JP2001219059A - 珪質頁岩を利用した調湿消臭材料 - Google Patents
珪質頁岩を利用した調湿消臭材料Info
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Abstract
材料からなる新しい調湿消臭材料を提供する。 【解決手段】 調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿
消臭材料であって、珪質頁岩の粉砕物を単独で使用する
か、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形することに
より得られる多孔質材料からなる調湿消臭材料、調湿機
能と消臭機能を同時に有する調湿消臭材料であって、珪
質頁岩の粉砕物を単独で焼成して使用するか、あるいは
当該粉砕物を任意の形状に成形した後に焼成して得られ
る多孔質材料からなる調湿消臭材料、及び前記の焼成前
又は焼成後の調湿消臭材料と、他のセラミックス原料及
び/又はフィラーとを複合して得られる調湿消臭複合
体。
Description
能を同時に有する新しい調湿消臭材料に関するものであ
る。更に詳しくは、本発明は、北海道の天北地方に産す
る珪質頁岩をマトリックスとして使用して得られる多孔
質材料の組成物からなる調湿機能と消臭機能を有する新
規な調湿消臭材料に関するものである。本発明の材料
は、耐水性、耐熱性、耐腐食性に優れ、電子機器などの
記録材料や居室内や車内などの生活環境の湿度を自律的
に制御する吸放湿機能に、消臭機能などを賦与した、新
しいタイプの調湿消臭材料として有用である。
家屋は、特に、調湿の面で様々な問題点を抱えている。
例えば、夏期の高温高湿度により蓄積する湿気が、壁、
木材などの悪臭や細菌繁殖の原因となっている。また、
冬季においての家屋内の湿度は低いが、住宅の高気密化
と暖房器具の普及により、夜間の気温低下に伴う壁材内
部の結露を誘発し、壁材の劣化を惹起する。このような
湿気による細菌の繁殖や壁材の劣化による被害を未然に
防ぐために、従来では、乾燥又は調湿に用いられている
ものとして、生石灰、塩化カルシウムならびにシリカゲ
ルなどの使用や、除湿器による室内の除湿、エアコン等
の空調設備の利用が一般に行われている。また、このよ
うな問題を解決する手法として、例えば、特公昭62−
26813号公報などに開示される、吸湿材料として、
特定組成を有する共重合体ケン化物と潮解性塩類を主成
分としてそれに繊維状物質を加えてなる組成物などの開
発や、吸放湿建材として、ゾノトライト系、アロフェン
系及びゼオライト系建材(特開平3−93662号公
報) などの開発が行われている。
様式の変遷に伴い、一般家庭や公共空間において環境衛
生上問題となる臭気の除去技術に対する関心が高まって
きている。こうした問題に対して、社会及び産業界から
のこれらの除去技術の開発に対して強い要請があり、十
分な対応が要求されるようになってきている。従来よ
り、これらの問題を解決する手法として、例えば、セピ
オライト粉末を含有した吸着物質含有紙(特開昭53−
6611号公報) などの開発や、アルミニウム化合物含
有シート状物質(特開昭59−95931号)などの開
発が行われている。
も除湿力が強く、除湿量や除湿速度を制御しにくい。ま
た、試剤の吸湿有効期間は短く、一度飽和点に達すると
吸湿機能は大幅に低下する欠点があり、繰り返しの使用
は不可能である。こうした材料は、吸湿性にのみに優れ
ているため、常時保水した状態にあり、微生物発生の促
進するため不快臭を伴う傾向にある。ゼオライトは、吸
湿性に優れているが、放湿性に劣るため、吸放湿材料と
して適しているとは言えず、微生物及び悪臭発生の温床
となる可能性がある。除湿器による除湿は、エネルギー
的に問題があると同時に、必要以上に環境中の湿度を低
下させるため、健康に悪影響を及ぼす可能性がある。ま
た、ゼオライト/セメント系建材(特開平3−1092
44号公報)やシリカゲル系吸放湿剤(特開平5−30
2781号公報)などの材料も開発されているが、その
多くは、細孔径分布に注意を払っておらず、優れた調湿
機能が無いのと同時に固体酸点が少なく消臭機能を有し
ていない。
ルミニウム化合物又はセピオライトなどの吸着剤を混合
して吸着性能を賦与させたものであるが、環境衛生上問
題となる臭気を除去する能力が極めて低く、実用的であ
るとは言えない。このように、従来技術では、調湿と消
臭を同時に達成できる材料の開発は行われておらず、そ
の性能も十分なものではなかった。このように、従来の
調湿材料は、自己湿度調節機能や水分吸着容量が低いた
め、壁材の内部結露発生を防止できず、腐朽菌の繁殖を
抑制することが不可能であり、また、同時に消臭機能を
有する材料は皆無であった。
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、調湿機能と
消臭機能を同時に有する新しい調湿消臭材料を開発する
ことを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、北海道天
北地方に産出する珪質頁岩を利用した特定の多孔質材料
の組成物が、調湿消臭材料として優れた特性を有するこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、天
然無機資源を出発原料として幅広い用途の調湿消臭機能
を有する材料を安価に提供することを目的とするもので
ある。また、本発明は、自律的に生活空間中の水分を吸
脱着し、生活環境中の湿度を省エネルギー的に最適状態
に制御するのと同時に消臭機能を有する多孔質材料を提
供することを目的とするものである。
の本発明は、以下の技術的手段から構成される。 (1)調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿消臭材料
であって、珪質頁岩の粉砕物を単独で使用するか、ある
いは当該粉砕物を任意の形状に成形することにより得ら
れる多孔質材料からなる調湿消臭材料。 (2)調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿消臭材料
であって、珪質頁岩の粉砕物を単独で焼成して使用する
か、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形した後に焼
成して得られる多孔質材料からなる調湿消臭材料。
(3)前記(1)又は(2)に記載の焼成前又は焼成後
の調湿消臭材料と、他のセラミックス原料及び/又はフ
ィラーとを複合して得られる調湿消臭複合体。
説明する。本発明は、調湿機能と消臭機能を有する多孔
質材料の組成物からなる新規な調湿消臭材料を提供す
る。即ち、本発明は、珪質頁岩の粉砕物を単独で使用す
るか、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形し、焼成
することにより得られる調湿消臭材料に係るものであ
り、また、珪質頁岩の粉砕物を単独で焼成して使用する
か、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形した後に焼
成して得られる調湿消臭材料に係るものであり、更に、
上記焼成前又は焼成後の調湿消臭材料と、他のセラミッ
クス原料、フィラーとを複合して得られる調湿消臭複合
体に係るものである。
珪質頁岩について説明すると、珪質頁岩とは、例えば、
北海道天北地方の稚内層に産出する鉱物種であり、オパ
ールCTを主成分とし、BET法による比表面積が50
〜200m2 /g程度、全細孔容積においては0.1〜
0.5ml/g、細孔径分布が細孔半径2〜10nmの
細孔が全細孔容積の60%以上を占め、珪素、アルミニ
ウム、鉄、チタニウムなどの酸化物凝集体粒子からなる
ことを特徴とし、シリカマトリックス中に上記遷移金属
元素が導入されていることにより、固体酸性を有する表
面構造を構成している。本発明で使用する珪質頁岩は、
上記鉱物種であり、走査型電子顕微鏡下で数ミクロンメ
ーターから100ミクロンメーターの珪藻化石殻(遺
骸)が明瞭に観察され、その化石に細孔直径サブミクロ
ンメーターの細孔が多数観察され、その珪藻化石の大部
分がオパールCTで構成されている地質的変質作用を受
けた岩石と定義される。本発明は、この珪質頁岩を利用
して構成した多孔質材料からなる調湿消臭材料であり、
その水蒸気の吸放出特性については、後記する実施例に
示すように、水蒸気吸着等温線において、細孔直径に対
応する湿度で吸着水量が大幅に増加して水蒸気を吸着す
ると共に、脱着側においても細孔直径に対応した湿度で
急速に水蒸気を放出するサイクルを、総吸着水量が大幅
に低下することなく発現することにより、調湿機能が達
成される。また、珪質頁岩は、上記固体酸性を有する表
面構造を構成し、消臭機能を発現する。
は、珪質頁岩自身、あるいはこれを粉砕した後に得られ
る粉体を、必要により、適宜、成形、焼成することによ
り得られる。原料の粉砕は、例えば、ハンマークラッシ
ャー、ジョークラッシャー、スタンパー、バンタムミ
ル、ロールクラッシャー、遊星ミル、振動ミルなどで行
われる。この場合、例えば、その粒径を0.1μm〜1
mm程度まで揃えた粉末状態で使用しても良いし、それ
を成形し、成形体として使用しても良い。この場合、成
形は、例えば、乾式プレス、鋳込み成形、可塑成形、押
し出し成形などで行われる。更に、これらの粉体ないし
成形体を、例えば、500〜900℃程度の温度で焼成
し、焼結体として使用することも適宜可能である。この
場合、焼成は、例えば、真空、酸化、還元、及び不活性
雰囲気中での抵抗加熱、高周波誘導加熱炉などにより行
われる。こうした処理を行うことにより、本発明の多孔
質材料からなる調湿消臭材料が得られる。
臭材料と、他のセラミックス原料及び/又はフィラーを
複合化して調湿消臭複合体を製造することができる。セ
ラミックス原料としては、例えば、カオリナイト、アル
ミナスラッジ、ベントナイト、セピオライト、ゼオライ
ト、アロフェン(鹿沼土)、クリストバル岩などが例示
され、また、フィラーとしては、例えば、タルク、パイ
ロフィライト、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
パリゴルスカイト、ガラス繊維、炭素繊維、木質パルプ
などが例示される。その他、適宜の材料を配合すること
ができる。これらを複合化する方法としては、例えば、
混練、泥しょう混合、乾式混合などにより、混合し、複
合化する方法が挙げられる。前記調湿消臭材料を水又は
有機溶媒に懸濁し、この懸濁液に、紙、樹脂、繊維、セ
ラミックス原料などを添加、混練りして利用することが
可能である。また、上記懸濁液の溶媒を除去、乾燥し、
ペレット、シート状などの固体状態にして使用すること
もできる。本発明の調湿消臭材料は、後記する実施例に
示すように、50〜70%の湿度範囲での水蒸気吸脱着
特性に優れていること、また、優れた消臭能力を有して
いることから、調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿
消臭材料として有用である。このように、本発明は、調
湿機能と消臭機能を同時に有する新しい調湿消臭材料を
提供することを可能とするものである。
岩の粉砕物を単独で使用するか、あるいは当該粉砕物を
任意の形状に成形することにより得られる適宜の形態の
調湿消臭材料が基本的な構成として採用されるが、この
場合、必要に応じて、適宜、この粉砕物、あるいは成形
体を焼成し、焼結体として使用することが可能であり、
また、使用目的に応じて、上記焼成前又は焼成後の調湿
消臭材料に適宜他の材料を配合し複合化することが可能
である。本願発明の調湿消臭材料の特性は、基本的に
は、これらの粉砕物、成形体、焼成体、複合体からなる
調湿消臭材料のいずれにおいてもほぼ同様の特性が得ら
れる。
説明するが、本発明は下記の実施例により何ら限定され
るものではない。 実施例1 (1)試料 本実施例では、出発原料として北海道天北地方の稚内層
に産出する珪質頁岩を用いた。珪質頁岩をハンマークラ
ッシャーにより粒径1mm以下に粉砕した。粉砕試料の
X線回折パターンから、オパールCT、石英及び長石の
存在を示すピークが確認された。試料の化学組成は、主
要構成元素としてSiO2 85.0wt%、Al2 O
3 9.2wt%、Fe2 O3 1.9wt%、K2 O
1.5wt%、MgO 1.0wt%、Na2 O
0.7wt%程度を含有し、以下チタン、カルシウム、
及びリン化合物などを微量含有する。
温度下において窒素吸着法を用いて測定した。水蒸気吸
脱着特性は、測定系内の温度を25℃に保持し、水蒸気
圧を変化させて平衡状態に達したときの導入水蒸気の体
積変化から試料の吸着水量を求める方法(定容法)によ
る吸着平衡自動測定装置を用いて測定した。水蒸気吸着
量は、絶乾状態の試料重量に対する吸着水量の割合を示
す。この試料について、以下の条件で消臭試験を行っ
た。100℃で前乾燥した試料0.1gを3000ml
のテドラバッグ中に静置し、その内部を脱気した後に、
濃度100ppmのアンモニアガスで充填した。充填
後、単位時間ごとにテドラバッグ中のガスをガス検知管
で採取した。測定系内の温度は25℃に保持し、各時間
ごとの濃度変化を測定した。
gであり、全細孔容積は0.21ml/gであるので、
平均細孔半径は4.0nmと算出された。また、図1に
示すように、細孔径分布曲線から細孔半径2nmから6
nm付近に幅広い領域が観察され、均質なメソポア組織
を有していることが認められた。 2)調湿特性 湿度調節機能は、主として水蒸気吸着法により評価でき
る。本発明の調湿消臭材料は、細孔がほぼ均一に揃って
いる。それ故に、生活に適する50〜70%の湿度範囲
での水蒸気吸脱着特性に優れている。この調湿消臭材料
の水蒸気吸着等温線を図2に示した。この結果、細孔半
径に対応した相対湿度である60%付近で、水分吸着が
急速に立ち上がる挙動を示した。そして、25wt%程
度の最大吸湿率を示した。このような急峻な水蒸気の吸
着−脱着挙動と高い吸湿率は、吸放湿材料として湿度制
御システムを構築する際に、その材料設計と制御が容易
になるという利点を有している。
実施例の試料では、僅か10分で58%のアンモニアを
除去する迅速な吸着を示し、40分後には除去率90%
の優れた消臭能力を示した。また、90分経過後では、
実施例の試料は、アンモニア除去率が100%に到達し
た。このように、本発明の珪質頁岩系材料は、優れた消
臭能力を有することが明らかとなった。更に、本発明の
珪質頁岩系材料は、マトリックスを構成する多孔質珪素
化合物の本来の特性である耐熱性にも優れ、900℃程
度までの温度でも構造の変化は確認されないので、耐火
性能にも優れている。また、構造内の同型置換により、
表面構造に固体酸点を多数有するため、アンモニアなど
の塩基性ガスの消臭機能にも優れている。以上のよう
に、本発明の珪質頁岩をマトリックスとした多孔質材料
は、優れた調湿消臭機能を有することが明らかとなっ
た。本発明の調湿消臭材料は、粉砕物、成形体、焼結
体、複合体のいずれにおいてもほぼ同様の特性が得られ
る。
湿材料、アロフェン系調湿材料を使用して、上記実施例
と同様にしてそれらの物性、及び調湿機能を評価した。
以下に、その結果を示す。 (2)結果 BET法による比表面積と全細孔容積は、ゾノトライト
系調湿材料(旭硝子製)で40m2 /g、0.07ml
/g、アロフェン系調湿材料(INEX製)で21m2
/g、0.05ml/gであり、本発明の実施例と比較
して極めて低い数値を示した。これらの値から算出され
る平均細孔半径は、4.4及び4.6nmとなった。こ
れらの各種試料の細孔径分布曲線を図4に示した。これ
らの分布曲線は、ピーク位置が極めて不明確であり、上
記実施例の試料と比較して、不均一な細孔構造を有する
ことを示した。また、これら対象試料の水蒸気吸着等温
線を図5に示した。この結果、2種類の対象試料ともに
急峻な水蒸気吸着挙動は確認されず、最大吸湿率もゾノ
トライト系調湿材料で9wt%、アロフェン系調湿材料
で7wt%であり、上記実施例の試料と比較して、低い
数値を示した。このように、上記実施例の珪質頁岩材料
は、既存の調湿材料と比較して、優れた調湿消臭機能を
有することが明らかである。
シ殻活性炭、B型シリカゲル、ゼオライト、及びセピオ
ライトを使用して、上記実施例と同様にしてアンモニア
ガスの消臭試験を行った。 (2)結果 その試験結果を図6に示した。対象試料中で比較的吸着
速度が速いセピオライトでも40分経過後では50%程
度のみが除去されるだけであった。また、90分経過後
では、対象試料では60%程度あるいはそれ以下の除去
率しか示さなかった。このように、上記実施例の珪質頁
岩系材料は、既存の消臭材料と比較して、優れた消臭能
力を有することが明らかである。
1)調湿機能と消臭機能を同時に具備する材料を安価で
提供することができる、2)細孔半径2.6nmから6
nm付近の均一な細孔径分布を備え、BET比表面積が
100m2 /g以上の高い比表面積を保有し、吸着性能
に優れた調湿消臭材料を提供することができる、3)本
発明による調湿消臭材料は、優れた調湿機能と消臭機能
を同時に有する、4)そのために、調湿消臭材料として
のそれ自体の利用の他に、無機化合物本来の優れた耐熱
性、耐水性や腐食性に優れるため、建築材料、浄水用フ
ィルター、各種吸着剤など広範な分野での利用が可能で
ある、等の格別の効果が奏される。
す。
示す。
の結果を示す。
示す。
7)
珪質頁岩について説明すると、珪質頁岩とは、例えば、
北海道天北地方に産出する鉱物種であり、オパールCT
を主成分とし、BET法による比表面積が50〜200
m2 /g程度、全細孔容積においては0.1〜0.5m
l/g、細孔径分布が細孔半径2〜10nmの細孔が全
細孔容積の60%以上を占め、珪素、アルミニウム、
鉄、チタニウムなどの酸化物凝集体粒子からなることを
特徴とし、シリカマトリックス中に上記遷移金属元素が
導入されていることにより、固体酸性を有する表面構造
を構成している。本発明で使用する珪質頁岩は、上記鉱
物種であり、走査型電子顕微鏡下で数ミクロンメーター
から100ミクロンメーターの珪藻化石殻(遺骸)が明
瞭に観察され、その化石に細孔直径サブミクロンメータ
ーの細孔が多数観察され、その珪藻化石の大部分がオパ
ールCTで構成されている地質的変質作用を受けた岩石
と定義される。本発明は、この珪質頁岩を利用して構成
した多孔質材料からなる調湿消臭材料であり、その水蒸
気の吸放出特性については、後記する実施例に示すよう
に、水蒸気吸着等温線において、細孔直径に対応する湿
度で吸着水量が大幅に増加して水蒸気を吸着すると共
に、脱着側においても細孔直径に対応した湿度で急速に
水蒸気を放出するサイクルを、総吸着水量が大幅に低下
することなく発現することにより、調湿機能が達成され
る。また、珪質頁岩は、上記固体酸性を有する表面構造
を構成し、消臭機能を発現する。
説明するが、本発明は下記の実施例により何ら限定され
るものではない。 実施例1 (1)試料 本実施例では、出発原料として北海道天北地方に産出す
る珪質頁岩を用いた。珪質頁岩をハンマークラッシャー
により粒径1mm以下に粉砕した。粉砕試料のX線回折
パターンから、オパールCT、石英及び長石の存在を示
すピークが確認された。試料の化学組成は、主要構成元
素としてSiO2 85.0wt%、Al2 O3 9.
2wt%、Fe2 O3 1.9wt%、K2 O 1.5
wt%、MgO 1.0wt%、Na2 O 0.7wt
%程度を含有し、以下チタン、カルシウム、及びリン化
合物などを微量含有する。
Claims (3)
- 【請求項1】 調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿
消臭材料であって、珪質頁岩の粉砕物を単独で使用する
か、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形することに
より得られる多孔質材料からなる調湿消臭材料。 - 【請求項2】 調湿機能と消臭機能を同時に有する調湿
消臭材料であって、珪質頁岩の粉砕物を単独で焼成して
使用するか、あるいは当該粉砕物を任意の形状に成形し
た後に焼成して得られる多孔質材料からなる調湿消臭材
料。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の焼成前又
は焼成後の調湿消臭材料と、他のセラミックス原料及び
/又はフィラーとを複合して得られる調湿消臭複合体。
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---|---|---|---|
JP2000030811A JP3375927B2 (ja) | 2000-02-08 | 2000-02-08 | 珪質頁岩を利用した調湿消臭材料 |
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