JP2676413B2 - 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法 - Google Patents

黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法

Info

Publication number
JP2676413B2
JP2676413B2 JP1291021A JP29102189A JP2676413B2 JP 2676413 B2 JP2676413 B2 JP 2676413B2 JP 1291021 A JP1291021 A JP 1291021A JP 29102189 A JP29102189 A JP 29102189A JP 2676413 B2 JP2676413 B2 JP 2676413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium
graphite
joining
bonding
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1291021A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03155483A (ja
Inventor
修 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanashi Prefecture
Original Assignee
Yamanashi Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamanashi Prefecture filed Critical Yamanashi Prefecture
Priority to JP1291021A priority Critical patent/JP2676413B2/ja
Publication of JPH03155483A publication Critical patent/JPH03155483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2676413B2 publication Critical patent/JP2676413B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、黒鉛(石墨、グラファイト)と、チタン
またはチタン合金との接合方法に関するものである。
更に詳しくは黒鉛とチタンまたはチタン合金とを、高
温かつ真空(または不活性気体の存在)下において、接
着面を加圧保持することによって、両者を固相(固体)
のまま極めて強固に接合させることができるようにした
黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法に関するも
のである。
〈従来の技術と発明が解決しようとする問題点〉 黒鉛は熱、及び電気の良導体で、高い融点(3500℃)
と優れた耐熱衝撃性を有することから、各種電極材料、
炉の内張材、モーターブラシ、鋳造用モウルド(moul
d)材等に広く使用されている。また、原子炉内壁材
(中性子減速材)としての特性が優れていることから、
近年その適用が検討されており、このため金属と強固に
接合させる技術の開発が望まれている。
さて、黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合は、従
来両者の接合面にロウ材(主成分としてチタン、ジルコ
ニウムを含む)を挾む(介する)と共に、高温真空下に
一定時間保持する真空ロウ付法により行われてきた(特
開昭63-112095号公報(日本原子力研究所)、及び日本
金属学会:金属セラミック接合研究会資料(平成元年2
月2日)参照)。
しかしながら従来法は、接着面にロウ材を介する(挾
む)溶融接合であるため、ロウ材の性質が、互いに接合
して形成された接合素材の品質に大きく影響し、次のよ
うな欠点を有している。
(イ) ロウ材の融点が高いと、接合時に金属材料(チ
タンまたはチタン合金)が変質してしまう。また黒鉛と
金属両者の熱膨張率の差により割れが生じ易くなる。
(ロ) ロウ材の融点が低いと、接合時は問題は生じな
いものの、できた接合素材はロウ材の融点以下でしか使
用できない。
(ハ) ロウ材そのものの強度が問題となる場合があ
る。
そこで発明者は、接合面にロウ材を使用しないでも、
黒鉛とチタンまたはチタン合金とを強固に接合(接着)
させる方法(固相状態での接合)について鋭意研究した
結果、両者の接合面を無酸素の雰囲気下に、加圧状態で
一定以上の高温に保持すれば、驚くべきことに、黒鉛と
チタンまたはチタン合金とを極めて強固に接合(接着)
させることができることを知り本願発明を完成した。
〈課題を解決するための手段〉 すなわち、本願発明は次の構成を有すものである。
『黒鉛と、チタンまたはチタン合金(チタン90重量%以
上)とを接合(接着)させるに際し、両者の接合面を下
記に記載する(A)、(B)、及び(C)の条件下に保
持することを特徴とする黒鉛とチタンまたはチタン合金
との接合方法。
(A) 真空下または不活性気体の存在下に保持するこ
と。
(B) 加圧すること。
(C) 900℃〜1200℃の温度に保持すること。』 この発明において使用される黒鉛は、天然、または人
造のいずれの黒鉛(石墨、グラファイト)であっても使
用できる。本願発明の方法を実施すると、黒鉛によって
は接合し難いか、または接合不完全な場合が生ずること
がある。しかし、この場合には、理由は必ずしも明らか
ではないが、黒鉛を予め接合温度以上に空焼きしておけ
ばよい。
この発明において使用されるチタン合金とは、チタン
とアルミニウム、バナジウム、モリブデン、マンガン、
錫、ジルコニウム等との合金をいう(例 Ti-6A1-4V合
金、Ti-8A1-1Mo-1V合金、Ti-8Mn−合金,Ti-6A1-2Sn-4Zr
-2Mo合金等)。
この発明において、黒鉛とチタンまたはチタン合金と
の接合面を真空下または不活性気体の存在下に保持する
理由は、黒鉛及びチタン合金が高温で着火しない(酸化
されない)ためである。
この発明において、黒鉛とチタンまたはチタン合金と
の接合面には、通常研磨処理、有機溶媒での洗浄等の前
処理を施す。そして、この接合面に対して、通常数kg/c
m2以上に加圧した状態のままで接合処理を行う。
従来、本願発明に係る接合方法のような、一見非常に
簡単な接合方法が知られていなかったのは、次の(イ)
及び(ロ)の理由によるものと思われる。
(イ) 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合は、他
の金属と同様にロウ材の使用が不可欠であるとの固定観
念が広く存在したこと。
(ロ) ロウ材を使用して接着面を加圧すると、ほとん
ど全てのロウ材が接着面から排除されてしまうため、加
圧処理が全くされないか、または極めて不十分な加圧処
理しかされたことがなかったこと。
なお、チタンとグラファイトの接合方法に関しては、
特開昭61-111979号(グラファイトと高融点金属との接
合材料の製造方法)、及び特開平1-111783号(炭素とセ
ラミックス、炭素又は金属との接合構造)が知られてい
る。
しかしながら、前者(特開昭61-111979号)において
開示されている接合温度は1300〜1450℃と極めて高温で
あるのに対し、本願発明の接合温度は900℃〜1200℃と
低温であって、両者の接合温度は全く異なっている。そ
の理由は、前記1300〜1450℃のような高温においては、
接合界面のチタン炭化物濃度の上昇により、接合界面の
密着が阻害され接合が不可能となるためである。そのた
め、前者においては、V−Ti合金組成としてTi量を80%
以下に限定しているのである。この点本発明において
は、900℃〜1200℃と接合を低温で行うため、チタン量
が90%以上(純チタン)となっても接合界面のチタン炭
化物濃度が上昇し難く、又チタン、及びチタン合金の結
晶成長による塑性変形能の低下を防げるため接合界面の
密着化がスムーズに進行して接着が可能となるのであ
る。
又、後者(前記特開平1-111783号)には、固相拡散接
合を真空又は不活性ガス中で行うことが開示されている
ものの、接合温度が本願の900℃〜1200℃と比較して低
温(580℃〜640℃)であり、しかも炭素の濡れ性を改善
する目的で炭素部材に金属(Al合金、Cu合金、Ag合金等
のうち1種以上)を含浸させた部材を、炭素部材と金属
の間に中間材として使用することが必須条件であって、
本発明とは内容が全く異なっている。
従って本願は、従来全く知られていない接合温度を採
用して、純チタン、及びチタン合金(チタン量が90%以
上)と黒鉛とを強固に接合するための新たな接合方法を
開発したものである。
〈実施例〉 (1) 接合装置として、市販のホットプレス装置(第
1図)を用い、接合試料は第2図に示すようにa、bの
2種類の形状とした。
種々の接合条件により接合処理を施した後、aタイプ
の試料は、第3図の形状に加工後第4図の方法で、また
bタイプの試料は第5図に示す方法で引張り試験を行っ
た。
なお、接合前処理として、接合面は#1000のエメリー
紙で研磨した後、アセトン中で洗浄し接合装置(第1
図)にセットした。雰囲気が10-4Torr以下に達した後、
第6図に示すように、所定の温度、加圧力、時間で接合
処理を行った。
(2) 作製した接合試料に対し、前項の方法で引張り
試験を行い接合部の強度を調べた。引張り試験は室温で
行い、引張り速度は0.5mm/minとした。
なお、用いた黒鉛素材は、(株)エスイーシーのMG−
Y(巻末第1表中の黒鉛2)、及びMG−S(巻末第1表
中の黒鉛1)の2種類、チタン素材は工業用純チタン第
3種(CPTi、巻末第3表中のcp.TI)及びTi-6A1-4V合金
(6−4Ti、巻末第2,3表中の6−4Ti)の2種類でその
引張り強さを第1表(巻末以下同じ)に示す。
また、第2表及び第3表に各接合条件で作製した試料
の引張り試験結果を示す。
第2表及び第3表の結果によれば、本願発明の方法に
より黒鉛とチタンまたはチタン合金を接合した後、両者
を分離(分割)しようとすれば黒鉛部分に破壊(破断)
が起こることが分かる(第7図)。すなわち、黒鉛とチ
タンまたはチタン合金は、極めて強固に接合し、接合部
分の強度は素材以上の強度に達していることが分かる。
なお、第3表に示す引張試験の強度データが、第1表
の黒鉛素材の引張強度データより小さい値であるのは、
次の理由によるものである。
(イ) 第1表の黒鉛素材の引張強度データは、金属材
料引張試験片(JIS Z 2201)の1号試験片と同時に試験
片形状を用いて強度試験を行ったものである。この試験
方法によれば、黒鉛素材の強度試験片のいずれの部分に
も応力集中が生じない。
(ロ) これに対し、第3表の黒鉛素材の引張強度デー
タは、第2図(b)タイプに接着した試験片を、そのま
ま第5図に示す方法により引張試験を行って得られたも
のである。この試験方法によれば、黒鉛5とチタン6の
接着部、及び接着部周囲(角部)に大きな応力集中を生
じやすい。
(ハ) 従って、第3表の引張強度の値が第1表のそれ
より小さくても、黒鉛部が破断するのである。
(ニ) そして、第3表に示す結果の多くが接合面で破
断せず、第7図に示す破断形状を示していることは、接
合部の特性(接着力)が極めて優れていることを示して
いるのである。
(ホ) 一方、第2表の強度データが大きい値を示すの
は、接合部に応力集中が生じにくい第4図の(a)タイ
プ試験片を採用しているため、第1表の黒鉛素材強度に
近い値を示したものである。
〈発明の効果〉 以上のようにこの発明に係る黒鉛とチタンまたはチタ
ン合金との接合方法によれば、ロウ材を全く使用するこ
となく両者を固体(固相)状のままで極めて強固に接着
させることができるという効果を有し、その応用範囲は
極めて広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は接合装置(ホットプレス装置)を示す図(断面
図)、第2図は接合試料a及びbの形状を示す図(正面
図)、第3図は接合試料aの引張試験片の形状を示す図
(正面図)、第4図は接合試料aの引張り試験方法を示
す図(正面図)、第5図は接合試料bの引張り試験方法
を示す図(断面図)、第6図は接合プロセスを示す図、
第7図は接合試料bの試験片の破断形態を示す図(正面
図)である。 1……油圧シリンダー 2……ヒーター 3……熱電対 4……接合試料 5……黒鉛 6……チタンまたはチタン合金 7……真空ホンプ 8……ロードセル 9……破断面 なお、第7図中のTは接合温度を示し、FCは炉冷の略号
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒鉛と、チタンまたはチタン合金(チタン
    90重量%以上)とを接合(接着)させるに際し、両者の
    接合面を下記に記載する(A)、(B)、及び(C)の
    条件下に保持することを特徴とする黒鉛とチタンまたは
    チタン合金との接合方法。 (A) 真空下または不活性気体の存在下に保持するこ
    と。 (B) 加圧すること。 (C) 900℃〜1200℃の温度に保持すること。
JP1291021A 1989-11-10 1989-11-10 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法 Expired - Fee Related JP2676413B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1291021A JP2676413B2 (ja) 1989-11-10 1989-11-10 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1291021A JP2676413B2 (ja) 1989-11-10 1989-11-10 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03155483A JPH03155483A (ja) 1991-07-03
JP2676413B2 true JP2676413B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=17763429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1291021A Expired - Fee Related JP2676413B2 (ja) 1989-11-10 1989-11-10 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676413B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4926632B2 (ja) * 2006-09-27 2012-05-09 東洋炭素株式会社 タンタルと炭素結合物の製造方法、タンタルと炭素の傾斜組成構造及びタンタル−炭素複合体
CN114178638A (zh) * 2021-12-03 2022-03-15 湘潭大学 一种高强石墨管与钛合金管套接复合构件的焊接方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61111979A (ja) * 1984-11-07 1986-05-30 科学技術庁金属材料技術研究所長 グラフアイトと高融点金属との接合材料の製造方法
JPH01111783A (ja) * 1987-05-13 1989-04-28 Shin Meiwa Ind Co Ltd 炭素とセラミックス、炭素又は金属との接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03155483A (ja) 1991-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4838474A (en) Method of diffusion bonding of aluminum or alumina ceramics
US6528123B1 (en) Coating system to permit direct brazing of ceramics
JPS61158876A (ja) セラミツク対金属の直接液相結合
JPS62192295A (ja) セラミツク部品を相互にまたは金属からなる部品と結合するための軟質はんだ合金
JP5138879B2 (ja) 材料複合体
JPH0249267B2 (ja)
JPH0247428B2 (ja)
JP3040203B2 (ja) 高温安定性複合体及びその製法
US6315188B1 (en) Surface preparation for high purity alumina ceramics enabling direct brazing in hydrogen atmospheres
EP0301492B1 (en) Method for bonding cubic boron nitride sintered compact
JP2676413B2 (ja) 黒鉛とチタンまたはチタン合金との接合方法
JPH0520392B2 (ja)
JP3119906B2 (ja) 炭素系材料と金属の接合体
JPH0337165A (ja) セラミックスと金属との接合方法
JPS61183178A (ja) 窒化ケイ素セラミツクスと金属の接合方法
JPH0469035B2 (ja)
JP3215554B2 (ja) 熱膨張係数が異なる材料の接合方法
JPH0134954B2 (ja)
JPS59184778A (ja) セラミツク部材と金属部材との圧接方法
JP2000119072A (ja) 窒化硅素と炭素鋼の接合方法
JPH0337166A (ja) セラミックスと金属との接合方法
JP2001048670A (ja) セラミックス−金属接合体
JPH01111783A (ja) 炭素とセラミックス、炭素又は金属との接合構造
JP3352823B2 (ja) 炭化珪素セラミックスとシリコンとの接合方法
JPH07172944A (ja) 接着用組成物、接合体およびその接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees