JP2001223103A - 微細結晶型鉄基合金磁石およびその製造方法 - Google Patents

微細結晶型鉄基合金磁石およびその製造方法

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JP2001223103A JP2000032573A JP2000032573A JP2001223103A JP 2001223103 A JP2001223103 A JP 2001223103A JP 2000032573 A JP2000032573 A JP 2000032573A JP 2000032573 A JP2000032573 A JP 2000032573A JP 2001223103 A JP2001223103 A JP 2001223103A
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    • H01F1/0551Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い保磁力を持ち、着磁特性にも優れた微細
結晶型鉄基合金磁石を提供する。 【解決手段】 組成式がRxyzCulM1mM2n(R
はNd、Pr、およびDyからなる群から選択された少
なくとも1種、TはFeまたはFeとCoとの混合物、
M1はCr、V、Mn、Ga、Si、Al、およびPb
からなる群から選択された少なくとも1種、M2はN
b、Mo、Ti、およびZrからなる群から選択された
少なくとも1種)で表現され、組成比率x、y、z、
l、m、およびnが、1≦x≦6、y=100−(x+
z+l+m+n)、15≦z≦25、0.01≦l≦
0.4、0.05≦m≦5、0.05≦n≦6を満足す
る合金の溶湯を急速に冷却し、それによってアモルファ
ス相を含む鉄基急冷凝固合金を作製する。次に、結晶化
熱処理によって、結晶粒径の平均が5nm以上40nm
以下、標準偏差σが2.5nm以下の均質微細組織を有
する微細結晶型鉄基合金磁石を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種モータやアク
チュエータに好適に使用される微細結晶型鉄基合金磁石
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソフト磁性相およびハード磁性相を含む
2以上の準安定相を有する微細結晶型合金磁石(ナノコ
ンポジット磁石)の研究開発が進められている。Fe3
B/Nd2Fe14B系ナノコンポジット磁石は、ソフト
磁性相であるFe3B微結晶とハード磁性相であるNd2
Fe14B微結晶が均一に分布し、交換相互作用によって
両者が磁気的に結合した磁石である。これらの微結晶は
ナノメートル(nm)オーダーのサイズを持ち、両微結
晶相が複合化した組織(ナノコンポジット組織)を構成
していることから、「ナノコンポジット磁石」と呼ばれ
ている。
【0003】ナノコンポジット磁石は、ソフト磁性相を
含みながらも、ハード磁性相との磁気的結合によって優
れた磁石特性を発揮することができる。また、Nd等の
希土類元素を含まないソフト磁性相が存在する結果、全
体として希土類元素の含有量が低く抑えられる。このこ
とは、磁石の製造コストを低減し、磁石を安定に供給す
るうえでも好都合である。
【0004】このようなナノコンポジット磁石は、溶融
した原料合金を急冷し、それによっていったん非晶質化
した後、熱処理によって微結晶を析出させる(結晶化す
る)という方法を用いて製造される。
【0005】アモルファス状態の合金は片ロール法など
の超急冷法を用いて作製されれるのが一般的である。超
急冷法は、例えば、回転する冷却ロールの外周表面上に
溶湯状原料合金を流下し、溶湯原料合金を冷却ロールと
短時間だけ接触させることによって原料合金を急冷・凝
固させるものである。この方法による場合、冷却速度の
制御は冷却ロールの回転周速度を調節することによって
行われる。
【0006】急冷によって凝固し、冷却ロールから離れ
た合金は、周速度方向に薄く且つ長く延びたリボン(薄
帯)形状になる。この合金薄帯は破断機によって破砕さ
れ薄片化したのち、粉砕機によってより細かいサイズに
粉砕されて粉末化される。
【0007】その後、結晶化のための熱処理が行われ
る。この熱処理によって、Fe3B微結晶およびNd2
14B微結晶が生成され、両者は交換相互作用によって
磁気的に結合することになる。
【0008】このようなナノコンポジット磁石の保磁力
を高めるために、例えばNd−Fe−B三元系鉄基合金
にCr、V、Mn等の元素を添加することが行われてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Cr、V、M
n等の元素の添加によって保磁力が向上しても、それに
伴い、着磁特性が劣化するという問題のあることがわか
った。
【0010】本発明は、かかる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、高い保磁力を持ち、着磁特
性にも優れた微細結晶型鉄基合金磁石およびその製造方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による微細結晶型
合金磁石は、ハード磁性相を含む2以上の準安定相を有
する微細結晶型合金磁石であって、前記準安定相のう
ち、最も結晶化温度が低い相の結晶化温度と最も結晶化
温度が高い相の結晶化温度との差異が5℃以上25℃以
下となる組成を有し、結晶粒径の平均が5nm以上40
nm以下、標準偏差σが2.5nm以下の均質微細組織
を有する。
【0012】前記準安定相は、Fe3B型相とR2Fe14
B型相(Rは希土類元素)を含んでいてもよい。
【0013】ある好ましい実施形態では、0.56MA
/mの外部磁界Hmが印加されたときの残留磁束密度の
大きさは、5.1MA/mの外部磁界Hmが印加された
ときの残留磁束密度の65%以上となる。
【0014】本発明による微細結晶型鉄基合金磁石は、
組成式がRxyzCulM1mM2n(RはNd、Pr、
およびDyからなる群から選択された少なくとも1種、
TはFe、またはFeおよびFeの一部を置換したCo
もしくはNi、M1はCr、V、Mn、Ga、Si、A
l、およびPbからなる群から選択された少なくとも1
種、M2はNb、Mo、Ti、Zr、Hf、Ta、およ
びWからなる群から選択された少なくとも1種)で表現
され、組成比率(原子%)x、y、z、l、m、および
nが、1≦x≦6、y=100−(x+z+l+m+
n)、5≦z≦25、0.01≦l≦0.4、0.05
≦m≦5、0.05≦n≦5を満足する。
【0015】ある好ましい実施形態では、結晶粒径の平
均が5nm以上40nm以下、標準偏差σが2.5nm
以下である。
【0016】本発明によるボンド磁石は、上記何れかの
微細結晶型鉄基合金磁石の粉末を用いて形成されている
ことを特徴とする。
【0017】本発明による回転機は上記ボンド磁石を備
えていることを特徴とする。
【0018】本発明による鉄基急冷凝固合金の製造方法
は、組成式がRxyzCulM1mM2n(RはNd、P
r、およびDyからなる群から選択された少なくとも1
種、TはFe、またはFeおよびFeの一部を置換した
CoもしくはNi、M1はCr、V、Mn、Ga、S
i、Al、およびPbからなる群から選択された少なく
とも1種、M2はNb、Mo、Ti、Zr、Hf、T
a、およびWからなる群から選択された少なくとも1
種)で表現され、組成比率(原子%)x、y、z、l、
m、およびnが、1≦x≦6、y=100−(x+z+
l+m+n)、15≦z≦25、0.01≦l≦0.
4、0.05≦m≦5、0.05≦n≦5を満足する合
金溶湯を急速に冷却し、それによってアモルファス相を
含む鉄基急冷凝固合金を作製する。
【0019】好ましい実施形態では、前記アモルファス
相以外に、Fe3B型相、R2Fe14B型相、およびR2
Fe233型相を含んでいる。
【0020】好ましい実施形態では、前記Fe3B型相
およびR2Fe14B型相の結晶化発熱ピークが580℃
以上650℃以下の範囲にあり、ピーク間隔が5℃以上
25℃以下である。
【0021】本発明による微細結晶型鉄基合金磁石の製
造方法は、上記何れかの鉄基急冷凝固合金の製造方法に
よって作製された鉄基急冷凝固合金を用意する工程と、
前記鉄基急冷凝固合金に対して熱処理を施す工程とを包
含する。ここで、「鉄基急冷凝固合金を用意する工程」
とは、鉄基急冷凝固合金の製造方法を自ら実施して急冷
凝固合金を作製する工程のみならず、他者によって作製
された鉄基急冷凝固合金を購入して用意する工程をも含
むものである。
【0022】好ましい実施形態では、前記熱処理によっ
て、結晶粒径の平均が5nm以上40nm以下、標準偏
差σが2.5nm以下の均質微細組織を形成する。
【0023】前記熱処理工程の前または後に、粉砕によ
って粉末化する工程を更に包含していてもよい。すなわ
ち、本発明における「微細結晶型鉄基合金磁石」は、成
形された状態にある磁石のみならず、粉末状態にある磁
石をも含むものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、Nd−Fe−B
系合金に代表されるRxyz合金(RはNd、Pr、
およびDyからなる群から選択された少なくとも1種、
TはFe、またはFeおよびFeの一部を置換したCo
もしくはNi、Bはボロン)にCu、M1、およびM2
を複合的に添加している点にある。ここで、M1は、C
r、V、Mn、Ga、Si、Al、およびPbからなる
群から選択された少なくとも1種であり、M2は、N
b、Mo、Ti、Zr、Hf、Ta、およびWからなる
群から選択された少なくとも1種である。
【0025】本発明によれば、所定範囲の量のCu、M
1、およびM2を添加することによって、高い保磁力と
優れた着磁特性を併せ持つ微細結晶型鉄基合金磁石を得
ることができる。
【0026】本発明では、まず、組成式がRxyz
lM1mM2nで表現され、組成比率(原子%)x、
y、z、l、m、およびnが、1≦x≦6、y=100
−(x+z+l+m+n)、15≦z≦25、0.01
≦l≦0.4、0.05≦m≦5、0.05≦n≦5を
満足する鉄基合金の溶湯を用意し、その合金の溶湯を急
冷することによってアモルファス合金を作製する。その
後、合金に対して、結晶化のための熱処理を施すことに
よって、ナノ結晶組織を形成し、合金に永久磁石特性を
付与する。
【0027】以下、上記のように組成を限定する理由を
説明する。
【0028】[組成限定理由]希土類元素Rは、ハード
磁性相(例えばR2Fe14B)に必要な元素である。本
発明でのRは、PrおよびNdの一方または両方の元素
を90原子%以上含有し、残部が他のランタン系列元素
またはYの一種以上の元素を0%以上10%未満含有す
ることが好ましい。PrおよびNdの何れか一方の元素
は、一軸結晶磁気異方性を持つR2Fe14Bの生成に寄
与するからである。PrおよびNd以外の希土類元素
は、適宜任意に選択される。Rの組成比は、1原子%を
下回ると保磁力発生の効果が少なすぎるので好ましくな
い。一方、Rの組成比が6原子%を超えると、Fe3
相およびNd2Fe14B相が生成されず、ソフト磁性相
であるNd2Fe233相が主相となってしまうため、保
磁力が著しく低下してしまうことになる。以上のことか
ら、Rの組成比xについては、1≦x≦6であることが
好ましく、1≦x≦5.5であることがより好ましい。
【0029】Bは、ソフト磁性相(例えばFe3B)お
よびハード磁性相(例えばR2Fe14B)の両方にとっ
て必要な元素である。Bの組成比yが15〜25原子%
の範囲から外れると、所望の永久磁石特性が発揮されな
いため、Bの組成比yについては15≦z≦25である
ことが好ましい。更に、Bがこの組成範囲を外れると、
融点が上昇し、溶解温度および貯湯容器の保温温度を高
める必要が生じ、また、アモルファス生成能も低下する
ので所望の急冷合金組織が得られにくくなる。より好ま
しくは、15≦z≦25である。
【0030】M1は、保磁力向上に寄与する。本発明の
場合、CuおよびM2を添加することによって得られる
効果とM1添加による保磁力向上の効果とを共に発現さ
せるためには、M1の組成比mは0.05≦m≦5を満
足することが好ましい。
【0031】CuおよびM2は、ナノコンポジット組織
を均質微細化し、着磁特性を向上させる働きをする。C
uの組成比lおよびM2の組成比nが、それぞれ、0.
01原子%および0.05原子%を下回ると、着磁特性
の改善効果が少なくなるので好ましくない。一方、Cu
の組成比lおよびM2の組成比nが、それぞれ、0.4
原子%および5原子%を超えると、磁気特性が劣化して
しまうので好ましくない。したがって、0.01≦l≦
0.4、0.05≦m≦5が好ましい。CuおよびM2
の添加量が、この範囲内にあるとき、減磁曲線の角型性
も良く、最大エネルギー積も向上する。
【0032】上記元素の残余は、T、すなわち、Fe、
またはFeおよびFeの一部を置換したCoもしくはN
iで占められる。したがって、Tの組成比率yはy=1
00−(x+z+l+m+n)の関係を満足する。ここ
で、Coは、Feと置換し、キュリー温度を向上させる
ことによって磁気特性の温度変化依存性を減少させ、そ
の結果、磁気特性を安定化させるという機能を発揮す
る。また、合金溶湯の粘性を改善するという機能もあ
り、溶湯流下レートの安定化にも寄与する。Coに代え
て、あるいはCoとともにNiでFeの一部を置換して
もよい。T全体に対するCoおよびNiの存在比率は、
0原子%以上50原子%であることが好ましく、0.0
1原子%以上30原子%以下であることがより好まし
い。
【0033】次に、図面を参照しながら、本発明の好ま
しい実施形態を説明する。
【0034】本実施形態では、例えば、図1に示す急冷
装置を用いて原料合金を製造する。酸化しやすい希土類
元素RやFeを含む原料合金の酸化を防ぐため、不活性
ガス雰囲気中で合金製造工程を実行する。不活性ガスと
しては、ヘリウムまたはアルゴン等の希ガスや窒素を用
いることができる。なお、窒素は希土類元素Rと比較的
に反応しやすいため、ヘリウムまたはアルゴンなどの希
ガスを用いることが好ましい。
【0035】[急冷装置]図1の装置は、真空または不
活性ガス雰囲気を保持し、その圧力を調整することが可
能な原料合金の溶解室1および急冷室2を備えている。
【0036】溶解室1は、所望の磁石合金組成になるよ
うに配合された原料20を高温にて溶解する溶解炉3
と、底部に出湯ノズル5を有する貯湯容器4と、大気の
進入を抑制しつつ配合原料を溶解炉3内に供給するため
の配合原料供給装置8とを備えている。貯湯容器4は原
料合金の溶湯21を貯え、その出湯温度を所定のレベル
に維持できる加熱装置(不図示)を有している。
【0037】急冷室2は、出湯ノズル5から出た溶湯2
1を急冷凝固するための回転冷却ロール7を備えてい
る。
【0038】この装置においては、溶解室1および急冷
室2内の雰囲気およびその圧力が所定の範囲に制御され
る。そのために、雰囲気ガス供給口1b、2b、および
8bとガス排気口1a、2a、および8aとが装置の適
切な箇所に設けられている。特にガス排気口2aは、急
冷室2内の絶対圧を真空〜50kPaの範囲内に制御す
るため、ポンプに接続されている。
【0039】溶解炉3は傾動可能であり、ロート6を介
して溶湯21を貯湯容器4内に適宜注ぎ込む。溶湯21
は貯湯容器4内において不図示の加熱装置によって加熱
される。
【0040】貯湯容器4の出湯ノズル5は、溶解室1と
急冷室2との隔壁に配置され、貯湯容器4内の溶湯21
を下方に位置する冷却ロール7の表面に流下させる。出
湯ノズル5のオリフィス径は、例えば0.5〜2.0m
mである。溶湯21の粘性が大きい場合、溶湯21は出
湯ノズル5内を流れにくくなるが、本実施形態では急冷
室2を溶解室1よりも低い圧力状態に保持するため、溶
解室1と急冷室2との間に圧力差が形成され、溶湯21
の出湯がスムーズに実行される。
【0041】冷却ロール7は、Cu、Fe、またはCu
やFeを含む合金から形成することが好ましい。Cuや
Fe以外の材料で冷却ロールを作製すると、急冷合金の
冷却ロールに対する剥離性が悪くなるため、急冷合金が
ロールに巻き付くおそれがあり好ましくない。冷却ロー
ル7の直径は例えば300〜500mmである。冷却ロ
ール7内に設けた水冷装置の水冷能力は、単位時間あた
りの凝固潜熱と出湯量とに応じて算出し、調節される。
【0042】図1に示す装置によれば、例えば合計10
kgの原料合金を10〜20分間で急冷凝固させること
ができる。こうして形成した急冷合金は、例えば、厚
さ:20〜40μm、幅:2mm〜3mmの合金薄帯
(合金リボン)22となる。
【0043】[急冷方法]まず、前述の組成式で表現さ
れる原料合金の溶湯21を作製し、図1の溶解室1の貯
湯容器4に貯える。次に、この溶湯21は出湯ノズル5
から減圧Ar雰囲気中の水冷ロール7上に出湯され、水
冷ロール7との接触によって急冷され、凝固する。急冷
凝固方法としては、冷却速度の高精度の制御が可能な方
法を用いる必要がある。
【0044】本実施形態では、溶湯21の冷却凝固に際
して、冷却速度を102〜107℃/秒とすることが好ま
しい。
【0045】合金の溶湯21が冷却ロール7によって冷
却される時間は、回転する冷却ロール7の外周表面ら合
金が接触してから離れるまでの時間に相当し、その間
に、合金の温度は低下し、凝固する。その後、凝固した
合金は冷却ロール7から離れ、不活性雰囲気中を飛行す
る。合金は薄帯状で飛行している間に雰囲気ガスに熱を
奪われる結果、その温度は更に低下する。
【0046】本実施形態では、ロール表面速度を7m/
秒以上30m/秒以下の範囲内に調節することによっ
て、ほぼアモルファス状態にある急冷合金薄帯を作製し
ている。ロール表面周速度が7m/秒未満では、結晶相
が発生・成長するため、目的とするナノコンポジット磁
石特性が得られなくなるので好ましくない。一方、ロー
ル表面周速度が30m/秒を超えると、急冷凝固合金の
全体がアモルファス相となってしまうため、後の結晶化
熱処理工程を行う場合、結晶化プロセスが急激に進行
し、組織の制御が困難になるため好ましくない。
【0047】なお、本発明で用いる合金溶湯の急冷法
は、上述の片ロール法に限定されず、双ロール法、ガス
アトマイズ法、ストリップキャスト法、更には、ロール
法とガスアトマイズ法とを組み合わせた冷却法などであ
ってもよい。
【0048】[熱処理]本実施形態では、熱処理をアル
ゴン雰囲気中で実行する。好ましくは、昇温速度を5℃
/秒〜20℃/秒として、580℃以上700℃以下の
温度で1分以上20分以下の時間保持した後、室温まで
冷却する。この熱処理によって、アモルファス相中に準
安定相の微細結晶が析出・成長し、ナノコンポジット組
織構造が形成される。本発明によれば、CuやM2の働
きによって、Fe3B相やR2Fe 233相の結晶成長が
制御され、高い磁気特性を発揮する上で好適な均質微細
結晶が成長する。
【0049】熱処理前の急冷合金中には、アモルファス
相以外に、Fe3B相、R2Fe14B相、およびR2Fe
233相等の準安定相が僅かに含まれていても良い。熱
処理によって、Fe3B相およびR2Fe233相が結晶
成長し、最終的には、結晶粒径の平均が5nm以上40
nm以下、標準偏差σが2.5nm以下の均質微細組織
が得られる。なお、磁気特性向上の観点から、結晶粒径
の平均は5nm以上25nm以下の範囲にあることがよ
り好ましい。
【0050】なお、熱処理前に急冷合金の薄帯を粗く切
断または粉砕しておいてもよい。
【0051】熱処理後、得られた微結晶型鉄基合金磁石
を粉砕し、磁石粉末を作製すれば、その磁石粉末から公
知の工程によって種々のボンド磁石を製造することがで
きる。そして、そのボンド磁石を用いてモータやアクチ
ュエータなどの各種の回転機を製造することができる。
【0052】本発明の鉄基礎合金磁石の粉末を射出成形
ボンド磁石用に用いる場合は、粒度が150μm以下に
なるように粉砕することが好ましく、圧縮成形ボンド磁
石用に用いる場合は、粒度が300μm以下になるよう
に粉砕することが好ましい。
【0053】(実施例と比較例)以下、本発明の実施例
と比較例を詳細に説明する。
【0054】試料例No.1〜No.8の各々につい
て、純度99.5%以上のNd、Fe、Co、Bの材料
を用いて総量が15gとなるように秤量し、石英るつぼ
内に投入した。試料No.1〜No.8の組成は表1に
示す通りとした。ここで、試料No.1〜No.5は、
本発明の実施例に相当し、試料No.6〜No.8は、
比較例に相当する。
【0055】
【表1】
【0056】表1において、例えば「R」と表示してい
る欄の「Nd4.5」はNdを4.5原子%添加したこ
とを示し、「B」と表示している欄の「18.5」はB
(ボロン)を18.5原子%添加したことを示してい
る。
【0057】溶湯作製に用いた石英るつぼは、底部に直
径0.8mmのオリフィスを有しているため、上記原料
は石英るつぼ内で溶解された後、合金溶湯となってオリ
フィスから下方に滴下することになる。原料の溶解は、
圧力が1〜3kPaのアルゴン雰囲気下において高周波
加熱法を用いて行った。本実施例では、溶湯温度を13
50℃に設定した。
【0058】合金溶湯の湯面をArガスで加圧すること
によって、オリフィスの下方0.7mmの位置にある銅
製ロールの外周面に対し溶湯を噴出させた。ロールは、
その外周面の温度が室温程度に維持されるように内部が
冷却されながら高速で回転する。このため、オリフィス
から滴下した合金溶湯はロール周面に接触して熱を奪わ
れつつ、周速度方向に飛ばされることになる。合金溶湯
はオリフィスを介して連続的にロール周面上に滴下され
るため、急冷によって凝固した合金は薄帯状に長く延び
たリボン(幅:2〜3mm、厚さ:20〜50μm)の
形態を持つことになる。
【0059】本実施例で採用する回転ロール法(単ロー
ル法)の場合、冷却速度はロール周速度および単位時間
当たりの溶湯流下量によって規定される。なお、流下量
はオリフィス径(断面積)と溶湯圧力とに依存し、実施
例ではオリフィスは直径0.8mm、溶湯噴射圧は13
〜33kPaとし、流下レートは約0.5〜1kg/分
であった。本実施例ではロール表面速度Vsを20m/
秒に設定した。
【0060】アモルファス相が50体積%以上を占める
急冷凝固合金とするためには、冷却速度は103〜106
℃/秒であることが好ましく、この範囲の冷却速度を達
成するには、ロール周速度を9m/秒以上に設定するこ
とが好ましい。
【0061】こうして得た急冷合金の薄帯に対し、結晶
化発熱ピークを示すDTAプロファイルを測定した。図
2は、本発明の実施例である試料No.1および比較例
である試料No.6〜8についてのDTAプロファイル
を示すグラフである。
【0062】試料No.1: Nd4.5Fe72.318.5
Co2Cr2Cu0.2Nb0.5 試料No.6: Nd4.5Fe7318.5Co2Cr2 試料No.7: Nd4.5Fe72.818.5Co2Cr2
0.2 試料No.8: Nd4.5Fe72.518.5Co2Cr2
0.5 図2からわかるように、何れの試料も2つの結晶化発熱
ピークを示している。低温度側のピークはFe3B相の
結晶化に際して生じた発熱ピークであり、高温側のピー
クは、Nd2Fe14B相の結晶化に際して生じた発熱ピ
ークである。
【0063】Nd−(Fe、Co)−B系合金にCrの
みを添加した場合(試料No.6)は、発熱ピーク間隔
が25℃を超えて広がっている。このように、発熱ピー
ク間隔が広いと、Nd2Fe14B相の結晶化が始まる前
に、Fe3B相の結晶粒が粗大化してしまうので好まし
くない。試料No.6の場合、熱処理後の組織が充分に
微細化されおらず、これが着磁特性劣化の原因となって
いたと考えられる。
【0064】Nd−(Fe、Co)−B系合金にCrお
よびCuを添加した場合(試料No.7)、二つの発熱
ピークが低温側にシフトするとともに、発熱ピーク間隔
が10℃を下回る大きさに縮小する。Cuの添加は、C
rを添加しないNd−(Fe、Co)−B系合金の結晶
化熱処理後の組織を微細化するのに役立つことがわかっ
ていたが、Crを添加したNd−(Fe、Co)−B系
合金に対しても同様の効果があることを確認できた。し
かし、試料No.7のように、発熱ピーク間隔が狭過ぎ
ると、Fe3B相およびNd2Fe14B相の結晶化がほぼ
同時に進行するため、結晶粒の分散性が低下し、所望の
均一微細組織を形成できず、好ましくない。
【0065】Nd−(Fe、Co)−B系合金にCrお
よびNbを添加した場合(試料No.8)、二つの発熱
ピークが高温側にシフトするとともに、発熱ピーク間隔
が40℃以上の大きさに拡大し、しかも高温側発熱ピー
クの温度が630℃を超えている。このように、一方の
発熱ピークが630℃を超える高い値を示すと、熱処理
後においてもアモルファス相が残存し、磁気特性が劣化
してしまうので好ましくない。
【0066】実施例(試料No.1)の場合、結晶化発
熱ピークが580℃以上630℃以下の範囲にあり、ピ
ーク間隔は5℃以上25℃以下である。その結果、熱処
理によって容易に均質かつ微細なナノ結晶組織を得るこ
とができる。
【0067】このように、本発明によれば、Cr、Cu
およびNbを複合添加することによって、急冷凝固合金
中の二つの準安定相が結晶化する温度を最適化し、熱処
理後の組織を均質微細化することが可能になる。
【0068】なお、FeとCuとは相互に固溶しあわ
ず、2相に分離する傾向がある。このため、Nd−(F
e、Co)−B系合金にCuを僅かに添加すると、結晶
化熱処理の初期の段階で、Cuのクラスターが非晶質マ
トリクス中に高密度(〜1024-3)で生成し、Fe3
Bの不均一核として機能すると考えられる。その結果、
Fe3Bの結晶化温度が低下するとともに、熱処理初期
の段階でFe3B相が高密度で分散して生成するため、
熱処理後半に成長するNd2Fe14B相が微細化される
ことになる。Nbは、Fe236相に固溶し、この相を
安定化するため、Nd2Fe14B相の微細化が更に進む
と考えられる。
【0069】しかしながら、Nd−(Fe、Co)−B
系合金にCrが存在すると、非晶質マトリクス中でのF
eとCuの関係にCrが影響を与える可能性があるた
め、Cu添加による組織微細化の効果がCrの存在によ
って抑制されることも予想されたが、本発明者の実験に
よると、そのような問題は生じなかった。本発明者の実
験によると、後述するように、急冷合金の熱処理後にお
いて結晶粒径の平均が5nm以上25nm以下、標準偏
差σが2.5nm以下の均質微細組織が得られた。この
ような均質で微細なナノコンポジット組織は、高い磁化
を示すことができるため、着磁特性が向上する。
【0070】次に、試料No.1〜8の急冷凝固合金に
対して、表1の最右欄に示す温度で6〜10分間保持す
る熱処理工程を行い、室温まで冷却した後、磁気特性を
測定した。測定は、熱処理済みの合金薄帯を長さ3〜5
mmに切断した後、VSMを用いて行った。測定結果を
表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】表2からわかるように、実施例(No.1
〜5)は、比較例(No.6〜8に比べて大きな最大エ
ネルギー積(BH)maxを示している。
【0073】更に、VSMを用いて着磁率を測定した。
着磁率の測定は、次のようにして行った。すなわち、
0.080MA/mから5.1MA/mまでの範囲で磁
界を徐々に増加させながら試料に印加し、その都度、残
留磁化を測定した。5.1MA/mの磁界で着磁したと
きの残留磁束密度に対し、0.56MA/mの磁界で着
磁したときの残留磁束密度の比を着磁率(単位は%)と
して評価し、表2に記載した。
【0074】表2からわかるように、実施例の着磁率は
何れも65%以上であり、比較例の着磁率を大きく上回
っている。
【0075】図3は、実施例である試料No.1と比較
例である試料No.6について、着磁率の磁界依存性を
示すグラフである。図3からわかるように、実施例の場
合、比較例の場合よりも低い磁界の印加によって高い着
磁率を示している。
【0076】更に、透過型電子顕微鏡を用いて結晶化熱
処理後の合金組織を観察した。この観察によって求めた
平均結晶粒径とその標準偏差σを表2に示す。
【0077】表2から明らかなように、比較例における
平均結晶粒径が50nm以上であるのに対して、実施例
における平均結晶粒径は何れも30nmを下回ってい
る。また、実施例における結晶粒径の標準偏差σは2.
5nm以下であり、比較例における結晶粒径の標準偏差
σよりも小さい。これらのことは、実施例のナノ結晶組
織が比較例に比べて微細で均質なことを示している。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、添加元素の組み合わせ
と添加量を調節することによってナノ結晶組織の構造を
均質微細化し、それによって、保磁力が高く、しかも着
磁特性に優れた微細結晶型鉄基合金磁石が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明による微細結晶型鉄基合金磁
石のための急冷合金を製造する方法に用いる装置の全体
構成例を示す断面図であり、(b)は急冷凝固が行われ
る部分の拡大図である。
【図2】急冷合金の薄帯のDTA曲線を示すグラフであ
る。
【図3】実施例である試料No.1と比較例である試料
No.6について、着磁率の磁界依存性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1b、2b、8b、および9b 雰囲気ガス供給口 1a、2a、8a、および9a ガス排気口 1 溶解室 2 急冷室 3 溶解炉 4 貯湯容器 5 出湯ノズル 6 ロート 7 回転冷却ロール 21 溶湯 22 合金薄帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 9/10 C21D 6/00 B C21D 6/00 C22C 33/02 H C22C 33/02 38/00 303D 38/00 303 45/02 A 45/02 H01F 1/08 A H01F 1/08 H02K 15/03 A H02K 15/03 H01F 1/04 H Fターム(参考) 4K017 AA04 BA06 BB01 BB04 BB06 BB07 BB08 BB09 BB12 BB16 BB18 CA01 CA03 DA04 DA05 EA03 EK01 4K018 AA27 BD01 KA46 5E040 AA04 AA19 BB03 BD03 CA01 HB11 HB17 NN01 NN06 NN13 NN18 5H622 DD02 DD04 DD05 DD06 QA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハード磁性相を含む2以上の準安定相を
    有する微細結晶型合金磁石であって、 前記準安定相のうち、最も結晶化温度が低い相の結晶化
    温度と最も結晶化温度が高い相の結晶化温度との差異が
    5℃以上25℃以下となる組成を有し、 結晶粒径の平均が5nm以上40nm以下、結晶粒径の
    標準偏差σが2.5nm以下の均質微細組織を有する微
    細結晶型合金磁石。
  2. 【請求項2】 前記準安定相は、Fe3B型相とR2Fe
    14B型相(Rは希土類元素)とを含んでいる請求項1に
    記載の微細結晶型合金磁石。
  3. 【請求項3】 0.56MA/mの外部磁界Hmが印加
    されたときの残留磁束密度が、5.1MA/mの外部磁
    界Hmが印加されたときの残留磁束密度の65%以上の
    大きさを持つことを特徴とする請求項1または2に記載
    の微細結晶型合金磁石。
  4. 【請求項4】 組成式がRxyzCulM1mM2n(R
    はNd、Pr、およびDyからなる群から選択された少
    なくとも1種、TはFe、またはFeおよびFeの一部
    を置換したCoもしくはNi、M1はCr、V、Mn、
    Ga、Si、Al、およびPbからなる群から選択され
    た少なくとも1種、M2はNb、Mo、Ti、Zr、H
    f、Ta、およびWからなる群から選択された少なくと
    も1種)で表現され、 組成比率(原子%)x、y、z、l、m、およびnが、 1≦x≦6、 y=100−(x+z+l+m+n)、 15≦z≦25、 0.01≦l≦0.4、 0.05≦m≦5、 0.05≦n≦5 を満足する微細結晶型鉄基合金磁石。
  5. 【請求項5】 結晶粒径の平均が5nm以上40nm以
    下、標準偏差σが2.5nm以下である請求項4に記載
    の微細結晶型鉄基合金磁石。
  6. 【請求項6】 請求項1から5の何れかに記載の微細結
    晶型鉄基合金磁石の粉末を用いて形成されたボンド磁
    石。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のボンド磁石を備えた回
    転機。
  8. 【請求項8】 組成式がRxyzCulM1mM2n(R
    はNd、Pr、およびDyからなる群から選択された少
    なくとも1種、TはFe、またはFeおよびFeの一部
    と置換したCoもしくはNi、M1はCr、V、Mn、
    Ga、Si、Al、およびPbからなる群から選択され
    た少なくとも1種、M2はNb、Mo、Ti、Zr、H
    f、Ta、およびWからなる群から選択された少なくと
    も1種)で表現され、 組成比率(原子%)x、y、z、l、m、およびnが、 1≦x≦6、 y=100−(x+z+l+m+n)、 15≦z≦25、 0.01≦l≦0.4、 0.05≦m≦5、 0.05≦n≦5 を満足する合金溶湯を急速に冷却し、それによってアモ
    ルファス相を含む鉄基急冷凝固合金を作製する鉄基急冷
    凝固合金の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記アモルファス相以外に、Fe3B型
    相、R2Fe14B型相、およびR2Fe233型相を含ん
    でいることを特徴とする請求項8に記載の鉄基急冷凝固
    合金の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記Fe3B型相およびR2Fe14B型
    相の結晶化発熱ピークが580℃以上650℃以下の範
    囲にあり、ピーク間隔が5℃以上25℃以下である請求
    項8に記載の鉄基急冷凝固合金の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8から10の何れかに記載の鉄
    基急冷凝固合金の製造方法によって作製された鉄基急冷
    凝固合金を用意する工程と、 前記鉄基急冷凝固合金に対して熱処理を施す工程と、 を包含する微細結晶型鉄基合金磁石の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記熱処理によって、結晶粒径の平均
    が5nm以上40nm以下、結晶粒径の標準偏差σが
    2.5nm以下の均質微細組織を形成することを特徴と
    する請求項11に記載の微細結晶型鉄基合金磁石の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記熱処理工程の前または後に、粉砕
    によって粉末化する工程を更に包含する請求項11また
    は12に記載の微細結晶型鉄基合金磁石の製造方法。
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CN111575570A (zh) * 2020-05-08 2020-08-25 安阳工学院 一种以LiPbAg-BC为调控剂具有自润滑特性与润滑自调控功能材料的制备方法

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