JP2001221627A

JP2001221627A - ノギス型デジタル角度・距離計

Info

Publication number: JP2001221627A
Application number: JP2000028768A
Authority: JP
Inventors: Kunihiko Takahashi; 邦彦高橋
Original assignee: MARUI KEIKI CO Ltd; MARUI KEIKI KK
Current assignee: MARUI KEIKI CO Ltd; MARUI KEIKI KK
Priority date: 2000-02-07
Filing date: 2000-02-07
Publication date: 2001-08-17
Anticipated expiration: 2020-02-07
Also published as: JP4540169B2

Abstract

(57)【要約】【課題】精密に且つ簡単に測定物の傾斜角度及び測定
辺における頂点間の距離を自動的に測定表示できる角度
・距離計を提供する。【解決手段】本尺１のジョウ２とバーニヤ３のジョウ
４との間に測定物を挟み付けて最小読み取りで長さを測
定するノギス型の本体Ａの本尺１のジョウ２に対向させ
てバーニヤ３のジョウ４に回動支持片５を突設し、該回
動支持片５に回動測定面７を径方向に有する優弧半円状
の角度測定子８を枢支１２するとともに、その角度測定
子８の基準位置からの回動変化の量から前記回動測定面
７の傾斜角度を読み取る角度センサー９を角度測定子８
に接するように臨ませる。また、前記角度センサー９で
計測されたデータを、電気回路２１を介してプログラム
にしたがって演算処理する電子演算部１０と、その演算
結果をデジタル表示する液晶表示部１１とを有する演算
表示部Ｂを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、屈曲部や傾斜加工
面を有する各種物品の基準辺や基準面に対する屈曲乃至
傾斜の角度、及びその基準辺や基準面における頂点間の
距離を精密に測定する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、屈曲加工や傾斜加工面を有する各
種物品の仕上がりの屈曲乃至傾斜角度を精密に測定しよ
うとするための器具（角度計）が各種提供されている。
簡単なものとしては、例えば、基準尺に対して回転可能
に角度目盛がある分度器付きの副尺を装着し、各種加工
品の屈曲部分に基準尺と副尺を挟み付け状態に当てて、
副尺の開き度合いを、その角度目盛を見て読み取る器具
がある。

【０００３】また、目盛がある分度器の中心部分を開放
し、その基準尺面と分度器面とに同心円のスライドガイ
ドを設けて一定範囲に自由に回転できるようにし、その
ガイドに案内されて基準尺に対しする開き度合いを目視
して読み取る形態のプロトラクターと称される角度計測
器具も提供されている。

【０００４】このような角度計測器具は、いずれも基準
尺と分度目盛がある分度器式の回転副尺との開き角度を
目視して、目盛の読み取りによって角度を測定しようと
するものである。このため、その器具の使用の際には、
基準尺と回転副尺の二つの部分を測定物に密着させるこ
とが必要なので両手を使用しなければならない。また、
その目盛の読み取りは目視で行うために目視位置によっ
ては計測誤差が大きく生じる虞もあった。したがって測
定値をより正確にするためには充分時間を掛けて凝視状
態で計測しなければならなかった。そのように注意して
測定したとしても目分量であるために精密な測定精度を
得ることは困難であった。

【０００５】そこで、目盛の目視ではなく機械的により
精密に角度を読み取らせようとする、特開平６−２６２
２６５号に示されるような角度測定装置が提案されてい
る。その装置では、基準尺と回動尺との開き角度を自動
的に読み取る角度検出器を備えている。そして、測定物
に基準尺と回動尺の測定面を密着させると表示部にその
角度がデジタル表示できるようになっている。しかし、
このような装置は、構造的に複雑且つ大掛かりとなって
いるので、大変重たくて使い勝手が悪かった。

【０００６】また、加工品の長さについての加工状態も
角度の状態と同時に検査確認できれば検査のスピードア
ップにつながると考えられ、その機能も求められていた
が、上記デジタル表示式の角度測定装置では、物品の角
度測定だけの単機能であり、距離をも機械的に同時測定
する機能はなかった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたもので、精密に且つ簡単に物品の角度を
自動的に計測表示し、さらに同時にその物品の測定辺又
は測定面における頂点間の距離を自動的に計測表示する
ことができる角度・距離計を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、本尺１のジョウ２とバーニヤ３のジョウ
４との間に測定物を挟み付けて最小読み取りで長さを測
定するノギス型の本体Ａの前記ジョウ２，４の一方乃至
双方の対向面側に回動支持片５を突設して、該回動支持
片５に回動測定面７を径方向に有する優弧半円状の角度
測定子８を枢支１２するとともに、その角度測定子８の
基準位置からの回動変化の量から前記回動測定面７の傾
斜角度を読み取る角度センサー９を角度測定子８に接す
るように臨ませる。

【０００９】また、前記角度センサー９で計測されたデ
ータを電気回路２１を介してプログラムにしたがって演
算処理する電子演算部１０と、その演算結果をデジタル
表示する液晶表示部１１とを有する演算表示部Ｂを備え
る。

【００１０】そして、前記回動測定面７で読み取った計
測データから測定物の本尺１のスライド面１ａに対する
傾斜角度ｄを前記液晶表示部１１に自動的にデジタル表
示することができるようにしたことを特徴とするノギス
型デジタル角度・距離計である。

【００１１】また、上記構成において、前記バーニヤ３
のスライド基台１３に、そのスライド基台１３が本尺１
上をスライド移動した距離を計測する距離計測部１４を
設け、その測定データを前記角度センサー９のデータと
の関係からプログラムにしたがって演算処理する電子演
算部１５を有し、スライド移動した距離と回動測定面７
の角度の計測データから測定物の傾斜角度ｄ及スライド
面１ａに接する測定物の一片面の両端頂点間の長さａを
演算してその測定値を液晶表示部１１にデジタル表示で
きるようにしたことを特徴とするものである。

【００１２】さらに、上記構成において、前記回動支持
片５に角度測定子８の高さ調節手段１９を設けて成るも
のである。

【００１３】さらにまた、上記構成において、前記角度
センサー９が、角度測定子８の周面に磁気帯１６を設
け、前記角度測定子８が回動すると前記磁気帯１６に接
するように臨ませて設けた対面素子１７が前記磁気帯１
６に対面してその磁気角度情報を読み取り、その情報を
電子演算部１０に送れるようにしたことを特徴とするも
のである。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図の実施例
に基づいて以下詳しく説明する。本発明は、図１及び図
２に示すように、本体Ａ部分に演算表示部Ｂが電気回路
２１（電気コード）を介して接続されている。その本体
Ａは、本尺１の一方端部に直立したジョウ２と、その本
尺１にスライドするバーニャ３のジョウ４との間に、測
定物Ｍを挟み付けて測定するノギス型を成している。

【００１５】本発明には測定物Ｍに対応して、片面傾斜
対応型と両面傾斜対応型の形態がある。即ち、前記本体
Ａは、対向するジョウ２，４の、いずれか片方のジョウ
４には本尺１のスライド面１ａから所定高さ位置の測定
側に突出させて回動支持片５を設け且つ他方のジョウ２
には垂直基準面６を設けるもの（図１、図２及び図４に
示す片面傾斜対応型）と、両方に本尺１のスライド面１
ａから所定高さ位置に突出させて回動支持片５を設ける
もの（図３及び図５に示す両面傾斜対応型）と2通りあ
る。

【００１６】そして、前記各回動支持片５には、測定側
に回動測定面７を有する優弧半円状の角度測定子８をそ
の円心が前記各回動支持片５の各枢支部１２に回動自在
に装着されている。そして、その角度測定子８のあらか
じめ用意しておいた精密な基準ゲージＧなどによる基準
位置からの回動変化の量から前記回動測定面７の傾斜角
度を読み取る角度センサー９を角度測定子８に接するよ
うに臨ませてある。

【００１７】また、前記演算表示部Ｂは、前記角度セン
サー９で計測された角度の計測データをプログラムにし
たがって演算処理する電子演算部１０と、その演算結果
をデジタル表示する液晶表示部１１とから成っていて、
本体Ａの回動測定面７で読み取った角度の計測データか
ら測定物の本尺１のスライド面１ａに対する傾斜角度ｄ
を前記液晶表示部１１の角度表示面１１ａに自動的にデ
ジタル表示することができるようにする。

【００１８】また、前記バーニヤ３のスライド基台１３
には、そのスライド基台１３が本尺１上をスライド移動
した距離を計測する距離計測部１４を設ける。また、そ
の距離の測定データを前記角度センサー９の角度のデー
タとの関係からプログラムにしたがって演算処理する電
子演算部１５を有する。そして、その距離と角度の計測
データから、測定物Ｍの傾斜角度ｄ及びスライド面１ａ
に接する測定物Ｍの一片面の両端Ｘ，Ｙ頂点間の長さａ
を演算してその測定値を液晶表示部１１の距離表示面１
１ｂにデジタル表示できるようにする。

【００１９】さらに、測定物Ｍの形状によっては、その
屈曲部が前記回動測定面７に当てられないものがあるの
で、上記の片面傾斜対応型と両面傾斜対応型の両方の型
において、一つの本体Ａで広く対応できるようにするた
めに、図６に示すように、前記回動支持片５に、スライ
ドガイド溝１８ａ、スライダー１８ｂ、移動固定ネジ１
８ｃから成る角度測定子８の高さ調節手段１９を設ける
形態にすることも可能である。

【００２０】また、図１及び図３に示すように、前記角
度センサー９については、前記角度測定子８の周面に磁
気帯１６を固設し、その角度測定子８が回動すると前記
磁気帯１６に接するように臨ませた対面素子１７がそれ
らの磁気帯１６に対面して、その磁気に記憶させてある
角度情報を読み取り、その情報を電子演算部１０に送れ
るようにすることができる。なお、前記角度測定子８の
周面の対面素子１７には保護膜を被覆すると、周面から
磁気帯１６が捲れたり剥がれたりするのを防止できて、
装置寿命を長くすることができる利点がある。

【００２１】

【角度測定方法】本発明は上記構成であり、まず角度の
測定について以下説明する。片面傾斜対応型について
は、例えば、図７に示すように、まず、本尺１のジョウ
２の垂直基準面６に対してバーニヤ３の角度測定子８の
回動測定面７を押し当て、電子演算部１０にその角度
（垂直角度９０°）を、デジタル数値の基準として設定
する。この時、電子演算部１０のスイッチ２０を押す。

【００２２】そして、図１の符号Ｇに示すような基準ゲ
ージ（例えば角度９０°、６０°、４５．０°に作られ
ている測定の基準設定に使用するゲージ）を用いて、図
８に示すように、本尺１のジョウ２の垂直基準面６に対
してゲージ直角面を押し当て、またバーニヤ３の角度測
定子８の回動測定面７を基準となる角度（基準角４５
°）面を押し当て、電子演算部１０にその角度（基準角
４５°）を基準値として設定する。この時、スイッチ２
０ａを押す。

【００２３】また、逆傾斜の場合のために、図９に示す
ように、本尺１のジョウ２の垂直基準面６に対してゲー
ジ直角面を押し当て、またバーニヤ３の角度測定子８の
回動測定面７をその角度（基準角１３５°）面を押し当
て、電子演算部１０にその角度（基準角１３５°）を基
準値として設定する。この時、スイッチ２０ａを押す。

【００２４】なお、両面傾斜対応型については、前記基
準ゲージＧを用いて、上記方法と同様に本尺１側とバー
ニヤ３側の回動測定面７の測定基準を設定する。

【００２５】そして、図２、図４及び図５に示すよう
に、測定物Ｍを挟むと、各角度センサー９により、設定
した角度測定子８の基準位置からの回動変化から回動測
定面７の傾斜角度を読み取り、測定物Ｍの測定面の角度
が角度表示面１１ａに自動的に表示される。

【００２６】前記角度表示面１１ａは、図３に示すよう
に液晶画面を上下に分割し、上部をバーニヤ３側のそし
て下部を本尺１側の各傾斜角度を別々に表示することも
可能である。

【００２７】

【距離測定方法】次に、距離の測定について図１０に示
す片面傾斜対応型を例に以下具体的に説明する。まず、
角度測定子８の中心ｏから回動測定面７までの距離ｙ
と、本尺１のスライド面１ａから角度測定子８の中心ｏ
までの距離ｈの基準値設定を行う。測定物Ｍの本尺１の
スライド面１ａに接する辺の頂点ＸＹ間の距離ａは、図
１０に示すように、下記のように計算される。

【００２８】図の各部はａ頂点ＸＹ間の距離ｙ角度測定子の中心ｏから回動測定面までの距離ｅ角度測定子の中心ｏの移動距離ｄ傾斜角度ｈ本尺１のスライド面から角度測定子の中心ｏまで
の距離ｍ副尺３のスライド方向における頂点Ｙから角度測
定子の中心ｏまでの距離とするとｍ＝〔［ｈ−（ｙｓｅｃｄ）］ｃｏｔｄ〕なのでａ＝ｙ＋ｅ＋ｍ＝ｙ＋ｅ＋〔［ｈ−（ｙｓｅｃｄ）］ｃｏｔｄ〕で計算できる。

【００２９】この距離計算は、角度測定子の中心ｏから
回動測定面までの距離ｙをあらかじめ入力しておき、そ
こに、上記角度測定方法で得られる傾斜角度ｄと、バー
ニヤ３のスライド基台１３に設けた距離計測部１４によ
って得られる角度測定子の中心ｏの移動距離ｅ（＝スラ
イド移動距離）の計測データとから電子演算部１０で演
算される。

【００３０】以上のように測定物Ｍの傾斜角度ｄ及び頂
点間の距離ａが、上記測定方法によって、電子演算部１
０で演算処理されて、角度は液晶表示部１１の角度表示
面１１ａに、距離は距離表示面１１ｂに夫々自動的にデ
ジタル表示される。

【００３１】

【発明の効果】本発明のノギス型デジタル角度・距離計
は、以上説明したようであり、使用方法は測定物Ｍを挟
んで、垂直測定面６及び回動測定面７を押し当てると、
瞬時に、計測演算して、測定物Ｍの精密な傾斜角度と頂
点ＸＹ間の距離が液晶表示部１１に自動的にデジタル表
示される。

【００３２】そのように、操作、扱いが極めて簡単に行
うことができ、これまでにはできなかった測定物Ｍの傾
斜角度と頂点間の長さの同時測定が可能となるととも
に、極めて精密に測定することが可能になった。また本
発明の装置全体が両機能を備え割には大変軽量コンパク
トで、携帯に適したものとなっていることも特徴であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の片面傾斜対応型の斜視図。

【図２】片面傾斜対応型の使用状態を示す本体の側面
図。

【図３】両面傾斜対応型の形態を示す斜視図。

【図４】別の片面傾斜対応型の形態を示す本体の側面
図。

【図５】両面傾斜対応型の形態の使用状態を示す本体の
側面図。

【図６】片面傾斜対応型の高さ調節手段を有する形態を
示す本体の斜視図。

【図７】片面傾斜対応型の基準設定の仕方を説明する本
体の側面図。

【図８】図７における、別の基準設定の仕方を説明する
本体の側面図。

【図９】図７における、また別の基準設定の仕方を説明
する本体の側面図。

【図１０】片面傾斜対応型における頂点間の距離の計算
方法を説明する本体の側面図。

【符号の説明】

１本尺１ａ本尺のスライド面２本尺のジョウ３バーニャ４バーニャのジョウ５回動支持片６垂直基準面７回動測定面８角度測定子９角度センサー１０電子演算部１１液晶表示部１１ａ角度表示面１１ｂ距離表示面１２枢支部１３スライド基台１４距離計測部１５電子演算部１６磁気帯１７対面素子１８ａスライドガイド溝１８ｂスライダー１８ｃ移動固定ネジ１９高さ調節手段２０スイッチ２０ａスイッチ２１電気回路Ａノギス型の本体Ｂ演算表示部Ｇ基準ゲージＭ被測定物ｄ傾斜角度ａ一片面の両端頂点間の長さＸ頂点Ｙ頂点

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本尺（１）のジョウ（２）とバーニヤ
（３）のジョウ（４）との間に測定物を挟み付けて最小
読み取りで長さを測定するノギス型の本体（Ａ）の前記
ジョウ（２），（４）の一方乃至双方の対向面側に回動
支持片（５）を突設して、該回動支持片（５）に回動測
定面（７）を径方向に有する優弧半円状の角度測定子
（８）を枢支（１２）するとともに、その角度測定子
（８）の基準位置からの回動変化の量から前記回動測定
面（７）の傾斜角度を読み取る角度センサー（９）を角
度測定子（８）に接するように臨ませ、前記角度センサ
ー（９）で計測されたデータを電気回路（２１）を介し
てプログラムにしたがって演算処理する電子演算部（１
０）と、その演算結果をデジタル表示する液晶表示部
（１１）とを有する演算表示部（Ｂ）を備え、前記回動
測定面（７）で読み取った計測データから測定物の本尺
（１）のスライド面（１ａ）に対する傾斜角度（ｄ）を
前記液晶表示部（１１）に自動的にデジタル表示するこ
とができるようにしたことを特徴とするノギス型デジタ
ル角度・距離計。
【請求項２】バーニヤ（３）のスライド基台（１３）
に、そのスライド基台（１３）が本尺（１）上をスライ
ド移動した距離を計測する距離計測部（１４）を設け、
その測定データを前記角度センサー（９）のデータとの
関係からプログラムにしたがって演算処理する電子演算
部（１５）を有し、スライド移動した距離と回動測定面
（７）の角度の計測データから測定物の傾斜角度（ｄ）
及スライド面（１ａ）に接する測定物の一片面の両端頂
点間の長さ（ａ）を演算してその測定値を液晶表示部
（１１）にデジタル表示できるようにしたことを特徴と
する請求項１記載のノギス型デジタル角度・距離計。
【請求項３】回動支持片（５）に角度測定子（８）の
高さ調節手段（１９）を設けて成る請求項１又は２記載
のノギス型デジタル角度・距離計。
【請求項４】角度センサー（９）が、角度測定子
（８）の周面に磁気帯（１６）を設け、前記角度測定子
（８）が回動すると前記磁気帯（１６）に接するように
臨ませて設けた対面素子（１７）が前記磁気帯（１６）
に対面してその磁気角度情報を読み取り、その情報を電
子演算部（１０）に送れるようにしたことを特徴とする
請求項１乃至３のうちいずれか一項記載のノギス型デジ
タル角度・距離計。