JPH0748022Y2 - タバコ幹刈収穫車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、タバコ幹の刈取り、梱包並びにパレットへの
積載作業を同時並行的に実施でき、タバコ幹を積載した
パレットをそのまま運搬車両に載せ換えられるタバコ幹
刈収穫車に関する。

（従来の技術） タバコ幹の刈取り収穫は、鎌や鋸などで幹を刈り、これ
を畦間に並べておき、刈取り作業後に人手で幹を集めて
トレーラなどに積み込んで乾燥室まで運搬するのが一般
的である。

このようなタバコ幹の刈り倒しを機械化する手段として
は、特公昭51−31727号、実公昭52−847号、特公昭61−
10083号、特開昭62−104510号等の公報に記載された技
術などがある。

しかし、上記の技術は、いずれもタバコ幹を圃場に刈り
倒したり、刈り取ったタバコの幹の少本数を収穫機の積
載部に一次的に貯留した後、畦間に置いていくものであ
り、畦間からのタバコ幹の搬出においてはタバコ幹をい
ちいち人手で拾い上げてトレーラなどの運搬車両に載せ
なければならないので極めて重労働である。

従って、収穫・運搬の作業能率及び労働の強度において
は、前述の慣行手作業と大差が無い現状にある。

（考案が解決しようとする課題） 従来の技術では、タバコ幹の刈取りと収集・運搬が直結
していないために作業能率が低く、労働の強度は極めて
高かった。

本考案は、かかる課題を解決することを目的とするもの
であり、刈取ったタバコ幹を梱包してパレットに積載
し、タバコ幹の梱包の運搬車両への載せ換えはパレット
ごとに行うことにより、幹刈収穫の抜本的な省力化と軽
労働化を図ることのできる幹刈収穫車を提供するもので
ある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案のタバコ幹刈収穫車
は、自走台車の先端にタバコ幹切断用のカッターを設
け、該自走台車の先端一側に自走台車を操作する操作盤
と刈取り作業者搭乗台を設け、前記自走台車には昇降装
置を搭載し、該昇降装置の上面にローラコンベアを有す
るコンベア台を載置し、該コンベア台の上にタバコ幹の
梱包作業が可能で、かつ該梱包されたタバコ幹を積載し
うる広さを有するパレットを載置し、前記作業者搭乗台
と前記コンベア台の間に前記コンベア台に向けて転倒可
能な幹置き回転台を設けたことを特徴とする。

（作用） 上記のように構成されたタバコ幹刈収穫車は、刈取り作
業者搭乗台に刈取り作業者が、自走台車に置かれたパレ
ット上の先端側に積込み作業者が乗り込み、刈取り作業
者が自走台車を走行させながらタバコ幹切断用のカッタ
ーで切断されたタバコ幹を幹置き回転台に載せる。

一方、積込み作業者は、パレット上に収穫布を置き、幹
置き回転台に10本程度のタバコ幹が溜まったときに、幹
置き回転台の操作レバーを操作して、幹置き回転台をコ
ンベア台側に転倒させてタバコ幹の束を収穫布の上に落
下供給したのちに幹置き回転台を復帰させ、収穫布上の
タバコ幹の束を収穫布で梱包し、梱包したタバコ幹をパ
レットの後部側から順次積載する。

かくして、パレット上に多数の梱包が溜まると、軽トラ
ック等の運搬車両をタバコ幹刈収穫車に隣接させた状態
で停止し、昇降装置によりコンベア台の上面を運搬車両
の荷積み面に一致させ、タバコ幹の梱包を積載したパレ
ットを運搬車両に移動する。

（実施例） 本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。

第１図はタバコ幹刈収穫車の側面の斜視図、第２図はタ
バコ幹刈収穫車の正面図、第３図は第１図のＸ矢視図を
示し、タバコ幹刈収穫車は高床式のクローラ運搬車など
の自走台車１の上に昇降装置２が搭載され、昇降装置２
の上にコンベア台３が設けられる。

コンベア台３は上面に多数個のフリーローラを配列した
二条のローラコンベア４が設けられ、コンベア台３の上
にタバコ幹の梱包作業が可能で、かつ該梱包されたタバ
コ幹の積載面5aを有する広さのパレット５が載置され
る。

パレット５はコンベア台３上を移動し易くするために木
材或いはプラスチック等の軽量材で構成して軽量とし、
後端に梱包も落下防止用の枠5bが設けられている。

自走台車１の先端中央部には支柱６が立設され、支柱６
の一側に操作盤７を備えた作業者搭乗台８が設けられ、
他側には原動機であるエンジン９が設けられる（第２図
参照）。

支柱６の前面に設けられた摺動面にはタバコ幹切断用の
カッター10が昇降可能に設けられ、更に、支柱６の前面
にタバコ幹をカッター10に案内する二本のガイドバー11
が設けられる。

操作盤７には、エンジン９の駆動力により自走台車１の
走行、昇降装置２の駆動及びカッター10の駆動などを行
う複数の操作レバー12が設けられる。

支柱６の上部には、刈取り作業者搭乗台８とコンベア台
３との間に水平に伸びる腕13が設けられ、腕13の先端部
に設けられたブラケット14に幹置き回転台15が枢着され
る。

幹置き回転台15には操作レバー17が設けられ（第３図参
照）、操作レバー17を操作することにより幹置き回転台
15をタバコ幹を載せた水平状態からコンベア台３側に向
けて転倒、或いは転倒した幹置き回転台15をタバコ幹を
積載できる水平状態に復帰することができる。

腕13の先端に突出するブラケット18に枢着されたローラ
19は幹置き回転台15の転倒を規制するストッパである。

タバコ幹刈収穫車のコンベア台３の上にパレット５を載
せ、刈取り作業者搭乗台８内に刈取り作業者が、パレッ
ト５上の自走台車先端側に積込み作業者が乗り込み、刈
取り作業者が操作レバー12を操作して自走台車１を前進
させると共にタバコ幹切断用のカッター10を回転させ
る。

自走台車１は両側の無端ベルト1aが畦を跨いだ状態で走
行し、タバコ幹Ｔがガイドバー11に案内されながらカッ
ター10によって切断され、刈取り作業者が切断されたタ
バコ幹Ｔを把持して幹置き回転台15に載せる（第４図参
照）。

一方、積込み作業者は、パレット５上に収穫布Ｓを置
き、幹置き回転台15に10本程度のタバコ幹Ｔが溜まった
ときに、操作レバー17を操作して幹置き回転台15をコン
ベア台側に転倒させてタバコ幹Ｔの束を収穫布Ｓの上に
落下供給し（第５図参照）、次に操作レバー17を操作し
て幹置き回転台15を水平状態に復帰させ、収穫布Ｓの上
に供給されたタバコ幹Ｔの束を収穫布Ｓで包んで梱包Ｐ
にし、パレット５の後部から順次積込んでいく。

刈取り作業者はこの間も作業を中止することなくタバコ
幹Ｔを幹置き回転台15に載せ続け、積込み作業者は再度
本数が溜まった時に操作レバーを操作して収穫布の上に
タバコ幹を供給する。

かくして、パレット５上に多数の梱包Ｐが溜まると、軽
トラック等の運搬車両をタバコ幹刈収穫車に隣接させた
状態で停止し、昇降装置２によりコンベア台３の上面を
運搬車両の荷積み面に一致させ、タバコ幹Ｔの梱包Ｐを
パレット５と共に運搬車両に移動する（第６図参照）。

この移載は人力であるが、軽トラック等の運搬車両の荷
台の上面には多数個のフリーローラを配設したコンベア
台が設けられており、又、パレット５が軽量であるため
大きな労力を必要としないで移動することができる。

（考案の効果） 本考案は、以上説明したように構成されているので、二
名の作業者でタバコ幹の刈取り、タバコ幹の収集、梱包
を同時に連続して行うことができ、さらに、梱包したタ
バコの幹は、パレットを移動することにより容易に運搬
車両に移動することができる。

かくして、タバコ幹収穫の全作業が極めて能率的に行う
ことができるので、作業能率が向上し、従来重労働であ
ったタバコ幹刈作業において作業者が重労働から解放さ
れる特徴がある。

また、タバコ幹が梱包されているので、タバコ幹の乾燥
室等への吊り込みに際してのタバコ幹の乾燥室等への運
搬が梱包した状態で行うことができるので能率的に作業
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は、本考案の実施例を示し、 第１図は、タバコ幹刈作業車の側面の斜視図、 第２図は、タバコ幹刈作業車の正面図、 第３図は、第１図のＸ矢視図、 第４図は、タバコ幹を幹置き回転台に載せる状態を示す
斜視図、 第５図は、タバコ幹の束を収穫布上に供給する状態を示
す斜視図、 第６図は、梱包を運搬車両に移載する状態を示す斜視図
である。 １……自走台車、２……昇降装置、３……コンベア台、
５……パレット、5a……積載面、６……支柱、８……作
業者搭乗台、10……タバコ幹切断用カッター、11……ガ
イドバー、12操作レバー、15……幹置き回転台、17……
操作レバー、Ｔ……タバコ幹、Ｓ……収穫布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自走台車の先端にタバコ幹切断用のカッタ
   ーを設け、該自走台車の先端一側に自走台車を操作する
   操作盤と刈取り作業者搭乗台を設け、前記自走台車には
   昇降装置を搭載し、該昇降装置の上面にローラコンベア
   を有するコンベア台を載置し、該コンベア台の上にタバ
   コ幹の梱包作業が可能で、かつ該梱包されたタバコ幹を
   積載しうる広さを有するパレットを載置し、前記作業者
   搭乗台と前記コンベア台の間に前記コンベア台に向けて
   転倒可能な幹置き回転台を設けたことを特徴とするタバ
   コ幹刈収穫車。