JP2001220256A - 金属−セラミック接合体及びその製造方法 - Google Patents

金属−セラミック接合体及びその製造方法

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JP2001220256A
JP2001220256A JP2000035746A JP2000035746A JP2001220256A JP 2001220256 A JP2001220256 A JP 2001220256A JP 2000035746 A JP2000035746 A JP 2000035746A JP 2000035746 A JP2000035746 A JP 2000035746A JP 2001220256 A JP2001220256 A JP 2001220256A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合状態が安定し接合強度の高い金属−セラ
ミック接合体、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属部材3とセラミック部材2との突き
合わせ部において、セラミック部材2と接する反応層4
と、金属部材3と接するろう材層5とを介して両部材が
接合されている。セラミック部材2は、例えばアルミナ
を主成分とするアルミナ系セラミックにて構成されてお
り、金属部材3は、Niを含有する合金、例えばFe−
Ni−Co系合金にて構成されている。また、反応層4
には活性金属元素としてTiが主として含まれ、ろう材
層5は、活性金属成分の含有率が多くとも2重量%以下
とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空スイッチ外管
等のセラミックチューブに用いられる金属−セラミック
接合体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック部材は優れた耐熱性、耐衝撃
性及び絶縁性を有するため、その特性を生かして種々の
分野に利用されつつある。例えば、セラミックチューブ
を使用した真空スイッチ外管等においては、筒状のセラ
ミック部材の開口端部を、蓋体を備えた筒状の金属部材
で溶接封着した構成にて用いられている。このようなセ
ラミック部材と金属部材との接合に際しては、両部材間
にろう材を介してろう付け接合する方法が従来用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の金
属部材とセラミック部材とのろう付け接合においては、
例えばろう材中にTi等の活性金属を含む場合、ろう材
層表面に該活性金属が偏析して、その表面の濡れ性を低
下させる場合がある。また、該活性金属が金属部材中の
Ni金属等と反応して金属間化合物を形成することがあ
る。この場合、その金属間化合物が形成された箇所にお
いて接合強度が低下したり、セラミック部材と反応する
活性金属が不足したりして、セラミック部材とろう材と
の界面付近の接合状態が不安定になる問題が生じてい
る。
【0004】本発明の課題は、接合状態が安定し接合強
度の高い金属−セラミック接合体、及びその製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の金属−セラミック接合体の
第1の構成は、金属部材とセラミック部材とがろう材層
を介して接合されるとともに、そのろう材層とセラミッ
ク部材との間には、Ti,Zr,Hfから選択される1
種又は2種以上の活性金属成分を含む反応層が形成され
てなり、ろう材層において、活性金属成分の含有率が2
重量%以下とされていることを特徴とする。
【0006】さらに、本発明の金属−セラミック接合体
の製造方法は、Ti,Zr,Hfから選択される1種又
は2種以上の活性金属元素を含む一次ろう材を、セラミ
ック部材の端面部に一次ろう付けメタライズした後、そ
のろう付けされた一次ろう材の外表面部の所定量を除去
し、その後に、一次ろう材よりも低融点で、かつ活性金
属元素の含有量が小さい二次ろう材により、セラミック
部材の一次ろう付けされた部分に金属部材を二次ろう付
けすることを特徴とする。
【0007】すなわち、上記課題に鑑みて本発明者らが
鋭意検討した結果、上記製法に記した通り、活性金属元
素を含む一次ろう材と、一次ろう材よりも低融点で、か
つ活性金属元素の含有量が小さい(望ましくは含有され
ていない)二次ろう材とに分けて、それぞれ個々にろう
付けする二段階のステップろう付けにおいて、一次ろう
付けを行った後に、その一次ろう材の外表面部の所定量
を除去して二次ろう付けを行ったところ、上記のよう
に、ろう材層において、活性金属成分の含有率が2重量
%以下とされた金属−セラミック接合体を得ることがで
きた。この場合、上記ろう材層は二次ろう材を主として
構成され、上記反応層は一次ろう材を主として構成され
ている。
【0008】一次ろう材(反応層)中に含まれる活性金
属成分は、一次ろう付け時に、該一次ろう材(反応層)
の層表面側に偏析する場合がある。この層表面に上記二
次ろう付けを行う場合、偏析した活性金属成分が二次ろ
う付けのろう材濡れ性を低下させたり、また、該活性金
属成分が二次ろう材(ろう材層)中に拡散して、上記金
属成分との間で金属間化合物を形成し、接合強度の低
下、接合状態の不安定化を生じたりする問題がある。し
かしながら、本発明の金属−セラミック接合体において
は、一次ろう材層(反応層)の外表面部を除去すること
により、その外表面部に偏析した活性金属成分が除去さ
れ、結果的に、ろう材層中の活性金属成分の含有量が2
重量%以下となるようにされているため、上記問題が解
決され接合部は高い接合強度を呈する。なお、そのよう
な外表面部の除去は、例えば機械的研磨処理により行う
ことが可能で、該機械的研磨処理としては、例えばラッ
ピング加工、バフ加工、バレル加工等を例示することが
できる。また、偏析層は一般的に3〜5μm程度になる
ことが多く、この場合、例えば除去量は5〜10μm程
度とするのがよい。
【0009】また、本発明の金属−セラミック接合体の
第2の構成は、金属部材とセラミック部材とがろう材層
を介して接合されるとともに、そのろう材層とセラミッ
ク部材との間には、Ti,Zr,Hfから選択される1
種又は2種以上の活性金属成分を含む反応層が形成され
てなり、ろう材層の厚さをt2とし、そのろう材層中に
おいて反応層との接合側に形成される活性金属成分の濃
度傾斜層の厚さをt3としたときに、t3/t2が0.
2以下とされていることを特徴とする。
【0010】この場合、活性金属成分の濃度傾斜層と
は、上述した一次ろう材から二次ろう材へ拡散した活性
金属成分の層のことである。製造時において一次ろう材
の表面に形成された活性金属成分を除去することによ
り、偏析した活性金属成分は殆ど無くなり、その拡散量
も減少するため、結果的に金属−セラミック接合体にお
いて、該濃度傾斜層の厚さt3がろう材層の厚さt2に
対して、t3/t2≦0.2を満たすこととなる。この
ような金属−セラミック接合体は、二次ろう付け時のろ
う材濡れ性の低下が起こりにくく、また上記金属間化合
物が形成されにくくなるため、接合部は安定な接合状態
となって高い接合強度を呈する。
【0011】上記製造方法において、一次ろう材には、
具体的にTi、Zr、Hfから選択される1種又は2種
以上の活性金属元素から構成される単体及び/又は化合
物が1〜20重量%含有されているものとすることがで
きる。この場合、化合物中の活性金属元素が作用してセ
ラミック部材との接合反応に与り、これが1重量%未満
の場合は、一次ろう付け時にセラミック部材と一次ろう
材間の接合不良が起こりやすくなる。一方、20重量%
を超えると、上記偏析層の除去作業が困難になる場合が
ある他、該偏析層の除去が不十分となる場合があり、二
次ろう付け時に一次ろう材と二次ろう材間の濡れ不良が
起こったり、上記金属間化合物が生じたりする場合があ
る。また、製造される接合体の金属部材とセラミック部
材との間の反応層(一次ろう材から形成される)が厚く
なりすぎて、接合強度が低下したり、接合部の気密性が
低下したりする場合がある。
【0012】なお、上記活性金属成分を含む化合物は、
例えば水素化物(例えばTiH等)として一次ろう材
中に含有すると、活性金属成分(例えばTi等)の酸
化、窒化等を防止する上でも好ましく、また、この水素
化物(例えばTiH等)の含有量は、好ましくは5〜
10重量%とするのがよい。さらに、一次ろう材の中に
は、活性金属成分以外にも、例えば、Ag、Cu、A
u、Sn等を含んで構成すれば、金属−セラミック接合
体の接合部の安定性が一層向上する。その中でも、多く
のセラミックに対して優れた接合性能を発揮でき、かつ
価格的にも比較的安価なことから、Tiを特に好適に使
用できる。
【0013】上記製造方法において、一次ろう付け温度
をT1=840〜880℃とし、二次ろう付け温度をT
2=800〜820℃としたときに、それらの差ΔT≡
(T1−T2)が、20〜80℃を満足しているのがよ
い。一次と二次のろう付け時において、このような範囲
の温度差があれば、二次ろう付け時に、一次ろう付けさ
れた一次ろう材(反応層)に含まれる除去しきれなかっ
た活性金属元素(活性金属成分)と、金属部材中に含ま
れる金属元素(金属成分、例えばNi等)との反応を抑
制することができるため、ろう材層と金属部材との間に
上記金属間化合物が形成されにくくなる。なお、上記各
ろう付け温度は、好ましくはT1=850〜870℃、
T2=800〜820℃とするのがよい。また、ΔTは
好ましくは30〜70℃、さらに好ましくは40〜60
℃とするのがよい。
【0014】また、上記製造方法において、一次ろう付
けは真空中で行うのがよく、その真空度は1.0×10
−3Torr以下とするのがよい。一次ろう付けを1.
0×10−3Torrを超える条件下で行うと、一次ろ
う材の濡れ不良が生じたり、上記活性金属元素が酸化な
いし窒化されたりする場合があり、セラミック部材と活
性金属元素とにより安定な反応層が形成されにくくなる
場合がある。なお、真空中のみならず、例えばArガス
雰囲気中で一次ろう付けを行っても、安定な反応層を形
成することが可能である。
【0015】また、上記二次ろう材には、例えばAg−
Cu系合金を用いることができる。Ag−Cu系合金
は、融点が低く、金属部材との接合性も良いため、本発
明の二次ろう材として適している。なお、Ag−Cu系
合金におけるAgとCuとの含有比率は、Ag100重
量部に対してCu30〜50重量部とするのがよい。こ
の範囲外のものは、金属部材とセラミック部材とのろう
付け接合に好ましくない。本発明のAg−Cu系合金と
しては、例えばJIS−Z3261に記載された銀ろ
う:BAg−8等を用いることができる。
【0016】一方、結果として製造される金属−セラミ
ック接合体においては、金属部材とセラミック部材との
接合方向において、反応層の厚さが、50μm〜300
μmとされているのがよい。反応層厚さが、50μm未
満の場合、反応層の不足により接合性が低下する場合が
あり、300μmを超えると、接合層(反応層とろう材
層から形成される)が全体として厚くなりすぎて、接合
強度が低下する場合がある。なお、上記範囲は望ましく
は150μm〜200μmとするのがよく、この場合、
金属−セラミック接合体の接合状態が一層安定し、接合
強度もさらに向上する。
【0017】次に、上記セラミック部材は、アルミナを
主成分とするアルミナ系セラミックにて構成されている
ものを採用することができる。さらに、金属部材は、F
eを主成分とし、最も含有率の高い副成分がNi及びC
oの一方であり、2番目に含有率の高い副成分がNi及
びCoの他方であるFe−Ni−Co系合金、又は、F
eを主成分とし、最も含有率の高い副成分がNiである
Fe−Ni系合金、のいずれかにて構成することができ
る。このようにアルミナ系セラミックからなるセラミッ
ク部材を用いた場合や、Niを含有する上記金属部材を
用いた場合、本発明の製造方法により、活性金属−Ni
系金属間化合物が可及的に形成されないようになり、接
合状態の良好な金属−セラミック接合体を提供すること
ができる。なお、Fe−Ni−Co系合金としては、例
えば、Fe:54%,Ni:29%,Co:17%を含
有するもの等、また、Fe−Ni系合金としては、例え
ば、Fe:58%,Ni:42%を含有するもの等を用
いることができる。なお、本明細書において、「主成分
とする」、「主に」あるいは「主体とする」等は、特に
断りのない限り、着目している物質中にて重量含有率の
最も高い成分をいう。
【0018】また、セラミック部材において、反応層と
の接合面の平面度は0.1mm以下にするのがよい。平
面度が0.1mmを超えると、セラミック部材と反応層
との間の接合状態が悪化する場合があり、また、二次ろ
う付け時のろう付け不良の原因ともなり、結果として製
造される接合体の接合強度の低下を招く場合がある。ま
た、偏析層除去により一次ろう材の表面の平面度は、
0.1mm以下とされるのがよい。この場合も、平面度
が0.1mmを超えると、接合状態が悪化して二次ろう
付け時のろう付け不良の原因となり得る。
【0019】上記ろう材層は、セラミック部材と金属部
材との突き合わせ部において形成されるフィレット(以
下、ろう材フィレットとも言う)として形成することが
できる。そのような金属−セラミック接合体の具体的態
様としては、例えば、金属部材及びセラミック部材を、
各々少なくとも片側の端面が開放する金属筒状体及びセ
ラミック筒状体とし、該金属筒状体とセラミック筒状体
を開放端面側にて同軸状に突き合わせ、その突き合わせ
部を反応層とろう材層とを介して接合したものとするこ
とができる。なお、この場合、金属筒状体及びセラミッ
ク筒状体をいずれも円筒状に形成し、半径方向において
金属筒状体側の接合端面をセラミック筒状体側の接合端
面の略中央に位置決めすることができる。このように筒
状部材同士をろう付け接合する場合、本発明の接合体の
導入により、接合層(反応層とろう材層から構成され
る)に接合ムラがなく良好な接合状態で、接合強度及び
接合部の気密性の高いものを提供することが可能であ
る。
【0020】具体的にそれらセラミック筒状体と金属筒
状体を一層高強度に接合するための構造として、下記の
ものを例示できる。すなわち、突き合わせ部において、
金属筒状体とセラミック筒状体との接合端面はそれぞれ
平面状に形成されるとともに、それら金属筒状体とセラ
ミック筒状体との軸線を含む任意の断面において、金属
筒状体の接合端面(以下、金属側接合端面という)の幅
がセラミック筒状体の接合端面(以下、セラミック側接
合端面という)の幅よりも小さくされ、前記断面におい
てフィレットは、金属筒状体の端部を埋没させる形でそ
の厚さ方向両側を覆うとともに、金属筒状体の端部内面
側及び外面側の双方においてその断面外形が、該金属筒
状体側からセラミック筒状体側に向けて裾拡がりとなる
形状を呈するものとする。そして、本発明の接合体構造
の適用により、筒状部材同士の突き合わせ接合におい
て、接合ムラが少なく、接合強度と気密性に優れた接合
構造が得られるようになる。例えば、上記のような構造
の金属−セラミック接合体は、真空スイッチへの応用が
特に有効である。この場合、その筒状のセラミック部材
を真空スイッチ用の外管として用いることができ、金属
部材は、その真空スイッチ外管を覆う金属製蓋部として
使用することができる。この場合、本発明の適用によ
り、高い気密性を有し、かつ接合強度の高い真空スイッ
チ外管を提供することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の一
実施例たる金属−セラミック接合体1の接合部を、拡大
して示す断面図である。金属部材3とセラミック部材2
とが、それらの突き合わせ部において、セラミック部材
2と接する反応層4と、金属部材3と接するろう材フィ
レット5とを介して接合されている。各部材2,3の接
合端面、すなわちセラミック側接合端面6、金属側接合
端面7はそれぞれ平面状に形成され、特にセラミック側
接合端面6の平面度は0.1mm以下とされている。ま
た、金属側接合端面7はセラミック側接合端面6よりも
小さくされている。一方、ろう材フィレット5は、金属
部材3の接合側端部を埋没させる形態で該端部の全周縁
を覆うとともに、金属部材3の筒内外においてその断面
外形が金属部材3側からセラミック部材2側に向けて裾
拡がりとなる形状を呈している。なお、本実施例におい
ては、金属部材3の接合端面の幅が、セラミック部材の
接合端面の幅よりも小さくされている。
【0022】セラミック部材2は、例えばアルミナを主
成分とするアルミナ系セラミックにて構成され、金属部
材3は、例えばFe:54%,Ni:29%,Co:1
7%を含有するFe−Ni−Co系合金にて構成されて
いる。反応層4は、活性金属成分としてTiを含有し、
ろう材フィレット5はAg−Cu系合金を主体に構成さ
れる。
【0023】金属−セラミック接合体1において、反応
層4の厚さt1は、例えば、50μm〜300μm(本
実施例では、150μm)とされ、また、ろう材フィレ
ット5において、反応層4側の端面8と金属部材3の接
合端面7との間の厚さ、すなわちろう材接合層(ろう材
層)5aの厚さt2は、例えば、30μm〜100μm
(本実施例では、80μm)とされている。
【0024】反応層4の厚さt1とろう材接合層(ろう
材層)5aの厚さt2は、例えば電子プローブ・マイク
ロ・アナライザ(EPMA)、エネルギー分散型X線分
光(EDS)、波長分散型X線分光(WDS)等の公知
の方法により測定することができる。本発明では、以下
のように定義する。図6に示すように、セラミック部材
の最も含有率の高いカチオン成分(例えば、X線光電子
分光(XPS)等により分析したときに正の価数を示す
元素成分であり、アルミナであればAl、窒化珪素であ
ればSiである)をQとし、金属部材の最も含有率の高
い金属成分をMとする一方、活性金属成分をAとする。
そして、接合部の断面を走査電子顕微鏡(SEM)によ
り観察し、さらに各部の接合方向において、上記カチオ
ン成分Qと、金属成分Mと、活性金属成分Aとについて
該SEM付属のEPMAにより線分析を行ったとする。
この場合、成分Q、成分M及び成分Aの各含有量は、そ
れぞれ対応する特性X線の検出強度に比例すると考えら
れる。このとき、成分Qに基づく特性X線強度の最大値
がIQmax(金属部材側の最低値をバックグラウンドとし
て、そのバックグラウンドからの高さにて測定する)で
あり、成分Mに基づく特性X線強度の最大値がIMmax
(セラミック部材側の最低値をバックグラウンドとし
て、そのバックグラウンドからの高さにて測定する)で
あり、成分Aに基づく特性X線強度の最大値がIAmax
(セラミック部材側ないし金属部材側の最低値をバック
グラウンドとして、そのバックグラウンドからの高さに
て測定する)であったとすれば、0.8IQmaxとなる位
置をセラミック部材と反応層との境界BC-Rとして、
0.8IAmaxとなる位置を反応層とろう材層との境界B
R-Wとして、また、0.8IMmaxとなる位置をろう材層
と金属部材との境界BW-Mとして定める。そして、反応
層4の厚さt1は境界BC-RとBR-Wとの間の距離とし
て、また、ろう材接合層(ろう材層)5aの厚さt2は
境界BR-WとBW-Mとの間の距離として、それぞれ定め
る。
【0025】本実施例の接合体1においては、ろう材層
5aには、上記Ti等の活性金属成分が殆ど含有されて
おらず、多くともろう材層全体の2重量%以下とされて
いる。また、上記ろう材層5aの厚さをt2とし、その
ろう材層中において上記反応層4との接合側に形成され
る活性金属成分の濃度傾斜層25(図6)の厚さをt3
としたときに、t3/t2が0.2以下とされている。
【0026】また、ろう材フィレット5と金属部材3と
の間には、上記活性金属成分と金属成分(例えばNi)
とを含有する金属間化合物、例えばTi−Ni系化合物
が可及的に形成されていない。これは、換言すれば、金
属部材中のNi成分と、反応層を構成するTi成分との
間の反応がほとんど生じていないことを意味する。この
ことを具体的に確認するための手段としては、例えば接
合部の断面に対し、微小X線回折等により結晶構造解析
を行い、例えばTiNi、TiNiあるいはNi
i等のTi−Ni系化合物の回折ピークが確認されなけ
れば、Ti−Ni系化合物が形成されていないものと考
えることができる。また、図6において、活性金属成分
Aの線分析を行ったときに、ろう材層と金属部材との界
面において観察される活性金属成分Aの特性X線強度の
ピーク値I’Amaxの、反応層におけるピーク値IAmaxに
対する比I’Amax/IAmaxは、0.01以下(望ましく
は測定ばらつきの範囲内にて略ゼロ)となっていること
が望ましい。
【0027】以下、上記金属−セラミック接合体1の製
造方法について説明する。まず、図4(a)に示すよう
に、活性金属成分としてTiを含む一次ろう材104の
ペーストを、セラミック部材2の端面部(接合面)に配
置し、雰囲気加熱炉内にて所定の雰囲気及び温度で加熱
することによりメタライズ処理して、図4(b)に示す
ような一次ろう材層104bを形成する。図5(a)に
示すように、一次ろう材層104bの表層部付近には活
性金属成分41,42が偏析する場合が多く、この偏析
層41,42は後の二次ろう付けに際して接合不良を引
き起こすため、本発明の製法においては、この活性金属
成分(偏析層)41,42のうち、セラミック部材2と
対向する側の偏析層41を研磨除去するものとされてい
る。特に本実施例の製造方法においては、例えば偏析層
の厚みは3〜4μm程度とされており、研磨量は厚み5
〜10μm程度としている。研磨後には、図5(b)に
示すように、外表面部の偏析層41が除去されたろう材
層4が形成される。なお、一次ろう付けの条件は、ろう
付け温度T1が840〜880℃(本実施例では860
℃)で、真空度が1.0×10−3Torr以下(本実
施例では、例えば1.0×10−4Torr)の真空中
にて行うことができる。一次ろう材の組成は、例えば活
性金属成分以外をAg,Cuとすることができ、該成分
が主体となって一次ろう材本体層43を構成している。
活性金属成分としては、例えばTiを、TiHの形で
1〜20重量%(本実施例では5重量%)含有させたも
のを使用できる。
【0028】次に、図4(c)に示すように、上記一次
ろう材よりも低融点で、かつ活性金属成分の含有量が小
さい、具体的には不可避不純物を除いて活性金属成分を
実質的に含有しない二次ろう材の箔105を、反応層4
上に重ね、さらに金属部材3の端面(接合面)を突き合
わせて、雰囲気加熱炉内にて所定の雰囲気及び温度で加
熱することにより、二次ろう付けする。これにより、二
次ろう材箔105が溶融して、図4(d)に示すろう材
フィレット5を形成する。二次ろう付けの条件は、ろう
付け温度T2が800〜820℃(本実施例では800
℃)とされ、上記一次ろう付け温度T1との差ΔT≡T
1−T2が、20〜80℃(本実施例では60℃)に設
定される。なお、二次ろう材としては、JIS−Z32
61に記載された銀ろうBAg−8(Ag:Cu=1
8:7)が用いられている。
【0029】ところで、図2は、上記金属−セラミック
接合体1が用いられた真空スイッチ外管の一部分を模式
的に断面図にて示している。真空スイッチ外管10に
は、セラミックチューブを形成する円筒状のセラミック
部材(セラミック筒状体)12と、蓋部材14を有する
金属部材(金属筒状体)13とが気密接合された形態を
有している。これらセラミック筒状体12と金属筒状体
13はそれぞれ開放端面を有する円筒状体であって、該
開放端面側にて同軸状に突き合わされており、その突き
合わせ部を環状の接合層(上記反応層4とろう材フィレ
ット5よりなる)15を介して接合され、本発明に係る
金属−セラミック接合体を形成している。なお、突き合
わせ部において、金属筒状体13側の接合端面はセラミ
ック筒状体12側の接合端面の半径方向略中央に位置決
めされている。
【0030】このようなセラミック筒状体12の接合面
に一次ろう付けを行う際には、図4(e)に示すよう
に、端面形状に対応した環状の一次ろう材箔104を用
いることができる。また、この場合も上述の偏析層を除
去することが好ましく、その後、二次ろう付けを行う場
合は、図4(f)に示すように、セラミック筒状体12
と金属筒状体13との端面間に、環状の二次ろう材箔1
05を挟み込むようにする。
【0031】上記のような真空スイッチにおいては、本
発明の金属−セラミック接合体の構造により、セラミッ
ク筒状体12と金属筒状体13とが接合層15により密
封されて高い気密性が達成され、かつ、ろう付けを上記
のように2段階に行い、その2段階の間に偏析層除去工
程を行っている。したがって、二次ろう付け時の濡れ性
が良く、ろう材層5a(ろう材フィレット5)と金属筒
状体13との間に金属間化合物(例えばTi−Ni系の
金属間化合物)がほとんど形成されないので、接合強度
に優れたものとなる。なお、図2において、金属部材1
3の蓋部材14側においては、外向きに膨出する鍔状部
13aが形成されており、蓋部材14との間の気密性な
らびに接合強度を保っている。
【0032】図3は、真空スイッチのさらに具体的な構
成例を示している。この真空バルブ50は、絶縁容器5
5(セラミック部材)の両端開口部に蓋付きの金属製エ
ンドプレート57,57(金属部材)を気密封着して容
器状に構成されている。この真空容器内には、接点6
0,61が、接点61を固定とし、接点60を可動とし
て接離自在に設けられ、固定接点61の固定電極棒52
がエンドプレート57に気密に取付けられ、可動接点6
0の可動電極棒56がベローズ58を介してエンドプレ
ート57に可動自在にかつ気密に取付けられている。ま
た、固定接点61、可動接点60の周りはアークシール
ド54で囲まれ、さらにベローズ58のベローズカバー
59は可動電極棒56に取付けられている。
【0033】このような真空バルブ50は、図示しない
操作機構により、可動電極棒56が引き外し方向に操作
され、接点60,61が離間する。これら接点60,6
1が離間しても、その距離が小さい間は両接点間にアー
クが発生し、電流は流れ続けるが、一定以上に距離が大
きくなると発生するアークは電流ゼロ点を迎えて真空中
に拡散され、接点間の電流が遮断される。ここで、上記
エンドプレート(金属部材)57と絶縁容器(セラミッ
ク部材)55とを、本発明の金属−セラミック接合体と
してろう付け接合することができる。これにより、その
接合部において高い気密性、接合強度を有し、真空バル
ブとして優れた性能を発揮することが可能となる。
【0034】(実施例1)本発明の効果を確かめるため
に、以下の実験を行った。まず、図2に示すセラミック
筒状体12として、アルミナ系セラミック(アルミナ含
有量92重量%、密度3.6g/cm)製で、内径5
1mm、外径61mm、長さ91mmのものを用意し
た。他方、図2に示す金属筒状体13として、Fe:5
4重量%−Ni:29重量%−Co:17重量%の合金
(コバール)製で、内径55mm、接合面側外径57.
5mm、ツバ側外径62mm、長さ10mmのものを用
意した。
【0035】また、一次ろう材としては、Agを72重
量部、Cuを28重量部含む合金粉末(活性金属成分以
外の残部をなす合金粉末である)に対し、活性金属成分
としてのTiH粉末を各種の割合で含有配合し、溶媒
及び分散剤を加えて一次ろう材ペーストを作製した。ま
た、二次ろう材として、内径51mm、外径60mm、
厚さ0.13mmの環状のBAg−8ろう材箔を用意し
た。
【0036】一次ろう付けに際して、セラミック筒状体
の接合側の端面を、グラインダ及びラップ研磨により各
種平面度となるように研磨した。さらに、金属筒状体の
接合側の端面は、レース加工時に平面度が0.1mmと
なるように切削した。
【0037】そして、セラミック筒状体の接合側端面に
前述の一次ろう材ペーストを厚さ200μmにて塗布
し、雰囲気加熱炉中にて、温度T1=860℃、真空度
=1×10−4〜1×10−2Torrにて一次ろう付
けし、一次メタライズ層を形成した。この一次メタライ
ズ層について、二次ろう材との接合側端面を、ラップ研
磨により約10μmの厚さを除去した。次に、前述の二
次ろう材箔を間に挟む形で、一次メタライズ層(反応
層)の形成されたセラミック筒状体の接合側端面と、金
属筒状体の接合側端面とを突き合わせ、温度T2=80
0℃、真空度=1.0×10−4Torrにて二次ろう
付けした。
【0038】こうして得られた各接合体の接合強度を、
オートグラフを用いた引張試験にて測定し、強度値が3
000kg以上のものを◎、2000〜3000kgの
ものを○、2000kg以下のものを△、として評価し
た。また、気密度は、Heリークディテクタを用いたH
eリーク試験により測定し、Heリーク量が10−9
a・m/sec以下のものを◎、10−9〜10−8
Pa・m/secのものを○、10−8Pa・m
sec以上のものを△として評価した。以上の結果を表
1〜3に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】表1は、セラミック部材の接合側端面の平
面度を0.05mmに固定し、また、一次ろう付け時の
真空度を1.0×10−4Torrに固定して、使用す
る一次ろう材中のTiHの含有量を各種変化させた場
合の結果を示している。TiHの含有量を1.0〜2
0.0重量%とすることで、十分な接合強度と、高い気
密性とが両立できていることがわかる。また、この場
合、接合部を軸線方向に切断した断面を投影機により外
観観察したところ、接合ムラのない良好な接合状態であ
ることも確認できた。一方、上記範囲外の接合体(N
o.1,6,7)は、上記接合体(No.2〜5)に比
べて接合強度が低く、かつ気密性にも若干の低下がみら
れた。
【0043】表2は、一次ろう付け時の真空度を1.0
×10−4Torrに固定し、さらに、一次ろう材中の
TiHの含有量を12重量%に固定して、セラミック
部材の接合側端面の平面度を0.05〜0.15mmの
各種値に変化させた場合の結果である。平面度を0.1
mm以下とすることで、接合強度及び気密性の双方に優
れた接合構造が実現されていることがわかる。また断面
観察結果も実施例1と同様、良好であった。一方、平面
度が0.1mmを超える接合体(No.3,4)は、接
合強度がやや低く、かつ気密性にも若干の低下がみられ
た。
【0044】表3は、セラミック部材の接合側端面の平
面度を0.05mmに固定し、さらに、一次ろう材中の
TiHの含有量を12重量%に固定して、一次ろう付
け時の真空度を1.0×10−4〜1.0×10−2
orrの各種値に変化させた場合の結果である。一次ろ
う付け時の真空度が1.0×10−3Torr以下の条
件で作製された接合体(No.12,13)は、十分な
接合強度を示し、Heリーク試験により高い気密性を有
していることが示され、また断面観察により接合状態が
良好であることも示された。一方、真空度が1.0×1
−3Torrを超える条件で作製された接合体(N
o.14,15)は、接合強度がやや低く、かつ気密性
にも若干の低下がみられた。
【0045】(実施例2)次に、上記実施例1と同様の
方法により、金属−セラミック接合体を作製し、セラミ
ック部材の接合側端面の平面度を0.05mm、一次ろ
う材中のTiHの含有量を1重量%、一次ろう付け時
の真空度を1.0×10−3Torrとして、一次ろう
材のセラミック部材との接合面とは反対側の端面(二次
ろう付け側端面)に対する研磨加工の有無により接合強
度、気密性について評価した。一方、セラミック部材の
接合側端面の平面度を0.1mm、一次ろう材中のTi
の含有量を20重量%、一次ろう付け時の真空度を
1.0×10−4Torrとしたものについても、一次
ろう材の二次ろう付け側端面に対する研磨加工の有無に
より接合強度、気密性について評価した。結果を表4に
示す。
【0046】
【表4】
【0047】製造時において一次ろう付け後に、一次ろ
う材層の二次ろう付け側端面を研磨除去しない接合体
(No.17,19)に比べ、一次ろう材層の二次ろう
付け側端面を研磨除去した接合体(No.16,18)
は、優れた接合強度と気密性を有していることが示さ
れ、また断面観察により接合状態が優良であることも示
された。なお、接合体(No.16,18)についてろ
う材層中の活性金属成分Tiの含有率を解析したとこ
ろ、2重量%以下であった。また、接合体(No.1
7,19)についてろう材層中の活性金属成分Tiの含
有率を解析したところ、2重量%を超える値であった。
さらに、上記ろう材層の厚さt2と、濃度傾斜層の厚さ
t3との関係t3/t2について解析したところ、接合
体(No.16,18)は0.2以下の値を示し、接合
体(No.17,19)は0.2を超える値を示した。
【0048】なお、上記実施例1,2において、金属部
材として、Fe−Ni系合金(Fe:58%,Ni:4
2%を含有)を用いて、上記各実施例と同様の試験を行
った。その結果、コバールを用いた場合と全く同様の傾
向を示すことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属−セラミック接合体の一実施例を
示す拡大断面模式図。
【図2】図1の金属−セラミック接合体を用いた一実施
形態を示す断面模式図。
【図3】本発明の金属−セラミック接合体を真空スイッ
チ外管として用いる一実施例を示す断面図。
【図4】本発明の金属−セラミック接合体の製造方法に
ついて説明する図。
【図5】本発明の金属−セラミック接合体の製造方法に
おける研磨処理工程を説明する図。
【図6】本発明の金属−セラミック接合体において、反
応層及びろう材層の厚さを決定するための説明図。
【符号の説明】
1 金属−セラミック接合体 2,12 セラミック部材 3,13 金属部材 4 反応層 5 ろう材フィレット 6 セラミック側接合端面 7 金属側接合端面 10 真空スイッチ外管 15 接合層(反応層及びろう材層) 50 真空バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01H 33/66 H01H 33/66 F

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属部材とセラミック部材とがろう材層
    を介して接合されるとともに、そのろう材層と前記セラ
    ミック部材との間には、Ti,Zr,Hfから選択され
    る1種又は2種以上の活性金属成分を含む反応層が形成
    されてなり、 前記ろう材層において、前記活性金属成分の含有率が2
    重量%以下とされていることを特徴とする金属−セラミ
    ック接合体。
  2. 【請求項2】 金属部材とセラミック部材とがろう材層
    を介して接合されるとともに、そのろう材層と前記セラ
    ミック部材との間には、Ti,Zr,Hfから選択され
    る1種又は2種以上の活性金属成分を含む反応層が形成
    されてなり、 前記ろう材層の厚さをt2とし、そのろう材層中におい
    て前記反応層との接合側に形成される前記活性金属成分
    の濃度傾斜層の厚さをt3としたときに、t3/t2が
    0.2以下とされていることを特徴とする金属−セラミ
    ック接合体。
  3. 【請求項3】 前記セラミック部材は、アルミナを主成
    分とするアルミナ系セラミックにて構成されている請求
    項1又は2記載の金属−セラミック接合体。
  4. 【請求項4】 前記金属部材は、 Feを主成分とし、最も含有率の高い副成分がNi及び
    Coの一方であり、2番目に含有率の高い副成分がNi
    及びCoの他方であるFe−Ni−Co系合金、 Feを主成分とし、最も含有率の高い副成分がNiであ
    るFe−Ni系合金、 のいずれかにて構成されている請求項1ないし3のいず
    れかに記載の金属−セラミック接合体。
  5. 【請求項5】 前記ろう材層は、前記セラミック部材と
    前記金属部材との突き合わせ部に形成されるフィレット
    である請求項1ないし4のいずれかに記載の金属−セラ
    ミック接合体。
  6. 【請求項6】 前記金属部材及び前記セラミック部材
    が、各々少なくとも片側の端面が開放する金属筒状体及
    びセラミック筒状体とされ、それら金属筒状体とセラミ
    ック筒状体を開放端面側にて同軸状に突き合わせ、その
    突き合わせ部を前記反応層と前記ろう材層とを介して接
    合した請求項1ないし5のいずれかに記載の金属−セラ
    ミック接合体。
  7. 【請求項7】 前記金属筒状体及び前記セラミック筒状
    体はいずれも円筒状に形成され、半径方向において前記
    金属筒状体側の接合端面は前記セラミック筒状体側の接
    合端面の略中央に位置決めされている請求項6記載の金
    属−セラミック接合体。
  8. 【請求項8】 前記突き合わせ部において、前記金属筒
    状体と前記セラミック筒状体との接合端面はそれぞれ平
    面状に形成されるとともに、それら金属筒状体とセラミ
    ック筒状体との軸線を含む任意の断面において、金属筒
    状体の接合端面(以下、金属側接合端面という)の幅が
    セラミック筒状体の接合端面(以下、セラミック側接合
    端面という)の幅よりも小さくされ、 前記断面において前記フィレットは、前記金属筒状体の
    端部を埋没させる形でその厚さ方向両側を覆うととも
    に、金属筒状体の端部内面側及び外面側の双方において
    その断面外形が、該金属筒状体側から前記セラミック筒
    状体側に向けて裾拡がりとなる形状を呈する請求項6又
    は7に記載の金属−セラミック接合体。
  9. 【請求項9】 前記セラミック部材は、真空スイッチ用
    の外管である請求項1ないし8のいずれかに記載の金属
    −セラミック接合体。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    金属−セラミック接合体を製造する方法であって、 Ti,Zr,Hfから選択される1種又は2種以上の活
    性金属元素を含む一次ろう材を、セラミック部材の端面
    部に一次ろう付けメタライズした後、そのろう付けされ
    た一次ろう材の外表面部の所定量を除去し、その後に、
    前記一次ろう材よりも低融点で、かつ前記活性金属元素
    の含有量が小さい二次ろう材により、前記セラミック部
    材の一次ろう付けされた部分に前記金属部材を二次ろう
    付けすることを特徴とする金属−セラミック接合体の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記一次ろう材の外表面部の除去は、
    該外表面部に形成された前記活性金属成分の偏析層を除
    去するものである請求項10記載の金属−セラミック接
    合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記一次ろう材には、Ti,Zr,H
    fから選択される1種又は2種以上の活性金属元素から
    構成される単体及び/又は化合物が1〜20重量%含有
    されている請求項10又は11記載の金属−セラミック
    接合体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記一次ろう付けは真空中で行われ、
    その真空度が1.0×10−3Torr以下とされてい
    る請求項10ないし12のいずれかに記載の金属−セラ
    ミック接合体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記一次ろう材の外表面部の除去は、
    機械的研磨処理により行われる請求項10ないし13の
    いずれかに記載の金属−セラミック接合体の製造方法。
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