JP2001225193A - 丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置 - Google Patents

丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置

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JP2001225193A JP2000041448A JP2000041448A JP2001225193A JP 2001225193 A JP2001225193 A JP 2001225193A JP 2000041448 A JP2000041448 A JP 2000041448A JP 2000041448 A JP2000041448 A JP 2000041448A JP 2001225193 A JP2001225193 A JP 2001225193A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未熟練者でも溶接精度が出せて、かつ溶接所
要時間が短い丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法
及び溶接装置を提供する。 【解決手段】 丸パイプの内側端部に挿入した円筒状裏
当金部材を、丸パイプと共に回転させて、丸パイプ内側
の溶接円周に沿う定位置に置いた溶接トーチにより、円
筒状裏当金部材を取付溶接する溶接装置であって、長手
方向の基台と、基台上に複数基が移動自在に位置して丸
パイプを回転自在に受け持つ丸パイプ回転装置と、丸パ
イプ端部側の基台上に移動自在に位置して丸パイプの端
部内周側にはめ込んだ円筒状裏当金部材を丸パイプの端
部側に軸方向と円周方向の結合位置に保持する位置決め
装置とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、丸パイプへの円筒
状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】鉄骨構築物の骨組みとなる柱の構造のひと
つとしてコラムと仕口ブロックとを交互に繋いだ構造の
ものがある。ここで仕口ブロックとは柱と各階の梁とを
連結する部分に用いられる部材であり、コラムは上下の
仕口ブロックを繋ぐ各階の柱となる部分である。図12
はこのような柱構造体の例を示したもので、仕口ブロッ
ク1及びコラム2が交互に繋がれている。仕口ブロック
1は、コラム2が角パイプのときには、角パイプによ
り、コラム2が丸パイプのときには、丸パイプにより製
作される。丸パイプにより仕口ブロック1を製作すると
きには、図13に示すように、まず丸パイプ3を所定長
さに切断し、切断口の両端部に開先加工を施して内側に
円筒状裏当金部材4を挿入して溶接する。その後、角状
の板のダイヤフラム5を丸パイプ3の両端部の円筒状裏
当金部材4に溶接し、溶接したダイヤフラム5にH型鋼
等を溶接して仕口ブロック1を完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、円筒状
裏当金部材4を丸パイプ3に溶接する上記従来技術にお
いては、以下のような問題がある。丸パイプ3は、鋸又
は溶断により切断するが、切断面が切れ曲り等により波
打つ場合が多く、切断面が常に中心軸と直角をなすよう
に切断することは非常に困難である。そこで、図14に
示すように円周を8等分した位置に目印Mを付けた丸パ
イプ3を回転台6に載置し、丸パイプ3の中心軸Lcと
直角をなす基準面Lsと目印Mを付けた切断位置との距
離を計測して、計測した距離を目印Mが付けられた個所
に記入する。そして、円筒状の円筒状裏当金部材4を丸
パイプ3に挿入して、円筒状裏当金部材4の外側端面と
丸パイプ3の切断面の各目印Mの位置との距離が計測し
た距離になるように円筒状裏当金部材4を丸パイプ3の
端部の内周面に溶接するようにしている。このように、
丸パイプ3の外周の8等分した位置に目印Mを付けた
り、基準面Lsを設定して、基準面Lsと目印Mを付け
た切断位置との距離を計測することを全て手作業により
行い、また溶接も手作業により行うので作業に熟練を要
し、溶接精度がよくなく、かつ円筒状裏当金部材4の溶
接所要時間が長いという問題がある。
【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、未熟練者でも溶接精度が出せて、かつ溶
接所要時間が短い丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接
方法及び溶接装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、丸パイプへの円筒状
裏当金部材を溶接する方法であって、丸パイプの内側端
部端に挿入した円筒状裏当金部材を丸パイプと共に回転
して、丸パイプ内側の溶接円周に沿う位置に置いた溶接
トーチにより円筒状裏当金部材を取り付け溶接する方法
としている。
【0007】第1発明によると、溶接トーチを丸パイプ
内側の溶接円周に沿う位置に置いておき、丸パイプの内
側端部に挿入した円筒状裏当金部材を丸パイプと共に回
転させながら、取り付け溶接するので、連続的に溶接可
能となり優れた溶接能率が得られる。
【0008】第2発明は、第1発明の溶接方法に基づ
き、丸パイプの内側端部端に挿入した円筒状裏当金部材
の軸方向両端面側に、相対的に軸方向へ動くようにした
位置決め部材を当てがって、該位置決め部材により円筒
状裏当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置規制を
はかる手段と、丸パイプの端部端外周面と円筒状裏当金
部材の内周面とに、対向して相対的に半径方向に動くよ
うにした圧接部材を当てがって、該圧接部材により円筒
状裏当金部材を丸パイプに対して接触させる半径方向取
付位置規制をはかる手段とを設け、丸パイプと円筒状裏
当金部材を共に回転して、前記手段による取付位置規制
位置を円筒状裏当金部材が通過する際に溶接を加えるよ
うにした方法としている。
【0009】第2発明によると、丸パイプの軸方向の所
定の位置に位置決めされた位置決め部材に、円筒状裏当
金部材の軸方向端面を当てがって円筒状裏当金部材の丸
パイプに対する軸方向の取付位置を規制する。また、半
径方向に互いに対向して接近・離反する圧接部材を、丸
パイプの端部外周面と円筒状裏当金部材の内周面とに当
てがって、円筒状裏当金部材の丸パイプに対する半径方
向の取付位置を規制する。丸パイプ及び円筒状裏当金部
材を共に回転させながら軸方向及び半径方向の取付位置
を規制し、該位置決め個所において円筒状裏当金部材を
丸パイプに溶接する。これにより、丸パイプおよび円筒
状裏当金部材を回転させながら、軸方向及び半径方向の
円筒状裏当金部材の取付位置を規制すると共に規制した
溶接位置にて連続的に溶接するので、優れた溶接精度及
び溶接能率が得られる。
【0010】第3発明は、丸パイプへの円筒状裏当金部
材溶接装置であって、長手方向の基台と、基台上に複数
基が移動自在に位置して丸パイプを回転自在に受け持つ
丸パイプ回転装置と、丸パイプ端部側の基台上に移動自
在に位置して丸パイプの端部内周側にはめ込んだ円筒状
裏当金部材を丸パイプの端部側に軸方向と円周方向の結
合位置に保持する位置決め装置とを備える構成としてい
る。
【0011】第3発明によると、溶接時には、基台の長
手方向に移動自在に設けた複数の丸パイプ回転装置に丸
パイプを載置する。載置した丸パイプの内側端部には円
筒状裏当金部材が挿入されており、溶接位置保持装置
は、この円筒状裏当金部材の軸方向及び半径方向の位置
を所定位置に位置決めして溶接位置を保持する。そし
て、丸パイプ回転装置により丸パイプと共に円筒状裏当
金部材を回転させながら溶接位置保持装置により位置決
めした溶接位置で溶接する。これにより、溶接位置を保
持しながら、かつ連続的に回転させながら溶接するので
優れた溶接精度及び溶接能率が得られる。
【0012】第4発明は、第3発明の丸パイプへの円筒
状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプ回転装置は、
基台の短手方向に分離して設置した左右一対の回転ロー
ラと、左右一対の回転ローラを同期して回転駆動する同
期回転駆動手段とを有する構成としている。
【0013】第4発明によると、基台の長手方向に配設
された左右一対の回転ローラの回転速度を同期回転駆動
手段により同一速度に同期させる。これにより、丸パイ
プの左部及び右部の回転速度を同一に設定できるので、
回転ローラ及び丸パイプ間でスリップが生じることがな
く、丸パイプの回転速度が確実に所定値に設定できるの
で、優れた溶接精度が得られる。
【0014】第5発明は、第4発明の丸パイプへの円筒
状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプに回転自在に
当接する圧接ローラを備え、丸パイプの上部を上方から
下方へ押圧する圧接装置を有する構成としている。
【0015】第5発明によると、圧接ローラを丸パイプ
の上部周面に当接させて下方に所定の押圧力で押圧す
る。丸パイプの上部周面に当接した圧接ローラは回転し
ながら丸パイプの上部周面を下方に押さえ付けるので、
回転ローラにより丸パイプが回転するときに回転ローラ
及び丸パイプ間でスリップすることがない。これによ
り、丸パイプの回転速度が確実に所定値に設定できるの
で、優れた溶接精度が得られる。
【0016】第6発明は、第4発明の丸パイプへの円筒
状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプ回転装置は、
基台の短手方向に配設した回転ローラの間隔をローラが
相対的に移動して調整するローラ間隔可変装置を有する
構成としている。
【0017】第6発明によると、丸パイプの直径が小さ
いときには、ローラ間隔可変装置により基台の短手方向
に配設した2個の回転ローラの間隔を狭め、丸パイプの
直径が大きいときには間隔を広げる。これにより、回転
ローラに載置する丸パイプ及び円筒状裏当金部材の溶接
部を常に略一定の高さ位置に設定できるので、溶接部を
保持する溶接位置保持装置がコンパクトになる。また、
異なる直径の丸パイプに対応できるので、汎用性のある
丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置が得られる。
【0018】第7発明は、第5発明の丸パイプへの円筒
状裏当金部材溶接装置に基づき、圧接装置は、圧接ロー
ラを上下に調整自在とする上下位置可変装置を有する構
成としている。
【0019】第7発明によると、丸パイプの直径が大き
いときには、上下位置可変装置により圧接ローラを上昇
させ、小さいときには下降させる。これにより、異なる
直径を有する丸パイプを上方から押圧することができる
ので汎用性のある丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装
置が得られる。
【0020】第8発明は、第2発明の丸パイプへの円筒
状裏当金部材溶接方法及び第3発明の円筒状裏当金部材
溶接装置に用いられる円筒状裏当金部材は、円筒の一端
面から他端面にわたる1個のスリットを有するワンピー
ス部材、複数に分割された複数部材又は複数部材を接合
したものである。
【0021】第8発明によると、側面には所定幅のスリ
ットが一端面から他端面にわたって設けてワンピースの
円筒状裏当金部材、複数に分割されている円筒状裏当金
部材又は複数部材を接合した円筒状裏当金部材を用い
る。溶接時には、丸パイプの内径及び円筒状裏当金部材
の外径間のすきまを密着させながら位置決めして溶接す
る。このスリット又は分割されていることにより、丸パ
イプの内周長及び円筒状裏当金部材の外周長の差を吸収
できるので、優れた溶接精度が得られる。
【0022】第9発明では、第2発明の丸パイプへの円
筒状裏当金部材溶接方法において用いられる軸方向位置
規制手段及び半径方向位置規制手段はローラにより規制
する手段であることを特徴とする。
【0023】第9発明によると、円筒状裏当金部材を丸
パイプの端部の溶接位置に位置決めするときに、ローラ
を円筒状裏当金部材及び丸パイプに当接して軸方向及び
半径方向の位置を規制しながら位置決めする。これによ
り、丸パイプ及び円筒状裏当金部材を連続的に回転させ
ながら、円筒状裏当金部材を位置決めしつつ溶接できる
ので、優れた溶接能率が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る実施形態を図
面を参照して説明する。図1,2,3,4,5により本
実施形態の構成を説明する。図1(a)に本実施形態の
溶接治具の平面図を、図1(b)にその正面図をそれぞ
れ示す。本実施形態は、基台10、左右一対の丸パイプ
回転装置20,20、左右一対の位置決めユニット3
0,30、圧接装置80、水準器85及びコントローラ
95により構成されている。以下に、これらの要素の構
成を説明する。
【0025】基台10は、溶接治具の基底部であり、そ
の上面には、左右一対の位置決めユニット30,30が
長手方向にスライドするためのスライド台11が、装置
の長手方向に沿って敷設されている。また、左右一対の
丸パイプ回転装置20,20が移動するための2本のレ
ール12,12が、2本のスライド台11,11の内側
に敷設されている。
【0026】丸パイプ3を載置して高さ方向の位置を位
置決めし、かつ丸パイプ3の中心軸回りに回転させる左
右一対の丸パイプ回転装置20,20は、ローラ調整ハ
ンドル21、ローラモータ22、ローラギア部23、ロ
ーラねじ24、回転ローラ25、車輪26及びローラ架
台27を有している。2本のレール12,12間に架設
されている左右一対のローラ架台27,27上には水平
で長手方向の軸を中心にして回転する図中前後一対の回
転ローラ25,25がそれぞれ装着されている。また、
前後一対の回転ローラ25,25をそれぞれの中心軸回
りに回転させるローラモータ22が、ローラ架台27の
一端部に取着されている。そして、ローラモータ22の
駆動力は、ローラギア部23及びローラねじ24を介し
て前後一対の回転ローラ25,25に伝達され、前後一
対の回転ローラ25,25は同一回転速度で回転するよ
うになっている。また、左右一対のローラ架台27,2
7にそれぞれ設けてあるローラモータ22の回転速度を
同期させる同期回転駆動手段(図示せず)が設けてあ
る。さらに、ローラ架台27の他端部に配設されている
ローラ調整ハンドル21は、前後一対の回転ローラ2
5,25の高さ位置を調整するねじ(図示せず)に連結
されている。左右一対のローラ架台27,27の下部の
図中前後には車輪26,26がそれぞれ設けられ、レー
ル12,12上に移動自在に載置されている。また、図
示しないローラ間隔可変装置により、前後回転ローラ2
5,25間の距離を調整できるようになっている。
【0027】次に、位置決めユニット30,30の構成
を説明する。円筒状裏当金部材4及びダイヤフラム5を
所定の基準位置に位置決めする左右一対の位置決めユニ
ット30,30は、ユニットベース37、移動駆動部3
6、図2に示す裏当金部材位置決め部40及び裏当金部
材固定部50、後述する溶接トーチユニット、及び治具
プレートガイド70を有している。そして、移動駆動部
36によりスライド台11上をスライドするユニットベ
ース37上に、裏当金部材位置決め部40、裏当金部材
固定部50、溶接トーチユニット及び治具プレートガイ
ド70が搭載されている。左右一対の位置決めユニット
30,30を互いに接近又は離反させる移動駆動部36
は、ギアボックス31、移動モータ32、移動調整ハン
ドル33、移動第1ねじ34及び移動第2ねじ35から
構成されている。ギアボックス31は、移動モータ32
の駆動力を傘歯車等によりギアボックス31の左右に長
手方向に沿って配設されている移動第1ねじ34及び移
動第2ねじ35に伝達する。移動第1ねじ34及び移動
第2ねじ35には、等ピッチの逆方向のねじが設けてあ
り、それぞれのねじはユニットベース37に設けてある
ナット(図示せず)に螺合されている。また、手動で左
右一対のユニットベース37,37を互いに接近又は離
反させる移動調整ハンドル33が、ギアボックス31を
介して移動モータ32に対向して配設されている。
【0028】丸パイプ3の両端部に溶接する2個の円筒
状裏当金部材4の外側端面間距離を所定の基準長に設定
する裏当金部材位置決め部40を図2(図1(b)のZ
視図)に示す。裏当金部材位置決め部40は、一対の第
1接触ローラ41,41及び一対の第2接触ローラ4
2,42から構成されている。ユニットベース37から
回転自在に立設された第1接触ローラ41の回転軸R1
は略丸パイプ3の中心線を向いている。また、第1接触
ローラ41と同じ直径の第2接触ローラ42は、その回
転軸R2が略鉛直方向を向く方向にユニットベース37
上に配設されている。また、第1接触ローラ41及び第
2接触ローラ42の円周面が丸パイプ3の中心軸に直交
し、かつ同一面上にあるように、それぞれの回転軸は配
設されている。裏当金部材位置決め部40は、円筒状裏
当金部材4の軸方向を規制して位置決めするので軸方向
位置規制手段と呼ぶ。また、一対の第1接触ローラ4
1,41及び一対の第2接触ローラ42,42を位置決
め部材と呼ぶ。
【0029】次に図3により、裏当金部材固定部50の
構成を説明する。丸パイプ3の内周面に挿入された円筒
状裏当金部材4を、丸パイプ3の内周面の所定位置で位
置決めする裏当金部材固定部50は、ユニットベース3
7に搭載されている。一対の水平スライド56,56
が、ユニットベース37上に、基台10の長手方向に設
けてある。水平スライド56上にスライド自在に設けら
れている基部58は、引込シリンダ55の伸縮により丸
パイプ3に接近又は離脱する。基部58上には、鉛直方
向に一対の上下スライド57,57が設けてある。上下
スライド57には、上下シリンダブラケット59及び内
側ローラブラケット60が上下にスライド自在に設けら
れている。挟持シリンダ54が上下シリンダブラケット
59に取着され、挟持シリンダ54のロッド93の先端
部が内側ローラブラケット60にそれぞれ取着されてい
る。挟持シリンダ54が伸縮することにより上下シリン
ダブラケット59及び内側ローラブラケット60間の距
離が大小に変化する。
【0030】上下シリンダブラケット59の丸パイプ3
方向の中央部には、挟持シリンダ54が縮退したときに
丸パイプ3の外周面に当接する外側反力ローラ53が丸
パイプ3の軸心方向の回転軸を有して配設されている。
また、内側ローラブラケット60には内側押付ローラ5
1及び2個の内側引込ローラ52,52が外側反力ロー
ラ53と同一方向の回転軸回りに回転自在に設けてあ
る。内側引込ローラ52は、上下シリンダブラケット5
9に取着されている外側反力ローラ53の真上になるよ
うに配設され、内側押付ローラ51は、外側反力ローラ
53のローラの幅分だけ丸パイプ3から遠い位置に配設
されている。なお、内側引込ローラ52は、ピン62を
中心にして下方に付勢力を発生する押付ばね部61を介
して内側ローラブラケット60に取着されている。内側
押付ローラ51及び外側反力ローラ53は丸パイプ3及
び円筒状裏当金部材4を圧接してクランプするので、圧
接部材とも呼ぶ。また、裏当金部材固定部50は、丸パ
イプ3の内周面に挿入された円筒状裏当金部材4の半径
位置を規制して位置決めするので半径方向位置規制手段
と呼ぶ。さらに、裏当金部材位置決め部40及び裏当金
部材固定部50は、円筒状裏当金部材4の丸パイプ3の
内周面における溶接位置を保持するので溶接位置保持装
置と呼ぶ。
【0031】図4に示す溶接トーチユニット90は、溶
接トーチ91及びスタンド92により構成されており、
溶接トーチ91は、ユニットベース37上に設けられた
スタンド92の先端部に取着され、複数の姿勢調整レバ
ー94a,94b,94c,94dにより溶接トーチ9
1の姿勢(上下、前後、左右、角度)を調整する。
【0032】後述する治具プレートを挿入する治具プレ
ートガイド70は、図1(b)に示すように、ユニット
ベース37の丸パイプ3に近い位置に取着されている。
作業員は予め、ダイヤフラム5を図5に示す治具プレー
ト71に取り付けておく。治具プレート71は、上下及
び左右に設けた複数の調整金具72及び固定金具73を
有しており、ダイヤフラム5を治具プレート71上で調
整金具72により上下方向及び左右方向の位置を調整
し、固定金具73により位置を固定する。ダイヤフラム
5を円筒状裏当金部材4に溶接するときに、作業員は、
ダイヤフラム5を所定の位置に取り付けた治具プレート
71を治具プレートガイド70に挿入して固定する。こ
のとき、治具プレート71の治具プレートガイド70内
での上下方向の位置決めは上下位置調整ラチェット(図
示せず)により行われる。
【0033】以上で、位置決めユニット30を構成して
いる、ユニットベース37、移動駆動部36、裏当金部
材位置決め部40、裏当金部材固定部50、溶接トーチ
ユニット90、及び治具プレートガイド70の各構成要
素を説明した。次に、本実施形態を構成している残りの
圧接装置80、水準器85及びコントローラ95を説明
する。
【0034】圧接装置80は、丸パイプ回転装置20上
に載置された丸パイプ3を上方から押さえて固定させ
る。図1(b)に示すように、圧接装置80は、クラン
プシリンダ81、アーム82、圧接ローラ83及び調心
アーム84から構成されている。エア圧により伸縮する
クランプシリンダ81の先端部に水平方向に旋回自在に
アーム82が取着され、アーム82の先端に点Qを中心
にして揺動する調心アーム84が取着されている。そし
て調心アーム84の両端部には圧接ローラ83,83が
回転自在に取着されている。アーム82は、丸パイプ3
の搬入及び搬出時には、図1(b)に示す位置に旋回さ
せて退避させる。また、丸パイプ3を上方から押さえて
固定するときには、図2に示すような位置に旋回させて
位置決めし、圧接ローラ83により丸パイプ3を固定す
る。なお、圧接ローラ83を丸パイプ3の直径に応じて
上下させるクランプシリンダ81を上下位置可変装置と
呼ぶ。
【0035】水準器85は、図1(b)に示すように、
ポール86、スイングアーム87、レーザマーカ88及
び昇降ハンドル89により構成されている。作業員は、
水準器85により、丸パイプ回転装置20上に載置され
た丸パイプ3の長手方向の中心軸が水平であるか否かを
判断する。基台10に装着されているポール86に旋回
自在にスイングアーム87が取着されていると共に、ス
イングアーム87は昇降ハンドル89を回転させること
により昇降自在となるように取着されている。また、ス
イングアーム87の先端に可視のレーザポイントを発射
するレーザマーカ88が装着されている。
【0036】コントローラ95には、丸パイプ回転装置
20のローラモータ22に、移動駆動部36の移動モー
タ32に、裏当金部材固定部50の挟持シリンダ54及
び引込シリンダ55に、圧接装置80のクランプシリン
ダ81に、溶接トーチユニット90の溶接トーチ91に
指令を出力するそれぞれの釦(図示せず)が設けてあ
る。また、位置決めユニット30の移動量がデジタル表
示され、移動量に基づいて左右のユニットベース37,
37間の距離、即ち左右の第1,2接触ローラ41,4
2の外周面間の距離が演算される。このとき、位置決め
ユニット30の移動量は、移動モータ32の回転軸に取
着されている距離センサにより検出される。予め左右の
両円筒状裏当金部材の外側端面間の所定の距離が記憶さ
れている。さらに、丸パイプ及び円筒状裏当金部材の材
質及び形状毎の溶接条件が記憶されていて、切換スイッ
チ(図示せず)により選択できるようになっている。
【0037】以上説明した構成を有する本実施形態の作
動を説明する。図6に作業ステップにSを付した番号に
より作業手順を示し、作業の概要を示す。S1にて、作
業員は丸パイプ3の長さに応じた間隔に左右一対の丸パ
イプ回転装置20,20を、レール12上を手で移動さ
せて両ユニット20,20間の距離を調整し、一対の丸
パイプ回転装置20,20を本装置の略中央に位置決め
する。S2にて、作業員はクレーン等を操作して、丸パ
イプ3を丸パイプ回転装置20,20上に搬入し回転ロ
ーラ25の上に載置する。このとき、丸パイプ3の表面
に予め入れてある長手方向の中心軸を示すケガキ線がレ
ーザマーカ88に向くように、丸パイプ3を回転ローラ
25の上に載置する。なお、丸パイプ3内の両端部に
は、円筒状裏当金部材4が予め挿入されている。S3に
て、レーザマーカ88から丸パイプ3に向けてレーザポ
イントを発射し、レーザポイントがケガキ線の上に来る
ように水準器85の昇降ハンドル89を操作してスイン
グアーム87を昇降させる。レーザポイントがケガキ線
の上に来た位置でスイングアーム87の昇降をロック
し、スイングアーム87を丸パイプ3から離れる方向に
旋回させてレーザスポットを丸パイプ3の右端部に当て
る。このとき、ケガキ線及びレーザスポット間の鉛直方
向の距離がゼロでないときは、丸パイプ3は回転ローラ
25上に水平に載置されていないので、左右の内いずれ
か一方のローラ調整ハンドル21を操作し、丸パイプ回
転装置20の回転ローラ25の高さを調整する。丸パイ
プ3が回転ローラ25上に水平に載置されるまで、この
調整を続ける。
【0038】S4にて、コントローラ95上の釦を操作
して、一対の位置決めユニット30,30を互いに近づ
ける方向に移動モータ32を作動させる。移動モータ3
2の回転力は、ギアボックス31を介して移動第1ねじ
34及び移動第2ねじ35に伝達され、一対の位置決め
ユニット30,30が互いに同量ずつ近づく。そして、
位置決めユニット30に搭載されている第1,2接触ロ
ーラ41,42が丸パイプ3の端面に軽く当接させなが
ら、丸パイプ3を丸パイプ回転装置20と共に装置の中
央に位置決めする。右の第1接触ローラ41及び第2接
触ローラ42が、丸パイプ3の右端面に軽く当接し、か
つ左の第1接触ローラ41及び第2接触ローラ42が丸
パイプ3の左端面にそれぞれ軽く当接する状態になった
ときに移動モータ32の回転を停止させる。このとき、
移動モータ32の回転が停止したときの位置決めユニッ
ト30の移動量から、コントローラ95は丸パイプ3の
全長を演算し記憶する。S5にて、コントローラ95上
の釦を操作して、圧接装置80のクランプシリンダ81
を縮退させ、アーム82を下降させて、調心アーム84
の両端に取着されている圧接ローラ83を丸パイプ3に
当接させる。このとき、クランプシリンダ81に供給す
るエア圧を高圧に設定し、丸パイプ3を4個の回転ロー
ラ25及び2個の圧接ローラ83により堅固に挟持す
る。
【0039】S6にて、作業員は、コントローラ95の
デジタル表示を見ながら移動調整ハンドル33を操作し
て、第1,2接触ローラ41,42の円周面を丸パイプ
3の端面から所定の距離だけ離脱させる。このとき、コ
ントローラ95では、離脱させる所定の距離が演算さ
れ、デジタル表示に表示されている。第1,2接触ロー
ラ41,42を所定の距離離脱させた後に、作業員は、
丸パイプ3の両端に挿入されていた円筒状裏当金部材4
を第1,2接触ローラ41,42の円周面に当接するま
で引張り出す。引っ張り出した後の円筒状裏当金部材4
の位置は、図4に示すように、円筒状裏当金部材4の幅
の略半分が丸パイプ3内に挿入され、幅の残りが丸パイ
プ3の端部から外部に露出している状態である。S7に
て、コントローラ95上の釦を操作して、図7に示すよ
うに、裏当金部材固定部50に取着されている内側押付
ローラ51の丸パイプ3側の端面が、円筒状裏当金部材
4の内側端面に一致するように引込シリンダ55を伸長
させて裏当金部材固定部50の基部58を位置決めす
る。そして、挟持シリンダ54のロッド93を縮退させ
て内側押付ローラ51及び外側反力ローラ53間で丸パ
イプ3及び円筒状裏当金部材4を共にクランプする。ま
た、円筒状裏当金部材4の内側端面に位置決めされてい
る内側引込ローラ52を、引込シリンダ55により第
1,2接触ローラ41,42の方向に押圧する。
【0040】S8にて、クランプシリンダ81のエア圧
を高圧から低圧に切り換える。そして、溶接トーチ91
を、図4に示すように円筒状裏当金部材4の内側端面を
丸パイプ3の内周面に隅肉溶接する位置に複数の姿勢調
整レバー94a,94b,94c,94dを調整して位
置決めする。S9にて、コントローラ95上の釦を操作
して、ローラモータ22に回転の開始を指令すると、回
転するローラモータ22の回転力は、ローラギア部23
及びローラねじ24を介して回転ローラ25を回転させ
る。このとき、4個の回転ローラ25が同一の回転方向
に回転する。4個の回転する回転ローラ25及び低圧の
エアによりクランプ力を小さく設定した圧接ローラ8
3,83により挟持された丸パイプ3は円筒状裏当金部
材4と共に回転を開始する。そして、溶接トーチ91に
より溶接を開始する。溶接が完了後、ローラモータ22
の回転を停止させる。
【0041】S10により、手動で、溶接トーチユニッ
ト90をユニットベース37上の所定位置まで退避させ
る。次に、コントローラ95上の釦を操作して、裏当金
部材固定部50の挟持シリンダ54を伸張させて、内側
押付ローラ51及び外側反力ローラ53による丸パイプ
3及び円筒状裏当金部材4間のクランプを解除する。そ
して、引込シリンダ55により、基部58をユニットベ
ース37上の所定位置に退避させる。その後、ユニット
ベース37を所定位置に退避させる。S11により、ダ
イヤフラム5を予め取り付けた治具プレート71を一対
の治具プレートガイド70にそれぞれ挿入して固定す
る。そして、移動調整ハンドル33を操作して一対のユ
ニットベース37,37を丸パイプ3の左右から互いに
接近させて、各ダイヤフラム5の表面を円筒状裏当金部
材4に軽く当接させる。
【0042】S12にて、円筒状裏当金部材4の外周よ
りダイヤフラム5を例えば4個所仮付け溶接し、固定金
具73を取り外してダイヤフラム5と治具プレート71
とを分離する。治具プレート71が挿入されたままにな
っている治具プレートガイド70と共にユニットベース
37を丸パイプ3から退避させる。その後、ダイヤフラ
ム5溶接用の溶接トーチ(図示せず)を所定位置にセッ
トして、回転ローラ25を回転させて、丸パイプ3を回
転させながらダイヤフラム5を円筒状裏当金部材4に溶
接する。S13にて、ダイヤフラム5の溶接完了後、ダ
イヤフラム5溶接用の溶接トーチを退避させて、クラン
プシリンダ81を伸張させて丸パイプ3のクランプを解
放する。そして、ダイヤフラム5を溶接した丸パイプ3
を装置から搬出する。
【0043】次に、本実施形態の作用及び効果を説明す
る。裏当金部材位置決め部40の第1,2接触ローラ4
1,42を丸パイプ3の両端面に当接させ、丸パイプ3
の全長を計測後、前記第1,2接触ローラ41,42を
丸パイプ3から所定の距離だけ離脱させて、丸パイプ3
の両端部に挿入されている円筒状裏当金部材4を、図8
に示すように前記第1,2接触ローラ41,42に当接
するまで引っ張り出す。すると、右の円筒状裏当金部材
4の右端面と左の円筒状裏当金部材4の左端面との距離
は、基準距離に設定される。この基準距離は、円筒状裏
当金部材4を丸パイプ3に溶接後の両円筒状裏当金部材
4,4の外側端面間の距離が所定の距離になるように溶
接歪等を考慮して予め演算された値である。
【0044】図8は、第1,2接触ローラ41,42が
円筒状裏当金部材4の端面に当接していて、裏当金部材
固定部50の内側押付ローラ51及び外側反力ローラ5
3により円筒状裏当金部材4及び丸パイプ3をクランプ
し、前後一対の内側引込ローラ52,52を円筒状裏当
金部材4の内側端面に押し当てて第1、2接触ローラ4
1,42側に引張っている状態を示す。図9は、図8の
X視を示す。図8の状態で、回転ローラ25,25を回
転させると、円筒状裏当金部材4は、第1接触ローラ4
1をガイドにして、図9に示す左右の第2接触ローラ4
2間で、図10に示す2個の第2接触ローラ42と2個
の内側引込ローラ52とにより形成されている溶接領域
に精度よく引き込まれてゆく。溶接領域での溶接位置
は、例えば図10の溶接位置Wにおいて丸パイプ3及び
円筒状裏当金部材4を溶接する。このように、左右2個
の円筒状裏当金部材4,4の外側端面間の距離を自動的
に設定し、丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4を一体に
して回転させながら、かつ両円筒状裏当金部材4の外側
端面間の距離を常に基準距離に精度よく位置決めしなが
ら、円筒状裏当金部材4を丸パイプ3に溶接する。
【0045】また、円筒状裏当金部材4は、図10に示
すように、一端部から多端部にわたってスリットが設け
たものである。溶接時には、丸パイプ3の内径及び円筒
状裏当金部材4の外径間のすきまを密着させながら位置
決めして溶接する。このスリットにより、丸パイプ3の
内周長及び円筒状裏当金部材4の外周長の差を吸収でき
るので、溶接面が密着して優れた溶接精度が得られる。
これらにより、手動で円筒状裏当金部材4の丸パイプ3
への溶接位置を計測する熟練を要する作業が不要とな
り、溶接トーチ91の位置を一旦決めて、丸パイプ3を
回転させるだけで、自動的に溶接できるので、未熟練作
業者でも溶接精度が出せて、かつ溶接所用時間が短い丸
パイプへの円筒状裏当金部材の溶接装置を得ることがで
きる。
【0046】なお、本実施形態において、左右一対の丸
パイプ回転装置20,20により、丸パイプ3を支持回
転させるようにしているが、丸パイプ3の直径により、
左右一対の大直径用の丸パイプ回転装置及び左右一対の
小直径用の丸パイプ回転装置をレール12上に配設して
使い分けてもよい。また、本実施形態においては、円筒
状裏当金部材4の外側端面を位置決めするときに、第
1,2接触ローラ41,42を、円筒状裏当金部材4の
所定の外側端面間距離から直前に計測した丸パイプ3の
全長を差し引いて求めた値の略二分の一の距離だけ作業
者が手動で丸パイプ3から離脱させているが、コントロ
ーラ95から出力される指令により自動的に離脱させる
ようにしても何ら差し支えない。また、本実施形態にお
いては、両円筒状裏当金部材4,4を同時に溶接すると
しているが、丸パイプ3が長くて、一人の作業員による
両円筒状裏当金部材4の溶接部の目視が困難な場合に
は、片方の円筒状裏当金部材4の溶接が完了後、もう一
方の溶接をおこなってもよい。また、本実施形態におい
ては、丸パイプ3を上方からクランプするアクチュエー
タとして、エア圧により駆動されるクランプシリンダ8
1を利用したが、油圧又は電気により駆動されるアクチ
ュエータを使用して高低2段階のクランプ力を設定でき
るようにしてもよい。また、裏当金部材固定部50の挟
持シリンダ54及び引込シリンダ55も、油圧又はエア
圧により駆動されてもよいし、電気駆動式のアクチュエ
ータを利用してもよい。また、本実施形態においては、
手動で定位置に設定する溶接トーチにより溶接するとし
ているが、産業用溶接ロボットにより溶接してもよい。
さらに、本実施形態では、円筒状裏当金部材4は1個所
のスリットを設けたワンピース部材としているが、2分
割のように複数個に分割された部材でもよい。また、2
分割の部材を1個所接合するような複数個の部材を接合
したものでもよい。
【0047】以上、本発明によれば、両円筒状裏当金部
材の外側端面間の所定の距離と計測した丸パイプの全長
との差の略二分の一の距離だけ、丸パイプの内周面に挿
入されている両円筒状裏当金部材の外側端面を丸パイプ
の端面から引っ張り出して接触ローラの外周面に当接さ
せる。これにより、両円筒状裏当金部材の外側端面が丸
パイプの端面から均等の位置に同時に位置決めされ、か
つ両円筒状裏当金部材の外側端面間の距離が所定の距離
に設定されて、円筒状裏当金部材の軸方向の位置が位置
決めされる。そして、押付ローラにより丸パイプ及び円
筒状裏当金部材を一体にして直径方向にクランプする。
軸方向と直径方向とで円筒状裏当金部材の丸パイプ上で
の位置が精度よく堅固に保持しながら、かつ丸パイプ及
び円筒状裏当金部材を回転させながら溶接する。これに
より、円筒状裏当金部材の丸パイプに溶接する位置を精
度よく位置決めしながら溶接できるので作業者は熟練を
要しない。また丸パイプを回転させながら溶接できるの
で、溶接のための所要時間が短い丸パイプへの円筒状裏
当金部材の溶接装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の平面図及び正面図であ
る。
【図2】本発明に係る実施形態の側面図である。
【図3】裏当金部材固定部の説明図である。
【図4】裏当金部材固定部及び溶接トーチユニットの配
置位置の説明図である。
【図5】治具プレートの説明図である。
【図6】本発明に係る実施形態の作動順序の概要図であ
る。
【図7】裏当金部材固定部のクランプ時の説明図であ
る。
【図8】円筒状裏当金部材の位置決め時の説明図であ
る。
【図9】円筒状裏当金部材を位置決めした時の、裏当金
部材固定部によるクランプ個所の正面図である。
【図10】円筒状裏当金部材を位置決めした時の、裏当
金部材固定部によるクランプ個所の平面図である。
【図11】円筒状裏当金部材の構造図である。
【図12】鉄骨構築物の柱構造体の説明図である。
【図13】円筒状裏当金部材の溶接手順の説明図であ
る。
【図14】円筒状裏当金部材の軸方向の位置決め方法の
説明図である。
【符号の説明】
1…仕口ブロック、2…コラム、3…丸パイプ、4…円
筒状裏当金部材、5…ダイヤフラム、10…基台、11
…スライド台、12…レール、20…丸パイプ回転装
置、21…ローラ調整ハンドル、22…ローラモータ、
23…ローラギア部、24…ローラねじ、25…回転ロ
ーラ、26…車輪、27…ローラ架台、30…位置決め
ユニット、37…ユニットベース、36…移動駆動部、
31…ギアボックス、32…移動モータ、33…移動調
整ハンドル、34…移動第1ねじ、35…移動第2ね
じ、40…裏当金部材位置決め部、41…第1接触ロー
ラ、42…第2接触ローラ、50…裏当金部材固定部、
51…内側押付ローラ、52…内側引込ローラ、53…
外側反力ローラ、54…挟持シリンダ、55…引込シリ
ンダ、56…水平スライド、57…上下スライド、58
…基部、59…上下シリンダブラケット、60…内側ロ
ーラブラケット、61…押付ばね部、93…ロッド、9
0…溶接トーチユニット、70…治具プレートガイド、
80…圧接装置、85…水準器。
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月16日(2000.2.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井 良広 石川県小松市今江町9丁目406番地 コマ ツエンジニアリング株式会社粟津事業所内 Fターム(参考) 4E081 AA12 AA15 BA19 DA12 DA18 EA21 EA24 EA44 EA45 FA14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸パイプへの円筒状裏当金部材を溶接す
    る方法であって、丸パイプの内側端部端に挿入した円筒
    状裏当金部材を丸パイプと共に回転して、丸パイプ内側
    の溶接円周に沿う位置に置いた溶接トーチにより円筒状
    裏当金部材を取り付け溶接する溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶接方法において、 丸パイプの内側端部端に挿入した円筒状裏当金部材の軸
    方向両端面側に、相対的に軸方向へ動くようにした位置
    決め部材を当てがって、該位置決め部材により円筒状裏
    当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置規制をはか
    る手段と、 丸パイプの端部端外周面と円筒状裏当金部材の内周面と
    に、対向して相対的に半径方向に動くようにした圧接部
    材を当てがって、該圧接部材により円筒状裏当金部材を
    丸パイプに対して接触させる半径方向取付位置規制をは
    かる手段とを設け、 丸パイプと円筒状裏当金部材を共に回転して、前記手段
    による取付位置規制位置を円筒状裏当金部材が通過する
    際に溶接を加えるようにしたことを特徴とする丸パイプ
    への円筒状裏当金部材溶接方法。
  3. 【請求項3】 丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置
    であって、 長手方向の基台と、 基台上に複数基が移動自在に位置して丸パイプを回転自
    在に受け持つ丸パイプ回転装置と、 丸パイプ端部側の基台上に移動自在に位置して丸パイプ
    の端部内周側にはめ込んだ円筒状裏当金部材を丸パイプ
    の端部側に軸方向と円周方向の結合位置に保持する位置
    決め装置とから構成したことを特徴とする丸パイプへの
    円筒状裏当金部材溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接装置において、 丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に分離して設置し
    た左右一対の回転ローラと、左右一対の回転ローラを同
    期して回転駆動する同期回転駆動手段とを有することを
    特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接装置において、 丸パイプに回転自在に当接する圧接ローラを備え、丸パ
    イプの上部を上方から下方へ押圧する圧接装置を有する
    ことを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接装置において、 丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に配設した回転ロ
    ーラの間隔をローラが相対的に移動して調整するローラ
    間隔可変装置を有することを特徴とする丸パイプへの円
    筒状裏当金部材溶接装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接装置において、 圧接装置は、圧接ローラを上下に調整自在とする上下位
    置可変装置を有することを特徴とする丸パイプへの円筒
    状裏当金部材溶接装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接方法及び請求項3記載の円筒状裏当金部材溶
    接装置に用いられる円筒状裏当金部材は、円筒の一端面
    から他端面にわたる1個のスリットを有するワンピース
    部材、複数に分割された複数部材又は複数部材を接合し
    たものである。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の丸パイプへの円筒状裏当
    金部材溶接方法において用いられる軸方向位置規制手段
    及び半径方向位置規制手段はローラにより規制する手段
    であることを特徴とする。
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