JP2001225851A - 易開封袋および破り線 - Google Patents
易開封袋および破り線Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 左右いずれからでも破り線52に沿って最後ま
で良好に破り開けることができる易開封袋を提供する。 【解決手段】 対向する２枚のシート材の間に内容物を
収容し、少なくとも１つの側端縁51の近傍に沿って破り
線52が存在する易開封袋。破り線52は、一定間隔で一直
線状に配置された多数の中央直線切目152と、当該中央
直線切目の両側に一定間隔で配置された多数の湾曲切目
252、352とから構成される。各湾曲切目は、その両端25
2ａ、252ｂ、352ａ、352ｂを上記中央直線切目152に向
けて配置されている。湾曲切目の具体的形状としては円
弧状が好ましい。
で良好に破り開けることができる易開封袋を提供する。 【解決手段】 対向する２枚のシート材の間に内容物を
収容し、少なくとも１つの側端縁51の近傍に沿って破り
線52が存在する易開封袋。破り線52は、一定間隔で一直
線状に配置された多数の中央直線切目152と、当該中央
直線切目の両側に一定間隔で配置された多数の湾曲切目
252、352とから構成される。各湾曲切目は、その両端25
2ａ、252ｂ、352ａ、352ｂを上記中央直線切目152に向
けて配置されている。湾曲切目の具体的形状としては円
弧状が好ましい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、袋の側端を破り線
に沿って引き破ることで容易に開封できる易開封袋およ
び破り線に関する。
に沿って引き破ることで容易に開封できる易開封袋およ
び破り線に関する。
【０００２】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、湿布薬や菓子等を包装する包装袋において、当該
袋を開封する際の引き破りの案内となる破り線を備えた
易開封袋が種々提案されている。破り線自体の形状も種
々提案されているが、既に本願出願人は、横に曲がらず
に真っ直ぐ直線状に引き破ることのできる破り線とし
て、特開平８-324597号公報に開示したものを提案して
いる。
より、湿布薬や菓子等を包装する包装袋において、当該
袋を開封する際の引き破りの案内となる破り線を備えた
易開封袋が種々提案されている。破り線自体の形状も種
々提案されているが、既に本願出願人は、横に曲がらず
に真っ直ぐ直線状に引き破ることのできる破り線とし
て、特開平８-324597号公報に開示したものを提案して
いる。
【０００３】図１は、上記公報に開示された破り線12を
採用した易開封袋10を概略的に示すものである。袋10
は、対向する２枚のシート材の間に内容物を収容し、そ
の一側端縁11の近傍に沿って破り線12が形成されてい
る。破り線12は、図１中に拡大して示したように、「一
定間隔をおいて配置され一直線状に延びる多数の中央直
線切目12ａ」と「その両側に一定間隔で多数配置され、
中央直線切目12ａに対して傾斜した傾斜直線切目12ｂお
よび12ｃ」とで構成されている。図１の例では、破り線
12は、左側から右側へ向かって引き破るために構成され
ている。すなわち、左側から右側へと破り進めていく途
中で、破断線が中央直線切目12ａから上方に逸脱しそう
になると、上方側の傾斜直線切目12ｂがその破断方向を
中央直線切目12ａへと向けて引き戻す。同様に、破断線
が中央直線切目12ａから下方に逸脱しそうになると、下
方側の傾斜直線切目12ｃがその破断方向を中央直線切目
12ａへと向けて引き戻す。このようにして、易開封袋10
は、破り線12に沿って最後まで良好に破り開けることが
できる。
採用した易開封袋10を概略的に示すものである。袋10
は、対向する２枚のシート材の間に内容物を収容し、そ
の一側端縁11の近傍に沿って破り線12が形成されてい
る。破り線12は、図１中に拡大して示したように、「一
定間隔をおいて配置され一直線状に延びる多数の中央直
線切目12ａ」と「その両側に一定間隔で多数配置され、
中央直線切目12ａに対して傾斜した傾斜直線切目12ｂお
よび12ｃ」とで構成されている。図１の例では、破り線
12は、左側から右側へ向かって引き破るために構成され
ている。すなわち、左側から右側へと破り進めていく途
中で、破断線が中央直線切目12ａから上方に逸脱しそう
になると、上方側の傾斜直線切目12ｂがその破断方向を
中央直線切目12ａへと向けて引き戻す。同様に、破断線
が中央直線切目12ａから下方に逸脱しそうになると、下
方側の傾斜直線切目12ｃがその破断方向を中央直線切目
12ａへと向けて引き戻す。このようにして、易開封袋10
は、破り線12に沿って最後まで良好に破り開けることが
できる。
【０００４】しかしながら、以上の説明から分かるよう
に、破り線12は、左側から右側へと破り開けるには都合
良いが、反対方向に破り開けると上記のような機能は得
られない。左右いずれの方向からも良好に破り開けるこ
とができるようにするには、図１の例とは逆方向に傾斜
する傾斜直線切目を備えた破り線を別に追加形成する必
要がある。
に、破り線12は、左側から右側へと破り開けるには都合
良いが、反対方向に破り開けると上記のような機能は得
られない。左右いずれの方向からも良好に破り開けるこ
とができるようにするには、図１の例とは逆方向に傾斜
する傾斜直線切目を備えた破り線を別に追加形成する必
要がある。
【０００５】また、破り線12においては、傾斜直線切目
12ｂが「袋の端縁11に向かって延びる方向成分12ｂ'を
有している」ため、以下に説明するような不都合が生じ
る。すなわち、図２に示したように、袋を構成するシー
ト材の製造工程中において巻取りロールにシート材を巻
き取る際に、シート材に作用するテンションにより、袋
端縁に裂け21が生じてしまう。なお、図２では、理解を
容易にするために、切目および裂けを誇張して大きく描
いている。
12ｂが「袋の端縁11に向かって延びる方向成分12ｂ'を
有している」ため、以下に説明するような不都合が生じ
る。すなわち、図２に示したように、袋を構成するシー
ト材の製造工程中において巻取りロールにシート材を巻
き取る際に、シート材に作用するテンションにより、袋
端縁に裂け21が生じてしまう。なお、図２では、理解を
容易にするために、切目および裂けを誇張して大きく描
いている。
【０００６】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、上
記従来技術の問題に鑑みて創案されたものであって、以
下の特徴を備えた易開封袋を提供するものである。
記従来技術の問題に鑑みて創案されたものであって、以
下の特徴を備えた易開封袋を提供するものである。
【０００７】すなわち、本発明の易開封袋は、対向する
２枚のシート材の間に内容物を収容し、少なくとも１つ
の側端縁の近傍に沿って破り線が存在する易開封袋であ
る。破り線は、「一定間隔で一直線状に配置された多数
の中央直線切目」と「当該中央直線切目の両側に一定間
隔で配置された多数の湾曲切目」とから構成されてい
る。各湾曲切目は、その両端を上記中央直線切目に向け
て配置されている。
２枚のシート材の間に内容物を収容し、少なくとも１つ
の側端縁の近傍に沿って破り線が存在する易開封袋であ
る。破り線は、「一定間隔で一直線状に配置された多数
の中央直線切目」と「当該中央直線切目の両側に一定間
隔で配置された多数の湾曲切目」とから構成されてい
る。各湾曲切目は、その両端を上記中央直線切目に向け
て配置されている。
【０００８】上記構成を有する本発明の易開封袋におい
ては、破り線の右側から破り始める場合でも、左側から
破り始める場合でも、いずれの場合も、破断線が中央直
線切目から逸脱しそうになったとき、その破断方向を中
央直線切目に向けて引き戻す効果を得ることができる。
そして、破り線に沿って最後まで良好に破り開けること
ができる。さらには、最も袋端縁側に位置する湾曲切目
は「袋端縁に向かって延びる方向成分」を有していない
ので、袋を構成するシート材の製造工程中において巻取
りロールにシート材を巻き取る際に、袋端縁にテンショ
ンよる裂けが生じることもない。
ては、破り線の右側から破り始める場合でも、左側から
破り始める場合でも、いずれの場合も、破断線が中央直
線切目から逸脱しそうになったとき、その破断方向を中
央直線切目に向けて引き戻す効果を得ることができる。
そして、破り線に沿って最後まで良好に破り開けること
ができる。さらには、最も袋端縁側に位置する湾曲切目
は「袋端縁に向かって延びる方向成分」を有していない
ので、袋を構成するシート材の製造工程中において巻取
りロールにシート材を巻き取る際に、袋端縁にテンショ
ンよる裂けが生じることもない。
【０００９】本発明において、湾曲切目の具体的な形状
が特に限定されるものではないが、一例として円弧状で
あるものを採用することができる。また、本発明におい
ては、湾曲切目の間に位置する中央直線切目を複数列設
けることが好ましい。このような構成を採用すると、袋
の製造工程において、対向する２枚のシート材を向かい
合わせて配置するときに、両シートの相対位置に多少の
ズレがあったとしても、そのズレを吸収することができ
る。
が特に限定されるものではないが、一例として円弧状で
あるものを採用することができる。また、本発明におい
ては、湾曲切目の間に位置する中央直線切目を複数列設
けることが好ましい。このような構成を採用すると、袋
の製造工程において、対向する２枚のシート材を向かい
合わせて配置するときに、両シートの相対位置に多少の
ズレがあったとしても、そのズレを吸収することができ
る。
【００１０】さらに、上記破り線の少なくとも一端に、
開封開始を容易にする弱化部を設ければ、開封の開始動
作を容易にすることができる。
開封開始を容易にする弱化部を設ければ、開封の開始動
作を容易にすることができる。
【００１１】以上に説明した易開封袋に採用した破り線
は、破り開ける際の破断線が中央直線切目から上方およ
び下方のいずれの方向に逸脱しようとする場合にも、そ
れを中央直線切目に向かって引き戻す作用があるので、
易開封袋の開封用破り線としてだけでなく、他の用途に
も適用することができる。例えば、カレンダーの切取線
として採用することもできる。
は、破り開ける際の破断線が中央直線切目から上方およ
び下方のいずれの方向に逸脱しようとする場合にも、そ
れを中央直線切目に向かって引き戻す作用があるので、
易開封袋の開封用破り線としてだけでなく、他の用途に
も適用することができる。例えば、カレンダーの切取線
として採用することもできる。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。図３は、本発明の一実
施形態にかかる易開封袋50を示す概略説明図である。袋
全体の構成、および破り線の位置は、図１に示した従来
例の場合と同じである。
参照して以下に詳細に説明する。図３は、本発明の一実
施形態にかかる易開封袋50を示す概略説明図である。袋
全体の構成、および破り線の位置は、図１に示した従来
例の場合と同じである。
【００１３】破り線52は、「中央で所定間隔をおいて一
直線状に配置された多数の直線切目152」と「その両側
に一定間隔で配置された多数の円弧状切目252および35
2」とで構成されている。図から分かるように、各円弧
状切目は、その両端を中央直線切目152に向けて配置さ
れている。
直線状に配置された多数の直線切目152」と「その両側
に一定間隔で配置された多数の円弧状切目252および35
2」とで構成されている。図から分かるように、各円弧
状切目は、その両端を中央直線切目152に向けて配置さ
れている。
【００１４】具体的には、上方側の円弧状切目252はそ
の両端252ａ、ｂを下方側に存在する中央直線切目152に
向けて、下方側の円弧状切目352はその両端352ａ、ｂを
上方側に存在する中央直線切目152に向けて、それぞれ
配置されている。各切目の実際の大きさは、特に限定さ
れるものではないが、図３中で、中央直線切目152の延
在方向長さｎが1.6mm、その間隔ｍが1.4mm、円弧状切目
252の半径ｒが1.5mm、直線長さｔが2.0mm、その間隔ｕ
が1.0mm程度、中央直線切目152と円弧状切目252との距
離ｓが1.6mm程度である。
の両端252ａ、ｂを下方側に存在する中央直線切目152に
向けて、下方側の円弧状切目352はその両端352ａ、ｂを
上方側に存在する中央直線切目152に向けて、それぞれ
配置されている。各切目の実際の大きさは、特に限定さ
れるものではないが、図３中で、中央直線切目152の延
在方向長さｎが1.6mm、その間隔ｍが1.4mm、円弧状切目
252の半径ｒが1.5mm、直線長さｔが2.0mm、その間隔ｕ
が1.0mm程度、中央直線切目152と円弧状切目252との距
離ｓが1.6mm程度である。
【００１５】例えば、易開封袋50を図３中、左側から右
側へと破り開ける場合、破断線が中央直線切目152から
上方に逸脱しそうになると(矢印ａ1)、上方側の円弧状
切目252の右側端部252ｂがその破断方向を中央直線切目
152へと向けて引き戻す(矢印ｂ 1)。同様に、破断線が中
央直線切目152から下方に逸脱しそうになると(矢印
ａ2)、下方側の円弧状切目352の右側端部352ｂがその破
断方向を中央直線切目152へと向けて引き戻す(矢印
ｂ2)。このようにして、易開封袋50は、左側から右側へ
と破り線52に沿って最後まで良好に破り開けることがで
きる。
側へと破り開ける場合、破断線が中央直線切目152から
上方に逸脱しそうになると(矢印ａ1)、上方側の円弧状
切目252の右側端部252ｂがその破断方向を中央直線切目
152へと向けて引き戻す(矢印ｂ 1)。同様に、破断線が中
央直線切目152から下方に逸脱しそうになると(矢印
ａ2)、下方側の円弧状切目352の右側端部352ｂがその破
断方向を中央直線切目152へと向けて引き戻す(矢印
ｂ2)。このようにして、易開封袋50は、左側から右側へ
と破り線52に沿って最後まで良好に破り開けることがで
きる。
【００１６】同様の原理で、易開封袋50は、右側から左
側へと破り開ける場合にも、最後まで良好に破り開ける
ことができる。すなわち、破断線が中央直線切目152か
ら上方に逸脱しそうになると、上方側の円弧状切目252
の左側端部252ａがその破断方向を中央直線切目152へと
向けて引き戻し、破断線が中央直線切目152から下方に
逸脱しそうになると、下方側の円弧状切目352の左側端
部352ａがその破断方向を中央直線切目152へと向けて引
き戻す。以上のように、本発明の易開封袋では、左右い
ずれの方向にも破り線に沿って最後まで良好に破り開け
ることができる。
側へと破り開ける場合にも、最後まで良好に破り開ける
ことができる。すなわち、破断線が中央直線切目152か
ら上方に逸脱しそうになると、上方側の円弧状切目252
の左側端部252ａがその破断方向を中央直線切目152へと
向けて引き戻し、破断線が中央直線切目152から下方に
逸脱しそうになると、下方側の円弧状切目352の左側端
部352ａがその破断方向を中央直線切目152へと向けて引
き戻す。以上のように、本発明の易開封袋では、左右い
ずれの方向にも破り線に沿って最後まで良好に破り開け
ることができる。
【００１７】また、図３から分かるように、袋端縁51に
最も近接して配置された湾曲切目252は「袋端縁51に向
かって延びる方向成分」を有していないので、袋を構成
するシート材の製造工程中において巻取りロールにシー
ト材を巻き取る際に、当該袋端縁51にテンションによる
裂けが生じることもない。
最も近接して配置された湾曲切目252は「袋端縁51に向
かって延びる方向成分」を有していないので、袋を構成
するシート材の製造工程中において巻取りロールにシー
ト材を巻き取る際に、当該袋端縁51にテンションによる
裂けが生じることもない。
【００１８】なお、図３に示したように、破り線52の両
端には、多数の微細孔で構成した弱化部60が形成されて
いる。この弱化部60は、袋の開封開始を容易にするため
のものである。本発明の易開封袋では、左右いずれの方
向にも良好に破り開けることができるので、破り線52の
両方の端部に弱化部60を設けている。しかしながら、弱
化部60は任意の構成要素であるため、いずれか一方の端
部にのみこれを設けることとしてもよい。弱化部60の全
体形状は、図示の例では略三角形であるが、その形状が
特に限定されるものではなく、例えばＵ字状であっても
よい。弱化部60を構成する各微細孔は、直径0.3〜2.0m
m、間隔0.3〜2.0mm程度とすることが好ましい。
端には、多数の微細孔で構成した弱化部60が形成されて
いる。この弱化部60は、袋の開封開始を容易にするため
のものである。本発明の易開封袋では、左右いずれの方
向にも良好に破り開けることができるので、破り線52の
両方の端部に弱化部60を設けている。しかしながら、弱
化部60は任意の構成要素であるため、いずれか一方の端
部にのみこれを設けることとしてもよい。弱化部60の全
体形状は、図示の例では略三角形であるが、その形状が
特に限定されるものではなく、例えばＵ字状であっても
よい。弱化部60を構成する各微細孔は、直径0.3〜2.0m
m、間隔0.3〜2.0mm程度とすることが好ましい。
【００１９】図４は、図３の破り線52の変形例を示して
いる。この破り線53は、「中央の直線切目153」と「そ
の両側に配置された湾曲切目253および353」とで構成さ
れている。中央直線切目の両側に所定の切目が存在して
いるという全体的な構成は、図３の場合と同じである。
ただ、図４の例では、中央直線切目153の両側に配置し
た湾曲切目253、353が円弧状ではない。各湾曲切目25
3、353は、それぞれ、緩やかなコーナ部253ａ、353ａで
連結された略直線状の２辺253ｂ、253ｃ、353ｂ、353ｃ
で構成されている。各湾曲切目253および353は、その両
端253ｄ、253ｅおよび353ｄ、353ｅを中央直線切目153
に向けて配置されている。したがって、図３の例と同様
の原理で、左右のいずれの方向にも最後まで良好に破り
開けることができる。
いる。この破り線53は、「中央の直線切目153」と「そ
の両側に配置された湾曲切目253および353」とで構成さ
れている。中央直線切目の両側に所定の切目が存在して
いるという全体的な構成は、図３の場合と同じである。
ただ、図４の例では、中央直線切目153の両側に配置し
た湾曲切目253、353が円弧状ではない。各湾曲切目25
3、353は、それぞれ、緩やかなコーナ部253ａ、353ａで
連結された略直線状の２辺253ｂ、253ｃ、353ｂ、353ｃ
で構成されている。各湾曲切目253および353は、その両
端253ｄ、253ｅおよび353ｄ、353ｅを中央直線切目153
に向けて配置されている。したがって、図３の例と同様
の原理で、左右のいずれの方向にも最後まで良好に破り
開けることができる。
【００２０】なお、中央直線切目の両側に配置する切目
として、図３の例では円弧状の切目を採用しているが、
「円弧状」は、「湾曲」に含まれる概念であって、「湾
曲」の特殊な一例である。つまり、本発明において「湾
曲」の語には円弧状、楕円、その他上記と同様の効果
(すなわち、破断線が中央直線切目から逸脱しそうにな
ったとき、それを中央直線切目に向けて引き戻す効果)
を与える形状を含む。
として、図３の例では円弧状の切目を採用しているが、
「円弧状」は、「湾曲」に含まれる概念であって、「湾
曲」の特殊な一例である。つまり、本発明において「湾
曲」の語には円弧状、楕円、その他上記と同様の効果
(すなわち、破断線が中央直線切目から逸脱しそうにな
ったとき、それを中央直線切目に向けて引き戻す効果)
を与える形状を含む。
【００２１】図５は、本発明の第２実施形態にかかる易
開封袋に採用される破り線を示している。この破り線54
は、図３の第１実施形態に対して、中央の直線切目を３
列に増やした構成である。３列の直線切目154の両側に
設けた円弧状切目254、354の形状は、図３に示したもの
と同じである。このように中央切目を複数列にすると次
のようなメリットが得られる。すなわち、図６に示した
ように、袋を製造する際には２枚のシート材を対向させ
てその周囲を接着する。袋の開封を容易にするために
は、両シート材はそれぞれの破り線の位置をできるだけ
正確に一致させた状態で対向させる必要があるが、両シ
ート材の相対位置がズレてしまうことも当然に想定され
る。しかしながら、破り線54の直線中央切目154が３列
設けられていると、破断領域の幅が広くなる分だけ上記
相対位置のズレを吸収できることになる。このような効
果は、中央直線切目が２列の場合にも同様に得ることが
でき、４列以上に増やすことによってさらに高めること
ができる。
開封袋に採用される破り線を示している。この破り線54
は、図３の第１実施形態に対して、中央の直線切目を３
列に増やした構成である。３列の直線切目154の両側に
設けた円弧状切目254、354の形状は、図３に示したもの
と同じである。このように中央切目を複数列にすると次
のようなメリットが得られる。すなわち、図６に示した
ように、袋を製造する際には２枚のシート材を対向させ
てその周囲を接着する。袋の開封を容易にするために
は、両シート材はそれぞれの破り線の位置をできるだけ
正確に一致させた状態で対向させる必要があるが、両シ
ート材の相対位置がズレてしまうことも当然に想定され
る。しかしながら、破り線54の直線中央切目154が３列
設けられていると、破断領域の幅が広くなる分だけ上記
相対位置のズレを吸収できることになる。このような効
果は、中央直線切目が２列の場合にも同様に得ることが
でき、４列以上に増やすことによってさらに高めること
ができる。
【００２２】なお、図１および図３では示していない
が、当然に破り線は、対向する２枚のシート材の両方に
形成されている。また、本実施形態では特に説明しなか
ったが、内容物が湿布薬等であって、繰り返し開閉使用
が行われる袋に対しては、破り線とこれに平行に位置す
る側端縁との間に、互いに嵌合する凹条と凸条とで構成
される再開封チャック(咬合具)を破り線と平行に形成し
てもよい。
が、当然に破り線は、対向する２枚のシート材の両方に
形成されている。また、本実施形態では特に説明しなか
ったが、内容物が湿布薬等であって、繰り返し開閉使用
が行われる袋に対しては、破り線とこれに平行に位置す
る側端縁との間に、互いに嵌合する凹条と凸条とで構成
される再開封チャック(咬合具)を破り線と平行に形成し
てもよい。
【００２３】以上に、種々の破り線を有する易開封袋を
説明したが、これらの破り線は、破り開ける際の破断線
が中央直線切目から上方および下方のいずれの方向に逸
脱しようとする場合にも、それを中央直線切目に向かっ
て引き戻す作用があるので、易開封袋の開封用破り線と
してだけでなく、他の用途にも適用することができる。
例えば、カレンダーの切取線として採用することもでき
る。
説明したが、これらの破り線は、破り開ける際の破断線
が中央直線切目から上方および下方のいずれの方向に逸
脱しようとする場合にも、それを中央直線切目に向かっ
て引き戻す作用があるので、易開封袋の開封用破り線と
してだけでなく、他の用途にも適用することができる。
例えば、カレンダーの切取線として採用することもでき
る。
【図１】 従来の易開封袋の一例を示す概略図である。
【図２】 従来の易開封袋の欠点を説明する概略図であ
る。
る。
【図３】 本発明の第１実施形態に係る易開封袋を説明
する概略図である。
する概略図である。
【図４】 図３の易開封袋に設けた破り線の変形例を説
明する概略図である。
明する概略図である。
【図５】 本発明の第２実施形態に係る易開封袋に採用
される破り線の形態を説明する概略図である。
される破り線の形態を説明する概略図である。
【図６】 図５に示した第２実施形態の利点を説明する
概略図である。
概略図である。
10 易開封袋 11 袋端縁 12 破り線 12ａ 中央直線切目 12ｂ、ｃ 傾斜直線切目 21 裂け 50 易開封袋 51 袋端縁 52、53、54 破り線 60 弱化部 152、153、154 中央直線切目 252、352、254、354 円弧状切目 253、353 湾曲切目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 晃一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目１番１号 大日本印刷株式会社内 Ｆターム(参考） 3E064 HP01 HP02
Claims (6)
- 【請求項１】 対向する２枚のシート材の間に内容物を
収容し、少なくとも１つの側端縁(51)の近傍に沿って破
り線(52、53)が存在する易開封袋であって、 上記破り線(52、53)は、一定間隔で一直線状に配置され
た多数の中央直線切目(152、153)と、当該中央直線切目
の両側に一定間隔で配置された多数の湾曲切目(252、35
2、253、353)とから構成されており、各湾曲切目は、そ
の両端(252ａ、252ｂ、352ａ、352ｂ、253ｄ、253ｅ、3
53ｄ、353ｅ)を上記中央直線切目(152、153)に向けて配
置されていることを特徴とする、易開封袋。 - 【請求項２】 上記湾曲切目(252、352)が円弧状である
ことを特徴とする、請求項１記載の易開封袋。 - 【請求項３】 上記中央直線切目(154)を両側の湾曲切
目(254、354)の間に複数列設けたことを特徴とする、請
求項１または２記載の易開封袋。 - 【請求項４】 上記破り線の少なくとも一端に、開封開
始を容易にする弱化部(60)を設けたことを特徴とする、
請求項１〜３のいずれか１つに記載の易開封袋。 - 【請求項５】 一定間隔で一直線状に配置された多数の
中央直線切目(152、153)と、当該中央直線切目の両側に
一定間隔で配置された多数の湾曲切目(252、352、253、
353)とから構成されており、各湾曲切目は、その両端(2
52ａ、252ｂ、352ａ、352ｂ、253ｄ、253ｅ、353ｄ、35
3ｅ)を上記中央直線切目(152、153)に向けて配置されて
いることを特徴とする、破り線。 - 【請求項６】 上記湾曲切目(252、352)が円弧状である
ことを特徴とする、請求項５記載の破り線。
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|---|---|---|---|
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ID=18561716
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