JP3215554B2 - 熱膨張係数が異なる材料の接合方法 - Google Patents
熱膨張係数が異なる材料の接合方法Info
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Description
料を加熱して接合する方法、さらに詳述すれば加工性が
乏しく複雑な形状の部品の成形が困難であり、かつ接合
部の高い強度が要求されるような、例えば金属とセラミ
ックスを接合するような場合の接合方法に関する。
合する際には、健全な接合体を得るために、被接合材の
間に応力緩和材を配置したり(特開昭61−21527
2号公報参照)、接合体の形状を制御したり(特開平4
−77369号公報参照)、あるいは接合後接合体を加
工したり(特公平3−71391号公報参照)して、残
留応力の緩和が施されている。
数が異なる材料を加熱して接合する際には、健全な接合
体を得るため、残留応力の緩和が図られる場合が多い。
なかでも中間層として応力緩和材を用いる加熱接合方法
は、簡単に残留応力を緩和できるため効果的である。
の差が大きいような場合あるいは接合する面積が大きく
なるような場合には、応力緩和材を用いても十分に残留
応力を緩和できずセラミックス等に割れが発生し、健全
な接合体が得られないなどの課題がある。この課題を解
決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた。
熱膨張係数が異なる材料を加熱して接合する場合に、残
留応力を低減し、割れの無い健全な接合体を得ることを
目的とするものである。
求の範囲に記載された熱膨張係数が異なる材料の接合方
法によって達成される。本発明に係わる接合方法は、中
間層を用いて加熱接合する場合に、接合温度から室温ま
での冷却段階で、一定の温度で保持することを要旨とす
るものである。
層を介して加熱接合する方法において、接合温度から室
温までの冷却段階で、一定の温度で保持することによ
り、割れなどの欠陥の無い健全な接合体を得ることが可
能になる。被接合材は、Al2 O3 ,SiC等のセラミ
ックスあるいは鋼,チタン等の金属などいずれでもよ
い。
の温度で保持すると、中間層が軟化しているため、保持
温度までの冷却過程で発生した応力が解放され零にな
る。従って、実際室温に冷却された際発生する残留応力
は、保持温度から室温までの冷却過程で生成する残留応
力のみとなる。そのため、冷却途中で保持しない場合と
比較して室温での残留応力を軽減し、割れや界面剥離を
防止することができる。
温度が600℃より高くなると、保持温度で応力が解放
されても、それ以後室温までの温度差が大きくなるため
残留応力も大きくなり、効果が無い。また保持温度が2
00℃未満であると、CuまたはCu合金が軟化しない
ため応力が解放されず、効果は認められない。同じよう
に中間層がアルミニウム(以下Alと表記する。)また
はAl合金の場合、保持温度が500℃より高くなる
と、保持温度で応力が解放されても、それ以後室温まで
の温度差が大きくなるため残留応力も大きくなり、効果
が無い。
lまたはAl合金が軟化しないため応力が解放されず、
効果は認められない。そのため保持温度は、中間層がC
uまたはCu合金の場合は200℃以上600℃以下、
中間層がAlまたはAl合金の場合は、150℃以上5
00℃以下が適切である。
を低下させるため、保持する温度はできるかぎる低い方
が、より効果的である。また中間層の軟化は瞬時に起る
ものではなく、十分に中間層を軟化させるためには、少
なくとも冷却途中で1分間以上保持することがより効果
的である。
して説明する。
合において、図1に示すように超硬合金11と鋼15と
の間に、鋼15側から順にAg−Cu−Ti合金ろう材
14、無酸素銅13、Ag−Cu−Ti合金ろう材12
を積層して配置し、加熱により前記各ろう材を溶融させ
て超硬合金11と鋼15とを接合する。なお使用した合
金ろう材12と14の組成は、72重量%Ag−27重
量%Cu−1重量%Tiであり、接合温度870℃に
て、真空炉中で加熱接合した。得られた接合体の超硬合
金11側の界面近傍の残留応力を測定した。残留応力の
値および外観の結果を、表1に示す。
00℃以上600℃以下の温度で保持すると、室温に冷
却した際の残留応力が、冷却途中で温度保持しない場合
および200℃未満あるいは600℃より高温で温度保
持した場合と比較して大きく減少しかつ割れの発生が防
止されており、健全な接合体を得るのに有効なことがわ
かる。
合において、図2に示すようにチタン21とアルミナ2
7との間に、アルミナ27側から順にAg−Cu−Ti
合金ろう材26、無酸素銅25、Ag−Cu合金ろう材
24、Kovar23、およびAg−Cu合金ろう材2
2を積層して配置し、加熱により前記各ろう材を溶融さ
せてチタン母材21とアルミナ27とを接合する。
の合金ろう材26には、72重量%Ag−27重量%C
u−1重量%Ti合金ろう材を、無酸素銅25とKov
ar23との間およびKovar23とチタン21との
間には72重量%Ag−28重量%Cu合金ろう材を使
用して、接合温度850℃にて、真空炉中で加熱接合し
た。接合した試験片について、外観観察および超音波探
傷(UT)により無酸素銅25とアルミナ27との接合
界面の検査を実施した。接合体の試験結果を表2に示
す。
以上600℃以下の温度で保持すると、室温に冷却され
た際の残留応力が軽減され、外観および超音波探傷の結
果とも良好な接合が行われていることがわかる。
保持しない場合および200℃未満あるいは600℃よ
り高温で温度保持した場合には、銅とアルミナの接合界
面が剥離したり、あるいはアルミナに割れが発生するな
ど、残留応力が十分に軽減されないため、健全に接合さ
れていないことがあきらかとなった。
熱膨張係数が異なる材料を接合した際の残留応力を低減
することができ、割れや界面剥離の無い健全な接合体を
提供することが可能になる。
示す模式図である。
示す模式図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱膨張係数が異なる材料を中間層を介し
て加熱接合する方法において、中間層がCuまたはCu合金からなり、 接合温度から室
温までの冷却途中で200℃以上600℃以下の温度範
囲の中の一定の温度で保持することを特徴とする熱膨張
係数が異なる材料の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20807993A JP3215554B2 (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 熱膨張係数が異なる材料の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20807993A JP3215554B2 (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 熱膨張係数が異なる材料の接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761869A JPH0761869A (ja) | 1995-03-07 |
JP3215554B2 true JP3215554B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=16550297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20807993A Expired - Fee Related JP3215554B2 (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 熱膨張係数が異なる材料の接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3215554B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5433477B2 (ja) * | 2010-03-25 | 2014-03-05 | 富士フイルム株式会社 | 部材接合方法及びインクジェットヘッドとその製造方法 |
US10688577B2 (en) * | 2015-06-25 | 2020-06-23 | Delavan Inc. | Braze joints |
-
1993
- 1993-08-23 JP JP20807993A patent/JP3215554B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0761869A (ja) | 1995-03-07 |
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