JP2002210434A - ハロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置 - Google Patents

ハロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置

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JP2002210434A
JP2002210434A JP2001115002A JP2001115002A JP2002210434A JP 2002210434 A JP2002210434 A JP 2002210434A JP 2001115002 A JP2001115002 A JP 2001115002A JP 2001115002 A JP2001115002 A JP 2001115002A JP 2002210434 A JP2002210434 A JP 2002210434A
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ozone
decomposing
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Keiji Yoshimura
敬二 吉村
Koichi Kurita
耕一 栗田
Kozo Iida
耕三 飯田
Ikuo Wakamoto
郁夫 若元
Hiroyuki Ozora
弘幸 大空
Takashi Okai
隆 岡井
Shinya Tachibana
晋也 立花
Hiroaki Ogasawara
弘明 小笠原
Kenji Hara
謙治 原
Keiichi Hori
恵一 堀
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで簡単にハロゲン化有機化合物を分
解処理することができるハロゲン化有機化合物の分解処
理方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 ダイオキシン類を含有する灰1を供給器
12に載せてベルトコンベア11のベルト11aを走行
させ、ベルト11a上に灰1を所定量ずつ供給して膜状
に移送し、電子線照射装置13から電子線2を照射し
て、灰1中のダイオキシン類を励起させて活性化し、オ
ゾン反応器14内でオゾン3と接触させることにより、
ダイオキシン類とオゾン3とを反応させて、ダイオキシ
ン類を酸化分解させた後、回収箱15に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化有機化
合物の分解処理方法およびその装置に関し、特に、焼却
炉等から発生する飛灰や焼却灰、土壌、これらを含んだ
コンクリート破砕粉等の粒子状物等に含まれているダイ
オキシン類やポリ塩化ビフェニル類等のようなハロゲン
化有機化合物を分解して無害化するものである。
【0002】
【従来の技術】焼却炉等から発生する飛灰や焼却灰、土
壌、これらを含んだコンクリート破砕粉等の粒子状物等
に含まれているダイオキシン類やポリ塩化ビフェニル類
等のようなハロゲン化有機化合物を分解して無害化する
従来のハロゲン化有機化合物の分解処理装置の概略構成
を図18,19に示す。
【0003】図18に示した分解処理装置は、飛灰や焼
却灰等のような灰を電気抵抗溶融で加熱溶融して、ハロ
ゲン化有機化合物を高温加熱分解するものである。この
装置は、ホッパ210からスクリュ供給機211を介し
て電気抵抗溶融炉212内に灰1を投入すると、当該灰
1を溶解ヒータ213および加熱ヒータ214で高温加
熱して溶融することにより(約1300〜1400
℃)、ハロゲン化有機化合物を高温加熱分解した後、コ
ンベア215を介して排出槽216へ灰1を排出する。
一方、電気抵抗溶融炉212内で発生したガスは、排出
管217を介してバグフィルタ218を流通してダスト
が回収された後、スクラバ219で清浄化されてから系
外へ排出される。
【0004】また、図19に示した分解処理装置は、低
酸素濃度雰囲気中でハロゲン化有機化合物を加熱分解す
るものである。この装置は、ホッパ220から熱分解炉
221に灰1を投入すると共に、熱分解炉221内に窒
素4を供給し、外部ヒータ222で熱分解炉221内を
加熱することにより(約400〜500℃)、ハロゲン
化有機化合物を低酸素濃度雰囲気中で加熱分解処理した
後(約1時間)、処理した灰1をクーラ223で冷却し
てから外部に排出する。一方、熱分解炉221内で発生
したガスは、バグフィルタ224を流通してダストが回
収された後、スクラバ225で清浄化されてから系外へ
排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したような従来の
分解処理装置においては、灰1を高温加熱して(数百〜
千数百度)ハロゲン化有機化合物を高温加熱分解するた
め、装置構成が大がかりとなってしまうと共に、高温で
のハンドリング操作が必要であることから、設備コスト
ばかりか処理コストも高くなっていた。
【0006】このようなことから、本発明は、低コスト
で簡単にハロゲン化有機化合物を分解処理することがで
きるハロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明によるハロゲン化有機化合物の
分解処理方法は、ハロゲン化有機化合物を含有する処理
対象物に電子線を照射して当該ハロゲン化有機化合物を
励起させてオゾンと反応させることにより、当該ハロゲ
ン化有機化合物を分解させることを特徴とする。
【0008】第二番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を膜状にして電子線を照射して、前記ハロゲン
化有機化合物を励起させてオゾンと反応させることを特
徴とする。
【0009】第三番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を拡散させながら電子線を照射して、前記ハロ
ゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応させること
を特徴とする。
【0010】第四番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を旋回流で移動させながら電子線を照射して、
前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応さ
せることを特徴とする。
【0011】第五番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物に電子線を照射して前記ハロゲン化有機化合物
を励起させてオゾンと反応させた後、当該処理対象物を
掻き混ぜてから、当該処理対象物に電子線を再び照射し
て前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと再び
反応させることを特徴とする。
【0012】第六番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第五番目の発明のい
ずれかにおいて、処理された前記処理対象物を、当該処
理対象物を処理した後の前記オゾンの雰囲気中に所定時
間晒すことを特徴とする。
【0013】第七番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第六番目の発明のい
ずれかにおいて、前記オゾンとの反応温度が20〜16
0℃であることを特徴とする。
【0014】第八番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第七番目の発明のい
ずれかにおいて、前記処理対象物が、灰、土壌、灰およ
び土壌の少なくとも一方を含んだコンクリート破砕粉等
の粒子状物、のうちの少なくとも1種であることを特徴
とする。
【0015】第九番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第八番目の発明のい
ずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物が、ダイオ
キシン類またはポリ塩化ビフェニル類であることを特徴
とする。
【0016】また、前述した課題を解決するための、第
十番目の発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理装
置は、ハロゲン化有機化合物を含有する処理対象物に電
子線を照射して当該ハロゲン化有機化合物を励起させる
電子線照射手段と、励起した前記ハロゲン化有機化合物
とオゾンとを反応させるオゾン処理手段とを備えてなる
ことを特徴とする。
【0017】第十一番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前記
処理対象物を膜状にして前記電子線照射手段からの電子
線を照射させる移送手段を備えていることを特徴とす
る。
【0018】第十二番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、ベルトコンベアと、前記ベルトコンベア
上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段とを
備えてなることを特徴とする。
【0019】第十三番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十二番目の発明において、前
記ベルトコンベアが、オゾンを透過可能なベルトを備え
ていることを特徴とする。
【0020】第十四番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、前記処理対象物を振動させて移動させる
振動移動手段を備えてなることを特徴とする。
【0021】第十五番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、ターンテーブルと、前記ターンテーブル
上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段とを
備えてなることを特徴とする。
【0022】第十六番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、前記処理対象物を膜状に落下させる落下
手段を備えてなることを特徴とする。
【0023】第十七番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前記
処理対象物を拡散させて前記電子線照射手段からの電子
線を照射させる拡散手段を備えていることを特徴とす
る。
【0024】第十八番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十七番目の発明において、前
記拡散手段が、前記処理対象物を吹き上げる吹上手段を
備えてなることを特徴とする。
【0025】第十九番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十八番目の発明において、前
記吹上手段が、オゾンにより前記処理対象物を吹き上げ
ることを特徴とする。
【0026】第二十番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十七番目の発明において、前
記拡散手段が、前記処理対象物を掻き上げる掻上手段を
備えてなることを特徴とする。
【0027】第二十一番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前
記処理対象物を旋回流で移動させながら前記電子線照射
手段からの電子線を照射させる旋回手段を備えているこ
とを特徴とする。
【0028】第二十二番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前
記処理対象物に前記電子線照射手段からの電子線を照射
させるように当該処理対象物を移送する移送手段と、前
記電子線照射手段からの電子線を照射されて前記移送手
段で移送されてきた前記処理対象物を掻き混ぜて前記移
送手段に再び供給する掻混移載手段とを備えていること
を特徴とする。
【0029】第二十三番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十二番目の発明におい
て、前記移送手段が複数であることを特徴とする。
【0030】第二十四番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十三番目の発明におい
て、前記掻混移載手段が複数であることを特徴とする。
【0031】第二十五番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十四番目の
発明のいずれかにおいて、処理された前記処理対象物
を、当該処理対象物を処理した後の前記オゾンの雰囲気
中に晒す二次処理手段を備えたことを特徴とする。
【0032】第二十六番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十五番目の発明におい
て、前記二次処理手段が、処理された前記処理対象物と
当該処理対象物を処理した後の前記オゾンとを内部に充
填する密閉処理タンクを備えていることを特徴とする。
【0033】第二十七番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十六番目の
発明のいずれかにおいて、前記オゾン処理手段が、前記
ハロゲン化有機化合物と前記オゾンとを20〜160℃
の温度で反応させることを特徴とする。
【0034】第二十八番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十七番目の
発明のいずれかにおいて、前記処理対象物が、灰、土
壌、灰および土壌の少なくとも一方を含んだコンクリー
ト破砕粉等の粒子状物、のうちの少なくとも1種である
ことを特徴とする。
【0035】第二十九番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十八番目の
発明のいずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物
が、ダイオキシン類またはポリ塩化ビフェニル類である
ことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法およびその装置の実施の形態を図面を
用いて以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態
に限定されるものではない。
【0037】[第一番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
一番目の実施の形態を図1,2を用いて説明する。図1
は、分解処理装置の概略構成図、図2は、電子線照射装
置の概略構成図である。
【0038】図1に示すように、ベルトコンベア11の
走行方向上流側の上方には、当該ベルトコンベア11寄
りほど低く位置するように傾斜配向された板状の供給手
段である供給器12が配設されている。供給器12に
は、図示しない振動装置が取り付けられており、当該供
給器12は、上下方向に振動することができるようにな
っている。このようなベルトコンベア11、供給器12
などにより、本実施の形態では移送手段を構成してい
る。
【0039】前記ベルトコンベア11の走行方向の前記
供給器12よりも下流側の上方には、当該ベルトコンベ
ア11のベルト11aの幅方向に沿って電子線2をスキ
ャニングしながら照射する電子線照射手段であるスキャ
ナ型(走査型)の電子線照射装置13が配設されてい
る。この電子線照射装置13は、図2に示すように、本
体13aのフィラメント(カソード)13aaとアノー
ド13abとの間に電源13cから直流高電圧が印加さ
れる、フィラメント13aaが電気加熱されて電子2を
放出し、当該電子2がアノード13abの穴を通過し
て、スキャニング磁石(電磁石)13acによって形成
される交流磁界を通過することにより、スキャニングホ
ーン13bの長手方向に沿って電子線2をスキャニング
しながら照射することができるものである。
【0040】図1に示すように、ベルトコンベア11の
走行方向の前記電子線照射装置13よりも下流側の上方
には、当該ベルトコンベア11のベルト11aの上方を
被う筺体状のオゾン処理手段であるオゾン反応器14が
配設されている。オゾン反応器14には、オゾン3を供
給する図示しないオゾン発生装置(オゾナイザ)がオゾ
ン供給管14aを介して連結されている。なお、図1
中、14bはオゾン排出管、15は回収箱である。
【0041】このような分解処理装置10を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0042】ハロゲン化有機化合物であるダイオキシン
類を含有する処理対象物である灰1を供給器12に載せ
て、ベルトコンベア11のベルト11aを走行させると
共に、前記振動装置を作動させると、当該灰1は、供給
器12の振動に伴って、ベルトコンベア11のベルト1
1a上に所定量ずつ供給されて膜状(厚さ:約1mm程
度)となって移送される。
【0043】前記電子線照射装置13の下方に移送され
た灰1は、当該電子線照射装置13から電子線2を照射
され、灰1中のダイオキシン類が励起して活性化状態と
なる。このとき、ベルトコンベア11で移送されている
灰1が膜状をなすと共に、電子線照射装置13からの電
子線2がベルト11aの幅方向に沿ってスキャニングさ
れながら照射されているので、灰1中のダイオキシン類
に電子線2がまんべんなく照射されるようになる。
【0044】引き続き、上記灰1は、オゾン反応器14
内に移送され、前記オゾン発生装置から送給されたオゾ
ン3と接触することにより、ダイオキシン類とオゾン3
とが反応し、ダイオキシン類が酸化分解される。このと
き、灰1中のダイオキシン類が電子線2の照射により励
起されて活性化状態となっているので、オゾン3との反
応が効率よく促進し、ダイオキシン類が確実に分解され
るようになる。
【0045】ダイオキシン類を分解処理された灰1は、
ベルト11aの走行移動に伴って、回収箱15に回収さ
れる。
【0046】つまり、本実施の形態では、灰1に電子線
2を照射することにより、当該灰1中のダイオキシン類
を励起させて活性化状態にした後、当該ダイオキシン類
をオゾンと反応させることにより、当該ダイオキシン類
を酸化分解して、灰1を無害化処理するようにしたので
ある。
【0047】このため、本実施の形態では、比較的低い
温度(20〜160℃)でもダイオキシン類を分解処理
することができ、従来のように、ダイオキシン類を分解
処理するにあたって、灰1を高温加熱(数百〜千数百
度)しなくても済むようになる。
【0048】したがって、本実施の形態によれば、低コ
ストで簡単にダイオキシン類を分解処理することができ
るので、設備コストおよび処理コストを大幅に削減する
ことができる。
【0049】ここで、灰1中のダイオキシン類とオゾン
3との反応温度、すなわち、処理温度は、20〜160
℃の範囲内であると好ましく、特に、80〜130℃の
範囲であると非常に好ましい。なぜなら、反応温度が8
0〜130℃の範囲内であると、オゾン3の使用量が少
なくてもダイオキシン類の分解処理効率を高めることが
でき、反応温度が160℃を越えると、オゾン3の自己
分解速度が速くなってしまい、ダイオキシン類を十分に
分解させることが難しくなってしまうからである。
【0050】なお、ベルトコンベア11のベルト11a
で移送する灰1の厚さは、電子線2の照射強度やオゾン
3の濃度等の諸条件に応じて、上記ベルト11aの走行
速度や供給器12からの供給量を調整することにより、
最も効果的に分解処理を行うことができる大きさに調整
すればよく、例えば、10mm程度にすることも可能で
ある。
【0051】[第二番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
二番目の実施の形態を図3を用いて説明する。図3は、
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一番目の実施の形態と同様な部分については、前述した
第一番目の実施の形態の説明で用いた符号と同様な符号
を用いることにより、その説明を省略する。
【0052】図3に示すように、ベルトコンベア21の
ベルト21aは、ガラス繊維によるメッシュ布等からな
っており、厚さ方向に対してオゾン3を透過させること
ができるようになっている。ベルトコンベア21の走行
方向上流側には、供給板22aとスキージ22bとから
なる供給手段である供給器22が配設されている。この
ようなベルトコンベア21、供給器22などにより、本
実施の形態では移送手段を構成している。
【0053】前記ベルトコンベア21の走行方向の前記
供給器22よりも下流側の上方には、電子線照射装置1
3が配設されている。電子線照射装置13の下方には、
オゾン処理手段であるオゾン反応器24が配設されてお
り、当該オゾン反応器24は、上記電子線照射装置13
のスキャニングホーン13cの開口部に連結されたフレ
ア状の上筺体24aと、ベルトコンベア21のベルト2
1aを間に挟んで上筺体24aと対向するように配設さ
れた下筺体24bとを備えたものである。オゾン反応器
24の上筺体24aには、オゾン供給管24cを介して
オゾン発生装置が連結されている。なお、図3中、24
dはオゾン排出管である。
【0054】このような分解処理装置20を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0055】供給器22の供給板22aとスキージ22
bとの間に灰1を載せ、ベルトコンベア21のベルト2
1aを走行させると共に、供給器22のスキージ22b
とベルト21aとの隙間を調整すると、灰1は、ベルト
コンベア21のベルト21a上に所定量ずつ供給されて
膜状(例えば、厚さ3mm)に移送され、電子線照射装
置13により電子線2を照射され、ダイオキシン類が励
起されて活性化される。
【0056】ここで、前記オゾン発生装置からオゾン反
応器24の上筐体24a内にオゾン3を供給すると、オ
ゾン3がベルトコンベア21のベルト21a上の灰1中
を透過しながら当該ベルト21aを介して下筐体24b
の内部へ流入するように流通するので、灰1とオゾン3
とがムラなく接触し、灰1中の活性化したダイオキシン
類とオゾン3とが反応し、ダイオキシン類が酸化分解さ
れる。
【0057】ダイオキシン類を分解処理された灰1は、
ベルト21aの走行移動に伴って、回収箱15に回収さ
れる。
【0058】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、オゾン3が灰1の厚さ
方向に透過しながら流通するようになるので、前述した
第一番目の実施の形態の場合よりも、灰1とオゾン3と
の接触面積を大きくすることができ、灰1中のダイオキ
シン類とオゾン3との反応効率を向上させることができ
る。このため、前述した第一番目の実施の形態の場合よ
りも、灰1を厚く載せることができ、処理能力を向上さ
せることができる。
【0059】[第三番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
三番目の実施の形態を図4を用いて説明する。図4は、
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一,二番目の実施の形態と同様な部分については、前述
した第一,二番目の実施の形態の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0060】図4に示すように、移送器31は、一端側
(図4では左側)が閉塞され、他端側(図4では右側)
が開放された円筒状をなしている。この移送器31は、
一端側よりも他端側ほど低く位置するように傾斜配向さ
れており、図示しない振動装置により上下方向に振動す
るようになっている。
【0061】なお、本実施の形態では、移送器31など
によりオゾン処理手段を構成する一方、当該移送器3
1、前記振動装置などにより振動移動手段を構成し、当
該振動移動手段などにより移送手段を構成している。
【0062】前記移送器31の一端側には、灰1および
図示しないオゾン発生装置からのオゾン3を供給される
オゾン供給管32が連結されている。移送器31の他端
側には、電子線照射装置13が取り付けられている。
【0063】このような分解処理装置30を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0064】灰1および前記オゾン発生装置からのオゾ
ン3をオゾン供給管32から移送器31の内部に供給す
ると共に、前記振動装置で移送器31を振動させると、
オゾン3が移送器31の内部を一端側から他端側へ向か
って流通すると共に、灰1が移送器31内で膜状になり
ながら一端側から他端側へ向けて移動する。ここで、電
子線照射装置13から電子線2を照射すると、灰1中の
ダイオキシン類が励起されて活性化され、オゾン3と反
応して酸化分解される。
【0065】ダイオキシン類を分解処理された灰1は、
移送器31の他端側から排出され、回収箱35に回収さ
れる。
【0066】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、供給器12を前記振動装置で振動させることによ
り、ベルトコンベア11のベルト11a上に灰1を所定
量ずつ供給して膜状に移送するようにしたが、本実施の
形態では、移送器31を前記振動装置で振動させて供給
管32から供給された灰1を振動させながら移動させる
ことにより、当該灰1を膜状にして移送させるようにし
たのである。
【0067】このため、本実施の形態では、前述した第
一番目の実施の形態よりも、駆動機構が少なくて済み、
装置構成の簡易化を図ることができる。
【0068】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、前述した第一番目の実
施の形態の場合よりも、装置構成の簡易化を図ることが
できるので、設備コストをさらに低減することができ
る。
【0069】[第四番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
四番目の実施の形態を図5,6を用いて説明する。図5
は、分解処理装置の概略構成図、図6は、図5のVI−VI
線断面矢線視図である。ただし、前述した第一〜三番目
の実施の形態と同様な部分については、前述した第一〜
三番目の実施の形態の説明で用いた符号と同様な符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0070】図4,5に示すように、モータ等により周
方向に回転可能なターンテーブル41の上面の周縁沿い
には、環状溝41aが形成されている。ターンテーブル
41の環状溝41aの上方には、供給手段である供給器
42が配設されている。このようなターンテーブル4
1、供給器41などにより、本実施の形態では移送手段
を構成している。
【0071】前記ターンテーブル41の回転方向の前記
供給器42よりも下流側の環状溝41aの上方には、電
子線照射装置13が配設されている。ターンテーブル4
1の回転方向の前記電子線照射装置13よりも下流側の
環状溝41aの上方には、当該溝41aを被う筺体状の
オゾン反応器14が配設されている。ターンテーブル4
1の回転方向の前記オゾン反応器14よりも下流側の環
状溝41a内には、取出手段であるスクレーパ46が配
設されている。
【0072】このような分解処理装置40を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0073】ターンテーブル41を回転させつつ供給器
42からターンテーブル41の環状溝41a内に灰1を
所定量ずつ供給すると、当該灰1は、ターンテーブル4
1の環状溝41a内に膜状に移送され、電子線照射装置
13で電子線2を照射されることによりダイオキシン類
が励起されて活性化され、オゾン反応器14でオゾン3
と接触することによりダイオキシン類がオゾン3と反応
して酸化分解される。ダイオキシン類を分解処理された
灰1は、スクレーパ46でターンテーブル41の環状溝
41a内から掻き上げられて、回収箱15に回収され
る。
【0074】つまり、前述した第一〜三番目の実施の形
態では、灰1を直線的に移動させるようにしたが、本実
施の形態では、灰1を円弧状に移動させるようにしたの
である。
【0075】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができる。
【0076】[第五番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
五番目の実施の形態を図7を用いて説明する。図7は、
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一〜四番目の実施の形態と同様な部分については、前述
した第一〜四番目の実施の形態の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0077】図7に示すように、本実施の形態によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理装置50は、例えば、前
述した第一〜四番目の実施の形態による分解処理装置1
0,20,30,40の後段に設置されるものであり、
前記分解処理装置10,20,30,40で処理された
灰1を入れられる密閉処理タンク51と、前記オゾン反
応器14,24,44や前記移送器31から排出された
使用済みのオゾン3を貯蔵する使用済オゾン貯蔵庫52
と、上記密閉処理タンク51内を吸引減圧する吸引ポン
プ53とを主要部材として備えている。密閉処理タンク
51とオゾン貯蔵庫52とは、バルブ54を介して接続
されている。密閉処理タンク51と吸引ポンプ53とは
バルブ55を介して接続されている。密閉処理タンク5
1には、圧力計51aが設けられている。
【0078】なお、本実施の形態では、密閉処理タンク
51、使用済オゾン貯蔵庫52、吸引ポンプ53、バル
ブ54などにより二次処理手段を構成している。
【0079】このような分解処理装置50を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0080】前記回収箱15に回収された灰1を密閉処
理タンク51内に充填し、バルブ55を開放して吸引ポ
ンプ53を作動し、密閉処理タンク51内を減圧する。
密閉処理タンク51内が規定の圧力以下になったら、バ
ルブ55を閉鎖して吸引ポンプ53の作動を停止し、バ
ルブ54を開放して、使用済オゾン貯蔵庫52内の使用
済みのオゾン3を密閉処理タンク51内に供給して、当
該密閉処理タンク51内を当該オゾン3の雰囲気下とす
る。ここで、使用済みの上記オゾン3は、前記オゾン反
応器14,24,44や前記移送器31で使用されてい
るものの、未反応部分がまだ残存している。
【0081】このようにして密閉処理タンク51内に灰
1およびオゾン3を充填したら、バルブ54を閉鎖し
て、一定時間放置する。このように一定時間放置するこ
とにより、使用済みのオゾン3中の有効成分を再利用し
て灰1中にわずかながらも残存しているダイオキシン類
がさらに分解処理されるようになる。
【0082】つまり、本実施の形態は、処理済みの灰1
を使用済みのオゾン3の雰囲気下に一定時間晒すことに
より、使用済みのオゾン3中に残存する未反応部分を有
効に利用するようにしたのである。
【0083】したがって、本実施の形態によれば、オゾ
ン3を灰1中のダイオキシン類の分解処理に有効利用す
ることができるようになるので、灰1中のダイオキシン
類の分解反応率をさらに向上させることができる。
【0084】なお、本実施の形態では、密閉処理タンク
51内を吸引ポンプ53で吸引減圧した後に、当該密閉
処理タンク51内に使用済みのオゾン3を供給するよう
にしたが、これに限らず、例えば、使用済みのオゾン3
を密閉処理タンク51内に加圧ポンプで加圧しながら供
給することも可能である。
【0085】[第六番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
六番目の実施の形態を図8を用いて説明する。図8は、
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一〜五番目の実施の形態と同様な部分については、前述
した第一〜五番目の実施の形態の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0086】図8に示すように、オゾン処理手段である
処理容器64には、筒状の供給器62の先端口が連結さ
れている。供給器62の先端口と対向する処理容器64
の壁面には、当該供給器62の先端口の下方側へ向けて
電子線2を照射する電子線照射装置13が取り付けられ
ている。処理容器64内の供給器62の先端口の下方に
は、回収箱15が載置されている。処理容器64には、
図示しないオゾン発生装置がオゾン供給管64aを介し
て連結されている。このような供給器62などにより、
本実施の形態では落下手段を構成し、当該落下手段など
により、本実施の形態では移送手段を構成している。な
お、図8中、64bはオゾン排出管である。
【0087】このような分解処理装置60を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0088】前記オゾン発生装置から処理容器64内に
オゾン3を供給して当該処理容器64内をオゾン雰囲気
にすると共に、供給器62から処理容器64の内部へ灰
1を供給すると、灰1は、供給器62の先端口から膜状
に落下する。このとき、膜状に落下する灰1に向けて電
子線照射装置13から電子線2を照射すると、当該灰1
中のダイオキシン類が励起して活性化し、雰囲気中のオ
ゾン3と反応して酸化分解する。このようにダイオキシ
ン類を分解処理された灰1は、回収箱15内にそのまま
落下して回収される。
【0089】つまり、前述した第一〜四番目の実施の形
態では、ベルトコンベア11,21や移送器31やター
ンテーブル41などを用いて膜状に移送している灰1に
電子線2を照射するようにしたが、本実施の形態では、
供給器62から膜状に落下させた灰1に電子線2を照射
するようにしたのである。
【0090】このため、本実施の形態では、前述した第
一〜四番目の実施の形態の場合よりも、灰1とオゾン3
との接触面積をさらに大きくすることができるようにな
る。
【0091】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一〜四番目の実施の形態の場合と同様な効果を得
ることができるのはもちろんのこと、前述した第一〜四
番目の実施の形態の場合よりも、灰1中のダイオキシン
類の分解処理効率をさらに向上させることができる。
【0092】[第七番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
七番目の実施の形態を図9を用いて説明する。図9は、
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一〜六番目の実施の形態と同様な部分については、前述
した第一〜六番目の実施の形態の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0093】図9に示すように、オゾン処理手段である
処理容器74の内部の底面上には、上面をメッシュ状に
形成された噴流テーブル71が設けられている。噴流テ
ーブル71の下面には、図示しないオゾン発生装置がオ
ゾン供給管74aを介して連結されている。処理容器7
4の壁面の中程には、電子線照射装置13が取り付けら
れている。このような噴流テーブル71などにより、本
実施の形態では吹上手段を構成し、当該吹上手段などに
より、本実施の形態では拡散手段を構成している。な
お、図9中、74bはオゾン排出管である。
【0094】このような分解処理装置70を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0095】処理容器74内の噴流テーブル71上に灰
1(特に飛灰であると好ましい)を載せ、前記オゾン発
生装置から噴流テーブル71にオゾン3を圧送すると、
オゾン3が噴流テーブル71の上面から吹き出すことに
より、灰1が処理容器74内を循環するように吹き上が
って拡散する。ここで、電子線照射装置13から電子線
2を照射すると、吹き上げられて拡散した灰1中のダイ
オキシン類が励起されて活性化され、処理容器74内の
オゾン3と反応して酸化分解し、灰1が無害化処理され
る。
【0096】つまり、前述した第六番目の実施の形態で
は、灰1を上方から下方へ膜状に落下させるようにした
が、本実施の形態では、灰1を下方から上方へ吹き上げ
て拡散させるようにしたのである。
【0097】このため、本実施の形態では、膜状にムラ
なく落下させることが焼却灰に比べて実施しにくい飛灰
においても処理容器74内で拡散させて循環させること
ができるようになる。
【0098】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第六番目の実施の形態の場合と同様な効果を得なが
らも、飛灰のような比重の軽い灰1であっても、当該灰
1に対してまんべんなく電子線2を照射することがで
き、当該灰1の無害化処理を効率よく行うことができ
る。
【0099】[第八番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
八番目の実施の形態を図10を用いて説明する。図10
は、分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述し
た第一〜七番目の実施の形態と同様な部分については、
前述した第一〜七番目の実施の形態の説明で用いた符号
と同様な符号を用いることにより、その説明を省略す
る。
【0100】図10に示すように、両端を閉塞されて軸
方向を水平に向けた円筒型をなすオゾン処理手段である
処理容器84の内部には、駆動軸81が当該処理容器8
4の同軸上に駆動回転可能に設けられている。駆動軸8
1には、当該駆動軸81の軸方向および周方向にわたっ
て所定の間隔でパドル82が複数取り付けられており、
当該パドル82は、その掻上板82aが駆動軸81の軸
方向に沿う平面に対して交差するように配向されてい
る。なお、本実施の形態では、駆動軸81、パドル82
などにより掻上手段を構成し、当該掻上手段などにより
拡散手段を構成している。
【0101】前記処理容器84の上部には、電子線照射
装置13が取り付けられており、当該電子線照射装置1
3は、当該処理容器84の軸方向に沿って前記スキャニ
ングホーン13bの開口部の長手方向を向けるようにし
て配設されている。なお、図10中、84aは灰供給
管、84bは灰排出管、84cはオゾン供給管、84d
はオゾン排出管である。
【0102】このような分解処理装置80を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0103】処理容器84の灰供給管84aから灰1を
供給すると共に、オゾン供給管84cからオゾン3を供
給し、駆動軸81を回転させると(60〜240rp
m)、灰1は、パドル82で掻き上げられて処理容器8
4の内部でまんべんなく拡散される。このとき、電子線
照射装置13から処理容器84の内部に電子線2を照射
すると、掻き上げられて拡散した灰1中のダイオキシン
類が励起されて活性化され、処理容器84内のオゾン3
と反応して酸化分解される。
【0104】このようにして無害化処理される灰1は、
パドル82の掻上板82aが上述したように傾斜配向し
ているため、灰供給管84a側から灰排出管84bへ向
かって送られ、灰排出管84bから排出される。
【0105】つまり、前述した第七番目の実施の形態で
は、処理容器74内でオゾン3の噴流により灰1を吹き
上げて拡散させるようにしたが、本実施の形態では、処
理容器84の内部でパドル82により灰1を拡散させる
ように掻き上げながら送るようにしたのである。
【0106】このため、本実施の形態では、灰1の無害
化処理を行いながら当該灰1を処理容器84から排出す
ることができるので、灰1を連続的に処理することがで
きる。
【0107】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第七番目の実施の形態の場合と同様な効果を得なが
らも、連続処理を行うことができるので、処理効率をさ
らに向上させることができる。
【0108】なお、本実施の形態では、パドル82の掻
上板82aを駆動軸81の軸方向に沿う平面に対して交
差させるように配向することにより、灰1を送るように
したが、このような手段に代えて、例えば、図11に示
すように、灰供給管84a側よりも灰排出管84b側ほ
ど処理容器84を低くするように当該処理容器84を傾
斜配向させたり、図12に示すように、灰供給管84a
側よりも灰排出管84b側ほど大径となる円錐型の処理
容器84Aを有する分解処理装置80Aを適用したりす
ることにより、灰1を移動させることも可能である。
【0109】また、本実施の形態では、パドル82を取
り付けた駆動軸81を処理容器84の内部に1本設ける
と共に、処理容器84の上部に電子線照射装置13を1
つ取り付けるようにしたが、パドル82を取り付けた駆
動軸81や電子線照射装置13を複数設けてることも可
能であり、例えば、図13に示すように、パドル82を
取り付けた駆動軸81を処理容器84Bの内部に2本設
けると共に、電子線照射装置13を処理容器84Bの上
部に周方向にわたって所定の間隔で3つ取り付けること
により分解処理装置80Bを構成し、上記駆動軸81を
互いに逆方向で回転させるようにすれば、本実施の形態
の場合よりも、灰1の掻き上げ量をおよび電子線2の照
射量を大幅に増やすことができるので、灰1の無害化処
理効率を大幅に向上させることができるようになる。
【0110】[第九番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
九番目の実施の形態を図14を用いて説明する。図14
は、分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述し
た第一〜八番目の実施の形態と同様な部分については、
前述した第一〜八番目の実施の形態の説明で用いた符号
と同様な符号を用いることにより、その説明を省略す
る。
【0111】図14に示すように、両端を開放された円
筒型の処理容器94は、その両端側が、当該端部を閉塞
させるように覆う支持部材91で回転可能にそれぞれ支
持されている。この処理容器94は、一端側よりも他端
側が低くなるように傾斜配向されている。処理容器94
の内面には、軸方向に沿って長手方向を向けたフィン9
2が当該胴91の周方向にわたって所定の間隔で複数
(本実施の形態では等間隔で4つ)突設されている。こ
れらフィン92の先端側は、処理容器94の回転方向を
向くようにしてそれぞれ曲折している。なお、本実施の
形態では、支持部材91、処理容器94などによりオゾ
ン処理手段を構成し、支持部材91、処理容器94、フ
ィン92などにより掻上手段を構成している。
【0112】前記支持部材91の外側の処理容器94の
軸心上には、電子線照射装置13がスキャニングホーン
13bの開口部の長手方向を水平方向へ向けるようにし
てそれぞれ取り付けられている。処理容器94の一端側
の支持部材91の上方には、当該支持部材91を貫通し
て処理容器94の内部へ灰1を供給する灰供給管91a
が取り付けられている。処理容器94の他端側の支持部
材91の下方には、当該胴91内の灰1を排出する灰排
出管91bが連結されている。なお、図14中、91c
はオゾン供給管、91dはオゾン排出管である。
【0113】このような分解処理装置90を使用した分
解処理方法を次に説明する。
【0114】灰供給管91aから処理容器94の内部に
灰1を供給すると共に、オゾン供給管91cからオゾン
3を供給し、処理容器94を回転させると(60〜24
0rpm)、灰1は、フィン92で上方まで持ち上げら
れて落下されることにより、処理容器94の内部で拡散
してまんべんなく掻き混ぜられる。このとき、電子線照
射装置13から処理容器94の内部に電子線2を照射す
ると、上方から落下して拡散する灰1中のダイオキシン
類が励起されて活性化され、処理容器94内のオゾン3
と反応して酸化分解される。
【0115】このようにして無害化処理される灰1は、
処理容器94が上述したように傾斜配向しているため、
灰供給管91a側から灰排出管91bへ向かって移動
し、灰排出管91bから排出される。
【0116】つまり、前述した第六番目の実施の形態で
は、供給器62の先端口から回収箱15内へ向けて膜状
に落下させるようにしたが、本実施の形態では、灰供給
管91aから供給された灰1をフィン92で持ち上げて
落下拡散させることを繰り返しながら灰排出管91bへ
送るようにしたのである。
【0117】このため、本実施の形態では、処理容器9
4内に灰1を連続的に処理することができる。
【0118】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第六番目の実施の形態の場合と同様な効果を得なが
らも、処理量を大幅に増やすことができるので、処理効
率をさらに向上させることができる。
【0119】また、フィン92の先端側が処理容器94
の回転方向を向くようにして曲折しているので、灰1を
上方にまで持ち上げることができ、灰1の滞空時間を長
くして処理効率を向上させることができる。
【0120】なお、本実施の形態では、フィン92を処
理容器94の周方向に等間隔で4つ設けたが、これに限
らず、フィン92の本数は、灰1の処理量や処理容器9
4の回転速度等の諸条件を考慮して適宜選定すればよ
い。
【0121】また、本実施の形態では、スキャニングホ
ーン13bの開口部の長手方向を水平方向へ向けるよう
にして電子線照射装置13を支持部材91の外側の処理
容器94の軸心上に取り付けたが、これに限らず、スキ
ャニングホーン13bの開口部の長手方向を鉛直方向へ
向けるようにして取り付けたり、スキャニングホーン1
3bの開口部の長手方向を水平方向や鉛直方向と交差す
る方向へ向けるようにして取り付けたりすることも可能
である。しかしながら、本実施の形態のように水平方向
へ向けるようにして取り付ければ、灰1に対して電子線
2を最も効率よく照射できるようになるので好ましい。
【0122】また、本実施の形態では、一端側よりも他
端側が低くなるように処理容器94を傾斜配向すること
により灰1を送るようにしたが、このような手段に代え
て、例えば、図15に示すように、一端側よりも他端側
ほど大径となる円錐型の処理容器94Aを備えた分解処
理装置90Aを適用したりすることにより灰1を移動さ
せることも可能である。
【0123】[第十番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の第
十番目の実施の形態を図16を用いて説明する。図16
は、分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述し
た第一〜九番目の実施の形態と同様な部分については、
前述した第一〜九番目の実施の形態の説明で用いた符号
と同様な符号を用いることにより、その説明を省略す
る。
【0124】図16に示すように、円筒型をなすオゾン
処理手段である処理容器104の一端側の壁面には、灰
供給管101の先端側が当該先端側を当該処理容器10
4の内周面に沿わせるようにして連結されている。灰供
給管101の基端側には、ホッパ102がバルブ102
aを介して連結されている。灰供給管101の途中に
は、当該供給管101の基端側から吸引して先端側へ噴
出するブロア103が設けられている。灰供給管101
の前記ブロア103の下流側部分には、オゾン供給管1
01aが連結されている。処理容器104の他端側に
は、排出管104aが連結されている。なお、本実施の
形態では、灰供給管101、ブロア103などにより旋
回手段を構成している。
【0125】このような分解処理装置100を使用した
分解処理方法を次に説明する。
【0126】ホッパ102のバルブ102aを開放する
と共にブロア103を作動させ、オゾン供給管101a
にオゾン3を送給すると、ホッパ102内の灰1がブロ
ア103で吸引され、オゾン3と共に処理容器104の
内部に噴入され、当該処理容器104の一端側から他端
側へ向かって内壁面に沿って螺旋状をなして旋回しなが
ら流通する。このとき、電子線照射装置13から処理容
器104の内部に電子線2を照射すると、処理容器10
4の内部をオゾン3と共に螺旋状に旋回しながら流通す
る灰1中のダイオキシン類が励起されて活性化され、当
該オゾン3と反応して酸化分解される。
【0127】このようにして無害化処理された灰1は、
処理容器104の他端側の排出管104aから排出され
る。
【0128】つまり、前述した第七番目の実施の形態で
は、処理容器74内でオゾン3の噴流により灰1を吹き
上げて拡散させるようにしたが、本実施の形態では、処
理容器104内で灰1をオゾンと共に螺旋状に旋回させ
ながら流通させるようにしたのである。
【0129】このため、本実施の形態では、灰1の無害
化処理を行いながら当該灰1を処理容器84から排出す
ることができるので、灰1を連続的に処理することがで
きる。
【0130】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第七番目の実施の形態の場合と同様な効果を得なが
らも、連続処理を行うことができるので、処理効率をさ
らに向上させることができる。
【0131】[第十一番目の実施の形態]本発明による
ハロゲン化有機化合物の分解処理方法およびその装置の
第十一番目の実施の形態を図17を用いて説明する。図
17は、分解処理装置の概略構成図である。ただし、前
述した第一〜十番目の実施の形態と同様な部分について
は、前述した第一〜十番目の実施の形態の説明で用いた
符号と同様な符号を用いることにより、その説明を省略
する。
【0132】図17に示すように、第一の反応容器11
4の内部には、移送手段であるベルトコンベア21が配
設されている。第一の反応容器114のベルトコンベア
21の走行方向上流側の上部には、灰供給管114aが
設けられている。第一の反応容器114のベルトコンベ
ア21の走行方向中程の上部には、電子線照射装置13
がスキャニングホーン13bの開口部の長手方向を当該
ベルトコンベア21の幅方向へ向けるようにして取り付
けられている。第一の反応容器114のベルトコンベア
21の走行方向下流側の下部は、掻混移載手段である第
一のスクリュコンベア111の上流側に連絡している。
第一のスクリュコンベア111の下流側は、移送手段で
あるベルトコンベア21を内部に配設された第二の反応
容器114の当該ベルトコンベア21の走行方向上流側
の上部に連絡している。
【0133】第二の反応容器114のベルトコンベア2
1の走行方向中程の上部には、電子線照射装置13が第
一の反応容器114の場合と同様にして取り付けられて
いる。第二の反応容器114のベルトコンベア21の走
行方向下流側の下部は、掻混移載手段である第二のスク
リュコンベア111の上流側に連絡している。第二のス
クリュコンベア111の下流側は、移送手段であるベル
トコンベア21を内部に配設された第三の反応容器11
4の当該ベルトコンベア21の走行方向上流側の上部に
連絡している。第三の反応容器114のベルトコンベア
21の走行方向中程の上部には、電子線照射装置13が
第一,二の反応容器114の場合と同様にして取り付け
られている。第三の反応容器114のベルトコンベア2
1の走行方向下流側の下部には、灰排出管114bが設
けられている。このような第一〜三の反応器114など
により、本実施の形態ではオゾン処理手段を構成してい
る。なお、図17中、114cはオゾン供給管、114
dはオゾン排出管である。
【0134】このような分解処理装置110を使用した
分解処理方法を次に説明する。
【0135】第一の反応容器114の灰供給管114a
から灰1を供給すると共に、オゾン供給管114cから
オゾン3を供給すると、灰1は、ベルトコンベア21上
に移載されて搬送され、電子線照射装置13から電子線
2を照射されて、ダイオキシン類が励起されて活性化さ
れ、オゾン3と反応して酸化分解される。
【0136】このようにして第一の反応容器114内で
分解処理された灰1は、第一のスクリュコンベア111
内に投入され、当該スクリュコンベア111で掻き混ぜ
られながら第二の反応容器1114のベルトコンベア2
1上に移載されて搬送され、電子線照射装置13から電
子線2を照射されることにより、再び分解処理された
後、第二のスクリュコンベア111内に投入され、当該
スクリュコンベア111で掻き混ぜられながら第三の反
応容器1114のベルトコンベア21上に移載されて搬
送され、電子線照射装置13から電子線2を照射される
ことにより、さらに分解処理され、灰排出管114dか
ら排出される。
【0137】つまり、第二番目の実施の形態では、電子
線2を照射してオゾン3で分解処理することが一回だけ
であったが、本実施の形態では、連続して三回行うよう
にしたのである。
【0138】このため、灰1中のダイオキシン類の濃度
が高い場合、第二番目の実施の形態では、複数回繰り返
して行わなければならないものの、本実施の形態では、
一回で処理することができる。
【0139】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第二番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、灰1中のダイオキシン
類の濃度が高くても一回で処理することができるので、
作業効率を向上させることができる。
【0140】また、上流側の処理装置114から下流側
の処理装置114へ灰1をスクリュコンベア111で掻
き混ぜながら移載するようにしたので、灰1に対して電
子線2をムラなく照射することができる。このため、前
述した第二番目の実施の形態のように、灰1をベルトコ
ンベア21上に膜状に載せなくても済むようになるの
で、灰1の供給機構を簡単にすることができる。
【0141】なお、本実施の形態では、ベルトコンベア
21を内装すると共に電子線照射装置13を備えた処理
容器114をスクリュコンベア111を介して3つ直列
に連結するようにしたが、これに限らず、灰1中のダイ
オキシン類の濃度等の諸条件を考慮して連結数を適宜選
定すればよい。
【0142】[他の実施の形態]前述した各実施の形態
では、電子線2をスキャニングするスキャナ型(走査
型)の電子線照射装置13を用いたが、これに代えて、
電子線2をカーテン状に放出するリニアフィラメントや
マルチフィラメント等を利用したカーテン型の電子線照
射装置を適用することも可能である。
【0143】また、前述した各実施の形態では、灰1に
電子線2を照射してダイオキシン類を励起させた後にオ
ゾン3と反応させることにより、ダイオキシン類を酸化
分解させるようにしたが、例えば、灰1中に含まれてい
るダイオキシン類の濃度が6ngTEQ/g以下の場合
には、電子線2を照射することなくオゾン3と反応させ
るだけでも当該灰1中のダイオキシン類の濃度を半分以
下にすることができ、灰1をダイオキシン類の許容濃度
(3ngTEQ/g)以下にすることも可能である。
【0144】また、前述した各実施の形態では、灰1中
に含まれているダイオキシン類を分解処理する場合につ
いて説明したが、これに限らず、土壌や、灰および土壌
の少なくとも一方を含んだコンクリート破砕粉等の粒子
状物等のような処理対象物中に含まれているダイオキシ
ン類やポリ塩化ビフェニル(PCB)類等のようなハロ
ゲン化有機化合物を始めとした有害な物質(例えば環境
ホルモン)を分解処理する場合であれば、前述した各実
施の形態の場合と同様にして行うことができる。
【0145】ここで、前記ダイオキシン類とは、ポリ塩
化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)及びポ
リ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、
塩素系化合物とある種の有機塩素化合物の燃焼時に微量
発生するといわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の
数によって一塩化物から八塩化物まであり、異性体には
PCDDsで75種類、PCDFsで135種類に及
び、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとし
て知られている。なお、有害な塩素化芳香族化合物とし
ては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有
機塩素化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香
族化合物(例えばクロルベンゼン類,クロロフェノール
及びクロロトルエン等)、塩素化アルキル化合物等)が
含まれており、灰中から除去する必要がある。なお、ダ
イオキシン類とは塩素化芳香族化合物のみならず、Br
−ダイオキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類も含ま
れる。
【0146】一方、PCB類とは、ビフェニルに塩素原
子が数個付加した化合物の総称であり、塩素の置換数、
置換位置により異性体があるが、2,6−ジクロロビフ
ェニル、2,2'−ジクロロビフェニル、2,3,5−ト
リクロロビフェニル等が代表的なものであり、毒性が強
く、焼却した場合にはダイオキシン類が発生するおそれ
があるものとして知られており、灰中から除去する必要
がある。なお、コプラナーPCBも含まれる。
【0147】
【実施例】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理方法およびその装置の効果を確認するため、以下のよ
うな実験を行った。
【0148】<実験方法>ダイオキシン類を含有する処
理対象物を常温のオゾンガス気流下で電子線を照射した
後、処理対象物中のダイオキシン類の濃度を計測する。
【0149】<実験条件> ・処理対象物中のダイオキシン類濃度:11ngTEQ
/g ・オゾンガス濃度:20g/Nm3 ・オゾンガス流量:0.5リットル/min ・電子線吸収線量:約200kGy
【0150】<実験結果>上述した条件で分解処理した
後の処理対象物中のダイオキシン類の濃度を計測したと
ころ、0.9ngTEQ/gとなった(分解率:91.
1%)。
【0151】ここで、TEQ(Toxic Equivalents : 毒
性等量)とは、各種の異性体が存在するダイオキシン類
の中でも最も毒性の強い2378TCDDの濃度を1と
して、各異性体の毒性をそれぞれ換算して合計したもの
である。また、1kGy=1kJ/kgであり、単位あ
たりに投入したエネルギを表す単位である。
【0152】
【発明の効果】第一番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理方法は、ハロゲン化有機化合物を含有す
る処理対象物に電子線を照射して当該ハロゲン化有機化
合物を励起させてオゾンと反応させることにより、当該
ハロゲン化有機化合物を分解させるので、比較的低い温
度でもハロゲン化有機化合物を分解処理することがで
き、従来のように、ハロゲン化有機化合物を分解処理す
るにあたって、灰1を高温加熱(数百〜千数百度)しな
くても済むようになる。このため、低コストで簡単にハ
ロゲン化有機化合物を分解処理することができるので、
設備コストおよび処理コストを大幅に削減することがで
きる。
【0153】第二番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を膜状にして電子線を照射して、前記ハロゲン
化有機化合物を励起させてオゾンと反応させるので、処
理対象物に対して電子線をムラなく照射することがで
き、処理能力を向上させることができる。
【0154】第三番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を拡散させながら電子線を照射して、前記ハロ
ゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応させるの
で、処理対象物に対して電子線をムラなく照射すること
ができると共に、処理対象物をまんべんなくオゾンと接
触させることができるので、処理能力を向上させること
ができる。
【0155】第四番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物を旋回流で移動させながら電子線を照射して、
前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応さ
せるので、処理対象物に対して電子線をムラなく照射し
ながら処理対象物をまんべんなくオゾンと接触させるこ
とが連続的にできるので、処理能力を向上させることが
できる。
【0156】第五番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目の発明において、前記処
理対象物に電子線を照射して前記ハロゲン化有機化合物
を励起させてオゾンと反応させた後、当該処理対象物を
掻き混ぜてから、当該処理対象物に電子線を再び照射し
て前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと再び
反応させるので、処理対象物に対して電子線をムラなく
照射しながら処理対象物をまんべんなくオゾンと接触さ
せることが連続的にできるので、処理能力を向上させる
ことができる。
【0157】第六番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第五番目の発明のい
ずれかにおいて、処理された前記処理対象物を、当該処
理対象物を処理した後の前記オゾンの雰囲気中に所定時
間晒すので、使用済みのオゾン中に残存する未反応部分
を有効に利用することができ、処理対象物中のハロゲン
化有機化合物の分解反応率をさらに向上させることがで
きる。
【0158】第七番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第六番目の発明のい
ずれかにおいて、前記オゾンとの反応温度が20〜16
0℃であるので、上記オゾンによるハロゲン化有機化合
物の分解反応を効率よく行うことができる。
【0159】第八番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第七番目の発明のい
ずれかにおいて、前記処理対象物が、灰、土壌、灰およ
び土壌の少なくとも一方を含んだコンクリート破砕粉等
の粒子状物、のうちの少なくとも1種であるので、上述
した各効果を最も効率よく発現させることができる。
【0160】第九番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理方法は、第一番目から第八番目の発明のい
ずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物が、ダイオ
キシン類またはポリ塩化ビフェニル類であるので、上述
した各効果を最も効率よく発現させることができる。
【0161】第十番目の発明によるハロゲン化有機化合
物の分解処理装置は、ハロゲン化有機化合物を含有する
処理対象物に電子線を照射して当該ハロゲン化有機化合
物を励起させる電子線照射手段と、励起した前記ハロゲ
ン化有機化合物とオゾンとを反応させるオゾン処理手段
とを備えてなるので、比較的低い温度でもハロゲン化有
機化合物を分解処理することができ、従来のように、ハ
ロゲン化有機化合物を分解処理するにあたって、灰1を
高温加熱(数百〜千数百度)しなくても済むようにな
る。このため、低コストで簡単にハロゲン化有機化合物
を分解処理することができるので、設備コストおよび処
理コストを大幅に削減することができる。
【0162】第十一番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前記
処理対象物を膜状にして前記電子線照射手段からの電子
線を照射させる移送手段を備えたことから、処理対象物
に対して電子線をムラなく照射することができ、処理能
力を向上させることができる。
【0163】第十二番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、ベルトコンベアと、前記ベルトコンベア
上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段とを
備えてなることから、処理対象物を膜状にして前記電子
線照射手段からの電子線を照射させることが容易にでき
る。
【0164】第十三番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十二番目の発明において、前
記ベルトコンベアが、オゾンを透過可能なベルトを備え
ていることから、処理対象物とオゾンとの接触面積を増
加させることができ、処理効率を向上させることができ
る。
【0165】第十四番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、前記処理対象物を振動させて移動させる
振動移動手段を備えてなることから、処理対象物を膜状
にして前記電子線照射手段からの電子線を照射させるこ
とが容易にできる。
【0166】第十五番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、ターンテーブルと、前記ターンテーブル
上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段とを
備えてなることから、処理対象物を膜状にして前記電子
線照射手段からの電子線を照射させることが容易にでき
る。
【0167】第十六番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十一番目の発明において、前
記移送手段が、前記処理対象物を膜状に落下させる落下
手段を備えてなることから、処理対象物を膜状にして前
記電子線照射手段からの電子線を照射させながら処理対
象物とオゾンとの接触面積を増加させることが容易にで
きる。
【0168】第十七番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前記
処理対象物を拡散させて前記電子線照射手段からの電子
線を照射させる拡散手段を備えていることから、処理対
象物に対して電子線をムラなく照射することができると
共に、処理対象物をまんべんなくオゾンと接触させるこ
とができるので、処理能力を向上させることができる。
【0169】第十八番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十七番目の発明において、前
記拡散手段が、前記処理対象物を吹き上げる吹上手段を
備えてなることから、処理対象物を拡散させて電子線を
照射させることが容易にできる。
【0170】第十九番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十八番目の発明において、前
記吹上手段が、オゾンにより前記処理対象物を吹き上げ
ることから、処理対象物とオゾンとを効率よく接触させ
ることができる。
【0171】第二十番目の発明によるハロゲン化有機化
合物の分解処理装置は、第十七番目の発明において、前
記拡散手段が、前記処理対象物を掻き上げる掻上手段を
備えてなることから、処理対象物を拡散させて電子線を
照射させることが容易にできる。
【0172】第二十一番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前
記処理対象物を旋回流で移動させながら前記電子線照射
手段からの電子線を照射させる旋回手段を備えているこ
とから、処理対象物に対して電子線をムラなく照射しな
がら処理対象物をまんべんなくオゾンと接触させること
が連続的にできるので、処理能力を向上させることがで
きる。
【0173】第二十二番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目の発明において、前
記処理対象物に前記電子線照射手段からの電子線を照射
させるように当該処理対象物を移送する移送手段と、前
記電子線照射手段からの電子線を照射されて前記移送手
段で移送されてきた前記処理対象物を掻き混ぜて前記移
送手段に再び供給する掻混移載手段とを備えていること
から、処理対象物に対して電子線をムラなく照射しなが
ら処理対象物をまんべんなくオゾンと接触させることが
連続的にできるので、処理能力を向上させることができ
る。
【0174】第二十三番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十二番目の発明におい
て、前記移送手段が複数であるので、連続処理を効率よ
く行うことができる。
【0175】第二十四番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十三番目の発明におい
て、前記掻混移載手段が複数であるので、連続処理を効
率よく行うことができる。
【0176】第二十五番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十四番目の
発明のいずれかにおいて、処理された前記処理対象物
を、当該処理対象物を処理した後の前記オゾンの雰囲気
中に晒す二次処理手段を備えたことから、使用済みのオ
ゾン中に残存する未反応部分を有効に利用することがで
き、処理対象物中のハロゲン化有機化合物の分解反応率
をさらに向上させることができる。
【0177】第二十六番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第二十五番目の発明におい
て、前記二次処理手段が、処理された前記処理対象物と
当該処理対象物を処理した後の前記オゾンとを内部に充
填する密閉処理タンクを備えているので、使用済みのオ
ゾン中に残存する未反応部分を有効に利用することが容
易にできる。
【0178】第二十七番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十六番目の
発明のいずれかにおいて、前記オゾン処理手段が、前記
ハロゲン化有機化合物と前記オゾンとを20〜160℃
の温度で反応させるので、上記オゾンによるハロゲン化
有機化合物の分解反応を効率よく行うことができる。
【0179】第二十八番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十七番目の
発明のいずれかにおいて、前記処理対象物が、灰、土
壌、灰および土壌の少なくとも一方を含んだコンクリー
ト破砕粉等の粒子状物、のうちの少なくとも1種である
ので、上述した各効果を最も効率よく発現させることが
できる。
【0180】第二十九番目の発明によるハロゲン化有機
化合物の分解処理装置は、第十番目から第二十八番目の
発明のいずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物
が、ダイオキシン類またはポリ塩化ビフェニル類である
ので、上述した各効果を最も効率よく発現させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図2】図1の電子線照射装置の概略構成図である。
【図3】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第二番目の実施の形態の概略構成図である。
【図4】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第三番目の実施の形態の概略構成図である。
【図5】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第四番目の実施の形態の概略構成図である。
【図6】図5のVI−VI線断面矢線視図である。
【図7】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第五番目の実施の形態の概略構成図である。
【図8】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第六番目の実施の形態の概略構成図である。
【図9】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処理
装置の第七番目の実施の形態の概略構成図である。
【図10】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第八番目の実施の形態の概略構成図である。
【図11】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第八番目の実施の形態の他の例の概略構成図で
ある。
【図12】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第八番目の実施の形態の他の例の概略構成図で
ある。
【図13】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第八番目の実施の形態の他の例の概略構成図で
ある。
【図14】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第九番目の実施の形態の概略構成図である。
【図15】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第九番目の実施の形態の他の例の概略構成図で
ある。
【図16】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第十番目の実施の形態の概略構成図である。
【図17】本発明によるハロゲン化有機化合物の分解処
理装置の第十一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図18】従来のハロゲン化有機化合物の分解処理装置
の一例の概略構成図である。
【図19】従来のハロゲン化有機化合物の分解処理装置
の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 灰 2 電子線 3 オゾン 10,20,30,40,50,60,70,80,9
0,100,110分解処理装置 11,21 ベルトコンベア 11a,21a ベルト 31 移送器 41 ターンテーブル 41a 環状溝 71 噴流テーブル 81 駆動軸 91 支持部材 101 供給管 111 スクリュコンベア 91a 灰供給管 91b 灰排出管 91c,101a オゾン供給管 91d オゾン排出口 12,22,42,62 供給器 22a 供給板 22b スキージ 32 供給管 82 パドル 82a 掻上板 92 フィン 102 ホッパ 102a バルブ 13 電子線照射装置 13a 本体 13aa フィラメント(カソード) 13ab アノード 13ac スキャニング磁石(電磁石) 13b スキャニングホーン 13c 電源 103 ブロア 14,24 オゾン反応器 64,74,84,84A,84B,94,94A,1
04 処理容器 114 反応容器 14a,24c,64a 供給管 14b,24d,64b,104a 排出管 24a 上筐体 24b 下筐体 84a,114a 灰供給管 84b,114b 灰排出管 84c,114c オゾン供給管 84d,114d オゾン排出管 15 回収箱 46 スクレーパ 51 密閉処理タンク 51a 圧力計 52 使用済オゾン貯蔵庫 53 真空ポンプ 54,55 バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 B09B 3/00 304G C07C 25/18 304K C07D 319/24 304Z (72)発明者 飯田 耕三 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 若元 郁夫 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 大空 弘幸 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 岡井 隆 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 立花 晋也 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 小笠原 弘明 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 原 謙治 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 堀 恵一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BB01 BD11 BD17 4D004 AA33 AA36 AA41 AB06 AB07 CA15 CA43 CB03 CB04 CB05 CB21 CB28 CB42 CB45 CB46 DA02 DA03 DA06 DA12 4H006 AA05 AC13 AC26 BA95 BD84 BE31 EA22

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化有機化合物を含有する処理対
    象物に電子線を照射して当該ハロゲン化有機化合物を励
    起させてオゾンと反応させることにより、当該ハロゲン
    化有機化合物を分解させることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記処理対象物を膜状にして電子線を照射して、前記ハ
    ロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応させるこ
    とを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記処理対象物を拡散させながら電子線を照射して、前
    記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと反応させ
    ることを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記処理対象物を旋回流で移動させながら電子線を照射
    して、前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾンと
    反応させることを特徴とするハロゲン化有機化合物の分
    解処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記処理対象物に電子線を照射して前記ハロゲン化有機
    化合物を励起させてオゾンと反応させた後、当該処理対
    象物を掻き混ぜてから、当該処理対象物に電子線を再び
    照射して前記ハロゲン化有機化合物を励起させてオゾン
    と再び反応させることを特徴とするハロゲン化有機化合
    物の分解処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、 処理された前記処理対象物を、当該処理対象物を処理し
    た後の前記オゾンの雰囲気中に所定時間晒すことを特徴
    とするハロゲン化有機化合物の分解処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、 前記オゾンとの反応温度が20〜160℃であることを
    特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかにおい
    て、 前記処理対象物が、灰、土壌、灰および土壌の少なくと
    も一方を含んだコンクリート破砕粉等の粒子状物、のう
    ちの少なくとも1種であることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、 前記ハロゲン化有機化合物が、ダイオキシン類またはポ
    リ塩化ビフェニル類であることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン化有機化合物を含有する処理
    対象物に電子線を照射して当該ハロゲン化有機化合物を
    励起させる電子線照射手段と、 励起した前記ハロゲン化有機化合物とオゾンとを反応さ
    せるオゾン処理手段とを備えてなることを特徴とするハ
    ロゲン化有機化合物の分解処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記処理対象物を膜状にして前記電子線照射手段からの
    電子線を照射させる移送手段を備えていることを特徴と
    するハロゲン化有機化合物の分解処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記移送手段が、ベルトコンベアと、前記ベルトコンベ
    ア上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段と
    を備えてなることを特徴とするハロゲン化有機化合物の
    分解処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記ベルトコンベアが、オゾンを透過可能なベルトを備
    えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解
    処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項11において、 前記移送手段が、前記処理対象物を振動させて移動させ
    る振動移動手段を備えてなることを特徴とするハロゲン
    化有機化合物の分解処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項11において、 前記移送手段が、ターンテーブルと、前記ターンテーブ
    ル上に前記処理対象物を所定量ずつ供給する供給手段と
    を備えてなることを特徴とするハロゲン化有機化合物の
    分解処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項11において、 前記移送手段が、前記処理対象物を膜状に落下させる落
    下手段を備えてなることを特徴とするハロゲン化有機化
    合物の分解処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項10において、 前記処理対象物を拡散させて前記電子線照射手段からの
    電子線を照射させる拡散手段を備えていることを特徴と
    するハロゲン化有機化合物の分解処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記拡散手段が、前記処理対象物を吹き上げる吹上手段
    を備えてなることを特徴とするハロゲン化有機化合物の
    分解処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記吹上手段が、オゾンにより前記処理対象物を吹き上
    げることを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理
    装置。
  20. 【請求項20】 請求項17において、 前記拡散手段が、前記処理対象物を掻き上げる掻上手段
    を備えてなることを特徴とするハロゲン化有機化合物の
    分解処理装置。
  21. 【請求項21】 請求項10において、 前記処理対象物を旋回流で移動させながら前記電子線照
    射手段からの電子線を照射させる旋回手段を備えている
    ことを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理装
    置。
  22. 【請求項22】 請求項10において、 前記処理対象物に前記電子線照射手段からの電子線を照
    射させるように当該処理対象物を移送する移送手段と、 前記電子線照射手段からの電子線を照射されて前記移送
    手段で移送されてきた前記処理対象物を掻き混ぜて前記
    移送手段に再び供給する掻混移載手段とを備えているこ
    とを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理装置。
  23. 【請求項23】 請求項22において、 前記移送手段が複数であることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理装置。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 前記掻混移載手段が複数であることを特徴とするハロゲ
    ン化有機化合物の分解処理装置。
  25. 【請求項25】 請求項10から請求項24のいずれか
    において、 処理された前記処理対象物を、当該処理対象物を処理し
    た後の前記オゾンの雰囲気中に晒す二次処理手段を備え
    たことを特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 前記二次処理手段が、処理された前記処理対象物と当該
    処理対象物を処理した後の前記オゾンとを内部に充填す
    る密閉処理タンクを備えていることを特徴とするハロゲ
    ン化有機化合物の分解処理装置。
  27. 【請求項27】 請求項10から請求項26のいずれか
    において、 前記オゾン処理手段が、前記ハロゲン化有機化合物と前
    記オゾンとを20〜160℃の温度で反応させることを
    特徴とするハロゲン化有機化合物の分解処理装置。
  28. 【請求項28】 請求項10から請求項27のいずれか
    において、 前記処理対象物が、灰、土壌、灰および土壌の少なくと
    も一方を含んだコンクリート破砕粉等の粒子状物、のう
    ちの少なくとも1種であることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理装置。
  29. 【請求項29】 請求項10から請求項28のいずれか
    において、 前記ハロゲン化有機化合物が、ダイオキシン類またはポ
    リ塩化ビフェニル類であることを特徴とするハロゲン化
    有機化合物の分解処理装置。
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