JP2001226614A - 水系インク組成物及び画像形成方法 - Google Patents
水系インク組成物及び画像形成方法Info
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Abstract
充分な画像保存性を有するインク組成物を提供すること
及び高い画質と充分な画像保存性を有する画像を形成す
る方法を提供すること。 【解決手段】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が水系溶媒に溶解
していることを特徴とする水系インク組成物。
Description
画像堅牢性を有する新規なインク組成物及び画像形成方
法に関し、さらに詳しくは、インクジェット記録方法に
用いることができるインク組成物及びインクジェット記
録をすることができる画像形成方法に関する。
な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急
速な発展を遂げている。広範囲の分野でインクジェット
記録方式を採用したプリンタが製造されており、また、
その使用用途に応じてインクの種類も多岐に及んでい
る。
クジェット記録液が用いられている。これらインクジェ
ット記録に用いる水系インクジェット記録液は、染料系
インクと顔料系インクに大別される。
存安定性がよく市場で高い評価を得ている。一方で、画
像保存性(耐光性、にじみ等)についてはいまだ満足の
いくレベルではない。顔料系インクは染料系インクに比
べて高い画像保存性を有するが、分散工程が必要であ
り、かつ、分散物の安定性に限度があるため、インクジ
ェット記録に用いる際、コスト的なデメリットや、長期
使用に際して目詰まりを発生させるなどの問題をもたら
す。さらに、染料に対して画質(色再現性、光沢感、ブ
ロンジングなど)で見劣りする。
インク保存安定性)と顔料の優れた画像保存性(耐光
性、にじみなど)を持ち合わせた新規な色剤が求められ
ている。近年、特定の顔料を化学修飾し、有機溶剤可溶
にする技術が開発された。例えば、特開平7-150068号公
報にはキナクリドン、インジゴ等の顔料上の窒素原子を
特定のオキシカルボニル基で修飾した有機溶剤可溶性の
化合物が開示されており、さらにこの修飾した化合物を
加熱処理することで、もとの顔料を再生することが開示
されている(ラテント顔料技術)。
号公報には上記のラテント技術をインクジェット記録に
適用した技術が開示されているが、開示された顔料を化
学修飾した化合物は有機溶剤可溶性のもののみであり、
インクの調製には水不溶性有機溶剤を必要としている。
しては低沸点及び高沸点の水不溶性有機溶剤が用いられ
るが、低沸点の水不溶性有機溶剤を用いた場合、プリン
ト中及び乾燥過程で有機溶剤が揮発し、人体および環境
への影響が大きく好ましくない。さらに、ヘッド上での
水不溶性有機溶剤の揮発は、ヘッドの目詰まりを頻発す
ることになる。また、高沸点の水不溶性有機溶剤を用い
た場合、画像の乾燥性が悪く、画像上に溶剤が多量に残
ってしまう。特に、高画質が得られる専用光沢紙を用い
た場合には乾燥性がさらに悪くなり、重ねによる裏移り
が生じる。
は、長期のインク保存安定性を有し、高い画質と充分な
画像保存性を有するインク組成物を提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、新規な水系インク組成物を
用いて、高い画質と充分な画像保存性を有する画像を形
成する方法を提供することにある。
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が水系溶媒に溶解している
ことを特徴とする水系インク組成物。 (2)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(1)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
アリール基を表し、R2は置換基を有してもよいフェニ
ル基を表し、R3は置換基を有してもよいフェニル基を
表す。但し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは、下
記一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基であ
る。
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)] (3)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(4)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
し、R10は水酸基、または、置換基を有してもよいアミ
ノ基、アシルアミノ基またはカルバモイル基を表す。m
4は0ないし7を表す。但し、R9もしくはR10上の置換
基の少なくとも1つは、下記一般式(2)もしくは一般
式(3)で表される基である。
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)] (4)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(5)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
R13、R14は置換基を表し、n5、m5はそれぞれ0ない
し4を表す。] (5)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(6)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
は水溶性基を有する置換基を表す。但し、R15、R16、
R17、R18、R19の少なくとも2つは水溶性基を有する
置換基である。] (6)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(7)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
R22、R23、R24は置換基を表し、m7、l7、n7はそ
れぞれ0ないし4を表す。] (7)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(8)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
R27、R28は置換基を表し、n8、m8はそれぞれ0ない
し4を表す。] (8)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(9)で表
される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載
の水系インク組成物。
R31、R32は水素原子または置換基を表す。] (9)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(10)で
表される化合物であることを特徴とする上記(1)に記
載の水系インク組成物。
置換基を表す。m10は1ないし8を表し、n10は0ない
し8を表す。] (10)化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射
線的手段から選ばれた少なくとも一つの手段によって不
溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式(11)
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)に
記載の水系インク組成物。
はAの窒素原子に結合している。Xは水素原子またはカ
ウンターカチオンを表し、R35は置換基を表し、l11は
0ないし4を表す。また、l11が2ないし4である場
合、複数のR35は結合し環を形成してもよい。kは1な
いし5を表す。] (11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の水系
インク組成物を用いてプリント媒体上にプリントした
後、プリント媒体上に形成された化学的手段、熱的手
段、光分解的手段及び放射線的手段から選ばれた少なく
とも1つの手段によって、不溶性顔料に転換され得る前
駆体を、化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射
線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不
溶性顔料に転換させることを特徴とする画像形成方法。 (12)化学的手段が酸を作用させる手段であり、か
つ、該酸を作用させる手段と熱的手段を組み合わせた手
段によって、不溶性顔料に転換され得る前駆体を、不溶
性顔料に転換させることを特徴とする上記(11)に記
載の画像形成方法。により達成される。
発明の化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射線
的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不溶
性顔料に転換され得る前駆体(以下、本発明の前駆体と
いうことがある。)における不溶性顔料は特に限定する
ものではないが、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、
メチン顔料、ジフェニルメタン顔料、トリフェニルメタ
ン顔料、キナクリドン顔料、アントラキノン顔料、ペリ
レン顔料、インジゴ顔料、キノフタロン顔料、イソイン
ドリノン顔料、イソインドリン顔料、アジン顔料、オキ
サジン顔料、チアジン顔料、ジオキサジン顔料、チアゾ
ール顔料、フタロシアニン顔料、ジケトピロロピロール
顔料等が挙げられる。
れら置換基としては、ハロゲン(例えば、塩素原子
等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ペン
チル基等)、アリール基(例えば、フェニル基等)、へ
テロ環基(例えば、ピリジル基、フリル基、チエニル基
等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ヘキシルオキシ基等)、アミノ基(例えば、ジメチ
ルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルア
ミノ基、プロパノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基
等)、スルフォニルアミノ基(例えば、メタンスルフォ
ンアミド基、ベンゼンスルフォンアミド基等)等が挙げ
られる。
いものは、アセトアニライド系アゾ顔料、イソインドリ
ン顔料、イソインドリノン顔料、キナクリドン顔料、ナ
フトールアゾ顔料、ピロロピロール顔料、フタロシアニ
ン顔料が挙げられる。本発明の前駆体は、水溶性の化合
物であることが好ましい。前駆体を水溶性にするための
好ましい方法は、不溶性顔料上の化学修飾可能な窒素原
子の少なくとも一つを化学修飾し、かつ、化学修飾の際
に導入する基の少なくとも一つの基を水溶性基とするこ
とである。
例えば、アシル基、オキシカルボニル基、アミノカルボ
ニル基、チオカルボニル基、スルフォニル基、アミノス
ルフォニル基等を挙げることができる。水溶性基として
は、アニオン性基〔例えば、SO3X、COOX等(X
は水素原子もしくはカウンターカチオンを表す。)〕、
カチオン性基(例えば、4級アンモニウム塩基等)、ノ
ニオン性基(例えば、ポリオキシアルキレン構造を有す
る基、多価アルコールのエステル構造を有する基等)の
いずれでもよいが、アニオン性基が好ましく、更に好ま
しくは、少なくとも1つの−SO3Xを有する基であ
る。
一般式(1)、(4)、(5)、(6)、(7)、
(8)、(9)、(10)または(11)で表される化
合物が好ましい。以下、一般式(1)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)ま
たは(11)で表される化合物について順次説明する。
先ず、一般式(1)で表される化合物について説明す
る。
アリール基を表し、R2は置換基を有してもよいフェニ
ル基を表し、R3は置換基を有してもよいフェニル基を
表す。但し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは、下
記一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基であ
る。
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)]
換基を有してもよいアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、t−ブチル基等が挙げられ、置換基を有
してもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、
p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
ニル基において、フェニル基が有していてもよい置換基
としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子等)等が挙げられる。R3で表される置換基を
有してもよいフェニル基において、フェニル基が有して
いてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例え
ば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、ア
ルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基
等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子
等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニルカ
ルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェニ
ルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられる。
般式(2)もしくは一般式(3)で表される基である
が、一般式(2)及び一般式(3)において、R4、R6
及びR 7で表される水溶性基を有する置換基としては、
下記一般式(12)で表される基が好ましい。
基を表し、該2価の結合基としては、−CO−、−CO
O−、−CONR−(Rは水素原子もしくはアルキル基
を表す。)、−CS−、−SO2−、−SO2NR−(R
は水素原子もしくはアルキル基を表す。)、−CONH
SO2−、−S−、−Si−等が好ましい。J2は結合可
能な2価の結合基を表し、該2価の結合基としては、例
えば、アルキレン基、フェニレン基、−O−、−COO
−、−OCO−、
す。)、あるいは、これらの基を組み合わせた基が挙げ
られる。
は、アニオン性基〔例えば、SO3X、COOX(Xは
水素原子またはカウンターカチオンを表す。)等〕、カ
チオン性基(例えば、4級アンモニウム塩基)、ノニオ
ン性基(例えば、ポリオキシアルキレン構造を有する
基、多価アルコールのエステル構造を有する基等)のい
ずれでもよいが、アニオン性基が好ましく、更に好まし
くは、少なくとも1つのSO3Xを有する基である。m1
は1〜2を表し、m2は1〜3を表す。
R5、R8で表される置換基としては、例えば、アルキル
基(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基
等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキ
シ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニル
カルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェ
ニルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル
基(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられ
る。次に、一般式(4)で表される化合物について説明
する。
し、R10は水酸基、または、置換基を有してもよいアミ
ノ基、アシルアミノ基またはカルバモイル基を表す。m
4は0ないし7を表す。但し、R9もしくはR10上の置換
基の少なくとも1つは、下記一般式(2)もしくは一般
式(3)で表される基である。
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)]
換基を有してもよいフェニル基において、フェニル基が
有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、トリフロロメチル基
等)、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ基、エトキ
シ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子等)、ニトロ基、カルバモイル基(例えば、フェニル
カルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、フェ
ニルスルファモイル基等)、アルキルオキシカルボニル
基(例えば、メトキシカルボニル基等)等が挙げられ
る。
ノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基において、アミ
ノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基が有していても
よい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、トリフロロメチル基等)、アリール
基(例えば、フェニル基、ベンズイミダゾリル基等)等
が挙げられる。
1つは、一般式(2)もしくは一般式(3)で表される
基であるが、該一般式(2)もしくは一般式(3)で表
される基は、先に、一般式(1)の説明で示した一般式
(2)及び一般式(3)で表される基とそれぞれ同義で
ある。次に、一般式(5)で表される化合物について説
明する。
R13、R14は置換基を表し、n5、m5は0ないし4を表
す。]
れる水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で
示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置
換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した
一般式(12)で表される基が好ましい。R13、R14で
表される置換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、
塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、ペンチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エト
キシ基、ヘキシルオキシ基等)が挙げられる。次に、一
般式(6)で表される化合物について説明する。
は水溶性基を有する置換基を表す。但し、R15、R16、
R17、R18、R19の少なくとも2つは水溶性基を有する
置換基を表す。]
R17、R18、R19で表される水溶性基を有する置換基
は、一般式(1)の説明で示したR4、R6及びR7で表
される水溶性基を有する置換基と同義であり、先に、一
般式(1)の説明で示した一般式(12)で表される基
が好ましい。次に、一般式(7)で表される化合物につ
いて説明する。
R22、R23、R24は置換基を表し、m7、l7、n7はそ
れぞれ0ないし4を表す。]
れる水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で
示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置
換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した
一般式(12)で表される基が好ましい。R22、R23、
R24で表される置換基としては、アルキル基(例えば、
メチル基、エチル基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素
原子等)等が挙げられる。次に、一般式(8)で表され
る化合物について説明する。
R27、R28は置換基を表し、n8、m8はそれぞれ0ない
し4を表す。]
れる水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で
示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置
換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した
一般式(12)で表される基が好ましい。R31、R32で
表される置換基としては、アルキルオキシ基(例えば、
メチルオキシ基、エチルオキシ基等)、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子等)等が挙げられる。次に、一般式
(9)で表される化合物について説明する。
R31、R32は水素原子または置換基を表す。]
れる水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で
示したR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置
換基と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した
一般式(12)で表される基が好ましい。
換基を有してもよいフェニル基が好ましく、置換基とし
ては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素原子等)、アル
キル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルコキシ
基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基
(例えば、ジメチルアミノ基等)が挙げられる。次に、
一般式(10)で表される化合物について説明する。
置換基を表す。m10は1ないし8を表し、n10は0ない
し8を表す。]
水溶性基を有する置換基は、一般式(1)の説明で示し
たR4、R6及びR7で表される水溶性基を有する置換基
と同義であり、先に、一般式(1)の説明で示した一般
式(12)で表される基が好ましい。R34で表される置
換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素原子
等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ペン
チル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、
ヘキシルオキシ基等)が挙げられる。次に、一般式(1
1)で表される化合物について説明する。一般式(1
1)で表される化合物は、本発明の前駆体として特に好
ましい化合物である。
はAの窒素原子に結合している。Xは水素原子またはカ
ウンターカチオンを表し、R35は置換基を表し、l11は
0ないし4を表す。また、l11が2ないし4である場
合、複数のR35は結合し環を形成してもよい。kは1な
いし5を表す。]一般式(11)において、Aで表され
る不溶性顔料残基としては、例えば、アゾ顔料、アゾメ
チン顔料、メチン顔料、ジフェニルメタン顔料、トリフ
ェニルメタン顔料、キナクリドン顔料、アントラキノン
顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キノフタロン顔
料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、アジ
ン顔料、オキサジン顔料、チアジン顔料、ジオキサジン
顔料、チアゾール顔料、フタロシアニン顔料、ジケトピ
ロロピロール顔料等の残基が挙げられる。これらの顔料
は置換基を有してもよい。
ゲン原子(例えば、塩素原子等)、アルキル基(例え
ば、メチル基、エチル基、ペンチル基等)、アリール基
(例えば、フェニル基等)、ヘテロ環基(例えば、ピリ
ジル基、フリル基、チエニル基等)アルコキシ(例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等)、
アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等)、アシルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基等)、スルフォニルアミノ基
(例えば、メタンスルフォンアミド基、ベンゼンスルフ
ォンアミド基等)等が挙げられる。
好ましいものには、アセトアニライドアゾ顔料、イソイ
ンドリン顔料、イソインドリノン顔料、キナクリドン顔
料、ナフトールアジ顔料、ピロロピロール顔料、インジ
ゴ顔料、フタロシアニン顔料が挙げられる。
としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等
の金属イオン、アンモニウムイオンが挙げられる。R35
で表される置換基の具体例としては、例えば、アルキル
基(例えば、メチル基等)、ハロゲン原子(例えば、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、ニトロ基、アルコ
キシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピ
ルオキシ基等)、SO3X基(Xは水素原子またはカウ
ンターカチオンを表し、カウンターカチオンの具体例と
しては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等の
金属イオン、アンモニウムイオンが挙げられる。)が挙
げられる。以下に、本発明の不溶性顔料に転換され得る
前駆体の具体的化合物例を示す。
公知の方法で修飾することによって合成できる。不溶性
顔料を修飾する公知の方法としては、例えば、酸クロリ
ドもしくは酸無水物によるアシル化、クロルギ酸エステ
ルもしくはO(COOR)2(R:アルキル基、フェニ
ル基等)によるオキシカルボニル化、スルフォニルクロ
ライドによるスルフォニル化等が挙げられる。
メチルフォルムアミド150mlに分散し、そこへm−
スルホ安息香酸クロリド46gを1時間かけて添加し
た。添加後、内温80℃で10時間反応した。反応液を
室温に戻し、塩化バリウム42gを含む水溶液に投入し
た。析出した固体をろ過により得た。この固体を温水4
00mlに溶解し、熱時ろ過により不溶分を除いた。得
られた溶液に、硫酸カリウム35gを含む水溶液を加え
て、撹拌し、析出した固体をろ過により除き、ろ液を減
圧で濃縮した。残さを純水にて再結晶し目的物16gを
得た。NMR、マススペクトルにより、得られた化合物
が目的物であることを同定した。
セトンで洗浄乾燥したもの13.6g、水素化ナトリウ
ム6.4gを乾燥したN−メチル−2−ピロリドン40
0ml、ヘキサメチレンフォスフォリックトリアミド
(HMPA)100mlの混合物を、80℃で30分加
熱撹拌した。60℃に冷却後、o−スルフォ安息香酸無
水物9.2gを添加後、80℃で2時間加熱撹拌した。
60℃に冷却後、o−スルフォ安息香酸無水物9.2g
を添加し、80℃で8時間加熱撹拌した。混合物を室温
まで冷却し、n−ヘキサン2Lに投入し撹拌後、静置し
た。2層に別れた上層をデカンネーションで除いた。こ
の作業をさらに2回行うと黄褐色の固体が得られる。こ
れを200gの氷水と混合、撹拌した。塩酸でpH9に
調整後、この混合物に食塩20gを加え、60℃に加温
し、一晩放冷、放置した。析出した少量の固体をろ過に
より除き、ろ液に更に食塩40gを加え60℃に加温
し、1晩放冷、放置し、析出した固体をろ過により得
た。この固体を少量の熱水に溶解し、冷却、放置し、析
出した固体をろ過により目的物を得た。乾燥後の収量は
8.5gであった。NMR、マススペクトルにより、得
られた化合物が目的物であることを同定した。
駆体を水系溶媒に溶解することにより得ることができ
る。本発明において、水系溶媒とは水及び水に水溶性有
機溶媒を混合した溶媒をいう。これら溶媒には少量の他
の溶媒を混合することができる。本発明に用いられる水
溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリー
ブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、
ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオー
ル、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコー
ル等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモ
ノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニ
ルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジ
アミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、
ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロ
ピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロ
リドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメ
チルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラ
ン等)、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。水
溶性有機溶媒は単独もしくは複数を併用してもよい。水
溶性有機溶媒のインク中の添加量としては、総量で5−
60重量%が好ましい。
安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、
保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に
応じて、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、
皮膜形成剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を添加するこ
ともできる。
度として40cps以下が好ましく、30cps以下で
あることがより好ましい。本発明のインク組成物は、そ
の飛翔時の表面張力は20mN/m以上が好ましく、4
0〜60mN/mであることがより好ましい。本発明の
インク組成物において、本発明の前駆体の含有量は、
0.5%〜10%が好ましい。
する。本発明の水系インク組成物をプリント媒体上にプ
リントする方法としては、インクジェットプリント方式
が好ましい。本発明に用いられるインクジェットプリン
ト方式は、特に制約はなく、コンティニュアス方式及び
オンデマンド方式のいずれでもよい。オンデマンド型方
式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキ
ャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピ
ストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型
等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェ
ット型、バブルジェット型等)などが挙げられる。プリ
ント媒体としては、いわゆる普通紙、専用紙(コート
紙、光沢紙)のいずれでもよい。
明の前駆体を不溶性顔料に転換させ得る、化学的手段、
熱的手段、光分解的手段、放射線的手段のいずれかの手
段もしくはこれら手段を組み合わせた手段で不溶性顔料
に転換する。上記化学的手段とは、前駆体の不溶性顔料
への転換を開始もしくは促進する化合物(以下、顔料化
化合物ということがある。)を何らかの方法でプリント
媒体上で前駆体と共存させることをいう。共存させる方
法としては、あらかじめ顔料化化合物を含有させた専用
プリント媒体を用いる方法、プリント前後にプリント媒
体上に顔料化化合物を供給する方法などがある。
化化合物を供給する方法としては、例えば、 1)インクジェットプリンターのヘッドから顔料化化合
物の溶液を画像イメージに重ねるようにしてプリントす
る方法 2)コーターを用いて顔料化化合物の溶液をプリント媒
体に一様に塗布する方法 3)顔料化化合物の溶液の入った浴を用意し、プリント
媒体をディップする方法 4)顔料化化合物の溶液をスポンジ状の媒体に吸収さ
せ、そのスポンジをプリント媒体に接触させる方法 5)噴霧器により顔料化化合物の溶液をプリント媒体に
噴霧する方法 などが挙げられる。
剤、親電子剤、酸化剤、還元剤、配位性化合物などが挙
げられ、好ましくは酸または塩基であり、特に好ましい
のは酸である。また、顔料化化合物は水溶性化合物であ
ることが好ましく、水を主成分とする溶液にしてプリン
ト媒体に供給することが更に好ましい。顔料化化合物と
して用いる酸は、有機酸、無機酸のいずれでもよく、有
機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ラウリン
酸、アクリル酸、アスコルビン酸、安息香酸、サリチル
酸、乳酸、シュウ酸等が挙げられ、無機酸としては、例
えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられ
る。塩基は、有機塩基、無機塩基のいずれでもよく、有
機塩基としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミ
ン、アミノエタノール、トリエタノールアミン、ジメチ
ルアニリン、ルチジン等が挙げられ、無機塩基として
は、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、酢酸ナトリウム等が挙げられる。
熱的手段とは、プリント後のプリント物を加熱すること
をいう。加熱温度は、50℃〜230℃の範囲が好まし
く、さらに好ましくは、70℃〜190℃である。加熱
手段としては、熱ローラー(例えば、電子写真用熱定着
ローラー)、温風、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
本発明の前駆体を不溶性顔料に転換させる光分解的手段
とは、例えば、プリント後のプリント物に紫外線、可視
光、赤外線などを照射することをいう。本発明の前駆体
を不溶性顔料に転換させる好ましい形態は、プリントの
前後どちらかで、酸性水溶液もしくは塩基性水溶液をプ
リント媒体に供給し、加熱する方法である。
の調整 表1及び2に示す量の表1及び2に示す色材、表1及び
2に示す量の表1及び2に示す溶剤と総量が100部に
なる量のイオン交換水を加えインクを調整した。なお、
表1及び2に示す添加剤を0.1%添加した。
TG(信越化学)6部、イオン交換水8部をサンドミル
にて8時間分散した(0.3mmジルコニアビーズ使
用)。この分散液に、ジエチレングリコール20部と総
量が100部になる量のイオン交換水を加え、インクを
調整した。
トプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、普通紙(Xerox4024)に記録
し、画像サンプルを得た。このサンプルに10%炭酸ナ
トリウム水溶液をワイヤーバーを用いて塗布、乾燥した
後、電子写真用の熱定着ローラーを180℃に設定し処
理したところ青色の画像1が得られた。得られた画像1
は不溶性顔料に転換した画像であった。
トプリンタBJC700J(キヤノン株式会社製)によ
って、普通紙(Xerox4024)に記録、画像サン
プルを得た。この際、普通紙耐水強化剤を10%炭酸ナ
トリウム水溶液に置き換え、インク13の画像に10%
炭酸ナトリウム水溶液が普通紙上で混合するようにし
た。この画像サンプルを電子写真用の熱定着ローラーを
180℃に設定し処理したところ青色の画像2が得られ
た。得られた画像2は不溶性顔料に転換した画像であっ
た。
トプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、普通紙(Xerox4024)に記録、
画像サンプルを得た。このサンプルに10%炭酸ナトリ
ウム水溶液をワイヤーバーを用いて塗布後、温風(10
0℃)乾燥すると、赤紫色の画像3が得られた。得られ
た画像3は不溶性顔料に転換した画像であった。
トプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、専用光沢紙(フォトジェットペーパーQ
P厚手)(コニカ(株)製)に記録し、画像サンプルを
得た。このサンプルに10%炭酸ナトリウム水溶液をワ
イヤーバーを用いて塗布、乾燥後、電子写真用の熱定着
ローラーを180℃に設定し処理したところ青色の画像
4が得られた。得られた画像4は不溶性顔料に転換した
画像であった。
ンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によ
って、専用光沢紙(フォトジェットペーパーQP厚手)
(コニカ(株)製)に記録し、画像サンプルを得た。こ
のサンプルに10%炭酸ナトリウム水溶液をワイヤーバ
ーを用いて塗布、乾燥後、ドライヤーにて温風(約80
℃)を1分当てたところ青色の画像5が得られた。得ら
れた画像5は不溶性顔料に転換した画像であった。
トプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、予め10%炭酸ナトリウム水溶液をワイ
ヤーバーを用いて塗布、乾燥した専用光沢紙(フォトジ
ェットペーパーQP厚手)(コニカ(株)製)に記録
し、画像サンプルを得た。このサンプルを電子写真用の
熱定着ローラーを180℃に設定し処理したところ青色
の画像6が得られた。得られた画像6は不溶性顔料に転
換した画像であった。
ットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、普通紙(Xerox4024)に記録
し、画像7を得た。
ットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、普通紙(Xerox4024)に記録
し、画像8を得た。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
2、14、15に変えた以外は画像5の作成と同様にし
て画像9〜22を作成した。得られた画像9〜22はい
ずれも不溶性顔料に転換した画像であった。
ンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によ
って、専用光沢紙(コニカ(株)製フォトジェットペー
パーQP厚手)に記録し、画像サンプルを得た。このサ
ンプルに50倍希釈した硫酸水溶液をワイヤーパーを用
いて塗布、乾燥後、電子写真用の熱定着ローラーを18
0℃に設定し処理したところマゼンタ色の画像23が得
られた。た。得られた画像23は不溶性顔料に転換した
画像であった。
ンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社製)によ
って、専用光沢紙(コニカ(株)製フォトジェットペー
パーQP厚手)に記録し、画像サンプルを得た。このサ
ンプルに10%のp−トルエンスルフォン酸水溶液をワ
イヤーバーを用いて塗布、乾燥後、電子写真用の熱定着
ローラーを180℃に設定し処理したところマゼンタ色
の画像24が得られた。得られた画像24は不溶性顔料
に転換した画像であった。
P厚手)にあらかじめ10%のp−トルエンスルフォン
酸水溶液をワイヤーバーを用いて塗布、乾燥後、インク
17(黄色のインク)をインクジェットプリンタMJ−
810(セイコーエプソン株式会社製)によって記録、
画像サンプルを得た。このサンプルを電子写真用の熱定
着ローラーを180℃に設定し処理したところマゼンタ
色の画像25が得られた。得られた画像25は不溶性顔
料に転換した画像であった。
16、18、19、20、21、22、23、27に変
えた以外は画像23の作成と同様にして画像26〜36
を作成した。得られた画像26〜33はいずれも不溶性
顔料に転換した画像であった。
ットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、専用光沢紙(フォトジェットペーパーQ
P厚手)(コニカ(株)製)に記録し、画像34を得
た。
ットプリンタMJ−810(セイコーエプソン株式会社
製)によって、専用光沢紙(フォトジェットペーパーQ
P厚手)(コニカ(株)製)に記録し、画像35を得
た。
3、7及び8について画像保存性の評価として耐光性評
価とにじみ評価を下記によって評価した。得られた結果
を表3に記す。本発明の画像は色彩度において染料イン
クと遜色なく、比較の画像7に比べて画質が向上してい
た。
ルを、Xeフェードメーターで照射(70000Lx、
400時間)し、下記式により、反射濃度残存率を求
め、下記の評価基準で評価した。 反射濃度残存率(%)=[(Xe照射後の反射濃度)/
(Xe照射前の反射濃度)]×100 〈評価基準〉 ○;反射濃度残存率が90%以上 ×;反射濃度残存率が90%未満
相対湿度80%の環境下で30日保存し、保存の前後で
の、幅1mmの細線部のにじみを観察し、下記の評価基
準で評価した。 〈評価基準〉 ○;にじみにより線幅の広がりが10%未満 ×;にじみにより線幅の広がりが10%以上
5、6、9、10、11、12、13、14、15、1
6、17、18、19、20、21、22、23、2
6、27、28、29、30、31、32、33、3
4、35について画像保存性の評価として耐光性評価と
にじみ評価を実施例3と同様にして評価した。また、画
質評価として光沢感とブロンズを目視により下記の評価
基準で評価した。得られた結果を表4、表5に記す。
いる
インク試料1〜27、比較顔料インク試料28、比較染
料インク試料29を用い、インクジェットプリンタMJ
−810(セイコーエプソン株式会社製)によって、普
通紙(Xerox4024)に記録し、画像を得た。比
較顔料インク試料28を用いて記録した画像は、筋状の
画像欠陥が多数見られたが、保存後のインク試料1〜2
7、比較染料インク試料29を用いて記録した画像は、
保存前のインク試料1〜27、比較染料インク試料29
を用いて記録した画像と同様に、画像欠陥のない画像で
あった。
ク保存性を有しており、かつ、本発明の水系インク組成
物を用いた本発明の画像形成方法により得た画像は、従
来の顔料インク画像に比べて、画質(光沢、ブロンズの
有無)が向上しており、染料画質に近い優れた画質を有
している。また、従来の顔料インク画像に近い優れた画
像堅牢性(耐光性、にじみ)を有している。
Claims (12)
- 【請求項1】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が水系溶媒に溶解
していることを特徴とする水系インク組成物。 - 【請求項2】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化1】 [式中、R1は置換基を有してもよいアルキル基または
アリール基を表し、R2は置換基を有してもよいフェニ
ル基を表し、R3は置換基を有してもよいフェニル基を
表す。但し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは、下
記一般式(2)もしくは一般式(3)で表される基であ
る。 【化2】 (一般式(2)及び一般式(3)において、R4は水溶
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)] - 【請求項3】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化3】 [式中、R9は置換基を有してもよいフェニル基を表
し、R10は水酸基、または、置換基を有してもよいアミ
ノ基、アシルアミノ基またはカルバモイル基を表す。m
4は0ないし7を表す。但し、R9もしくはR10上の置換
基の少なくとも1つは、下記一般式(2)もしくは一般
式(3)で表される基である。 【化4】 (一般式(2)及び一般式(3)において、R4は水溶
性基を有する置換基を表し、R5は置換基を表し、m2は
0ないし3を表す。R6、R7は水溶性基を有する置換基
を表し、R8は置換基を表し、m3は0ないし3を表
す。)] - 【請求項4】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(5)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化5】 [式中、R11、R12は水溶性基を有する置換基を表し、
R13、R14は置換基を表し、n5、m5はそれぞれ0ない
し4を表す。] - 【請求項5】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(6)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化6】 [式中、R15、R16、R17、R18、R19は水素原子また
は水溶性基を有する置換基を表す。但し、R15、R16、
R17、R18、R19の少なくとも2つは水溶性基を有する
置換基である。] - 【請求項6】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(7)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化7】 [式中、R20、R21は水溶性基を有する置換基を表し、
R22、R23、R24は置換基を表し、m7、l7、n7はそ
れぞれ0ないし4を表す。] - 【請求項7】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(8)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化8】 [式中、R25、R26は水溶性基を有する置換基を表し、
R27、R28は置換基を表し、n8、m8はそれぞれ0ない
し4を表す。] - 【請求項8】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(9)で表される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の水系インク組成物。 【化9】 [式中、R29、R30は水溶性基を有する置換基を表し、
R31、R32は水素原子または置換基を表す。] - 【請求項9】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段及
び放射線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によ
って不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(10)で表される化合物であることを特徴とする請求
項1に記載の水系インク組成物。 【化10】 [式中、R33は水溶性基を有する置換基を表し、R34は
置換基を表す。m10は1ないし8を表し、n10は0ない
し8を表す。] - 【請求項10】 化学的手段、熱的手段、光分解的手段
及び放射線的手段から選ばれた少なくとも一つの手段に
よって不溶性顔料に転換され得る前駆体が、下記一般式
(11)で表される化合物であることを特徴とする請求
項1に記載の水系インク組成物。 【化11】 [式中、Aは不溶性顔料残基を表す。式中の括弧内の基
はAの窒素原子に結合している。Xは水素原子またはカ
ウンターカチオンを表し、R35は置換基を表し、l11は
0ないし4を表す。また、l11が2ないし4である場
合、複数のR35は結合し環を形成してもよい。kは1な
いし5を表す。] - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の水
系インク組成物を用いてプリント媒体上にプリントした
後、プリント媒体上に形成された化学的手段、熱的手
段、光分解的手段及び放射線的手段から選ばれた少なく
とも1つの手段によって、不溶性顔料に転換され得る前
駆体を、化学的手段、熱的手段、光分解的手段及び放射
線的手段から選ばれた少なくとも1つの手段によって不
溶性顔料に転換させることを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項12】 化学的手段が酸を作用させる手段であ
り、かつ、該酸を作用させる手段と熱的手段を組み合わ
せた手段によって、不溶性顔料に転換され得る前駆体
を、不溶性顔料に転換させることを特徴とする請求項1
1に記載の画像形成方法。
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