JP2001225450A - 印刷機のインキ供給装置 - Google Patents

印刷機のインキ供給装置

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JP2001225450A
JP2001225450A JP2000038926A JP2000038926A JP2001225450A JP 2001225450 A JP2001225450 A JP 2001225450A JP 2000038926 A JP2000038926 A JP 2000038926A JP 2000038926 A JP2000038926 A JP 2000038926A JP 2001225450 A JP2001225450 A JP 2001225450A
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nozzle
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area ratio
unit
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JP2000038926A
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Inventor
Yoshinori Sasaki
義徳 佐々木
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度ムラの発生を防止し得る印刷機のインキ
供給装置を提供する。 【解決手段】 インキ21を吐出させるノズル23をイ
ンキ溜め11に沿って往復駆動させる過程でノズル23
からインキ21を吐出させるように構成する。これによ
り、インキ溜め11にインキ21を均一な分布をもって
供給することができ、したがって、印刷画像の濃度ムラ
を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のインキ供
給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷機の一つに孔版印刷機があ
る。これは、インキの滲み出しを許容するスクリーンが
外周に設けられた版胴と、この版胴に圧接されたプレス
ローラ等の押圧部材とを備える。このような孔版印刷機
は、穿孔により画像が形成されたマスタを版胴の外周に
巻き付け、転写用紙を押圧部材により版胴上のマスタに
圧接させ、版胴と押圧部材とを回転させ、版胴内に供給
したインキをスクリーン及びマスタの穿孔から滲み出さ
せて転写用紙に転写することにより印刷物を得るもので
ある。そのために、版胴の内部には、スクリーンの内周
面に接触するインキローラと、このインキローラとの間
に所定の隙間を開けて対向配置されたドクターローラと
が設けられ、これらのインキローラとドクターローラと
で形成されたインキ溜めにインキを供給している。
【0003】具体的には、インキローラと平行なインキ
供給管をインキタンクに接続し、インキローラの軸方向
に沿う複数箇所(例えば4箇所)においてインキ供給管
からインキ溜めにインキを供給する構成が採用されてい
る(特開平3−268991号公報、特開平8−282
079号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のインキ供給装置
は、インキ溜めの複数箇所にインキを供給する構造であ
るため、インキローラの軸方向における各位置でのイン
キ供給量の分布が一定にならない。印刷時にインキロー
ラとドクターローラとを回転させることにより、軸方向
におけるインキ供給量の分布の差を少なくすることがで
きるが、インキ供給量の分布の差が大きいときは、印刷
物にインキの濃度ムラが発生することがある。
【0005】また、原稿のベタ画像領域と非画像領域と
では画像面積率の違いが大きく、孔版印刷機のように同
一原稿画像を100枚単位で印刷するような場合には、
インキ溜めのインキ残存量は領域によって大きく異な
る。インキ溜めに残存するインキは古いインキであり、
時間の経過とともに水分が蒸発するので濃度が高くな
る。
【0006】例えば、半分の領域ではベタ画像、残る半
分の領域が非画像領域となる原稿画像に基いてマスタを
製版し、このマスタを版胴に巻きつけて印刷する場合を
考えると、100枚もの枚数の印刷物を印刷すると、イ
ンキ溜めのインキの残存量は、非画像領域に対応する部
分では相当量のインキが残存しているが、ベタ画像の領
域に対応する部分ではインキが不足がちになる。この状
態で、インキ溜めの各部に等しく新しいインキを供給す
ると、水分の少なくなっている古いインキの残存量が多
い部分では、新しいインキを供給しても水分が少なくな
り、これに対して、古いインキが不足がちになった部分
では新しいインキの供給により水分が多くなる。この水
分の差はインキの濃度、すなわち、印刷物の濃度ムラと
して表れる。
【0007】本発明は、濃度ムラの発生を防止し得る印
刷機のインキ供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
インキローラとドクターローラとを平行に近接配置して
なるインキ溜めと、インキ供給部に接続されたノズル
と、前記ノズルを前記インキ溜めに沿って往復駆動する
ノズル搬送駆動部と、前記ノズルの移動範囲中の所望位
置で前記インキ供給部のインキを前記ノズルから吐出さ
せるインキ吐出駆動部と、を備える。
【0009】ここで、前記ノズルの移動範囲中の所望位
置で前記ノズルからインキを吐出させるタイミングと
は、ノズルの移動動作中、ノズルを移動範囲中の所望の
位置で停止させたときの何れをも含む。
【0010】したがって、インキ溜めの所望の位置にイ
ンキを吐出させることが可能であるため、インキ溜めに
インキを均一な分布をもって供給することが可能とな
る。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記インキ吐出駆動部は、前記ノズルの移
動動作中にインキを連続的に吐出させるように構成され
ている。
【0012】したがって、インキ溜めのインキの分布を
より一層均一にすることが可能となる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記インキ溜めに存在するインキを
前記インキローラの軸方向に沿って撹拌するインキ撹拌
部を備える。
【0014】したがって、インキ溜めにおけるインキの
供給分布をさらに均一にならすことが可能となる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記インキ撹拌部は前記ノズルの先端に配
置された突起により形成されている。
【0016】したがって、ノズルを移動させるときにイ
ンキ溜めのインキを突起によりならすことが可能とな
る。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の発明において、印刷開始前に前記インキ撹拌部によ
るインキ撹拌処理を実行するインキ撹拌処理実行手段を
備える。
【0018】したがって、印刷開始前にインキ溜めに残
る水分が少なくなっている古いインキの残存分布を均一
化することが可能となる。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ノズルの移動方向に沿って分割された
複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の画
像面積率を認識する画像面積率認識手段と、前記画像面
積率認識手段により認識された画像面積率データを保存
する画像面積率データ保存手段と、前回印刷時における
前記原稿の画像面積率が所定値以下の領域と対応するノ
ズル移動領域でのみ前記ノズルからインキを吐出させる
ように前記インキ吐出駆動部の動作を制御するインキ吐
出量制御手段と、を備える。
【0020】したがって、印刷に際し、原稿領域毎の画
像面積率が画像面積率認識手段により認識され、その画
像面積率データが画像面積率データ保存手段により保存
される。インキの供給に際しては、インキ吐出量制御手
段の制御により、前回印刷時における画像面積率データ
が所定値以下となる原稿領域に対応するノズル移動領域
にのみノズルからインキが吐出される。これにより、蒸
発等により水分が少なくなった残存インキの多い部分に
水分の多い新しいインキが多く供給されることになるた
め、インキ溜めの各位置におけるインキに含まれる水分
の率が略等しくなり、印刷物の濃度ムラの発生を防止す
ることが可能となる。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ノズルの移動方向に沿って分割された
複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の画
像面積率を認識する画像面積率認識手段と、前記画像面
積率認識手段により認識された画像面積率データを保存
する画像面積率データ保存手段と、前回印刷時における
前記原稿の画像面積率が所定値以下の領域と対応するノ
ズル移動領域のみに前記ノズルを移動させるように前記
ノズル搬送駆動部の動作を制御するノズル移動位置指定
手段と、を備える。
【0022】したがって、印刷に際し、原稿領域毎の画
像面積率が画像面積率認識手段により認識され、その画
像面積率データが画像面積率データ保存手段により保存
される。インキの供給に際しては、ノズル移動位置指定
手段の制御により、前回印刷時における画像面積率デー
タが所定値以下となる原稿領域に対応するノズル移動領
域のみにノズルを移動させてノズルからインキが吐出さ
れる。これにより、蒸発等により水分が少なくなった残
存インキの多い部分に水分の多い新しいインキが多く供
給されることになるため、インキ溜めの各位置における
インキに含まれる水分の率が略等しくなり、印刷物の濃
度ムラの発生を防止することが可能となる。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の発明において、前記インキ吐出駆動部のインキ吐出
動作の終了時に前記インキ溜めのインキを混練する混練
手段を備える。
【0024】したがって、水分が少なくなった残存イン
キと水分の多い新しいインキとを混練手段により混練し
て水分の分布を均一化することが可能となる。また、こ
の混練時にインキ溜めにおけるインキの分布をならすこ
とが可能となる。
【0025】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記混練手段は、前記インキローラと前記
ドクターローラとをアイドリングさせる手段である。
【0026】したがって、混練手段を既存の部品構成で
得ることが可能となる。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項6ないし
9記載発明において、前記ノズル搬送駆動部は、前記ノ
ズルを間欠的に移動させ、前記インキ吐出駆動部は、前
記ノズルが停止したタイミングでインキを吐出させるよ
うに構成されている。
【0028】したがって、ノズル移動領域毎に供給する
インキの量の可変制御が正確かつ容易になされる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図16に基いて説明する。先ず、印刷機としての
孔版印刷機の概略構成を図1に示す。図中、1は版胴で
ある。版胴1の周囲には、版胴1に巻き付けられた使用
済みのマスタを剥がして回収する排版装置(図示せず)
と、製版装置2とが設けられている。製版装置2は、ロ
ール状に巻かれた未使用のマスタ3の巻芯3aを保持す
るホルダ(図示せず)と、回転駆動されるプラテン4
と、スプリング(図示せず)の付勢力によりプラテン4
に接離可能に圧接されたサーマルヘッド5と、製版済み
のマスタ3を切断するカッタ6と、マスタ3を版胴1に
向けて搬送する対の搬送ローラ7と、マスタ3を版胴1
に向けて案内するガイド板8とを備える。プラテン4は
図示しないステッピングモータに連結されている。カッ
タ6はギロチンタイプを用いているが、例えばロータリ
ータイプを用いる等、限定されるものではない。
【0030】搬送ローラ7の周速度は、搬送中にマスタ
3に所望の張力が付与されるように、プラテン4の周速
度より僅かに速い周速度に定められている。
【0031】マスタ3は、本実施の形態では、和紙繊維
とか合成繊維、或いは両者を混抄した多孔質の支持シー
トに熱可塑性樹脂のフィルムをラミネート構造に積層す
ることにより形成されている。
【0032】版胴1は、詳しくは図示しないが、多孔質
円筒体の外周に樹脂或いは金属製のメッシュスクリーン
を複数枚巻き付け、多孔質円筒体の両端にフランジを固
定することにより形成され、ギヤ列を介してモータ(図
示せず)に連結された公知の構造である。この版胴1は
孔版印刷機のフレーム(図示せず)に回転自在に支持さ
れている。
【0033】また、版胴1の内部には、インキローラ9
とドクターローラ10とが回転自在に設けられ、これら
のインキローラ9とドクターローラ10とは僅かの隙間
をあけて平行に配列され、両者により楔状に形成される
空間はインキ溜め11である。このインキ溜め11にイ
ンキを供給するインキ供給装置については後で詳述す
る。
【0034】さらに、版胴1のメッシュスクリーン以外
の非開口部1aの表面には、磁性材により形成されたス
テージ12と、このステージ12との間でマスタ3の先
端を挟持するクランパ13とが版胴1の母線に沿って設
けられている。このクランパ13は図示しない開閉駆動
部により駆動されて軸14を中心に回動するように構成
されている。
【0035】版胴1の下方にはプレスローラ15が設け
られている。このプレスローラ15は軸16を中心に回
動するローラアーム17の自由端に回転自在に支持さ
れ、このローラアーム17を接離機構(図示せず)により
回動させることにより、プレスローラ15が版胴1に対
して接離し得るように構成されている。
【0036】さらに、ローラアーム17の上流側には、
給紙部(図示せず)により給紙される転写用紙の先端を
揃え、版胴1の回転運動に同期して回転駆動される一対
のレジストローラ18が設けられている。
【0037】次に、動作について説明する。スキャナ(図
示せず)に原稿をセットし、操作パネル(図示せず)上の
製版スタートキーを押すと、スキャナは原稿の読み取り
を開始する。この間、版胴1が回転駆動され、この過程
で版胴1上の使用済みのマスタ3が排版装置により剥離
されて回収される。使用済みのマスタ3の回収が終ると
クランパ13がガイド板8の真下となる位置まで版胴1
が回転駆動され、クランパ13が開かれ、給版待機状態
に維持される。
【0038】一方、製版装置2は、スキャナにより読み
取られた画像データに基づいてサーマルヘッド5の発熱
素子を発熱させマスタ3に穿孔によるドットを形成す
る。このドットの形成はマスタ3をプラテン4と搬送ロ
ーラ7とで1ライン送る度に行われる。製版されたマス
タ3はガイド板8により版胴1のステージ12とクラン
パ13との間に導かれ、プラテン4を駆動するステッピ
ングモータの駆動パルスをカウントする等の手段により
マスタ3の先端がクランパ13に届いたものと認識した
ときに、クランパ13が閉じられる。すなわち、マスタ
3の先端がステージ12とクランパ13との間で挟持さ
れる。この時点で版胴1がマスタ3の搬送速度と等しい
速度で時計方向に回転駆動され、これによりマスタ3が
版胴1に巻き付けられる。
【0039】プラテン4を駆動するステッピングモータ
の駆動パルスをカウントする等の手段により製版を終了
したものと認識すると、マスタ3がカッタ6により切断
され、切断されたマスタ3の後端部は版胴1の回転によ
り版胴1に巻き付けられ、ここにマスタ3の巻き付けが
終了する。
【0040】続いて、給紙部が転写用紙を送り出す。送
り出された転写用紙は停止状態に維持されたレジストロ
ーラ18のニップ部に当接されて先端縁が揃えられる。
【0041】図示しない搬送駆動部の制御のもとに、版
胴1の回転運動に同期してレジストローラ18が回転す
ると、転写用紙は版胴1に向けて送り出される。その転
写用紙が版胴1とプレスローラ15との間を通過する
と、その通過経路中に設けた図示しないセンサが通過検
出信号を出力するので、その信号をトリガとしてローラ
アーム17が接離機構によって駆動され軸16を中心に
時計方向に回動する。これにより、プレスローラ15が
版胴1上のマスタ3に転写用紙を圧接する。プレスロー
ラ15は版胴1の回転に追従して回転するため、版胴1
のインキがマスタ3の穿孔から滲み出され用紙に転写さ
れる。すなわち印刷がなされる。
【0042】次に、図2を参照し、本実施の形態におけ
るインキ供給装置Aの概略構成について説明する。図2
はインキ供給装置Aの概略構造を示す斜視図である。図
2に示すように、版胴1の内部には相対向する側板20
が設けられている。これらの側板20は版胴1の回転運
動を妨げないように固定的に設けら、これらの側板20
には前述したインキローラ9とドクターローラ10とが
回転自在に支持されている。21はインキローラ9とド
クターローラ10とにより形成されたインキ溜め11に
供給されたインキである。
【0043】さらに、版胴1の内部には、インキ供給部
としてのインキタンク22、インキ溜め11にインキ2
1を吐出するノズル23をインキ溜め11に沿って往復
駆動するノズル搬送駆動部24、このノズル搬送駆動部
24によりノズル23が移動するときにインキタンク2
2のインキをノズル23から吐出させるインキ吐出駆動
部25が設けられている。
【0044】ノズル搬送駆動部24は、側板20に回転
自在に支持された送りねじ26と、側板20に支持され
て送りねじ26と平行に架設された案内軸27と、送り
ねじ26を駆動する正逆回転可能なノズル移動モータ2
8とにより形成されている。ノズル23は案内軸27に
摺動自在に嵌合されている。また、ノズル移動モータ2
8とは反対側の側板20の近傍には、ノズル23がホー
ムポジション(以下HPとして表わす)に達した状態を
光学的に検出するHPセンサ29が定位置に設けられ、
ノズル移動モータ28側の側板20の近傍には、ノズル
23が所定位置に到達した状態を光学的に検出するリミ
ットセンサ30が点位置に設けられている。
【0045】すなわち、ノズル搬送駆動部24は、ノズ
ル移動モータ28を正転させると、送りねじ26の正転
によりノズル23がHPセンサ29側からリミットセン
サ30側に移動し、ノズル移動モータ28を逆転させる
と、送りねじ26の逆転によりノズル23がリミットセ
ンサ30側からHPセンサ29側に移動するように構成
されている。
【0046】次に、ノズル23の構成について説明す
る。図3(a)はノズル23の縦断正面図、同図(b)
はノズル23の底面図である。ノズル23は、インキを
吐出するノズル管31と、これを支持するスライダ32
とよりなる。このスライダ32は前述の案内軸27によ
り支持され送りねじ26の回転により往復駆動される。
ノズル管31の開口部33の周縁にはインキ撹拌部とし
て機能するピン状の複数の突起34が立設され、ノズル
管31の上端は可撓性のチューブ35を介してインキ吐
出駆動部25に接続されている。
【0047】次に、図4ないし図6を参照してインキ吐
出駆動部25の構成について説明する。図4はインキ吐
出駆動部25の斜視図、図5はインキ吐出駆動部25の
動作を示す説明図、図6はインキ吐出駆動部25の駆動
過程を示す説明図である。
【0048】インキ吐出駆動部25は、インキタンク2
2にシリンダ36を接続し、ピストン37の吸引動作で
インキタンク22内のインキをシリンダ36内に引き込
み、ピストン37の圧縮動作でシリンダ36内のインキ
をチューブ35を介してノズル23のノズル管31に吐
出する構成である。ピストン37の軸37aは二枚の支
持板38により摺動自在に支持され、この軸37aには
コの字形の可動体39が固定されている。40はインキ
吐出モータで、このインキ吐出モータ40に駆動される
ウォームギヤ41と、可動体39により挟持されたピン
42を有するウォームホイール43とが噛合されてい
る。
【0049】すなわち、インキ吐出駆動部25は、イン
キ吐出モータ40を回転させ、その回転をウォームギヤ
41からウォームホイール43に伝達し、このウォーム
ホイール43の回転運動をピン42と可動体39とによ
り直線運動に変換することによりピストン37を往復動
させる構成である。
【0050】図6(イ)〜(ホ)にウォームホイール4
3の回転によるピン42の位置と可動体39の位置とを
示すが、ウォームホイール43を回転させることによ
り、可動体39をピストン37とともに移動させる。図
5(a)に示すようにピストン37をリミットセンサ4
4側に移動させる過程ではインキタンク22内のインキ
21がシリンダ36の内部に吸引され、同図(b)に示
すようにピストン37を逆方向に移動させる過程ではシ
リンダ36内のインキ21が圧縮されチューブ35を介
してノズル23に向けて吐出する。
【0051】なお、版胴1の内部には、インキ溜め11
の中間部における平均的なインキ残存量を検出するイン
キ有無センサ(図示せず)が設けられている。このインキ
有無センサがONの信号を出力したときは、インキが残
り少なくなったことを意味するので、このときにインキ
供給を行う。
【0052】インキ供給は、ノズル23がHPセンサ2
9により検出されるHPに位置する状態でノズル移動モ
ータ28を所定のステップ数おきに間歇的に正転させる
ことで、ノズル23を第一列目から第八列目に順次
移動させ、それぞれの列目〜でインキ吐出駆動部2
5によってインキを供給する。なお、ノズル23が第八
列目に達した状態は、リミットセンサ30がノズル2
3を検出したときの検出信号により認識される。第一列
目〜第八列目でのインキ供給量は、インキ吐出モー
タ40の回転数、すなわち、ピストン37の往復回数を
指定することにより選択可能である。
【0053】前述のように、印刷は、原稿画像を読み取
り、マスタを製版して版胴に巻き付けて行うが、図7に
示す印刷物Sの各領域の画像面積率
は、ノズル23の移動方向に沿って分割された原稿領域
毎の画像面積率に対応して等しい。
【0054】図7に示す例は、印刷物Sに斜行ハッチン
グをもって示したの領域(原稿領域に対応)は
ベタ画像で画像面積率の極めて高い領域である。
の領域(原稿領域に対応)は非画像領域である。
【0055】図7では、印刷物Sの分割された領域と、
インキ溜め11のノズル移動方向に分割されたノズル移
動領域(以下、列目と表わす)とを対応させるために
〜の符号を付して説明する。この印刷物Sの画像面積
率と、インキ溜め11におけるインキの残存量との関係
は、図7に示すように、画像面積率の低い奇数列目
でインキ残存量が多く、偶数列目でインキ
残存量が少なくなる。
【0056】インキ残存量が多いということは、それだ
け蒸発により水分が少なくなっている古いインキの量が
多いこということで、水分が少ない分、インキの濃度が
高くなる。
【0057】そこで、本実施の形態におけるインキ供給
は、前回印刷時の画像面積率に応じて、水分の少ないイ
ンキ残存量が多い奇数列目にのみ新しいインキ
を供給することにより、水分を補おうとする実施の形態
である。
【0058】図8に、インキ溜め11における各列目
〜の古いインキ21aの残存量と、新たに供給したイ
ンキ21bとの関係を示すが、古いインキ21aに新し
いインキ21bを加えたインキ量は奇数列目と
偶数列目とで差が大きくなるので、インキ供給
後はインキローラ9とドクターローラ10とを回転させ
るアイドリングを行いインキ21a,21bを混練する
ことが望ましい。この混練により、古いインキ21aに
新しいインキ21bを加えたインキ量の差は少なくな
る。
【0059】次に、画像面積率のパターンが異なる例に
ついて説明する。図10に示す例は、印刷物Sに斜行ハ
ッチングをもって示した〜の領域(原稿領域に対
応)はベタ画像で画像面積率の極めて高い領域である。
の領域(原稿領域に対応)は非画像領域である。この
例は、ノズル移動方向に沿う主走査方向及びこの方向と
直交する副走査方向においても画像面積率が異なり、
の領域における画像面積率は特に高く、インキ溜め
11における古いインキの残存量は第一列目から第八
列目に向かうに従い次第に少なくなっている例であ
る。
【0060】図11は、インキ溜め11における各ノズ
ル移動領域の古いインキ21aの残存量と新たに供給し
たインキ21bとの関係を示すが、この例では古いイン
キの残存量が第一列目から第八列目に向かうに従い
次第に少なくなるので、古いインキ21aの残存量に応
じて新しいインキ21bの供給量を制御する。
【0061】この例においても、古いインキ21aに新
しいインキ21bを加えたインキ量は奇数列目
と偶数列目とで差が大きくなるので、インキ供
給後はインキローラ9とドクターローラ10とを回転さ
せるアイドリングを行いインキ21a,21bを混練す
ることが望ましい。この混練により、古いインキ21a
に新しいインキ21bを加えたインキ量の差は少なくな
る。
【0062】次に、印刷時のインキ供給処理の流れを図
13ないし図15に基いて説明する。先ず、全体の流れ
を図13に基いて説明する。
【0063】電源を投入した後に、製版スタート釦が押
されてONしたか否かを判断し(S1−1)、ONと判
断したとき(S1−1のY)は、スキャナにより原稿画
像の読み取りを行う(S1−2)。続いて、画像面積率
の測定を行う(S1−3)。このステップS1−3は、
画像面積率認識手段として機能する。
【0064】この原稿の画像面積率とは、図7及び図1
0を参照して説明したように、印刷物Sの画像面積率と
して反映されるものである。画像面積率の測定は製版ス
タート釦を押圧する度に行うものであるから、前回測定
した画像面積率をRAM(図示せず)等のメモリの所定の
領域に移して一時的に保存するとともに、今回測定した
画像面積率を更新データとしてメモリの所定の領域に保
存する(S1−4)。このステップS1−4は、ステッ
プS1−3において認識された画像面積率データを保存
する画像面積率データ保存手段として機能する。
【0065】続いて、排版・製版処理を行う(S1−
5)。この処理は前述の通りであるので説明を省略す
る。続いて、インキ有無センサの出力を判断する(S1
−6)。インキ有無センサがONであると判断したとき
は(S1−6のY)、インキ溜め11のインキ21の量
が十分であるので、オペレータにより入力された印刷枚
数を印刷枚数カウンタにセットし(S1−7)、印刷を
開始する(S1−8)。印刷は前述の通りであるので説
明を省略する。孔版印刷機のような印刷機では印刷枚数
が三桁に及ぶ多数の枚数であるのでインキ消費量が高
い。このため印刷中にインキ有無センサの出力を判断し
(S1−9)。インキ有無センサがONであると判断し
たときは(S1−9のY)、印刷枚数カウンタの値がゼ
ロになった状態を認識するまで(S1−10のY)、印
刷を繰り返し、印刷を終了する(S1−11)。
【0066】印刷開始前においてインキ有無センサがO
FFであると判断したときは(S1−6のN)、インキ
溜め11のインキ量が不足しているためインキを供給す
る。そのために、前回の画像面積率データをメモリから
呼び出し、そのデータに応じてインキ供給量を決定し
(S1−12)、次のインキ量可変・供給処理に移行す
る(S1−13)。このインキ量可変・供給処理(S1
−13)の具体的な処理については図14に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0067】先ず、HPセンサ29の状態を判断し(S
2−1)、OFFであると判断したときは(S2−1の
N)、前述のようにノズル移動モータ28を逆転させて
ノズル23を第一列目(HP:ホームポジション)に
移動させる(S2−2)。ノズル23を移動させた状態
はHPセンサのON信号により判断される(S2−1の
Y)。この後、インキ吐出駆動部25を駆動し決定され
たインキ供給量だけインキ21bをノズル23から吐出
させる(S2−3)。続いて、ノズル移動モータ28を
所定のパルス数をもって正転させ、ノズル23を次列目
に移動させ(S2−4)、ステップS2−3における処
理と同様に、決定されたインキ供給量だけインキ21b
をノズル23から吐出させる(S2−5)。このよう
に、ノズル23を順次次列目に移動させていくと、やが
てリミットセンサ30がノズル23を検出してON信号
を出力する。リミットセンサ30の信号がONであると
判断したときは(S2−6)、ノズル23を第一列目
から第八列目まで移動させたものと判断し、アイドリ
ングを行う(S2−7)。このステップS2−7で行う
アイドリングは、インキローラ9とドクターローラ10
とを回転させ、図9及び図12に示すようにインキ溜め
11のインキ21a,21bを混練する混練手段として
機能する。その後、ノズル移動モータ28を逆転させて
ノズル23をHPとなる第一列目に戻す。
【0068】ここで、ステップS2−3,S2−5で行
う、列毎の画像面積率に応じてインキ21bを供給する
ということは、図7に示す画像面積率のパターンでは、
図8に示すように、奇数列目では所望の等しい
値の量をもってインキ21bを供給し、偶数列目
では等しく供給しないということである。図10に示
す画像面積率のパターンでは、図11に示すように、奇
数列目ではそれぞれ対応する画像面積率によっ
て異なる値の量をもってインキ21bを供給し、偶数列
目では等しく供給しないということである。あ
る列目によってインキを供給しないということも、イン
キ供給量をゼロとするインキ量の可変のひとつである。
【0069】ここで、図13のステップS1−12、図
14のステップS2−3〜S2−6により裏付けられた
図13のステップS1−13は、前回印刷時における原
稿の画像面積率が所定値以下の領域と対応するノズル移
動領域でのみノズル23からインキを吐出させるように
インキ吐出駆動部25の動作を制御するインキ吐出量制
御手段として機能する。
【0070】図14のステップS2−3〜S2−6で
は、第一列目から第八列目までの全てにノズル23
を順次移動させ、画像面積率に応じてインキ量を制御し
ている。
【0071】しかし、図14のステップS2−3〜S2
−6の処理に代えて、画像面積率が所定値以下の領域と
対応する奇数列目にのみにノズル23を移動さ
せるようにノズル搬送駆動部24の動作を制御する(ノ
ズル移動位置指定手段の機能)ように構成してもよい。
このようにすることによってインキ供給処理時間の短縮
を図ることができる。
【0072】図13において、印刷を開始(S1−8)
するときは、インキが充足されている状態であるため、
各列目での古いインキ21aの残存量
は大きく差があるものではなく、連続印刷によりインキ
溜め11のインキ21もインキローラ9とドクターロー
ラ10とで混練されてならされる。したがって、印刷開
始後に、インキ有無センサがONとならないとき(S1
−9のN)のインキ補給は、通常のインキ供給を行う。
【0073】すなわち、画像面積率のデータに左右され
ない通常のインキ供給量をセット(S1−14)し、イ
ンキ供給を行う(S1−15)。
【0074】この通常のインキ供給(S1−15)の処
理については図15に示すフローチャートを参照して説
明する。先ず、HPセンサ29の状態を判断し(S3−
1)、OFFであると判断したときは(S3−1の
N)、前述のようにノズル移動モータ28を逆転させて
ノズル23を第一列目(HP:ホームポジション)に
移動させる(S3−2)。ノズル23を移動させた状態
はHPセンサのON信号により判断される(S3−1の
Y)。この後、図13のステップS1−14においてセ
ットされたインキ量を基に、インキ吐出駆動部25を駆
動してインキ21bをノズル23から吐出させる(S3
−3)。続いて、ノズル移動モータ28を所定のパルス
数をもって正転させ、ノズル23を次列目に移動させ
(S3−4)、ステップS3−3における処理と同様
に、インキ吐出駆動部25を駆動してインキ21bをノ
ズル23から吐出させる(S3−5)。このように、ノ
ズル23を順次次列目に移動させていくと、やがてリミ
ットセンサ30がノズル23を検出してON信号を出力
する。リミットセンサ30の信号がONであると判断し
たときは(S3−6)、ノズル23を第一列目から第
八列目まで移動させたものと判断し、ノズル移動モー
タ28を逆転させてノズル23をHPとなる第一列目
に戻す。
【0075】このように、通常のインキ供給量をもって
インキ供給をした後に(S1−15)、インキ拡散処理
を行う(S1−16)。このインキ拡散処理について
は、図16に示すフローチャートを参照して詳述する。
先ず、HPセンサ29の状態を判断し(S4−1)、O
FFであると判断したときは(S4−1のN)、前述の
ようにノズル移動モータ28を逆転させてノズル23を
第一列目(HP:ホームポジション)に移動させる
(S4−2)。ノズル23を移動させた状態はHPセン
サのON信号により判断される(S4−1のY)。この
後、ノズル移動モータ28を連続的に正転させ、ノズル
23をリミットセンサ30側に移動させる(S4−
3)。このように、ノズル23を移動させていくと、や
がてリミットセンサ30がノズル23を検出してON信
号を出力する。リミットセンサ30の信号がONである
と判断したときは(S4−4)、移動カウンタをインク
リメントし(S4−5)、移動カウンタの値を判断する
(S4−6)。移動カウンタの値が5に達していない場
合は(S4−6のN)、ステップS4−2に移行し、ノ
ズル23を移動させる動作を繰り返す。移動カウンタの
値が5に達した状態を認識したときは(S4−6の
Y)、ノズル23を第一列目に戻す(S4−7)。
【0076】すなわち、図13におけるステップS1−
16では、ノズル23を5往復させ、その過程でノズル
23の先端の突起34によりインキ溜め34のインキ2
1を撹拌する。これにより、インキ溜め11におけるイ
ンキの分布を均一にならすことができる。
【0077】次に、図1ないし図17を参照し、本発明
の第二の実施の形態を説明する。前記実施の形態と同一
部分は同一符号を用い説明も省略する。なお、製版スタ
ート釦を押圧することにより、スキャナによる原稿画像
の読み取り、排版、製版のプロセスを経て印刷を行うこ
とについては前記実施の形態と同様であるので、それら
の処理については図17のフローチャートでは示してい
ない。
【0078】まず、図17を参照して処理全体の流れに
ついて説明する。電源を投入した後に、製版スタート釦
が押されてONしたか否かを判断し(S5−1)、ON
と判断したとき(S5−1のY)は、スキャナにより原
稿画像の読み取り、排版・製版処理を行う。一方では、
インキ拡散処理を行う(S5−2)。続いて、インキ有
無センサの出力を判断する(S5−3)。インキ有無セ
ンサがONであると判断したときは(S5−3のY)、
インキ溜め11のインキ21の量が十分であるので、オ
ペレータにより入力された印刷枚数を印刷枚数カウンタ
にセットし(S5−4)、印刷を開始する(S5−
5)。この例においても印刷枚数が多い場合を想定して
いるため印刷中にインキ有無センサの出力を判断し(S
5−6)。インキ有無センサがONであると判断したと
きは(S5−6のY)、印刷枚数カウンタの値がゼロに
なった状態を認識するまで(S5−7のY)、印刷を繰
り返し、印刷を終了する(S5−8)。
【0079】印刷開始の前後において、インキ有無セン
サがOFFであると判断したときは(S5−3のN及び
S5−6のN)、インキ供給を行い(S5−9)、続い
てインキ拡散処理を行う(S5−10)。
【0080】図17に示すステップS5−9のインキ供
給は、原稿の画像面積率に左右されずに行う処理であ
り、これは図15において説明したインキ供給処理と同
様である。また、図17に示すステップS5−2及びS
5−10のインキ撹拌処理は、図16おいて説明したイ
ンキ拡散処理と同様である。
【0081】何れにしても、インキ供給は前記実施の形
態と同様に、ノズル搬送駆動部24によりノズル23を
移動させる過程で、インキ吐出駆動部25によりインキ
を供給する構成である。これにより、ノズル23を連続
的に移動させながらそのノズル23から連続的にインキ
を吐出させることができる。これにより、インキ溜め1
1の各部におけるインキ量の分布を均一化することがで
きる。さらに、インキ供給(S5−9)の後にインキ拡
散処理(S5−10)を行うことにより、インキ溜め1
1の各部におけるインキの分布をさらに効果的に均一化
することができる。
【0082】また、印刷開始(S5−5)の前にインキ
拡散処理(S5−2)を行うので、画像面積率が異なる
原稿に基いて印刷することによって前回の印刷時にイン
キ溜め11に残存する水分が少ない古いインキが部分的
に多く残っていたとしても、その古いインキの分布をな
らすことができる。これにより、その後に新しいインキ
を供給したときに、インキ溜め11全域のインキに含む
水分の率を均一化することができる。これによっても濃
度ムラの発生を防止することができる。
【0083】なお、ステップS5−2は、印刷開始前に
ノズル23の突起34(インキ撹拌部)によるインキ撹
拌処理を実行するインキ撹拌処理実行手段として機能す
る。
【0084】次に、本発明の第三の実施の形態を図18
ないし図20に基いて説明する。前記実施の形態と同一
部分は同一符号を用い説明も省略する。図18はインキ
吐出駆動部を水平に断面にしてインキタンクとともに示
す平面図、図19はその側面図、図20はインキ吐出駆
動部を拡大して示す水平断面図である。
【0085】本実施の形態は、前記実施の形態における
インキ吐出駆動部25に代えてインキ吐出駆動部45を
用いる例である。このインキ吐出駆動部45はインキ吐
出モータ46により駆動されるギヤポンプ47を用いて
いる。このギヤポンプ47は、ケーシング48の内部に
二つのギヤ49,50を配設した構造で、二つのギヤ4
9,50は形状寸法及び歯数が等しい歯を有して互いに
噛合され、一方がインキ吐出モータ46により駆動され
る。ケーシング48は一端がインキタンク22に接続さ
れ、他端がチューブ35に接続されている。このチュー
ブ35は前記実施の形態と同様にノズル23(図2参
照)に接続されている。
【0086】このような構成において、インキ吐出モー
タ46を駆動し、図20において一方のギヤ49を時計
方向に回転させると他方のギヤ50が反時計方向に回転
するため、インキタンク22内のインキがノズル23に
供給される。
【0087】このようなギヤポンプ47は、前記第二の
実施の形態のように、ノズル23を連続的に移動させる
過程でインキを連続的に吐出させる場合に適している。
もちろん、第一の実施の形態において説明したインキ吐
出駆動部25を用いても、ノズル23を連続的に移動さ
せる過程でインキを連続的に吐出させる。また、第一の
実施の形態のように、ノズル23を列目〜の所望の
領域で停止させて、所望量のインキを吐出させる場合で
も、ギヤポンプ47を有するインキ吐出駆動部45を用
いることもできる。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ノズルを
インキ溜めに沿って移動させるとき、ノズルの移動範囲
中の所望位置でインキをノズルから吐出させるように構
成したので、インキ溜めの所望の位置にインキを吐出さ
せることができる。これにより、インキ供給間隔を密に
してインキ溜めにインキを均一な分布をもって供給する
ことができ、したがって、印刷画像の濃度ムラを防止で
きる。
【0089】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、インキ吐出駆動部は、前記ノズルの
移動動作中にインキを連続的に吐出させるように構成さ
れているので、インキ溜めのインキの分布をより一層均
一にすることができる。
【0090】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明において、インキ溜めに存在するインキ
をインキローラの軸方向に沿って撹拌するインキ撹拌部
を備えるので、インキ溜めにおけるインキの供給分布を
さらに均一にならすことができる。
【0091】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、インキ撹拌部はノズルの先端に配置
された突起により形成されているので、ノズルを移動さ
せるときにインキ溜めのインキを突起によりならすこと
ができる。これに伴い、インキ撹拌部の構成を簡略化す
ることができる。
【0092】請求項5記載の発明によれば、請求項3又
は4記載の発明において、印刷開始前にインキ撹拌部に
よるインキ撹拌処理を実行するインキ撹拌処理実行手段
を備えるので、印刷開始前にインキ溜めに残る水分が少
なくなっている古いインキの残存分布を均一化すること
ができる。これにより、その後に水分の多い新しいイン
キを供給したときに、インキ溜めにおけるインキ中の水
分の率を均一にすることができ、したがって、印刷画像
の濃度ムラを防止できる。
【0093】請求項6記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、ノズルの移動方向に沿って分割され
た複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の
画像面積率を認識し、前回の印刷時における原稿の画像
面積率が所定値以下の領域と対応するノズル移動領域で
のみノズルからインキを吐出させるように構成したの
で、蒸発等により水分が少なくなった残存インキの多い
部分に水分の多い新しいインキを供給することができ
る。したがって、インキ溜めの各位置におけるインキに
含まれる水分の率が略等しくなり、印刷物の濃度ムラの
発生を防止することができる。
【0094】請求項7記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、ノズルの移動方向に沿って分割され
た複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の
画像面積率を認識し、前回の印刷時における原稿の画像
面積率が所定値以下の領域と対応するノズル移動領域の
みにノズルを移動させるように構成したので、蒸発等に
より水分が少なくなった残存インキの多い部分に水分の
多い新しいインキが多く供給されることになるため、イ
ンキ溜めの各位置におけるインキに含まれる水分の率が
略等しくなり、印刷物の濃度ムラの発生を防止すること
ができる。
【0095】請求項8記載の発明によれば、請求項6又
は7記載の発明において、インキ吐出駆動部のインキ吐
出動作の終了時にインキ溜めのインキを混練する混練手
段を備えるので、水分が少なくなった残存インキと水分
の多い新しいインキとを混練手段により混練して水分の
分布を均一化することができる。また、この混練時にイ
ンキ溜めにおけるインキの分布をならすことができる。
したがって、印刷物の濃度ムラの発生をより有効に防止
することができる。
【0096】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の発明において、混練手段は、インキローラとドクタ
ーローラとをアイドリングさせる手段であるので、混練
手段を既存の部品構成で得ることができる。
【0097】請求項10記載の発明によれば、請求項6
ないし9記載発明において、ノズル搬送駆動部は、ノズ
ルを間欠的に移動させ、インキ吐出駆動部は、ノズルが
停止したタイミングでインキを吐出させるように構成さ
れているので、ノズル移動領域毎に供給するインキの量
の可変制御が正確かつ容易になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における孔版印刷機
の概略構成を示す説明図である。
【図2】インキ供給装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図3】(a)はノズルの縦断正面図、(b)はノズル
の底面図である。
【図4】インキ吐出駆動部の斜視図である。
【図5】インキ吐出駆動部の動作を示す説明図である。
【図6】インキ吐出駆動部の駆動過程を示す説明図であ
る。
【図7】領域によって画像面積率が異なる印刷物とイン
キ溜めのインキ残存量との関係を示す斜視図である。
【図8】インキ溜めにおける各ノズル移動領域の古いイ
ンキの残存量と新たに供給したインキとの関係をグラフ
化して示す説明図である。
【図9】インキ溜めにおけるインキを混練した状態をグ
ラフ化して示す説明図である。
【図10】領域によって画像面積率が異なる印刷物とイ
ンキ溜めのインキ残存量との関係を示す斜視図である。
【図11】インキ溜めにおける各ノズル移動領域の古い
インキの残存量と新たに供給したインキとの関係をグラ
フ化して示す説明図である。
【図12】インキ溜めにおけるインキを混練した状態を
グラフ化して示す説明図である。
【図13】印刷時の全体の流れを示すフローチャートで
ある。
【図14】インキ量可変・供給処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図15】印刷開始後に行うインキ供給処理の流れを示
すフローチャートである。
【図16】インキ拡散処理の流れを示すフローチャート
である。
【図17】本発明の第二の実施の形態における印刷時の
全体の流れを示すフローチャートである。
【図18】本発明の第三の実施の形態におけるインキ吐
出駆動部を水平に断面にしてインキタンクとともに示す
平面図である。
【図19】インキ吐出駆動部の側面図である。
【図20】インキ吐出駆動部を拡大して示す水平断面図
である。
【符号の説明】
9 インキローラ 10 ドクターローラ 11 インキ溜め 22 インキ供給部 23 ノズル 24 ノズル搬送駆動部 25,45 インキ吐出駆動部 34 インキ撹拌部、突起 S1−3 画像面積率認識手段 S1−4 画像面積率データ保存手段 S1−13 インキ吐出量制御手段と、 S2−7 混練手段 S5−2 インキ撹拌処理実行手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41F 31/02 H

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキローラとドクターローラとを平行
    に近接配置してなるインキ溜めと、 インキ供給部に接続されたノズルと、 前記ノズルを前記インキ溜めに沿って往復駆動するノズ
    ル搬送駆動部と、 前記ノズルの移動範囲中の所望位置で前記インキ供給部
    のインキを前記ノズルから吐出させるインキ吐出駆動部
    と、を備える印刷機のインキ供給装置。
  2. 【請求項2】 前記インキ吐出駆動部は、前記ノズルの
    移動動作中にインキを連続的に吐出させるように構成さ
    れている請求項1記載の印刷機のインキ供給装置。
  3. 【請求項3】 前記インキ溜めに存在するインキを前記
    インキローラの軸方向に沿って撹拌するインキ撹拌部を
    備える請求項1又は2記載の印刷機のインキ供給装置。
  4. 【請求項4】 前記インキ撹拌部は前記ノズルの先端に
    配置された突起により形成されている請求項3記載の印
    刷機のインキ供給装置。
  5. 【請求項5】 印刷開始前に前記インキ撹拌部によるイ
    ンキ撹拌処理を実行するインキ撹拌処理実行手段を備え
    る請求項3又は4記載の印刷機のインキ供給装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルの移動方向に沿って分割され
    た複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の
    画像面積率を認識する画像面積率認識手段と、 前記画像面積率認識手段により認識された画像面積率デ
    ータを保存する画像面積率データ保存手段と、 前回印刷時における前記原稿の画像面積率が所定値以下
    の領域と対応するノズル移動領域でのみ前記ノズルから
    インキを吐出させるように前記インキ吐出駆動部の動作
    を制御するインキ吐出量制御手段と、を備える請求項1
    記載の印刷機のインキ供給装置。
  7. 【請求項7】 前記ノズルの移動方向に沿って分割され
    た複数のノズル移動領域に対応する原稿領域毎の原稿の
    画像面積率を認識する画像面積率認識手段と、 前記画像面積率認識手段により認識された画像面積率デ
    ータを保存する画像面積率データ保存手段と、 前回印刷時における前記原稿の画像面積率が所定値以下
    の領域と対応するノズル移動領域にのみ前記ノズルを移
    動させるように前記ノズル搬送駆動部の動作を制御する
    ノズル移動位置指定手段と、を備える請求項1記載の印
    刷機のインキ供給装置。
  8. 【請求項8】 前記インキ吐出駆動部のインキ吐出動作
    の終了時に前記インキ溜めのインキを混練する混練手段
    を備える請求項6又は7記載の印刷機のインキ供給装
    置。
  9. 【請求項9】 前記混練手段は、前記インキローラと前
    記ドクターローラとをアイドリングさせる手段である請
    求項8記載の印刷機のインキ供給装置。
  10. 【請求項10】 前記ノズル搬送駆動部は、前記ノズル
    を間欠的に移動させ、前記インキ吐出駆動部は、前記ノ
    ズルが停止したタイミングでインキを吐出させるように
    構成されている請求項6ないし9の何れか一記載の印刷
    機のインキ供給装置。
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