JP4145889B2 - 医療用具 - Google Patents
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Description
(1)陰圧を発生させて体液を集液するために用いる医療用具であって、
袋状の液体収納部と、
前記液体収納部の内部に配置されて、該液体収納部の容積を変える容積可変手段と、を有し、
前記容積可変手段には、一対の支持部材を有する伸縮部が複数隣接して設けられ、かつ該各伸縮部を各々独立して作動させることで前記液体収納部の容積を微調整できることを特徴とする医療用具。
(2)前記伸縮部は、コイルバネで構成されているものである(1)に記載の医療用具。
(3)前記コイルバネの外径は、一端側から他端側に向けて漸減するようになっているものである(2)に記載の医療用具。
(4)前記容積可変手段には、前記液体収納部の容積が収縮した状態を保持する保持手段を有しているものである(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用具。
また、前記コイルバネの外径が、一端側から他端側に向けて漸減するようになっているものである場合、液体収納部の容積変化を特に大きくすることができ、それによって多くの体液を吸引することができる。
また、前記伸縮部には、該伸縮部に関する条件が異なる少なくとも2つの伸縮部が含まれている場合、特に吸引する体液の量の微調整を容易にすることができる。
また、容積可変手段が、液体収納部の容積が収縮した状態を保持する保持手段を有している場合、該医療用具を使用していない状態でコンパクトにすることができる。
液体収納部1は、袋状であり、吸引した体液を貯留することができるようになっている。
液体収納部1は、体液を吸引するための吸入口11と、貯留している体液を排出する排出口12とを有している。
吸入口11には、体液を吸引するためのチューブ(不図示)と接続する接続部材111が設けられている。
接続部材111は、吸入口11に液密に配置されている。
接続部材111は、体液を挿通可能な内腔を有する突起部112と、突起部112の下端側(図1中下側)に形成される円筒部113とで構成されている。
接続部材111の内部には、体液が液体収納部1の内部に流れる方向は許容するが、その反対を規制する一方弁が配置されている。
接続部材111は、円筒部113の基端側(図1中下側)が液体収納部1の内部に、突出部112の先端側(図1中上側)が液体収納部1の外部に突出するように配置されている。
突出部112は、先端側(図1中上側)に向けて外径が漸減する筒状体となっている。
排出口12は、液体収納部1の上端部の他端側(図1中右上側)に設けられている。
排出口12の一端部から円筒部材121の開口部を封止することが可能な蓋部122が設けられている。
蓋部122は、板状体123の一部に設けられた突出部124で構成されている。
さらに、これらの樹脂の中でも透明性に優れる透明性樹脂が好ましい。これにより、中の視認性を向上することができる。その一方で、これらの樹脂に顔料を混練したり、液体収納部1の表面に印刷したりすることで部分的に不透明化できることが好ましい。これにより、液体収納部1に貯留された排液がむやみに患者の目に触れることがないようにできる。
図2(a)〜(c)に示すように容積可変手段2は、2つの伸縮部3、4を備えている。
第1伸縮部3は、第1コイルバネ5と、その両端にある第1支持部材6とで構成されており、第1コイルバネ5と、その両端にある第1支持部材6とは固着されている。
第2伸縮部4は、第2コイルバネ7と、その両端にある第2支持部材8とで構成されており、第2コイルバネ7と、その両端にある第2支持部材8とは固着されている。
第1支持部材6および第2支持部材8は、それぞれ板状体である。
接続部10は折曲がり可能であり、その先端部101は、容積可変手段2の外側(図2中左右側)に向かってV字状に突出している。
第1伸縮部3と、接続部10とは、第1支持部材6より厚さが薄くなっている接続部材31で接続されている。これにより、折れ曲がるのを容易にすることができる。
第2伸縮部4と、接続部10とは、第2支持部材8より厚さが薄くなっている接続部材41で接続されている。これにより、折れ曲がるのを容易にすることができる。
第1支持部材6の下側(図2中下側)の突起部61は、第1コイルバネ5の下側の外径とほぼ同じ間隔を持って設けられている。
第1支持部材6の上側(図2中上側)の突起部61は、第1伸縮部3が伸縮した際に上下の突起部61が当接するような位置に設けられている。これにより、伸縮した第1コイルバネ5の位置を固定することができる。
なお、この突起部61は、上下が当接せずに、ずれた位置に設けられても良い。具体的には、第1支持部材6の上側の(図2中上側)の突起部61が、上側の第1コイルバネ5の位置を固定できるように、上側の内径とほぼ同じ間隔を持って配置されても良い。
第2支持部材8の下側(図2中下側)の突起部81は、第2コイルバネ7の下側の外径とほぼ同じ間隔を持って設けられている。
第2支持部材8の上側(図2中上側)の突起部81は、第2伸縮部4が伸縮した際に上下の突起部81が当接するような位置に設けられている。これにより、伸縮した第2コイルバネ7の位置を固定することができる。
なお、この突起部81は、上下が当接せずに、ずれた位置に設けられても良い。具体的には、第2支持部材8の上側の(図2中上側)の突起部81が、上側の第2コイルバネ7の位置を固定できるように、上側の内径とほぼ同じ間隔を持って配置されても良い。
また、下側(図4中下側)中の第2支持部材8には第2コイルバネ7を挟むように爪部82が設けられている。
爪部62は、下側の第1支持部材6より上側(図4中上側)に向かって延出する延出部621と、延出部621から垂直方向に突出する爪622とで構成されている。
爪622は、後述する孔63と係合するようになっている。
延出部621の長さは、特に限定されないが、第1コイルバネ5が収縮した際の高さと同じであることが好ましく、具体的には0.5〜10mmが好ましく、特に1〜5mmが好ましい。
爪822は、後述する孔83と係合するようになっている。
延出部の長さは、特に限定されないが、第2コイルバネ7が収縮した際の高さと同じであることが好ましく、具体的には0.5〜10mmが好ましく、特に1〜5mmが好ましい。
すなわち、第1伸縮部3のみを押すことにより、第1コイルバネ5のみを収縮した状態とすることができる(図2(b))。そして、第2伸縮部4を押すことにより、第2コイルバネ7も収縮した状態とすることができる(図2(c))。すなわち、各コイルバネ5、7(各伸縮部3、4)を独立して作動し得ることができる。
このように第1伸縮部3および第2伸縮部4の両方を押すことにより、最大容積とすることができ、第1伸縮部3または第2伸縮部4のいずれか一方のみを押すことにより最大容量の半分の容積とすることができる。
さらに、一方の伸縮部のみを押した状態で、他方の伸縮部の押す量を調整しながら押すことで吸引量の微調整を容易にすることができる。
このような容積可変手段2を構成する材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリオキシメチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
[1]まず、図1に示すように容積可変手段2を伸縮している状態で医療用具100の接続部材111の突起部112に図示しない体液排出用のチューブを接続する。
[2]次に、円筒部材121の開口部を蓋部124で封止して、排出口12を閉じる。
[3]次に、押圧部21を押すことにより、各爪622、822と、各孔63、83との係合を解除する。これにより、各コイルバネ5、7の復元力により、液体収納部1の内部に陰圧を発生させることができる。
[4]液体収納部1内に体液が吸引されて、貯留されるのを待つ。
[5]液体収納部1の内部に、所定量の体液が貯留されたら排出口12を開けて、体液を排出口12から排出する。
[6]必要に応じて再吸引する場合は、まず、第1伸縮部3を押して第1コイルバネ5のみを圧縮し、爪622と孔63とを係合している状態にする。
[7]次に、第2伸縮部4を押して第2コイルバネ7を圧縮し、爪822と、孔83とを係合している状態にする。
[8]次に、円筒部材121の開口部を蓋部124で封止して、排出口12を閉じる。
[9]次に、押圧部21を押すことにより、各爪622、822と、各孔63、83との係合を解除する。これにより、各コイルバネ5、7の復元力により、液体収納部1の内部に陰圧を発生させることができる。
[10]液体収納部1内に体液が吸引されて、再度貯留されるのを待つ。
[11]液体収納部1の内部に、所定量の体液が貯留されたら排出口12を開けて、体液を排出口12から排出する。
このような方法により、体液を液体収納部1に吸引し、貯留して、排出することができる。
また、再吸引する場合、吸引する量に応じて例えば第1伸縮部3のみを伸縮させて通常の半分の容積を吸引することが容易にできる。
また、さらに第1伸縮部3の押す量を調整することで、吸引する体液の量を微調整することも容易にできる。
図4に示すように、上側の第1支持部材6と、上側の第支持部材8とは、連結部材91を介して連結されている。
連結部材91は、板状体であり、上側の第1支持部材6と、上側の第支持部材8とそれぞれ連結部911を介して接続されている。
連結部材91と、上側の第1支持部材6および上側の第2支持部材8とは、それぞれ連結部911にて折れ曲がり可能に連結されている。これにより、各伸縮部3、4が独立して作動し得る。
以上のように本発明の医療用具を好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは無く、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
例えば、本実施の形態では伸縮部が2つのものについて説明したが、3、4等の3つ以上の伸縮部を有していていも良い。
また、同じ条件を有する伸縮部について開示したが、これに限定されず、前記伸縮部には、該伸縮部に関する条件が異なる少なくとも2つの伸縮部が含まれているものであっても良い。例えば、各伸縮部を構成する支持部材の面積が異なるものを用いても良い。例えば、第1支持部材6と第2支持部材8との面積が異なる場合、第1コイルバネ5と第2コイルバネ7とのバネ定数が異なる場合等が挙げられる。
11 吸入口
111 接続部材
112 突起部
113 円筒部
12 排出口
121 円筒部材
122 蓋部
123 板状体
124 突出部
2 容積可変手段
21 押圧部
3 第1伸縮部
31 接続部材
4 第2伸縮部
41 接続部材
5 第1コイルバネ
6 第1支持部材
61 突起部
62 爪部
621 延出部
622 爪
63 孔
7 第2コイルバネ
8 第2支持部材
81 突起部
82 爪部
822 爪
83 孔
9 中央部
91 連結部材
911 連結部
10 接続部
101 先端部
100 医療用具
Claims (4)
- 陰圧を発生させて体液を集液するために用いる医療用具であって、
袋状の液体収納部と、
前記液体収納部の内部に配置されて、該液体収納部の容積を変える容積可変手段と、を有し、
前記容積可変手段には、一対の支持部材を有する伸縮部が複数隣接して設けられ、かつ該各伸縮部を各々独立して作動させることで前記液体収納部の容積を微調整できることを特徴とする医療用具。 - 前記伸縮部は、コイルバネで構成されているものである請求項1に記載の医療用具。
- 前記コイルバネの外径は、一端側から他端側に向けて漸減するようになっているものである請求項2に記載の医療用具。
- 前記容積可変手段には、前記液体収納部の容積が収縮した状態を保持する保持手段を有しているものである請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用具。
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