JP2000169777A - インクジェット用インクおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インクおよびインクジェット記録方法

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JP2000169777A
JP2000169777A JP28069299A JP28069299A JP2000169777A JP 2000169777 A JP2000169777 A JP 2000169777A JP 28069299 A JP28069299 A JP 28069299A JP 28069299 A JP28069299 A JP 28069299A JP 2000169777 A JP2000169777 A JP 2000169777A
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Japan
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group
substituent
ink
heterocyclic
sulfo
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JP28069299A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Fujiwara
淑記 藤原
Takayoshi Kamio
隆義 神尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なマゼンタ色相あるいはシアン色相を有
し、堅牢性の高い画像を形成することができるインクジ
ェット用インクおよびインクジェット記録方法を得る。 【解決手段】 下記式(I)で表されるアゾ色素をイン
クジェット用インクに用いる。 【化1】 式中、X1 は、=N−または=CR4 −であり;Y
1 は、−N=または−CR 5 =であり;Z1 は、−S
−、−NR6 −または−N=CR7 −(右側がY1 に結
合)であり;そして、アゾ色素は、少なくとも一つのカ
ルボキシルまたはスルホを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
インク、およびそれを用いたインクジェット記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、材料費が安
価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が
少ないこと、さらにカラー記録が容易であることから、
急速に普及し、さらに発展しつつある。インクジェット
記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐
出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液
滴を吐出させる方式、あるいは静電力により液滴を吸引
吐出させる方式がある。また、インクジェット用インク
としては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶
融型)インクが用いられる。
【0003】インクジェット用インクに用いられる色素
に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度記
録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、
空気、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像
材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとし
ての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が
高いこと、さらには、安価に入手できることが要求され
ている。しかしながら、これらの要求を高いレベルで満
たす色素を捜し求めることは、極めて難しい。特に、良
好なマゼンタ色相あるいはシアン色相を有し、光堅牢性
に優れた色素が強く望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既にインクジェット用
として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されて
いる。しかし、未だに全ての要求を満足する色素は、発
見されていないのが現状である。カラーインデックス
(C. I. )番号が付与されているような、従来から良
く知られている染料や顔料では、インクジェット用イン
クに要求される色相と堅牢性とを両立させることは難し
い。特開昭61−36362号および特開平2−212
566号の各公報には、色相と光堅牢性の両立を目的と
したインクジェット用インクが開示されている。しか
し、各公報で用いている色素は、水性インクとして用い
る場合に、水への溶解性が不充分である。また、各公報
に記載の色素をインクジェット用水性インクとして用い
ると、湿熱堅牢性にも問題が生じる。本発明の目的は、
良好なマゼンタ色相あるいはシアン色相を有し、堅牢性
の高い画像を形成することができるインクジェット用イ
ンクおよびインクジェット記録方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(6)のインクジェット用インクおよび下記
(7)の式(I)で表されるアゾ色素を含むことを特徴
とするインクジェット用インクにより達成された。 (1)下記式(I)で表されるアゾ色素を含むことを特
徴とするインクジェット用インク:
【0006】
【化3】
【0007】[式中、X1 は、=N−または=CR4
であり;Y1 は、−N=または−CR 5 =であり;Z1
は、−S−、−NR6 −または−N=CR7 −(右側が
1 に結合)であり;ベンゼン環Aは、置換基を有して
いてもよく;R1 、R2 およびR6 は、それぞれ独立
に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基またはアリール基であり、各基は置換基を有して
いてもよく、R3 、R4 、R5 およびR7 は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシ
ル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、アルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アリールアミ
ノ基またはアルキルスルホニル基であり、各基は置換基
を有していてもよいか;あるいは、R 1 とR2 、R1
ベンゼン環Aの置換基、R2 とベンゼン環Aの置換基、
3 とR4 、R4 とR5 、またはR5 とR7 が結合し
て、複素環または芳香族環を形成し、結合により形成さ
れる複素環または芳香族環は、置換基を有していてもよ
く;そして、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 、ベンゼン環Aの置換基および結合により形成される
複素環または芳香族環の置換基の少なくとも一つは、カ
ルボキシルまたはスルホを含む基である]。 (2)アゾ色素が下記式(II)で表される(1)に記載
のインクジェット用インク:
【0008】
【化4】
【0009】[式中、X2 は、=N−または=CR14
であり;Z2 は、−S−または−NR 15−であり;ベン
ゼン環Bは、置換基を有していてもよく;R11、R12
よびR 15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基またはアリール基であ
り、各基は置換基を有していてもよく、R13およびR14
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシル
オキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基またはアルキルスルホニル基であ
り、各基は置換基を有していてもよいか;あるいは、R
11とR12、R11とベンゼン環Bの置換基、R12とベンゼ
ン環Bの置換基またはR13とR14が結合して、複素環ま
たは芳香族環を形成し、結合により形成される複素環ま
たは芳香族環は、置換基を有していてもよく;そして、
11、R12、R13、R14、R15、ベンゼン環Bの置換基
および結合により形成される複素環または芳香族環の置
換基の少なくとも一つは、カルボキシルまたはスルホを
含む基である]。
【0010】(3)式(I)において、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基お
よび結合により形成される複素環または芳香族環の置換
基の少なくとも一つが、スルホを含む基である(1)に
記載のインクジェット用インク。 (4)式(I)において、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基および結合によ
り形成される複素環または芳香族環の置換基の少なくと
も二つが、カルボキシルまたはスルホを含む基である
(1)に記載のインクジェット用インク。 (5)水性溶媒中に式(I)で表されるアゾ色素が溶解
している水性インクである(1)に記載のインクジェッ
ト用インク。 (6)インク中の式(I)で表されるアゾ色素の濃度
が、0.2乃至10重量%である(5)に記載のインク
ジェット用インク。 (7)(1)に記載のインクジェット用インクを、液滴
状に噴射して受像材料上に画像を記録することを特徴と
するインクジェット記録方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット用インク
は、下記式(I)で表されるアゾ色素を用いる。
【0012】
【化5】
【0013】式(I)において、X1 は、=N−または
=CR4 −である。式(I)において、Y1 は、−N=
または−CR5 =である。式(I)において、Z1 は、
−S−、−NR6 −または−N=CR7 −(右側がY1
に結合)である。
【0014】式(I)において、ベンゼン環Aは、置換
基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原
子、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、ス
ルホ、アミノ、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルアミノ基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリール
アミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ
基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオ
キシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スル
フィニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボキシルま
たはスルホである。ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、シアノ、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、
アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基およびアルコキシカル
ボニル基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、アミド基、ウレイド基およびスルホンアミド
基がさらに好ましい。
【0015】ハロゲン原子の例には、フッ素原子、塩素
原子および臭素原子が含まれる。アルキル基の炭素原子
数は、1乃至12であることが好ましく、1乃至6であ
ることがさらに好ましく、1乃至3であることが最も好
ましい。。アルキル基は、置換基を有していてもよい。
置換基の例には、ヒドロキシ、アルコキシ基、ハロゲン
原子、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アルキル
基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、
t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シア
ノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルお
よび4−スルホブチルが含まれる。
【0016】シクロアルキル基は、5乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。シクロアルキル基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、スルホおよ
びカルボキシルが含まれる。シクロアルキル基の例に
は、シクロヘキシルが含まれる。アラルキル基は、7乃
至12の炭素原子数を有することが好ましい。アラルキ
ル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、
スルホおよびカルボキシルが含まれる。アラルキル基の
例には、ベンジルおよび2−フェネチルが含まれる。
【0017】アリール基は、7乃至12の炭素原子数を
有することが好ましい。アリール基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、スルホおよびカ
ルボキシルが含まれる。アリール基の例には、フェニ
ル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフ
ェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニ
ルが含まれる。ヘテロ環基は、5員または6員環を有す
ることが好ましい。ヘテロ環基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、スルホおよびカルボキシルが
含まれる。ヘテロ環基の例には、2−ピリジル、2−チ
エニルおよび2−フリルが含まれる。アルキルアミノ基
は、1乃至6の炭素原子数を有することが好ましい。ア
ルキルアミノ基は、置換基を有していてもよい。置換基
の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アル
キルアミノ基の例には、メチルアミノおよびジエチルア
ミノが含まれる。
【0018】アルコキシ基は、1乃至12の炭素原子数
を有することが好ましい。アルコキシ基は、置換基を有
していてもよい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒド
ロキシ、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アルコ
キシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−
カルボキシプロポキシが含まれる。
【0019】アリールオキシ基は、6乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。アリールオキシ基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、アルコキシ
基、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アリールオ
キシ基の例には、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ
およびo−メトキシフェノキシが含まれる。アミド基
は、2乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。
アミド基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アミド基の
例には、アセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミ
ドおよび3,5−ジスルホベンズアミドが含まれる。
【0020】アリールアミノ基は、6乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。アリールアミノ基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原
子、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アリールア
ミノ基の例には、アニリノおよび2−クロロアニリノが
含まれる。ウレイド基は、1乃至12の炭素原子数を有
することが好ましい。ウレイド基は、置換基を有してい
てもよい。置換基の例には、アルキル基およびアリール
基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイ
ド、3,3−ジメチルウレイドおよび3−フェニルウレ
イドが含まれる。
【0021】スルファモイルアミノ基は、置換基を有し
ていてもよい。置換基の例には、アルキル基が含まれ
る。スルファモイルアミノ基の例には、N, N−ジプロ
ピルスルファモイルアミノが含まれる。アルキルチオ基
は、1乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。
アルキルチオ基は、置換基を有していてもよい。置換基
の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アル
キルチオ基の例には、メチルチオおよびエチルチオが含
まれる。
【0022】アリールチオ基は、6乃至12の炭素原子
数を有することが好ましい。アリールチオ基は、置換基
を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基、ス
ルホおよびカルボキシルが含まれる。アリールチオ基の
例には、フェニルチオおよびp−トリルチオが含まれ
る。アルコキシカルボニルアミノ基は、2乃至12の炭
素原子数を有することが好ましい。アルコキシカルボニ
ルアミノ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例
には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アルコキ
シカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルア
ミノが含まれる。
【0023】スルホンアミド基は、1乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。スルホンアミド基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、スルホおよ
びカルボキシルが含まれる。スルホンアミド基の例に
は、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、
3−カルボキシベンゼンスルホンアミドが含まれる。カ
ルバモイル基は、置換基を有していてもよい。置換基の
例には、アルキル基が含まれる。カルバモイル基の例に
は、メチルカルバモイルおよびジメチルカルバモイルが
含まれる。
【0024】スルファモイル基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スル
ファモイル基の例には、ジメチルスルファモイルおよび
ジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイルが含まれ
る。アルキルスルホニル基の例には、メタンスルホニル
が含まれる。アリールスルホニル基の例には、ベンゼン
スルホニルが含まれる。アルコキシカルボニル基は、2
乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。アルコ
キシカルボニル基は、置換基を有していてもよい。置換
基の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。ア
ルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルお
よびエトキシカルボニル基が含まれる。
【0025】ヘテロ環オキシ基は、5員または6員環を
有することが好ましい。ヘテロ環オキシ基は、置換基を
有していてもよい。置換基の例には、ヒドロキシ、スル
ホおよびカルボキシルが含まれる。ヘテロ環オキシ基の
例には、2−テトラヒドロピラニルオキシが含まれる。
アゾ基の例には、p−ニトロフェニルアゾが含まれる。
【0026】アシルオキシ基は、1乃至12の炭素原子
数を有することが好ましい。アシルオキシ基は、置換基
を有していてもよい。置換基の例には、スルホおよびカ
ルボキシルが含まれる。アシルオキシ基の例には、アセ
トキシおよびベンゾイルオキシが含まれる。カルバモイ
ルオキシ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例
には、アルキル基が含まれる。カルバモイルオキシ基の
例には、N−メチルカルバモイルオキシが含まれる。シ
リルオキシ基は置換基を有していてもよい。置換基の例
には、アルキル基が含まれる。シリルオキシ基の例に
は、トリメチルシリルオキシが含まれる。
【0027】アリールオキシカルボニル基は、7乃至1
2の炭素原子数を有することが好ましい。アリールオキ
シカルボニル基は、置換基を有していてもよい。置換基
の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アリ
ールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニ
ルが含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基は、
7乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。アリ
ールオキシカルボニルアミノ基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、スルホおよびカルボキシルが
含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基の例に
は、フェノキシカルボニルアミノが含まれる。イミド基
の例には、N−フタルイミドおよびN−スクシンイミド
が含まれる。
【0028】ヘテロ環チオ基は、5員または6員環を有
することが好ましい。ヘテロ環チオ基は、置換基を有し
ていてもよい。置換基の例には、スルホおよびカルボキ
シルが含まれる。ヘテロ環チオ基の例には、2−ピリジ
ルチオが含まれる。スルフィニル基の例には、フェニル
スルフィニルが含まれる。ホスホリル基の例には、フェ
ノキシホスホリルおよびフェニルホスホリルが含まれ
る。アシル基は、1乃至12の炭素原子数を有すること
が好ましい。アシル基は、置換基を有していてもよい。
置換基の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれ
る。アシル基の例には、アセチルおよびベンゾイルが含
まれる。
【0029】カルボキシルは、塩の状態であってもよ
い。塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオ
ン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有
機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が
含まれる。スルホは、塩の状態であってもよい。塩を形
成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナ
トリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン
(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
【0030】式(I)において、R1 、R2 およびR6
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基またはアリール基であるか、あ
るいは後述するように他の基と結合して、複素環を形成
する。アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基お
よびアリール基の定義および例は、前記ベンゼン環Aの
置換基の定義および例と同様である。R1 、R2 および
6 は(環を形成しない場合)、それぞれ独立に、アル
キル基であることが好ましく、炭素原子数が1乃至10
のアルキル基であることがさらに好ましく、炭素原子数
が1乃至4のアルキル基であることが最も好ましい。式
(I)において、R3 、R4 、R5 およびR7 は、それ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロ
キシル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、アルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、
アルコキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アリール
アミノ基またはアルキルスルホニル基であるか、あるい
は、後述するように他の基と結合して、複素環またはベ
ンゼン環を形成する。各基の定義および例は、前記ベン
ゼン環Aの置換基の定義および例と同様である。R3
4 、R5 およびR7 は(環を形成しない場合)、それ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロ
キシル、カルボキシル、スルホ、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはア
ルキルスルホニル基であることが好ましい。R3 は、シ
アノであることが特に好ましい。
【0031】式(I)において、R1 とR2 、R1 とベ
ンゼン環Aの置換基、R2 とベンゼン環Aの置換基、R
3 とR4 、R4 とR5 、またはR5 とR7 が結合して、
複素環または芳香族環を形成してもよい。R1 とR2
が結合して形成する複素環の例(a1〜a3)、R1
たはR2とベンゼン環Aの置換基とが結合して形成する
複素環の例(b1〜b3)、R3とR4 とが結合して形
成する複素環または芳香族環の例(c1〜c3)を以下
に示す。
【0032】
【化6】
【0033】結合により形成される複素環または芳香族
環は、置換基を有していてもよい。置換基の定義および
例は、前記ベンゼン環Aの置換基の定義および例と同様
である。
【0034】式(I)において、R1 、R2 、R3 、R
4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基および結
合により形成される複素環または芳香族環の置換基の少
なくとも一つは、カルボキシルまたはスルホを含む基で
ある。R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、ベ
ンゼン環Aの置換基および結合により形成される複素環
または芳香族環の置換基の少なくとも一つが、スルホを
含む基であることが好ましい。また、R1 、R2
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基
および結合により形成される複素環または芳香族環の置
換基の少なくとも二つが、カルボキシルまたはスルホを
含む基であることも好ましい。R1 、R2 、R3
4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基および
結合により形成される複素環または芳香族環の置換基の
少なくとも二つが、スルホを含む基であることが特に好
ましい。
【0035】アゾ色素は、下記式(II)で表されること
が特に好ましい。
【0036】
【化7】
【0037】式(II)において、X2 は、=N−または
=CR14−である。式(II)において、Z2 は、−S−
または−NR15−である。式(II)において、ベンゼン
環Bは、置換基を有していてもよい。置換基の定義およ
び例は、式(I)のベンゼン環Aの置換基の定義および
例と同様である。式(II)において、R11、R12および
15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基またはアリール基である
か、あるいは後述するように他の基と結合して、複素環
を形成する。各基の定義および例は、式(I)のベンゼ
ン環Aの置換基の定義および例と同様である。式(II)
において、R13およびR14は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、カ
ルボキシル、スルホ、アルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アシル基、アシルオキシ基またはアルコキシカル
ボニル基であるか、あるいは後述するように他の基と結
合して、複素環を形成する。各基の定義および例は、式
(I)のベンゼン環Aの置換基の定義および例と同様で
ある。
【0038】式(II)において、R11とR12、R11とベ
ンゼン環Bの置換基、R12とベンゼン環Bの置換基また
はR13とR14が結合して、複素環または芳香族環を形成
してもよい。結合により形成される複素環または芳香族
環は、置換基を有していてもよい。置換基の定義および
例は、式(I)のベンゼン環Aの置換基の定義および例
と同様である。式(II)において、R11、R12、R13
14、R15、ベンゼン環Bの置換基および結合により形
成される複素環または芳香族環の置換基の少なくとも一
つは、カルボキシルまたはスルホを含む基である。
11、R12、R13、R14、R15、ベンゼン環Bの置換基
および結合により形成される複素環または芳香族環の置
換基の少なくとも一つが、スルホを含む基であることが
好ましい。また、R11、R12、R13、R14、R15、ベン
ゼン環Bの置換基および結合により形成される複素環ま
たは芳香族環の置換基の少なくとも二つが、カルボキシ
ルまたはスルホを含む基であることも好ましい。R11
12、R 13、R14、R15、ベンゼン環Bの置換基および
結合により形成される複素環または芳香族環の置換基の
少なくとも二つが、スルホを含む基であることが特に好
ましい。
【0039】以下に、式(I)で表されるアゾ色素の例
を示す。
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】
【化23】
【0056】式(I)で表されるアゾ色素は、下記式(I
II) で表されるアニリン誘導体と、下記式(IV)で表さ
れる芳香族性ヘテロ環アミンとのジアゾカップリング反
応により合成することができる。
【0057】
【化24】
【0058】水性インクの媒体は、主に水である。水と
水混和性有機溶剤との混合物を用いてもよい。水混和性
有機溶剤の例には、アルコール(例、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、イソブタノール、sec-ブタノール、t−ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペ
ンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チ
オジグリコール)、グリコール誘導体(例、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールジアセテート、エチレングルコールモ
ノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル)、アミン(例、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノール
アミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、
N−エチルモルホリン、エチレンジアミンン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレン
イミン、テトラメチルプロピレンジアミン)およびその
他の極性溶媒(例、ホルムアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2
−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。
【0059】水に加えて、二種類以上の水混和性有機溶
剤を併用してもよい。アゾ色素を水性溶媒(水または水
と水混和性有機溶剤との混合溶媒)に溶解することで、
水性インクを調製できる。アゾ色素を水性溶媒中に分散
して、水性インクを調製してもよい。分散においては、
分散機(例、ボールミル、サンドミル、アトライター、
ロールミル、アジテーターミル、ヘンシェルミキサー、
コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、ジ
ェットミル、オングミル)を用いて、アゾ色素を微粒子
とすることが好ましい。有機溶媒にアゾ色素を溶解して
から、その溶液を水性溶媒中に乳化してもよい。乳化に
おいては、適当な分散剤(乳化剤)や界面活性剤を使用
できる。水性のインクジェット用インクの調製方法につ
いては、特開平5−148436号、同5−29531
2号、同7−97541号、同7−82515号、同7
−118584号の各公報に記載がある。
【0060】調製されたインク100重量部中には、ア
ゾ色素が0. 2乃至10重量部含まれていることが好ま
しい。インクジェット用インクには、アゾ色素に加え
て、他の色素を併用してもよい。インクジェット用イン
クには、必要に応じて、種々の添加剤を用いることがで
きる。添加剤の例には、粘度調整剤、表面張力調整剤、
比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤および界面活
性剤が含まれる。水性インクは、粘度を40cp以下に
調整することが好ましい。また、水性インクは、表面張
力を20乃至100dyn/cmに調整することが好ま
しい。
【0061】フルカラー画像を形成するために、マゼン
タ色調インク、シアン色調インクおよびイエロー色調イ
ンクを用いることができる。また、色調を整えるため
に、さらにブラック色調インクを用いてもよい。インク
ジェット記録用紙としては、画質および画像保存耐久性
の観点から、コート紙を用いることが望ましい。また、
ポリマー媒染剤を含有する記録紙を用いることが望まし
い。ポリマー媒染剤については、特開昭48−2832
5号、同54−74430号、同54−124726
号、同55−22766号、同55−142339号、
同60−23850号、同60−23851号、同60
−23852号、同60−23853号、同60−57
836号、同60−60643号、同60−11883
4号、同60−122940号、同60−122941
号、同60−122942号、同60−235134
号、特開平1−161236号の各公報、米国特許24
84430号、同2548564号、同3148061
号、同3309690号、同4115124号、同41
24386号、同4193800号、同4273853
号、同4282305号、同4450224号の各明細
書に記載がある。特開平1−161236号公報の21
2〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材
料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用い
ると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が
改善される。
【0062】インクジェット記録方法においては、無機
顔料を含有する受像材料を用いることができる。無機顔
料の例には、シリカ顔料、アルミナ顔料、二酸化チタン
顔料、酸化亜鉛顔料、酸化ジルコニウム顔料、雲母状酸
化鉄、鉛白、酸化鉛顔料、酸化コバルト顔料、ストロン
チウムクロメート、モリブデン系顔料、スメクタイト、
酸化マグネシウム顔料、酸化カルシウム顔料、炭酸カル
シウム顔料およびムライトが含まれる。二種類以上の無
機顔料を併用してもよい。インクジェット記録方法の受
像材料は、親水性バインダーを含む親水性層をインク受
容層として有することが好ましい。親水性バインダーと
しては、高吸水性ポリマーを用いることが好ましい。親
水性バインダーの例には、ゼラチン、ゼラチン誘導体、
ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、
ポリアルキレンオキサイドおよびポリアルキレンオキサ
イド誘導体が含まれる。親水性バインダーについては、
特開平1−161236号公報の215〜222頁に記
載がある。
【0063】インクジェット記録方法の受像材料は、マ
ット剤を含むことが好ましい。マット剤については、特
開平1−161236号公報の263〜264頁に記載
がある。インクジェット記録方法の受像材料に設けるイ
ンク受容性層は、硬膜剤で硬化させることが好ましい。
硬膜剤については、特開平1−161236号公報の2
22頁に記載がある。インクジェット記録方法の受像材
料の構成層には、界面活性剤を添加しても良い。界面活
性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤ある
いは帯電防止剤として機能する。界面活性剤について
は、特開昭62−173463号、同62−18345
7号の各公報に記載がある。界面活性剤の代わりに有機
フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物
は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物
の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合
物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂
(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオ
ロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜
17欄)、特開昭61−20994号、同62−135
826号の各公報に記載がある。
【0064】受像材料の構成層(バック層を含む)に
は、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラ
テックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜の
ひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。
ポリマーラテックスについては、特開昭62−2452
58号、同62−1316648号、同62−1100
66号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い
(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層
に添加すると、層のひび割れやカールを防止することが
できる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテック
スをバック層に添加しても、カールを防止できる。受像
材料の構成層に、退色防止剤を添加してもよい。退色防
止剤には、酸化防止剤、紫外線吸収剤および金属錯体が
含まれる。退色防止剤については、特開平1−1612
36号公報の225〜247頁に記載がある。受像材料
には、蛍光増白剤を添加してもよい。蛍光増白剤をイン
クに添加して、外部から受像材料に供給することもでき
る。
【0065】受像材料の支持体としては、両面をポリオ
レフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブテンおよびそれらのコポリ
マー)でラミネートした紙およびプラスチックフイルム
が特に好ましく用いられる。ポリオレフィンポリオレフ
ィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)また
は色味付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオ
ジウム)を添加することが好ましい。インクジェット記
録方法には、連続方式とオンデマンド方式がある。イン
クジェットのヘッドの方式には、バブルジェット方式、
サーマルジェット方式および超音波を用いた方式があ
る。インクジェット記録方式には、フォトインクと称す
る濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、
実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて
画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が
含まれる。本発明は、プリント速度が速く、濃度が低い
インクを多量に噴射し、写真に近い画像を形成するイン
クジェット記録方式において、特に効果がある。
【0066】
【実施例】〔実施例1〕 (水性インクの調製)下記の成分を30〜40℃で加熱
しながら1時間撹拌した後、平均孔径0. 8μ、直径4
7mmのミクロフィルターを用いて加圧濾過して、イン
ク液Aを調製した。。
【0067】 ──────────────────────────────────── インク液A ──────────────────────────────────── アゾ色素(102) 4重量部 ジエチレングリコール 9重量部 テトラエチレングルコールモノブチルエーテル 9重量部 グリセリン 7重量部 ジエタノールアミン 1重量部 水 70重量部 ────────────────────────────────────
【0068】アゾ色素を、下記第1表に示すように変更
した以外は、インク液Aの調製と同様にして、インク液
B〜Gを作成した。
【0069】(画像記録および評価)インク液A〜Gを
用いて、インクジェットプリンター(PM−700C、
セイコーエプソン(株)製)で、フォト光沢紙(富士写
真フイルム(株)製インクジェットペーパー、スーパー
フォトグレード)に画像を記録した。得られた画像につ
いて、色相と光堅牢性を評価した。色相は、A(良好)
およびB(不良)の二段階で評価した。光堅牢性は、画
像を記録した受像材料に、ウェーザーメーター(アトラ
スC. I65)を用いて、キセノン光(8万5千ルク
ス)を3日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反
射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、色素
残存率として評価した。反射濃度は、1、1. 5および
2. 0の3点で測定した。いずれの濃度でも色素残存率
が80%以上の場合をA、1または2点が80%未満の
場合をB、全ての濃度で80%未満の場合をCとして評
価した。以上の結果を下記第1表に示す。
【0070】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── インク液 色素 色相(評価) 光堅牢性評価 ──────────────────────────────────── A アゾ色素(102) マゼンタ(A) B B アゾ色素(113) マゼンタ(A) A C アゾ色素(117) マゼンタ(A) A D アゾ色素(126) マゼンタ(A) B E アゾ色素(131) マゼンタ(A) A F 下記の比較用色素(X) マゼンタ(B) C G 下記の比較用色素(Y) マゼンタ(B) C ────────────────────────────────────
【0071】
【化25】
【0072】
【化26】
【0073】比較用色素(X)は、特開平9−1188
49号公報の色素番号2の化合物に相当する。
【0074】第1表に示すように、インク液A〜Eから
得られたマゼンタ画像は、インク液FおよびGから得ら
れたマゼンタ画像よりも鮮明であった。また、インク液
A〜Eを用いて得られた画像は、光堅牢性が優れてい
た。
【0075】さらに、インク液A〜Eを用いて、インク
ジェットプリンター(PM−700C、セイコーエプソ
ン(株)製)により、スーパーファイン専用光沢紙(M
JA4S3P、セイコーエプソン(株)製)に画像を記
録した。得られた画像の色相と光堅牢性を評価したとこ
ろ、いずれも第1表と同様の結果が得られた。
【0076】
【発明の効果】本発明に従うインクジェット用インクお
よびインクジェット記録方法によれば、色相、光堅牢性
および耐水性が優れた画像を記録することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で表されるアゾ色素を含む
    ことを特徴とするインクジェット用インク: 【化1】 [式中、X1 は、=N−または=CR4 −であり;Y1
    は、−N=または−CR 5 =であり;Z1 は、−S−、
    −NR6 −または−N=CR7 −(右側がY1 に結合)
    であり;ベンゼン環Aは、置換基を有していてもよく;
    1 、R2 およびR6 は、それぞれ独立に、水素原子、
    アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはア
    リール基であり、各基は置換基を有していてもよく、R
    3 、R4 、R5 およびR7 は、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、カ
    ルボキシル、スルホ、アルキル基、シクロアルキル基、
    アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチ
    オ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニ
    ル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはアル
    キルスルホニル基であり、各基は置換基を有していても
    よいか;あるいは、R 1 とR2 、R1 とベンゼン環Aの
    置換基、R2 とベンゼン環Aの置換基、R3 とR4 、R
    4 とR5 、またはR5 とR7 が結合して、複素環または
    芳香族環を形成し、結合により形成される複素環または
    芳香族環は、置換基を有していてもよく;そして、
    1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン
    環Aの置換基および結合により形成される複素環または
    芳香族環の置換基の少なくとも一つは、カルボキシルま
    たはスルホを含む基である]。
  2. 【請求項2】 アゾ色素が下記式(II)で表される請求
    項1に記載のインクジェット用インク: 【化2】 [式中、X2 は、=N−または=CR14−であり;Z2
    は、−S−または−NR 15−であり;ベンゼン環Bは、
    置換基を有していてもよく;R11、R12およびR 15は、
    それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキ
    ル基、アラルキル基またはアリール基であり、各基は置
    換基を有していてもよく、R13およびR14は、それぞれ
    独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシ
    ル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ
    基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アル
    コキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アリールアミ
    ノ基またはアルキルスルホニル基であり、各基は置換基
    を有していてもよいか;あるいは、R11とR12、R11
    ベンゼン環Bの置換基、R12とベンゼン環Bの置換基ま
    たはR13とR14が結合して、複素環または芳香族環を形
    成し、結合により形成される複素環または芳香族環は、
    置換基を有していてもよく;そして、R11、R12
    13、R14、R15、ベンゼン環Bの置換基および結合に
    より形成される複素環または芳香族環の置換基の少なく
    とも一つは、カルボキシルまたはスルホを含む基であ
    る]。
  3. 【請求項3】 式(I)において、R1 、R2 、R3
    4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基および
    結合により形成される複素環または芳香族環の置換基の
    少なくとも一つが、スルホを含む基である請求項1に記
    載のインクジェット用インク。
  4. 【請求項4】 式(I)において、R1 、R2 、R3
    4 、R5 、R6 、R7 、ベンゼン環Aの置換基および
    結合により形成される複素環または芳香族環の置換基の
    少なくとも二つが、カルボキシルまたはスルホを含む基
    である請求項1に記載のインクジェット用インク。
  5. 【請求項5】 水性溶媒中に式(I)で表されるアゾ色
    素が溶解している水性インクである請求項1に記載のイ
    ンクジェット用インク。
  6. 【請求項6】 インク中の式(I)で表されるアゾ色素
    の濃度が、0.2乃至10重量%である請求項5に記載
    のインクジェット用インク。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のインクジェット用イン
    クを、液滴状に噴射して受像材料上に画像を記録するこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
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