JP2001225362A - 成形金型及び成形方法 - Google Patents

成形金型及び成形方法

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JP2001225362A
JP2001225362A JP2000041401A JP2000041401A JP2001225362A JP 2001225362 A JP2001225362 A JP 2001225362A JP 2000041401 A JP2000041401 A JP 2000041401A JP 2000041401 A JP2000041401 A JP 2000041401A JP 2001225362 A JP2001225362 A JP 2001225362A
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gas vent
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Satoshi Kurokawa
智 黒川
Toshifumi Tanaka
敏文 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時に樹脂材料から発生するガスによる成
形品における「濡れ」等の欠陥を確実に防止し、発生し
たガスに起因する堆積物を取り除くための金型のクリー
ニング工程を不要にし、生産効率を向上させることがで
きる成形金型及び成形方法を提供する。 【解決手段】 この成形金型は、溶融した樹脂材料から
発生するガスをキャビティの外に放出するためのガスベ
ント14と、ガスベントに隣接しかつ連通して形成した
排気溝12とを具備し、排気溝内に吸引によって空気を
流す。また、ガスベントをゲート部から離れた位置に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形時に成形樹脂
から発生するガス等を効果的に排出するようにした成形
金型及びその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料による射出成形は各種部品の製
造に用いられているが、この成形時に「濡れ」とよばれ
る現象が発生することがある。図8によりこの「濡れ」
の現象の発生機構を説明する。図8に示すように、溶融
した樹脂4が金型のスプル2を通りゲート1からキャビ
ティ3内に射出されて充填されていく(図8の→→
→の順にキャビティ3内に充填される)。樹脂は、
離型剤、酸化防止剤、未反応モノマなどの低分子量成分
を含んでおり、成形機の加熱筒内(図示せず)で高温で
溶融されるが、高圧に保持されているので、低分子量成
分は樹脂内に閉じ込められている。キャビティ内に射出
された溶融樹脂は急激に低圧状態となり、内部に閉じ込
められていた低分子量成分が気化しガス5になって充填
された樹脂とともにキャビティ3内に充満する。樹脂4
の充填が進むに従って、キャビティ3内の空気は圧縮さ
れる。この過程で気化してキャビティ内に充満していた
低分子量成分のガス5が、図8ののように、金型表面
7で冷却されると同時に、急激に圧縮されてキャビティ
3の内部で液体6となり、成形品の表面に付着してしま
う。これが「濡れ」と呼ばれる成形品の欠陥である。
【0003】上述のような「濡れ」の発生を防止する方
法として、実開昭59−75020号には、キャビティ
の外にガスが逃げられるようにガスベントを設け、ガス
ベント端部に金型の外に通じる溝によりガスを自然排気
すること及び金型のキャビティ内を真空吸引することに
よって樹脂から発生するガスを効率よく排気することが
記載されている。
【0004】また、特開平6−155529号公報には
金型の外にあるコンプレッサから圧縮空気をキャビティ
内に流し込み、この圧縮空気を金型のキャビティへのラ
ンナに設けたベント溝及びベント菅から溶融樹脂から発
生したガスとともに排気すること、更に圧縮空気を吸引
ポンプにより強制的に吸引することが記載されている。
【0005】また、特開平8−238651号公報には
ガス逃げ部が付着物によって目詰まりするのを可動ピン
によって除去すること、真空発生機構を金型内に設けて
キャビティ内の空気やガスを吸引することが記載されて
いる。
【0006】しかし、上述の実開昭59−75020号
または特開平8−238651号公報のタイプではキャ
ビティを真空に吸引するには時間が掛かるし、充分に真
空にしないとガスが滞留してしまう問題があった。ガス
が滞留すると、液体となり金型表面に付着し堆積するの
で、成形を繰り返す内に定期的にこの堆積物を取り除く
必要が生じ、金型のクリーニングが必要となってしま
う。このため、新たなクリーニング工程が増えるため生
産効率が低下してしまう。
【0007】また、特開平6−155529号公報によ
れば、上述のキャビティ内を真空にする場合と比ベて効
率的ではあるが、ランナに設けたベント溝にガスが滞留
してしまう点では変わらず、堆積物を取り除くための金
型のクリーニング工程が必要となってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術の問題点に鑑み、成形時に樹脂材料から発生するガ
スによる成形品における「濡れ」等の欠陥を確実に防止
することができ、発生したガスに起因する堆積物を取り
除くための金型のクリーニング工程を不要にし、生産効
率を向上させることができる成形金型及び成形方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による成形金型は、成形時に溶融した樹脂材
料から発生するガスをキャビティの外に放出するための
ガスベントと、前記ガスベントに隣接しかつ連通して形
成した排気溝とを具備し、前記排気溝内に吸引によって
空気を流すように構成したことを特徴とする。
【0010】この成形金型によれば、ガスベントに隣接
しかつ連通して形成した排気溝内に吸引によって空気の
流れを形成できるので、キャビティで溶融した樹脂材料
から発生したガスが極めてスムースに排気溝内の空気の
流れにのって排出される。これにより、成形時に樹脂材
料から発生するガスによる成形品における「濡れ」等の
欠陥を確実に防止することができ、発生したガスに起因
する堆積物を取り除くための金型のクリーニング工程を
不要にし、生産効率を向上させることができる。
【0011】また、本発明による別の成形金型は、キャ
ビティに隣接し、溶融した樹脂材料を前記キャビティ内
に充填する際に前記樹脂材料が通るゲート部と、成形時
に前記樹脂材料から発生するガスを前記キャビティの外
に放出するため前記ゲート部から離れた位置に設けられ
たガスベントと、前記ガスベントに隣接しかつ連通して
形成した排気溝とを具備し、前記排気溝内に吸引によっ
て空気を流すように構成したことを特徴とする。
【0012】この成形金型によれば、ガスベントに隣接
しかつ連通して形成した排気溝内に吸引によって空気の
流れを形成できるので、キャビティで溶融した樹脂材料
から発生したガスが極めてスムースに排気溝内の空気の
流れにのって排出される。しかも、キャビティと排気溝
とを連通するガスベントがゲート部から離れた位置に設
けられ、樹脂材料の最終充填部の近傍に位置するので、
キャビティ内の樹脂材料から発生したガスを効率的に排
気溝内の空気の流れにのせて排出できる。従って、ガス
ベントは、キャビティ内において樹脂材料が最終的に充
填される部分に対応して設けるのが好ましい。
【0013】また、排気装置と連通した排気孔と、外気
と連通した吸気口とを備え、前記排気溝内に前記吸気口
から前記排気孔に向けて空気の流れを形成するように構
成することが好ましい。
【0014】また、ディスク状成形品を成形する場合に
は、前記キャビテイの外周のほぼ全周に前記ガスベント
を介して前記排気溝を設けることにより、樹脂材料から
発生したガスを更に効率的に排出することができる。
【0015】また、本発明による成形方法は、上述の成
形金型を用いて、前記排気溝に吸引による空気流を形成
した状態で、溶融した樹脂材料をキャビティ内に射出
し、成形することを特徴とする。
【0016】この成形方法によれば、排気溝内に吸引に
よって空気の流れを形成できるので、キャビティで溶融
した樹脂材料から発生したガスが極めてスムースに排気
溝内の空気の流れにのって排出しながら、成形を行うこ
とができる。これにより、成形時に樹脂材料から発生す
るガスによる成形品における「濡れ」等の欠陥を確実に
防止することができ、発生したガスに起因する堆積物を
取り除くための金型のクリーニング工程を不要にし、生
産効率を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態による成形金型を備えた射出成形装置の要部断面図で
ある。この成形金型はミニディスク(MD)やコンパク
トディスク(CD)等の光ディスク用のプラスチック基
板を成形するためのものである。
【0018】図1に示す射出成形装置は、固定金型21
と可動金型22とを含み、固定金型21側にはスタンパ
23がスタンパホルダ27により固定される。固定金型
21のスタンパ23と可動金型22との間に成形品の形
状と対応した形状を有するキャビティ20が形成され
る。固定金型21には、当接面26に当接した射出ノズ
ル(図示省略)から溶融した樹脂材料をキャビティ20
内に射出するときの通り路である射出部25が形成さ
れ、射出部25に連通しキャビティ20に接するように
ゲート部24が形成されている。また、可動金型21に
は、成形後の離型時に成形品を取り出すために図の上方
に駆動されるポンチ駆動部材28が配置されている。ス
タンパ23のスタンパ面23aには、例えば情報記録の
ための微細な凹凸が形成されている。
【0019】図2は、可動金型22の外周リング1の平
面図であり、図3,図4,図5は、それぞれ図2のII
I−III線、IV−IV線、V−V線に沿って切断し
て見た断面図である。外周リング1には、ガスベント、
排気溝、排気孔、吸気孔等による排出機構が設けられて
いる。
【0020】可動金型22の外周リング1は、キャビテ
ィ20の最外周側面20aを構成するように固定金型2
1側に突き出た半径方向長さL1の円形状の内周部分1
1を有する。固定金型21と可動金型22とを図3のよ
うに密着させたときに、内周部分11とスタンパ23と
の間に数〜30μm程度の隙間が形成され、この隙間が
ガスべント14を構成する。
【0021】図2〜図5に示すように、外周リング1の
ガスベント14はキャビティ20の全周に亘って設けら
れ、ガスベント14の外周に隣接して排気溝12が設け
られている。
【0022】図2に示すように、排気溝12は外周リン
グ1の平面で4つに分割され、各排気溝12は、排気孔
13と連通するように半径方向に延びた第1の溝12a
と、この溝12aと連通し内周部分11の外周に沿って
ガスベント14と連通して延びた第2の溝12bと、こ
の溝12bとコ字状になって連通し壁部18を隔てて内
周部分11の外周に沿って延びた第3の溝12cと、こ
の溝12cと連通し吸気孔15と連通するように半径方
向に延びた第4の溝12dとを備える。各溝12a〜1
2dは、図3〜図5のように、内周部分11と内周部分
11とほぼ同じ高さの壁部18とから凹んで形成されて
いる。
【0023】図3の排気孔13は金型の外で1つの排気
装置(図示せず)に連結されている。この排気装置によ
って排気溝12に空気の流れを発生させる。
【0024】図1〜図5により、本実施の形態の射出成
形装置の排気機構の動作について説明する。図1に示す
ように、固定金型21の当接面26に射出ノズル(図示
省略)を当接した状態で溶融した樹脂材料をスアル部2
5及びゲート部24を通してキャビティ20内に射出す
る。このとき、キャビティ20内で溶融した樹脂材料か
らガスやガスの凝集物が発生するが、これらのガスやガ
スの凝集物は可動金型22の外周リング1の内周部分に
形成されたガスベント14から排出される。
【0025】一方、排気装置(図示せず)の作動によ
り、図2の矢印のように、吸気孔15から溝12d,1
2c,12b,12aを通り排気孔13に向けて空気の
流れが排気溝12に形成されている。
【0026】ガスベント14から排出されたガスやガス
の凝集物は、排気溝12に形成された空気の流れにより
排気孔13から成形金型の外部へ排出される。この場
合、ガスべント14と排気溝12の第2の溝12bとは
隣接し連通しているので、溶融した樹脂材料から排出さ
れるガスは滞留することなく排気溝12に形成された空
気の流れにのって直ちに成形金型外へとスムースに運ば
れる。従って、「濡れ」の原因となるガスやガスの凝集
物がキャビティ20内から迅速に排出されるので、キャ
ビティ20から取り出された光ディスク用のプラスチッ
ク基板等の成形品に「濡れ」等の欠陥は発生しない。
【0027】以上のように、樹脂材料から発生するガス
による成形品への「濡れ」等の欠陥の発生を防止するこ
とができるので、成形品の品質を改善でき、成形品製造
の歩留まり向上が達成できる。また、成形金型内に樹脂
材料から発生したガス(及び液化したもの)が残留せず
堆積物も発生しないので、成形金型のクリーニング工程
が不要となる。このため、安定した連続成形が可能とな
り、成形品製造効率の向上を実現できる。更に、樹脂材
料からの排出物に成形起因する金型の腐食を減少でき、
成形金型の寿命を延ばすことができる。
【0028】また、固定金型21側に設けられたスタン
パ23のスタンパ面23aには、例えば情報記録のため
の微細な凹凸が形成されているが、スタンパ面23aに
ガスベント14近傍においてもガス残留に起因した「濡
れ」等の欠陥が発生しないので、記録情報に欠陥が生じ
ることはない。このように、本実施の形態の成形金型の
構造は、「濡れ」等の欠陥をほぼ完全に排除する必要性
のある情報記録面や精密面を有する製品の成形に用いて
好適である。
【0029】なお、排気孔から排気装置に至る途中にフ
ィルタ(図示省略)を備えることにより、他の金型部分
が汚れることを防止できる。フィルタは定期的に清掃す
るのが好ましい。
【0030】また、排気装置は常時吸引動作としてよい
が、成形動作のタイミングに合わせた間欠的吸引動作に
しても良い。
【0031】また、ガスベント周囲の溝内で吹き出し空
気を流すことにより空気の流れを形成した場合、吹き出
し口の近くでは、ガスがキャビティ内に逆流してしまう
可能性があるので、吸引によって空気の流れを形成する
ことが好ましく、かかる逆流等の問題はなく、極めてス
ムースな空気流を形成することができる。従って、逆流
等に起因するガスの滞留は起きなく、これによる堆積物
も生じない。
【0032】また、ガスベント14の隙間は数〜30μ
m程度が好ましい。また、ガスベント14(内周部分1
1)の長さL1は1mm以上で10mm程度以下が好ま
しい。長すぎるとこの隙間に汚れが堆積し易くなるの
で、汚れの堆積の防止の面から10mm程度以下が好ま
しく、金型強度等を考慮して1mm以上が好ましい。
【0033】また、ガスベント14に隣接して形成され
た排気溝12の深さd1及び溝12bの幅L2は、それ
ぞれガスべント14の隙間の2倍以上が必要であり、好
ましくは5倍以上である。各寸法がガスベント14の隙
間の2倍以上あれば、汚れが堆積することがなく、5倍
以上であれば、空気が流れ易くなるので、排気溝14の
長さ(全長)を長くすることが可能となる。また、排気
孔の数を減らすことも可能となる。
【0034】
【実施例】上述の構造の排気機構を有する射出成形装置
を用いて外径φ120mm、厚さ1.2mmの光ディス
ク用プラスチック基板を連続的に成形し、図2〜図5に
おけるガスべント14近傍におけるスタンパの汚れ具合
を調ベた。
【0035】使用樹脂:ポリカーポネートAD5503
(帝人化成社製) 成形機:住友重機製SD30
【0036】この結果、上述の排気機構の構造では20
0,000枚成形した後も汚れの付着は見られなかっ
た。これに対し、本発明の排気機構を用いない自然排気
の場合には、1,000枚の成形で、スタンパに液化し
たガスの付着が見られ、クリーニングする必要が生じ
た。
【0037】次に、図6(a)〜(d)により本実施の
形態の変形例を説明する。各例は、いずれも図2の外周
リングと同様にキャビティ20の外周にガスベントを設
け、排気溝を外周全体に設けている。図6(a)の例で
は、キャビティ20の外周にガスベント34を形成し、
排気溝32をガスベント34に連通するよう4つに分割
して設け、各排気溝32の一端部に排気孔33をガスベ
ント34に近接してそれぞれ形成し、各排気溝32の他
端部の各吸気口35から矢印のように各排気溝32全体
に各排気孔33に向けて空気の流れを形成し、ガスベン
ト34を通してキャビテイ20からのガスを外部に排出
するように構成している。
【0038】図6(b)の例では、キャビティ20の外
周にガスベント44を形成し、排気溝42をガスベント
44に連通して全周に1つ設け、排気孔43を排気溝4
2にほぼ等間隔に4個形成し、吸気口45を各排気孔4
3とほぼ等しく離れて4個形成している。各吸気口45
から矢印のように図の左右に分かれて排気溝42全体に
各排気孔43に向けて空気の流れを形成し、ガスベント
44を通してキャビテイ20からのガスを外部に排出す
る。
【0039】図6(c)の例では、キャビティ20の外
周にガスベント54を形成し、排気溝52をガスベント
54に連通して3つに分割して設け、排気孔53と吸気
口55とを排気溝52から離れて設けた。各吸気口55
から矢印のように各排気溝52全体にに各排気孔53に
向けて空気の流れを形成し、ガスベント54を通してキ
ャビテイ20からのガスを外部に排出する。
【0040】図6(d)の例では、キャビティ20の外
周にガスベント64を部分的に多数形成し、排気溝62
を多数のガスベント64に連通して全周に1つ設け、排
気孔63と吸気口65とをキャビテイ20の直径方向の
ほぼ一直線上に設け、吸気口65から矢印のように図の
左右に分かれて排気溝62全体に排気孔63に向けて空
気の流れを形成し、多数のガスベント64を通してキャ
ビテイ20からのガスを外部に排出する。
【0041】次に、図7により更に別の変形例を説明す
る。上述の例は、光ディスクの成形金型のためゲート部
24(図1)が中心にあり、樹脂材料の最終充填部がデ
ィスクの外周となるので、排気溝を外周全部に設けた
が、ゲートが製品の端部に有るような場合は、排気溝を
ゲートから離れた位置に部分的に設ける構造にしても効
果が得られる。即ち、図7のように、キャビテイ70の
平面形状が矩形状でゲート71を一辺70a上に設けた
場合、ガスベント74をゲート71から最も離れた隅部
2カ所に設け、排気溝72を一辺70aに対向する他辺
70bに沿い2つのガスベント74に連通するように形
成し、排気溝72の一端部に排気孔73を設け、他端に
吸気口75を設けた。吸気口75から矢印のように排気
溝72に排気孔73に向けて空気の流れを形成し、ガス
ベント74を通してキャビテイ70からのガスを外部に
排出する。なお、図7の場合、ガスベントをキャビテイ
70の他辺70bに連続して形成し、このガスベント7
4に連通して排気溝を設けてもよい。
【0042】以上のように本発明を実施の形態により説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能であ
る。例えば、ガスベント、排気溝、排気孔及び吸気口の
各位置関係は、キャビテイの形状や成形金型構造から適
宜決めることができる。
【0043】また、適用できる製品としては、CD、C
D−R、CD−RW、MO、MD、DVD等のディスク
状記録媒体があるが、これらの記録媒体には限定されず
他の記録媒体であってもよく、更には液晶パネル等に用
いられる導光板のような記録媒体以外の製品であっても
よい。
【0044】
【発明の効果】本発明の成形金型及び成形方法によれ
ば、成形時に樹脂材料から発生するガスを外部に円滑に
排出することができるので、成形品における「濡れ」等
の欠陥を確実に防止でき、発生したガスに起因する堆積
物を取り除くための成形金型のクリーニング工程が不要
となり、安定した連続成形が可能となり、生産効率を向
上させることができる。また、樹脂材料からの排出物に
起因する成形金型の腐食を減少できるので、成形金型の
寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による成形金型を備えた射
出成形装置の要部断面図である。
【図2】図1に示す可動金型22の外周リング1の平面
図である。
【図3】図2の外周リング近傍をIII−III線に沿
って切断して見た断面図である。
【図4】図2の外周リング近傍をIV−IV線に沿って
切断して見た断面図である。
【図5】図2の外周リング近傍をV−V線に沿って切断
して見た断面図である。
【図6】本発明の実施の形態による変形例を示す排気溝
近傍の平面図(a)〜(d)である。
【図7】本発明の実施の形態による別の変形例を示す排
気溝近傍の平面図である。
【図8】従来技術の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 外周リング 11 内周部分 12 排気溝 13 排気孔 14 ガスべント 15 吸気口 20 キャビティ 21 固定金型 22 可動金型 23 スタンパ 24 ゲート部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形時に溶融した樹脂材料から発生する
    ガスをキャビティの外に放出するためのガスベントと、 前記ガスベントに隣接しかつ連通して形成した排気溝
    と、を具備し、 前記排気溝内に吸引によって空気を流すように構成した
    ことを特徴とする成形金型。
  2. 【請求項2】 キャビティに隣接し、溶融した樹脂材料
    を前記キャビティ内に充填する際に前記樹脂材料が通る
    ゲート部と、 成形時に前記樹脂材料から発生するガスを前記キャビテ
    ィの外に放出するため前記ゲート部から離れた位置に設
    けられたガスベントと、 前記ガスベントに隣接しかつ連通して形成した排気溝
    と、を具備し、 前記排気溝内に吸引によって空気を流すように構成した
    ことを特徴とする成形金型。
  3. 【請求項3】 前記ガスベントは、前記キャビティ内に
    おいて前記樹脂材料が最終的に充填される部分に対応し
    て設けられた請求項1または2に記載の成形金型。
  4. 【請求項4】 排気装置と連通した排気孔と、外気と連
    通した吸気口とを備え、前記排気溝内に前記吸気口から
    前記排気孔に向けて空気の流れを形成する請求項1,2
    または3に記載の成形金型。
  5. 【請求項5】 前記成形金型がディスク状成形品を成形
    し、前記キャビテイの外周のほぼ全周に前記ガスベント
    を介して前記排気溝を設けた請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の成形金型。
  6. 【請求項6】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の成
    形金型を用いて、前記排気溝に吸引による空気流を形成
    した状態で、溶融した樹脂材料をキャビティ内に射出
    し、成形することを特徴とする成形方法。
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