JP2001219155A - 汚染土壌前処理方法およびその装置ならびに汚染土壌無害化処理方法 - Google Patents

汚染土壌前処理方法およびその装置ならびに汚染土壌無害化処理方法

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JP2001219155A
JP2001219155A JP2000028991A JP2000028991A JP2001219155A JP 2001219155 A JP2001219155 A JP 2001219155A JP 2000028991 A JP2000028991 A JP 2000028991A JP 2000028991 A JP2000028991 A JP 2000028991A JP 2001219155 A JP2001219155 A JP 2001219155A
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Japan
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soil
contaminated
contaminated soil
sieve
harmful substance
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JP2000028991A
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Koichi Kurita
耕一 栗田
Takashi Okai
隆 岡井
Keiji Yoshimura
敬二 吉村
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌の無害化処理にかかる手間やエネルギや
費用などをできるだけ抑制することが非常に強く求めら
れていた。 【解決手段】 有害物質の大部分を含む1mm以下(好
ましくは0.2mm以下)の粒径の微粒の土壌100f
を分別する分別手段として、内部に土壌100を投入さ
れる塔本体11と、この塔本体11内に高さ方向に沿っ
て間隔をあけて取り付けられて下方側ほどメッシュサイ
ズの小さくなる複数のふるい12a〜12cと、塔本体
11を振動させる加振機13と、分別された土壌100
a,100c,100e,100fを塔本体11から送
出する送出口14a〜14dと、塔本体11に取り付け
られて熱風101を送給して土壌100b,100dを
乾燥させる熱風送給機15a,15bとを備えて汚染土
壌前処理装置を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類や
ポリ塩化ビフェニル類等のハロゲン化有機化合物などの
ようなハロゲン化合物を含む有害物質で汚染された対象
領域の土壌を無害化処理する際の前処理方法およびその
装置ならびに無害化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイオキシン類やポリ塩化ビフェニル類
等のハロゲン化有機化合物などのようなハロゲン化合物
を含む有害物質で汚染された対象領域の土壌を無害化処
理する手段としては、焼却処理法、高温熱分解法、太陽
光線分解法、熱脱着分離法、化学分解法、光分解法、微
生物分解法などが知られている。このような各種の処理
技術の中で現在実用化されている焼却処理法による汚染
土壌処理装置の概略構成を図8に示す。
【0003】図8に示すように、汚染された対象領域の
土壌100を供給するコンベア111の下流側には、当
該土壌100を焼却処理するロータリキルン112の送
給シュート112bが連絡している。ロータリキルン1
12の本体112aの下部には、処理された土壌100
を送出する送出口112cが設けられている。ロータリ
キルン112の本体112aには、発生した排ガス10
4を送出する送気管113の一端側が連結されている。
送気管113の他端側には、排ガス104をさらに燃焼
処理するアフタバーナ114が連結されている。アフタ
バーナ114には、燃焼処理された排ガス104を送出
する送気管115の一端側が連結されている。
【0004】前記送気管115の他端側には、上記排ガ
ス104と洗浄水105とを混合するベンチュリ管11
6の一端側が連結されている。ベンチュリ管116の他
端側は、上方寄りから洗浄水105を内部に散水する洗
浄塔117の側面下方寄りに連結している。洗浄塔11
7内部の上記散水部分よりも下方側には、ダスト等のス
ラリを受けるトレイ118が設けられている。洗浄塔1
17内部の上記散水部分よりも上方側には、ミストエリ
ミネータ119が設けられている。
【0005】前記洗浄塔117の下部には、使用済みの
洗浄水105および前記スラリを排出する送出管120
の一端側が連結されている。送出管120の他端側は、
前記スラリを送り出すポンプ121および再送管122
を介して前記送気管115の他端側に連結されている。
送出管120の途中には、オーバフローした使用済みの
洗浄水103を系外に排出する排水管123が連結され
ている。
【0006】前記洗浄塔117の上部には、排気ダクト
124の一端側が連結されている。排気ダクト124の
他端側は、ファン125を介して煙突126に連結して
いる。
【0007】このような汚染土壌処理装置においては、
コンベア111を作動し、汚染された土壌100をロー
タリキルン112の送給シュート112bから本体11
2a内に供給すると、ロータリキルン112が当該土壌
100を焼却処理し(約1600℃)、当該土壌100
中に含まれている有害物質を分解する。無害化処理され
た土壌100は、ロータリキルン112の送出口112
cから外部に取り出される。
【0008】一方、土壌100の焼却処理に伴って発生
した排ガス104は、送気管113を介してアフタバー
ナ114に送られて燃焼処理された後、送気管115を
介してベンチュリ管116に洗浄水105と共に送り込
まれて混合されながら洗浄塔117の内部に送給され、
さらに、洗浄塔117の上方から散水される洗浄水10
5により水洗処理された後、排気ダクト124を介して
ファン125により煙突126から排気される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したような焼却処
理法においては、汚染された対象領域を掘り起こした土
壌100をすべて処理施設にまで搬送して高温(約16
00℃)で焼却処理した後、産業廃棄物として処理しな
ければならないため、多大な手間やエネルギや費用がか
かってしまっていた。
【0010】すなわち、土壌100は、法規上、掘り起
こされた現場から一旦搬出されると、産業廃棄物扱いと
なってしまうため、完全に無害化しても、当初の場所に
埋め戻すことができず、産業廃棄物としての処理を行わ
なければならなくなってしまうのである。
【0011】このため、土壌100の無害化処理にかか
る手間やエネルギや費用などをできるだけ抑制すること
が非常に強く求められていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明は、ハロゲン化合物を含む有害
物質で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分
を含む1mm以下の粒径の微粒の土壌を分別することを
特徴とする汚染土壌前処理方法である。さらに、0.2
mm以下の粒径の微粒の土壌を分別するとより好まし
い。
【0013】第二番目の発明は、第一番目の発明の汚染
土壌前処理方法において、メッシュサイズの異なる複数
のふるいを用いて微粒の前記土壌を分別することを特徴
とする。
【0014】第三番目の発明は、第二番目の発明の汚染
土壌前処理方法において、前記土壌を乾燥させながら分
別することを特徴とする。
【0015】第四番目の発明は、第三番目の発明の汚染
土壌前処理方法において、乾燥された前記土壌をマイナ
スに帯電させると共に、前記ふるいをマイナスに帯電さ
せて、当該土壌を分別することを特徴とする。
【0016】第五番目の発明は、第三番目の発明の汚染
土壌前処理方法において、乾燥された微粒の前記土壌を
マイナスに帯電させた後に静電分離することを特徴とす
る。
【0017】第六番目の発明は、第一番目から第五番目
のいずれかの発明の汚染土壌前処理方法で分別された微
粒の前記土壌のみを無害化処理することを特徴とする汚
染土壌無害化処理方法である。
【0018】第七番目の発明は、第六番目の発明の汚染
土壌無害化処理方法において、前記無害化処理が、微粒
の前記土壌から前記有害物質を有機溶媒で抽出した後、
当該有機溶媒に電子線を照射することにより、当該有害
物質を分解処理することを特徴とする。
【0019】第八番目の発明は、ハロゲン化合物を含む
有害物質で汚染された対象領域から、当該有害物質の大
部分を含む1mm以下の粒径の微粒の土壌を分別する分
別手段を備えていることを特徴とする汚染土壌前処理装
置である。さらに、前記分別手段が、0.2mm以下の
粒径の微粒の前記土壌を分別するとより好ましい。
【0020】第九番目の発明は、第八番目の発明の汚染
土壌前処理装置において、前記分別手段が、メッシュサ
イズの異なる複数のふるいを備えていることを特徴とす
る。
【0021】第十番目の発明は、第九番目の発明の汚染
土壌前処理装置において、前記土壌を乾燥させる乾燥手
段を設けたことを特徴とする。
【0022】第十一番目の発明は、第十番目の発明の汚
染土壌前処理装置において、前記乾燥手段が、熱風を送
給する熱風送給手段、熱線を照射する熱線照射手段、加
熱手段を備えた前記ふるい、のうちの少なくとも1つで
あることを特徴とする。
【0023】第十二番目の発明は、第十番目または第十
一番目の発明の汚染土壌前処理装置において、乾燥され
た前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手段と、前
記ふるいをマイナスに帯電させるふるい帯電手段とを備
えていることを特徴とする。
【0024】第十三番目の発明は、第十番目または第十
一番目の発明の汚染土壌前処理装置において、乾燥され
た前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手段と、マ
イナスに帯電した前記土壌を静電分離する静電分離手段
とを備えていることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明による汚染土壌前処理方法
およびその装置ならびに汚染土壌無害化処理方法の実施
の形態を以下に説明するが、本発明は以下の実施の形態
に限定されるものではない。
【0026】[第一番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置ならびに汚染土壌無害
化処理方法の第一番目の実施の形態を図1を用いて説明
する。図1は、汚染土壌前処理装置の概略構成図であ
る。
【0027】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図1に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなる複数のふるい12a〜
12cと、塔本体11を振動させる加振機13と、分別
された土壌100a,100c,100e,100fを
塔本体11から送出する送出口14a〜14dとを備え
ている。
【0028】さらに、塔本体11に取り付けられて、熱
風101を送給して土壌100b,100dを乾燥させ
る乾燥手段となる熱風送給手段である熱風送給機15
a,15bを備えている。
【0029】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0030】図1に示すように、フレームに振動可能に
支持された筒型をなす塔本体11の内部には、メッシュ
サイズの異なる複数(本実施の形態では3つ)のふるい
12a〜12cが当該塔本体11の内部を上下方向に仕
切るように所定の間隔をあけてそれぞれ設けられてお
り、これらふるい12a〜12cは、下方側のものほど
網目が小さくなっている。
【0031】具体的には、例えば、上段のふるい12a
は、メッシュサイズが1〜5mmであると好ましく(よ
り好ましくは3mm)、中段のふるい12bは、メッシ
ュサイズが0.5〜2mmであると好ましく(より好ま
しくは1mm)、下段のふるい12cは、メッシュサイ
ズが0.1〜1mmであると好ましい(より好ましくは
0.2mm)。
【0032】前記塔本体11の下部には、当該塔本体1
1を振動させる加振機13が取り付けられている。塔本
体11の側面の前記ふるい12a近傍部分には、当該ふ
るい12aのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌1
00aを送り出す送出口14aが設けられている。塔本
体11の側面の前記ふるい12b近傍部分には、前記ふ
るい12aを通過した土壌100bのうち、当該ふるい
12bのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌100
cを送り出す送出口14bが設けられている。塔本体1
1の側面の前記ふるい12c近傍部分には、前記ふるい
12bを通過した土壌100dのうち、当該ふるい12
cのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌100eを
送り出す送出口14cが設けられている。塔本体11の
側面の底部近傍部分には、前記ふるい12cを通過した
粒径の微粒の土壌100fを送り出す送出口14dが設
けられている。
【0033】前記塔本体11の側面の前記ふるい12
a,12b間には、熱風送給機15aが取り付けられて
いる。塔本体11の側面の前記ふるい12b,12c間
には、熱風送給機15bが取り付けられている。
【0034】なお、図1中、1は土壌100を搬送する
コンベア、2は送出口14a〜14cからの土壌100
a,100c,100eを受け取るコンテナ、3は送出
口14dからの土壌100fを受け取るコンテナであ
る。
【0035】このような汚染土壌前処理装置を使用した
汚染土壌前処理方法を次に説明する。
【0036】汚染された対象領域の現場に上記汚染土壌
前処理装置を設置し、熱風送給機15a,15bを作動
して塔本体11の内部に熱風(約80℃程度)104を
送給すると共に、加振機13を作動して塔本体11を振
動させ、前記コンベア1により、汚染領域を掘り起こし
た土壌100(表面から30cm程度)を塔本体11の
内部に上方から投入すると、土壌100は、上段のふる
い12aのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌10
0aが送出口14aからコンテナ2内に送り出され、当
該ふるい12aのメッシュサイズよりも小さい粒径の土
壌100bが当該ふるい12aを通過して中段のふるい
12b上に落下する。
【0037】前記ふるい12b上の土壌100bは、熱
風送給機15aからの熱風101により乾燥され、当該
ふるい12bのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌
100cが送出口14bからコンテナ2内に送り出さ
れ、当該ふるい12bのメッシュサイズよりも小さい粒
径の土壌100dが当該ふるい12bを通過して下段の
ふるい12c上に落下する。
【0038】続いて、前記土壌100dは、熱風送給機
14bからの熱風101によりさらに乾燥され、当該ふ
るい12cのメッシュサイズよりも大きい粒径の土壌1
00eが送出口14cからコンテナ2内に送り出され、
当該ふるい12cのメッシュサイズよりも小さい粒径の
微粒の土壌100fが当該ふるい12cを通過し、送出
口14dからコンテナ3内に送り出される。
【0039】このようにして粗粒の土壌100a,10
0c,100eと微粒の土壌100fとを分別したら、
微粒の土壌100fのみを処理施設に搬送して無害化処
理する一方、粗粒の土壌100a,100c,100e
を当初の場所に埋め戻す。
【0040】すなわち、ダイオキシン類やポリ塩化ビフ
ェニル類等のハロゲン化有機化合物などのようなハロゲ
ン化合物を含む有害物質は、土壌100中の有機物に付
着存在しており、さらに、そのほとんどが、土壌100
のなかでも粗粒のもの(粒径が1mmを超えるもの)に
付着せずに微粒のもの(粒径が1mm以下、特に0.2
mm以下のもの)に付着存在しているため、汚染された
土壌100から、粒径の小さい微粒の土壌100fを分
別して、この微粒の土壌100fのみを無害化処理する
ようにしたのである。
【0041】このため、対象領域から掘り起こした土壌
100のうち、上記有害物質のほとんどが付着している
粒径の小さい微粒の土壌100f(約30%)のみを処
理施設に搬送するだけで済む一方、有害物質がほとんど
付着していない粒径の大きい粗粒の土壌100a,10
0c,100e(約70%)を対象領域から搬出せずに
済むので、微粒の土壌100fのみを無害化処理するだ
けで済むと同時に、粗粒の土壌100a,100c,1
00eが産業廃棄物として扱われることなく当該土壌1
00a,100c,100eをそのまま当初の場所に埋
め戻すことができる。
【0042】したがって、土壌100の無害化処理にか
かる手間やエネルギや費用などを大幅に抑制することが
できる。
【0043】また、メッシュサイズの異なる複数のふる
い12a〜12cを次第に細かくなるように配設して、
土壌100を徐々に分級するようにしたので、メッシュ
が最も細かいふるい12cに対する目詰まりを大幅に抑
制することができ、作業効率を向上させることができ
る。
【0044】また、土壌100は、通常、含水率が20
〜30%程度あるため、網目の比較的細かいふるい12
b,12cに対して目詰まりを起こしやすい。このた
め、塔本体11内に熱風送給機15a,15bから熱風
101を送給することにより、土壌100b,100d
を乾燥させて(含水率2〜3%程度)、ふるい12b,
12cでの目詰まりを確実に抑制して土壌100fを分
別することができ、乾燥させない場合に比べて作業にか
かる時間を約30%短縮することができる。
【0045】なお、本実施の形態では、メッシュサイズ
の異なる3つのふるい12a〜12cを次第に細かくな
るように配設したが、その数は2つ以上あればよく、例
えば、土壌100の性状等によって、2つのふるいだけ
を用いたり、4つ以上のふるいを用いたりすればよい。
【0046】また、分別された粒径の大きい粗粒の土壌
100a,100c,100eは、ダイオキシン類やポ
リ塩化ビフェニル類等のハロゲン化有機化合物などのよ
うなハロゲン化合物を含む上記有害物質を極く僅かに含
有しているものの、その含有量が規定値(1ng−TQ
E/g以下)を十分に満たす程度であるため、埋め戻し
ても特に問題を生じることはない。
【0047】ここで、ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジ
ベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)およびポリ
塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、塩
素系化合物とある種の有機塩素化合物の燃焼時に微量発
生するといわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の数
によって一塩化物から八塩化物まであり、異性体にはP
CDDsで75種類、PCDFsで135種類におよ
び、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとし
て知られている。なお、有害な塩素化芳香族化合物とし
ては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有
機塩素化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香
族化合物(例えばクロルベンゼン類,クロロフェノール
およびクロロトルエン等)、塩素化アルキル化合物等)
が含まれており、灰中から除去する必要がある。なお、
ダイオキシン類とは、塩素化芳香族化合物のみならず、
Br−ダイオキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類や
コプラナーPCBも含まれる。
【0048】一方、ポリ塩化ビフェニル類(PCB類)
とは、ビフェニルに塩素原子が数個付加した化合物の総
称であり、塩素の置換数、置換位置により異性体がある
が、2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビ
フェニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表
的なものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオ
キシン類が発生するおそれがあるものとして知られてお
り、灰中から除去する必要がある。なお、コプラナーP
CBも含まれる。
【0049】また、分別された微粒の土壌100fの無
害化処理としては、前述した従来の技術で説明した汚染
土壌処理装置による焼却処理法を始めとして、高温熱分
解法、太陽光線分解法、熱脱着分離法、化学分解法、光
分解法、微生物分解法だけでなく、微粒の土壌100f
中の前記有害物質を有機溶媒で抽出した後、当該有機溶
媒に電子線を照射することにより、当該有害物質を分解
処理する溶媒抽出処理法が挙げられる。この溶媒抽出処
理法を適用した汚染土壌無害化処理方法の実施の形態を
図7を用いて次に説明する。図7は、汚染土壌無害化処
理方法を使用した汚染土壌無害化処理装置の概略構成図
である。
【0050】図7に示すように、本実施の形態では、土
壌100fをトルエン等の有機溶媒である抽出剤205
を加えて加熱・加圧し、前記有害物質を抽出して抽出液
Aを生成する抽出手段200と、この抽出手段200か
ら供給される抽出液Aを加熱して抽出剤205を回収す
ることにより抽出液Aを濃縮し、アルカリ性アルコール
溶媒207を加えて溶解させた処理液Bを生成する濃縮
槽206と、前記処理液Bを移送する移送手段72と、
前記移送手段72の処理液Bに向って電子線76を照射
する電子線照射手段75とを備え、処理液B中の有害物
質を脱ハロゲン化反応により分解処理するものであり、
次の第1〜6のステップから構成される。
【0051】第1ステップでは、抽出容器200内に土
壌100fと抽出剤205とを入れ密閉した後、加熱・
加圧し所定時間保持し、有害物質を抽出した抽出液Aを
生成する。
【0052】第2ステップでは、抽出液Aを加熱し、前
記抽出剤205を回収することにより有害物質を濃縮す
る。
【0053】第3ステップでは、濃縮された抽出液Aに
イソプロピルアルコール(IPA)および水酸化カリウ
ム(KOH)等を混合したアルカリ性アルコール溶媒2
07に溶かして処理液Bを生成する。
【0054】第4ステップでは、処理液Bを回転テーブ
ル72の凹溝71内で薄膜状の処理液71aに形成した
後、電子線76を照射して有害物質をほぼ全部分解す
る。
【0055】第5ステップでは、電子線76を照射され
た分解処理後の処理液71bを貯槽部78へ集め、加熱
することによって処理液中のアルコール溶媒207aを
回収する。
【0056】第6ステップでは、貯槽部78に残った無
害化された土壌100fを取り出し、廃棄処理する。
【0057】以下、更に装置構成の詳細を説明する。図
1に示すように、不活性ガス雰囲気の抽出容器201の
外周には、断熱材202が設けられている。断熱材20
2の内部には、加熱手段203が設けられている。この
抽出容器201内に土壌100fおよび抽出剤73を投
入し、加熱手段203によって加熱し、図示しない加圧
手段によって加圧することにより、土壌100f中の有
害物質を抽出することができる。
【0058】なお、抽出容器201は、上蓋201aお
よびシール用ガスケットがボルトを介して締結され、処
理物の投入、排出時に開閉できるようになっている。ま
た、抽出剤液面より上の空間には、窒素ガス等の不活性
ガスで酸素を排除しておくことができるようになってい
る。加熱手段203は、例えば、50〜200℃程度に
加熱するヒータであり、好ましくは150〜200℃
(10kg/cm2 G未満、好適には2〜8kg/cm
2 G)程度としている。前記抽出条件としては、ダイオ
キシン類等の再合成が起こらないようなマイルドな条件
とする。
【0059】前記抽出容器201の内部には、下方から
取り出される抽出液Aと抽出処理された土壌100fと
を分離するフィルタ201bが配設されており、抽出液
Aが抜き出された後に土壌100fが残り、この土壌1
00fは、別途、重金属回収または固定処理後、廃棄処
理される。固液分離された抽出液Aは、一部残渣を含む
ものである。
【0060】ここで、前記抽出剤205としては、加圧
抽出により有害物質を抽出処理するものであれば特に限
定されるものではないが、特にトルエンが好適である。
また、他の溶剤としては、例えば、ベンゼン、o−ジク
ロロベンゼン、クロロベンゼン、アセトン、アトニトリ
ル、DMSO、LSO(直鎖アルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム)等を例示することができる。
【0061】前記溶解槽206では、前記溶解槽200
から供給された抽出液Aを加熱コイル82により加熱
し、前記抽出剤205を管路83から抽出剤回収装置8
4へ回収することによって抽出液Aを濃縮している。前
記アルカリ性アルコール溶媒207は、イソプロピルア
ルコール等の溶媒207aと水酸化カリウム(KOH)
等のアルカリ207bとを混合したものであり、濃縮さ
れた前記抽出液Aに当該溶媒207を溶かして処理液B
(一部残渣を含む)を生成している。
【0062】ここで、前記アルカリ性アルコール溶媒2
07のアルカリの濃度は、特に限定されるものではない
が、例えば、KOHを用いた場合、0.1重量%〜飽和量
の範囲にすると好ましく、より好適には1〜10重量%
とするのがよい。これは、0.1重量%未満であると、ア
ルカリの添加効果がなく、飽和以上となると、更なる添
加効果がなく、共に好ましくないからである。また、水
酸化カリウム(KOH)の代わりに水酸化ナトリウム
(NaOH)等のアルカリを用いるようにしてもよい。
【0063】また、前記アルカリ性アルコール溶媒20
7のアルコールの代わりに、濃縮された前記処理液Aを
溶解できて回収可能な有機溶媒を用いるようにしてもよ
い。ここで、本発明において前記溶媒207aとして
は、イソプロピルアルコール(IPA:CH3 CH(O
H)CH3 )、エタノール等のアルコール系を用いるこ
とができ、特にイソプロピルアルコールは、メタノール
と比較すると水素供与性能が高く、電子線照射後の脱塩
素置換反応がよりスムーズに進行するので好ましい。
【0064】前記抽出剤回収装置84は、低真空ポンプ
(またはコンプレッサ)85と空冷ファン86と空冷タ
ンク87と等から構成されている。
【0065】処理液(一部の残渣を含む)Bは、駆動モ
ータMによって回転される円盤状の回転テーブル72
(例えば、直径が500〜1000φmm程度に小型化さ
れている。)の上面に形成された凹溝(その深さが数mm
程度に形成されている)73内へ供給手段70から供給
され、当該回転テーブル72の回転によって薄膜状の処
理液71aとなり、電子線照射装置75から電子線76
が照射されることにより有害物質が分解された後、スク
レーパ74により分解処理済の処理液(一部の残渣を含
む)71bとして貯蔵部78に貯蔵される。貯蔵部78
においては、分解処理済の処理液71bからイソプロピ
ルアルコール等の溶媒207を溶媒回収装置88へ管路
89を介して回収され、当該溶媒回収装置88は、低真
空ポンプ(またはコンプレッサ)90と空冷ファン91
と空冷タンク92と等から構成されている。
【0066】なお、図7中、93は、水冷エンジン94
の冷却水放熱用のラジエータ、95は、エンジン94に
よって駆動される自家発電機、96は、加熱コイル82
からラジエータ93への戻り配管、97は、エンジン9
4の冷却水(温水)を加熱コイル82へ送る供給配管、
98は、自家発電機95から発生した電力を制御部77
へ送る電力ケーブルである。
【0067】加熱コイル82は、溶解・抽出槽200、
濃縮・溶解槽206、貯蔵部78に各々設けられ、エン
ジン94の冷却水(温水)が供給配管97から各々並列
に送られて、熱交換に供した上記冷却水を戻り配管96
からラジエータ93へ循環させるように接続されてい
る。なお、前記溶解・抽出槽200および濃縮・溶解槽
206に回転羽根等の攪拌手段を適宜配設することによ
り、溶解効率または濃縮効率の向上を図ることができ
る。また、空冷ファン86および空冷タンク87を、他
の冷却手段として、冷却コイルおよび水冷タンクに置き
換えてもよく、この場合、冷却水および冷却水クーラ
は、本装置の一部として外部から水の供給を受けないも
のとする。
【0068】前記のように構成された分解処理装置によ
れば、第1ステップとして抽出剤205を用い高温高圧
下の条件の抽出槽200内で土壌100fから有害物質
が抽出され、抽出液Aが得られる。
【0069】第2ステップとして、有害物質の抽出され
た土壌100fと抽出液Aとに固液分離する。なお、土
壌100fの表面に付着した抽出液Aを取り除くため
に、新しい抽出剤205を投入して洗うこともできる
が、水を注入し、付着した抽出液Aを水の表面に浮かせ
て抽出液Aのみを回収することができる。
【0070】第3ステップとして、濃縮・溶解槽206
へ送られた抽出液Aを加熱コイル82によって加熱し、
前記抽出剤205を管路83から回収装置84の低真空
ポンプ(またはコンプレッサ)85によって空冷タンク
87へ回収することにより、有害物質を含有する抽出剤
205(一部残渣を含む)が濃縮される。この抽出剤2
05は、再利用に供される。
【0071】第4ステップとして、濃縮された抽出液A
が溶媒207によって溶解され、処理液B(一部残渣を
含む)が生成される。この処理液Bが、例えば約1リッ
トル/分の一定量で供給管70から回転テーブル72の
凹溝73へ供給されると、例えば30rpmの回転速度
で回転テーブル72が回転しており、次第に薄膜状の処
理液71aとなり、略3/4回転した位置まで来ると上
方から電子線76が照射される。この電子線76は、制
御部77からの制御信号が電子線照射装置75へ送られ
て、電子線エネルギー、吸収線量などが調整される。
【0072】第5ステップとして、電子線76が薄膜状
の処理液71a(一部の残渣を含む)へ向けて照射され
ることによって、処理液71a中の有害物質がほぼ全部
分解される。この分解処理された処理液(一部の残渣を
含む)71bは、回転しながらスクレーパ74によって
凹溝73から取り出され貯蔵部78へ貯められる。
【0073】貯蔵部78へ貯められた処理液71bは、
加熱コイル82によって加熱されることにより、溶媒2
07の内のイソプロピルアルコール等の溶媒207aが
管路89から溶媒回収装置88の低真空ポンプ(または
コンプレッサ)90によって空冷タンク92へ回収され
る。この溶媒207aは、再利用に供される。
【0074】第6ステップとして、貯蔵部78に残った
無害化された土壌100fを取り出し、廃棄処理する。
【0075】なお、前記電源として自家発電機95から
の電力が各機器および制御部77へ送られ、エンジン9
4の冷却水(温水)が供給配管97から各加熱コイル8
2へ送られ熱源として利用された後、戻り配管96から
ラジエータ93へ帰り循環利用されている。
【0076】上述した構成による無害化処理によれば、
より少量の線量の電子線で、ハロゲン化合物を99%以
上低減させることが可能となる。
【0077】また、溶解・抽出槽200、濃縮・溶解槽
206、抽出剤回収装置84、溶媒回収装置88、回転
テーブル72、電子線照射装置75、貯蔵部78等の構
成機器がすべて常温近傍で運転されるので、熱エネルギ
損失が少なく、ハンドリング操作を安全に行うことがで
きる。
【0078】よって、有害物質をほぼ完全に抽出して分
解処理することができる。
【0079】また、電子線照射による有害物質の分解処
理が常温近傍において行われる設備構成としたので、熱
エネルギ損失が少なく操作を安全に行うことができ、運
転費を従来方式に比べて大幅に低減させることができ
る。
【0080】また、自家発電機95によって電力を賄
い、水など本装置以外からユーティリティを必要とせ
ず、エンジン94の冷却水(温水)を加熱コイル82の
熱源として利用するので、エネルギ消費が少ない。
【0081】また、アルカリ性アルコール溶媒207で
希釈した有害物質に、いわゆる無水状態(水分含量:0.
01重量%以下)で電子線76を照射しているので、低
い照射量で有害物質中のハロゲン元素を解離させ、解離
したハロゲン元素をアルカリ溶液の金属イオンと反応さ
せて、例えばKCl(固形分)を生成させ、塩として沈
殿除去することができる。
【0082】なお、上述した処理法によれば、例えば、
土壌100f中の有害物質の濃度が50ng/gの場
合、約500kGy以下、好ましくは300kGy以下
の吸収線量で分解が可能となる。
【0083】このような上述した処理法は、従来の高い
エネルギー量での照射(約1000kGy程度のγ線照
射)による有害物質の分解処理のように、環状構造中の
酸素原子に作用して環状構造を開いてベンゼン環に塩素
を残存したままバラバラに分解するものとは異なる。
【0084】したがって、上述したような分解処理法で
は、土壌100fから抽出された有害物質からハロゲン
元素が完全に解離しているので、再合成による有害物質
の生成が全くなくなるようになる。
【0085】また、上述したような汚染土壌無害化処理
装置は、小型化によって搬送可能となっており、トラッ
クまたは移動台車に搭載し、自家発電機95を備え、電
力、水など本装置以外からのユーティリティを必要とし
ないので、先に説明した汚染土壌前処理装置と共に対象
領域の現場にまで搬送して、微粒の土壌100fの無害
化処理を現場で行えば、無害化処理された土壌100f
も当初の場所に埋め戻すことができ、無害化処理にかか
る手間やエネルギや費用などをさらに大幅に抑制するこ
とができる。
【0086】[第二番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置の第二番目の実施の形
態を図2を用いて説明する。図2は、汚染土壌前処理装
置の概略構成図である。ただし、前述した第一番目の実
施の形態と同様な部材については、前述した第一番目の
実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を用いるこ
とにより、その説明を省略する。
【0087】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図2に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなる複数のふるい12a〜
12cと、塔本体11を振動させる加振機13と、分別
された土壌100a,100c,100e,100fを
塔本体11から送出する送出口14a〜14dとを備え
ている。
【0088】さらに、塔本体11に取り付けられて、赤
外線などの熱線102を照射して土壌100b,100
dを乾燥させる乾燥手段となる熱線照射手段である加熱
ランプ25a,25bを備えている。
【0089】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0090】図2に示すように、塔本体11の側面のふ
るい12a,12b間には、赤外線等の熱線102を照
射するハロゲンランプなどのような加熱ランプ25aが
取り付けられている。塔本体11の側面のふるい12
b,12c間には、加熱ランプ25bが取り付けられて
いる。
【0091】つまり、本実施の形態は、前述した第一番
目の実施の形態の熱風送給機15a,15bに代えて、
加熱ランプ25a,25bを用いるようにしたのであ
る。
【0092】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、熱線102により土壌
100b,100dを乾燥させるようにしたので、有害
物質の付着した粒径の小さい土壌100fの飛散を大幅
に抑制することができる。
【0093】[第三番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置の第三番目の実施の形
態を図3を用いて説明する。図3は、汚染土壌前処理装
置の概略構成図である。ただし、前述した第一,二番目
の実施の形態と同様な部材については、前述した第一,
二番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0094】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図3に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなる複数のふるい12a〜
12cと、塔本体11を振動させる加振機13と、分別
された土壌100a,100c,100e,100fを
塔本体11から送出する送出口14a〜14dとを備え
ている。
【0095】さらに、塔本体11のふるい12a,12
b間に取り付けられて、熱風101を送給して土壌10
0bを乾燥させる熱風送給手段である熱風送給機15a
と、塔本体11のふるい12b,12c間に取り付けら
れて、赤外線などの熱線102を照射して土壌100d
を乾燥させる熱線照射手段である加熱ランプ25bとを
備えている。
【0096】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0097】図3に示すように、塔本体11の側面のふ
るい12a,12b間には、熱風送給機15aが取り付
けられている。塔本体11の側面のふるい12b,12
c間には、加熱ランプ25bが取り付けられている。
【0098】つまり、本実施の形態は、比較的大きな粒
径で十分に乾燥していない土壌100bの乾燥には、加
熱力の大きい熱風送給機15aを用い、比較的小さな粒
径で比較的乾燥した土壌100dの乾燥には、静的な加
熱力の加熱ランプ25bを用いるようにしたのである。
【0099】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、土壌100bを効率よ
く乾燥させながらも、微粒の土壌100fの飛散を大幅
に抑制することができる。
【0100】[第四番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置の第四番目の実施の形
態を図4を用いて説明する。図4は、汚染土壌前処理装
置の概略構成図である。ただし、前述した第一〜三番目
の実施の形態と同様な部材については、前述した第一〜
三番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0101】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図4に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなるカーボン製またはセラ
ミックス製の複数のふるい42a〜42cと、塔本体1
1を振動させる加振機13と、分別された土壌100
a,100c,100e,100fを塔本体11から送
出する送出口14a〜14dとを備えている。
【0102】さらに、塔本体11のふるい12a,12
b間に取り付けられて、熱風101を送給して土壌10
0bを乾燥させる熱風送給手段である熱風送給機15a
と、塔本体11のふるい12b,12c間に取り付けら
れて、赤外線などの熱線102を照射して土壌100d
を乾燥させる熱線照射手段である加熱ランプ25bと、
前記ふるい42a〜42cに接続されて、当該ふるい4
2a〜42cを加熱する加熱手段である電源46とを備
えている。
【0103】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0104】図4に示すように、カーボン製またはセラ
ミックス製の各ふるい42a〜42cは、電源46にそ
れぞれ接続されており、当該電源46を作動させること
により、加熱されるようになっている。
【0105】つまり、本実施の形態では、土壌100を
分別するふるい42a〜42cでも土壌100b,10
0d,100fを加熱乾燥させるようにしたのである。
【0106】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第三番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、ふるい42a〜42c
の網目に入り込んだ土壌100b,100d,100f
を短時間で確実に乾燥させることができるので、前述し
た第三番目の実施の形態の場合よりも土壌100b,1
00d,100fをより確実に乾燥させることができ、
ふるい42a〜42cでの目詰まりをさらに確実に抑制
することができる。
【0107】[第五番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置の第五番目の実施の形
態を図5を用いて説明する。図5は、汚染土壌前処理装
置の概略構成図である。ただし、前述した第一〜四番目
の実施の形態と同様な部材については、前述した第一〜
四番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0108】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図5に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなる複数のふるい12a,
12b,42cと、塔本体11を振動させる加振機13
と、分別された土壌100a,100c,100e,1
00fを塔本体11から送出する送出口14a〜14d
とを備えている。
【0109】さらに、塔本体11のふるい12a,12
b間に取り付けられて、熱風101を送給して土壌10
0bを乾燥させる熱風送給手段である熱風送給機15a
と、塔本体11のふるい12b,12c間に取り付けら
れて、赤外線などの熱線102を照射して土壌100d
を乾燥させる熱線照射手段である加熱ランプ25bと、
乾燥された土壌100dをマイナスに帯電させる土壌帯
電手段として、塔本体11の前記ふるい12b,42c
間に取り付けられた針電極57と、針電極57に接続さ
れて、当該針電極57から電子106を放出させる電源
58と、ふるい42cをマイナスに帯電させるふるい帯
電手段である電源56とを備えている。
【0110】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0111】図5に示すように、塔本体11の側面のふ
るい12b,42c間には、針電極57が取り付けられ
ている。針電極57は、電源58に接続されており、当
該電源58の作動により、先端から電子103を放出す
ることができるようになっている。一方、ふるい42c
には、当該ふるい42cにマイナスの高電圧を印加する
電源56が接続されており、当該ふるい42cは、マイ
ナスに帯電するようになっている。なお、図4中、59
はゴムや樹脂等の高分子材料などからなる絶縁体であ
る。
【0112】このような汚染土壌前処理装置では、前述
した実施の形態の場合と同様に、塔本体11内に土壌1
00を投入し、加振機13を作動して塔本体11を振動
させ、土壌100を土壌100a,100bに分別し、
土壌100bを土壌100c,100dに分別する一
方、前記電源58を作動して針電極57から電子103
を放出すると共に、前記電源56を作動してふるい42
cをマイナスに帯電させると、上記電子103が空気中
の分子をマイナスイオン化し、マイナスイオン化された
分子が土壌100dに吸着し、当該土壌100dがマイ
ナスに帯電するため、当該土壌100dは、マイナスに
帯電するふるい42cと反発するようになる。
【0113】すなわち、土壌100dは、通常、プラス
に帯電しており、乾燥すると(含水率が低いと)電気抵
抗が大きくなる(電子が移動しにくくなる)ため、マイ
ナスイオン化された空気中の分子が吸着していき、最終
的にマイナスに帯電してしまうのである。
【0114】このため、マイナスに帯電した土壌100
dとマイナスに帯電したふるい42cとは反発するよう
になるので、土壌100fは、ふるい42cの網目に付
着残留することなくふるい42cから落下し、送出口1
4dからコンテナ3内に送り出される。
【0115】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第三番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、ふるい42cおよび土
壌100fの両者共にマイナスに帯電しているので、ふ
るい42cの網目に対する土壌100fの目詰まりをさ
らに確実に抑制することができ、処理効率をさらに向上
させることができる。
【0116】[第六番目の実施の形態]本発明による汚
染土壌前処理方法およびその装置の第六番目の実施の形
態を図6を用いて説明する。図6は、汚染土壌前処理装
置の概略構成図である。ただし、前述した第一〜五番目
の実施の形態と同様な部材については、前述した第一〜
五番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0117】本実施の形態による汚染土壌前処理装置
は、図6に示すように、ハロゲン化合物を含む有害物質
で汚染された対象領域から、当該有害物質の大部分を含
む1mm以下(好ましくは0.2mm以下)の粒径の微
粒の土壌100fを分別する分別手段として、内部に土
壌100を投入される塔本体11と、この塔本体11内
に高さ方向に沿って間隔をあけて取り付けられて下方側
ほどメッシュサイズの小さくなる複数のふるい12a,
12b,42cと、塔本体11を振動させる加振機13
と、分別された土壌100a,100c,100e,1
00fを塔本体11から送出する送出口14a〜14d
とを備えている。
【0118】さらに、塔本体11のふるい12a,12
b間に取り付けられて、熱風101を送給して土壌10
0bを乾燥させる熱風送給手段である熱風送給機15a
と、塔本体11のふるい12b,12c間に取り付けら
れて、赤外線などの熱線102を照射して土壌100d
を乾燥させる熱線照射手段である加熱ランプ25bと、
乾燥された土壌100dをマイナスに帯電させる土壌帯
電手段として、塔本体11の前記ふるい12b,42c
間に取り付けられた針電極57と、針電極57に接続さ
れて、当該針電極57から電子106を放出させる電源
58と、ふるい42cをマイナスに帯電させるふるい帯
電手段である電源56とを備えている。
【0119】さらに、マイナスに帯電した微粒の土壌1
00fを静電分離する静電分離手段として、前記送出口
14dから送出された微粒の土壌100fを所定量ずつ
落下させる落下装置61と、この落下装置61から落下
された微粒の土壌100fを静電分離する静電分離装置
本体62とを備えている。
【0120】このような本実施の形態の汚染土壌前処理
装置をより具体的に以下に説明する。
【0121】図6に示すように、前記送出口14dは、
分別された土壌100fを所定量ずつ落下させる落下装
置61に連絡している。この落下装置61は、ふるい4
2cと同様なメッシュサイズをなすふるい61aと、こ
のふるい61aを振動させる加振機61bとを備えてな
っている。
【0122】前記落下装置61のふるい61aの下方に
は、静電分離装置本体62が配設されている。この静電
分離装置本体62は、下方側ほど距離をあけるように対
向配置された一対の電極板62a,62bと、これら電
極板62a,62b間に電圧を印加する電源62cとを
備えてなっている。
【0123】前記静電分離装置本体62の電極板62
a,62b間の下方には、3つのコンテナ4〜6が前記
電極板62a,62bの対向方向に沿って配設されてい
る。
【0124】このような汚染土壌前処理装置では、前述
した第五番目の実施の形態の場合と同様に土壌100を
分別し、土壌100fを送出口14dから落下装置61
のふるい61a上に送り出し、加振機61bを作動して
ふるい61a上の土壌100fを所定量ずつ落下させる
一方、静電分離装置本体62の電源62cを作動して電
極板62a,62b間に電圧を印加すると、前記土壌1
00fのうち、ハロゲン化合物の付着の多い土壌100
faは、正極となる電極板62a側に引き寄せられ、電
極板62a側のコンテナ4内に落下すると共に、ハロゲ
ン化合物の付着の少ない土壌100fbは、中央側のコ
ンテナ5内に落下し、ハロゲン化合物の付着のない土壌
100fcは、電極板62b側のコンテナ6内に落下す
る。
【0125】すなわち、ハロゲン化合物は、電子を吸引
しやすく、マイナスに帯電しやすいことから、ダイオキ
シン類やPCB類等のハロゲン化有機化合物やその原料
および前駆体などのようなハロゲン化合物の付着した土
壌100fa,100fbは、前記針電極57から放出
された電子103により、ハロゲン化合物の付着のない
土壌100fcよりもマイナスに大きく帯電しているた
め、静電分離装置本体62の電極板62a,62b間を
通過させられることにより、正極となる電極板62a側
に引き寄せられ、ハロゲン化合物の付着のない土壌10
0fcと分離されるのである。
【0126】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第五番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、粒径の小さい土壌10
0fから、ハロゲン化合物の付着した土壌100fa,
100fbをさらに分別することができるので、土壌1
00の無害化処理にかかる手間やエネルギや費用などを
さらに抑制することができる。
【0127】なお、静電分離装置本体62の分離能力に
よっては、ハロゲン化合物の付着のした土壌100f
a,100fbと、ハロゲン化合物の付着のない土壌1
00fcとが中間のコンテナ4内に混在してしまう場合
がある。このため、当該コンテナ4内に落下した土壌1
00fを前記送出口14dから送出された土壌100f
と共に落下装置61に再び供給し、静電分離装置本体6
2で再度静電分離すれば、ハロゲン化合物の付着した土
壌100fa,100fbとハロゲン化合物の付着のな
い土壌100fcとをより正確に分離することが可能で
ある。
【0128】
【発明の効果】第一番目の発明による汚染土壌前処理方
法は、ハロゲン化合物を含む有害物質で汚染された対象
領域から、当該有害物質の大部分を含む1mm以下の粒
径の微粒の土壌を分別することにより、有害物質のほと
んどが付着している土壌と有害物質がほとんど付着して
いない土壌とに分けることができるので、無害化処理を
行う土壌の量を大幅に削減することができる。
【0129】第二番目の発明による汚染土壌前処理方法
は、第一番目の発明において、メッシュサイズの異なる
複数のふるいを用いて微粒の前記土壌を分別するので、
ふるいの目詰まりを抑制しながら分別を簡単に行うこと
ができる。
【0130】第三番目の発明による汚染土壌前処理方法
は、第二番目の発明において、前記土壌を乾燥させなが
ら分別するので、ふるいを目詰まりさせることなく分別
することができ、作業効率を向上させることができる。
【0131】第四番目の発明による汚染土壌前処理方法
は、第三番目の発明において、乾燥された前記土壌をマ
イナスに帯電させると共に、前記ふるいをマイナスに帯
電させて、当該土壌を分別することにより、土壌とふる
いの網目との間に反発力を生じさせることができるの
で、ふるいの目詰まりをより確実に防止することがで
き、作業効率をさらに向上させることができる。
【0132】第五番目の発明による汚染土壌前処理方法
は、第三番目の発明において、乾燥された微粒の前記土
壌をマイナスに帯電させた後に静電分離することによ
り、ハロゲン化合物を含む有害物質の付着した土壌をさ
らに分別することができるので、無害化処理を行う土壌
の量をさらに削減することができる。
【0133】第六番目の発明による汚染土壌無害化処理
方法は、第一番目から第五番目のいずれかの発明の汚染
土壌前処理方法で分別された微粒の前記土壌のみを無害
化処理するので、無害化処理にかかる手間やエネルギや
費用などを大幅に抑制することができる。
【0134】第七番目の発明による汚染土壌無害化処理
方法は、第六番目の発明において、前記無害化処理が、
微粒の前記土壌から前記有害物質を有機溶媒で抽出した
後、当該有機溶媒に電子線を照射することにより、当該
有害物質を分解処理することから、無害化処理を簡単に
低コストで行うことができる。
【0135】第八番目の発明による汚染土壌前処理装置
は、ハロゲン化合物を含む有害物質で汚染された対象領
域から、当該有害物質の大部分を含む1mm以下の粒径
の微粒の土壌を分別する分別手段を備えているので、分
別手段で土壌を分別することにより、有害物質のほとん
どが付着している土壌と有害物質がほとんど付着してい
ない土壌とに分けることができ、無害化処理を行う土壌
の量を大幅に削減することができる。
【0136】第九番目の発明による汚染土壌前処理装置
は、第八番目の発明において、前記分別手段が、メッシ
ュサイズの異なる複数のふるいを備えていることから、
土壌を粒径の大きいものから順に取り除くことができる
ので、ふるいの目詰まりを抑制しながら分別を簡単に行
うことができる。
【0137】第十番目の発明による汚染土壌前処理装置
は、第九番目の発明において、前記土壌を乾燥させる乾
燥手段を設けたことから、乾燥手段で土壌を乾燥させる
ことにより、ふるいを目詰まりさせることなく分別する
ことができ、作業効率を向上させることができる。
【0138】第十一番目の発明による汚染土壌前処理装
置は、第十番目の発明において、前記乾燥手段が、熱風
を送給する熱風送給手段、熱線を照射する熱線照射手
段、加熱手段を備えた前記ふるい、のうちの少なくとも
1つであるので、熱風送給手段を用いれば、土壌の乾燥
を効率よく行うことができ、熱線照射手段を用いれば、
粒径の小さい土壌の飛散を防止しながら土壌を乾燥させ
ることができ、加熱可能なふるいを用いれば、網目に入
り込んだ土壌を確実に乾燥させることができる。
【0139】第十二番目の発明による汚染土壌前処理装
置は、第十番目または第十一番目の発明において、乾燥
された前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手段
と、前記ふるいをマイナスに帯電させるふるい帯電手段
とを備えていることから、土壌帯電手段で土壌をマイナ
スに帯電させ、ふるい帯電手段でふるいをマイナスに帯
電させるこにより、土壌とふるいの網目との間に反発力
を生じさせながら分別することができるので、ふるいの
目詰まりをより確実に防止することができ、作業効率を
さらに向上させることができる。
【0140】第十三番目の発明による汚染土壌前処理装
置は、第十番目または第十一番目の発明において、乾燥
された前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手段
と、マイナスに帯電した前記土壌を静電分離する静電分
離手段とを備えていることから、土壌帯電手段で土壌を
マイナスに帯電させた後、静電分離手段で土壌を静電分
離することにより、ハロゲン化合物を含む有害物質の付
着した土壌をさらに分別することができるので、無害化
処理を行う土壌の量をさらに削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による汚染土壌前処理装置の第一番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明による汚染土壌前処理装置の第二番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図3】本発明による汚染土壌前処理装置の第三番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図4】本発明による汚染土壌前処理装置の第四番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図5】本発明による汚染土壌前処理装置の第五番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図6】本発明による汚染土壌前処理装置の第六番目の
実施の形態の概略構成図である。
【図7】本発明による汚染土壌無害化処理方法を使用し
た汚染土壌無害化処理装置の実施の形態の概略構成図で
ある。
【図8】焼却処理法による汚染土壌処理装置の概略構成
図である。
【符号の説明】
1 コンベア 2〜6 コンテナ 11 塔本体 12a〜12c,42a〜42c ふるい 13 加振機 14a〜14d 送出口 15a,15b 熱風送給機 25a,25b 加熱ランプ 46,56,58 電源 57 針電極 59 絶縁体 61 落下装置 61a ふるい 61b 加振機 62 静電分離装置本体 62a,62b 電極板 62c 電源 71a 薄膜状の処理液 71b 分解処理済の処理液 72 移送手段 73 凹溝 74 スクレーパ 75 電子線照射手段 76 電子線 77 制御部 78 貯蔵部 81 濾液槽 82 コイル 83 管路 84 回収装置 85 低真空ポンプ(またはコンプレッサ) 86 空冷ファン 87 空冷タンク 88 溶媒回収装置 89 管路 90 低真空ポンプ(またはコンプレッサ) 91 空冷ファン 92 空冷タンク 93 ラジエータ 94 空冷エンジン 95 自家発電機 96 戻り配管 97 供給配管 98 電力ケーブル 100,100a〜100f,100fa〜100fc
土壌 101 熱風 102 熱線 103 電子 200 抽出槽 201 抽出容器 201a 上蓋 201b フィルタ 202 断熱材 203 加熱手段 205 抽出剤 206 濃縮・溶解槽 207 アルカリ性アルコール溶媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 敬二 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB06 CA08 CA09 CA22 CA41 CA42 CA43 CA44 CB31 CB36 CB50 CC04 CC12 DA03 DA20 4D021 AA01 AB02 AC10 BA18 CA07 CB11 DA13 DA14 DB01 DB02 DB20 EA10 EB03 4D054 HA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化合物を含む有害物質で汚染さ
    れた対象領域から、当該有害物質の大部分を含む1mm
    以下の粒径の微粒の土壌を分別することを特徴とする汚
    染土壌前処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 メッシュサイズの異なる複数のふるいを用いて微粒の前
    記土壌を分別することを特徴とする汚染土壌前処理方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記土壌を乾燥させながら分別することを特徴とする汚
    染土壌前処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 乾燥された前記土壌をマイナスに帯電させると共に、前
    記ふるいをマイナスに帯電させて、当該土壌を分別する
    ことを特徴とする汚染土壌前処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 乾燥された微粒の前記土壌をマイナスに帯電させた後に
    静電分離することを特徴とする汚染土壌前処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかの汚染土壌前
    処理方法で分別された微粒の前記土壌のみを無害化処理
    することを特徴とする汚染土壌無害化処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記無害化処理が、微粒の前記土壌から前記有害物質を
    有機溶媒で抽出した後、当該有機溶媒に電子線を照射す
    ることにより、当該有害物質を分解処理することを特徴
    とする汚染土壌無害化処理方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲン化合物を含む有害物質で汚染さ
    れた対象領域から、当該有害物質の大部分を含む1mm
    以下の粒径の微粒の土壌を分別する分別手段を備えてい
    ることを特徴とする汚染土壌前処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記分別手段が、メッシュサイズの異なる複数のふるい
    を備えていることを特徴とする汚染土壌前処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記土壌を乾燥させる乾燥手段を設けたことを特徴とす
    る汚染土壌前処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記乾燥手段が、熱風を送給する熱風送給手段、熱線を
    照射する熱線照射手段、加熱手段を備えた前記ふるい、
    のうちの少なくとも1つであることを特徴とする汚染土
    壌前処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11において、 乾燥された前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手
    段と、 前記ふるいをマイナスに帯電させるふるい帯電手段とを
    備えていることを特徴とする汚染土壌前処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項10または11において、 乾燥された前記土壌をマイナスに帯電させる土壌帯電手
    段と、 マイナスに帯電した前記土壌を静電分離する静電分離手
    段とを備えていることを特徴とする汚染土壌前処理装
    置。
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