JPH05286777A - セラミックスとチタン又はチタン合金との接合方法 - Google Patents

セラミックスとチタン又はチタン合金との接合方法

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JPH05286777A
JPH05286777A JP9097892A JP9097892A JPH05286777A JP H05286777 A JPH05286777 A JP H05286777A JP 9097892 A JP9097892 A JP 9097892A JP 9097892 A JP9097892 A JP 9097892A JP H05286777 A JPH05286777 A JP H05286777A
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JP
Japan
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alloy
ceramics
brazing
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metal
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JP9097892A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Yoneda
陽一郎 米田
Yoshitsune Kaname
善恒 要
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックスとチタン母材との間の接合部に
割れ及びボイドが発生せず、接合強度が高く、しかも接
合部の真空気密性が優れた接合体を製造できるセラミッ
クスとチタン又はチタン合金との接合方法を提供する。 【構成】 セラミックス17と、チタン又はチタン合金
のTi母材11との間に、セラミックス側から、Ag−
Cu−Ti合金からなるろう材16、銅又は銅合金から
なる応力緩和材15、Ag−Cu合金からなるろう材1
4、890℃でTi、Cu及びAgと共晶をつくらない金
属からなる過剰反応防止材13、Ag−Cu合金からな
るろう材12を順次積層し、前記各ろう材を890℃以下
の温度で溶融させて接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックスとチタン又
はチタン合金(以下、チタン母材という)との接合方法
に関し、更に詳述すれば、接合部の強度が高いと共に、
真空気密性も優れていることが必要である部品、例え
ば、半導体製造用装置等において使用するセラミックス
とチタン母材との接合部品等の製造に好適のセラミック
スとチタン母材との接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックスと金属との接合
には、図4(a)に示すように、セラミックス3と金属
1との間に、Cu材2を応力緩和材として配置したり
(特開昭61-215272)、図4(b)に示すように、セラ
ミックス3と金属1との間に、セラミックス側にMo材
4を、金属側にCu材2を積層したりして(特開昭63-2
65877)、各層間をろう材により接合している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法により金属1としてのチタン母材をセラミックス3に
接合する場合、チタン母材とCu材2との間にAg−C
u系ろう材を使用して加熱接合すると、チタン母材、C
u材、ろう材の相互間で共晶をつくり、チタン母材が溶
融するため、健全な接合ができなかった。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、セラミックスとチタン母材との間の接合部
に割れ及びボイドが発生せず、接合強度が高く、しかも
接合部の真空気密性が優れた接合体を製造できるセラミ
ックスとチタン又はチタン合金との接合方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るセラミック
スとチタン又はチタン合金(チタン母材)との接合方法
は、セラミックスとチタン母材との間に、セラミックス
側からAg−Cu−Ti合金からなるろう材、銅又は銅
合金からなる応力緩和材、Ag−Cu合金からなるろう
材、890℃でTi、Cu及びAgと共晶をつくらない金
属からなる過剰反応防止材、Ag−Cu合金からなるろ
う材を順次積層し、前記各ろう材を890℃以下の接合温
度で溶融させて接合することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明においては、セラミックスとチタン母材
とを、Ag−Cu−Ti合金からなるろう材、Ag−C
u合金からなるろう材、応力緩和材及び過剰反応防止材
を使用して接合する。これにより、接合部に割れ及びボ
イドが発生せず、接合強度が高く、しかも接合部の真空
気密性が優れた接合体を得ることができる。
【0007】接合対象のセラミックスは、Al23、Z
rO2等の酸化物系又はSiC、Si34等の非酸化物
系のいずれでもよい。チタン母材も、純チタン又はTi
−6重量%Al−4重量%V等の合金のいずれでもよ
い。応力緩和材のCuは無酸素銅、タフピッチ銅又はリ
ン脱酸銅等のいずれでもよい。
【0008】過剰応力防止材は890℃でTi、Cu、A
gと共晶をつくらないような金属材料であればよいが、
Tiよりも線膨張係数が小さいもの、例えばコバール、
Nb、Ta、W、Mo、ハステロイ、Invarなどが
好ましい。過剰反応防止材は応力緩和材のCuと、ろう
材のAg及びCu並びにチタン母材のTiとが共晶をつ
くることを防止する作用を有する。
【0009】応力緩和材の厚さは0.1mm以上、1mm以下が
好ましい。応力緩和材の厚さが0.1mm未満の場合には、
応力緩和の効果が少なく、セラミックスが割れてしま
う。応力緩和材の厚さが1mmを超える場合には、Cuの
強度が接合強度に対し支配的になってしまうため、接合
強度は低いものになってしまう。
【0010】過剰反応防止材の厚さは50μm以上が好ま
しい。過剰反応防止材の厚さが50μm未満の場合には、
過剰反応防止材が薄すぎるためにその内部をチタン母材
中のTi並びにろう材中のAg及びCuが相互拡散して
しまい、過剰反応を防止できず、良好な接合ができな
い。
【0011】セラミックスと応力緩和材との間に、Ti
を含むAg−Cu−Ti合金ろう材を使用するのは、セ
ラミックスに対する濡れ性を良くするためである。一
方、応力緩和材と過剰反応防止材との間、及び過剰反応
防止材とチタン母材との間にTiを含まないAg−Cu
合金からなるろう材を用いるのは、このAg−Cu合金
はこれらの金属に対する濡れ性がよく、しかもTiを含
まないため、Tiと金属との脆弱な金属化合物をつくる
こともないためである。なお、Ag−Cuろう材と、A
g−Cu−Tiろう材中のAgとCuとの成分比は同一
の方が好ましい。これは、溶融温度及び凝固温度がほぼ
等しいため、接合部に大きな凝固収縮力がかかりにく
く、しかも各ろう材が混じりあっても、欠陥をつくりに
くいためである。
【0012】接合温度は890℃以下である。接合温度が8
90℃を超える場合には、Ti、過剰反応防止材の成分、
Ag、Cuが共晶をつくり、チタン母材、応力緩和材、
過剰反応防止材の相互間で過剰反応し、健全な接合がで
きない。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について比較例と比較
して説明する。
【0014】実施例1 図1に示すように、Ti母材11とセラミックス17と
の間に、セラミックス17側から順に、Ag−Cu−T
i合金ろう材16、応力緩和材15、Ag−Cu合金ろ
う材14、過剰反応防止材13、及びAg−Cu合金ろ
う材12を積層して配置し、890℃以下の接合温度で前
記各ろう材を溶融させてTi母材11とセラミックス1
7とを接合する。本実施例においては、セラミックス1
7にアルミナを使用し、応力緩和材15に無酸素銅、過
剰反応防止材13に下記表1に示す種々の材料を使用
し、セラミックス17と応力緩和材15との間のろう材
16には、いずれも72重量%Ag−27重量%Cu−1重
量%Ti合金ろう材を使用し、応力緩和材15と過剰反
応防止材13との間及び過剰反応防止材13とチタン母
材11との間には下記表1に示す組成のろう材14,1
2を使用して、表1に示す接合温度(℃)で真空炉中で
加熱接合した。但し、下記表1において、ろう材組成は
重量%である。そして、接合した試験片について、外観
観察、接合部のミクロ観察及び接合部の曲げ試験等を実
施した。その結果も、表1に併せて示した。
【0015】
【表1】
【0016】但し、注1は曲げ試験片加工ができなかっ
たものである。
【0017】試料1〜3は実施例であり、外観及びミク
ロ観察のいずれも良好な接合が行われている。また、曲
げ強さもCu母材並の13〜18kgf/mm2と十分に高く、こ
れからも良好な接合が行われていることがわかる。
【0018】一方、試料4(比較例)のように接合温度
が890℃以上の場合には、ろう材中のAg及びCu、応
力緩和材中のCu、チタン母材中のTi、コバール中の
Niが共晶をつくり、チタン母材が溶融し、過剰反応を
おこして接合ができない状態であった。
【0019】試料5(比較例)は応力緩和材と過剰反応
防止材との間及び過剰反応防止材とチタン母材間とのろ
う材12,14に、72重量%Ag−27重量%Cu−1重
量%Ti合金を使用したものであるが、過剰反応防止材
であるコバールの成分とろう材のTiとの間に脆弱な金
属間化合物をつくるため、コバールとろう材との界面で
割れが発生してしまった。
【0020】試料6(比較例)は応力緩和材と過剰反応
防止材との間及び過剰反応防止材とチタン母材との間の
ろう材12,14に、セラミックス17とCu応力緩和
材15との間に使用した72重量%Ag−27重量%Cu−
1重量%Ti合金ろう材16よりも融点が低い56重量%
Ag−22重量%Cu−16重量%Zn−6重量%Sn合金
ろう材を使用したため、凝固時の残留応力により、コバ
ール(過剰反応防止材13)とろう材12,14との界
面に剥離が生じた。
【0021】試料7(比較例)は過剰反応防止材13が
ない場合で、応力緩和材のCuと、チタン母材のTi及
びろう材のAgとが直接接触しているため、これらの成
分が共晶をつくり、チタン母材が溶融し、過剰反応をお
こして接合ができない状態であった。
【0022】試料8(比較例)は過剰反応防止材13が
Znの場合であるが、850℃以下で、Zn、Ag、C
u、Tiが共晶をつくるため、過剰反応を生じ、チタン
母材が溶融し、接合ができない状態であった。
【0023】試料9,10(実施例)は過剰反応防止材
に夫々Mo及びハステロイを使用したものであるが、こ
れらの金属は890℃でAg、Cu及びTiと共晶をつく
らないため、外観及び接合部のミクロ断面とも健全で、
しかも接合強度の高い良好な接合体が得られた。
【0024】実施例2 本実施例は、図2に示すように、セラミックス27と、
円筒状のチタン母材21とを850℃で真空中で接合し、
接合した後、図3に示すように、ヘイウムリークディテ
クタ28により真空気密試験(ヘリウムリーク試験)を
実施したものである。
【0025】応力緩和材25には無酸素銅、過剰反応防
止材23にはコバールを使用し、セラミックス27と応
力緩和材25との間には72重量%Ag-27重量%Cu-1
重量%Ti合金のろう材26を使用し、応力緩和材25
と過剰反応防止材23との間、過剰反応防止材23とチ
タン母材21との間には、夫々72重量%Ag-28重量%
Cu合金からなるろう材24,22を使用した。
【0026】下記表2はセラミックスの種類とヘリウム
リーク試験結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】この表2から明かなように、試料21,2
2はいずれも高い真空気密性を有している。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
セラミックスとチタン材とを高接合強度で接合すること
ができ、真空気密性が優れた接合体を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る接合方法を示す模式図で
ある。
【図2】本発明の他の実施例に係る接合方法を示す模式
図である。
【図3】図2に示す実施例における真空気密性の試験方
法を示す模式図である。
【図4】従来の接合方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1;金属 2;Cu材 3;セラミックス 4;Mo材 11,21;Ti母材 12,14,22,24;Ag−Cuろう材 13,23;過剰反応防止材 15,25;応力緩和材 16,26;Ag−Cu−Tiろう材 17,27;セラミックス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスとチタン又はチタン合金と
    の間に、セラミックス側から、Ag−Cu−Ti合金か
    らなるろう材、銅又は銅合金からなる応力緩和材、Ag
    −Cu合金からなるろう材、890℃でTi、Cu及びA
    gと共晶をつくらない金属からなる過剰反応防止材、A
    g−Cu合金からなるろう材を順次積層し、前記各ろう
    材を890℃以下の温度で溶融させて接合することを特徴
    とするセラミックスとチタン又はチタン合金との接合方
    法。
JP9097892A 1992-04-10 1992-04-10 セラミックスとチタン又はチタン合金との接合方法 Pending JPH05286777A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998012463A1 (en) * 1996-09-20 1998-03-26 Bothell Richard D Connector system for use in ultra-high vacuum systems
CN103752971A (zh) * 2013-12-13 2014-04-30 天津大学 用银铜钛钎料钎焊连接tc4钛合金和氮化硅陶瓷的方法
CN106041350A (zh) * 2016-08-17 2016-10-26 武汉工程大学 钨/铜或钨/钢接头及其制备方法

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