JP4525528B2 - 医療用吸引器具 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用吸引器具に関する。
人体創腔からの体液を吸引排出するために医療用吸引器具として、排出誘導するチューブを創腔内に挿入し、医療用吸引器具内に発生させた陰圧によってチューブから創腔内の体液を吸引して医療用吸引器具内に集積、貯留する構造のものが用いられている。例えば、目盛り付容器本体と、伸縮性脱気装置と、前記容器本体と前記脱気装置とを連結する通気管とを有する外科用吸引システム等である(例えば、特許文献1参照)。
また、医療用吸引器具内に陰圧を発生させる機構の1つに、容器内に膨張収縮自在なバルーンを内蔵し、かつ該容器内の空気を排出することにより前記バルーンを膨張させ、前記バルーンが収縮する力によって容器内に陰圧を発生させて体液を吸引する機構がある。
これは比較的簡単な機構にもかかわらず、容器内への体液の集積が進んでも急激な陰圧低下は起こらず、吸引中は常にほぼ一定の吸引圧を保持できる利点があるために一般的に用いられている。ただし、バルーンを体液吸引集液器に取り付ける際には、陰圧が確保できるように気密的に取り付ける必要があるため、接着等の後工程が必要になったり、パッキンのような別部材が必要になったりする。
特開平06−296683号公報
本発明の目的は、医療用吸引器具のバルーン部材を容易、かつ確実に取り付けることができる医療用吸引器具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()に記載の本発明により達成される。
(1)内部に膨張収縮自在なバルーン部材を有し、該バルーン部材の膨張収縮により体液を吸引する機能を有し、容器本体と蓋部とを有する第1の容器を備える医療用吸引器具であって、前記バルーン部材は、一端が開放端、他端が閉塞端のほぼ筒状をなす弾性材料で構成されており、前記バルーン部材は、前記開放端の外周の縁部にフランジ状の突出部を有していると共に、前記バルーン部材は、バルーン本体と、フランジ状の突出部とが一体的に形成され、且つ、前記突出部は、前記容器本体と、前記蓋部との間に挟持されて気密的に固定されていることを特徴とする医療用吸引器具。
(2)さらに前記体液を貯留可能な第2の容器が、前記第1の容器に接続して設けられているものである(1)に記載の医療用吸引器具。
(3)前記突出部の厚さは、1〜5mmである(1)又は(2)に記載の医療用吸引器具。

本発明によれば、医療用吸引器具のバルーン部材を容易、かつ確実に取り付けることができる医療用吸引器具を得ることができる。
また、前記バルーン部材のバルーン本体と、フランジ状の突出部とを一体的に形成している場合、特に空気の漏れ等が無く、気密に固定するのに優れる医療用吸引器具を得ることができる。
また、前記突出部が、前記容器本体と、前記蓋部との間に狭持されて気密的に固定される場合、パッキンを別途設ける必要が無くなり、医療用吸引器具の部品数を減少することができる。さらに、パッキンとバルーン部材との間に生じる隙間による空気漏れを防止することもできる。
また、前記突出部の厚さを1〜5mmとした場合、特に気密性に優れる医療用吸引器具を得ることができる。
また、前記閉塞端側は膨張収縮する部分と、前記開放端側は実質的に膨張収縮しない部分と、から構成されている場合は、特にバルーン偏膨張が少ない医療用吸引器具を得ることができる。
以下、本発明の医療用吸引器具について添付図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の医療用吸引器具の一例を示す斜視図である。図2は、第2の容器の下部を拡大した断面図である。図3は、バルーン部材の一例を示す斜視図である。図4は、バルーン部材の他の一例を示す斜視図である。図5は、バルーン部材の突出部が第1の容器の容器本体と、蓋部との間に挟持されて気密的に固定されている状態の一例を示す断面図である。
図1に示すように、医療用吸引器具1は、内部に膨張収縮自在なバルーン部材21を有し、バルーン部材21の膨張収縮により体液を吸引する機能を有する第1の容器2と、前記体液を貯留可能な第2の容器3とで構成されている。
以下、各構成要素について説明する。
第1の容器2は、その内部に設けられたバルーン部材21の膨張収縮により、第1の容器2の内部を負圧にして体液を吸引する機能を有している。
第1の容器2は、好ましくは透明な箱状体である容器本体22と、容器本体22の内部に設けられたバルーン部材21と、容器本体22の上側(図1中の上側)に設けられた排気手段23と、容器本体22の下側(図1中の下側)に設けられた蓋部24とを有している。
容器本体22には、上側(図1中の上側)に排気手段23を取り付け可能な第1の開口部221と、下側(図1中の下側)に蓋部24を取り付け可能な第2の開口部222と、後述する第2の容器3と連結するための連結口223とを有している。
図2に示すように第2の開口部222は、容器本体22の下側から突出する円筒部224で形成されている。円筒部224の外周面には、蓋部24のねめじ245と螺合するおねじ225が形成されている。円筒部224の下部226(図2中の下側)は、後述する蓋部24と当接するようになっている。
容器本体22を構成する材料は、例えば硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂、アクリルニトリル−スチレン共重合体樹脂のようなスチレン系樹脂、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)のようなポリオレフィン系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも硬質塩化ビニル樹脂、アクリルニトリル−スチレン共重合体樹脂が好ましい。透明性が優れていることにより、バルーン部材21の状態を確認するのが容易だからである。
このような第1の容器2の容積は、特に限定されないが、100〜500mlが好ましく、特に200〜400mlが好ましい。容積が前記範囲内であると、特に負圧を発生させる能力と携帯性とのバランスに優れる。
バルーン部材21は、膨張収縮自在な材料で構成されている。バルーン部材21は、体液を吸引する際に、吸引圧力を一定にする機能を有している。また、バルーン部材21は、容器本体22内部の負圧を目視で確認できる機能も有している。図3に示すようにバルーン部材21は、一端が開放端211、他端が閉塞端212のほぼ筒状をなす弾性材料で構成されており、開放端211の外周の縁部213にフランジ状の突出部214を有している。このフランジ状の突出部214により、容器本体22と蓋部24とによりバルーン部材21の固定を容易、かつ確実にすることができる。
バルーン部材21は、バルーン本体215と、フランジ状の突出部214とが同一材料で一体的に形成されている。これにより、バルーン部材21を成形するのが容易となる。また、一体的に成形されることにより、バルーン部材21に接合部(つなぎ目)が形成されないのでバルーン部材21が破損し難くなっている。
また、同一材料であるので、バルーン本体215と突出部214との間において異種材料が接触する際に生じる軟化剤、老化防止剤等の移行、汚染等を考慮する必要も無い。
さらに、一体成形することにより、蓋部24にバルーン部材21を取り付けるために必要な部品点数を減少させたり、接着剤を使用する接着工程を省略できたりするために組立工程を簡略化することも可能となる。
なお、本実施の形態ではバルーン本体215と、突出部214とを同一材料で一体的に形成されているものを用いたが、これに限定されず、一体的に形成されていれば異なる材料であっても良い。
バルーン部材21を構成する弾性材料としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、アミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマー材料、天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム等ゴム材料が挙げられる。
また、バルーン部材21を製造する方法としては、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形等が挙げられるが、トランスファー成形および射出成形が好ましい。これにより、生産性を向上することができる(特に、歩留まりを向上できる)。
バルーン本体215の厚さは、特に限定されないが、0.2〜0.6mmが好ましく、特に0.3〜0.5mmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、バルーン部材21の膨張収縮をより効果的にすることができ、それにより第1の容器2の内部を容易に負圧とすることができる。
フランジ状の突出部214の幅は、蓋部24の形状等によって適宜決定されるが、後述する蓋部24の軸部242と周壁244との間のリング状部246とほぼ同じであることが好ましい。具体的には、突出部214の幅が、リング状部246の幅の50%以上を占めることが好ましく、特に60〜98%占めることが好ましい。
突出部214の厚さは、特に限定されないが、バルーン本体215の厚さより厚いことが好ましい。バルーン本体215の厚さを[A]mmとしたときに、突出部214の厚さが3.0[A]〜5.0[A]mmであることが好ましい。具体的に、突出部214の厚さは、特に限定されないが、1〜3mmが好ましく、特に1.5〜2.5mmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、容器本体22と、蓋部24との間に狭持されて気密的に固定するのを容易にできる。
蓋部24は、円筒部224を介して容器本体22に対して着脱可能となっている。
図4に示すように、蓋部24は、カップ状の蓋本体241と、蓋本体241に設置された軸部242とを有している。
蓋本体241は、天板243と、天板243の外周に立設する周壁244とで構成されている。周壁244の内周面には、前述した円筒部224の外周面に形成されているおねじ225と螺合するめねじ245が形成されている。天板243の中心部には、軸部242が突出形成されている。軸部242と、周壁244との間には、リング状部246が形成されている。
次に、蓋部24にバルーン部材21が取り付けられている状態を説明する。
図4に示すように、開放端211からバルーン部材21が軸部242に挿入されている。ここで、軸部242の外径は、バルーン部材21のバルーン本体部215の内径とほぼ同じであるか、すこし大きくなっている。これにより、バルーン部材21を軸部242に嵌合することができる。天板243の内面(リング状部246)に、バルーン部材21の突出部214が当接するようになっている。
天板243の内面(リング状部246)にバルーン部材21の突出部214が当接した状態で、容器本体22と蓋部24とを螺合すると、バルーン部材21の突出部214が蓋部24の天板243と、容器本体22の円筒部224の下部226との間に狭持される。バルーン部材21の突出部214は、弾性材料で構成されているので蓋部24と、円筒部224との螺合により変形されながら両者を気密に固定する。したがって、バルーン部材21の突出部214が第2の開口部222を塞ぐパッキンの機能を有する。
従来の医療用吸引器具では、バルーン部材と蓋部との間に独立したパッキン部材(リング状部材)を用いて気密性を保持していた。これに対して、本発明の医療用吸引器具1では、フランジ状の突出部214を有するバルーン部材21を用いるので、従来のパッキン部材を使用しなくても気密性を保持することができるものである。例えば、パッキンを使用する場合は、バルーン部材と、パッキンとの間に隙間が生じる場合があり、容器内を負圧にするのに時間を要する場合があった。これに対して、本発明の医療用吸引器具1のバルーン部材21は、バルーン本体215と、突出部214とが一体で成形されているのでかかる隙間が生じることなく、第1の容器2の内部を容易に負圧にすることができる。さらに、医療用吸引器具1の部品数を簡素化することができ、それにより生産性を向上することもできる。
蓋部24を構成する材料としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)、ポリプロピレン樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、無機充填材含有ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
排気手段23は、第1の容器2内の空気を排気することにより、第1の容器2内の圧力を外部よりも小さくする機能を有している。
図1に示すように排気手段23は、容器本体22に第1の開口部221を介して接続されている。
排気手段23は、内部が空洞を形成している球状の排気ポンプ231で構成されている。球状の排気ポンプ231には、第1の容器2内部の空気を排出するための第1の一方弁232および第2の一方弁233を有している。
第1の一方弁232は、第1の容器2の内部の空気を排気ポンプ231の内部に吸引する方向の流れを許容するが、その反対方向を規制する。また、第2の一方弁233は、排気ポンプ231内部の空気を外部へ排気する方向の流れを許容するが、その反対方向の流れを規制する。
排気ポンプ231を手で潰すと、排気ポンプ231内部の空気を外部へ排気する方向には許容するがその反対を規制する第2の一方弁233により排気ポンプ231内の空気が外部に排気される。次に、排気ポンプ231から手を離すと、排気ポンプ231は元の形に復元しようとするが、第1の一方弁232は、容器本体22内部の空気を吸引する方向には許容するがその反対を規制する。したがって、排気ポンプ231の内部には容器本体22から吸引された空気が充満する。この作業を数回繰り返すと(ポンピング動作すると)、容器本体22の内部の空気は、第1の一方弁232、排気ポンプ231と第2の一方弁233とを準じ経て、外部に排気され、容器本体22の内部が負圧になる。一方、バルーン部材21の内部は大気圧を維持した状態で密閉されているので、バルーン部材21の外部(容器本体22の内部)が負圧になると、その差圧により膨張する。このとき、バルーン部材21の膨張の程度により、容器本体22の内部の負圧を確認することもできる。
図1に示すように前記体液を貯留可能な第2の容器3が、第1の容器2に接続して設けられている。これにより、吸引した体液を確実に貯留することができる。
第2の容器3は、好ましくは透明な箱状体である容器本体31で構成されている。
容器本体31の上側(図1中の上側)の中央部には、体液を吸引する吸引口32を有している。
容器本体31の上側の左側には、吸引した体液を排出する排出口33を有している。
容器本体31の上側の右側には、第1の容器2と接続するための接続口34を有している。
第1の容器2と第2の容器3とは、第1の容器2の連結口223と、第2の容器3の接続口34とが連結管35を介して連通されている。
容器本体31の正面側には、目盛り36が付されている。これにより、貯留した体液の量がすぐに分かるようになっている。
容器本体31を構成する材料は、例えば硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂、アクリルニトリル−スチレン共重合体樹脂のようなスチレン系樹脂、ポリプレピレン樹脂やポリエチレン樹脂のようなポリオレフィン系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも硬質塩化ビニル樹脂、アクリルニトリル−スチレン共重合体樹脂が好ましい。透明性が優れていることにより、貯留されている体液の性状および量を確認するのが容易だからである。
吸引口32は、チューブ状の弾性体で構成されている。そして、第1の容器2の内部を負圧にする際に、外気の吸引を防止するため吸引口32を開閉自在とする板状のクランプ部材321が取り付けられている。
クランプ部材321は、板状体であり、その長手方向には孔が形成されている。孔は、一端側が吸引口32とほぼ同じ大きさであり、他端側にいくほど孔の大きさは小さくなっている。そして、他端部にチューブを移動したときは、吸引口32が圧閉されるようになっている。
吸引口32の先端側(図1中の上側)には、図示しない穿刺針を有するチューブ部材が連結される。
排出口33は、吸引した体液を排出するのに用いられるものである。排出口33は、容器本体31に形成された開口部に円筒状の凸部により構成されている。排出口33には、排出口33を閉じるためのキャップ331が付設されている。
このような第2の容器3の容積は、特に限定されないが、200〜600mlが好ましく、特に300〜500mlが好ましい。容積が前記範囲内であると、特に体液貯留する量と携帯性とのバランスに優れる。
第1の容器2と、第2の容器3とは、別々に設置されていてもよいが、近接して設置されていることが好ましい。
本実施の形態では、第1の容器2および第2の容器3の容器本体22、31の側面同士が連接部材37で連接されている。
また、第1の容器2は、第2の容器3よりも高い位置に設置されることが好ましい。これにより、吸引した体液が第1の容器2の内部に侵入するのを防止することができ、それによってバルーン部材21の劣化を防止することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することが出来る。
例えば、バルーン本体を図3のように閉塞端側212は膨張収縮する薄肉部216、前記開放端側211は実質的に膨張収縮しない厚肉部217から構成することも可能である。この場合、バルーン本体の薄肉部216の肉厚は上記特に限定されないが、0.2〜0.6mmが好ましく、特に0.3〜0.5mmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、バルーン部材21の膨張収縮をより効果的にすることができ、それにより第1の容器2の内部を容易に負圧とすることができる。一方、バルーン本体の厚肉部217は実質的に膨張しないことが要求される。具体的にはバルーン本体の薄肉部216の肉厚の3倍以上あることが好ましい。また、バルーン本体の薄肉部216とバルーン本体の厚肉部217との長さの比率については、バルーン本体の薄肉部216がバルーン本体215全長の1/4〜3/4が好ましく、特に1/3〜2/3が好ましい。バルーン本体の薄肉部216とバルーン本体の厚肉部217との長さの比率がこの範囲内にあるとバルーン偏膨張が少ない医療用吸引器具を得ることができる。また、開放端側211の外周を金属リング、プラスチックリングあるいは収縮チューブ等で固定することにより、膨張を制御するようにしてもよい。
次に、医療用吸引器具1の作用について説明する。ここでは、外科手術における血液または滲出液等を吸引する場合について説明する。
[1]まず、予めバルーン部材21を取り付けた医療用吸引器具1の吸引口32に体内に留置して体液を吸引するカテーテル(不図示)を取り付ける。
[2]つぎに、前記カテーテルを体内に留置する前に、予め創部を滅菌生理食塩水で洗浄し、凝血塊、組織片を排出して、前記チューブの先端を体内に留置する。
[3]吸引口32をクランプ部材321で閉鎖し、排出口33をキャップ331で閉じる。そして、排気ポンプ231で上述したようにポンピング動作を行い、容器本体22の内部の空気を排気して負圧にする。これにより、バルーン部材21の内部は大気圧を維持した状態で密閉されているので、バルーン部材21の外部(容器本体22の内部)が、負圧になりバルーン部材21が膨張する。
[4]クランプ部材321を開いて、血液等の吸引を開始する。この際、医療用吸引器具1を前記創部よりも高い位置に設置しないようにする。なお、体液を吸引中にバルーン部材21が萎んでくると、再度上述したポンピング動作により容器本体22内部の空気を排気して、内部をさらに負圧にする。このように、バルーン部材21により容器本体22の内部の負圧を確認できる。
[5]血液等の吸引が終了したら、吸引口32をクランプ部材321で再度閉鎖する。体内に留置している前記チューブを体内から引き抜く。そして、第2の容器3内に貯留された血液等を排出口33から廃棄する。このようにして、血液等の体液を本発明の医療用吸引器具1を用いて吸引することができる。
以上のように本発明の医療用吸引器具1を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば第1の容器2、第2の容器3の構成、形状等については同様の機能を生じえる任意の構成のものと置換することができる。
また、バルーン部材21の閉塞端212側の形状等もこれに限定されるものではなく、バルーン本体215と、突出部214が一体的に形成されていれば良い。
また、バルーン本体215は、閉塞端212から開放端211に向かって漸増するようにテーパーがあっても良い。これにより、バルーン部材21を成形した際の型抜き(成形金型からバルーン部材21を取り出す)が容易となる。
また、本実施の形態では、第1の容器2と第2の容器3との二つの容器により、医療用吸引器具1を構成していたが、これに限定されず、一つの容器で医療用吸引器具1が構成されても良く、逆に三つ以上の容器で構成されていても良い。
本発明の医療用吸引器具は、外科手術後における血液・滲出液の吸引ドレナージに好適に使用できる。特に携帯型の低圧持続吸引器として好適である。
本発明の医療用吸引器具の一例を示す斜視図である。 第2の容器の下部を拡大した断面図である。 バルーン部材の一例を示す斜視図である。 バルーン本体薄肉部とバルーン本体厚肉部を有するバルーン部材の一例を示す斜視図である。 バルーン部材の突出部が第1の容器の容器本体と、蓋部との間に挟持されて気密的に固定されている状態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 医療用吸引器具
2 第1の容器
21 バルーン部材
211 開放端
212 閉塞端
213 縁部
214 突出部
215 バルーン本体
216 薄肉部
217 厚肉部
22 容器本体
221 第1の開口部
222 第2の開口部
223 連結口
224 円筒部
225 おねじ
226 下部
23 排気手段
231 排気ポンプ
232 第1の一方弁
233 第2の一方弁
24 蓋部
241 蓋本体
242 軸部
243 天板
244 周壁
245 めねじ
246 リング状部
25 連結部
3 第2の容器
31 容器本体
32 吸引口
321 クランプ部材
33 排出口
331 キャップ
34 接続口
35 連結管
36 目盛り
37 連接部材

Claims (3)

  1. 内部に膨張収縮自在なバルーン部材を有し、該バルーン部材の膨張収縮により体液を吸引する機能を有し、容器本体と蓋部とを有する第1の容器を備える医療用吸引器具であって、
    前記バルーン部材は、一端が開放端、他端が閉塞端のほぼ筒状をなす弾性材料で構成されており、
    前記バルーン部材は、前記開放端の外周の縁部にフランジ状の突出部を有していると共に、前記バルーン部材は、バルーン本体と、フランジ状の突出部とが一体的に形成され、且つ、前記突出部は、前記容器本体と、前記蓋部との間に挟持されて気密的に固定されていることを特徴とする医療用吸引器具。
  2. さらに前記体液を貯留可能な第2の容器が、前記第1の容器に接続して設けられているものである請求項1に記載の医療用吸引器具。
  3. 前記突出部の厚さは、1〜5mmである請求項1又は2に記載の医療用吸引器具。
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