JP2001224221A - 茶畝跨走型茶刈装置における荷台構造 - Google Patents

茶畝跨走型茶刈装置における荷台構造

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JP2001224221A
JP2001224221A JP2000037274A JP2000037274A JP2001224221A JP 2001224221 A JP2001224221 A JP 2001224221A JP 2000037274 A JP2000037274 A JP 2000037274A JP 2000037274 A JP2000037274 A JP 2000037274A JP 2001224221 A JP2001224221 A JP 2001224221A
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Torao Sugimoto
虎雄 杉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 茶畝跨走型茶刈装置における荷台構造におい
て、積荷物である茶袋を載せた状態であっても障害物の
回避等のために張り出し状態から引き込み状態へ退去で
きるような張出荷台を開発することを技術課題とした。 【解決手段】 本発明の茶畝跨走型茶刈装置における荷
台構造は、茶畝Aを跨いで走行する走行機ユニット2に
対し、刈刃30を具えた茶刈機ユニット3を搭載し、こ
の茶刈機ユニット3の刈刃30を茶畝A上面に臨ませ、
茶刈を行う装置において、前記走行機ユニット2のフレ
ーム20には収穫茶葉を充填した茶袋5を積載する張出
荷台11をフレーム20の上方から走行機ユニット2の
両側方に張り出すように対設して成り、且つこの張出荷
台11は機枠中心方向に向かって摺動移動することによ
って側方の張り出しをなくした退去状態となるように構
成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は茶畝を跨いで走行し
ながら茶葉の摘採等を行う茶畝跨走型茶刈装置に関する
ものであって、特に摘採した茶葉を茶工場に搬入するま
での取り扱いを茶袋を用いて行う作業手法をとる場合に
おいて茶刈作業の円滑化を図るようにした茶畝跨走型茶
刈装置における荷台構造に係るものである。
【0002】
【発明の背景】茶畝跨走型の茶刈装置は、概ね走行機ユ
ニットと、これに搭載された茶刈機ユニットを主要部材
としているものであるが、摘採した茶葉の取り扱いない
しは荷捌きの手法は営農規模、トラック等の搬送手段に
おける仕様、更には納品する茶工場等の状況等に応じて
種々の手法がみられる。すなわち第一の手法としては、
摘採茶葉を従来の可搬式の茶刈機と同じように茶刈機ユ
ニット後方に取り付けられた茶袋に収め、茶袋ごと茶工
場まで搬送する手法である。これは作業者が手作業で取
り扱える量である例えば15〜30kg程度の量を一ま
とめにしておくことができる点、また摘採茶葉を受け入
れる既存の茶工場では茶袋に入れた茶葉を扱うことを前
提とした受入装置等を有していることに円滑に対応でき
る点等、相応の利点を有している。
【0003】また第二の手法としては、大容量の収容コ
ンテナを搭載し、摘採した茶葉を風送等で収容コンテナ
に送り、この収容コンテナから直接トラックに言わばバ
ラ積み状態に茶葉を移載するような取り扱い手法が得ら
れている。また第三の手法としては、前記第一の手法と
第二の手法の中間というべき手法であって、収容枠を個
別に仕切り、そこに茶袋を吊り下げ状態に設けておき、
摘採茶葉を風送して各収容袋に収容するような手法等が
とられている。
【0004】このうち第一のタイプのものは、前述の利
点が評価され、相応の普及をみているが、刈刃後方の収
容袋は前述したように人手による取り扱いを考慮する
と、せいぜい15〜30kg程度の容量しかなく、茶畝
長の長い好条件の茶畑では茶畝の途中で何回か茶袋の付
け替え作業を行わなければならない。そしてこの際に
は、摘採茶葉を収容した茶袋は別途茶刈装置の残余スペ
ースに積載する必要があり、従来は走行機ユニットのフ
レームの上部側方に張出荷台を設け、この上に積み替え
るようにして摘採作業が継続できるようにした。
【0005】ところでこのような張出荷台は当然ながら
茶刈装置から大きく張り出しているものであるから、茶
農家の倉庫における格納の際、あるいはここから茶園に
至る間のトラック等での積載輸送の際等において邪魔に
なるものであるから、これを回避すべくこの種の張出荷
台は基端をヒンジ構造とし、自由端側を上方に扛上させ
るようにして格納状態に設定できるように構成されてい
た。もちろんこのような対策は茶刈機ユニット後方の摘
採時の茶袋の支持台についても同様で、その後端を上方
にはね上げるなどの格納構造を有している。
【0006】このような張出荷台の格納構造は、あくま
で荷台上に荷物を積載していないときを前提としている
ものであるから、作業中その上に荷物がある場合には格
納することができない。しかしながら摘採作業中にあっ
ても例えば茶園用の防霜ファンの支柱等が茶畝の至近位
置にある場合、荷物を積載した張出荷台を退去させる必
要もしばしば生じている。このような際には従来の作業
形態としてはその都度一時的に積荷物である茶袋をずら
して張出荷台を空状態とした上で上方に格納するという
手法がとられていた。当然ながらこのような作業は作業
能率を著しく低下させるものであって、特に摘採作業全
体が自走式の茶畝跨走式の茶刈装置を用いることによっ
て省力化、能率化が達成できた状況の下では、障害物の
回避並びにそれに伴う作業能率の悪さが顕著に実感され
ている。
【0007】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を
認識してなされたものであって、積荷物である茶袋を載
せた状態であっても障害物の回避等のために張り出し状
態から引き込み状態へ退去できるような張出荷台を開発
することを技術課題としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
茶畝跨走型茶刈装置における荷台構造は、茶畝を跨いで
走行する走行機ユニットに対し、刈刃を具えた茶刈機ユ
ニットを搭載し、この茶刈機ユニットの刈刃を茶畝上面
に臨ませ、茶刈を行う装置において、前記走行機ユニッ
トのフレームには収穫茶葉を充填した茶袋を積載する張
出架台をフレーム上方から走行機ユニットの両側方に張
り出すように対設して成り、且つこの荷台は機枠中心方
向に向かって摺動移動することによって側方の張り出し
をなくした退去状態となるように構成されていることを
特徴とする。この発明によれば、張出荷台は、単に側方
から茶畝跨走型茶刈装置の走行ライン中央に向かって摺
動状態に退去し得るものであるから、積荷物である茶袋
を移動する必要がなくその作業を行い得るものであり、
円滑な障害物の通過が可能となる。
【0009】また請求項2記載の茶畝跨走型茶刈装置に
おける荷台構造は、前記請求項1記載の要件に加え、前
記左右の張出荷台は、一体に構成された状態で機枠に対
して摺動自在に取り付けられ、退去状態の設定は左右い
ずれか一方の張出荷台が交互選択的に退去状態に設定さ
れることを特徴とする。この発明によれば、張出荷台の
左右が一体に構成され、全体として摺動できるように構
成するものであるから、摺動自在とするための機構がよ
り簡単となる一方、現実に茶畝両側に一挙に障害物が同
時に出現するという事態はほとんどないから片側ずつの
退去であっても、実用上充分な機能が得られる。また作
業者が操縦席にとどまったままであっても、その反対側
の位置する本来なら手の届かない部位の張出荷台の退去
作業を行うことができる。
【0010】更にまた請求項3記載の茶畝跨走型茶刈装
置における荷台構造は、前記請求項1または2記載の要
件に加え、前記左右の張出荷台は、その摺動方向中間に
設けられた中央荷台を介して一体化されており、この中
央荷台がフレームに対し直接摺動自在に支持されている
ことを特徴とする。この発明によれば、左右の張出荷台
中央には中央荷台を設けるから、この部位でも摘採した
茶葉の袋を搭載することができ、その積荷能力を増大し
得る。
【0011】更にまた請求項4記載の茶畝跨走型茶刈装
置における荷台構造は、前記請求項1、2または3記載
の要件に加え、前記各張出荷台は、その基部において自
由端側を上方に扛上できるようにその支持部材に対し回
動自在に取り付けられていることを特徴とする。この発
明によれば、各張出荷台はその自由端を上方に扛上して
格納状態が得られ、この茶畝跨走型茶刈装置をトラック
等に積載して移動する際、あるいは倉庫等に格納する際
にはスペースをとらない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて具体的に説明する。符号1は本発明が適用され
る茶畝跨走型茶刈装置であり、このものは図1〜4にそ
の全体構成を示すものであって、大別すると茶畝を跨い
で走行する走行機ユニット2と、この走行機ユニット2
に対し搭載され、茶刈作業に直接寄与する茶刈機ユニッ
ト3とを具えるものであり、この茶畝跨走型茶刈装置1
における走行機ユニット2に対し本発明に係る荷台構造
10を適用する。
【0013】まず茶畝跨走型茶刈装置1における走行機
ユニット2について概略を説明する。この走行機ユニッ
ト2は、茶畝を跨いで走行できるようにするために走行
方向から見てほぼ門形を成すフレーム20を機枠部材と
する。このフレーム20は茶畝A間に立ち上がるように
位置する左右の脚部フレーム20Aと、その脚部フレー
ム20Aの上端を水平に結ぶような上部フレーム20B
と、更に脚部フレーム20Aの一部に対し昇降自在に取
り付けられる昇降フレーム20Cとを具えて成る。そし
て前記脚部フレーム20Aの下端には一例としてクロー
ラを適用した走行装置21を設ける。もちろんこの走行
装置21はこのようなクローラに限らず茶畝A間の畑地
を過剰に押し付けないような空気タイヤ、あるいは茶畝
A間にレールが敷設されている場合はレール上を転動す
る車輪等、適宜の手段がとり得る。
【0014】更に前記上部フレーム20Bの上部には操
縦席22を設けるものであり、その前面には操縦のため
のコントロールボックス23を設ける。そしてこの操縦
席22の側傍には例えばディーゼルエンジン等を適用し
た原動機24を搭載するものであり、一例としてこの原
動機24により図示を省略するが油圧ポンプを駆動し、
この油圧ポンプにより供給される作動油により前記走行
装置21の駆動や茶刈機ユニット3における刈刃30の
駆動、更には前記昇降フレーム20Cの昇降シフトのた
めのシリンダ(図示略)の駆動を行う。更に摘採した茶
葉A(茶畝Aと同一の符号を付す)を風送するためのフ
ァン25を前記上部フレーム20B上に設けるものであ
って、このものは直接原動機24の回転により駆動され
る。そしてファン25からはダクト26を介して圧力風
が茶刈機ユニット3側に供給される。なお符号26Aは
ダクト26の一部を構成するフレキシブルダクトであ
り、このものは後述するように茶刈機ユニット3が茶畝
Aに応じて適宜の高さに設定されることから、その位置
の変化に対応できるようにすることから必要上とり入れ
られた構成である。
【0015】次に茶刈機ユニット3の主要部材について
説明すると、まず符号30は前述した刈刃であって、二
枚の上下一対に組み合わせた長杆状の部材に多数の歯を
形成し、この上下一対の刈刃を往復摺動させることによ
り刈り取りを行ういわゆるバリカン式の刈刃である。も
ちろんここに適用する刈刃は、このようないわゆるバリ
カン式のものでなくてもよく、例えばロータリー式の回
転刃であっても差し支えない。なおこの刈刃30の駆動
にあたっても、前述したように走行装置21に搭載され
た原動機24によって駆動される油圧を受けて油圧モー
タにより刈刃30を駆動することが望ましい実施の形態
である。もちろん刈刃30の駆動は別途エンジンによっ
ても差し支えない。
【0016】この刈刃30の前方上方には多数の分岐管
を有する風送管31を有するものであり、摘採作業時に
はこの風送管31から前記ファン25によって生起され
た移送風が供給されて茶葉Aを後方に移送させるのであ
る。そして前記刈刃30の直接後方には案内フレーム3
2があり、この案内フレーム32を下面部材としてそれ
を取り囲むようにトンネル状の案内胴33が構成され
る。更にこの案内胴33の後方には前記昇降フレーム2
0Cのクロスメンバーを兼ねたトンネル状の中継胴35
が設けられている。
【0017】なおこの中継胴35の左右両側における昇
降フレーム20Cには詳細な説明は省略するが、適宜コ
ロ201が設けられ、このものが脚部フレーム20Aに
沿って転接するように構成され、それらが全体としてチ
ェーン等により上方に引き上げられるような状態で昇降
する。なおこの茶刈機ユニット3自体は、この昇降フレ
ーム20Cに対し比較的簡易に取り外し自在に取り付け
られている。
【0018】このような中継胴35はその幅方向中央に
仕切を有し、各後部開口端に対し多数のフック36が取
り付けられるものであり、この中継胴35を左右で二分
割するように二つの茶袋5が前記フック36を利用して
掛止される。このような中継胴35の更に後方には茶袋
5を受けるための袋台37を設ける。なおこの袋台37
自体は走行機ユニット2の基本構成部分に対し後方に大
きく張り出しているものであるから、格納あるいは移動
の便を考慮して適宜格納自在ないしは簡易な取り外し構
造を有している。
【0019】このような基本的な構成を有する茶畝跨走
形茶刈装置1に対し本発明を適用するものであって、以
下その荷台構造10について説明する。この荷台構造1
0は茶畝跨走型茶刈装置1における上部フレーム20B
の後方に設けられるものであって、まずその主要部材で
ある張出荷台11を前記上部フレーム20Bから張り出
し状態に設ける。なお張出荷台11は左右一対対設され
ていることから、説明において必要があるときは進行方
向左側を左張出荷台11A、反対側を右張出荷台11B
として説明する。この張出荷台11は適宜アルミパイプ
等を曲成してほぼスノコ状とした平面形状を有する。そ
してこの実施の形態では左右の張出荷台11A、11B
は共に一体に接続されたタイプのものであり、以下その
一体化された構成について説明する。
【0020】まず左右の各張出荷台11A、11Bは、
その間の中央荷台12を介して一体化された構成をと
る。すなわち中央荷台12は図3に示すように走行機ユ
ニット2における上部フレーム20Bに固定さた複数本
の前後に張り出すステイ13に対して取り付けられるロ
ーラ14を支承部材とするものであり、中央荷台12の
摺動方向両側すなわち茶畝Aと茶畝跨走型茶刈装置1の
走行方向に見て前後の枠部分をチャンネル状のローラ受
部15とし、ローラ14を囲むようにして中央荷台12
が支持されている。もちろん中央荷台12の支持構造
は、要はこのものが走行機ユニット2におけるフレーム
20に対し左右に摺動できるようにするための構造であ
るから、その目的が達成できる範囲で適宜の構成がとり
得る。例えばフレーム20側にレールを形成し、このレ
ールを掴み込むような転輪を中央荷台12側に設けてお
き、摺動自在とすることや中央荷台12とフレーム20
とを滑り接触させるような状態等、適宜の構成がとり得
る。更にこの実施の形態では張出荷台11は、図4に示
すようにその基部側を回動支点16として自由端側を上
方に扛上させるようにして格納姿勢を得ることができる
ように構成されている。因みに図1〜3から理解される
ように上部フレーム20Bの進行方向後端縁の位置は、
張出荷台11の後端縁ほど後退していないが、これは茶
刈作業中、作業者Mが装置後方の袋台37に移動して作
業する際の作業性を良くすべくとられている構成であ
る。
【0021】本発明は以上述べたような具体的な構成を
有するものであり、次のように作動して円滑な茶刈作業
を行う。 (1)作業準備 まず作業にあたっては、前記茶刈機ユニット3における
中継胴35の後端開口部に摘採した茶葉Aを順次収容す
る茶袋5を取り付け、その茶袋5の終端部は袋台37に
延ばすような状態としておき、このような状態で原動機
24を起動する。そして適宜作業すべき茶畝Aの高さに
応じ昇降フレーム20Cを昇降させて、茶刈機ユニット
3における刈刃30の位置合わせを行った後、茶畝跨走
型茶刈装置1を茶畝Aに入れ、茶畝A上面の茶葉Aの摘
採を開始する。
【0022】(2)定常作業 この際適宜予備の茶袋5は、例えば張出荷台11や中央
荷台12や更には適宜操縦席22の側傍等の至近位置に
ストックされた状態であるが、いずれにせよ張出荷台1
1は左右対称に張り出した状態に位置設定をしておく。
そしてこの状態で茶刈作業が進み、摘採された茶葉Aが
茶袋5を満杯にした場合、その交換を行うものであり、
この作業は作業者Mが操縦席22の後方に移動し、ある
いは茶畝A間に降りて作業を行う。すなわち例えば操縦
席22後方に回り込んだ作業者Mは昇降フレーム20C
を最上限に上げ、袋台37上の茶袋5を最も高い位置に
引き寄せ、袋台37上に降りて適宜茶袋5をフック36
から外し、その開口部を閉じてその茶袋5を張出荷台1
1上に載せ換えるようにする。そしてこの作業が終了し
た後、新たな茶袋5を中継胴35の後端のフック36に
係止させて次の作業に具えるものであって、次の作業開
始にあたっては、適宜昇降フレーム20Cの高さを元の
位置に自動的に戻すような操作をし、更に茶畝跨走型茶
刈装置1を前進させて茶刈作業を継続する。
【0023】(3)障害物の回避 このような作業を続ける際、例えば茶畝Aの至近位置に
防霜ファンの支柱P等が出現する場合が生ずる。このよ
うな支柱P等の障害物が存在した場合には、衝突するお
それのある側の張出荷台11を中央荷台12と他の側の
張出荷台11を伴って、この張出荷台11が茶畝跨走型
茶刈装置1中央に退去するように移動させる。例えば図
1に示すように進行方向から見て左側の左張出荷台11
Aを退去させる必要がある場合には、このものを図中、
右側に移動させるようにするのである。すなわち左右の
張出荷台11A、11Bは、障害物の位置に応じてそれ
ぞれが交互選択的に退去状態に設定されるのである。こ
の移動操作は現実には作業者の手作業で行い得る程度の
荷重であるから、手による移動であってもよいし、ある
いはシフトシリンダ等による動力駆動であってももとよ
り差し支えない。なお自由移動する場合には、中央にお
いて定位置状態に設定されるような適宜のキャッチ機構
等ないしは左右の自由な移動を阻むためのストッパ等を
具えていることが好ましい。
【0024】このように張出荷台11を一時的に退去さ
せた上で、その障害物を通過した後には再び張出荷台1
1を元の位置に戻すような操作を行う。もちろん極端な
荷重の偏在等の作業に支障がある場合を除いて、張出荷
台11を一方の側に偏在させた状態のまま運転を継続さ
せてももとより差し支えない。なおこのような障害物の
回避時においても摘採作業自体はそのまま継続されてい
る。また中央荷台12についても作業が進行するにつ
れ、増加する茶袋5を適宜収容することが可能である。
この実施の形態のように左右の張出荷台11A、11B
と、中央荷台12とが一体となっているときには、中央
荷台12の全範囲を利用して茶袋5を積載しておくこと
ができ、しかも障害物の回避にあたっても茶袋5等の移
動を全く必要としないから、能率的な作業が行い得る。
【0025】
【他の実施の形態】以上述べたような構成を本発明の好
ましい実施の形態の一つとするものであるが、本発明の
技術思想を基に更に他の実施の形態がとり得る。すなわ
ち図5に骨格的に示すものは、少なくとも張出荷台11
を中央部に移動できるように構成したものであり、実際
の寸法設定からすれば、例えば50〜60cm程度の張
出幅のものであるので、左右の張出荷台11A、11B
の間にも充分に固定された中央荷台12Aを形成し得
る。また図6に示すものは中央荷台12を具えたものと
似ているが、左右の張出荷台11A、11Bは摺動する
フレーム部材120の両端に取り付けられたものであ
り、フレーム部材120が格別荷台としての機能を具え
ていない形態である。
【0026】
【発明の効果】まず請求項1記載の発明によれば、張出
荷台は、単に側方から茶畝跨走型茶刈装置の走行方向中
央に向かって摺動状態に退去し得るものであるから、積
荷物である茶袋を移動する必要がなくその作業を行い得
るものであり、円滑な障害物の通過が可能となる。
【0027】また請求項2記載の発明によれば、張出荷
台の左右が一体に構成され、全体として摺動できるよう
に構成するものであるから、摺動自在とするための機構
がより簡単となる一方、現実に茶畝両側に一挙に障害物
が同時に出現するという事態はほとんどないから、片側
ずつの退去であっても実用上充分な機能が得られる。ま
た作業者が操縦席にとどまったままであっても、その反
対側の位置する本来なら手の届かない部位の張出荷台の
退去作業を行うことができる。
【0028】更にまた請求項3記載の発明によれば、左
右の張出荷台中央には中央荷台を設けるから、この部位
でも摘採した茶葉Aの袋を搭載することができ、その積
荷能力を増大し得る。
【0029】更にまた請求項4記載の発明によれば、各
張出荷台はその自由端を上方に扛上して格納状態が得ら
れ、この茶畝跨走型茶刈装置をトラック等に積載して移
動する際、あるいは倉庫等に格納する際にはスペースを
とらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の荷台構造を適用した茶畝跨走型茶刈装
置の使用状態を示す斜視図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】同上側面図である。
【図4】同上背面図である。
【図5】本発明の荷台構造の他の実施の形態を示す背面
図である。
【図6】同上更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 茶畝跨走型茶刈装置 2 走行機ユニット 3 茶刈機ユニット 5 茶袋 10 荷台構造 11 張出荷台 11A 左張出荷台 11B 右張出荷台 12 中央荷台 12A 中央荷台(固定された) 13 ステー 14 ローラ 15 ローラ受部 16 回動支点 20 フレーム 20A 脚部フレーム 20B 上部フレーム 20C 昇降フレーム 21 走行装置 201 コロ 22 操縦席 23 コントロールボックス 24 原動機 25 ファン 26 ダクト 26A フレキシブルダクト 30 刈刃 31 風送管 32 案内フレーム 33 案内胴 35 中継胴 36 フック 37 袋台 120 フレーム部材 A 茶畝(茶葉) M 作業者 P 支柱

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶畝を跨いで走行する走行機ユニットに
    対し、刈刃を具えた茶刈機ユニットを搭載し、この茶刈
    機ユニットの刈刃を茶畝上面に臨ませ、茶刈を行う装置
    において、前記走行機ユニットのフレームには収穫茶葉
    を充填した茶袋を積載する張出荷台をフレーム上方から
    走行機ユニットの両側方に張り出すように対設して成
    り、且つこの張出荷台は機枠中心方向に向かって摺動移
    動することによって側方の張り出しをなくした退去状態
    となるように構成されていることを特徴とする茶畝跨走
    型茶刈装置における荷台構造。
  2. 【請求項2】 前記左右の張出荷台は、一体に構成され
    た状態で機枠に対して摺動自在に取り付けられ、左右い
    ずれか一方の張出荷台が交互選択的に退去状態に設定さ
    れることを特徴とする請求項1記載の茶畝跨走型茶刈装
    置における荷台構造。
  3. 【請求項3】 前記左右の張出荷台は、その摺動方向中
    間に設けられた中央荷台を介して一体化されており、こ
    の中央荷台がフレームに対し摺動自在に支持されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の茶畝跨走型茶
    刈装置における荷台構造。
  4. 【請求項4】 前記各張出荷台は、その基部において自
    由端側を上方に扛上できるようにその支持部材に対し回
    動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の茶畝跨走型茶刈装置における荷台
    構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007054046A (ja) * 2005-07-28 2007-03-08 Kihara Seisakusho:Kk 収穫葉たばこ荷上装置及びそれを搭載した葉たばこ収穫作業車
JP2009106170A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Terada Seisakusho Co Ltd 乗用型茶園管理機
CN106233935A (zh) * 2016-10-09 2016-12-21 四川农业大学 一种高效茶叶采摘机
JP2021007342A (ja) * 2019-07-01 2021-01-28 フルタ電機株式会社 圃場管理機

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