JP2001218830A - 体液吸引集液器及びその製造方法 - Google Patents

体液吸引集液器及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001218830A
JP2001218830A JP2000087002A JP2000087002A JP2001218830A JP 2001218830 A JP2001218830 A JP 2001218830A JP 2000087002 A JP2000087002 A JP 2000087002A JP 2000087002 A JP2000087002 A JP 2000087002A JP 2001218830 A JP2001218830 A JP 2001218830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
suction
body fluid
fluid suction
collector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000087002A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Harada
明 原田
Hideaki Asai
秀昭 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2000087002A priority Critical patent/JP2001218830A/ja
Publication of JP2001218830A publication Critical patent/JP2001218830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 体液吸引集液器の定圧吸引と部材剥離低減及
び製造工程を削減すると共に必要な吸引圧が維持でき小
型で携帯性に優れた体液吸引集液器を提供する。 【解決手段】 本体と異なる弾性係数の部材を本体の長
手方向か周方向に配置しまた本体中央部の周方向の肉厚
を本体上部及ぶ下部の周方向の肉厚より厚くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体創腔から体液
を吸引排出すると共に創腔内組織の密着性を高めること
により回復を早めるために使用される携帯可能な体液吸
引集液器及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人体創腔からの体液を吸引排出するため
に体液吸引集液器を用いることは、従来からよく知られ
ている。この場合、体液を排出誘導するためのチューブ
が創腔内挿入されて吸引集液器に接続されており、吸引
集液器内に発生させた陰圧によって創腔内の体液が吸引
集液器内に集積、貯留される。
【0003】吸引集液器内に陰圧を発生させる機構は、
これまで知られているものを大別すると次に述べる4つ
のタイプに分類される。第1は、所謂真空ビンと呼称さ
れるもので、剛性の密封容器の内部を予め減圧したもの
が供せられる。この種のタイプのものはチューブを接続
すれば直ちに使用できる簡便さがある。第2は伸縮自在
な容器を、予め圧縮して内容積を縮小せしめ、容器の復
元力を利用して容器内に陰圧を発生させるもので、この
タイプは機構が比較的簡単な特徴がある(例えば、特開
平6−296683号公報、特開昭59−97666号
公報、特表平6−504468号公報)。
【0004】第3は容器内に伸縮自在な弾性部材(バネ
やゴムなど)を内蔵した容器を圧縮、即ち弾性部材を収
縮して内容積を収縮せしめ、弾性部材の復元力により容
器内に陰圧を発生させ、吸引集液する機構のものである
(特開昭57−81346号公報、特開昭57−788
61号公報)。そして第4は、剛性容器内に膨張収縮自
在な弾性部材(バルーンあるいはダイヤフラム)が内蔵
されており、かつ弾性部材を内部送気あるいは力学的な
手段により膨張させ、剛性容器内を排気せしめ弾性材が
収縮する力によって容器内に陰圧を発生させて吸引集液
する機構のものである(例えば、特開昭48−6579
1号公報、特開昭51−136395号公報、特公昭5
5−15220号公報及び特開昭59−177055号
公報)。
【0005】創腔から体液を吸引する際には、使用する
部位によって差はあるが、整形外科では体液が高粘度な
ため、吸引集液器の陰圧は−80mmHg程度の持続吸
引が望ましく、一方外科(マンマ)では体液が低粘度で
あるため、陰圧は−40mmHg程度の持続吸引が望ま
しい。しかし第1のタイプは容器内の陰圧が予め減圧さ
れているだけなので、容器内に吸引集液が進むにつれ
て、吸引圧の低下が起こり、吸引集液中の陰圧保持が出
来ず、体液の十分な吸引ができないという欠点があり、
また容器内に排液が一杯になれば本品の使用が終了し、
2回目以降セットが出来ず、十分な機能が果たせない、
あるいは2回目以降のセットが出来るものでも、ユーザ
ーが別の吸引源を用いて陰圧を容器内にかけなければな
らず、取り扱いが複雑となるという欠点があった。
【0006】第2のタイプは軟質塩化ビニル樹脂のよう
に、容器を手で圧縮できる程度の軟質プラスチック材料
を選択することが多いが、容器内に体液が集積するに従
って、急激な陰圧低下が起こり、体液集液中の陰圧保持
が出来ず、創腔に常に適切な陰圧を負荷出来ず、体液の
十分な吸引ができないという欠点があった。そこで体液
増加に伴う吸引圧の変動が小さいものを狙い、ゴム材質
を使用したものもあるが、その場合もゴム弾性の初期の
回復力は大きいが、上記の材料と同様に、容器内に体液
が集積するに従って、陰圧低下が生じる。また初期ゴム
弾性の回復力の小さいものは、陰圧が−20mmHg程
度でほぼ一定に保たれるが、この吸引圧では実際の臨床
の場では不十分であり、創腔に常に適切な陰圧を負荷で
きず、体液の十分な吸引ができないという欠点がある。
更にこれらの材質では、容器を圧縮し吸引圧を発生させ
る際に、容器全面を十分に圧縮し、容器内の空気を全て
排気するということが難しいため、容器の圧縮されない
体積分即ち排気されない体積分を計算に入れて設計する
必要があり、容器が嵩張るという欠点があった。
【0007】第3のタイプはその弾性部材、即ちバネ、
ゴムなどの復元力の特性により、容器内に体液は集積す
るが、急激に回復力が弱くなり、そのため急激な陰圧低
下が起こり、吸引集液中の陰圧が保持出来ず、創腔に常
に適切な陰圧を負荷できず、体液の十分な吸引が出来な
いという欠点があった。さらに第4のタイプは、適正な
弾性部材(天然ゴム製のバルーンなど)を選択すること
によって、容器内への体液の集積が進んでも急激な陰圧
低下は起こらず、吸引集液中は常にほぼ一定の吸引圧を
保持できる利点を有するが、弾性部材(バルーンやダイ
ヤフラム)を膨張させるための機構が必要であり、容器
が嵩張り弾性部材を膨張させる初期陰圧を発生させるた
めの操作が複雑であるという問題があった。
【0008】このように第1、第2及び第3のタイプで
は急激な吸引圧の低下が生じ体液を吸引排出するのに必
要な陰圧の持続的な保持ができないといった問題点を有
しており、さらに第2のタイプでは容器全面を充分に圧
縮できないため本来排液を吸引貯留できる容量よりも余
分な容積を体液吸引集液器に設ける必要があり、また第
4のタイプでは吸引圧を発生するための余分な機構を収
容する容積が必要であり、何れも容器が大きく嵩張って
しまうという問題点を有してる。
【0009】また、体液吸引集液器は手術後の患者の創
部から体液を吸引排出する目的で使用されるため、体液
吸引集液器は誘導チューブを介して患者の創部に接続さ
れているため、できるだけ小型で携帯性が良いことが求
められる。更に吸引圧を発生させる操作は看護婦又は患
者自身が行うため容易に操作できることが望まれ、特に
看護婦や患者が片手で操作できることが望ましい。
【0010】このような点を考慮すると吸引圧を発生さ
せる為に容器を押し潰すタイプの容器が小型化や携帯性
の点で望ましいが、実際には片手で押し潰せる容量は、
容器の内容積の45%〜50%程度に留まり、集液器の
容積の50〜55%は圧縮しきれず有効に利用されてお
らず容器全体の大きさを大きくしているといった問題点
があり、必要な吸引圧を持続保持できないといった問題
もあった。
【0011】また容器の製造方法としては容器の半分を
射出成形あるいは圧縮成形により製造後、接着、溶着に
より貼り合わせ、更に吸引圧の調整のため容器の内側ま
たは外側に容器と異なる弾性係数の部材を取り付ける場
合には接着、溶着により貼り合わせている。またブロー
成形の場合には容器成形後、吸引圧の調整が必要なもの
は容器の外側に容器と異なる弾性係数の部材を貼り合わ
せているが、この場合も接着により貼り合わせるため後
工程が増加するという結果になっており、また容器自身
を圧縮させる際に接着した弾性係数の異なる部材の剥離
が起こる場合があり、吸引圧が急激に下がったり、ある
いは一定吸引で吸引きないという問題もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、圧縮
可能な弾性容器で、一定吸引圧で吸引することが可能で
あり、部材の剥離がなく、さらに接着や溶着の工程が必
要ない体液吸引集液器の製造方法及び片手で体液吸引集
液器を圧縮した際に効率よく集液器内の容積を減じるこ
とができかつ必要な吸引圧の維持が可能な小型で携帯性
に優れた体液吸引集液器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の第1の発明
は、圧縮可能な弾性容器で、容器を変形することにより
容器内の空気を大気中に排出させて容器内を陰圧にし
て、容器の復元力により吸引圧を発生させて人体創部か
らの体液を吸引貯留する体液吸引集液器において、体液
吸引集液器が弾性係数の異なる部材を共押出ブロー成形
で一体成形することを特徴とする体液吸引集液器の製造
方法である。
【0014】第2の発明は、圧縮可能な弾性容器で、容
器を変形することにより容器内の空気を大気中に排出さ
せて容器内を陰圧にして、容器の復元力により吸引圧を
発生させて人体創部からの体液を吸引貯留する体液吸引
集液器であって、体液吸引集液器本体と異なる弾性係数
の部材を集液器本体の縦方向及び横方向の少なくとも1
つの方向に配置することを特徴とする体液吸引集液器で
ある。
【0015】さらに第3の発明は、圧縮可能な弾性容器
で、容器を変形することにより容器内の空気を大気中に
排出させて容器内を陰圧にして、容器の復元力により吸
引圧を発生させて人体創部からの体液を吸引貯留する体
液吸引集液器において、体液吸引集液器本体中央部の周
方向の肉厚が、該本体中央部の周方向の肉厚の上部及び
下部の周方向の肉厚より厚くすることを特徴とする体液
吸引集液器である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面で本発明の実施例を詳細
に説明するが、本発明はこの実施例にのみ限定されるも
のではない。図1は本発明の一実施例となる体液吸引集
液器を示したものであり、図2は本発明の一実施例とな
る金型に共押出されたパリソンを流し込んで体液吸引集
液器を一体成形している断面図で、この断面図は図1の
体液吸引集液器を長手方向に切断した方向から見た図で
あり、図3は本発明の一実施例となる金型に共押出され
たパリソンを流し込んで体液吸引集液器の長手方向に対
して直角に切断した断面図であり、図4は本発明の一実
施例となる2種共押出ブロー成形のダイの概念図を示し
たものである。
【0017】図5は本発明の一実施例となる補強部材が
組み込まれた体液吸引集液器を示したものであり、弾性
係数の異なる部材を体液吸引集液器の長手方向に配置し
たものであり、図6は本発明の一実施例となる補強部材
が組み込まれた体液吸引集液器を片手で圧縮した場合を
示したものであり、図7は本発明の一実施例となる補強
部材が組み込まれた体液吸引集液器を示したものであ
り、弾性係数の異なる部材を体液吸引集液器の周方向、
長手方向に配置したものである。図8は本発明の一実施
例となる肉厚・肉薄構造の体液吸引集液器を示したもの
であり、図9は本発明の肉厚・肉薄構造の体液吸引集液
器を長手方向に切断した断面図であり、図10は本発明
の肉厚・肉薄構造の体液吸引集液器を片手で圧縮した場
合を示したものである。
【0018】まず図1において体液吸引集液器(1)は
吸引圧を発生し、創腔からの排液を集液貯留する機能を
有するもので、体液吸引集液器(1)には誘導チューブ
(2)を接続するための集液ポート(3)が設けられて
おり、集液ポート(3)には体液吸引集液器(1)内に
集液した体液が逆流しないよう逆流防止弁(4)が付設
され、体液吸引集液器(1)を圧縮して空気を排気した
り、貯留された体液を排出したりする開口部(排液口
(5))が設けられており、吸引時には排液口(5)に
蓋(6)がされる。
【0019】本発明の体液吸引集液器(1)は吸引集液
器自身を圧縮するなどして変形させ、復元させる過程で
一定の吸引圧が得られるよう弾性部材(8)を主とし構
成され、その一部に弾性係数の異なる部材(7)が体液
吸引集液器の両面にほぼ対称に設けられている。この体
液吸引集液器の弾性部材の色としては吸引した体液の性
状、量などが容器の外から確認できるよう無色で透明ま
たは半透明性であることが好ましい。また体液吸引集液
器は持ち歩きができる携帯性が必要とされ、また繰り返
しの圧縮及びその復元力を考慮すると低比重、高弾性、
高強度でかつブロー成形が可能な材質が好ましく、ポリ
スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマー
などの熱可塑性エラストマーを用いるのが好ましいが、
これらに限定したものではない。
【0020】弾性係数の異なる部材(7)の材質として
は成形時に弾性部材(8)と共押出するため、弾性部材
との接着性が良いものでなければ一体成形は難しくな
る。また、前記の熱可塑性エラストマーの中で比較的に
弾性率が高い材料を用いることが好ましいが、弾性部材
(8)と接着性が良い材料であれば材質は問わない。ま
た形状としては携帯しやすく、体液吸引集液器を全体的
に圧縮でき、かつ一定吸引圧で吸引できれば形状は問わ
ない。
【0021】図2は金型(9)に共押出されたパリソン
を流し込んで体液吸引集液器を一体成形している断面図
を示したもので、パリソン(10)が金型(9)上部方
向から降りてきて、その後パリソンを金型(9)で挟み
込み、ブローピン(11)が金型上部方向から降りて、
圧縮空気を吹き込みパリソン(10)を膨らませ、金型
と同じ形状となったところで、金型を開き、製品を取り
出しこれを繰り返し製造する。また図3は集液器の長手
方向に対して直角に切断した断面図で、中央のパリソン
は2種類の材料から共押出され、部分的に弾性部材
(8)と弾性係数の異なる部材(7)から成っている。
【0022】図4は2種共押出ブロー成形のダイの概念
図を示したもので、まず材料供給路(12)から、体液
吸引集液器(1)の容器本体となる材料が押出れ、また
もう一方の材料供給路(13)からは弾性係数の異なる
部材(7)が押出される。弾性部材の方は材料供給路
(12)を通りその後、ダイ全周に流れて合流部(1
4)へと押出れる。またもう一方の弾性係数の異なる部
材(7)は材料供給路(13)を通り、ダイの前後方向
の限られた幅に分流され、合流部で所定の幅で弾性部材
(8)と合流し、2種の材料で構成されたパリソンとし
てダイ出口から共押出される。また弾性係数の異なる部
材(7)はパリソンの流れ方向つまりボトルの長手方向
のみ押出すことが可能である。
【0023】図5において本発明の補強部材が組み込ま
れた体液吸引集液器(15)は吸引圧を発生し、創腔か
らの排液を集液貯留する機能を有するもので、補強部材
が組み込まれた体液吸引集液器(15)には誘導チュー
ブ(2)を接続するための集液ポート(3)が設けられ
ており、集液ポート(3)には体液吸引集液器(15)
内に集液した体液が逆流しないよう逆流防止弁(4)が
付設され、体液吸引集液器(15)を圧縮して空気を排
気したり、貯留された体液を排出したりする排液口
(5)が設けられており、吸引時には排液口(5)に蓋
(6)がされる。
【0024】補強部材が組み込まれた図5の体液吸引集
液器(15)は体液吸引集液器自身を圧縮するなどして
変形させ、復元させる過程で一定の吸引圧が得られるよ
う弾性部材(8)を主とし構成され、その一部に弾性係
数の異なる部材として補強部材(16)が体液吸引集
液器の縦方向に中央を1周するように配置されており、
さらに補強部材(17)が体液吸引集液器の側面の縦
方向を1周するように配置されており、使用する際には
この補強部材(16)の中央を圧縮して吸引圧を発生
させる。この体液吸引集液器の弾性部材の色としては吸
引した体液の性状、量などが容器の外から確認できるよ
う無色で透明または半透明性であることが好ましい。ま
た体液吸引集液器は持ち歩きができる携帯性が必要とさ
れ、また繰り返しの圧縮及びその復元力を考慮すると低
比重、高弾性、高強度な材質が好ましく、ポリスチレン
系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリ
ウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマーなどの熱
可塑性エラストマーを用いるのが好ましいが、これらに
限定したものではない。
【0025】弾性係数の異なる補強部材(16)、補
強部材(17)の材質としては弾性部材(8)と同等
か又はこれ以上の弾性係数を有する材料であれば特に限
定はしないが、体液を吸引するに適した吸引圧を発生さ
せられる点や容器の携帯性の点から軽量であることを考
慮すると弾性係数の高い材料が望ましい。更に弾性部材
(8)と接着性が良い材料が好ましい。また配置、形状
としては体液吸引集液器の中央を通るように体液吸引集
液器の縦方向に補強部材(16)を配置し、補強部材
(16)に対して周方向に左右90度移動した体液吸
引集液器の側面に補強部材(17)を配置することが
好ましい。この配置で補強部材(16)を圧縮すれ
ば、補強部材(17)が支点となり体液吸引集液器全
体が効率よく圧縮できる。また補強部材、補強部材
の幅であるが、補強部材については幅が広ければ圧縮
する力が大きくなり圧縮し難くなるが、吸引圧としては
高吸引圧が得られるため、吸引する部位によって適宜決
定すればよい。また補強部材(17)の幅は5〜10
mmが好まし。更に体液吸引集液器全体の形状であるが
片手で圧縮しやすく、かつ携帯しやすければ形状は問わ
ない。また集液ポートと排液口が同じ向きに配置されて
いなくとも構わない。
【0026】使用する際には図6に示すように補強部材
が組み込まれた体液吸引集液器(15)の補強部材
(16)の中央部分を片手で圧縮して使用するが、補強
部材に高弾性材を用いることで圧縮された場合、まず
補強部材全体が押し潰され、次に体液吸引集液器の側
面に位置する補強部材(17)が支点となるため、弾
性部材全体も押し潰されるため、効率よく体液吸引集液
器内の容積を減じることが可能となる。その後もう一方
の手で蓋(6)をすればセットが完了でき、高比率での
吸引が可能となる。
【0027】図7の補強部材が組み込まれた体液吸引集
液器(15)は図5と同様に吸引圧を発生し、創腔から
の排液を集液貯留する機能を有するもので、体液吸引集
液器の横方向に補強部材(18)を配置し、また体液
吸引集液器の側面には補強部材(17)を配置したも
ので、補強部材(18)を圧縮することで高吸引圧が
得られる。この補強部材の材質としては補強部材
(16)や補強部材(17)と同じ材質を用いること
が好ましい。また弾性部材のみの体液吸引集液器を圧縮
した場合には圧縮後の容器の回復において、初期に急激
に回復するため一定の吸引圧で吸引することが難しい
が、補強部材を配置することで、補強部材(18)
が圧縮されると、その一部が曲げ変形を起こし、回復す
る際に圧縮された補強部材が座屈現象を起こして一定
した吸引圧が得られるため、創部に対して最適な吸引が
実施でき、体液吸引集液器として良好な吸引、集液が可
能となる。
【0028】図8において肉厚・肉薄構造の体液吸引集
液器(19)は吸引圧を発生し、創腔からの排液を集液
貯留する機能を有するもので、肉厚・肉薄構造の体液吸
引集液器(19)には誘導チューブ(2)を接続するた
めの集液ポート(3)が設けられており、集液ポート
(3)には肉厚・肉薄構造の体液吸引集液器(19)内
に集液した体液が逆流しないよう逆流防止弁(4)が付
設され、肉厚・肉薄構造の体液吸引集液器(19)を圧
縮して空気を排気したり、貯留された体液を排出したり
する開口部(排液口(5))が設けられており、吸引時
には排液口(5)に蓋(6)がされる。
【0029】図9に示すように本発明の肉厚・肉薄構造
の体液吸引集液器の構造としては集液器の中央部に、周
方向に肉厚にした肉厚部(20)が位置し、この肉厚部
の上部及び下部に、周方向に肉薄になった肉薄部(2
1)が位置しており、この中央部に位置する肉厚部(2
0)の厚みが上部及び下部に位置する肉薄部(21)の
厚みより厚くなっている。中央部の肉厚部(20)及び
上部及び下部の肉薄部(21)の厚みであるがこれは使
用する弾性部材(8)及び吸引する圧力により異なるが
肉厚部の厚みは肉薄部の厚みの2倍以上が好ましいが、
中央部の肉厚部(20)全体を押込んだ際に上部及び下
部の肉薄部(21)から折れ曲がり肉厚部(20)全体
が潰れるように押し込める厚みであれば厚みは限定しな
い。また中央部の肉厚部(20)と上部及び下部の肉薄
部(21)の位置については体液吸引集液器の形状及び
吸引効率をどの程度にするかにより異なるが、肉厚・肉
薄構造の体液吸引集液器(19)の長手方向に肉厚部
(20)を長くすれば高い効率の吸引が可能となるが、
体液吸引集液器を押込んだ際に上部及ぶ下部の肉薄部
(21)から折り曲がり肉厚部全体が潰れれば位置は限
定しない。
【0030】この体液吸引集液器の弾性部材の色として
は吸引した体液の性状、量などが容器の外から確認でき
るよう無色で透明または半透明性であることが好まし
い。また体液吸引集液器は持ち歩きができる携帯性が必
要とされる点から軽量で、また繰り返しの圧縮及びその
復元力を考慮すると低比重、高弾性、高強度な材質が好
ましく、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン
系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、塩ビ系
エラストマーなどの熱可塑性エラストマーを用いること
が好ましい。また体液吸引集液器全体の形状は、片手で
圧縮しやすく高吸引効率が可能で、かつ小型で携帯しや
すければ形状は問わない。また集液ポート(3)と排液
口(5)が同じ向きに配置されていなくとも構わない。
【0031】図10に示すように本発明の肉厚・肉薄構
造の体液吸引集液器(19)を使用する際には体液吸引
集液器自身を片手で圧縮し使用するが、復元させる過程
で一定の吸引圧が得られまた押込む際に低い荷重で押込
めるよう弾性部材(8)で構成されており、中央部の肉
厚部(20)を圧縮すると上部及び下部の肉薄部(2
1)から押込んだ方向に折れ曲がる。そして肉厚部(2
0)全体も潰れるため高い効率の吸引が可能となり、し
かも無理なく楽に押込むことができる。そして肉厚・肉
薄構造の体液吸引集液器(19)の肉厚部(20)全体
が圧縮された状態となったところで、もう一方の手で蓋
をすれば高い効率での吸引が可能となる。また肉厚・肉
薄構造の体液吸引集液器(19)全体の肉厚が均一な構
造であったとしたら、これを圧縮した場合には押込んだ
部分しか潰れないため高い効率での吸引が難しく、しか
も圧縮後の容器の回復が初期に急激に回復するため一定
の吸引圧で吸引することが難しいが、肉厚・肉薄構造で
あれば肉厚部が効率よく潰れ、そして体液吸引集液器の
肉厚側面部(22)も効率よく潰れる。そしてこの肉厚
側面部(22)が元の形状に復帰する際に座屈現象によ
り一定吸引圧で吸引が可能となり、良好な吸引が可能と
なる。
【0032】
【発明の効果】本発明の多層ブロー成形で一体成形され
た体液吸引集液器は一定吸引圧で吸引が可能となりまた
弾性係数の異なる部材の剥離がなく、弾性係数の異なる
部材の一体成形が可能で、さらに接着、溶着の工程がな
くなる。また本発明の体液吸引集液器は片手で体液吸引
集液器を圧縮した際、体液吸引集液器の内容量に対する
実吸引量が高比率となりまた体液吸引集液器の小型、軽
量化が可能となり、さらに一定吸引圧での吸引が可能と
なり体液吸引集液器として最適になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる共押出ブロー成形によ
り製造した体液吸引集液器(1)を示す図である。
【図2】本発明の一実施例となる体液吸引集液器の製造
方法を示すもので、金型(9)にパリソン(10)を流
し込んで成形している断面を示す図で、集液器の長手方
向に切断した方向から見た図である。
【図3】本発明の一実施例となる体液吸引集液器の製造
方法を示すもので、金型(9)にパリソン(10)を流
し込んで成形している断面を示す図で、集液器の長手方
向に対して垂直に切断した方向から見た図である。
【図4】本発明の一実施例となる2層に溶融した材料を
共押出するブロー成形機のダイの概念図を示す図であ
る。
【図5】本発明の一実施例となる補強部材を組み込んだ
体液吸引集液器(15)で、体液吸引集液器の中央に補
強部材(16)を、側面に補強部材(17)を配置
した図である。
【図6】本発明の一実施例となる補強部材を組み込んだ
体液吸引集液器の中央に配置した補強部材(16)を
片手で圧縮した状態を示す図である。
【図7】本発明の一実施例となる補強部材を組み込んだ
体液吸引集液器で、体液吸引集液器の横方向に補強部材
(18)を配置し、また体液吸引集液器の側面には補
強部材(17)を配置した図である。
【図8】本発明の一実施例となる肉厚・肉薄構造の体液
吸引集液器(19)を示す図である。
【図9】本発明の一実施例となる肉厚・肉薄構造の体液
吸引集液器を長手方向に切断した断面を示す図で中央が
肉厚部(20)になっており上下が肉薄部(21)にな
っている。
【図10】本発明の一実施例となる肉厚・肉薄構造の体
液吸引集液器の中央の肉厚部(20)を片手で圧縮した
状態を示す図である。
【符号の説明】
1 体液吸引集液器 2 誘導チューブ 3 集液ポート 4 逆流防止弁 5 排液口 6 蓋 7 弾性係数の異なる部材 8 弾性部材 9 金型 10 パリソン 11 ブローピン 12 材料供給路 13 もう一方の材料供給路 14 合流部 15 補強部材が組み込まれた体液吸引集液器 16 補強部材 17 補強部材 18 補強部材 19 肉厚・肉薄構造の体液吸引集液器 20 肉厚部 21 肉薄部 22 肉厚側面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA15 DD10 DD11 DD12 EE04 FF05 KK23 KK25 4F208 AA03 AA13 AA15 AA31 AG03 AG07 AH55 AH63 LA01 LA07 LA08 LB01 LB21 LB22 LG01 LG06 LG14 LG22 LJ09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮可能な弾性容器で、容器を変形する
    ことにより容器内の空気を大気中に排出させて容器内を
    陰圧にして、容器の復元力により吸引圧を発生させて人
    体創部からの体液を吸引貯留する体液吸引集液器におい
    て、体液吸引集液器が弾性係数の異なる部材を共押出ブ
    ロー成形で一体成形することを特徴とする体液吸引集液
    器の製造方法。
  2. 【請求項2】 圧縮可能な弾性容器で、容器を変形する
    ことにより容器内の空気を大気中に排出させて容器内を
    陰圧にして、容器の復元力により吸引圧を発生させて人
    体創部からの体液を吸引貯留する体液吸引集液器であっ
    て、体液吸引集液器本体と異なる弾性係数の部材を集液
    器本体の縦方向及び横方向の少なくとも1つの方向に配
    置することを特徴とする体液吸引集液器。
  3. 【請求項3】 圧縮可能な弾性容器で、容器を変形する
    ことにより容器内の空気を大気中に排出させて容器内を
    陰圧にして、容器の復元力により吸引圧を発生させて人
    体創部からの体液を吸引貯留する体液吸引集液器におい
    て、体液吸引集液器本体中央部の周方向の肉厚が、該本
    体中央部の周方向の肉厚の上部及び下部の周方向の肉厚
    より厚くすることを特徴とする体液吸引集液器。
JP2000087002A 1999-08-30 2000-03-27 体液吸引集液器及びその製造方法 Pending JP2001218830A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000087002A JP2001218830A (ja) 1999-08-30 2000-03-27 体液吸引集液器及びその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24246499 1999-08-30
JP33816699 1999-11-29
JP11-242464 1999-11-29
JP11-338166 1999-11-29
JP2000087002A JP2001218830A (ja) 1999-08-30 2000-03-27 体液吸引集液器及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001218830A true JP2001218830A (ja) 2001-08-14

Family

ID=27333048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000087002A Pending JP2001218830A (ja) 1999-08-30 2000-03-27 体液吸引集液器及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001218830A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045470A1 (fr) * 2001-11-29 2003-06-05 Sumitomo Bakelite Company Limited Outil d'evacuation pour soins medicaux
JP2007195601A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Alcare Co Ltd 排液、吸引および排液吸引装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045470A1 (fr) * 2001-11-29 2003-06-05 Sumitomo Bakelite Company Limited Outil d'evacuation pour soins medicaux
US7144385B2 (en) 2001-11-29 2006-12-05 Sumitomo Bakelite Company Limited Discharging implement for medical care
KR100818843B1 (ko) * 2001-11-29 2008-04-01 스미토모 베이클리트 컴퍼니 리미티드 의료용 배출용구
CN100408117C (zh) * 2001-11-29 2008-08-06 住友电木株式会社 医疗用排出器具
JP2007195601A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Alcare Co Ltd 排液、吸引および排液吸引装置
JP4553849B2 (ja) * 2006-01-24 2010-09-29 アルケア株式会社 排液、吸引および排液吸引装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU649691B2 (en) Mucus extractor
US7413557B2 (en) Breast pump
EP0186783B1 (en) Fluid evacuator for medical use
KR100982067B1 (ko) 체액 흡인 집액기
EP0594619A4 (en) Inflation mechanism
CN110049720A (zh) 袋状构造体
US7468058B2 (en) Suction fluid collector for medical applications
JP4553849B2 (ja) 排液、吸引および排液吸引装置
JP2001218830A (ja) 体液吸引集液器及びその製造方法
JP4525528B2 (ja) 医療用吸引器具
CN110497395A (zh) 一种双向运动气动柔性驱动器及其工作方法
JP2000262630A (ja) 体液吸引集液器
JP2000262631A (ja) 体液吸引集液器
JP2000202021A (ja) 体液吸引集液器
JP4145889B2 (ja) 医療用具
JP3061916B2 (ja) 体液吸引集液器
CN209059754U (zh) 负压气垫
JP2003284770A (ja) 体液吸引集液器
JPH05212106A (ja) 体液吸引集液器
JPS636222B2 (ja)
JP2002325849A (ja) 医療用吸引容器
JPH05208046A (ja) 体液吸引集液器
CN215928944U (zh) 一种用于便携式电子设备的支架
CN110785189B (zh) 负压传递用具以及使用其的挤奶装置
JPH0551358U (ja) 医療用吸引集液器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060314

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060707