JP2001215231A - 分析システムの部品注文システムおよび分析システムの部品注文方法 - Google Patents

分析システムの部品注文システムおよび分析システムの部品注文方法

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JP2001215231A JP2000024059A JP2000024059A JP2001215231A JP 2001215231 A JP2001215231 A JP 2001215231A JP 2000024059 A JP2000024059 A JP 2000024059A JP 2000024059 A JP2000024059 A JP 2000024059A JP 2001215231 A JP2001215231 A JP 2001215231A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分析装置の運転に必要な消耗品や備品を
含む部品を確実かつ迅速な方法で、安価にてユーザに供
給することを可能とする分析システムの部品注文システ
ムおよび分析システムの部品注文方法を提供する。 【解決手段】 情報処理装置４を備えた分析装置３から
なる分析システム２の部品注文システム１であって、前
記情報処理装置４が、ユーザが所有する分析システム２
の部品データＦ4 として少なくとも部品番号１２を記憶
する記憶部４ｈと、交換を必要とする部品の部品番号１
２を分析システムの供給側の情報処理装置８に送信する
ことにより部品番号１２に相当する部品を発注可能とす
る通信手段７とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、分析装置に使用す
る部品を注文する分析システムの部品注文システムおよ
び分析システムの部品注文方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、多くの分析システムにおいて分析
装置に情報処理装置が備えられており、この情報処理装
置を活用して分析システムのリモートメンテナンスなど
の機器管理を行なうことが行われている。
【０００３】また、本出願人は、１９９７年９月１８日
付けで出願した特願平９−２７３９４１号（「分析シス
テムにおける機器管理システム」）において、分析装置
に備えられた情報処理装置の表示部に、分析値、点検結
果、使用記録、消耗品や備品を含む部品の在庫数を時系
列的に表示する表および／または図を表示させるように
したものを提案している。この発明によれば、記入忘れ
や記入漏れが少なく、かつ、分析システムの管理を容易
にする機器管理を行なうことができる。
【０００４】前記発明によれば分析システムのユーザ
は、前記消耗品や備品を含む部品の在庫数を確かめて、
その在庫数が自ら定めた部品等の適正保有数以下になる
と、分析システムの販売店等に連絡し、その部品の品
名、メーカ、数量などを決めて発注していた。一方、販
売店は部品の商品流通経路を逆上って前記分析システム
のメーカに前記部品の品名、数量などを決めて発注し、
最終的にメーカが直下の販売店から前記部品を受注して
いた。逆に、分析システムのメーカは前記部品を直下の
販売店に納品し、この部品が商品流通経路を通ってユー
ザのもとに届けられていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たものでは、部品の受注に際して商品流通経路を介する
ので、これによって、ユーザは発注後、手元に部品が届
くまでに多くの日数がかかっていた。また、商品流通経
路を成す中間販売店の取扱によって手数料が加算され
て、前記発注部品の価格が高くなることは免れられなか
った。
【０００６】さらには、前記中間販売店の判断によっ
て、前記部品の発注を正規の商品流通経路ではない別の
商品流通経路で行なうこともあり、これによって純正で
ない部品が分析システムに組み付けられることになり、
分析システムのトラブルの原因となることもあった。そ
の結果、純正部品を用いていたら生じなかったであろう
トラブルを解決するために、分析システムのメーカが技
術者を派遣し、この技術者はユーザの分析システムの修
理やメンテナンスを行なうために時間と労力を使う必要
があり、ユーザ、メーカの何れにとっても損失となるこ
とがあった。
【０００７】また、ユーザ側では発注部品が手元に届く
までに時間がかかるので、部品の在庫数を多くする必要
もあり、それだけ、保管場所を確保したり、在庫管理を
充実させる必要があった。
【０００８】特に分析システムの場合には、ユーザ側の
要望により特別な仕様にカスタマイズされた分析装置を
製造することが多く、これに伴って、消耗品や備品を含
む各部品のバリエーションが非常に多くなり、例えば外
形は全く同じ様な部品でも耐熱、耐圧、耐蝕性などに独
特の性能を要求するものもあった。したがって、ユーザ
が所有する分析システムに合わせた部品を間違いなく発
注することが一層困難であり、部品番号を間違えること
により納品された部品がユーザの所有する分析システム
には合わないという事態が発生することも考えられる。
【０００９】本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなさ
れたものであって、その目的とするところは、分析装置
の運転に必要な消耗品や備品を含む部品を確実かつ迅速
な方法で、安価にてユーザに供給することを可能とする
分析システムの部品注文システムおよび分析システムの
部品注文方法を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１発明の分析システムの部品注文システムは、情
報処理装置を備えた分析装置からなる分析システムの部
品注文システムであって、前記情報処理装置が、ユーザ
が所有する分析システムの部品データとして少なくとも
部品番号を記憶する記憶部と、交換を必要とする部品の
部品番号を分析システムの供給側の情報処理装置に送信
することにより部品番号に相当する部品を発注可能とす
る通信手段とを有することを特徴としている。
【００１１】第２発明の分析システムの部品注文システ
ムは、それぞれが情報処理装置を備えた分析装置からな
り複数のユーザがそれぞれ所有する分析システムの部品
注文システムであって、各分析システムの前記情報処理
装置が、ユーザ識別番号および各ユーザが所有する分析
システムの部品データとして少なくとも部品番号を記憶
する記憶部と、前記ユーザ識別番号および交換を必要と
する部品の部品番号を供給側の情報処理装置に送信可能
する通信手段とを有し、供給側の情報処理装置が、前記
通信手段を通してユーザ側の情報処理装置からユーザ識
別番号および部品番号を受けることによって、部品をユ
ーザから受注可能に構成してあることを特徴としてい
る。
【００１２】前述した分析システムの部品注文システム
によれば、ユーザは所有している分析システムの構成に
したがって記憶部に記憶されている部品データの中から
部品番号を呼び出して、分析システムの情報処理装置の
通信手段によって前記部品番号を送信するだけで部品の
発注を行うことができるので、発注処理を迅速におこな
うことができる。また、前記発注は供給側の情報処理装
置によって受け取られるので、分析システムの供給者は
受注した部品を直ちに発送することができる。すなわ
ち、品物受取りまでの期間が大幅に短縮される。
【００１３】したがって、ユーザは各部品の調達を迅速
に行えるので、消耗品や備品を含めた部品を大量に手持
ちする必要がなく、部品の適正在庫量を少なくでき、そ
れだけ管理を簡単にすることができる。また、中間商品
流通経路がなくせることによって商品流通経路が単純に
なり、それだけ安価にて発注部品を調達でき、分析シス
テムの管理費を削減することができる。加えて、迅速な
納品が図られることによって、不慮の事態が生じたとし
ても部品の不足による分析システムの停止を防止するこ
とができる。特に、工場の管理等に分析システムを使用
しているときは、工場生産の停止などの不測の事態が発
生することを防止できる。
【００１４】さらに、従来のように中間販売店の判断に
よって、純正部品以外の汎用部品を用いることも、ユー
ザが費用と時間の節約のために純正部品以外の汎用部品
を用いることもなくせるので、分析システムのトラブル
の原因を少なくすることができる。特に、部品データと
しての部品番号がユーザ側の情報処理装置の記憶部に記
憶されるので、ユーザが所有する分析システムの形式や
仕様に応じた特性を備える純正部品を確実に受発注で
き、それだけトラブルをなくすことができる。
【００１５】なお、前記通信手段は、ユーザ側の情報処
理装置と供給側の情報処理装置の両方に取り付けられた
通信モデムと専用回線によって形成される場合や、専用
回線の代わりに一般回線および携帯電話を用いる場合
や、各情報処理装置間をインターネットで接続する場合
など様々な形態が考えられる。加えて、前記部品は消耗
品や備品などの形のあるものに限られるものではなく、
分析システムを用いた分析方法や分析結果の解析に用い
るデータや解析方法などのアプリケーションなどであっ
てもよい。
【００１６】前記ユーザ側の情報処理装置が、その記憶
部に記憶された部品データとして分析装置の分解状態に
おける部品の取付け位置および部品の形状を明らかにす
る部品図形を有し、ユーザがこの部品図形を指定するこ
とにより前記部品番号を得る機能を有する場合には、ユ
ーザは立体的な使用部位特定図として表示される前記部
品図形を参照しながら決められた手順にしたがって分析
装置を分解し、使用部位特定図に表示されている部品図
形の中から破損部品または摩耗部品を指定することによ
り、部品番号を得ることができ、それだけ間違いを少な
くすることができる。
【００１７】特に、ユーザの所有する分析システムが独
特の仕様でカスタマイズされたものである場合には、メ
ーカ側の技術者であっても分析装置を構成する各部品の
部品番号を特定するのは困難である。したがって、前記
部品図形の指定によって、前記分析システムの設計時の
仕様に合わせた各部品番号を得る機能が、部品注文ミス
の発生を飛躍的に少なくすることに貢献できる。なお、
部品番号を得たのちにユーザ側の情報処理装置が自動的
に該当部品の発注を行なうか、ユーザが前記部品番号を
用いて部品の発注処理を行うかは本願発明の要旨ではな
く、ユーザ側の要望に合わせて任意に選択可能とする。
【００１８】前記ユーザ側の情報処理装置が、その記憶
部に記憶された部品データとして各部品の在庫数を有
し、この在庫数が規定数以下になったときに前記部品の
発注を行なうようにしてある場合には、ユーザは各部品
の在庫数を別途管理する必要がなく、それだけユーザに
かける分析システムの管理における負担を軽くすること
ができる。なお、この場合もユーザ側の情報処理装置が
自動的に部品発注を行なうかどうかは任意に選択可能な
設計事項にすぎない。
【００１９】前記ユーザ側の情報処理装置が、供給側の
情報処理装置からの指示にしたがって、記憶部に記録さ
れている部品データの送受信を行なって、部品データを
更新可能とする機能を有する場合には、部品データとし
てユーザ側の情報処理装置に保存されている部品番号の
部品が、部品メーカによって製造中止となっている場合
に、前記部品番号を互換性を有する他の部品の部品番号
に更新することが可能となる。
【００２０】すなわち、分析システムの場合には、長期
間にわたって使用される場合が多く、その間に部品メー
カが部品の製造を中止することがあるが、この場合に前
記部品番号を分析システムのメーカで調べた互換性を有
する部品の部品番号に更新することにより、速やかな部
品の受発注を行うことができる。
【００２１】次に、第３発明の分析システムの部品注文
方法は、分析システムに備えつけられた情報処理装置
に、部品データとして少なくとも部品の部品番号を記憶
させると共に、この分析システムのユーザ側の情報処理
装置が前記部品番号を分析システムの供給側の情報処理
装置に送信することにより、この部品番号に相当する部
品の発注を行なうことを特徴としている。
【００２２】そして、第４発明の分析システムの部品注
文方法は、複数のユーザが所有する分析システムに備え
つけられた情報処理装置に、ユーザ識別番号および各ユ
ーザが所有する分析システムの部品データとして少なく
とも部品の部品番号を記憶させると共に、前記分析シス
テムの供給側の情報処理装置が、それぞれの分析システ
ムの情報処理装置から前記ユーザ識別番号および部品番
号を受信することにより、部品番号に相当する部品の受
注をユーザ識別番号に相当するユーザから受けることを
特徴としている。
【００２３】
【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施例である分
析システムの部品注文システム１を概略的に示す図であ
る。図１において、分析システム２は分析装置３（各分
析装置３…はそれぞれ異なる構成を有するものであるが
同じ符号を付して説明を簡略化する）と、パーソナルコ
ンピュータからなる情報処理装置（以下、パソコンとい
う）４とを有している。前記分析装置３は例えば金属分
析を行うものであり、図示しない検出器を有し、電気炉
において金属が燃焼して発生した燃焼ガスを測定セルに
導入し、赤外線検出器で検出した測定値をパソコン４に
出力するものである。
【００２４】前記パソコン４は一般的にＣＰＵ４ｃおよ
びメモリ４ｍに加えてハードディスクなどの記憶部４ｈ
を有すると共に、キーボードなどの入力操作部４ｋ、表
示部４ｄ、プリンタ４ｐなどが図示しないインターフェ
イスを介して接続されている。なお、前記記憶部４ｈは
ハードディスクに限られるものではなく、光磁気ディス
クや不揮発性メモリ、さらには、ＬＡＮ等によって接続
されたサーバなどによって構成されていてもよい。
【００２５】５はパソコン４に取り付けられたモデムの
一例であって本例では通信機能を有する簡易携帯電話か
らなる。６はこの簡易携帯電話５の携帯電話網であっ
て、これらの簡易携帯電話５と携帯電話網６が本発明の
通信手段７を形成している。８は前記通信手段７を用い
て接続された分析システム２の供給側の情報処理装置で
ある。前記情報処理装置８はＣＰＵ８ｃおよびメモリ８
ｍに加えて例えばハードディスクなどの記憶部８ｈ、キ
ーボードなどの入力操作部８ｋ、表示部８ｄなどを備え
ている。
【００２６】なお、前記通信手段７として簡易携帯電話
５や携帯電話網６を用いることにより、通信手段７を形
成する通信回線を安価にて確保することができるが、本
発明はこれに限られるものではない。すなわち、簡易携
帯電話５の代わりに通常の携帯電話や一般の電話回線に
接続するためのモデムやターミナルアダプタやルータな
どを使用してもよい。さらに、携帯電話網６の代わりに
一般の電話回線網や専用回線などを用いてもよい。加え
て、前記パソコン４と情報処理装置８との通信をインタ
ーネットを用いた通信手段で行なうことも可能である。
【００２７】図２は前記記憶部４ｈに記憶されている内
容を開示する図である。図２に示すように、前記記憶部
４ｈには、前記パソコン４によって処理されるプログラ
ムＰとして、前記パソコン４によって測定値を演算処理
するための演算プログラムＰ 1 や機器管理プログラムＰ
2 および、前記情報処理装置８との通信プログラムＰ 3
を記憶している。また、前記記憶部４ｈは記録ファイル
Ｆとして、点検結果記録ファイルＦ1 、精度管理記録フ
ァイルＦ2 、使用記録ファイルＦ3 、部品管理記録ファ
イルＦ4 および分析装置３による分析方法（金属分析計
の場合加熱パターンなど）を示すデータや方法などのア
プリケーションファイルＦ5 に加えて、分析システムの
使用者を識別するユーザ識別番号Ｄ1 や、発注時に必要
とされるパスワードＤ2 などのデータＤを記憶してい
る。
【００２８】図３は分析システムの供給側における情報
処理装置８の記憶部８ｈに記憶されている内容を開示す
る図である。図３に示すように、前記記憶部８ｈには、
情報処理装置８によって処理される通信プログラムＰ4
を記憶している。加えて、前記記憶部８ｈには、データ
ベースＤＢとして、各分析システム２のユーザ識別番号
Ｄａと、発注時のパスワードＤｂと、ユーザの住所や支
払い方法などに関する個人情報Ｄｃとを記憶し、データ
ベースＤＢ内の各データＤａ，Ｄｂ，Ｄｃが互いに関連
性を持つようにしている。さらに、記憶部８ｈには、分
析装置３による分析方法を示すデータや方法などを収め
たアプリケーションライブラリＲを有している。
【００２９】上記構成において、図１に示す前記パソコ
ン４は機器管理プログラムＰ2 を記憶部４ｈからメモリ
４ｍ内に読み込んで起動した後、前記各記録ファイルを
記憶部４ｈから各種ファイルＦ1 〜Ｆ5 を読みだして、
これらに対応する記録画面を表示部４ｄに表示させる。
前記プリンタ４ｐは表示部４ｄに表示させた記録画面を
必要に応じて印字できるようにＣＰＵ４ｃによって制御
されている。
【００３０】次に、前記記録ファイルＦのうち部品管理
記録ファイルＦ4 を用いた表示部４ｄの表示内容につい
て説明する。
【００３１】図４は部品使用管理画面を示す図であっ
て、前記部品管理記録ファイルＦ4 を展開した部品管理
記録表１０が表示されている。この部品管理記録表１０
には、分析装置３を構成する各部品の整理番号１１、部
品番号１２、品名Ａ1 〜Ａ24，材質，仕様などの付加情
報１３、使用量１４、常備数１５、在庫数１６、およ
び、発注単位数１７などが表示されている。なお、以下
の説明では簡略化するため分析装置３の一部分の構成に
ついて開示している。
【００３２】図５は前記部品管理記録表１０に対応する
使用部位特定図２０を示し、分析装置３の分解状態にお
ける各部品の取付け位置および部品の形状を明らかにす
るように立体的に表示された部品図形Ａ1 〜Ａ30（便宜
上図４の品名と同じ符号を付している）を表示してい
る。また、この使用部位特定図２０は例えば前記部品管
理記録表１０を表示しているときに画面を切り換えるこ
とによって表示可能としている。したがって、分析シス
テム２のユーザはこの使用部位特定図２０を見ながら分
析装置３を分解し、消耗品や備品を含めた破損部品の部
品図形を容易に見いだすことができる。
【００３３】そして、前記使用部位特定図２０の中から
破損部品に相当する部品図形をマウスなどのポインティ
ングデバイスやキーボード４ｋなどを用いて指定するこ
とにより、その正確な部品番号を得ることができる。こ
の部品番号の取得は、例えば部品図形の指定によって部
品管理記録表１０中の対応する行の文字を反転または点
滅させることにより行うことができる。
【００３４】一例を考えて、例えば使用部位特定図２０
の中のＯリングＡ11が劣化して、リークが生じていると
する。この場合、ユーザはパソコン４の表示部４ｄに図
５の使用部位特定図２０を表示させ、これを見ながらダ
ストボックスＡ1 やシールブロックＡ3 を取り外し、劣
化が生じているＯリングＡ11を取り外す。ここで、この
Ｏリングに相当する部品図形Ａ11を使用部位特定図２０
の中から指定することにより、前記部品管理記録表１０
が表示部４ｄに現れて、ＯリングＡ11の部品番号１２、
使用量１４、ストック数１５、在庫数１６、発注単位数
１７などを確認することができる。
【００３５】ユーザは上述のようにして部品番号１２を
得ることにより、保管している多くの部品の中から間違
いなく適切なＯリングＡ11を取り出して、これを前記使
用部位特定図２０の中の所定の位置に取付けることがで
きる。
【００３６】ついで、ユーザは前記部品管理記録表１０
中の在庫数１６を使用した数だけ少なくし、これがスト
ック数１５より少なくなった場合にはパソコン４がＯリ
ングＡ11の発注を促すメッセージを出力する。このと
き、ユーザが例えば発注ボタンを押すだけのワンタッチ
操作（あるいは、幾らかのキー入力など）で部品の発注
を指示する。なお、ユーザが部品の発注を指示するとき
には、発注時にパスワードＤ2 の入力を求めて、入力さ
れたパスワードが図２に示す記憶部４ｈに記録されてい
るものと一致するときのみ発注指示できるようにして、
特定の部品在庫管理者からの発注のみを可能とすること
が望ましい。
【００３７】次に、ユーザからの発注指示があった場合
には、パソコン４は指定部品の部品番号１２と発注単位
数１７を前記部品管理記録表１０から読み出して、前記
ユーザ識別番号Ｄ1 と発注パスワードＤ2 を添付して、
部品番号１２とその発注単位数１７に相当する数から、
供給側の情報処理装置８に対する送信データを作成す
る。次いで、パソコン４は通信プログラムＰ3 を起動し
て、前記送信データを前記通信手段７を介して供給側の
情報処理装置８に送信する。
【００３８】一方、供給側の情報処理装置８は通信プロ
グラムＰ4 によって受信した前記ユーザ識別番号Ｄ1 と
発注パスワードＤ2 をデータベースＤＢ内のユーザ識別
番号Ｄａおよび発注パスワードＤｂと照合し、これらが
一致する場合にのみユーザ側からの受注を受け付けるよ
うに構成されている。また、前記データベースＤＢを用
いて受注部品の発送住所などの詳細情報をユーザ個人情
報Ｄｃから読みだすことにより、ユーザの名前や受注年
月日および受注時間を記録に残すことができる。次い
で、情報処理装置８は受信した部品番号１２の部品をそ
の発注単位数１７に相当する数だけユーザに直送する発
送手続きを行なうように構成されている。
【００３９】なお、前記部品の送付手続きは、情報処理
装置８がユーザ側からのデータを受信して受注した時
に、情報処理装置８が自動的にこれに接続された図外の
プリンタ等を用いて送り状等を印刷し、発注手続きを自
動で行うようにしてもよいが、この作業を受注責任者の
監督の下に行えるようにすることが望ましい。また、セ
キュリティーを考慮に入れて発信元電話番号の確認など
を加えてもよい。
【００４０】また、図示は省略するが、前記部品管理記
録表１０の表示を時系列的に表示させることにより、各
部品の在庫数などの変動を確認できるようにしている。
すなわち、例えば各部品の在庫数の変動を時系列的に表
示させることにより、部品の発注頻度を確認することが
でき、在庫の保管スペースをしながら、在庫切れが生じ
ないように発注単位数１７を適宜調節することが可能と
なる。
【００４１】本発明によれば、ユーザ側で部品を発注し
た時点から、発注部品を受け取るまでの間に商品流通経
路を介在することがないので、納品までに必要とする時
間を短縮し、迅速な対応をとることができるだけでな
く、商品の代金に中間手数料が加算されることがないの
で、安価にて提供することができる。したがって、ユー
ザ側で保管する各部品の常備数を少なく設定することが
可能となり、それだけ在庫部品の管理を簡素にすること
ができる。
【００４２】また、各分析装置３に設けられたパソコン
４の記憶部４ｈに、前記各部品の部品データとして、部
品番号や在庫数などを表わす部品管理記録表１０や、取
付け位置および部品の形状を明らかにする部品図形から
なる使用部位特定図２０を記憶している。したがって、
各分析装置３が部分的にカスタマイズされた特別仕様に
設計されたものであっても、ユーザが所有する分析装置
３に合わせた各部品の注文を確実に行うことができる。
【００４３】なお、上述した例では、常にユーザ側から
の動作によって部品の受発注を行えるようにした例を開
示しているが、本願発明はこれに限られるものではな
い。すなわち、例えばユーザ側からのリクエストがあっ
た場合に、メーカ側のサービスマンが分析システムのメ
ーカ側の情報処理装置８から、通信手段７を用いてユー
ザ側の分析システム２の時系列的に記録されている装置
経歴Ｆ1 〜Ｆ4 （図２参照）を閲覧し、分析システム２
の状態を判断して適切なメンテナンスを行えるようにし
ている。そして、このとき、不足が生じている部品を指
摘して、その部品の部品番号を受信することにより受注
を受けることも可能としている。
【００４４】また、特に前記記憶部４ｈに記録されてい
る部品データうち部品管理ファイルＦ4 の内容を供給者
側の情報処理装置８からの指示にしたがって送受信し
て、この部品データを更新可能とすることが望ましい。
この場合、分析システム２の供給者は部品データとして
記録されている部品番号１２を常に最新のものに更新す
ることができ、部品メーカが生産中止とした部品の部品
番号を、これと互換性を持つ別の部品の部品番号に置き
換えることが可能となる。この互換性を持つ部品の判断
は分析システムのメーカが最も適切に行うことができる
ことであり、それだけトラブルの発生を抑えることがで
きる。特に、使用年数が長い分析システム２の場合、分
析システム２の使用期間中に使用部品の製造が中止され
ることがあり、この機能は重要である。
【００４５】もちろん、古い部品の部品番号を新しい部
品の部品番号に変換するテーブルを供給側の情報処理装
置８において記憶し、古い部品番号で受注した部品の注
文を新しい部品番号の部品に置き換えて発送することも
可能である。
【００４６】また、上述した例では、部品として形を有
する物を発注する例を開示しているが、本発明はこれに
限られるものではない。すなわち、金属分析装置３の場
合には、金属中の特定成分を抽出するための加熱パター
ンや、燃焼によって生じたガスの分析に用いるデータ等
のアプリケーションをユーザ側のパソコン４からメーカ
側の情報処理装置８に発注するようにしてもよい。ま
た、前記分析装置３がガス分析計等の場合には特定の物
質の波長に対する吸光特性などをアプリケーションとす
ることができる。
【００４７】この場合、受注を受けた情報処理装置８は
その記憶部８ｈ内に記憶するアプリケーションライブラ
リＲの中から所定のアプリケーションをアプリケーショ
ンファイルとしてユーザに送信することにより、これを
部品を発送することができる。一方、ユーザ側では受信
したアプリケーションファイルをその記憶部４ｈに保管
して使用する。なお、分析システムのメーカ側では各分
析システム２を用いた様々な物質の分析に使用できるア
プリケーションファイルの作成を順次行っており、これ
らをアプリケーションライブラリに登録することにより
ユーザは常に最善の環境で分析を行うことができる。
【００４８】なお、上述した例では、分析装置３と情報
処理装置４を別体として組み合わして分析システム２を
形成する例を開示しているが、本発明はこれに限られる
ものではないことはいうまでもない。すなわち、本発明
は情報処理装置が分析装置と一体化した分析システムに
も適用できる。
【００４９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザは所有している分析システムの構成にしたがって
記憶部に記憶されている部品データの中から部品番号を
呼び出して、分析システムの情報処理装置の通信手段に
よって前記部品番号を送信するだけで部品の発注できる
ので、発注処理を迅速におこなうことができる。また、
前記発注は供給側の情報処理装置によって受け取られる
ので、分析システムの供給者は受注した部品をユーザに
直送することができる。すなわち、品物受取りまでの期
間が大幅に短縮される。
【００５０】さらに、ユーザは各部品の調達を迅速に行
えるので、消耗品や備品を含めた部品の手持ち量を少な
くすることができ、それだけ部品の保管および管理を簡
単に行える。また、中間商品流通経路をなすことによっ
て商品流通経路が単純になり、それだけ安価にて発注部
品を調達でき、分析システムの管理費を削減することが
できる。加えて、迅速な納品が図られることによって、
不慮の事態が生じたとしても部品の不足による分析シス
テムの停止を防止することができる。特に、工場の管理
等に分析システムを使用しているときは、工場生産の停
止などの不測の事態が発生することを防止できる。
【００５１】加えて、従来のように中間販売店の判断に
よって、純正部品以外の汎用部品を用いることも、ユー
ザが費用と時間の節約のために純正部品以外の汎用部品
を用いることもなくせるので、分析システムのトラブル
の原因を少なくすることができる。特に、部品データと
しての部品番号がユーザ側の情報処理装置の記憶部に記
憶されるので、ユーザが所有する分析システムの形式や
仕様に応じた特性を備える純正部品を確実に受発注で
き、それだけトラブルをなくすことができる。
【００５２】前記ユーザ側の情報処理装置が、その記憶
部に記憶された部品データとして分析装置の分解状態に
おける部品の取付け位置および部品の形状を明らかにす
る部品図形を有し、ユーザがこの部品図形を指定するこ
とにより前記部品番号を得る機能を有する場合には、ユ
ーザは前記部品図形を参照しながら分析装置を分解し、
使用部位特定図に表示されている部品図形の中から破損
部品または摩耗部品を指定することにより、部品番号を
得ることができ、それだけ間違いを少なくすることがで
きる。特に、ユーザの所有する分析システムが独特の仕
様でカスタマイズされたものである場合には、部品図形
の指定によって、前記分析システムの設計時の仕様に合
わせた各部品番号を得る機能が、部品注文ミスの発生を
飛躍的に少なくすることに貢献できる。
【００５３】前記ユーザ側の情報処理装置が、その記憶
部に記憶された部品データとして各部品の在庫数を有
し、この在庫数が規定数以下になったときに前記部品の
発注を行なうようにしてある場合には、ユーザは各部品
の在庫数を別途管理する必要がなく、それだけユーザに
かける分析システムの管理における負担を軽くすること
ができる。
【００５４】前記ユーザ側の情報処理装置が、供給側の
情報処理装置からの指示にしたがって、記憶部に記録さ
れている部品データの送受信を行なって、部品データを
更新可能とする機能を有する場合には、たとえ部品デー
タとしてユーザ側の情報処理装置に保存されている部品
番号の部品が、部品メーカによって製造中止となってい
るとしても、前記部品番号を確実に互換性を有する他の
部品の部品番号に更新して、安全な純正部品を供給する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の分析システムの部品注文システムの概
略を示す図である。
【図２】前記分析システムの部品注文システムの要部を
説明する図である。
【図３】前記分析システムの部品注文システムの別の要
部を説明する図である。
【図４】前記分析システムが記憶する部品データの例を
示す図である。
【図５】前記分析システムが記憶する別の部品データの
例を示す図である。
【符号の説明】
１…分析システムの部品注文システム、２…分析システ
ム、３…分析装置、４…ユーザ側の情報処理装置、４ｈ
…記憶部、７…通信手段、８…供給側の情報処理装置、
１２…部品番号、１６…在庫数、Ａ1 〜Ａ30…部品図
形、Ｄ1 ，Ｄａ…ユーザ識別番号、Ｆ4 …部品データ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 情報処理装置を備えた分析装置からなる
    分析システムの部品注文システムであって、前記情報処
    理装置が、ユーザが所有する分析システムの部品データ
    として少なくとも部品番号を記憶する記憶部と、交換を
    必要とする部品の部品番号を分析システムの供給側の情
    報処理装置に送信することにより部品番号に相当する部
    品を発注可能とする通信手段とを有することを特徴とす
    る分析システムの部品注文システム。
  2. 【請求項２】 それぞれが情報処理装置を備えた分析装
    置からなり複数のユーザがそれぞれ所有する分析システ
    ムの部品注文システムであって、各分析システムの前記
    情報処理装置が、ユーザ識別番号および各ユーザが所有
    する分析システムの部品データとして少なくとも部品番
    号を記憶する記憶部と、前記ユーザ識別番号および交換
    を必要とする部品の部品番号を供給側の情報処理装置に
    送信可能する通信手段とを有し、供給側の情報処理装置
    が、前記通信手段を通してユーザ側の情報処理装置から
    ユーザ識別番号および部品番号を受けることによって、
    部品をユーザから受注可能に構成してあることを特徴と
    する分析システムの部品注文システム。
  3. 【請求項３】 前記ユーザ側の情報処理装置が、その記
    憶部に記憶された部品データとして分析装置の分解状態
    における部品の取付け位置および部品の形状を明らかに
    する部品図形を有し、ユーザがこの部品図形を指定する
    ことにより前記部品番号を得る機能を有する請求項１ま
    たは２に記載の分析システムの部品注文システム。
  4. 【請求項４】 前記ユーザ側の情報処理装置が、その記
    憶部に記憶された部品データとして各部品の在庫数を有
    し、この在庫数が規定数以下になったときに前記部品の
    発注を行なうようにしてある請求項１〜３の何れかに記
    載の分析システムの部品注文システム。
  5. 【請求項５】 前記ユーザ側の情報処理装置が、供給側
    の情報処理装置からの指示にしたがって、記憶部に記録
    されている部品データの送受信を行なって、部品データ
    を更新可能とする機能を有する請求項１〜４の何れかに
    記載の分析システムの部品注文システム。
  6. 【請求項６】 分析システムに備えつけられた情報処理
    装置に、部品データとして少なくとも部品の部品番号を
    記憶させると共に、この分析システムのユーザ側の情報
    処理装置が前記部品番号を分析システムの供給側の情報
    処理装置に送信することにより、この部品番号に相当す
    る部品の発注を行なうことを特徴とする分析システムの
    部品注文方法。
  7. 【請求項７】 複数のユーザが所有する分析システムに
    備えつけられた情報処理装置に、ユーザ識別番号および
    各ユーザが所有する分析システムの部品データとして少
    なくとも部品の部品番号を記憶させると共に、前記分析
    システムの供給側の情報処理装置が、それぞれの分析シ
    ステムの情報処理装置から前記ユーザ識別番号および部
    品番号を受信することにより、部品番号に相当する部品
    の受注をユーザ識別番号に相当するユーザから受けるこ
    とを特徴とする分析システムの部品注文方法。
  8. 【請求項８】 前記ユーザ側の情報処理装置が部品デー
    タとして分析システムの分解状態における部品の取付け
    位置および部品の形状を明らかにする部品図形を表示部
    に表示し、ユーザが表示部から部品図形を指定すること
    によりこれに関連付けられた前記部品番号を指定して部
    品の発注を行なう請求項６または７に記載の分析システ
    ムの部品注文方法。
  9. 【請求項９】 前記ユーザ側の情報処理装置が部品デー
    タとして各部品の在庫数を表示部に表示し、この在庫数
    が規定数以下になったときに前記部品の発注を行なう請
    求項６〜８の何れかに記載の分析システムの部品注文方
    法。
  10. 【請求項１０】 前記ユーザ側の情報処理装置が、供給
    側の情報処理装置からの指示を受けることにより、前記
    部品データの送受信を行なって、部品データを更新を行
    なう請求項６〜９の何れかに記載の分析システムの部品
    注文方法。
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