体の接着しない部を間隙部とし、係る間隙部を結露水の流下に利用して結露水処理等の対策を行っている。本来屋根本体の裏面に結露するのを防止すべき、断熱材としての樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体の非接着部を結露水の排水処理に利用するという、一見矛盾するような対策が提案される程、接着剤塗布、接着作業の信頼性、接着部剥がれ不良等の経時変化について苦慮していた。
また従来例▲2▼では、樹脂発泡シートまたは樹脂発泡体を屋根本体の裏面へ接る添設は、係合部には行えないので、屋根材の葺設時において、桁行方向に隣接する他の屋根材との係合部下側には、その水密性を確保するために別部品である捨板を配設する必要があり、屋根材全体としてコスト高となるので、コスト低減の課題が残っていた。
【0005】
また、従来の横葺用屋根材では、係止部の軒方向の端部形状が、屋根本体の表面に対してほぼ直角に折曲がった形状を有している(図7参照)。そのため、葺設後の屋根材の嵌合部における強度向上図られ良好であるものの、該屋根材係止部の直角に折曲がった形状部が、強風時の風圧に煽られて、屋根本体が剥がされたり、浮き上がる恐れがある。更に強風と雨水を同時に受ける場合においては、屋根材が吹き上げ風圧に煽られて浮き上がり、該屋根材と軒側に隣接して葺設された屋根材との間隙部が拡げられたところに雨水が吹き込み浸入する。強風が止んだ後、該屋根材の浮き上がりは戻るが、前記間隙部に浸入した水はそのまま抜けることが出来ずに滞り、水切りが悪いため、いわゆる隙間腐食の発生する原因になるという重大な問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る断熱屋根材は、
屋根材10の棟方向の一端縁に雄端縁16を、軒方向の他端縁に雌端縁17を形成した屋根本体11と、該屋根本体11の裏面へ一体的に成形した樹脂発泡体13とからなり、前記雄端縁16を棟側に隣接する他の屋根材の雌端縁に嵌合し、雌端縁17を軒側に隣接する他の屋根材の雄端縁に嵌合して葺設する横葺屋根材において、
長尺方向の一端部近傍の樹脂発泡体13を当該一端部から長尺方向に一定の幅寸βで直角方向の全幅に亘って除去した樹脂発泡体除去部15を形成して成り、係る樹脂発泡体除去部15を、桁行方向に隣接する他の屋根材の長尺方向の他端部の表面側に重合し接続して葺設する構成としたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した断熱屋根材において、
上記屋根本体11の他端部近傍の表面に、棟方向の雄端縁16から軒方向の雌端縁17に亘って長尺方向と直角な向きに少なくとも2本以上の樋状絞り形状12を形成し、該他端部の端面を表面側に立上げて畦折部を形成するかまたはかぎ状に折返して鈎折部15aを形成して成り、係る樋状絞り形状12及び畦折部または鈎折部15aを形成した当該他端部に、桁行方向に隣接する他の屋根材の一端部近傍の樹脂発泡体除去部15を重合して接続することにより葺設する構成としたことを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2記載の断熱屋根材において、
上記屋根材10の一端部近傍の樹脂発泡体13に、長尺方向と直角な方向に切り込みを入れて切断し、更に樹脂発泡体13を屋根本体11からすくい取ることにより除去して樹脂発泡体除去部15を形成し、また、当該一端部の端面を棟方向の雄端縁16から軒方向の雌端縁17まで裏面側に略くの字形状に曲げて重合押え辺を形成して成ることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1又は2若しくは3に記載した断熱屋根材において、
屋根本体11の軒方向の端縁は裏面側に鈍角に折曲げて下方傾斜面17cを形成し、その延びた先を内側に当該屋根本体と略平行になるように折曲げて雌端縁17を形成して成り、前記下方傾斜面17cに略スリット状の排水孔を形成し、または下方傾斜面17c及び雌端縁17を切欠いた排水切欠17dを形成すると共に、前記排水孔または排水切欠17dの位置及び幅寸は、当該屋根本体11の桁行方向に隣接する他の屋根本体の他端部の表面に形成した樋状絞り形状12に相対する位置及び同樋状絞り形状12の合計幅寸法αの範囲内に形成したことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した断熱屋根材 において、
屋根本体11の裏面へ一体的に成形した樹脂発泡体13は、その裏面側に裏面材14を備えていることを特徴とする。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の一実施例として、一般住宅用の横葺用断熱屋根材を説明するが、本発明はこの一実施例に限定されるものではない。
本発明の一実施例を図1〜図6に基づいて説明する。この屋根材10は、屋根本体11と、該屋根本体11の裏面と一体的に形成された樹脂発泡体13と、該樹脂発泡体13の裏面に配設された裏面材14とからなる横葺用屋根材である。図1を具体的に説明すると、屋根本体11の長尺方向と平行で葺設時に棟側となる一端縁を、図2と図5に示すように、略U字状に表面側折り曲げ、延びた先を再び本体表面に略平行なるように2重に折り返して雄端縁16を形成し、その先を略Z字状に折曲げて釘打ち部16eを形成し、その先端を長尺方向と平行に、表面側に凸となる鈎折りして水返し部16cを形成している。該屋根本体11の他端縁(反一端縁)裏面側に鈍角に折曲げ下方傾斜面17cとし、その先を内側に該屋根本体11とほぼ平行になるように折曲げて雌端縁17を形成する。
また、本発明の一実施例として示した屋根材10を葺設する作業は、軒側から棟方向に行われる。まず軒先側に軒下側屋根材10aを配設し、該軒側屋根材10aの雄端縁16の釘打ち部16e屋根下地19へ釘21などで固定する(図5)。前記雄端縁16へ、棟側に隣接する屋根材10cの雌端縁17を嵌合して接合する。ここで用いた屋根材10、10−cは、説明し易くするために便宜上付けた号であり、屋根材としては同じものであり、以下同様である。
次に、屋根本体11の長尺方向に直角な一端部近傍の裏面材14及び樹脂発泡体13図4に示す通り、屋根本体11の長尺方向と直角な方向に所定の幅=βで除去し、樹脂発泡体除去部15を形成している。そして、該一端部端面雄端縁16から雌端縁17まで、裏面側略くの字形状に成形し重合押え辺18を形成している(図4)。また、前記樹脂発泡体除去部15から先に延びた下方傾斜面17cから雌端縁17にかけて排水切欠17dを形成する。
該屋根本体11の長尺方向に直角な他端部(反一端部)近傍の表面には、図1及び図3に示す通り、上記雄端縁16の略U字状に折曲げた部位から下方傾斜面17cまでの概ね全幅に亘って、少なくとも2本以上の樋状絞り形状12を形成している。該他端部端面表面側に折曲げて立ち上げ畦折部を形成するかまたは該他端部端面をかぎ状に折返して鈎折部15aを形成する。
【000
4及び図6に示すように、屋根材10に形成した上記排水切欠17dの位置及び幅寸法は、該屋根材10−bの桁行方向に隣接して葺設される他の屋根材、たとえば図1の10−aの他端部に形成した少なくとも2本以上の樋状絞り形状12に相対する位置び該樋状絞り形状12の合計幅寸法αに概ね一致する幅寸法に形成してある。
【000
3及び図4に示すように、上記屋根本体11の長尺方向と直角の他端部に形成した鈎折15a端面から、少なくとも2本以上の樋状絞り形状12の合計までの幅寸法をαとし、長尺方向と直角の一端部に形成した重合押え辺18端面から樹脂発泡体除去部15端部までの長さ寸法をβとすると、寸法α、βは、α≦βの関係を有する。
【0010
この屋根材10は横葺用断熱屋根材であり、その主構成の屋根本体11は、その表面に化粧、補強を兼ねた絞り形状をエンボスまたはプレスにより施す。その素材としては、例えば塗装亜鉛めっき鋼板、塗装アルミニウム亜鉛合金めっき鋼板、塗装ステンレス鋼板、塩化ビニル鋼板、塗装アルミニウム板、銅板などが使用される。
【0011
この屋根材10の裏面には、上記したように樹脂発泡体13が屋根本体11と一体的に成形して形成されている。該樹脂発泡体13は、横葺用断熱屋根材の断熱性、消音性、強度の向上を図るための部材である。その素材としては、例えばウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールなどが使用される。また、樹脂発泡体13の裏面には、屋根本体11と樹脂発泡体13の一体成形時における型枠代用及び樹脂発泡体13の裏面保護のために、裏面材14が配設されている。係る裏面材14の素材としては、例えばアルミニウム箔ラミネート紙、アルミニウム蒸着紙、アルミニウム箔、スチールぺーパー等が使用される。
【0012
上記屋根材10の葺設作業について説明する一般的に、屋根材10軒先側から棟側へ、また左側から右側方向へと順次葺設する。屋根下地19の軒先に、飾りとスターターに相当する軒先唐草(図示せず)を配設固定する。屋根下地19の全体にアスファルトルーフィング等の防水紙(図示せず)を敷き、次に屋根材10を軒先左側から右側へと葺設していく
ず、上記軒先唐草の上に軒側下側)の屋根材10aを配設し、その釘打ち部16eを釘打ち21またはビス止めにて屋根下地19に固定する。次に、前記屋根材10aの雌端縁17、桁行方向右側(図1参照)に隣接する屋根材10bの雌端縁17を被せ、該屋根材10−bの重合挿入部20(図1)先の(左側の屋根材10−aの)雄端縁16に挿入しながら配設し、当該右側の屋根材10bの釘打ち部16e釘打ち21またはビス止めにて固定する。この作業を順次繰り返し、桁行方向の右方に葺設を進める。
次に、先に葺設された軒下側)の屋根材10aの雄端縁16に、棟方向に隣接する屋根材10cの雌端縁17挿入嵌合(接合)する(図5参照)。この屋根材10cの釘打ち部16eを釘打ち21またはビス止めにて屋根下地19に固定する。同様に、該屋根材10cの桁行方向右側に隣接する屋材を葺設する。こうして棟方向及び桁行方向の作業を順次繰り返し、屋根材を屋根全体に葺設する。
【0013
したように、屋根本体11の他端縁即ち葺設時軒側縁を裏面側に鈍角に折曲げ下方傾斜面17cを形成し、その延びた先を内側に鋭角の略L字状に該屋根本体11と概ね平行になるように折返し、更に延びた先を鈎折りして雌端縁17を形成したので、該屋根材10aに形成した雄端縁16へ、棟方向側に隣接する屋根材10−cに形成した雌端縁17を嵌合すると、図5に示すように、係る下方傾斜面17c及び雌端縁17が、葺設した際には枕状になって嵌合隙間21が形成され水切りの役目を果たす。即ち、嵌合隙間21が毛細管現象を抑制することから、係る下方傾斜面17c下部から雨水が浸入した場合でも係る嵌合隙間21により、雨水がその奥へ浸入するのを阻止できる。
また、屋根本体11に形成した下方傾斜面17cを、該屋根本体11の表面に対して鈍角に屈曲して形成し、その延びた先を鋭角の略L字状に折返して雌端縁17を形成したので(図5)、該下方傾斜面17cと、当該屋根本体11の軒方向(下側)に隣接する屋根本体11と接する角度は鈍角に構成される。そのため、該屋根本11の表面に降った雨水は、軒方向へ素直に流下すると共に、軒先方向から該下方傾斜面17cに対して吹き上げてくる強風による風圧を受けた時、この強風はベルヌーイの定理により下方傾斜面17cの表面に沿って上方に吹き抜ける際風速が上昇して、上記嵌合隙間21出口近傍の圧力が下がり負圧になるので、嵌合隙間21内部の空気は、嵌合隙間21ら出口近傍へ吸い出されてくる。即ち、仮に該嵌合隙間21内部に雨水が浸入していたとしても、内部空気と共に該嵌合隙間21の出口近傍へ吸い出されて、屋根本体11の軒方向に流下するので、該嵌合隙間21内部に水が貯留することはない。
【0014
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る断熱屋根材10は、その屋根本体11の裏面に一体的に樹脂発泡体13を形成し、その長尺方向に平行な軒方向の一端縁及び棟方向の他端縁に各々雌端縁17及び雄端縁16を形成し、係る雄端縁16を雌端縁17と水密的に嵌合することにより、棟から軒の流れ方向に連続して接続できる。
また、長尺方向の一端部近傍の樹脂発泡体13その端部から長尺方向直角に定の幅、例えば、β寸法で除去し樹脂発泡体除去部15を形成すると共に、その下方傾斜面17cに略スリット状の排水孔を形成し、又は下方傾斜面17c及び端縁17の一部を切欠い排水切欠17dを形成し、更に、長尺方向他端部の表面に棟方向の雄端縁から軒方向の雌端縁に亘って長尺方向と直角な向きに少なくとも2本以上の樋状絞り形状12を形成したので、係る樋状絞り形状12を形成した屋根本体11の表面上側に、前記樹脂発泡体除去部15を重合接続して桁行き方向に連続して横葺設すると、建築物は、該屋根材10により断熱性、遮音性、吸音遮音性を向上できる効果がある。また、仮に雨水が前記樋状絞り形状12へ浸入しても、その表面を軒側へ流下し、更に雌端縁17の下方傾斜面17cに形成した略スリット状の排水孔、又は下方傾斜面17c及び雌端縁の一部を切欠いた排水切欠17dから排除できるので、従来の捨板を特別に使用する必要がなく、屋根材として安価に使用できる効果がある。
【0015
また、本発明の屋根材10は、屋根本体11の裏面樹脂発泡体13を一体的に形成したので、従来例のように屋根本体11へ樹脂発泡シート、樹脂発泡体添設するゴム系または樹脂系等の接着剤を使用しないで済む。よって、発明に係る屋根材10の製作上、添設(接着)の別工程を設ける必要がなく、接着不完全の心配がなく、屋根材としてコストを安価に構成できる効果がある。
【0016
更に、本発明に係る屋根材10、屋根本体11の表面の軒側方向端縁を鈍角の略L字状に屈曲させて下方傾斜面17cを形成し、該下方傾斜面17cの延びた先を鋭角に略L字状に当該屋根表面平行に折曲げ雌端縁17を形成し、更にその先を折返して水返し22を形成したので、該雌端縁17、軒側に隣接する屋根本体11に形成された雄端縁16を嵌合して葺設すると、屋根に降る雨水が強風によって該屋根材10に吹き付けられた場合でも、屋根本体11の軒側から棟側方向に流れる風は、下方傾斜面17cを吹き抜ける時高速になり、ベルヌーイの定理によって下方傾斜面17cの下部即ち、雌・雄端縁17、16の嵌合によって形成され嵌合隙間21の出口付近が負圧になり、係る嵌合隙間21の内部に浸入した水が吸い出されてくるので、嵌合隙間21の内部には水が貯留することはないという、屋根材として重要な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による屋根材説明図で斜視図である。
【図2】本発明による屋根材の側面図で、断面図である。
【図3】本発明による屋根材の表面を説明する図である。
【図4】本発明による屋根材の裏面を説明する図である。
【図5】本発明による屋根材の嵌合部を説明する図で、側断面図である。
【図6】本発明による屋根材の嵌合部を説明する図で、斜視図である。
【図7】従来の屋根材の横断面図である。
【符号の説明】
10 屋根材
10a 軒側下側屋根材
10b 桁行き方向側屋根材
10c 棟側(上段側)屋根材
11 屋根本体
12 樋状絞り形状
13 樹脂発泡体
14 裏面材
15 樹脂発泡体除去部
15a 鈎折部
16 雄端縁
16c 水返し部
16e 釘打ち部
17 雌端縁
17c 下方傾斜面
17d 排水切欠
18 重合押え辺
19 屋根下地
20 重合挿入部
21 嵌合隙間
32 発泡樹脂製シート
33 接着剤
34 間隙部
36 係止部
37 係合部
38 捨板
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