JP2628417B2 - 横葺き屋根板 - Google Patents
横葺き屋根板Info
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- JP2628417B2 JP2628417B2 JP3197284A JP19728491A JP2628417B2 JP 2628417 B2 JP2628417 B2 JP 2628417B2 JP 3197284 A JP3197284 A JP 3197284A JP 19728491 A JP19728491 A JP 19728491A JP 2628417 B2 JP2628417 B2 JP 2628417B2
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- edge
- eave
- eaves
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- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、長尺金属鋼板製など
の金属製の横葺き屋根板の改良に関するものである。
の金属製の横葺き屋根板の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、長尺鋼板などからなる横葺き屋根
板を用いた屋根については、様々な形式、態様のものが
数多く提案されている。
板を用いた屋根については、様々な形式、態様のものが
数多く提案されている。
【0003】一般的なこの種の横葺き屋根板および横葺
き屋根を図4ないし図6に示す。すなわち、図4は従来
例による横葺き屋根板を示す断面斜視図、図5は同上横
葺き屋根板を用いて横葺き屋根を葺いた状態を示す断面
図、図6は同上係合接続部の拡大断面図である。
き屋根を図4ないし図6に示す。すなわち、図4は従来
例による横葺き屋根板を示す断面斜視図、図5は同上横
葺き屋根板を用いて横葺き屋根を葺いた状態を示す断面
図、図6は同上係合接続部の拡大断面図である。
【0004】図4ないし図6に示す従来例において、横
葺き屋根板(1)は、例えば防錆用焼付け塗装などを施
した所定巾、所定単位長さの長尺鋼板を用い、この鋼板
をロール成形などにより、長手方向に沿う中央部に面板
部(2)を残して、その一側に軒側成形部(3)を、他
側に棟側成形部(4)をそれぞれ連続的に賦形成形させ
て構成する。
葺き屋根板(1)は、例えば防錆用焼付け塗装などを施
した所定巾、所定単位長さの長尺鋼板を用い、この鋼板
をロール成形などにより、長手方向に沿う中央部に面板
部(2)を残して、その一側に軒側成形部(3)を、他
側に棟側成形部(4)をそれぞれ連続的に賦形成形させ
て構成する。
【0005】そして、前記軒側成形部(3)には、面板
部(2)の一側から、頭頂部(5)をやや斜め外側下方
に所定の長さで折曲させ、さらにその突端より下方に前
縁部(6)を折曲すると共に、その下端縁(7)を棟側
に折曲して上方へ緩く彎曲させた係合片部(8)とし、
その端縁部に縁曲げ部(9)を形成してある。
部(2)の一側から、頭頂部(5)をやや斜め外側下方
に所定の長さで折曲させ、さらにその突端より下方に前
縁部(6)を折曲すると共に、その下端縁(7)を棟側
に折曲して上方へ緩く彎曲させた係合片部(8)とし、
その端縁部に縁曲げ部(9)を形成してある。
【0006】また、前記棟側成形部(4)には、面板部
(2)の他側から、前記縁曲げ部(9)を当接し得るよ
うに当接部(10)を形成して軒側に折返し、これをそ
のまま軒側斜め上方に立上らせて立上り部(11)とし
てある。
(2)の他側から、前記縁曲げ部(9)を当接し得るよ
うに当接部(10)を形成して軒側に折返し、これをそ
のまま軒側斜め上方に立上らせて立上り部(11)とし
てある。
【0007】この従来例では、建物の屋根組を構成して
いる棟側から軒側へ下り勾配を与えた垂木、野地板など
の取付け部(12)上に、まず、軒側の横葺き屋根板
(1)を、図示省略した吊子などにより適宜取付ける。
いる棟側から軒側へ下り勾配を与えた垂木、野地板など
の取付け部(12)上に、まず、軒側の横葺き屋根板
(1)を、図示省略した吊子などにより適宜取付ける。
【0008】ついで、この軒側の横葺き屋根板(1)の
棟側成形部(4)に対して、棟側の横葺き屋根板(1)
の軒側成形部(3)を被嵌させ、その係合片部(8)の
先端縁曲げ部(9)を当接部(10)内に突当てて、下
段側、上段側の横葺き屋根板(1)を係合接続させ、こ
れを、軒側から棟側へ順次繰返して、所期の横葺き屋根
を葺き上げるものである。
棟側成形部(4)に対して、棟側の横葺き屋根板(1)
の軒側成形部(3)を被嵌させ、その係合片部(8)の
先端縁曲げ部(9)を当接部(10)内に突当てて、下
段側、上段側の横葺き屋根板(1)を係合接続させ、こ
れを、軒側から棟側へ順次繰返して、所期の横葺き屋根
を葺き上げるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、これら従来
例の横葺き屋根構造の係合接続部においては、第6図に
示すように棟側成形部(4)と軒側成形部(3)との係
合接縁部(13)が、面板部(2)に前縁部(6)の下
端縁(7)を突当てた位置の隅角に存在するため、強風
時に面板部(2)の屋根勾配に沿って吹き上げる風雨
が、係合接縁部(13)の付近に集中する結果、係合接
縁部(13)に対し、直接吹き当てられる風雨圧(1
4)と、上方に跳ね上がる風雨圧(15)と、これらの
両風雨圧の綜合された合成圧(16)とが作用すること
になる。
例の横葺き屋根構造の係合接続部においては、第6図に
示すように棟側成形部(4)と軒側成形部(3)との係
合接縁部(13)が、面板部(2)に前縁部(6)の下
端縁(7)を突当てた位置の隅角に存在するため、強風
時に面板部(2)の屋根勾配に沿って吹き上げる風雨
が、係合接縁部(13)の付近に集中する結果、係合接
縁部(13)に対し、直接吹き当てられる風雨圧(1
4)と、上方に跳ね上がる風雨圧(15)と、これらの
両風雨圧の綜合された合成圧(16)とが作用すること
になる。
【0010】このため、風雨圧(14)により、係合接
縁部(13)から内部へ毛細管現象による浸水のおそれ
を生じるど共に、風雨圧(15)および合成圧(16)
によって前縁部(6)を上方に浮き上らせる作用を生じ
てしまい、係合接縁部(13)が押し開かれ雨水が浸入
する他、砂,泥,その他の塵埃などの夾雑物が構造内部
に侵入して堆積する結果、当該個所が電蝕作用などによ
り錆,腐食を生じやすいという問題があった。
縁部(13)から内部へ毛細管現象による浸水のおそれ
を生じるど共に、風雨圧(15)および合成圧(16)
によって前縁部(6)を上方に浮き上らせる作用を生じ
てしまい、係合接縁部(13)が押し開かれ雨水が浸入
する他、砂,泥,その他の塵埃などの夾雑物が構造内部
に侵入して堆積する結果、当該個所が電蝕作用などによ
り錆,腐食を生じやすいという問題があった。
【0011】しかも、一旦浸入した雨水は排出されにく
く、特に寒冷地では侵入した雨水が夾雑物に含水保持さ
れた後、氷結かつ膨張されて、係合態様を阻害するとい
う問題もあった。
く、特に寒冷地では侵入した雨水が夾雑物に含水保持さ
れた後、氷結かつ膨張されて、係合態様を阻害するとい
う問題もあった。
【0012】また、前記係合接続部では、面板部(2)
からの立上りが低いために、積雪時における段差部の雪
切れが悪く、氷結の原因にもなっていた。
からの立上りが低いために、積雪時における段差部の雪
切れが悪く、氷結の原因にもなっていた。
【0013】上記の他、図4に示す横葺き屋根板は、全
体が長尺金属鋼板で構成されているので、図5、図6に
示すように、図4の横葺き屋根板を葺き上げた横葺き屋
根では断熱防音がほとんどできないという問題もあっ
た。
体が長尺金属鋼板で構成されているので、図5、図6に
示すように、図4の横葺き屋根板を葺き上げた横葺き屋
根では断熱防音がほとんどできないという問題もあっ
た。
【0014】そこで、金属板の裏面全体に断熱防音部材
層を形成した横葺き屋根板を用いることが考えられる
が、これは、下段側の軒側成形部に上段側の棟側成形部
を係合させると、これらの成形部間に棟側成形部裏面に
ある断熱防音部材層が介在するために、軒側、棟側成形
部の係合が確実にできず、水漏りを生じる恐れがあり、
しかも前記部材層の材質、厚さの制約が多いという問題
点があった。
層を形成した横葺き屋根板を用いることが考えられる
が、これは、下段側の軒側成形部に上段側の棟側成形部
を係合させると、これらの成形部間に棟側成形部裏面に
ある断熱防音部材層が介在するために、軒側、棟側成形
部の係合が確実にできず、水漏りを生じる恐れがあり、
しかも前記部材層の材質、厚さの制約が多いという問題
点があった。
【0015】更に、実公昭52−10190号公報の金
属屋根瓦の接合部構造には、上方と前方へ折曲した中空
で、しかも断面略L字状の係合突脈を有し、かつ、この
係合突脈の内隅部に斜上後方へ凹な凹所を有する棟側成
形部と、面板部の軒側端部を下方と後方へ折曲して係合
溝を有すると共に、係合溝の下片の先端部をやや上方へ
断面略逆へ字状に折曲した軒側成形部の構成が示されて
おり、更に、上記係合突脈(棟側成形部)と係合溝(軒
側成形部)とを係合させた時に、係合脈と係合溝との間
に間隙が形成され、下片の先端部により凹所を二分する
と共に、先端部の下面を凹所の開口部角部に当接する構
成が開示されている。
属屋根瓦の接合部構造には、上方と前方へ折曲した中空
で、しかも断面略L字状の係合突脈を有し、かつ、この
係合突脈の内隅部に斜上後方へ凹な凹所を有する棟側成
形部と、面板部の軒側端部を下方と後方へ折曲して係合
溝を有すると共に、係合溝の下片の先端部をやや上方へ
断面略逆へ字状に折曲した軒側成形部の構成が示されて
おり、更に、上記係合突脈(棟側成形部)と係合溝(軒
側成形部)とを係合させた時に、係合脈と係合溝との間
に間隙が形成され、下片の先端部により凹所を二分する
と共に、先端部の下面を凹所の開口部角部に当接する構
成が開示されている。
【0016】その結果、前記間隙で毛細管現象が防止さ
れる他、凹所の2つの空間に二分された空間によっても
毛細管現象の防止ができる旨記載されているが、上記凹
所は小空間であり、その上これを二分化する構成である
以上、毛細管現象の防止の点では問題があった。加え
て、実公昭52−10190号公報において、軒側成形
部の係合溝によって形成される大空間に対し、棟側成形
部の係合突脈を係合させた時に形成される 毛細管現象防
止用の空間は、前記大空間の1/10に満たない。これ
は前記大空間を、係合時には過半数以上空間を占める係
合突脈によって、無為に空費していることに他ならず、
係合箇所における毛細管現象防止用の空間を有効に使用
できない点で改良の余地が残っていた。
れる他、凹所の2つの空間に二分された空間によっても
毛細管現象の防止ができる旨記載されているが、上記凹
所は小空間であり、その上これを二分化する構成である
以上、毛細管現象の防止の点では問題があった。加え
て、実公昭52−10190号公報において、軒側成形
部の係合溝によって形成される大空間に対し、棟側成形
部の係合突脈を係合させた時に形成される 毛細管現象防
止用の空間は、前記大空間の1/10に満たない。これ
は前記大空間を、係合時には過半数以上空間を占める係
合突脈によって、無為に空費していることに他ならず、
係合箇所における毛細管現象防止用の空間を有効に使用
できない点で改良の余地が残っていた。
【0017】この発明は、前述した問題点を解決して、
軒側成形部と棟側成形部との係合を確実に行い得る構成
によって毛細管現象の発生を未然に防止して優れた雨仕
舞機能を有すると共に、融雪促進機能・融雪水氷結防止
機能を有し、しかも、断熱防止機能にも優れた横葺き屋
根板を提供することを目的とするものである。
軒側成形部と棟側成形部との係合を確実に行い得る構成
によって毛細管現象の発生を未然に防止して優れた雨仕
舞機能を有すると共に、融雪促進機能・融雪水氷結防止
機能を有し、しかも、断熱防止機能にも優れた横葺き屋
根板を提供することを目的とするものである。
【0018】
【問題点を解決するための手段】この発明は、金属板の
長手方向中央部に面板部、この面板部の一側に軒側成形
部、他側に棟側成形部をそれぞれ形成させ、棟側から軒
側へ下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部に上
段側の軒側成形部を係合接続させる屋根板において、前
記軒側成形部には、面板部の一側部側を下方に折曲げた
上部前縁部と、その下端縁を内側に折曲した圧接片部
と、さらに圧接片部の棟側に延長した係合片部とをそれ
ぞれ形成させ、前記棟側成形部には、面板部の他側部側
を上方に立上らせて、上端に前記圧接片部の下面を圧接
させる上端突当て縁を設けた下部前縁部と、前記上端突
当て縁から棟側に折曲した延長部と、延長部をさらに棟
側に延長し上方軒側に折返して前記係合片部を係合抱持
させる抱持部と、抱持部の端縁部を立上げた被取付け立
上り部とをそれぞれ形成させ、棟側成形部と軒側成形部
とを係合させたときに、前記下部前縁部より上方に、棟
側成形部の抱持部及び立上り部と、軒側成形部の上部前
縁部の一部及び圧接片部とにより、本来の軒側成形部が
有する空間の略1/3以上の容積を占める大きな毛細管
現象防止用の空間を形成したものである。
長手方向中央部に面板部、この面板部の一側に軒側成形
部、他側に棟側成形部をそれぞれ形成させ、棟側から軒
側へ下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部に上
段側の軒側成形部を係合接続させる屋根板において、前
記軒側成形部には、面板部の一側部側を下方に折曲げた
上部前縁部と、その下端縁を内側に折曲した圧接片部
と、さらに圧接片部の棟側に延長した係合片部とをそれ
ぞれ形成させ、前記棟側成形部には、面板部の他側部側
を上方に立上らせて、上端に前記圧接片部の下面を圧接
させる上端突当て縁を設けた下部前縁部と、前記上端突
当て縁から棟側に折曲した延長部と、延長部をさらに棟
側に延長し上方軒側に折返して前記係合片部を係合抱持
させる抱持部と、抱持部の端縁部を立上げた被取付け立
上り部とをそれぞれ形成させ、棟側成形部と軒側成形部
とを係合させたときに、前記下部前縁部より上方に、棟
側成形部の抱持部及び立上り部と、軒側成形部の上部前
縁部の一部及び圧接片部とにより、本来の軒側成形部が
有する空間の略1/3以上の容積を占める大きな毛細管
現象防止用の空間を形成したものである。
【0019】
【作 用】この発明の横葺き屋根板は、棟側から軒
側に下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部に上
段側の軒側成形部を係合接続させると、軒側成形部と棟
側成形部が長尺金属板同士の接触によって係合するの
で、軒側成形部と棟側成形部とが確実に係合する。そし
て、下段側の棟側成形部に上段側の軒側成形部を被嵌さ
せて、前記棟側成形部の抱持部に軒側成形部の係合部を
係合抱持させ、棟側成形部の上端突当て縁に軒側成形部
の圧接片部を突当てて圧接させた状態となるので、前方
空間部(52)を有する下部前縁部(31)と、この下
部前縁部(31)より上方に形成される毛細管現象防止
用の比較的小さな減圧空間(49)と、棟側成形部の抱
持部(35),立上り部(36),軒側成形部の上部前
縁部(25)の一部,圧接片部(27)により、本来の
軒側成形部が有する空間の略1/3以上の容積を占める
大きな毛細管現象防止用の空間(60)とが形成され、
これらが不離一体に係合される結果、次のような十分な
雨仕舞機能を発揮することができる。
側に下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部に上
段側の軒側成形部を係合接続させると、軒側成形部と棟
側成形部が長尺金属板同士の接触によって係合するの
で、軒側成形部と棟側成形部とが確実に係合する。そし
て、下段側の棟側成形部に上段側の軒側成形部を被嵌さ
せて、前記棟側成形部の抱持部に軒側成形部の係合部を
係合抱持させ、棟側成形部の上端突当て縁に軒側成形部
の圧接片部を突当てて圧接させた状態となるので、前方
空間部(52)を有する下部前縁部(31)と、この下
部前縁部(31)より上方に形成される毛細管現象防止
用の比較的小さな減圧空間(49)と、棟側成形部の抱
持部(35),立上り部(36),軒側成形部の上部前
縁部(25)の一部,圧接片部(27)により、本来の
軒側成形部が有する空間の略1/3以上の容積を占める
大きな毛細管現象防止用の空間(60)とが形成され、
これらが不離一体に係合される結果、次のような十分な
雨仕舞機能を発揮することができる。
【0020】即ち、まず、下部前縁部(31)の存在に
よって、面板部(22)に沿って吹き上げられる風雨
は、係合接縁部(50)に直接吹き当てられず、その影
響が緩和され、係合接縁部(50)からの雨水などの侵
入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵埃の侵入を良好
に阻止することが可能である。 更に、棟側成形部(2
4)に対する軒側成形部(23)の係合接続の態様とし
て、抱持部(35)内への係合片部(29)の挿入係合
により、緻密に抱持され、かつ、強固な係合接続された
減圧空間(49)が形成されるが、この減圧空間(4
9)は、台風等の強風雨下において突当て縁(32)の
外側に高い風圧がかかって減圧空間(49)と圧力差が
生じた時は、この空間によって減圧させ、内外の圧力差
を緩和させると共に、風圧を伴わない激しい降雨の時に
は、毛細管現象防止用の空間として機能することができ
る。 従って、毛細管現象などで、雨水などが減圧空間
(49)内へ一部侵入したとしても、ほとんど圧力をも
たない滲み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(5
0)での有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)
内の空気を排除してまで侵入するおそれが少ない。
よって、面板部(22)に沿って吹き上げられる風雨
は、係合接縁部(50)に直接吹き当てられず、その影
響が緩和され、係合接縁部(50)からの雨水などの侵
入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵埃の侵入を良好
に阻止することが可能である。 更に、棟側成形部(2
4)に対する軒側成形部(23)の係合接続の態様とし
て、抱持部(35)内への係合片部(29)の挿入係合
により、緻密に抱持され、かつ、強固な係合接続された
減圧空間(49)が形成されるが、この減圧空間(4
9)は、台風等の強風雨下において突当て縁(32)の
外側に高い風圧がかかって減圧空間(49)と圧力差が
生じた時は、この空間によって減圧させ、内外の圧力差
を緩和させると共に、風圧を伴わない激しい降雨の時に
は、毛細管現象防止用の空間として機能することができ
る。 従って、毛細管現象などで、雨水などが減圧空間
(49)内へ一部侵入したとしても、ほとんど圧力をも
たない滲み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(5
0)での有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)
内の空気を排除してまで侵入するおそれが少ない。
【0021】更に、前記毛細管現象防止用の大きな空間
(60)は、前記下部前縁部(31)及び減圧空間(4
9)の上部にこれらと不離一体の強固な係合接続によっ
て形成されているので、十分な雨仕舞効果を得ることが
できる。
(60)は、前記下部前縁部(31)及び減圧空間(4
9)の上部にこれらと不離一体の強固な係合接続によっ
て形成されているので、十分な雨仕舞効果を得ることが
できる。
【0022】また、係合接縁部(50)となる上端突当
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収することができる。
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収することができる。
【0023】また同時に棟側成形部(24)の面板部
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、係合時において軒側成形部(23)の面
板部(22)から下方に折曲げた上部前縁部(25)の
下端縁(26)と軒棟方向に少許離間するようにした時
は、前記上端突当て縁(32)が圧接片部(27)の下
面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部(50)を
形成し、下部前縁部(31)の前方にあって、圧接片部
(27)の前半部および上部前縁部(25)が軒側に突
出され、下部前縁部(31)の前方、面板部(22)上
に前方空間部(52)が形成されることになる。このた
め、図3に示すように、屋根上の積雪(53)が、大き
い段差と前方空間部(52)のために、雪切れ良く滑雪
し、併せて前方空間部(52)に形成される雪洞によっ
て、融雪作用を助長し、融雪水の氷結を防止できる。
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、係合時において軒側成形部(23)の面
板部(22)から下方に折曲げた上部前縁部(25)の
下端縁(26)と軒棟方向に少許離間するようにした時
は、前記上端突当て縁(32)が圧接片部(27)の下
面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部(50)を
形成し、下部前縁部(31)の前方にあって、圧接片部
(27)の前半部および上部前縁部(25)が軒側に突
出され、下部前縁部(31)の前方、面板部(22)上
に前方空間部(52)が形成されることになる。このた
め、図3に示すように、屋根上の積雪(53)が、大き
い段差と前方空間部(52)のために、雪切れ良く滑雪
し、併せて前方空間部(52)に形成される雪洞によっ
て、融雪作用を助長し、融雪水の氷結を防止できる。
【0024】また、積雪(53)の荷重によって、面板
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点である係合接縁部(5
0)が押し開かれる恐れを解消することができる。
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点である係合接縁部(5
0)が押し開かれる恐れを解消することができる。
【0025】更に、屋根板の軒側係合部以外の裏面全面
に発泡材などの断熱防音部材層を接着剤などで貼着させ
てあるため、断熱性能と防音性能にも優れた横葺き屋根
板を提供することができる。
に発泡材などの断熱防音部材層を接着剤などで貼着させ
てあるため、断熱性能と防音性能にも優れた横葺き屋根
板を提供することができる。
【0026】
【実 施 例】以下、この発明に係る横葺き屋根板の一
実施例につき、図1ないし図3を参照して詳細に説明す
る。
実施例につき、図1ないし図3を参照して詳細に説明す
る。
【0027】図1はこの実施例による横葺き屋根板を示
す断面斜視図、図2は同上横葺き屋根板を用いて葺き上
げた横葺き屋根を示す断面斜視図、図3は同上係合接続
部を拡大して示す断面図である。
す断面斜視図、図2は同上横葺き屋根板を用いて葺き上
げた横葺き屋根を示す断面斜視図、図3は同上係合接続
部を拡大して示す断面図である。
【0028】図1ないし図3に示す実施例において、横
葺き屋根板(21)は、前記従来例の場合と同様に、防
錆用焼付け塗装などを施した所定巾、所定単位長さの長
尺鋼板などの金属板を用い、この鋼板をロール成形など
により、長手方向に沿う中央部に面板部(22)を残し
て、その一側に軒側成形部(23)を、また他側に棟側
成形部(24)をそれぞれ連続的に成形させて構成す
る。
葺き屋根板(21)は、前記従来例の場合と同様に、防
錆用焼付け塗装などを施した所定巾、所定単位長さの長
尺鋼板などの金属板を用い、この鋼板をロール成形など
により、長手方向に沿う中央部に面板部(22)を残し
て、その一側に軒側成形部(23)を、また他側に棟側
成形部(24)をそれぞれ連続的に成形させて構成す
る。
【0029】前記軒側成形部(23)には、前記面板部
(22)の一側を、下方に所定長さで折曲して上部前縁
部(25)を形成し、その下端縁(26)を棟側やや斜
め上方へ鋭角的に折曲して圧接片部(27)とすると共
に、さらに上方への短い立上り段部(28)を介して、
棟側に延長して係合片部(29)を形成し、この係合片
部(29)の先端部を、下向きに彎曲させて折返し、縁
曲げ部(30)に形成してある。
(22)の一側を、下方に所定長さで折曲して上部前縁
部(25)を形成し、その下端縁(26)を棟側やや斜
め上方へ鋭角的に折曲して圧接片部(27)とすると共
に、さらに上方への短い立上り段部(28)を介して、
棟側に延長して係合片部(29)を形成し、この係合片
部(29)の先端部を、下向きに彎曲させて折返し、縁
曲げ部(30)に形成してある。
【0030】そして、軒側成形部(23)の裏面には、
図1ないし図3に示すように、後述する断熱防音部材層
(38)が貼着されない。これは、後述する棟側成形部
(24)との係合時に、両成形部に断熱防音部材層(3
8)が存在すると、係合面をより的確に係合させること
が困難で、雨仕舞上問題を生じるためである。
図1ないし図3に示すように、後述する断熱防音部材層
(38)が貼着されない。これは、後述する棟側成形部
(24)との係合時に、両成形部に断熱防音部材層(3
8)が存在すると、係合面をより的確に係合させること
が困難で、雨仕舞上問題を生じるためである。
【0031】前記棟側成形部(24)には、面板部(2
2)の他側を、上方に所定長さで折曲して前記上部前縁
部(25)に対応する下部前縁部(31)を立上らせ、
その上端突当て縁(32)、つまり軒側成形部(23)
の圧接片部(27)に圧接させる上端突当て縁(32)
を棟側やや斜め下方へ鋭角的に折曲して延長部(33)
を形成する。
2)の他側を、上方に所定長さで折曲して前記上部前縁
部(25)に対応する下部前縁部(31)を立上らせ、
その上端突当て縁(32)、つまり軒側成形部(23)
の圧接片部(27)に圧接させる上端突当て縁(32)
を棟側やや斜め下方へ鋭角的に折曲して延長部(33)
を形成する。
【0032】従って、棟側成形部(24)に軒側成形部
(23)を係合させた時には、前記上端突当て縁(3
2)と軒側成形部(23)の下端縁(26)とが図3に
示すように軒棟方向に少許離間するように係合すること
になる。
(23)を係合させた時には、前記上端突当て縁(3
2)と軒側成形部(23)の下端縁(26)とが図3に
示すように軒棟方向に少許離間するように係合すること
になる。
【0033】さらに、上方への短い立上り段部(34)
を介して棟側に延長させ、上方軒側に折返して、前記縁
曲げ部(30)を含む係合片部(29)を係合抱持し得
る抱持部(35)を形成し、この抱持部(35)の端縁
部を、先端に下向きの縁曲げ部(37)を有し、かつ、
僅かに内側へ彎曲させた被取付け立上り部(36)を形
成したものである。
を介して棟側に延長させ、上方軒側に折返して、前記縁
曲げ部(30)を含む係合片部(29)を係合抱持し得
る抱持部(35)を形成し、この抱持部(35)の端縁
部を、先端に下向きの縁曲げ部(37)を有し、かつ、
僅かに内側へ彎曲させた被取付け立上り部(36)を形
成したものである。
【0034】そして、面板部(22)の軒側縁部から棟
側成形部(24)までにわたり、ポリエチレンフォーム
等の樹脂発泡材、無機質発泡材等の公知の発泡材などか
らなる断熱防音部材層(38)を接着剤などで前記鋼板
の裏面に貼着させたものである。
側成形部(24)までにわたり、ポリエチレンフォーム
等の樹脂発泡材、無機質発泡材等の公知の発泡材などか
らなる断熱防音部材層(38)を接着剤などで前記鋼板
の裏面に貼着させたものである。
【0035】次に、この実施例による横葺き屋根板を用
いた横葺き屋根について説明する。この屋根は、横葺き
屋根板(21)の屋根下地材として、所定の縦、横、な
らびに厚さ寸法と形状とに成形された木毛板などのバッ
クアップ材(41)と、バックアップ材(41)を介し
て横葺き屋根板(21)を屋根下地に取付け固定させる
ための吊子部材(43)とを用いるものである。
いた横葺き屋根について説明する。この屋根は、横葺き
屋根板(21)の屋根下地材として、所定の縦、横、な
らびに厚さ寸法と形状とに成形された木毛板などのバッ
クアップ材(41)と、バックアップ材(41)を介し
て横葺き屋根板(21)を屋根下地に取付け固定させる
ための吊子部材(43)とを用いるものである。
【0036】バックアップ材(41)の表面側には、一
方の端縁、つまり軒側に対応する端縁に、一部(42
a)をはみ出させたフェルトシート(42)を貼着させ
る。
方の端縁、つまり軒側に対応する端縁に、一部(42
a)をはみ出させたフェルトシート(42)を貼着させ
る。
【0037】前記吊子部材(43)は、取付け基板部
(44)と、この取付け基板部(44)から立上げて、
中間部に下段側バックアップ材(41)を押圧保持し、
上段側バックアップ材(41)を載置保持する押圧載置
段部(46)を介在させた取付け立上り部(45a)、
および前記抱持部(35)の高さ位置に対応して延設さ
せた係合立上り部(45b)と、係合立上り部(45
b)に連接させて先端部に前記縁曲げ部(37)を係着
する係着片部(48)を形成した係着部(47)とを備
えたものである。尚、図3中、符号(49)は、棟側成
形部(24)の上端突当て縁(32)の上方に、延長部
(33),立上り段部(34),抱持部(35),立上
り段部(28),係合片部(29)及び縁曲げ部(3
0)によって形成される毛細管現象防止用の減圧空間を
示す。 又、符号(60)は、軒側成形部(23)の上部
前縁部(25)の一部,圧接片部(27),立上り段部
(28),係合片部(29)と、棟側係合部(24)の
抱持部(35)の一部,立上り部(36)とによって形
成される毛細管現象防止用の大きな空間を示す。
(44)と、この取付け基板部(44)から立上げて、
中間部に下段側バックアップ材(41)を押圧保持し、
上段側バックアップ材(41)を載置保持する押圧載置
段部(46)を介在させた取付け立上り部(45a)、
および前記抱持部(35)の高さ位置に対応して延設さ
せた係合立上り部(45b)と、係合立上り部(45
b)に連接させて先端部に前記縁曲げ部(37)を係着
する係着片部(48)を形成した係着部(47)とを備
えたものである。尚、図3中、符号(49)は、棟側成
形部(24)の上端突当て縁(32)の上方に、延長部
(33),立上り段部(34),抱持部(35),立上
り段部(28),係合片部(29)及び縁曲げ部(3
0)によって形成される毛細管現象防止用の減圧空間を
示す。 又、符号(60)は、軒側成形部(23)の上部
前縁部(25)の一部,圧接片部(27),立上り段部
(28),係合片部(29)と、棟側係合部(24)の
抱持部(35)の一部,立上り部(36)とによって形
成される毛細管現象防止用の大きな空間を示す。
【0038】そして、前記横葺き屋根板(21)を横葺
き屋根に葺き上げ係合させて組付けるには、前記従来例
の場合と同様に屋根組を構成している棟側から軒側へ下
り勾配を与えた垂木、野地板などの取付け部(51)上
に、まず、軒側つまり前段側のバックアップ材(41)
を敷込み、この下段側のバックアップ材(41)上に、
軒側つまり下段側の横葺き屋根板(21)を装着させた
状態としておく。
き屋根に葺き上げ係合させて組付けるには、前記従来例
の場合と同様に屋根組を構成している棟側から軒側へ下
り勾配を与えた垂木、野地板などの取付け部(51)上
に、まず、軒側つまり前段側のバックアップ材(41)
を敷込み、この下段側のバックアップ材(41)上に、
軒側つまり下段側の横葺き屋根板(21)を装着させた
状態としておく。
【0039】ついで、取付け部(51)に取付け基板部
(44)を適宜止着させた吊子部材(43)を用い、吊
子部材(43)の押圧載置段部(46)により、敷込ま
れている下段側のバックアップ材(41)の棟側端部
(41b)を押圧止着させると共に、係着部(47)の
先端の係着片部(48)により、装着されている下段側
の横葺き屋根板(21)の棟側成形部(24)に設けた
縁曲げ部(37)を係着させる。
(44)を適宜止着させた吊子部材(43)を用い、吊
子部材(43)の押圧載置段部(46)により、敷込ま
れている下段側のバックアップ材(41)の棟側端部
(41b)を押圧止着させると共に、係着部(47)の
先端の係着片部(48)により、装着されている下段側
の横葺き屋根板(21)の棟側成形部(24)に設けた
縁曲げ部(37)を係着させる。
【0040】前述の操作によって、下段側のバックアッ
プ材(41)、および横葺き屋根板(21)の一体化さ
れた取付け保持を行うことができ、このように取付け保
持された状態では、下段側のバックアップ材(41)の
表面フェルトシート(42)上に、下段側の横葺き屋根
板(21)裏面に設けた断熱防音部材層(38)が良好
に密着押圧される。
プ材(41)、および横葺き屋根板(21)の一体化さ
れた取付け保持を行うことができ、このように取付け保
持された状態では、下段側のバックアップ材(41)の
表面フェルトシート(42)上に、下段側の横葺き屋根
板(21)裏面に設けた断熱防音部材層(38)が良好
に密着押圧される。
【0041】続いて、取付け保持状態の吊子部材(4
3)の押圧載置段部(46)上に、棟側つまり上段側の
バックアップ材(41)の軒側端部(41a)を引掛け
て敷込むが、このとき、バックアップ材(41)の表面
フェルトシート(42)の軒側端縁はみ出し部(42
a)を、吊子部材(43)の係着部(47)から係着片
部(48)側にかけて差し掛けておく。
3)の押圧載置段部(46)上に、棟側つまり上段側の
バックアップ材(41)の軒側端部(41a)を引掛け
て敷込むが、このとき、バックアップ材(41)の表面
フェルトシート(42)の軒側端縁はみ出し部(42
a)を、吊子部材(43)の係着部(47)から係着片
部(48)側にかけて差し掛けておく。
【0042】この状態で、前記取付け保持されている下
段側の横葺き屋根板(21)の棟側成形部(24)に対
し、棟側つまり上段側の横葺き屋根板(21)の軒側成
形部(23)を被嵌させて、抱持部(35)内に縁曲げ
部(30)を含む係合片部(29)を挿入係合させ、つ
いで前記操作と同様に、上段側の横葺き屋根板(21)
の棟側成形部(24)を、次の吊子部材(43)により
取付け保持させる。
段側の横葺き屋根板(21)の棟側成形部(24)に対
し、棟側つまり上段側の横葺き屋根板(21)の軒側成
形部(23)を被嵌させて、抱持部(35)内に縁曲げ
部(30)を含む係合片部(29)を挿入係合させ、つ
いで前記操作と同様に、上段側の横葺き屋根板(21)
の棟側成形部(24)を、次の吊子部材(43)により
取付け保持させる。
【0043】そして、この操作により、上段側のバック
アップ材(41)、および横葺き屋根板(21)の一体
化された取付け保持を行うことができるが、このように
取付け保持された状態では、棟側成形部(24)に対す
る軒側成形部(23)の係合接続の態様として、抱持部
(35)内への係合片部(29)の挿入係合により、こ
の係合片部(29)を、立上り段部(28),(34)
のために内部に減圧空間(49)を介し良好に、しかも
緻密に抱持できて、強固な係合接続がなされる。
アップ材(41)、および横葺き屋根板(21)の一体
化された取付け保持を行うことができるが、このように
取付け保持された状態では、棟側成形部(24)に対す
る軒側成形部(23)の係合接続の態様として、抱持部
(35)内への係合片部(29)の挿入係合により、こ
の係合片部(29)を、立上り段部(28),(34)
のために内部に減圧空間(49)を介し良好に、しかも
緻密に抱持できて、強固な係合接続がなされる。
【0044】また同時に棟側成形部(24)の面板部
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、軒側成形部(23)の面板部(22)か
ら下方に折曲げた上部前縁部(25)の圧接片部(2
7)の下面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部
(50)を形成し、下部前縁部(31)の前方にあっ
て、圧接片部(27)の前半部および上部前縁部(2
5)が軒側に突出され、下部前縁部(31)の前方、面
板部(22)上に前方空間部(52)が形成されること
になる。
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、軒側成形部(23)の面板部(22)か
ら下方に折曲げた上部前縁部(25)の圧接片部(2
7)の下面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部
(50)を形成し、下部前縁部(31)の前方にあっ
て、圧接片部(27)の前半部および上部前縁部(2
5)が軒側に突出され、下部前縁部(31)の前方、面
板部(22)上に前方空間部(52)が形成されること
になる。
【0045】さらに、上段側におけるバックアップ材
(41)の表面フェルトシート(42)上、ならびに吊
子部材(43)上のフェルトシートはみ出し部(42
a)上に、上段側の横葺き屋根板(21)裏面の断熱防
音部材層(38)がそれぞれ良好に密着押圧される。
(41)の表面フェルトシート(42)上、ならびに吊
子部材(43)上のフェルトシートはみ出し部(42
a)上に、上段側の横葺き屋根板(21)裏面の断熱防
音部材層(38)がそれぞれ良好に密着押圧される。
【0046】そして、前記各操作による係合接続を軒側
から棟側へ順次繰返して、所期の横葺き屋根を構成し得
る。
から棟側へ順次繰返して、所期の横葺き屋根を構成し得
る。
【0047】したがって、前記実施例では、次の利点が
ある。
ある。
【0048】すなわち、横葺き屋根板(21)の下段側
の棟側成形部(24)と上段側の軒側成形部(23)と
の係合接続、およびこの係合接続によって得た横葺き屋
根では、各部相互の係合接縁部(50)が、内角部の隅
角から立上った下部前縁部(31)の上端突当て縁(3
2)と上部前縁部(25)に連らなる圧接片部(27)
の下面圧接部に存在していて強力に線接触され、しかも
係合内部に減圧空間(49)が形成される。
の棟側成形部(24)と上段側の軒側成形部(23)と
の係合接続、およびこの係合接続によって得た横葺き屋
根では、各部相互の係合接縁部(50)が、内角部の隅
角から立上った下部前縁部(31)の上端突当て縁(3
2)と上部前縁部(25)に連らなる圧接片部(27)
の下面圧接部に存在していて強力に線接触され、しかも
係合内部に減圧空間(49)が形成される。
【0049】このために、面板部(22)に沿って吹き
上げられる風雨が、係合接縁部(50)に直接吹き当て
られず、その影響が緩和され、係合接縁部(50)から
の雨水などの侵入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵
埃の侵入を良好に阻止でき、毛細管現象などで、雨水な
どが一部侵入したとしても、ほとんど圧力をもたない滲
み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(50)での
有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)内の空気
を排除してまで侵入する可能性は少ない。
上げられる風雨が、係合接縁部(50)に直接吹き当て
られず、その影響が緩和され、係合接縁部(50)から
の雨水などの侵入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵
埃の侵入を良好に阻止でき、毛細管現象などで、雨水な
どが一部侵入したとしても、ほとんど圧力をもたない滲
み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(50)での
有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)内の空気
を排除してまで侵入する可能性は少ない。
【0050】また、係合接縁部(50)となる上端突当
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収し得る。
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収し得る。
【0051】さらに、図3に示すように、上部前縁部
(25)が面板部(22)の軒側端縁から下方に直接折
曲げられる一方、面板部(22)の棟側端縁から直接立
上げられた下部前縁部(31)に軒側に突出した状態で
接続されるため、前記上部前縁部(25)と下端縁(2
6)とが軒棟方向に少許離間するように形成されるだけ
ではなく、これによって接続部の段差が比較的大きくさ
れて、下部前縁部(31)の前方の棟側の面板部(2
2)上に空間部(52)が形成されることになる。そし
て、これらの大きい段差と空間部(52)によって、屋
根上の積雪(53)は雪切れ良く滑雪し、併せて前方空
間部(52)に形成される雪洞によって、融雪作用を助
長し、融雪水の氷結を防止できる。
(25)が面板部(22)の軒側端縁から下方に直接折
曲げられる一方、面板部(22)の棟側端縁から直接立
上げられた下部前縁部(31)に軒側に突出した状態で
接続されるため、前記上部前縁部(25)と下端縁(2
6)とが軒棟方向に少許離間するように形成されるだけ
ではなく、これによって接続部の段差が比較的大きくさ
れて、下部前縁部(31)の前方の棟側の面板部(2
2)上に空間部(52)が形成されることになる。そし
て、これらの大きい段差と空間部(52)によって、屋
根上の積雪(53)は雪切れ良く滑雪し、併せて前方空
間部(52)に形成される雪洞によって、融雪作用を助
長し、融雪水の氷結を防止できる。
【0052】また、積雪(53)の荷重によって、面板
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点、換言すると係合接縁部
(50)が押し開かれる恐れを解消できる。
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点、換言すると係合接縁部
(50)が押し開かれる恐れを解消できる。
【0053】さらに、前記の比較的大きくされた段差
と、上部前縁部(25)の軒側への突出とによって、平
面的で平凡な外観形状になりがちな屋根面を、面板部の
一側を下方に折曲げて形成した上部前縁部(25)のラ
インと、凹状の下部前縁部(33)の陰影とにより、そ
の外観形態を強烈に印象付けることができ、この種の横
葺き屋根のもつソフトなイメージによる意匠的価値を向
上させ得る。
と、上部前縁部(25)の軒側への突出とによって、平
面的で平凡な外観形状になりがちな屋根面を、面板部の
一側を下方に折曲げて形成した上部前縁部(25)のラ
インと、凹状の下部前縁部(33)の陰影とにより、そ
の外観形態を強烈に印象付けることができ、この種の横
葺き屋根のもつソフトなイメージによる意匠的価値を向
上させ得る。
【0054】そして、横葺き屋根板(21)の面板部
(22)の軒側縁部から棟側成形部(24)までにわた
って屋根板裏面に貼着された断熱防音部材層(38)
と、バックアップ材(41)の表面フェルトシート(4
2)との圧着は、バックアップ材(41)による横葺き
屋根板(21)の強化支持が併合されて、面板部(2
2)への荷重を充分に受止できると共に、そのバタツキ
を良好に防止し、面板部(22)への雨滴の衝突音を柔
らげることができる。
(22)の軒側縁部から棟側成形部(24)までにわた
って屋根板裏面に貼着された断熱防音部材層(38)
と、バックアップ材(41)の表面フェルトシート(4
2)との圧着は、バックアップ材(41)による横葺き
屋根板(21)の強化支持が併合されて、面板部(2
2)への荷重を充分に受止できると共に、そのバタツキ
を良好に防止し、面板部(22)への雨滴の衝突音を柔
らげることができる。
【0055】しかも、吊子部材(43)上にまで延長さ
れたフェルトシート(42)は、内、外気温の温度差の
ある場合に発生しがちな面板部(22)裏面の結露水
を、バックアップ材(41)に滲み込ませずに、係合接
続部側へ排出させることができる。
れたフェルトシート(42)は、内、外気温の温度差の
ある場合に発生しがちな面板部(22)裏面の結露水
を、バックアップ材(41)に滲み込ませずに、係合接
続部側へ排出させることができる。
【0056】さらに、吊子部材(43)は、接続係合状
態にある棟側成形部(24)を強固に係着保持すると共
に、押圧載置段部(46)の存在によって、敷込まれる
前段側バックアップ材(41)の棟側端部(41b)、
ひいてはバックアップ材(41)自体をしっかりと押え
込み、次段側バックアップ材(41)の軒側端部(41
a)、ひいてはバックアップ材(41)自体を載置保持
し、横葺き屋根板(21)に密着させて一体化結合させ
得る。
態にある棟側成形部(24)を強固に係着保持すると共
に、押圧載置段部(46)の存在によって、敷込まれる
前段側バックアップ材(41)の棟側端部(41b)、
ひいてはバックアップ材(41)自体をしっかりと押え
込み、次段側バックアップ材(41)の軒側端部(41
a)、ひいてはバックアップ材(41)自体を載置保持
し、横葺き屋根板(21)に密着させて一体化結合させ
得る。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明は、金属
板の長手方向中央部に面板部、この面板部の一側に軒側
成形部、他側に棟側成形部をそれぞれ形成させ、棟側か
ら軒側へ下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部
に上段側の軒側成形部を係合接続させる屋根板におい
て、前記軒側成形部には、面板部の一側を下方に折曲げ
た上部前縁部と、その下端縁を内側に折曲した圧接片部
と、さらに圧接片部の棟側に延長した係合片部とをそれ
ぞれ形成させ、前記棟側成形部には、面板部の他側を上
方に立上らせて、上端に前記圧接片部の下面を圧接させ
る上端突当て縁を設けた下部前縁部と、前記上端突当て
縁から棟側に折曲した延長部と、延長部をさらに棟側に
延長し上方軒側に折返して前記係合片部を係合抱持させ
る抱持部と、抱持部の端縁部を立上げた被取付け立上り
部とをそれぞれ形成させ、棟側成形部と軒側成形部とを
係合させたときに、前記下部前縁部より上方に、棟側成
形部の抱持部及び立上り部と、軒側成形部の上部前縁部
の一部及び圧接片部とにより、本来の軒側成形部が有す
る空間の略1/3以上の容積を占める大きな毛細管現象
防止用の空間を形成したので、次の効果が得られる。
板の長手方向中央部に面板部、この面板部の一側に軒側
成形部、他側に棟側成形部をそれぞれ形成させ、棟側か
ら軒側へ下り勾配を与えた状態で、下段側の棟側成形部
に上段側の軒側成形部を係合接続させる屋根板におい
て、前記軒側成形部には、面板部の一側を下方に折曲げ
た上部前縁部と、その下端縁を内側に折曲した圧接片部
と、さらに圧接片部の棟側に延長した係合片部とをそれ
ぞれ形成させ、前記棟側成形部には、面板部の他側を上
方に立上らせて、上端に前記圧接片部の下面を圧接させ
る上端突当て縁を設けた下部前縁部と、前記上端突当て
縁から棟側に折曲した延長部と、延長部をさらに棟側に
延長し上方軒側に折返して前記係合片部を係合抱持させ
る抱持部と、抱持部の端縁部を立上げた被取付け立上り
部とをそれぞれ形成させ、棟側成形部と軒側成形部とを
係合させたときに、前記下部前縁部より上方に、棟側成
形部の抱持部及び立上り部と、軒側成形部の上部前縁部
の一部及び圧接片部とにより、本来の軒側成形部が有す
る空間の略1/3以上の容積を占める大きな毛細管現象
防止用の空間を形成したので、次の効果が得られる。
【0058】すなわち、この発明の横葺き屋根板は、前
記構成によって軒側成形部と棟側成形部とが確実に係合
する。即ち、下段側の棟側成形部に上段側の軒側成形部
を被嵌させて、前記棟側成形部の抱持部に軒側成形部の
係合部を係合抱持させ、棟側成形部の上端突当て縁に軒
側成形部の圧接片部を突当てて圧接させた状態となるの
で、前方空間部(52)を有する下部前縁部(31)
と、この下部前縁部(31)より上方に形成される毛細
管現象防止用の比較的小さな減圧空間(49)と、棟側
成形部の抱持部(35),立上り部(36),軒側成形
部の上部前縁部(25)の一部,圧接片部(27)によ
り、本来の軒側成形部が有する空間の略1/3以上の容
積を占める大きな毛細管現象防止用の空間(60)とが
形成され、これらが不離一体に係合される結果、次のよ
うな十分な雨仕舞機能を発揮することができる。
記構成によって軒側成形部と棟側成形部とが確実に係合
する。即ち、下段側の棟側成形部に上段側の軒側成形部
を被嵌させて、前記棟側成形部の抱持部に軒側成形部の
係合部を係合抱持させ、棟側成形部の上端突当て縁に軒
側成形部の圧接片部を突当てて圧接させた状態となるの
で、前方空間部(52)を有する下部前縁部(31)
と、この下部前縁部(31)より上方に形成される毛細
管現象防止用の比較的小さな減圧空間(49)と、棟側
成形部の抱持部(35),立上り部(36),軒側成形
部の上部前縁部(25)の一部,圧接片部(27)によ
り、本来の軒側成形部が有する空間の略1/3以上の容
積を占める大きな毛細管現象防止用の空間(60)とが
形成され、これらが不離一体に係合される結果、次のよ
うな十分な雨仕舞機能を発揮することができる。
【0059】即ち、まず、下部前縁部(31)の存在に
よって、面板部(22)に沿って吹き上げられる風雨
は、係合接縁部(50)に直接吹き当てられず、その影
響が緩和され、係合接縁部(50)からの雨水などの侵
入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵埃の侵入を良好
に阻止することが可能である。 更に、棟側成形部(2
4)に対する軒側成形部(23)の係合接続の態様とし
て、抱持部(35)内への係合片部(29)の挿入係合
により、緻密に抱持され、かつ、強固な係合接続された
減圧空間(49)が形成されるが、この減圧空間(4
9)は、台風等の強風雨下において突当て縁(32)の
外側に高い風圧がかかって減圧空間(49)と圧力差が
生じた時は、この空間によって減圧させ、内外の圧力差
を緩和させると共に、風圧を伴わない激しい降雨の時に
は、毛細管現象防止用の空間として機能することができ
る。 従って、毛細管現象などで、雨水などが減圧空間
(49)内へ一部侵入したと しても、ほとんど圧力をも
たない滲み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(5
0)での有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)
内の空気を排除してまで侵入するおそれが少ない。
よって、面板部(22)に沿って吹き上げられる風雨
は、係合接縁部(50)に直接吹き当てられず、その影
響が緩和され、係合接縁部(50)からの雨水などの侵
入、風雨に伴なった砂、泥、その他の塵埃の侵入を良好
に阻止することが可能である。 更に、棟側成形部(2
4)に対する軒側成形部(23)の係合接続の態様とし
て、抱持部(35)内への係合片部(29)の挿入係合
により、緻密に抱持され、かつ、強固な係合接続された
減圧空間(49)が形成されるが、この減圧空間(4
9)は、台風等の強風雨下において突当て縁(32)の
外側に高い風圧がかかって減圧空間(49)と圧力差が
生じた時は、この空間によって減圧させ、内外の圧力差
を緩和させると共に、風圧を伴わない激しい降雨の時に
は、毛細管現象防止用の空間として機能することができ
る。 従って、毛細管現象などで、雨水などが減圧空間
(49)内へ一部侵入したと しても、ほとんど圧力をも
たない滲み込む程度の侵入でしかなく、係合接縁部(5
0)での有効な係合圧接と相まって、減圧空間(49)
内の空気を排除してまで侵入するおそれが少ない。
【0060】更に、前記毛細管現象防止用の大きな空間
(60)は、前記下部前縁部(31)及び減圧空間(4
9)の上部にこれらと不離一体の強固な係合接続によっ
て形成されているので、十分な雨仕舞効果を得ることが
できる。
(60)は、前記下部前縁部(31)及び減圧空間(4
9)の上部にこれらと不離一体の強固な係合接続によっ
て形成されているので、十分な雨仕舞効果を得ることが
できる。
【0061】また、係合接縁部(50)となる上端突当
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収することができる。
て縁(32)は、圧接片部(27)の下面への圧接であ
ることから、必ずしも精密な寸法精度を必要とせず、こ
のため、圧接片部(27)、係合片部(29)と、延長
部(33)、抱持部(35)との長さ寸法の誤差を容易
に吸収することができる。
【0062】また同時に棟側成形部(24)の面板部
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、係合時において軒側成形部(23)の面
板部(22)から下方に折曲げた上部前縁部(25)の
下端縁(26)と軒棟方向に少許離間するようにした時
は、前記上端突当て縁(32)が圧接片部(27)の下
面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部(50)を
形成し、下部前縁部(31)の前方にあって、圧接片部
(27)の前半部および上部前縁部(25)が軒側に突
出され、下部前縁部(31)の前方、面板部(22)上
に前方空間部(52)が形成されることになる。このた
め、図3に示すように、屋根上の積雪(53)が、大き
い段差と前方空間部(52)のために、雪切れ良く滑雪
し、併せて前方空間部(52)に形成される雪洞によっ
て、融雪作用を助長し、融雪水の氷結を防止できる。
(22)から立上げた下部前縁部(31)の上端突当て
縁(32)は、係合時において軒側成形部(23)の面
板部(22)から下方に折曲げた上部前縁部(25)の
下端縁(26)と軒棟方向に少許離間するようにした時
は、前記上端突当て縁(32)が圧接片部(27)の下
面に、線接触で強力に圧接されて係合接縁部(50)を
形成し、下部前縁部(31)の前方にあって、圧接片部
(27)の前半部および上部前縁部(25)が軒側に突
出され、下部前縁部(31)の前方、面板部(22)上
に前方空間部(52)が形成されることになる。このた
め、図3に示すように、屋根上の積雪(53)が、大き
い段差と前方空間部(52)のために、雪切れ良く滑雪
し、併せて前方空間部(52)に形成される雪洞によっ
て、融雪作用を助長し、融雪水の氷結を防止できる。
【0063】また、積雪(53)の荷重によって、面板
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点である係合接縁部(5
0)が押し開かれる恐れを解消することができる。
部(22)が少々下方へ撓んだとしても、この撓みの支
点が、圧接片部(27)下面の上端突当て縁(32)の
圧接点となるので、この圧接点である係合接縁部(5
0)が押し開かれる恐れを解消することができる。
【0064】更に、屋根板の軒側係合部以外の裏面全面
に発泡材などの断熱防音部材層を接着剤などで貼着させ
てあるため、断熱性能と防音性能にも優れた横葺き屋根
板を提供することができる。
に発泡材などの断熱防音部材層を接着剤などで貼着させ
てあるため、断熱性能と防音性能にも優れた横葺き屋根
板を提供することができる。
【0065】
又、軒側成形部(23)の圧接片部(2
7)と係合片部(29)との間、および棟側成形部(2
4)の延長部(33)と抱持部(35)との間に、それ
ぞれ上方への立上り段部(28),(34)を介在させ
たことにより、より大きな減圧空間(49)が形成され
るため、前記の減圧機能及び毛細管現象防止機能を更に
増大させることができる。
7)と係合片部(29)との間、および棟側成形部(2
4)の延長部(33)と抱持部(35)との間に、それ
ぞれ上方への立上り段部(28),(34)を介在させ
たことにより、より大きな減圧空間(49)が形成され
るため、前記の減圧機能及び毛細管現象防止機能を更に
増大させることができる。
【0066】
更に、軒側成形部(23)の係合片部(2
9)の端縁部に縁曲げ部(30)を形成したことによ
り、抱持部(35)内への係合片部(29)が曲面と曲
面とで接触係合するため、屋根板同士の係合を確実にす
る効果、面接触箇所が増えることによる減圧効果を高め
る効果及び減圧空間(49)を確保し得る効果がある。
9)の端縁部に縁曲げ部(30)を形成したことによ
り、抱持部(35)内への係合片部(29)が曲面と曲
面とで接触係合するため、屋根板同士の係合を確実にす
る効果、面接触箇所が増えることによる減圧効果を高め
る効果及び減圧空間(49)を確保し得る効果がある。
【0067】
しかも、金属板の裏面に断熱防音部材層
(38)を設けると共に、軒側成形部(23)を金属板
のみで形成したことにより、本来の断熱防音効果の他
に、万一、前記大きな空間(60)の下方である圧接圧
部(27)の上までに達する侵入水があった場合でも、
断熱材による吸い上げ現象を生じないので、屋内側への
浸水を防止することができる。
(38)を設けると共に、軒側成形部(23)を金属板
のみで形成したことにより、本来の断熱防音効果の他
に、万一、前記大きな空間(60)の下方である圧接圧
部(27)の上までに達する侵入水があった場合でも、
断熱材による吸い上げ現象を生じないので、屋内側への
浸水を防止することができる。
【図1】この発明の一実施例による横葺き屋根板を示し
た断面斜視図である。
た断面斜視図である。
【図2】図1の横葺き屋根板を用いて葺き上げた横葺き
屋根を示した断面斜視図である。
屋根を示した断面斜視図である。
【図3】図2の係合接続部を拡大して示した断面図であ
る。
る。
【図4】従来例による横葺き屋根板を示した断面斜視図
である。
である。
【図5】図4の横葺き屋根板を用いて葺き上げた横葺き
屋根を示した断面図である。
屋根を示した断面図である。
【図6】図4の係合接続部を拡大して示した断面図であ
る。
る。
(21) 横葺き屋根板 (22) 面板部 (23) 軒側成形部 (25) 上部前縁部 (26) 上部前縁部下端縁 (27) 圧接片部 (28) 立上り段部 (29) 係合片部 (30) 縁曲げ部 (24) 棟側成形部 (31) 下部前縁部 (32) 上端突当て縁 (33) 延長部 (34) 立上り段部 (35) 抱持部 (36) 被取付け立上り部 (37) 縁曲げ部 (38) 断熱防音部材層 (41) バックアップ材 (41a) バックアップ材の軒側端部 (41b) バックアップ材の棟側端部 (42) フェルトシート (42a) フェルトシートの軒側はみ出し部 (43) 吊子部材 (44) 取付け基板部 (45a) 取付け立上り部 (45b) 係合立上り部 (46) 押圧載置段部 (47) 係着部 (48) 係着片部 (49) 減圧空間 (50) 係合接縁部 (52) 前方空間部(60) 毛細管現象防止用の大きな空間
Claims (4)
- 【請求項1】 金属板の長手方向中央部に面板部、この
面板部の一側に軒側成形部、他側に棟側成形部をそれぞ
れ形成させ、棟側から軒側へ下り勾配を与えた状態で、
下段側の棟側成形部に上段側の軒側成形部を係合接続さ
せる屋根板において、 前記軒側成形部には、面板部の一側を下方に折曲げた上
部前縁部と、その下端縁を内側に折曲した圧接片部と、
さらに圧接片部の棟側に延長した係合片部とをそれぞれ
形成させ、 前記棟側成形部には、面板部の他側を上方に立上らせ
て、上端に前記圧接片部の下面を圧接させる上端突当て
縁を設けた下部前縁部と、前記上端突当て縁から棟側に
折曲した延長部と、延長部をさらに棟側に延長し上方軒
側に折返して前記係合片部を係合抱持させる抱持部と、
抱持部の端縁部を立上げた被取付け立上り部とをそれぞ
れ形成させ、 棟側成形部と軒側成形部とを係合させたときに、前記下
部前縁部より上方に、棟側成形部の抱持部及び立上り部
と、軒側成形部の上部前縁部の一部及び圧接片部とによ
り、本来の軒側成形部が有する空間の略1/3以上の容
積を占める大きな毛細管現象防止用の空間を形成したこ
とを特徴とする横葺き屋根板。 - 【請求項2】 軒側成形部の圧接片部と係合片部との
間、および棟側成形部の延長部と抱持部との間に、それ
ぞれ上方への立上り段部を介在させたことを特徴とする
請求項1に記載の横葺き屋根板。 - 【請求項3】 軒側成形部の係合片部の端縁部に縁曲げ
部を形成したことを特徴とする請求項1または2のいず
れかに記載の横葺き屋根板。 - 【請求項4】 金属板の裏面に断熱防音部材層を設ける
と共に、軒側成形部を金属板のみで形成したことを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の横葺き屋根板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3197284A JP2628417B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 横葺き屋根板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3197284A JP2628417B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 横葺き屋根板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61081086A Division JPH0721227B2 (ja) | 1985-07-24 | 1986-04-10 | 横葺き屋根 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04350244A JPH04350244A (ja) | 1992-12-04 |
JP2628417B2 true JP2628417B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=16371906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3197284A Expired - Fee Related JP2628417B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 横葺き屋根板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2628417B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5550083Y2 (ja) * | 1975-07-07 | 1980-11-21 |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP3197284A patent/JP2628417B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04350244A (ja) | 1992-12-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |