JP4453989B2 - 丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置 - Google Patents

丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
鉄骨構築物の骨組みとなる柱の構造のひとつとしてコラムと仕口ブロックとを交互に繋いだ構造のものがある。ここで仕口ブロックとは柱と各階の梁とを連結する部分に用いられる部材であり、コラムは上下の仕口ブロックを繋ぐ各階の柱となる部分である。図12はこのような柱構造体の例を示したもので、仕口ブロック1及びコラム2が交互に繋がれている。仕口ブロック1は、コラム2が角パイプのときには、角パイプにより、コラム2が丸パイプのときには、丸パイプにより製作される。丸パイプにより仕口ブロック1を製作するときには、図13に示すように、まず丸パイプ3を所定長さに切断し、切断口の両端部に開先加工を施して内側に円筒状裏当金部材4を挿入して溶接する。その後、角状の板のダイヤフラム5を丸パイプ3の両端部の円筒状裏当金部材4に溶接し、溶接したダイヤフラム5にH型鋼等を溶接して仕口ブロック1を完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒状裏当金部材4を丸パイプ3に溶接する上記従来技術においては、以下のような問題がある。
丸パイプ3は、鋸又は溶断により切断するが、切断面が切れ曲り等により波打つ場合が多く、切断面が常に中心軸と直角をなすように切断することは非常に困難である。そこで、図14に示すように円周を8等分した位置に目印Mを付けた丸パイプ3を回転台6に載置し、丸パイプ3の中心軸Lcと直角をなす基準面Lsと目印Mを付けた切断位置との距離を計測して、計測した距離を目印Mが付けられた個所に記入する。そして、円筒状の円筒状裏当金部材4を丸パイプ3に挿入して、円筒状裏当金部材4の外側端面と丸パイプ3の切断面の各目印Mの位置との距離が計測した距離になるように円筒状裏当金部材4を丸パイプ3の端部の内周面に溶接するようにしている。
このように、丸パイプ3の外周の8等分した位置に目印Mを付けたり、基準面Lsを設定して、基準面Lsと目印Mを付けた切断位置との距離を計測することを全て手作業により行い、また溶接も手作業により行うので作業に熟練を要し、溶接精度がよくなく、かつ円筒状裏当金部材4の溶接所要時間が長いという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、未熟練者でも溶接精度が出せて、かつ溶接所要時間が短い丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接方法及び溶接装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1発明は、丸パイプの端部に挿入された円筒状裏当金部材を丸パイプに溶接する丸パイプの円筒状裏当金部材を溶接する丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法であって、丸パイプの端部に挿入された円筒状裏当金部材の端面のうち、外方に露出する外側端面を、丸パイプに対して、丸パイプの軸方向に沿って相対的に進退可能に移動制御される位置決め部材に当接させて円筒状裏当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置を規制し、丸パイプの端部外周面と円筒状裏当金部材の内周面とに当接してクランプする圧接部材によって円筒状裏当金部材を丸パイプに圧接させて半径方向取付位置を規制し、丸パイプの中心軸を中心として、丸パイプと円筒状裏当金部材を共に回転させ、丸パイプ及び円筒状裏当金部材の回転に伴って、圧接部材による取付位置の規制位置を円筒状裏当金部材が通過する際に、前記規制位置に形成される溶接領域に引き込まれる丸パイプの内周面と円筒状裏当金部材の端部とを、丸パイプ内側の溶接円周に沿う位置に置いた溶接トーチにより、溶接することを特徴とする。
【0007】
第1発明によると丸パイプの内側端部に挿入した円筒状裏当金部材を丸パイプと共に回転させながら、軸方向及び半径方向の円筒状裏当金部材の取付位置を規制すると共に規制した溶接位置にて連続的に溶接するので、優れた溶接精度及び溶接能率が得られる。
【0008】
第2発明では、第1発明において、円筒状裏当金部材と丸パイプとの軸方向取付位置、及び、半径方向取付位置の規制がローラによりなされることを特徴とする。
【0009】
第2発明によると、円筒状裏当金部材を丸パイプの端部の溶接位置に位置決めするときに、ローラを円筒状裏当金部材及び丸パイプに当接して軸方向及び半径方向の位置を規制しながら位置決めする。これにより、丸パイプ及び円筒状裏当金部材を連続的に回転させながら、円筒状裏当金部材を位置決めしつつ溶接できるので、優れた溶接能率が得られる。
【0010】
第3発明は、第1発明に用いられる丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法に用いられる丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置であって、長手方向の基台と、基台上に複数基が移動自在に位置して、丸パイプの中心軸を中心として、丸パイプを回転自在に受け持つ丸パイプ回転装置と、丸パイプ端部側の基台上に、丸パイプに対して、丸パイプの軸方向に沿って進退可能に移動制御され、丸パイプの端部に挿入される円筒状裏当金の外側端面を当接させることにより、円筒状裏当金が丸パイプの端面から所定距離張り出すよう位置決めする位置決め部材を有する円筒状裏当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置の規制をはかる手段と、丸パイプの端部外周面と円筒状裏当金部材の内周面とに当接し、円筒状裏当金部材を丸パイプに圧接する圧接部材を有する半径方向取付位置の規制をはかる手段と、丸パイプの内周面と円筒状裏当金部材の端部の境界であって、圧接部材による取付位置の規制位置を円筒状裏当金部材が通過する際に、前記規制位置に形成される溶接領域を溶接し得る溶接トーチとを具備することを特徴とする。
【0011】
第3発明によると、溶接時には、基台の長手方向に移動自在に設けた複数の丸パイプ回転装置に丸パイプを載置する。載置した丸パイプの内側端部には円筒状裏当金部材が挿入されており、溶接位置保持装置は、この円筒状裏当金部材の軸方向及び半径方向の位置を所定位置に位置決めして溶接位置を保持する。そして、丸パイプ回転装置により丸パイプと共に円筒状裏当金部材を回転させながら溶接位置保持装置により位置決めした溶接位置で溶接する。これにより、溶接位置を保持しながら、かつ連続的に回転させながら溶接するので優れた溶接精度及び溶接能率が得られる。
【0012】
第4発明は、第3発明の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に分離して設置した左右一対の回転ローラと、左右一対の回転ローラを同期して回転駆動する同期回転駆動手段とを有する構成としている。
【0013】
第4発明によると、基台の長手方向に配設された左右一対の回転ローラの回転速度を同期回転駆動手段により同一速度に同期させる。これにより、丸パイプの左部及び右部の回転速度を同一に設定できるので、回転ローラ及び丸パイプ間でスリップが生じることがなく、丸パイプの回転速度が確実に所定値に設定できるので、優れた溶接精度が得られる。
【0014】
第5発明は、第4発明の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプに回転自在に当接する圧接ローラを備え、丸パイプの上部を上方から下方へ押圧する圧接装置を有する構成としている。
【0015】
第5発明によると、圧接ローラを丸パイプの上部周面に当接させて下方に所定の押圧力で押圧する。丸パイプの上部周面に当接した圧接ローラは回転しながら丸パイプの上部周面を下方に押さえ付けるので、回転ローラにより丸パイプが回転するときに回転ローラ及び丸パイプ間でスリップすることがない。これにより、丸パイプの回転速度が確実に所定値に設定できるので、優れた溶接精度が得られる。
【0016】
第6発明は、第4発明の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置に基づき、丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に配設した回転ローラの間隔をローラが相対的に移動して調整するローラ間隔可変装置を有する構成としている。
【0017】
第6発明によると、丸パイプの直径が小さいときには、ローラ間隔可変装置により基台の短手方向に配設した2個の回転ローラの間隔を狭め、丸パイプの直径が大きいときには間隔を広げる。これにより、回転ローラに載置する丸パイプ及び円筒状裏当金部材の溶接部を常に略一定の高さ位置に設定できるので、溶接部を保持する溶接位置保持装置がコンパクトになる。また、異なる直径の丸パイプに対応できるので、汎用性のある丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置が得られる。
【0018】
第7発明は、第5発明の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置に基づき、圧接装置は、圧接ローラを上下に調整自在とする上下位置可変装置を有する構成としている。
【0019】
第7発明によると、丸パイプの直径が大きいときには、上下位置可変装置により圧接ローラを上昇させ、小さいときには下降させる。これにより、異なる直径を有する丸パイプを上方から押圧することができるので汎用性のある丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置が得られる。
【0020】
第8発明は、第3発明に用いられる円筒状裏当金部材が、円筒の一端面から他端面にわたる1個のスリットを有するワンピース部材、複数に分割された複数部材又は複数部材を接合したものである。
【0021】
第8発明によると、側面には所定幅のスリットが一端面から他端面にわたって設けてワンピースの円筒状裏当金部材、複数に分割されている円筒状裏当金部材又は複数部材を接合した円筒状裏当金部材を用いる。溶接時には、丸パイプの内径及び円筒状裏当金部材の外径間のすきまを密着させながら位置決めして溶接する。このスリット又は分割されていることにより、丸パイプの内周長及び円筒状裏当金部材の外周長の差を吸収できるので、優れた溶接精度が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1,2,3,4,5により本実施形態の構成を説明する。
図1(a)に本実施形態の溶接治具の平面図を、図1(b)にその正面図をそれぞれ示す。本実施形態は、基台10、左右一対の丸パイプ回転装置20,20、左右一対の位置決めユニット30,30、圧接装置80、水準器85及びコントローラ95により構成されている。
以下に、これらの要素の構成を説明する。
【0025】
基台10は、溶接治具の基底部であり、その上面には、左右一対の位置決めユニット30,30が長手方向にスライドするためのスライド台11が、装置の長手方向に沿って敷設されている。また、左右一対の丸パイプ回転装置20,20が移動するための2本のレール12,12が、2本のスライド台11,11の内側に敷設されている。
【0026】
丸パイプ3を載置して高さ方向の位置を位置決めし、かつ丸パイプ3の中心軸回りに回転させる左右一対の丸パイプ回転装置20,20は、ローラ調整ハンドル21、ローラモータ22、ローラギア部23、ローラねじ24、回転ローラ25、車輪26及びローラ架台27を有している。
2本のレール12,12間に架設されている左右一対のローラ架台27,27上には水平で長手方向の軸を中心にして回転する図中前後一対の回転ローラ25,25がそれぞれ装着されている。また、前後一対の回転ローラ25,25をそれぞれの中心軸回りに回転させるローラモータ22が、ローラ架台27の一端部に取着されている。そして、ローラモータ22の駆動力は、ローラギア部23及びローラねじ24を介して前後一対の回転ローラ25,25に伝達され、前後一対の回転ローラ25,25は同一回転速度で回転するようになっている。また、左右一対のローラ架台27,27にそれぞれ設けてあるローラモータ22の回転速度を同期させる同期回転駆動手段(図示せず)が設けてある。さらに、ローラ架台27の他端部に配設されているローラ調整ハンドル21は、前後一対の回転ローラ25,25の高さ位置を調整するねじ(図示せず)に連結されている。左右一対のローラ架台27,27の下部の図中前後には車輪26,26がそれぞれ設けられ、レール12,12上に移動自在に載置されている。また、図示しないローラ間隔可変装置により、前後回転ローラ25,25間の距離を調整できるようになっている。
【0027】
次に、位置決めユニット30,30の構成を説明する。
円筒状裏当金部材4及びダイヤフラム5を所定の基準位置に位置決めする左右一対の位置決めユニット30,30は、ユニットベース37、移動駆動部36、図2に示す裏当金部材位置決め部40及び裏当金部材固定部50、後述する溶接トーチユニット、及び治具プレートガイド70を有している。そして、移動駆動部36によりスライド台11上をスライドするユニットベース37上に、裏当金部材位置決め部40、裏当金部材固定部50、溶接トーチユニット及び治具プレートガイド70が搭載されている。
左右一対の位置決めユニット30,30を互いに接近又は離反させる移動駆動部36は、ギアボックス31、移動モータ32、移動調整ハンドル33、移動第1ねじ34及び移動第2ねじ35から構成されている。ギアボックス31は、移動モータ32の駆動力を傘歯車等によりギアボックス31の左右に長手方向に沿って配設されている移動第1ねじ34及び移動第2ねじ35に伝達する。移動第1ねじ34及び移動第2ねじ35には、等ピッチの逆方向のねじが設けてあり、それぞれのねじはユニットベース37に設けてあるナット(図示せず)に螺合されている。また、手動で左右一対のユニットベース37,37を互いに接近又は離反させる移動調整ハンドル33が、ギアボックス31を介して移動モータ32に対向して配設されている。
【0028】
丸パイプ3の両端部に溶接する2個の円筒状裏当金部材4の外側端面間距離を所定の基準長に設定する裏当金部材位置決め部40を図2(図1(b)のZ視図)に示す。裏当金部材位置決め部40は、一対の第1接触ローラ41,41及び一対の第2接触ローラ42,42から構成されている。ユニットベース37から回転自在に立設された第1接触ローラ41の回転軸R1は略丸パイプ3の中心線を向いている。また、第1接触ローラ41と同じ直径の第2接触ローラ42は、その回転軸R2が略鉛直方向を向く方向にユニットベース37上に配設されている。また、第1接触ローラ41及び第2接触ローラ42の円周面が丸パイプ3の中心軸に直交し、かつ同一面上にあるように、それぞれの回転軸は配設されている。
裏当金部材位置決め部40は、円筒状裏当金部材4の軸方向を規制して位置決めするので軸方向位置規制手段と呼ぶ。また、一対の第1接触ローラ41,41及び一対の第2接触ローラ42,42を位置決め部材と呼ぶ。
【0029】
次に図3により、裏当金部材固定部50の構成を説明する。
丸パイプ3の内周面に挿入された円筒状裏当金部材4を、丸パイプ3の内周面の所定位置で位置決めする裏当金部材固定部50は、ユニットベース37に搭載されている。一対の水平スライド56,56が、ユニットベース37上に、基台10の長手方向に設けてある。水平スライド56上にスライド自在に設けられている基部58は、引込シリンダ55の伸縮により丸パイプ3に接近又は離脱する。基部58上には、鉛直方向に一対の上下スライド57,57が設けてある。上下スライド57には、上下シリンダブラケット59及び内側ローラブラケット60が上下にスライド自在に設けられている。挟持シリンダ54が上下シリンダブラケット59に取着され、挟持シリンダ54のロッド93の先端部が内側ローラブラケット60にそれぞれ取着されている。挟持シリンダ54が伸縮することにより上下シリンダブラケット59及び内側ローラブラケット60間の距離が大小に変化する。
【0030】
上下シリンダブラケット59の丸パイプ3方向の中央部には、挟持シリンダ54が縮退したときに丸パイプ3の外周面に当接する外側反力ローラ53が丸パイプ3の軸心方向の回転軸を有して配設されている。また、内側ローラブラケット60には内側押付ローラ51及び2個の内側引込ローラ52,52が外側反力ローラ53と同一方向の回転軸回りに回転自在に設けてある。内側引込ローラ52は、上下シリンダブラケット59に取着されている外側反力ローラ53の真上になるように配設され、内側押付ローラ51は、外側反力ローラ53のローラの幅分だけ丸パイプ3から遠い位置に配設されている。なお、内側引込ローラ52は、ピン62を中心にして下方に付勢力を発生する押付ばね部61を介して内側ローラブラケット60に取着されている。内側押付ローラ51及び外側反力ローラ53は丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4を圧接してクランプするので、圧接部材とも呼ぶ。
また、裏当金部材固定部50は、丸パイプ3の内周面に挿入された円筒状裏当金部材4の半径位置を規制して位置決めするので半径方向位置規制手段と呼ぶ。さらに、裏当金部材位置決め部40及び裏当金部材固定部50は、円筒状裏当金部材4の丸パイプ3の内周面における溶接位置を保持するので溶接位置保持装置と呼ぶ。
【0031】
図4に示す溶接トーチユニット90は、溶接トーチ91及びスタンド92により構成されており、溶接トーチ91は、ユニットベース37上に設けられたスタンド92の先端部に取着され、複数の姿勢調整レバー94a,94b,94c,94dにより溶接トーチ91の姿勢(上下、前後、左右、角度)を調整する。
【0032】
後述する治具プレートを挿入する治具プレートガイド70は、図1(b)に示すように、ユニットベース37の丸パイプ3に近い位置に取着されている。作業員は予め、ダイヤフラム5を図5に示す治具プレート71に取り付けておく。治具プレート71は、上下及び左右に設けた複数の調整金具72及び固定金具73を有しており、ダイヤフラム5を治具プレート71上で調整金具72により上下方向及び左右方向の位置を調整し、固定金具73により位置を固定する。ダイヤフラム5を円筒状裏当金部材4に溶接するときに、作業員は、ダイヤフラム5を所定の位置に取り付けた治具プレート71を治具プレートガイド70に挿入して固定する。このとき、治具プレート71の治具プレートガイド70内での上下方向の位置決めは上下位置調整ラチェット(図示せず)により行われる。
【0033】
以上で、位置決めユニット30を構成している、ユニットベース37、移動駆動部36、裏当金部材位置決め部40、裏当金部材固定部50、溶接トーチユニット90、及び治具プレートガイド70の各構成要素を説明した。
次に、本実施形態を構成している残りの圧接装置80、水準器85及びコントローラ95を説明する。
【0034】
圧接装置80は、丸パイプ回転装置20上に載置された丸パイプ3を上方から押さえて固定させる。図1(b)に示すように、圧接装置80は、クランプシリンダ81、アーム82、圧接ローラ83及び調心アーム84から構成されている。エア圧により伸縮するクランプシリンダ81の先端部に水平方向に旋回自在にアーム82が取着され、アーム82の先端に点Qを中心にして揺動する調心アーム84が取着されている。そして調心アーム84の両端部には圧接ローラ83,83が回転自在に取着されている。アーム82は、丸パイプ3の搬入及び搬出時には、図1(b)に示す位置に旋回させて退避させる。また、丸パイプ3を上方から押さえて固定するときには、図2に示すような位置に旋回させて位置決めし、圧接ローラ83により丸パイプ3を固定する。なお、圧接ローラ83を丸パイプ3の直径に応じて上下させるクランプシリンダ81を上下位置可変装置と呼ぶ。
【0035】
水準器85は、図1(b)に示すように、ポール86、スイングアーム87、レーザマーカ88及び昇降ハンドル89により構成されている。作業員は、水準器85により、丸パイプ回転装置20上に載置された丸パイプ3の長手方向の中心軸が水平であるか否かを判断する。基台10に装着されているポール86に旋回自在にスイングアーム87が取着されていると共に、スイングアーム87は昇降ハンドル89を回転させることにより昇降自在となるように取着されている。また、スイングアーム87の先端に可視のレーザポイントを発射するレーザマーカ88が装着されている。
【0036】
コントローラ95には、丸パイプ回転装置20のローラモータ22に、移動駆動部36の移動モータ32に、裏当金部材固定部50の挟持シリンダ54及び引込シリンダ55に、圧接装置80のクランプシリンダ81に、溶接トーチユニット90の溶接トーチ91に指令を出力するそれぞれの釦(図示せず)が設けてある。また、位置決めユニット30の移動量がデジタル表示され、移動量に基づいて左右のユニットベース37,37間の距離、即ち左右の第1,2接触ローラ41,42の外周面間の距離が演算される。このとき、位置決めユニット30の移動量は、移動モータ32の回転軸に取着されている距離センサにより検出される。
予め左右の両円筒状裏当金部材の外側端面間の所定の距離が記憶されている。さらに、丸パイプ及び円筒状裏当金部材の材質及び形状毎の溶接条件が記憶されていて、切換スイッチ(図示せず)により選択できるようになっている。
【0037】
以上説明した構成を有する本実施形態の作動を説明する。図6に作業ステップにSを付した番号により作業手順を示し、作業の概要を示す。
S1にて、作業員は丸パイプ3の長さに応じた間隔に左右一対の丸パイプ回転装置20,20を、レール12上を手で移動させて両ユニット20,20間の距離を調整し、一対の丸パイプ回転装置20,20を本装置の略中央に位置決めする。
S2にて、作業員はクレーン等を操作して、丸パイプ3を丸パイプ回転装置20,20上に搬入し回転ローラ25の上に載置する。このとき、丸パイプ3の表面に予め入れてある長手方向の中心軸を示すケガキ線がレーザマーカ88に向くように、丸パイプ3を回転ローラ25の上に載置する。なお、丸パイプ3内の両端部には、円筒状裏当金部材4が予め挿入されている。
S3にて、レーザマーカ88から丸パイプ3に向けてレーザポイントを発射し、レーザポイントがケガキ線の上に来るように水準器85の昇降ハンドル89を操作してスイングアーム87を昇降させる。レーザポイントがケガキ線の上に来た位置でスイングアーム87の昇降をロックし、スイングアーム87を丸パイプ3から離れる方向に旋回させてレーザスポットを丸パイプ3の右端部に当てる。このとき、ケガキ線及びレーザスポット間の鉛直方向の距離がゼロでないときは、丸パイプ3は回転ローラ25上に水平に載置されていないので、左右の内いずれか一方のローラ調整ハンドル21を操作し、丸パイプ回転装置20の回転ローラ25の高さを調整する。丸パイプ3が回転ローラ25上に水平に載置されるまで、この調整を続ける。
【0038】
S4にて、コントローラ95上の釦を操作して、一対の位置決めユニット30,30を互いに近づける方向に移動モータ32を作動させる。移動モータ32の回転力は、ギアボックス31を介して移動第1ねじ34及び移動第2ねじ35に伝達され、一対の位置決めユニット30,30が互いに同量ずつ近づく。そして、位置決めユニット30に搭載されている第1,2接触ローラ41,42が丸パイプ3の端面に軽く当接させながら、丸パイプ3を丸パイプ回転装置20と共に装置の中央に位置決めする。右の第1接触ローラ41及び第2接触ローラ42が、丸パイプ3の右端面に軽く当接し、かつ左の第1接触ローラ41及び第2接触ローラ42が丸パイプ3の左端面にそれぞれ軽く当接する状態になったときに移動モータ32の回転を停止させる。このとき、移動モータ32の回転が停止したときの位置決めユニット30の移動量から、コントローラ95は丸パイプ3の全長を演算し記憶する。
S5にて、コントローラ95上の釦を操作して、圧接装置80のクランプシリンダ81を縮退させ、アーム82を下降させて、調心アーム84の両端に取着されている圧接ローラ83を丸パイプ3に当接させる。このとき、クランプシリンダ81に供給するエア圧を高圧に設定し、丸パイプ3を4個の回転ローラ25及び2個の圧接ローラ83により堅固に挟持する。
【0039】
S6にて、作業員は、コントローラ95のデジタル表示を見ながら移動調整ハンドル33を操作して、第1,2接触ローラ41,42の円周面を丸パイプ3の端面から所定の距離だけ離脱させる。このとき、コントローラ95では、離脱させる所定の距離が演算され、デジタル表示に表示されている。第1,2接触ローラ41,42を所定の距離離脱させた後に、作業員は、丸パイプ3の両端に挿入されていた円筒状裏当金部材4を第1,2接触ローラ41,42の円周面に当接するまで引張り出す。引っ張り出した後の円筒状裏当金部材4の位置は、図4に示すように、円筒状裏当金部材4の幅の略半分が丸パイプ3内に挿入され、幅の残りが丸パイプ3の端部から外部に露出している状態である。
S7にて、コントローラ95上の釦を操作して、図7に示すように、裏当金部材固定部50に取着されている内側押付ローラ51の丸パイプ3側の端面が、円筒状裏当金部材4の内側端面に一致するように引込シリンダ55を伸長させて裏当金部材固定部50の基部58を位置決めする。そして、挟持シリンダ54のロッド93を縮退させて内側押付ローラ51及び外側反力ローラ53間で丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4を共にクランプする。また、円筒状裏当金部材4の内側端面に位置決めされている内側引込ローラ52を、引込シリンダ55により第1,2接触ローラ41,42の方向に押圧する。
【0040】
S8にて、クランプシリンダ81のエア圧を高圧から低圧に切り換える。そして、溶接トーチ91を、図4に示すように円筒状裏当金部材4の内側端面を丸パイプ3の内周面に隅肉溶接する位置に複数の姿勢調整レバー94a,94b,94c,94dを調整して位置決めする。
S9にて、コントローラ95上の釦を操作して、ローラモータ22に回転の開始を指令すると、回転するローラモータ22の回転力は、ローラギア部23及びローラねじ24を介して回転ローラ25を回転させる。このとき、4個の回転ローラ25が同一の回転方向に回転する。4個の回転する回転ローラ25及び低圧のエアによりクランプ力を小さく設定した圧接ローラ83,83により挟持された丸パイプ3は円筒状裏当金部材4と共に回転を開始する。そして、溶接トーチ91により溶接を開始する。溶接が完了後、ローラモータ22の回転を停止させる。
【0041】
S10により、手動で、溶接トーチユニット90をユニットベース37上の所定位置まで退避させる。次に、コントローラ95上の釦を操作して、裏当金部材固定部50の挟持シリンダ54を伸張させて、内側押付ローラ51及び外側反力ローラ53による丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4間のクランプを解除する。そして、引込シリンダ55により、基部58をユニットベース37上の所定位置に退避させる。その後、ユニットベース37を所定位置に退避させる。
S11により、ダイヤフラム5を予め取り付けた治具プレート71を一対の治具プレートガイド70にそれぞれ挿入して固定する。そして、移動調整ハンドル33を操作して一対のユニットベース37,37を丸パイプ3の左右から互いに接近させて、各ダイヤフラム5の表面を円筒状裏当金部材4に軽く当接させる。
【0042】
S12にて、円筒状裏当金部材4の外周よりダイヤフラム5を例えば4個所仮付け溶接し、固定金具73を取り外してダイヤフラム5と治具プレート71とを分離する。治具プレート71が挿入されたままになっている治具プレートガイド70と共にユニットベース37を丸パイプ3から退避させる。その後、ダイヤフラム5溶接用の溶接トーチ(図示せず)を所定位置にセットして、回転ローラ25を回転させて、丸パイプ3を回転させながらダイヤフラム5を円筒状裏当金部材4に溶接する。
S13にて、ダイヤフラム5の溶接完了後、ダイヤフラム5溶接用の溶接トーチを退避させて、クランプシリンダ81を伸張させて丸パイプ3のクランプを解放する。そして、ダイヤフラム5を溶接した丸パイプ3を装置から搬出する。
【0043】
次に、本実施形態の作用及び効果を説明する。
裏当金部材位置決め部40の第1,2接触ローラ41,42を丸パイプ3の両端面に当接させ、丸パイプ3の全長を計測後、前記第1,2接触ローラ41,42を丸パイプ3から所定の距離だけ離脱させて、丸パイプ3の両端部に挿入されている円筒状裏当金部材4を、図8に示すように前記第1,2接触ローラ41,42に当接するまで引っ張り出す。すると、右の円筒状裏当金部材4の右端面と左の円筒状裏当金部材4の左端面との距離は、基準距離に設定される。この基準距離は、円筒状裏当金部材4を丸パイプ3に溶接後の両円筒状裏当金部材4,4の外側端面間の距離が所定の距離になるように溶接歪等を考慮して予め演算された値である。
【0044】
図8は、第1,2接触ローラ41,42が円筒状裏当金部材4の端面に当接していて、裏当金部材固定部50の内側押付ローラ51及び外側反力ローラ53により円筒状裏当金部材4及び丸パイプ3をクランプし、前後一対の内側引込ローラ52,52を円筒状裏当金部材4の内側端面に押し当てて第1、2接触ローラ41,42側に引張っている状態を示す。図9は、図8のX視を示す。図8の状態で、回転ローラ25,25を回転させると、円筒状裏当金部材4は、第1接触ローラ41をガイドにして、図9に示す左右の第2接触ローラ42間で、図10に示す2個の第2接触ローラ42と2個の内側引込ローラ52とにより形成されている溶接領域に精度よく引き込まれてゆく。溶接領域での溶接位置は、例えば図10の溶接位置Wにおいて丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4を溶接する。
このように、左右2個の円筒状裏当金部材4,4の外側端面間の距離を自動的に設定し、丸パイプ3及び円筒状裏当金部材4を一体にして回転させながら、かつ両円筒状裏当金部材4の外側端面間の距離を常に基準距離に精度よく位置決めしながら、円筒状裏当金部材4を丸パイプ3に溶接する。
【0045】
また、円筒状裏当金部材4は、図10に示すように、一端部から多端部にわたってスリットが設けたものである。溶接時には、丸パイプ3の内径及び円筒状裏当金部材4の外径間のすきまを密着させながら位置決めして溶接する。このスリットにより、丸パイプ3の内周長及び円筒状裏当金部材4の外周長の差を吸収できるので、溶接面が密着して優れた溶接精度が得られる。
これらにより、手動で円筒状裏当金部材4の丸パイプ3への溶接位置を計測する熟練を要する作業が不要となり、溶接トーチ91の位置を一旦決めて、丸パイプ3を回転させるだけで、自動的に溶接できるので、未熟練作業者でも溶接精度が出せて、かつ溶接所用時間が短い丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接装置を得ることができる。
【0046】
なお、本実施形態において、左右一対の丸パイプ回転装置20,20により、丸パイプ3を支持回転させるようにしているが、丸パイプ3の直径により、左右一対の大直径用の丸パイプ回転装置及び左右一対の小直径用の丸パイプ回転装置をレール12上に配設して使い分けてもよい。
また、本実施形態においては、円筒状裏当金部材4の外側端面を位置決めするときに、第1,2接触ローラ41,42を、円筒状裏当金部材4の所定の外側端面間距離から直前に計測した丸パイプ3の全長を差し引いて求めた値の略二分の一の距離だけ作業者が手動で丸パイプ3から離脱させているが、コントローラ95から出力される指令により自動的に離脱させるようにしても何ら差し支えない。
また、本実施形態においては、両円筒状裏当金部材4,4を同時に溶接するとしているが、丸パイプ3が長くて、一人の作業員による両円筒状裏当金部材4の溶接部の目視が困難な場合には、片方の円筒状裏当金部材4の溶接が完了後、もう一方の溶接をおこなってもよい。
また、本実施形態においては、丸パイプ3を上方からクランプするアクチュエータとして、エア圧により駆動されるクランプシリンダ81を利用したが、油圧又は電気により駆動されるアクチュエータを使用して高低2段階のクランプ力を設定できるようにしてもよい。また、裏当金部材固定部50の挟持シリンダ54及び引込シリンダ55も、油圧又はエア圧により駆動されてもよいし、電気駆動式のアクチュエータを利用してもよい。
また、本実施形態においては、手動で定位置に設定する溶接トーチにより溶接するとしているが、産業用溶接ロボットにより溶接してもよい。
さらに、本実施形態では、円筒状裏当金部材4は1個所のスリットを設けたワンピース部材としているが、2分割のように複数個に分割された部材でもよい。また、2分割の部材を1個所接合するような複数個の部材を接合したものでもよい。
【0047】
以上、本発明によれば、両円筒状裏当金部材の外側端面間の所定の距離と計測した丸パイプの全長との差の略二分の一の距離だけ、丸パイプの内周面に挿入されている両円筒状裏当金部材の外側端面を丸パイプの端面から引っ張り出して接触ローラの外周面に当接させる。これにより、両円筒状裏当金部材の外側端面が丸パイプの端面から均等の位置に同時に位置決めされ、かつ両円筒状裏当金部材の外側端面間の距離が所定の距離に設定されて、円筒状裏当金部材の軸方向の位置が位置決めされる。そして、押付ローラにより丸パイプ及び円筒状裏当金部材を一体にして直径方向にクランプする。軸方向と直径方向とで円筒状裏当金部材の丸パイプ上での位置が精度よく堅固に保持しながら、かつ丸パイプ及び円筒状裏当金部材を回転させながら溶接する。これにより、円筒状裏当金部材の丸パイプに溶接する位置を精度よく位置決めしながら溶接できるので作業者は熟練を要しない。また丸パイプを回転させながら溶接できるので、溶接のための所要時間が短い丸パイプへの円筒状裏当金部材の溶接装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の平面図及び正面図である。
【図2】本発明に係る実施形態の側面図である。
【図3】裏当金部材固定部の説明図である。
【図4】裏当金部材固定部及び溶接トーチユニットの配置位置の説明図である。
【図5】治具プレートの説明図である。
【図6】本発明に係る実施形態の作動順序の概要図である。
【図7】裏当金部材固定部のクランプ時の説明図である。
【図8】円筒状裏当金部材の位置決め時の説明図である。
【図9】円筒状裏当金部材を位置決めした時の、裏当金部材固定部によるクランプ個所の正面図である。
【図10】円筒状裏当金部材を位置決めした時の、裏当金部材固定部によるクランプ個所の平面図である。
【図11】円筒状裏当金部材の構造図である。
【図12】鉄骨構築物の柱構造体の説明図である。
【図13】円筒状裏当金部材の溶接手順の説明図である。
【図14】円筒状裏当金部材の軸方向の位置決め方法の説明図である。
【符号の説明】
1…仕口ブロック、2…コラム、3…丸パイプ、4…円筒状裏当金部材、5…ダイヤフラム、10…基台、11…スライド台、12…レール、20…丸パイプ回転装置、21…ローラ調整ハンドル、22…ローラモータ、23…ローラギア部、24…ローラねじ、25…回転ローラ、26…車輪、27…ローラ架台、30…位置決めユニット、37…ユニットベース、36…移動駆動部、31…ギアボックス、32…移動モータ、33…移動調整ハンドル、34…移動第1ねじ、35…移動第2ねじ、40…裏当金部材位置決め部、41…第1接触ローラ、42…第2接触ローラ、50…裏当金部材固定部、51…内側押付ローラ、52…内側引込ローラ、53…外側反力ローラ、54…挟持シリンダ、55…引込シリンダ、56…水平スライド、57…上下スライド、58…基部、59…上下シリンダブラケット、60…内側ローラブラケット、61…押付ばね部、93…ロッド、90…溶接トーチユニット、70…治具プレートガイド、80…圧接装置、85…水準器。

Claims (8)

  1. 丸パイプの端部に挿入された円筒状裏当金部材を丸パイプに溶接する丸パイプの円筒状裏当金部材を溶接する丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法であって、
    丸パイプの端部に挿入された円筒状裏当金部材の端面のうち、外方に露出する外側端面を、丸パイプに対して、丸パイプの軸方向に沿って相対的に進退可能に移動制御される位置決め部材に当接させて円筒状裏当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置を規制し、
    丸パイプの端部外周面と円筒状裏当金部材の内周面とに当接してクランプする圧接部材によって円筒状裏当金部材を丸パイプに圧接させて半径方向取付位置を規制し、
    丸パイプの中心軸を中心として、丸パイプと円筒状裏当金部材を共に回転させ、
    丸パイプ及び円筒状裏当金部材の回転に伴って、圧接部材による取付位置の規制位置を円筒状裏当金部材が通過する際に、前記規制位置に形成される溶接領域に引き込まれる丸パイプの内周面と円筒状裏当金部材の端部とを、丸パイプ内側の溶接円周に沿う位置に置いた溶接トーチにより、溶接する
    ことを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法。
  2. 円筒状裏当金部材と丸パイプとの軸方向取付位置、及び、半径方向取付位置の規制がローラによりなされることを特徴とする請求項1記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法。
  3. 請求項1記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接方法に用いられる丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置であって、
    長手方向の基台と、
    基台上に複数基が移動自在に位置して、丸パイプの中心軸を中心として、丸パイプを回転自在に受け持つ丸パイプ回転装置と、
    丸パイプ端部側の基台上に、丸パイプに対して、丸パイプの軸方向に沿って進退可能に移動制御され、丸パイプの端部に挿入される円筒状裏当金の外側端面を当接させることにより、円筒状裏当金が丸パイプの端面から所定距離張り出すよう位置決めする位置決め部材を有する円筒状裏当金部材の丸パイプに対する軸方向取付位置の規制をはかる手段と、
    丸パイプの端部外周面と円筒状裏当金部材の内周面とに当接し、円筒状裏当金部材を丸パイプに圧接する圧接部材を有する半径方向取付位置の規制をはかる手段と、
    丸パイプの内周面と円筒状裏当金部材の端部の境界であって、圧接部材による取付位置の規制位置を円筒状裏当金部材が通過する際に、前記規制位置に形成される溶接領域を溶接し得る溶接トーチと
    を具備することを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  4. 請求項3記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置において、
    丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に分離して設置した左右一対の回転ローラと、左右一対の回転ローラを同期して回転駆動する同期回転駆動手段とを有する
    ことを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  5. 請求項4記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置において、丸パイプに回転自在に当接する圧接ローラを備え、丸パイプの上部を上方から下方へ押圧する圧接装置を有することを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  6. 請求項4記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置において、
    丸パイプ回転装置は、基台の短手方向に配設した回転ローラの間隔をローラが相対的に移動して調整するローラ間隔可変装置を有する
    ことを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  7. 請求項5記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置において、
    圧接装置は、圧接ローラを上下に調整自在とする上下位置可変装置を有する
    ことを特徴とする丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
  8. 円筒状裏当金部材が、円筒の一端面から他端面にわたる1個のスリットを有するワンピース部材、複数に分割された複数部材又は複数部材を接合したものである請求項記載の丸パイプへの円筒状裏当金部材溶接装置。
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