JP2001215665A - 防水型レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

防水型レンズ付きフイルムユニット

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JP2001215665A
JP2001215665A JP2000026041A JP2000026041A JP2001215665A JP 2001215665 A JP2001215665 A JP 2001215665A JP 2000026041 A JP2000026041 A JP 2000026041A JP 2000026041 A JP2000026041 A JP 2000026041A JP 2001215665 A JP2001215665 A JP 2001215665A
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cover
packing
film
lens
groove
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JP2000026041A
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Taku Tobioka
卓 飛岡
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 別個に防水ケースを用いることなく生活防水
程度の防水構造をローコストで達成する。 【解決手段】 レンズ付きフイルムユニットは、写真フ
イルムカートリッジや撮影機構を内蔵したユニット本体
を防水性の外装ラベル11で覆っている。ユニット本体
12の外カバー22〜24には、撮影に不必要な穴30
が形成されている。これらの穴30は、外装ラベル11
で隠される。外カバーは、前カバー22、後カバー2
3、及び底カバー24で構成されている。これらのカバ
ー22〜24の合わせ面は、凹凸とのラビリンス構造に
よって水密に嵌合され、内部に貫通した穴をもたない係
止手段によって着脱自在に結合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活防水形のレン
ズ付きフイルムユニットの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】予めフイルムが装填された状態で販売さ
れているレンズ付きフイルムユニットは、撮影後にフイ
ルムを取り出すことなくそのままの状態で現像取扱店に
出せばよいという簡便さと安価なことから、一般に広く
利用されている。ところで、小雨の中等の悪条件下で撮
影を行うと、外カバーの合わせ面、ファインダ窓と外カ
バーとの間、巻き上げノブとそれを露呈する開口との間
等に隙間があるため、レンズ付きフイルムユニットの内
部に水が入り込んで撮影機構などに支障を来すばかり
か、内蔵した写真フイルムに浸透すると写真性能が著し
く低下し、また、内蔵したストロボ基板に浸透すると感
電する恐れがある。
【0003】そこで、生活防水形(JIS保護等級4)
程度の防水・防塵構造を実現したレンズ付きフイルムユ
ニットが望まれている。なお、レンズ付きフイルムユニ
ットを防水ケースで覆って水中でも撮影可能となるよう
に水中防水形(JIS保護等級8相当)の構造としたも
のが特開平11−174561号公報等に提案されてい
る。しかしながら、この構造では、レンズ付きフイルム
ユニットの外カバーの上から被せられた防水ケースが、
大きなサイズとなっており、しかも硬質プラスチック製
となっているため、陸上で使用するには携帯し辛く、ま
た、防水ケースに設けた操作部が水中で操作し易いよう
にサイズを大きくしているから、陸上では操作し辛い面
がある。
【0004】特開平11−194415号公報には、防
水ケースを用いないで防水構造を実現したレンズ付きフ
イルムユニットが提案されている。このレンズ付きフイ
ルムユニットは、フイルムカートリッジを収納し、且つ
撮影機構を備えた本体部ユニットを前カバーと後カバー
とで前後から覆った構造となっている。前カバーは、外
層を構成する弾性体のエラストマーと内層を構成する透
明で硬質なプラスチックとの2色成形で形成されてい
る。そして、前カバーの接合部にはエラストマーのみに
よって段差状の連結凸部が、また、後カバーの接合部に
は溝部がそれぞれ全周にわたって形成されている。これ
らの連結凸部と溝部との嵌合によって外カバーの接合部
の防水性を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た公報記載のレンズ付きフイルムユニットでは、前カバ
ーを2色成形しているため、コストが高くつく。また、
材質の異なる2色成形のカバーを用いているから、従来
から行われている再生使用を目的とするリサイクルに際
し、従来のものと分別する必要が生じ、リサイクルコス
トが高くつく。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、防水ケースを用いることなく生活防水構造を
実現し、且つリサイクル性の面でも最適な構造になるレ
ンズ付きフイルムユニットをローコストで提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のレンズ付きフイルムユニットでは、
写真フイルムが収納されるとともに、撮影機構が取り付
けられる本体部と;前記本体部を覆うとともに、撮影に
必要な穴と不必要な穴とが形成された複数の外カバー
と;前記撮影に不必要な穴を覆うように前記外カバーの
外面に貼着される防水性の外装ラベルとを備え;前記複
数の外カバーを、合わせ面の一方に設けた溝と他方に設
けたリブとで嵌合させ、且つ一方及び他方にそれぞれ設
けられた、内部に貫通する開口をもたない係止部及び被
係止部とによって結合させたものである。
【0008】請求項2記載の防水型レンズ付きフイルム
ユニットでは、請求項1に記載の溝にパッキンを設けた
ものである。請求項3記載の防水型レンズ付きフイルム
ユニットでは、本体部を前後から覆う前及び後カバーで
外カバーを構成したものである。請求項4記載の防水型
レンズ付きフイルムユニットでは、本体部を前、後、及
び底方向から覆う前カバー、後カバー、及び底カバーで
外カバーを構成したものである。
【0009】請求項5記載の防水型レンズ付きフイルム
ユニットでは、本体部を前、後、及び底から覆う前カバ
ー、後カバー、及び底カバーで外カバーを構成し、これ
らカバーのうちの何れかの溝に、溝に挿入されるパッキ
ンとそれとは異なるパッキン、又は同じパッキンの一端
と他端とを重ねるための溜まり溝を設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】レンズ付きフイルムユニット10
は、図1に示すように、外装ラベル11とユニット本体
12とから構成されている。外装ラベル11は、防水性
のラベルシールとなっており、ユニット本体12に海苔
巻き状に貼着されている。
【0011】ユニット本体12には、グリップ側の上面
にシャッタボタン兼用の巻き上げノブ13が、上面略中
央にはフイルムカウンタ窓14が、また、正面略中央に
撮影窓15が、正面及び背面にはファインダ対物窓16
とファインダ接眼窓17が、さらに、正面右方上にスト
ロボ発光窓18が、そして、そのストロボ発光窓18の
下にはストロボ充電スイッチ19がそれぞれ露呈して設
けられている。
【0012】シャッタボタン兼用の巻き上げノブ13
は、ダイヤル部13aの輪郭の全部がユニット本体12
の上面に露呈した状態で取り付けられている。巻き上げ
ノブ13を垂直に沿う回転軸13bを中心に図1に示す
矢印A方向に回転させることでフイルム巻き上げ操作が
行え、また、回転軸13bが同図に示す矢印B方向、す
なわちユニット本体12の幅方向の中央に向けて倒れる
ように、巻き上げノブ13の上面のうちのユニット本体
12の中央に寄った部位13bを押圧することでレリー
ズ操作が行える。
【0013】図2に示すように、ユニット本体12の外
カバーは、前カバー22、後カバー23、及び底カバー
24で構成されている。これらのカバー22〜24は、
硬質のプラスチック材料で成型されている。前カバー2
2には、上面に巻き上げノブ13の外周に沿うように隆
起した防護壁25が設けられている。防護壁25は、フ
イルム巻き上げ操作及びレンズ付きフイルムユニットリ
ース操作がし易いように、背面側から右側面側にかけて
切り欠かれている。
【0014】外装ラベル11は、表面に化粧用の印刷が
施こされており、両端がユニット本体12の底面で重な
るように正面、上面、背面、及び底面にわたって帯状に
貼り付けられる。そして、打ち抜き加工によって前記窓
14〜18のうちの外装ラベル11の貼着領域内に配置
された窓14〜17に対応した位置にそれぞれ開口26
〜29が形成される。この外装ラベル11の裏面には、
粘着剤が塗布されている。
【0015】外カバー22〜24には、位置決め用とし
て、又成型上及びスペース上やむを得ず必要とされ、撮
影する上では不必要な肉抜き用の穴30が多数設けられ
ている。これらの穴30は、外装ラベル11によって塞
がれる。
【0016】レンズ付きフイルムユニット10は、外装
ラベル11が貼り付けられることによって、その外観に
化粧が施される。同時に、外部に露呈させる必要のない
多数の穴30が覆われるので、これらからユニット本体
12の内部へ水、砂、埃等の異物の侵入が防げる。この
結果、使用済みのレンズ付きフイルムユニット10は、
ユニット本体12の内部の部品の損傷が少なくなり、良
好な状態が維持され、リサイクル性が向上する。
【0017】ユニット本体12は、図3に示すように、
本体部33の正面、上面、左右側面、及び背面側を前カ
バー22と後カバー23とで覆い、底面を底カバー24
で覆った構成となっている。本体部33には、写真フイ
ルムが収納されるとともに、撮影機構が取り付けられ
る。
【0018】前カバー22、後カバー23、及び底カバ
ー24とは、着脱自在で、且つ防水構造となった係止手
段によってそれぞれ係止されている。係止手段は、凹部
35と凸部36とからなる。凹部35は、前カバー22
の合わせ目に隣接して複数設けられ、また、凸部36
は、後カバー23と底カバー24との合わせ目から結合
方向に突出して複数設けられている。これらの凹部35
と凸部36とを係合させることで各カバー22〜24同
士が結合する。
【0019】凹部35は、前カバー22の正面、及び左
右側面の外面に一段凹んで形成され、相手側カバーの挿
入側が開放されている。また、凸部36は、弾性自在と
なっており、前記開放側から凹部35に重なるように嵌
合する。これらの凹部35には、図4及び図5に示すよ
うに、係止爪37が各々形成されている。各凸部36に
は、前記係止爪37に係合する開口38がそれぞれ形成
されている。係止爪37が開口38の縁に係合すること
で、カバー22〜24がそれぞれ結合される。そして、
開口38は、凹部35を構成する一段凹んだ面で内側か
ら塞がれる。
【0020】従来、例えば前カバーには、正面の内壁に
係止爪が設けられていた。この係止爪は、金型成型上ア
ンダーカットとなる。このため、やむを得ず前カバーの
前面に係止爪に対応する部分から離形するための開口を
形成する必要が生じていた。しかしながら、本実施形態
では、前カバー22の前面に係止爪を設けず、他のカバ
ー23,24との合わせ面に隣接して設けているから、
離型のための開口を必要としない。このため、ユニット
本体12の内部への水、砂、埃等の異物の侵入を防ぐこ
とができる。
【0021】また、各カバー22〜24のそれぞれの合
わせ面には、一方の面に係止方向に突出した凸状のリブ
40が、また、他方の面にはリブ40が入り込む溝41
がそれぞれ全周にわたって形成されている。これらのリ
ブ40と溝41との嵌合によって合わせ面がラビリンス
構造となるのでユニット本体12の内部への水、砂、埃
等の異物の侵入を確実に防ぐことができる。また、本実
形態では、溝41に全周にわたって紐状のパッキン4
2、43が挿入されている。これにより、係止手段の係
止力によってリブ40と溝41との間でパッキン42が
挟圧される。このため、ユニット本体12を気密、及び
水密な構造にすることができる。なお、本発明では必ず
しもパッキンを用いる必要はない。
【0022】前カバー22、後カバー23、及び底カバ
ー24との3つの合わせ面が寄り合う部分では、図6及
び図7に示すように、後カバー23の溝42に入り込ん
だパッキン42の一端42aが、底カバー24の溝42
に入り込んだパッキン43に対して交差する向きとな
る。パッキン42は、両端が後カバー23の溝41より
も飛び出す長さとなっている。底カバー24の溝42に
は、パッキン42の一端42aがパッキン43に重なっ
た状態で交差するように一端42aを収納する溜まり溝
41aが設けられている。これにより、3つのカバー2
2〜24の合わせ面が寄り合う部分での防水及び防塵性
を高めることができる。
【0023】また、底カバー24の溝41に挿入される
パッキン43は、その溝41の全周よりも長くなってい
る。このため、底カバー24の溝41には、図8に示す
ように、パッキン43の両端が重なる部分に対応する一
部に、パッキン43の一端43aに重なるように他端4
3bを収納するための溜まり溝43bが形成されてい
る。
【0024】本体部33は、図9に示すように、本体基
部44、写真フイルムカートリッジ45、及び、撮影機
構等で構成されている。撮影機構は、周知の撮影レンズ
46、フイルム巻き上げ機構、フイルム巻き止め機構、
フイルムカウンタ機構、ファインダ光学系、及びストロ
ボユニット47等とからなる。
【0025】本体基部44には、背面側に設けられたア
パーチャーを挟んだ一方側にカートリッジ50を収納す
るカートリッジ室51が、また他方側にはカートリッジ
50から未露光の写真フイルム52を引き出してロール
形態で収納するフイルム収納室53がそれぞれ設けられ
ている。カートリッジ室51とフイルム収納室53と
は、背面及び底面側が開口となっている。背面側の開口
は、写真フイルムカートリッジ45が装填された後に後
カバー23を取り付けることで後カバー23の輪郭外形
の内側で塞がれ、また底面側の開口は底蓋部材54,5
5のそれぞれによって塞がれる。これにより、写真フイ
ルム52が光密に収納される。
【0026】カートリッジ室51とフイルム収納室53
との間には、詳しくは図10に示すように、暗箱56と
ストロボユニット47とが取り付けられている。暗箱5
6の前面には、撮影開口が形成されており、撮影開口を
取り囲むようにレンズ受け部が形成されている。暗箱5
6は、撮影開口からアパーチャーまでの空間を光密に維
持する。レンズ受け部には、撮影レンズ46が前面から
挿入される。撮影レンズ46は、前カバー22に設けた
撮影窓15から露呈される。撮影窓15の内壁縁と撮影
レンズ46の外周に設けられた鍔との間には、全周にわ
たってリング状のパッキン58が挟装される。パッキン
58は、撮影窓15と撮影レンズ46との隙間を塞ぐ。
【0027】前カバー22のストロボ発光窓18には、
透明なプラスチック材料で形成されたプロテクター60
が内側から取り付けられている。プロテクター60に
は、全周に鍔が設けられている。鍔には、前カバー22
の内壁に対向する面に両面テープ61が貼着される。こ
の両面テープ61は、ストロボ発光窓18の内壁の縁に
貼着され、プロテクター60とストロボ発光窓18との
隙間を塞ぐ。
【0028】前カバー22のフイルムカウンタ窓14に
は、プラスチック材料で形成された拡大レンズ65が内
側から取り付けられている。拡大レンズ65は、凸レン
ズとなるように形成されており、詳しくは後述する撮影
枚数表示板の表示を外部に拡大して視認させる。この拡
大レンズ65の全周には、鍔が設けられている。鍔に
は、前カバー22の内壁に対向する面に両面テープ62
が貼着される。この両面テープ62は、フイルムカウン
タ窓14の内壁の縁に貼着され、拡大レンズ65とフイ
ルムカウンタ窓14との隙間を塞ぐ。
【0029】ファインダ対物窓16には、プラスチック
材料で形成された対物レンズ63が内側から取り付けら
れている。対物レンズ63は、ファインダ光学系を構成
しており、このレンズ63の全周には、鍔が設けられて
いる。鍔には、前カバー22の内壁に対向する面に両面
テープ64が貼着される。この両面テープ64は、ファ
インダ対物窓16の内壁の縁に貼着され、対物レンズ6
3とファインダ対物窓16との隙間を塞ぐ。
【0030】ストロボ充電スイッチ19には、外部に露
呈されたレバー19aの裏側に回転軸66が形成されて
いる。回転軸66は、前カバー22に設けた穴67に回
転自在に支持されている。レバー19aはストロボ充電
位置と非充電位置との間で回動する。このレバー19a
と穴67との間には、リング状のパッキン68が挟装さ
れる。パッキン68は、穴67と回転軸66との隙間を
塞ぐ。回転軸66には、前カバー22の裏側から抜け止
め板69が固定される。抜け止め板69には、レバー1
9aをストロボ充電位置に回転したときにストロボユニ
ット47の充電スイッチをONする凸部69aが形成さ
れている。
【0031】後カバー23に設けられたファインダ接眼
窓17には、図11に示すように、プラスチック材料で
形成された接眼レンズ70が内側から取り付けられてい
る。接眼レンズ70は、対物レンズ63とともにファイ
ンダ光学系を構成している。この接眼レンズ70の外周
には、鍔が設けられている。鍔には、後カバー23の内
壁に対向する面に両面テープ71が貼着される。この両
面テープ71は、ファインダ接眼窓17の内壁の縁に貼
着され、接眼レンズ70とファインダ接眼窓17との隙
間を塞ぐ。
【0032】カートリッジ室30の上には、フイルム巻
き上げ機構が設けられている。フイルム巻き上げ機構
は、図12に示すように、巻き上げノブ13と巻き止め
用回転板72とで構成されている。巻き止め用回転板7
2には、下面に軸73が形成されている。その軸73
は、カートリッジ室30の上面に設けた挿通穴に入り込
んでカートリッジ50のスプール50aに係合してい
る。この巻き止め用回転板72には、上面に穴部72b
が形成されている。穴部72bには、ユニット本体12
の内部に入り込んだ巻き上げノブ13の軸部74が係合
する。穴部72bは、レリーズ操作時に軸部74が傾く
ことを許容するように、深さ方向での断面が開口側に向
けて広がるテーパ形状となっており、また穴部72bの
底寄りで巻き上げノブ13に回転方向で係合している。
【0033】巻き止め用回転板72の外周には、歯列7
2aが形成されている。歯列72aには、逆止爪75が
係合している。逆止爪75は、フイルム巻き上げ方向と
は逆方向の回転を阻止している。また、歯列72aに
は、1コマ分の長さだけ写真フイルムが巻き上げられた
ときに、フイルム巻き止め機構を構成する係止レバー7
6の係止爪76aが係合する。係止爪76は、歯列72
aに係合したときにフイルム巻き上げ方向の回転を阻止
する。
【0034】巻き上げノブ13の軸部74には、ユニッ
ト本体12の内部に入り込む部分に薄厚の円板79が嵌
め込まれる。円板79は、ドーナッツ形状の一部を切り
欠かいた切り欠き79aが形成されており、切り欠き7
9aを軸部74に対して直交する方向に向けて圧入され
る。軸部74には、円板79が入り込む溝74aが形成
されている。円板79は、レリーズ操作によって巻き上
げノブ13の軸部74が倒れたときにユニット本体12
の内部でレリーズ板77を押圧する。切り欠き79a
は、レリーズ板77に重なる回転位置であってもレリー
ズ板77を押圧することができる幅で形成されている。
【0035】巻き上げノブ13は、ダイヤル部13aと
円板79との間の軸部74にリング状のパッキン78が
挿入される。パッキン78は、前カバー22の切り欠き
部22a(図10参照)に嵌め込まれる。これにより、
巻き上げノブ13は、前カバー22と後カバー23との
間で回転自在に支持される。したがって、軸部74と前
カバー22及び後カバー23との隙間も水密に塞ぐこと
ができる。
【0036】暗箱56の上面には、シャッタ機構、フイ
ルム巻き止め機構、フイルムカウンタ機構などを構成す
るシャッタ駆動レバー81,バネ84,カウンタ表示板
87,バネ83,係止レバー76,カム部材86等が組
み込まれ、背面には、カム部材86の軸86aを通して
スプロケット80が組み込まれている。各部品は、暗箱
56の上部に組み込んだ天板88で保持されている。天
板88は、暗箱56に設けた枠部材の天を塞ぐ。この枠
部材と天板88とで対物レンズ63と接眼レンズ70と
が保持されている。カム部材86には、上方から順に、
表示板歩進用の一歯ギヤ89,巻き止めカム90,シャ
ッタチャージカム91が一体に設けられている。
【0037】巻き上げノブ13をフイルム巻き上げ方向
に回転操作すると、スプール50aが回転して撮影済み
の写真フイルム52をカートリッジ50の内部に巻き上
げる。写真フイルム52が巻き上げられると、パーフォ
レーション52aに係合したスプロケット80とともに
カム部材86が回転される。カム部材86の巻き止めカ
ム91には、係止レバー76の爪部76bが摺動してい
る。巻き止めカム91は、フイルム巻き上げに連動して
係止レバー76を巻き止め解除位置からバネ83の付勢
に抗して巻き止め位置に向けて回転させる。1コマ分長
さだけ写真フイルム52が巻き上げられると、巻き止め
カム90が所定量だけ回転し、巻き止めカム90に設け
た溝90aが爪部76bに対面する。このとき、爪部7
6bが溝90aに入り込み、係止レバー76がバネ83
の付勢により巻き止め位置に回転する。これにより、ス
プロケット80の回転が阻止される。また、これと同時
に、係止レバー76の係止爪76aが巻き上げ回転板7
2の歯列72aに噛合して巻き上げノブ13のフイルム
巻き上げ方向の回転を阻止する。なお、スプロケット8
0の1コマ分に対応した回転により、一歯ギヤ89が撮
影枚数表示板87を一歩進させる。
【0038】シャッターチャージカム91には、シャッ
タ駆動レバー81の突起81aが摺動している。シャッ
タ駆動レバー81は、前記カム部材86の回転によりシ
ャッターチャージカム91に突起81aが押されて走行
完了位置からバネ84の付勢力に抗してチャージ位置に
向けて回転する。そして、係止レバー76の下方に向け
て突出された係合突起76cにシャッタ駆動レバー81
から上方に向けて突出された被係合突起81bが係合し
て巻き止め位置にある係止レバー76によってシャッタ
駆動レバー81がチャージ位置に保持される。
【0039】レリーズ板77は、弾性を有する材料で形
成されており、一端77aが天板88の上に固定され、
他端77bが天板88から飛び出して円板79の下に入
り込んだ状態となっている。他端77bの下面には、押
圧ロッド77cが一体に設けられている。押圧ロッド7
7cは、円板79によって他端77bが押圧されたとき
に、巻き止め位置にある係止レバー76をバネ83の付
勢に抗して巻き止め完了位置に向けて押圧し、チャージ
位置にあるシャッタ駆動レバー81の保持を解除する。
これにより、シャッタ駆動レバー81がバネの付勢によ
って走行完了位置に向けて瞬時に回転し、この回転途中
でシャッタ羽根82の一端部82aを蹴飛ばす。これに
より、シャッタ羽根82が軸82bを中心に回転し、開
閉部82dが撮影光軸46aを横切るように撮影レンズ
の背後で回転してシャッタ開口を開放する。そして、シ
ャッタ駆動レバー81の蹴飛ばしが完了することで、シ
ャッタ羽根82は、バネ85の付勢によって戻されてシ
ャッタ開口を閉じる。
【0040】露光完了後には、走行完了位置にあるシャ
ッタ駆動レバー81によって係止レバー76が巻き止め
解除位置で保持される。これにより、巻き上げノブ13
のフイルム巻き上げ方向の回転ロックとスプロケット8
0の回転ロックとが解除され、次回のフイルム巻き上げ
操作が許容される。そして、写真フイルム52の巻き上
げに連係してカム部材86が回転することでシャッター
チャージカム91に突起81aが押されてシャッタ駆動
レバー81がチャージ位置に向けて回転する。これによ
り、係止レバー76の保持が解除され、係止レバー76
がバネ83の付勢により巻き止め位置に向けて回転す
る。このとき、スプロケット80が僅かに回転している
から、カム部材86の巻き止めカム91の溝90aも回
転しており、したがって、係止レバー76は、爪部76
bが溝90aには入らず、巻き止めカム91に摺動した
回転位置で保持される。
【0041】以下、上記のような構成からなる本実施形
態の作用について説明する。先ず、前カバー22のスト
ロボ発光窓18には、裏面側からプロテクター60が両
面テープ61によって取り付けられる。また、フイルム
カウンタ窓14には、前カバー22の裏面から拡大レン
ズ65が両面テープ62によって水密に取り付けられ
る。さらに、ファインダ対物窓16には、裏面からファ
インダ対物レンズ63が両面テープ64によって取り付
けられる。ストロボ充電スイッチ19は、回転軸66に
パッキン68を通してからその軸66を前カバー22の
穴67に前面から挿通し、挿通後の軸66に前カバー2
2の裏面から抜け止め板69を取り付けることで、前カ
バー22に回動自在に支持される。
【0042】後カバー23には、ファインダ接眼窓17
に裏面側からファインダ対物レンズ70が両面テープ7
1によって取り付けられる。また、前カバー22に接合
される接合面の溝41には、パッキン42が挿入され
る。
【0043】本体基部44には、暗箱56の上にストロ
ボユニット47とシャッタ機構やフイルム巻き止め機構
などの撮影機構が取り付けられる。
【0044】この本体基部44は、その後、暗室に運ば
れ、ここで背面側を上にした姿勢で写真フイルムカート
リッジ45が装填される。この作業は、カートリッジ室
45にカートリッジ50が、またフイルム収納室53に
は、カートリッジ50から引き出してロール状に巻いた
ロールフイルム52をそれぞれ装填し、その後に底蓋部
材54,55と後カバー23とを取り付ける。その後、
カートリッジ室45の上に巻き止め用回転板72が取り
付けられる。これにより巻き止め用回転板72の軸73
がスプール50aに係合する。これにより、写真フイル
ムカートリッジ45は、本体部33と後カバー23とで
光密に収納される。
【0045】写真フイルムカートリッジ45の装填作業
完了後には、明室に運ばれ、ここで前面を上方に向けた
姿勢となるように本体基部44の向きが変えられる。そ
の後、本体基部44の上方から撮影レンズ46、及びパ
ッキン58が順に取り付けられる。
【0046】次に、巻き上げノブ13の取り付け作業を
行う。この作業の前には、巻き上げノブ13の軸部74
にパッキン78が先に挿入され、その後、パッキン78
をダイヤル部13bとの間に介在させた状態で軸部74
に円板79が嵌め込まれている。このようにした形態の
巻き上げノブ13は、軸部74を回転板72の穴72b
に挿入することで本体基部44に組み込まれる。これに
より、本体部33の組み立てが完了する。
【0047】次に前カバー22の取り付け作業を行う。
この作業は、本体部33の上方から前カバー22を挿入
する。これにより、後カバー23の凸部36に前カバー
22の凹部35が嵌合し、凹部35の係止爪37に凸部
36の開口38が係合する。これにより、後カバー23
に前カバー22が結合される。このとき、溝41とリブ
40との間でパッキン42が挟圧される。このため、こ
れらのカバー22,23の合わせ面が水密にされる。ま
た、巻き上げノブ13の軸部74に挿入したパッキン7
8は、前カバー23の切り欠き部22a(図10参照)
に嵌合する。このため、巻き上げノブ13の軸部74
は、切り欠き部22a及び後カバー23の合わせ面との
間の隙間がパッキン78で塞がれるため、水密に且つ回
転自在に支持される。さらに、撮影窓15と撮影レンズ
46との隙間もパッキン58によって水密にされる。
【0048】最後に、底カバー24を取り付ける。この
底カバー24にも予め溝41にパッキン43が挿入され
ている。底カバー24は、前カバー22と後カバー23
との底面に取り付けられる。これにより、前及び後カバ
ー22,23の凹部35に底カバー23の凸部36が嵌
合し、凹部35の係止爪37に凸部36の開口38が係
合してこれらのカバー22〜24が互いに結合される。
このとき、前及び後カバー22,23の合わせ面のリブ
40が底カバー24の溝41に入り込み、溝41とリブ
40とでパッキン42を挟圧するから、前及び後カバー
22,23と底カバー24との接合面も水密に接合され
る。
【0049】さらに、これらカバー22〜24の合わせ
面が寄り合う部分では、後カバー23の溝41に挿入さ
れたパッキン42の一端42aが、底カバー24の溝4
1に形成された溜まり溝44に収納される。これによ
り、パッキン42の一端42aが底カバー24の溝41
に収納されたパッキン43に交差して重なるため、各カ
バー22〜24の合わせ面が寄り合う部分も水密に結合
される。
【0050】このように組み立てられたユニット本体1
2は、各機能検査を行った後に、外装ラベル11が貼着
される。これにより、外カバー22〜24に形成され
た、撮影に必要のない穴30が塞がれる。
【0051】上記実施形態では、外カバーを前、後、及
び底との3つのカバー22〜24で構成しているが、本
発明ではこれに限らず、前及び後カバーだけで構成して
もよい。また、各カバーとの合わせ面のうちの一方側に
設けた溝に、パッキンを挿入しているが、本発明ではパ
ッキンを省略して凹凸嵌合だけにしてもよい。また、写
真フイルムカートリッジ45としては、周知の135タ
イプやフイルム送り出し機能をもったIX240タイプ
の写真フイルムカートリッジ等を用いることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の防
水型レンズ付きフイルムユニットでは、外カバーに設け
た撮影に不必要な穴を外装ラベルで塞ぐとともに、外カ
バー同士を、内部に貫通する開口をもたない係止部及び
被係止部とによって結合するようにしたから、別個に防
水ケースを設ける必要がなく、したがって、ローコスト
で達成することができる。また、従来技術で説明したエ
ラストマーを用いた2色成形で成形したものに対して新
たに材料ごとに仕分ける作業が伴わず、したがってリサ
イクル性の面でも有利となる。
【0053】また、請求項2記載の防水型レンズ付きフ
イルムユニットでは、溝にパッキンを設けたから、合わ
せ面を凹凸嵌合した請求項1記載の発明と比較して合わ
せ面の水密耐性を向上させることができる。請求項5記
載の防水型レンズ付きフイルムユニットでは、パッキン
の一端と他端又はそれとは異なるパッキンとの重なりを
許容する溜まり溝を形成したから、紐状のパッキンをル
ープ状にして使用するときの一端と他端の重なり部分
や、3つのカバーの合わせ面での異なる2つのパッキン
の重なり部分等のパッキンを重ねるときに生じる隙間を
確実に無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ付きフイルムユニットの外観を
示す斜視図である。
【図2】外装ラベルとユニット本体との外観を示す斜視
図である。
【図3】ユニット本体の外カバーの構成を示した分解斜
視図である。
【図4】前カバーと後カバーとの結合構造を示す要部断
面図である。
【図5】後カバーと底カバーとの結合構造を示す要部断
面図である。
【図6】前カバー、後カバー、及び底カバーとの合わせ
面が寄り合う部分の要部を示す斜視図である。
【図7】前カバー、後カバー、及び底カバーとの合わせ
面が寄り合う部分を示す要部断面図である。
【図8】底カバーの溝に設けた溜まり溝を示した要部斜
視図である。
【図9】ユニット本体の分解斜視図である。
【図10】ユニット本体の分解斜視図であり、要部を拡
大して示している。
【図11】後カバーを示す斜視図である。
【図12】フイルム巻き上げ機構、フイルム巻き止め機
構、シャッタ機構などの要部を示した説明図である。
【符号の説明】
10 レンズ付きフイルムユニット 11 外装ラベル 12 ユニット本体 22 前カバー 23 後カバー 24 底カバー 40 リブ 41 溝 41a 溜まり溝 42,43 パッキン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムが収納されるとともに、撮
    影機構が取り付けられる本体部と、 前記本体部を覆うとともに、撮影に必要な穴と不必要な
    穴とが形成された複数の外カバーと、 前記撮影に不必要な穴を覆うように前記外カバーの外面
    に貼着される防水性の外装ラベルとを備え、 前記複数の外カバーは、合わせ面の一方に設けた溝と他
    方に設けたリブとで嵌合され、且つ一方及び他方にそれ
    ぞれ設けられた、内部に貫通する開口をもたない係止部
    及び被係止部とによって結合されることを特徴とする防
    水型レンズ付きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】 前記溝にパッキンを設けたことを特徴と
    する請求項1記載の防水型レンズ付きフイルムユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記外カバーは、前記本体部を前後から
    覆う前及び後カバーで構成されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の防水型レンズ付きフイルムユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記外カバーは、前記本体部を前、後、
    及び底方向から覆う前カバー、後カバー、及び底カバー
    で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3何れ
    か記載の防水型レンズ付きフイルムユニット。
  5. 【請求項5】 前記外カバーは、前記本体部を前、後、
    及び底から覆う前カバー、後カバー、及び底カバーで構
    成されており、これらカバーのうちの何れかの溝には、
    前記溝に挿入されるパッキンとそれとは異なるパッキ
    ン、又は前記溝に挿入されるパッキンの一端と他端とを
    重ねるための溜まり溝が設けられていることを特徴とす
    る請求項2記載の防水型レンズ付きフイルムユニット。
JP2000026041A 2000-02-03 2000-02-03 防水型レンズ付きフイルムユニット Pending JP2001215665A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161780A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 株式会社富士通ゼネラル 防水ケース

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JP2015161780A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 株式会社富士通ゼネラル 防水ケース

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