JPH11194415A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

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Publication number
JPH11194415A
JPH11194415A JP36011497A JP36011497A JPH11194415A JP H11194415 A JPH11194415 A JP H11194415A JP 36011497 A JP36011497 A JP 36011497A JP 36011497 A JP36011497 A JP 36011497A JP H11194415 A JPH11194415 A JP H11194415A
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JP
Japan
Prior art keywords
cover
lens
film
front cover
unit
Prior art date
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Pending
Application number
JP36011497A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Negishi
賢治 根岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防水ケース等の専用の部材(外ケース)を用い
ることなく防水及び防塵構造を実現し、小型化、低コス
ト化を図ることができるレンズ付きフイルムユニットを
提供する。 【解決手段】外層がエラストマー、内層が硬質プラスチ
ックから成る2色成形された樹脂板で前カバー20を構
成し、該前カバー20と後カバー22の嵌合構造によっ
て本体部14、撮影機構16及びストロボ装置18を直
接密閉収納する。特に、前カバー20の縁部には前記硬
質プラスチックを形成せず、その全周にわたってエラス
トマーで連結部を形成する。そして、この連結部を後カ
バー22の溝部に密着嵌合させることで接合部がシール
されるように構成する。更に、巻上ノブ60の取付部に
ついて、エラストマーでシール手段を一体に形成し、巻
上ノブ60の軸着部分を水密に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルムを内蔵
するとともに、撮影レンズやシャッター機構等から成る
撮影機構を組み込んだレンズ付きフイルムユニットに係
り、特に、防水又は防塵機能を付加したレンズ付きフイ
ルムユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】未露光の写真フイルムが予め装填され、
撮影レンズやシャッター機構等の露光手段を具備したレ
ンズ付きフイルムユニットは、安価で簡便な撮影手段と
して一般に広く知られている。かかるレンズ付きフイル
ムユニットを水中でも利用できるようにする目的で、水
密構造に構成した防水ケースに既存のレンズ付きフイル
ムユニットを収納し、防水ケースの外部から撮影操作を
行えるようにした防水型のレンズ付きフイルムユニット
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
防水機構は、既存のレンズ付きフイルムユニットの外側
を防水ケースで覆い、防水ケースの内側にレンズ付きフ
イルムユニットを単に収納するタイプのものであり、外
形が大型化するとともに、防水ケースの外部から撮影操
作を行うための機構も複雑であるという欠点がある。
【0004】また、レンズ付きフイルムユニットとは別
体の防水ケースが別途必要であり、部品点数が多くな
り、コスト高であるとという問題もある。本発明はこの
ような事情に鑑みて成されたもので、防水ケース等の専
用の部材(外ケース)を用いることなく防水及び防塵構
造を実現し、小型化、低コスト化を図ることができるレ
ンズ付きフイルムユニットを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係るレンズ付きフイルムユニッ
トは、写真フイルムが収納される本体部及び撮影機構を
備えた本体ユニットと、前記本体ユニットの前面部に配
置され、外層がエラストマー、内層が透明な硬質プラス
チックから成る2色成形された樹脂板で形成された前カ
バーと、前記本体ユニットの背後に配置され、前記前カ
バーと嵌合構造によって接合される後カバーと、を有
し、前記前カバー及び前記後カバーによって、前記本体
ユニットが直接水密に収納されて成ることを特徴として
いる。
【0006】本発明によれば、レンズ付きフイルムユニ
ットを構成するための機能部品としての役割を有する前
カバーを水密構造に構成し、該前カバーと後カバーの嵌
合構造によって本体ユニットを直接密閉収納するように
したので、内部に水やゴミ等の異物の侵入を防止するこ
とができるとともに、従来のような外ケースが不要とな
り、小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0007】また、前カバーの外層に配置されるエラス
トマーは衝撃吸収性に優れ、落下等による破損や動作不
良等を防止できるとともに、撮影者がレンズ付きフイル
ムユニットを把持する時のグリップ部が滑り難く、ホー
ルド感に優れるという利点がある。請求項2記載の発明
においては、請求項1記載のレンズ付きフイルムユニッ
トの後カバーに代えて、写真フイルムを光密に包囲する
為の裏蓋部材が本体部の背後に配置され、更に、該裏蓋
部材の後方に後カバーが配置される。そして、これら前
カバー及び後カバーによって、本体ユニット及び裏蓋部
材が直接水密に収納されて成ることを特徴としている。
この場合、撮影者がファインダーを見ることができるよ
うに、後カバー全体を透明体で形成するか、或いは、少
なくともファインダーの覗き窓に相当する部位を透明体
で形成する必要がある。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のレンズ付きフイルムユニットにおいて、前カバーに
巻上ノブを組み付けるための開口部が形成され、該開口
部にエラストマーによって前記巻上ノブの軸部を水密に
保持するシール手段を一体的に形成したことを特徴とし
ている。本発明によれば、前カバーの外層を成す柔軟な
エラストマーによって巻上ノブのシール手段を構成する
ことができ、巻上ノブの取付部周辺の防水・防塵構造を
容易に実現できる。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載のレンズ付きフイルムユニットにおける前カバーと後
カバーの接合部の構造に関し、前カバーの縁部は前記硬
質プラスチックが形成されず、その全周にわたって前記
エラストマーで連結部が形成されている。そして、前カ
バーと後カバーの接合に際し、前記連結部が後カバーに
密着嵌合することによって接合部がシールされることを
特徴としている。
【0010】本発明は、前カバーの外層を成すエラスト
マーによって、前カバーの縁部の全周に接合部のシール
手段を一体的に形成したものである。これにより、専用
のシール手段を設けることなく、接合部の防水及び防塵
を図ることができる。請求項5記載の発明は、請求項1
又は2記載のレンズ付きフイルムユニットにおいて、前
カバーのうち、撮影レンズ部、ファインダー部、ストロ
ボ部、及びフイルムカウンター部には、外層のエラスト
マーが形成されず、内層の透明硬質プラスチックが露出
していることを特徴としている。
【0011】本発明は、エラストマーと透明硬質プラス
チックの2色成形から成る樹脂板で前カバーを構成して
おり、撮影レンズ部、ファインダー部、ストロボ部、及
びフイルムカウンター部については、外層のエラストマ
ーを形成しないことによって、これら各部位の光透過性
を確保するとともに、内層の透明硬質プラスチックによ
って防水及び防塵が図られる。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1又は2記
載のレンズ付きフイルムユニットにおける前カバーのう
ち、レリーズボタン部、及び/又はストロボ充電ボタン
部は、内層の硬質プラスチックが形成されず、外層のエ
ラストマーのみで構成されることを特徴としている。本
発明によれば、内層の硬質プラスチックが形成されてい
ない部位は、押圧されると内側にたわむことができ、ま
た、押圧解除時にはエラストマーの弾性力に元の状態に
復帰する。このようにエラストマーの弾性を利用してレ
リーズボタンやストロボ充電ボタン等の押しボタンを構
成することができる。特に、これらボタンが前カバーの
外層と一体のものとして構成されることにより、ボタン
周囲の隙間が完全に無くなり、防水、防塵を目的とする
観点から一層好ましい。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項1記載のレ
ンズ付きフイルムユニットの本体部に、カートリッジ室
及びフイルム室のうちの少なくとも一方の底面を包囲す
るための底蓋をヒンジ構造によって一体的に設けたこと
を特徴としている。かかる構成により、部品の散逸が防
止されるとともに、組み立て作業の効率化を図ることが
できる。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項1又は2記
載のレンズ付きフイルムユニットを製造する際の組み立
て手順において、後カバーと本体ユニットとを組み付け
た後に、後カバーに前カバーを嵌合させて組み立てるこ
とを特徴としている。仮に、前カバーを先に組み立て、
その後に後カバーを組付けるという手順を採用した場合
には、写真フイルムを本体ユニットに装填する為のハン
ドリング装置などとの関係を考慮して前カバーの形状に
制約が生じる。これに対し、請求項8に記載の発明のよ
うに、前カバーの組み立てに先立って、後カバーと本体
ユニットを組み立ておき、その後に前カバーを組み付け
ることにより、前カバーの形状に制約がなくなる。従っ
て、前カバーと後カバーとの嵌合部の構造に配慮して防
水効果を十分に得ることができるような形状(外周線)
を選択することができる。特に、前カバーと後カバーと
の接合線を直線的に形成すれば、嵌合構造が単純化で
き、十分な防水効果を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係るレンズ付きフイルムユニットの好ましい実施の形態
について詳説する。図1は本発明の実施の形態に係るレ
ンズ付きフイルムユニットの分解斜視図である。レンズ
付きフイルムユニット10は、写真フイルム12が収納
される本体部14、撮影機構16、ストロボ装置18、
更に、これらを前後から覆う前カバー20及び後カバー
22等から構成される。
【0016】本体部14の中央には、露光開口たるアパ
ーチャ24が形成され、その両端にはカートリッジ室2
6及びフイルムロール室28が形成されている。カート
リッジ室26には写真フイルム12のカートリッジ30
が収納され、フイルムロール室28には前記カートリッ
ジ30から引き出された写真フイルム12をロール上に
丸めたフイルムロール32が収納される。
【0017】写真フイルム12及びカートリッジ30
は、例えば、「Advanced Photo System 」に対応したも
のが用いられる。尚、写真フイルムの形態はこれに限ら
ず、135フイルム等、種々の形態が可能である。カー
トリッジ30とフイルムロール32とをそれぞれカート
リッジ室26、フイルムロール室28に挿入した後、背
後に後カバー22を被せるとともに、カートリッジ室2
6とフイルムロール室28の底部をそれぞれ底蓋部材3
4、36によって包囲することで写真フイルム12が本
体部14に光密に収納される。
【0018】カートリッジ室26の上部には、カートリ
ッジ30のスプール30Aを回動させるスプールギヤ3
8が設けられており、1コマ撮影毎に該スプールギヤ3
8を回転させることで、撮影済みの写真フイルム12を
カートリッジ30内に巻き上げることができる。撮影機
構16は、撮影レンズ40、ファインダーレンズ42、
シャッター装置44、及び撮影枚数表示板46等から成
り、前記本体部14に組み付けられる。
【0019】レンズ付きフイルムユニット10の外装体
となる前カバー20は、エラストマーから成る外層と、
透明な硬質プラスチックから成る内層との2色成形によ
り形成された樹脂板により構成される。ここにエラスト
マーとは、射出成形可能な弾性体の総称をいう。前カバ
ー20の外面側を構成するエラストマーは、ゴム状弾性
を有する高分子物質であり、例えば、ゴム類、熱可塑性
エラストマー、弾性繊維、弾性発砲体等が挙げられる。
特に、本実施の形態に利用されるエラストマーは、硬度
がJIS Aスケールにおいて5〜95の範囲のもの、
更に好ましくは30〜60の範囲のものが選択され、具
体的には、スーパートリブレン(商品名:新興化成株式
会社)やコスモゲル(商品名:株式会社コスモ計器)等
を用いることができる。
【0020】一方、前カバー20の内層を構成する硬質
プラスチックは、例えば、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート等が用いられる。一次
樹脂として透明な硬質プラスチックを用い、二次樹脂と
してエラストマーを用いた2層構造の樹脂板は、インサ
ート式、回転式、又は可動側スライド式等の射出方法に
より2色成形される。
【0021】前カバー20の正面中央部には撮影レンズ
窓48が形成され、その上方にはファインダー対物窓5
0、更にその右側にはストロボ窓52が形成されてい
る。これらの各窓部(48、50、52)は、外層のエ
ラストマーが形成されず、内層の透明な硬質プラスチッ
クが露出している。これにより、撮影レンズ部、ファイ
ンダー部及びストロボ発光部の光透過性が確保されると
ともに、各窓部(48、50、52)を透明硬質プラス
チックによって水密に覆われる。
【0022】また、前カバー20の上部に設けられたフ
イルムカウンター窓54も外層のエラストマーが形成さ
れず、内層の透明硬質プラスチックのみで構成される。
フイルムカウンター窓54の下方には、前記撮影枚数表
示板46が配置されており、フイルムの巻き上げに連動
して回転する撮影枚数表示板46の表示を、この窓54
から確認することができるようになっている。そして、
該フイルムカンウンター窓54の部分も透明硬質プラス
チックによって水密に覆われている。
【0023】前カバー20の正面左上隅部にはシャッタ
ー装置44を作動させるレリーズボタン56が外層を成
すエラストマーと一体に形成される。このレリーズボタ
ン56に対応する部分は内層の硬質プラスチックが形成
されず、外層のエラストマーだけで構成される。これに
より、エラストマーの弾性を利用してシャッターボタン
56の押圧操作が可能となり、シャッターボタン56の
周囲も水密構造となる。尚、図1では、レリーズボタン
56は前カバー20の前面部に設けられているが、レリ
ーズボタン56は前カバー20の上面部に設けてもよ
い。
【0024】前カバー20の正面右下隅部にはストロボ
装置18の充電を開始させるストロボ充電ボタン58が
外層のエラストマーと一体に形成される。このストロボ
充電ボタン58に対応する部分も、上述のシャッターボ
タン56に対応する部分と同様に、内層の硬質プラスチ
ックが形成されず、外層のエラストマーだけで構成され
る。これにより、エラストマーの弾性を利用してストロ
ボ充電ボタン58の押圧操作が可能となり、ストロボ充
電ボタン58の周囲も水密構造にすることができる。
【0025】前カバー20の上部左側には、巻上ノブ6
0が取り付けられる開口部62が形成される。巻上ノブ
60の下面には係合軸64が一体に形成されており、前
記開口部62に巻上ノブ60が挿入されることにより、
前記係合軸64がスプールギヤ38に係合される。これ
により、巻上ノブ60を回動させると、カートリッジ3
0のスプール30Aも一体に回転し、写真フイルム12
がカートリッジ30内に巻き上げられる。この巻上ノブ
60の取付部周辺の防水構造については後述する(図
3、図4)。
【0026】前カバー20がエラストマーと透明硬質プ
ラスチックの2色成形から成る樹脂板で構成されるのに
対し、後カバー22は不透明な硬質プラスチックで構成
される。後カバー22は、本体部14に装填された写真
フイルム12を光密に包囲する機能を有するとともに、
該後カバー22にはファインダーの覗き窓66が設けら
れる。この覗き窓66の内側には透明なプラスチック板
68(又は接眼レンズ)がインサート成型、接着、或い
は熱カシメ等の手法によって固着され、覗き窓66周辺
が水密に覆われる。
【0027】図2には、前カバー20と後カバー22と
の接合部の様子が示されている。同図に示したように、
前カバー20の後端縁部(後カバー22との連結部)
は、内層の硬質プラスチック70が形成されず、全周に
わたってエラストマー72のみによって段差状の連結凸
部74が形成される。これに対して、後カバー22の縁
部(前カバー20との連結部)は、前カバー20の連結
凸部74が嵌合される溝部76が形成されている。そし
て、この溝部76に前カバー20の連結凸部74が嵌合
されることにより、柔軟なエラストマー72が溝部76
の壁に密着し、接合部がシールされる。
【0028】図3は巻上ノブの組付部周辺の防水構造の
一例を示す要部断面図である。巻上ノブ60の防水には
Oリング等、周知のシール手段を用いてもよいが、図3
に示したように前カバー20を構成するエラストマー7
2をシール手段として利用することが好ましい。図3の
ように巻上ノブ60を取り付ける為の開口部62には、
透明硬質プラスチックにより円筒状の支持台78が形成
される。この支持台78の下端は周方向について部分的
に通路穴80を有し、射出成形の工程において該通路穴
80を介して2次樹脂たるエラストマー72が支持台7
8の内側に流入して支持台78の内周部にエラストマー
によるシール部82が形成される。尚、このエラストマ
ーで形成されたシール部82の上面縁部は所定の曲率R
でR面が形成されている。
【0029】巻上ノブ60の係合軸64が開口部62に
差し込まれると、エラストマーのシール部82が係合軸
64の外周面と密着し、巻上ノブ60の軸着部分を水密
に保持するように構成される。また、この巻上ノブ60
の係合軸64の周面には楔状の爪84が形成されてお
り、巻上ノブ60の差し込みの際、爪84の斜辺部と開
口部62の縁との作用によって係合軸64の外壁が内側
に変形され、爪84の後端が開口部62を通過すると係
合軸64の外壁の変形が元に戻って、爪84の後端が開
口径よりも広がる。こうして、巻上ノブ60が差し込ま
れた後は、爪84によって巻上ノブ60の引き抜きが阻
止され、一旦組み付けられた巻上ノブ60は容易に取り
外せないような構造になっている。
【0030】図4には巻上ノブの組付部周辺の防水構造
他の構成例が示されている。同図中、図3に示した例と
同一又は類似の部分には同一の符号を付し、その説明は
省略する。図4に示した防水構造は、透明硬質プラスチ
ック70から成る円筒状の支持台78の外側にエラスト
マー72が配置され、このエラストマー72によって支
持台78の外周面にシール部86が形成される。尚、こ
のシール部86の縁部は所定の曲率RでR面が形成され
ている。
【0031】他方、巻上ノブ60の下面には円筒状の壁
部(突起)88が一体に形成され、この壁部88の内周
面と前記エラストマーのシール部86とが密着して、巻
上ノブ60を水密に保持するように構成される。次に、
上記の如く構成されたレンズ付きフイルムユニットの組
み立て手順を説明する。
【0032】比較の為に、従来のレンズ付きフイルムユ
ニットの組み立て工程について言及する。従来のレンズ
付きフイルムユニットは、図5に示したように、前カバ
ー100に対して撮影機構と本体機構(本体部及びスト
ロボ装置)とを組付けた後、写真フイルム12のカート
リッジ30とフイルムロール32を本体部のカートリッ
ジ室102及びフイルムロール室104にそれぞれ挿入
し、最後に後カバー(図5中不図示)を被せるという組
み立て工程が採用されていた。
【0033】この場合、カートリッジ30とフイルムロ
ール32をハンドリングする為に、カートリッジ30と
フイルムロール32の軸方向下側からハンドリング用の
軸106、108が差し込まれ、これらハンドリング用
の軸106、108によってカートリッジ30とフイル
ムロール32を保持して、写真フイルム12を本体部の
所定の場所に運搬するようになっている。そして、カー
トリッジ30とフイルムロール32とがカートリッジ室
102及びフイルムロール室104にそれぞれ挿入され
た後、図5の上方から図示せぬ後カバーを被せ、前記ハ
ンドリング用の軸106、108を引き抜くようになっ
ている。
【0034】従来の後カバーには、カートリッジ室及び
フイルムロール室の底部を塞ぐための底蓋部材がヒンジ
構造を介して一体的に設けられており、前記ハンドリン
グ用の軸106、108がカートリッジ及びフイルムロ
ールから離脱した後に、各底蓋部材が閉じられる。上述
のような組み立て方法で製造される従来のレンズ付きフ
イルムユニットにおいては、前カバー100の底面が図
6に示すようにカートリッジ室の底部及びフイルムロー
ル室の底部に対応する部分を切り欠いた複雑な形状を有
していた。
【0035】仮に、従来の組み立て方法を本実施の形態
に係るレンズ付きフイルムユニット10の組み立てにそ
のまま適用した場合には、前カバー20の底面を図6の
ような形状にすることが要求され、前カバー20と後カ
バー22との嵌合による接合部の構造(いわゆるパッキ
ン構造)が複雑となり、十分な防水を図れないという問
題が生じる。
【0036】そのため、本実施の形態に係るレンズ付き
フイルムユニットにおいては、先ず、撮影機構16と本
体機構(本体部14及びストロボ装置18)とを組み付
け、次いで、カートリッジ30とフイルムロール32を
本体部14に挿入し、後カバー22を先に組み付ける。
そして、その後、前カバー20を被せるという組み立て
手順を採用する。こうして、撮影機構16、本体機構、
後カバー22及び前カバー20が一体的に結合され、レ
ンズ付きフイルムユニット10が形成される。
【0037】かかる組み立て手順で組み立てを行うこと
により、前カバー20の底面形状の制約を回避すること
ができ、前カバー20と後カバー22との接合線を単純
な直線で構成することができる。これにより、接合部の
パッキン構造を単純化でき、十分な防水効果を達成でき
る。次に、上記の如く構成されたレンズ付きフイルムユ
ニットの作用について説明する。
【0038】本実施の形態にかかるレンズ付きフイルム
ユニット10は、エラストマーの外層と硬質プラスチッ
クの内層との2色成形された樹脂板で前カバー20が形
成され、この前カバー20に対して硬質プラスチックで
成形された後カバー22が嵌合構造によって水密に接合
されているので、接合部から水や塵埃が内部に侵入する
ことがない。従って、これらが原因となる動作不良や故
障を防止することができる。
【0039】また、撮影レンズ部、ファインダー部、及
びフイルムカウンター部等については、外層のエラスト
マーを配置しないことによって、これら各部位は内層の
透明硬質プラスチックが露出し、光透過性を確保しつつ
防水が図られる。そして、レリーズボタン56やストロ
ボ充電ボタン58を、弾性のある外層エラストマーで一
体に形成し、この部分の内側には硬質プラスチックの内
層を設けないようにしたので、これら押圧操作に係る可
動部分を周囲に隙間を作ること無く設けることができ
る。これにより、ボタン部分からのゴミや水の侵入を防
止することができる。
【0040】本実施の形態に係るレンズ付きフイルムユ
ニットによれば、共にレンズ付きフイルムユニットを構
成する機能部品として役割を有する前カバー20と後カ
バー22によって直接防水構造を成すようにしたので、
従来のような別体の外ケースが不要となり、小型化を図
ることができるとともに、部品の削減、並びに低コスト
化を達成することができる。
【0041】更に、前カバー20のうち、撮影レンズ部
などの光透過性を要する部分を除く殆どの外表面はエラ
ストマーで包囲され、撮影者が該レンズ付きフイルムユ
ニットを把持するグリップ部も柔軟なエラストマーで覆
われることになり、グリップ部が滑りにくく、ホールド
感に優れるという利点がある。また、万一、このレンズ
付きフイルムユニット10を落下させた場合にも、エラ
ストマーによって衝撃が緩和され、破損や動作不良等を
防止することができる。
【0042】上記実施の形態では、本体部14のカート
リッジ室26及びフイルムロール室28の底部を閉じる
ための底蓋34、36は、本体部14と別体に構成され
ている例を説明したが、これら底蓋34、36を本体部
14に開閉自在に設けてもよい。即ち、図1に示した本
体部14に代えて、図7に示すような本体部14を用い
ることも可能である。図7に示した本体部14の下部に
は、カートリッジ室26の底部を覆う底蓋34と、フイ
ルムロール室28の底部を覆う底蓋36がヒンジ構造を
介して本体部14に一体的に設けられている点で図1に
示した本体部14と異なる。かかる構成の本体部14を
用いた場合、本体部14にカートリッジ30及びフイル
ムロール32を装填した後、後カバー22で本体部14
の背後を覆うとともに、各底蓋34、36を閉じること
によって写真フイルム12が光密に収納される。
【0043】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。図8には、本発明の第2の実施の形態が示されてい
る。同図中、図1と同一、類似の部分には同一の符号を
付し、その説明は省略する。図8に示したレンズ付きフ
イルムユニット10′は、図1に示したレンズ付きフイ
ルムユニット10の後カバー22に代えて、写真フイル
ム12を光密に包囲する為の裏蓋部材120が設けられ
るとともに、この裏蓋部材120の後方に後カバー12
2が設けられる。
【0044】裏蓋部材120は、従来のレンズ付きフイ
ルムユニットに用いられていた裏蓋部材に準じて、本体
部14のカートリッジ室26及びフイルムロール室28
の底部を閉じるための底蓋部材124、126がヒンジ
構造を介して一体に設けられている。そして、本体部1
4にカートリッジ30及びフイルムロール32が装填さ
れた後、該裏蓋部材120が本体部14に組み付けら
れ、各底蓋部材124、126が閉じられ、写真フイル
ム12が光密に収納される。
【0045】後カバー122は全体が透明な硬質プラス
チックで形成されており、該後カバー122を裏蓋部材
120の後方に配置した状態で撮影者がファインダーの
覗き窓128を覗くことができるようになっている。
尚、後カバー122は、少なくともファインダーを覗く
ための部分が透明であれば十分であるが、気密性の確保
及び製造工程の簡易化という観点から、ファインダー部
のみを部分的に透明に構成するよりも、後カバー122
全体を透明な材料で成形することが一層好ましい。尚、
図8に示した前カバー20と後カバー122との接合部
の構造は図2で説明した例と同様である。
【0046】上述した第2の実施の形態に係るレンズ付
きフイルムユニットによれば、少なくとも機能部品たる
前カバー20が直接防水構造を成すようにしたので、従
来のような別体の外ケースが不要となり、小型化を図る
ことができるとともに、部品の削減、並びに低コスト化
を達成することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るレンズ
付きフイルムユニットによれば、外層がエラストマー、
内層が硬質プラスチックから成る2色成形された樹脂板
で前カバーを構成し、該前カバーと後カバーの嵌合構造
によって本体ユニットを直接密閉収納するようにしたの
で、従来のような単なる防塵又は防水のための専用の外
ケースを設けることなく、内部に水やゴミ等の異物の侵
入を防止することができる。これにより、防水性の高い
レンズ付きフイルムユニットの小型化及び低コスト化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレンズ付きフイルム
ユニットの分解斜視図
【図2】図1に示した前カバーと後カバーとの接合部の
様子を示す要部断面図
【図3】図1に示した巻上ノブの防水構造の一例を示す
要部断面図
【図4】巻き上げノブの防水構造の他の構成例を示す要
部断面図
【図5】従来のレンズ付きフイルムユニットの組立方法
を説明する為に用いた斜視図
【図6】従来のレンズ付きフイルムユニットの前カバー
の底部を示す要部斜視図
【図7】図1に示した本体部の他の構成例を示す斜視図
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るレンズ付きフ
イルムユニットの分解斜視図
【符号の説明】
10、10′…レンズ付きフイルムユニット 12…写真フイルム 14…本体部 16…撮影機構 18…ストロボ装置 20…前カバー 22、122…後カバー 26…カートリッジ室 28…フイルムロール室 34、36…底蓋部材 40…撮影レンズ 56…レリーズボタン 58…ストロボ充電ボタン 60…巻上ノブ 70…透明硬質プラスチック 72…エラストマー 74…連結凸部 76…溝部 120…裏蓋部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムが収納される本体部及び撮
    影機構を備えた本体ユニットと、 前記本体ユニットの前面部に配置され、外層がエラスト
    マー、内層が透明な硬質プラスチックから成る2色成形
    された樹脂板で形成された前カバーと、 前記本体ユニットの背後に配置され、前記前カバーと嵌
    合構造によって接合される後カバーと、 を有し、 前記前カバー及び前記後カバーによって、前記本体ユニ
    ットが直接水密に収納されて成ることを特徴とするレン
    ズ付きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】 写真フイルムが収納される本体部及び撮
    影機構を備えた本体ユニットと、 前記本体ユニットの前面部に配置され、外層がエラスト
    マー、内層が透明な硬質プラスチックから成る2色成形
    された樹脂板で形成された前カバーと、 前記本体部の背後に配置され、前記写真フイルムを光密
    に包囲する為の裏蓋部材と、 前記裏蓋部材の後方に配置されるとともに、少なくとも
    ファインダーの覗き窓部分に相当する部位が透明体に形
    成され、前記前カバーと嵌合構造によって接合される後
    カバーと、 を有し、 前記前カバー及び後カバーによって、前記本体ユニット
    及び裏蓋部材が直接水密に収納されて成ることを特徴と
    するレンズ付きフイルムユニット。
  3. 【請求項3】 前記前カバーには、巻上ノブを組み付け
    るための開口部が形成され、該開口部には前記巻上ノブ
    の軸部を水密に保持するシール手段が前記エラストマー
    によって一体的に形成されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  4. 【請求項4】 前記前カバーの縁部は内層の硬質プラス
    チックが形成されず、その全周にわたってエラストマー
    により連結部が形成され、後カバーとの接合に際し、前
    記連結部が後カバーと密着嵌合することによって前カバ
    ーと後カバーの接合部がシールされることを特徴とする
    請求項1又は2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  5. 【請求項5】 前記前カバーのうち、撮影レンズ部、フ
    ァインダー部、ストロボ部、及びフイルムカウンター部
    の少なくとも1つの部位には、外層のエラストマーが形
    成されず、内層の透明硬質プラスチックが露出している
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ付きフイ
    ルムユニット。
  6. 【請求項6】 前記前カバーのうち、レリーズボタン
    部、及び/又はストロボ充電ボタン部は、内層の硬質プ
    ラスチックが形成されず、外層のエラストマーのみで構
    成されることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ
    付きフイルムユニット。
  7. 【請求項7】 前記本体部には、カートリッジ室及びフ
    イルムロール室のうちの少なくとも一方の底面を包囲す
    るための底蓋がヒンジ構造を介して設けられていること
    を特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載のレンズ付きフイル
    ムユニットを製作するに際し、後カバーと本体ユニット
    とを組み付け、その後、該後カバーに前カバーを嵌合さ
    せて組み立てることを特徴とするレンズ付きフイルムユ
    ニットの組立方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6574429B1 (en) 2001-12-21 2003-06-03 Eastman Kodak Company Underwater camera having viewports bearing on viewfinder tunnel of frame
US6574435B1 (en) 2001-12-21 2003-06-03 Eastman Kodak Company Underwater camera housing having sealed pivotable shutter actuator and method
US6618555B2 (en) 2001-12-21 2003-09-09 Eastman Kodak Company Underwater one-time-use camera having camera frame assembly retained in front housing part at unloading
US6625394B2 (en) 2001-12-21 2003-09-23 Eastman Kodak Company Two-shot molded seal integrity indicator, underwater camera, and method
US6636697B2 (en) 2001-12-21 2003-10-21 Eastman Kodak Company Depressurized underwater one-time-use camera with seal integrity indicator and method
US6636695B2 (en) 2001-12-21 2003-10-21 Eastman Kodak Company Dual action shutter release with thumbwheel brake and methods

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