JP2001225353A - 射出成形部品 - Google Patents
射出成形部品Info
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/16—Making multilayered or multicoloured articles
- B29C45/1642—Making multilayered or multicoloured articles having a "sandwich" structure
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2105/00—Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
- B29K2105/26—Scrap or recycled material
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
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- B29L2031/769—Sanitary equipment
- B29L2031/7694—Closets, toilets
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Toilet Supplies (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】意匠面(通常人の目に触れる可能性のある面)に
ラインを作ることなく一体の物品に複数の機能を部位を
分けてそれぞれの部位に必要な機能を持たせた物品を提
供することにある。 【解決手段】互いに物性値の異なる樹脂材料の第１層と
第２層とからなり、第１層の射出中の一定時間のみ第２
層を並行して射出することにより前記第２層が前記第１
層に包まれて成形されることを特徴とする。
ラインを作ることなく一体の物品に複数の機能を部位を
分けてそれぞれの部位に必要な機能を持たせた物品を提
供することにある。 【解決手段】互いに物性値の異なる樹脂材料の第１層と
第２層とからなり、第１層の射出中の一定時間のみ第２
層を並行して射出することにより前記第２層が前記第１
層に包まれて成形されることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は金型を用いて成形す
る樹脂成形品に関するものである。
る樹脂成形品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、金型を用いて成形する樹脂成形品
に抗菌性や耐薬品性、もしくは帯電防止性といった機能
を持たせるためには、その材料である樹脂そのものを、
目的の機能を持った材料グレードに替えることが一般的
であった。従って、得られた成形品は物品全体が前記の
機能を持ったものになっていた。一方、これらの特定の
機能を付加した材料グレードの多くはそれらの機能を付
加してないベースとなる材料グレードに比べて材料単価
はアップするのが普通である。しかし、機能によって
は、例えば前記した帯電防止性などは実際には物品表面
だけに備わっていれば良く、表面以外の内部も機能を持
った材料グレードに置き換えてしまうことは、必要以上
の製品のコストアップを招いていた。また逆にこれらの
機能を付加することでベース材料グレードが元々有して
いた機能、例えば、強度の低下を招くなど成形品に要求
されている他の機能を損なうという不具合を新たに生じ
ることもあった。
に抗菌性や耐薬品性、もしくは帯電防止性といった機能
を持たせるためには、その材料である樹脂そのものを、
目的の機能を持った材料グレードに替えることが一般的
であった。従って、得られた成形品は物品全体が前記の
機能を持ったものになっていた。一方、これらの特定の
機能を付加した材料グレードの多くはそれらの機能を付
加してないベースとなる材料グレードに比べて材料単価
はアップするのが普通である。しかし、機能によって
は、例えば前記した帯電防止性などは実際には物品表面
だけに備わっていれば良く、表面以外の内部も機能を持
った材料グレードに置き換えてしまうことは、必要以上
の製品のコストアップを招いていた。また逆にこれらの
機能を付加することでベース材料グレードが元々有して
いた機能、例えば、強度の低下を招くなど成形品に要求
されている他の機能を損なうという不具合を新たに生じ
ることもあった。
【０００３】以上のような不具合を解決する手段とし
て、複数の材料を用いて一体の樹脂物品を成形する方法
が種々考えられている。例えば便座の上面のみを貼付け
などによって軟質樹脂とした方法（実登３０５０２５
４）や、上層を軟質樹脂、下層を高剛性樹脂として一体
成形する方法（実開平５−１１８９２、特開平６−１４
８５０）が考案されている。また、多層溶融パリソンを
用いて表面のみに抗菌性や耐薬品性を持たせた多層ブロ
ー成形（特開平１１−２８７６２）も考案されている。
て、複数の材料を用いて一体の樹脂物品を成形する方法
が種々考えられている。例えば便座の上面のみを貼付け
などによって軟質樹脂とした方法（実登３０５０２５
４）や、上層を軟質樹脂、下層を高剛性樹脂として一体
成形する方法（実開平５−１１８９２、特開平６−１４
８５０）が考案されている。また、多層溶融パリソンを
用いて表面のみに抗菌性や耐薬品性を持たせた多層ブロ
ー成形（特開平１１−２８７６２）も考案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
方法は以下に述べるような問題が生じる可能性があっ
た。すなわち、上面のみを貼付けなどにより機能付加す
る方法では、必ず境界部に隙間や段差がライン状に生じ
るため、外観製品として使用される場合は特に、意匠性
が劣るのみでなく、そのわずかな隙間や段差に汚れが滞
留することから、清掃性にも問題があった。さらにその
対策として、上層と下層とを貼付けではなく一体成形
(例えばインサート成形)しても、境界部が必ず成形品の
表面に残るため、意匠性と清掃性の問題は避けられなか
った。
方法は以下に述べるような問題が生じる可能性があっ
た。すなわち、上面のみを貼付けなどにより機能付加す
る方法では、必ず境界部に隙間や段差がライン状に生じ
るため、外観製品として使用される場合は特に、意匠性
が劣るのみでなく、そのわずかな隙間や段差に汚れが滞
留することから、清掃性にも問題があった。さらにその
対策として、上層と下層とを貼付けではなく一体成形
(例えばインサート成形)しても、境界部が必ず成形品の
表面に残るため、意匠性と清掃性の問題は避けられなか
った。
【０００５】また、同じく前記した多層ブロー成形で
は、外部に境界面が現れないため前記の問題はクリアで
きるが、ブロー成形では金型の構成上の理由などで複雑
な形状が作れないため、簡素な形状の特殊な物品のみへ
の応用となり、通常の形状や外観品質レベルの物品への
応用は困難であった。
は、外部に境界面が現れないため前記の問題はクリアで
きるが、ブロー成形では金型の構成上の理由などで複雑
な形状が作れないため、簡素な形状の特殊な物品のみへ
の応用となり、通常の形状や外観品質レベルの物品への
応用は困難であった。
【０００６】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、意匠面(通常人の目に触
れる可能性のある面)にラインを作ることなく一体の物
品に複数の機能を部位を分けてそれぞれの部位に必要な
機能を持たせた物品を提供することにある。
れたもので、本発明の目的は、意匠面(通常人の目に触
れる可能性のある面)にラインを作ることなく一体の物
品に複数の機能を部位を分けてそれぞれの部位に必要な
機能を持たせた物品を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項１記載の発明は、互いに物性値の異な
る樹脂材料の第１層と第２層とからなり、第１層の射出
中の一定時間のみ第２層を並行して射出することにより
前記第２層が前記第１層に包まれて成形されることを特
徴とする射出成形部品のため、意匠面にラインが出るこ
とはない。
になされた請求項１記載の発明は、互いに物性値の異な
る樹脂材料の第１層と第２層とからなり、第１層の射出
中の一定時間のみ第２層を並行して射出することにより
前記第２層が前記第１層に包まれて成形されることを特
徴とする射出成形部品のため、意匠面にラインが出るこ
とはない。
【０００８】また、第２層が第１層に完全に包まれてい
るうえに、通常の射出成形と同じく複雑な形状も可能な
ことから、形状や外観品質レベルの射出成形部品の意匠
を従来のまま変えることなしに、第１層すなわち外部層
と、第２層すなわち内部層のいずれか一方または両者に
それぞれ必要な機能を持たせることができる。
るうえに、通常の射出成形と同じく複雑な形状も可能な
ことから、形状や外観品質レベルの射出成形部品の意匠
を従来のまま変えることなしに、第１層すなわち外部層
と、第２層すなわち内部層のいずれか一方または両者に
それぞれ必要な機能を持たせることができる。
【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載の射
出成形部品の第１層が抗菌剤入り樹脂であることを特徴
としたもので、使用者が取り扱う本射出成形部品である
製品表面はすべて抗菌性の機能を持っているが、内部の
第２層は通常の安価な材料であるため、従来のすべて抗
菌剤入り樹脂で射出成形したものと同等の機能でありな
がら、より低コストで提供することができる。
出成形部品の第１層が抗菌剤入り樹脂であることを特徴
としたもので、使用者が取り扱う本射出成形部品である
製品表面はすべて抗菌性の機能を持っているが、内部の
第２層は通常の安価な材料であるため、従来のすべて抗
菌剤入り樹脂で射出成形したものと同等の機能でありな
がら、より低コストで提供することができる。
【００１０】請求項３記載の発明は、請求項１記載の射
出成形部品の第１層が帯電防止剤入り樹脂であることを
特徴としたもので、製品表面はすべて帯電防止性の機能
を持っているが、内部の第２層は通常の安価な材料であ
るため、従来の同機能のものよりも、より低コストで提
供することができる。
出成形部品の第１層が帯電防止剤入り樹脂であることを
特徴としたもので、製品表面はすべて帯電防止性の機能
を持っているが、内部の第２層は通常の安価な材料であ
るため、従来の同機能のものよりも、より低コストで提
供することができる。
【００１１】請求項４記載の発明は、請求項１記載の射
出成形部品の第１層が耐薬品性樹脂であることを特徴と
したもので、製品表面はすべて耐薬品性の機能を持って
いるが、内部の第２層は通常の安価な材料であるため、
従来の同機能のものよりも、より低コストで提供するこ
とができる。なお、ここで述べている耐薬品性樹脂と
は、一般に使われる成形材料の樹脂に対して何らかの悪
影響を及ぼす成分を含んでいる物質例えば、各種洗剤や
整髪料などに対して耐性を持っている樹脂のことであ
る。
出成形部品の第１層が耐薬品性樹脂であることを特徴と
したもので、製品表面はすべて耐薬品性の機能を持って
いるが、内部の第２層は通常の安価な材料であるため、
従来の同機能のものよりも、より低コストで提供するこ
とができる。なお、ここで述べている耐薬品性樹脂と
は、一般に使われる成形材料の樹脂に対して何らかの悪
影響を及ぼす成分を含んでいる物質例えば、各種洗剤や
整髪料などに対して耐性を持っている樹脂のことであ
る。
【００１２】請求項５記載の発明は、請求項１記載の射
出成形部品の第１層が着色樹脂であることを特徴とした
もので、内部の第２層は着色のされていない安価な材料
ですむため、従来の着色品よりも低コストで提供するこ
とができる。
出成形部品の第１層が着色樹脂であることを特徴とした
もので、内部の第２層は着色のされていない安価な材料
ですむため、従来の着色品よりも低コストで提供するこ
とができる。
【００１３】請求項６記載の発明は、請求項１記載の射
出成形部品の第１層が軟質樹脂であることを特徴とした
もので、表面全体がソフトタッチになり、使用感が向上
する。便座においては着座感が向上し、長時間使用での
痛みやしびれの防止も可能となる。前記軟質樹脂として
は第２層の樹脂より柔らかい樹脂であればよいが、一般
にＴＰＥと呼ばれている熱可塑性エラストマー樹脂がそ
の代表的なものとして挙げられる。
出成形部品の第１層が軟質樹脂であることを特徴とした
もので、表面全体がソフトタッチになり、使用感が向上
する。便座においては着座感が向上し、長時間使用での
痛みやしびれの防止も可能となる。前記軟質樹脂として
は第２層の樹脂より柔らかい樹脂であればよいが、一般
にＴＰＥと呼ばれている熱可塑性エラストマー樹脂がそ
の代表的なものとして挙げられる。
【００１４】請求項７記載の発明は、請求項１〜６記載
の射出成形部品の第２層がガラス繊維等の強化材を含ん
だ高強度樹脂であることを特徴としたものである。前記
強化材としてはその他に炭素繊維やガラスビーズ、タル
クと呼ばれる無機化合物の粉末などでもよい。
の射出成形部品の第２層がガラス繊維等の強化材を含ん
だ高強度樹脂であることを特徴としたものである。前記
強化材としてはその他に炭素繊維やガラスビーズ、タル
クと呼ばれる無機化合物の粉末などでもよい。
【００１５】本発明では、表面光沢が悪く通常は外観品
に用いることのできない繊維強化材のような高強度材料
も、第１層の高外観材料の中に包み込まれているため、
外観は従来のものと全く変わることなく、製品強度のみ
を向上させることができる。また、外観に影響を与えず
高強度材料を使用できるため、従来よりも製品形状の自
由度が増し、よりデザイン重視の射出成形部品を提供す
ることができる。
に用いることのできない繊維強化材のような高強度材料
も、第１層の高外観材料の中に包み込まれているため、
外観は従来のものと全く変わることなく、製品強度のみ
を向上させることができる。また、外観に影響を与えず
高強度材料を使用できるため、従来よりも製品形状の自
由度が増し、よりデザイン重視の射出成形部品を提供す
ることができる。
【００１６】請求項８記載の発明は、請求項１〜７記載
の射出成形部品の第２層が再生樹脂であることを特徴と
したものである。
の射出成形部品の第２層が再生樹脂であることを特徴と
したものである。
【００１７】本発明では、色調が不特定でかつ混タミ等
の外観不良が多いことから、通常は外観品に用いること
のできないランナー粉砕品などの再生樹脂を、第１層の
高外観材料の中に包み込むように使用できることから、
外観や機能は従来のものと全く変わることのない射出成
形部品を、より安価に提供することができる。
の外観不良が多いことから、通常は外観品に用いること
のできないランナー粉砕品などの再生樹脂を、第１層の
高外観材料の中に包み込むように使用できることから、
外観や機能は従来のものと全く変わることのない射出成
形部品を、より安価に提供することができる。
【００１８】請求項９記載の発明は、請求項１〜８に記
載の射出成形部品が便座・便蓋であることを特徴とした
ものである。
載の射出成形部品が便座・便蓋であることを特徴とした
ものである。
【００１９】本発明では、外観を一切変えることなく即
ち、従来の方法で作られた物と同じ外観品質を保ったま
まで、例えば、表面全体に各種機能を持たせた着色樹脂
便座・便蓋を、従来よりも安価に提供することができ
る。また、強化材を第２層に使用した場合には、設計強
度が上げられるため、テ゛サ゛インの自由度が増え、従来より
も更にテ゛サ゛イン性に富んだ便座・便蓋を提供することがで
きる。このように複数の素材を組合わせて成形すること
は、人体の体重を受ける環境下で使用されるため商品と
して一定以上の強度が要求されることにより、比較的厚
肉で成形されることの多い便座・便蓋では特に有効で、
コストダウンや設計デザインの自由度の面での効果が顕
著である。
ち、従来の方法で作られた物と同じ外観品質を保ったま
まで、例えば、表面全体に各種機能を持たせた着色樹脂
便座・便蓋を、従来よりも安価に提供することができ
る。また、強化材を第２層に使用した場合には、設計強
度が上げられるため、テ゛サ゛インの自由度が増え、従来より
も更にテ゛サ゛イン性に富んだ便座・便蓋を提供することがで
きる。このように複数の素材を組合わせて成形すること
は、人体の体重を受ける環境下で使用されるため商品と
して一定以上の強度が要求されることにより、比較的厚
肉で成形されることの多い便座・便蓋では特に有効で、
コストダウンや設計デザインの自由度の面での効果が顕
著である。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一つの実施の形態
を詳細に説明する。図１、図２は本発明を適用した便座
および便蓋の概略構成を示すものである。便座と便蓋は
基本構成が同じであるため、ここでは便座を例に以下説
明する。
を詳細に説明する。図１、図２は本発明を適用した便座
および便蓋の概略構成を示すものである。便座と便蓋は
基本構成が同じであるため、ここでは便座を例に以下説
明する。
【００２１】図１において、第１層樹脂１がすべての外
観部、すなわち意匠部に露出しており、第２層樹脂２は
第１層樹脂１に包み込まれている。従って第２層樹脂２
は一切外観に露われることはない。
観部、すなわち意匠部に露出しており、第２層樹脂２は
第１層樹脂１に包み込まれている。従って第２層樹脂２
は一切外観に露われることはない。
【００２２】第１層樹脂には、抗菌剤０．５％入りのＡ
ＢＳ樹脂のアイボリー着色品を使用した。これは従来の
射出成形部品に使用しているグレードのものでよく、特
に本発明専用のグレードではないが、できるだけ流動性
の良いものがよい。
ＢＳ樹脂のアイボリー着色品を使用した。これは従来の
射出成形部品に使用しているグレードのものでよく、特
に本発明専用のグレードではないが、できるだけ流動性
の良いものがよい。
【００２３】第２層樹脂には、成形現場での他のＡＢＳ
射出成形品の成形時に廃材として扱われるスプルランナ
ーを粉砕してペレット状にした再生材を使用した。様々
な色とグレードのＡＢＳ製品のスプルランナーを使用し
ているため、再生材の色調は特に定まっておらず、溶融
時の色調は濃褐色であった。
射出成形品の成形時に廃材として扱われるスプルランナ
ーを粉砕してペレット状にした再生材を使用した。様々
な色とグレードのＡＢＳ製品のスプルランナーを使用し
ているため、再生材の色調は特に定まっておらず、溶融
時の色調は濃褐色であった。
【００２４】この時の成形工程は図３に示すような２つ
のシリンダーを持つ射出成形機を準備し、成形機の第１
層樹脂用シリンダー４の中に第１層樹脂材料３を投入
し、また、第２層樹脂用シリンダー６の中には第２層樹
脂材料５を投入した。
のシリンダーを持つ射出成形機を準備し、成形機の第１
層樹脂用シリンダー４の中に第１層樹脂材料３を投入
し、また、第２層樹脂用シリンダー６の中には第２層樹
脂材料５を投入した。
【００２５】シリンダー温度は従来と同じ温度設定でも
成形可能であるが、第２層樹脂材料５の比率を少しでも
上げるため、第１層樹脂用シリンダー４の温度を１５℃
高く、第２層樹脂用シリンダー６の温度を５℃高く設定
した。第１層樹脂材料３及び第２層樹脂材料５はそれぞ
れシリンダー４、６の内部で溶融状態となっている。便
座金型８は、通常の射出成型用の金型そのままで良く、
特に改造を施さずに使用した。
成形可能であるが、第２層樹脂材料５の比率を少しでも
上げるため、第１層樹脂用シリンダー４の温度を１５℃
高く、第２層樹脂用シリンダー６の温度を５℃高く設定
した。第１層樹脂材料３及び第２層樹脂材料５はそれぞ
れシリンダー４、６の内部で溶融状態となっている。便
座金型８は、通常の射出成型用の金型そのままで良く、
特に改造を施さずに使用した。
【００２６】次に、射出工程を図３に基づいて説明す
る。まず、便座金型８の製品形状部９の中に、ゲート１
０につながったノズル７を介して、第１層樹脂材料３の
みの射出を開始した(図３(ａ))。全成形品容積の約３０
％を型内に充填したところで、第２層樹脂材料５の充填
を開始し、全成形品容積の約９０％までは第１層樹脂材
料３と第２層樹脂材料５を平行して射出した(図３
(ｂ))。最後に第２層樹脂材料５の射出をストップし、
第１層樹脂材料３のみを引き続き射出して製品部の充填
を完了させた(図３(ｃ))。
る。まず、便座金型８の製品形状部９の中に、ゲート１
０につながったノズル７を介して、第１層樹脂材料３の
みの射出を開始した(図３(ａ))。全成形品容積の約３０
％を型内に充填したところで、第２層樹脂材料５の充填
を開始し、全成形品容積の約９０％までは第１層樹脂材
料３と第２層樹脂材料５を平行して射出した(図３
(ｂ))。最後に第２層樹脂材料５の射出をストップし、
第１層樹脂材料３のみを引き続き射出して製品部の充填
を完了させた(図３(ｃ))。
【００２７】この後の工程は通常の射出成形と同様であ
り、本実施例の場合も、樹脂充填後は１０秒間の保圧後
にそのまま金型８内で２０秒間冷却し、その後金型８を
開いて便座成形品を取り出した。
り、本実施例の場合も、樹脂充填後は１０秒間の保圧後
にそのまま金型８内で２０秒間冷却し、その後金型８を
開いて便座成形品を取り出した。
【００２８】これにより得られた便座は、外観上はアイ
ボリーの従来の便座と何ら異なる点は無く、異なった物
性値を持つ２種類の材料で成形されたことを連想させる
境界線や隙間・段差はいっさい認められないものであっ
た。
ボリーの従来の便座と何ら異なる点は無く、異なった物
性値を持つ２種類の材料で成形されたことを連想させる
境界線や隙間・段差はいっさい認められないものであっ
た。
【００２９】製品を切断すると、内部に茶褐色の再生樹
脂が見られたが、どこを切断しても外観部へこの色がし
み出すような現象も見られず、図１の断面図に示すよう
にきれいに抗菌剤入りＡＢＳ樹脂の中に包み込まれてい
た。
脂が見られたが、どこを切断しても外観部へこの色がし
み出すような現象も見られず、図１の断面図に示すよう
にきれいに抗菌剤入りＡＢＳ樹脂の中に包み込まれてい
た。
【００３０】この便座の成形品容積中の第１層樹脂と第
２層樹脂の割合は約６５：３５であった。上記に説明し
た内容と同様の方法にて便蓋も成形することができる。
２層樹脂の割合は約６５：３５であった。上記に説明し
た内容と同様の方法にて便蓋も成形することができる。
【００３１】
【発明の効果】本発明によれば、意匠性を低下させるこ
となく必要な部位だけに必要な機能を持たせた射出成形
部品を安価に提供することができる。すなわち、外観を
一切変えることなく強度向上やコストダウンを行うこと
ができる。
となく必要な部位だけに必要な機能を持たせた射出成形
部品を安価に提供することができる。すなわち、外観を
一切変えることなく強度向上やコストダウンを行うこと
ができる。
【図１】本発明を適用した便座の断面と構成を示すもの
である。
である。
【図２】本発明を適用した便蓋の断面と構成を示すもの
である。
である。
【図３】本発明に使用する成型工程の工程原理図であ
る。
る。
【図４】本発明に使用する成型工程の全体構成を示した
ものである。
ものである。
１ 第１層樹脂 ２ 第２層樹脂 ３ 第１層樹脂材料 ４ 第１層樹脂射出用シリンダー ５ 第２層樹脂材料 ６ 第２層樹脂射出用シリンダー ７ ノズル ８ 便座金型 ９ 製品形状部 １０ ゲート
Claims (9)
- 【請求項１】互いに物性値の異なる樹脂材料の第１層と
第２層とからなり、第１層の射出中の一定時間のみ第２
層を並行して射出することにより前記第２層が前記第１
層に包まれて成形されることを特徴とする射出成形部
品。 - 【請求項２】第１層が抗菌剤入り樹脂であることを特徴
とした請求項１記載の射出成形部品。 - 【請求項３】第１層が帯電防止剤入り樹脂であることを
特徴とした請求項１記載の射出成形部品。 - 【請求項４】第１層が耐薬品性樹脂であることを特徴と
した請求項１記載の射出成形部品。 - 【請求項５】第１層が着色樹脂であることを特徴とした
請求項１記載の射出成形部品。 - 【請求項６】第１層が軟質樹脂であることを特徴とした
請求項１記載の射出成形部品。 - 【請求項７】第２層がガラス繊維等の強化材を含んだ高
強度樹脂であることを特徴とした請求項１〜６に記載の
射出成形部品。 - 【請求項８】第２層が再生樹脂であることを特徴とした
請求項１〜７に記載の射出成形部品。 - 【請求項９】前記射出成形部品が便座・便蓋であること
を特徴とした請求項１〜８に記載の射出成形部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000035762A JP2001225353A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 射出成形部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000035762A JP2001225353A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 射出成形部品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-02-14 JP JP2000035762A patent/JP2001225353A/ja active Pending
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| EP3868540A1 (en) * | 2020-02-19 | 2021-08-25 | Electrolux Appliances Aktiebolag | Method for producing a component for a water bearing appliance and component obtained with such method |
| WO2021165007A1 (en) * | 2020-02-19 | 2021-08-26 | Electrolux Appliances Aktiebolag | Method for producing a component for a water bearing appliance and component obtained with such method |
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