JP2001214221A - 自動熱処理・保管方法及び自動熱処理・保管装置 - Google Patents

自動熱処理・保管方法及び自動熱処理・保管装置

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JP2001214221A
JP2001214221A JP2000020363A JP2000020363A JP2001214221A JP 2001214221 A JP2001214221 A JP 2001214221A JP 2000020363 A JP2000020363 A JP 2000020363A JP 2000020363 A JP2000020363 A JP 2000020363A JP 2001214221 A JP2001214221 A JP 2001214221A
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heat treatment
heat
furnace
temperature
treated
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Masasane Amano
雅真 天野
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TOYO RO IND CO Ltd
TOYO-RO INDUSTRIES CO Ltd
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TOYO RO IND CO Ltd
TOYO-RO INDUSTRIES CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】材料の先入れ先出しが容易で、且つ熱処理炉の
温度変更を効率的に行えるように材料の出庫を管理で
き、さらに、製品の出荷の管理も行うことができる自動
熱処理・保管方法及び自動熱処理・保管装置を提供する
ことにある。 【解決手段】各被熱処理物の熱処理温度を演算装置に入
力する温度入力工程と、各被熱処理物を自動倉庫に保管
しておく保管工程と、前記各被熱処理物の熱処理順序を
演算装置に入力する順序入力工程と、前記自動倉庫に保
管されている各被熱処理物を順序入力工程で入力された
順序で熱処理装置まで自動搬送する搬送工程と、搬送さ
れてきた被熱処理物を熱処理する熱処理工程とからなっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理炉への材料
(熱処理前の被熱処理物)の供給と製品(熱処理後の被
熱処理物)の保管を自動的に行う自動熱処理・保管方法
及び自動熱処理・保管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱処理炉で熱処理を行う材料は、
入荷された順に材料倉庫に積み上げられ、又は先に入荷
された材料から倉庫の奥に置かれて、平面保管されてい
た。また、熱処理炉においては、炉内の温度を変更する
のに長時間を要するため、温度の変更幅が大きかったり
頻繁に温度変更を行ったりすると、作業効率が低下する
ばかりかエネルギー効率も低下してコストが高くなる。
【0003】そのため、作業者が管理簿によって、それ
ぞれの材料の入荷量、焼入れ温度、焼戻し温度、出荷時
期などを管理し、その出荷時期や熱処理炉の温度変更の
効率を考慮した順序に、フォークリフトなどを使用して
材料倉庫から材料を出庫し、熱処理炉まで搬送して入炉
させていた。また、熱処理した後の製品は、製品倉庫に
保管されるが、それらの製品の出荷管理も作業者が管理
簿などによって行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のような
従来の熱処理・保管方法では、材料が入荷された順に積
み上げられ、又は先に入荷された材料から奥に置かれて
いたので、先に入荷された材料をその後に入荷された材
料よりも先に出庫する、所謂「先入れ先出し」が容易で
はなかった。
【0005】また、作業者が管理簿によってそれぞれの
材料の入荷量、焼入れ温度、焼戻し温度、出荷時期など
を管理し、極力温度変更を行わない、若しくは温度変更
幅が小さくて済むように考慮して入炉させる順序を決定
することは、非常に複雑且つ煩雑であった。また、時に
は出荷時期の急な材料が入荷されることもあるため、そ
の出荷時期をも考慮に入れて入炉させる順序を決定する
ことは、なおさら複雑で困難であった。そのため、作業
者がデータを見落としてしまったり、出庫させる時間を
うっかり忘れてしまったりというミスをすることも少な
くなかった。さらに、製品倉庫に保管された製品の出荷
時期を管理することも非常に煩雑であった。
【0006】そこで、本願発明は、材料の先入れ先出し
が容易で、且つ熱処理炉の温度変更を効率的に行えるよ
うに材料の出庫を管理でき、さらに、製品の出荷の管理
も行うことができる自動熱処理・保管方法及び自動熱処
理・保管装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1に
記載の自動熱処理・保管方法は、前記の目的を有効に達
成するために、各被熱処理物の熱処理温度を演算装置に
入力する温度入力工程と、各被熱処理物を自動倉庫に保
管しておく保管工程と、前記各被熱処理物の熱処理順序
を演算装置に入力する順序入力工程と、前記自動倉庫に
保管されている各被熱処理物を順序入力工程で入力され
た順序で熱処理装置まで自動搬送する搬送工程と、搬送
されてきた被熱処理物を熱処理する熱処理工程とからな
っている。
【0008】請求項2に記載の自動熱処理・保管方法
は、請求項1に記載の方法に加えて、順序入力工程が、
各被熱処理物の熱処理温度の変更幅が小さくて済む順序
に演算装置に入力する工程であることを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の自動熱処理・保管装置
は、各被熱処理物の熱処理温度並びに熱処理順序を入力
する演算装置と、各被熱処理物を保管するとともにこの
各被熱処理物を演算装置で入力された熱処理順序で出庫
し搬送する自動倉庫と、搬送されてきた各被熱処理物を
熱処理する熱処理装置とを備えている。
【0010】なお、材料とは、ボルトやナット、及び各
種歯車などの機械部品、工具、治具、金型など、熱処理
炉によって熱処理される物品を意味し、製品とは、前記
の材料が熱処理された後の物品を意味している。また、
被熱処理物とは、熱処理炉によって熱処理される、又は
熱処理された物品を意味し、前記の材料および製品の両
者を包含した意味である。
【0011】また、熱処理とは、焼入れ、焼戻し、焼き
なまし、焼ならし等を意味し、熱処理炉とは、焼入炉、
焼戻炉、焼きなまし炉、焼きならし炉などを意味してい
る。なお、本発明は、他の熱処理の場合に比較して、被
熱処理物の種類の違いによる熱処理温度の違いの範囲が
広い焼戻し処理の場合に、最も大きな効果を奏するもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動熱処理・
保管方法及び自動熱処理・保管装置の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る自動熱処理
・保管装置の全体斜視図であり、図2は、簡略なシステ
ム構成図であり、図3は、製品倉庫の斜視図であり、図
4は、出庫トラバーサの斜視図であり、図5は、物流フ
ロー図である。
【0013】図中、符号1は、本発明に係る自動熱処理
・保管装置を全体的に示す。自動熱処理・保管装置1
は、各被熱処理物の熱処理温度並びに熱処理順序を入力
する演算装置2と、各被熱処理物を保管するとともにこ
の各被熱処理物を演算装置2で入力された熱処理順序で
出庫し搬送する自動倉庫3と、搬送されてきた各被熱処
理物を熱処理する熱処理装置4とを備えている。
【0014】演算装置2は、図2に示すように、ラック
管理パソコン21と、材料倉庫用パソコン22と、製品
倉庫用パソコン23と、熱処理パソコン24とからなっ
ており、各パソコン21,22,23,24は、LAN
(ローカルエリアネットワーク)によってつながってお
り、ハードディスク(記憶装置)が共有化されている。
このため、材料倉庫用パソコン22で入力された各種デ
ータは、他の製品倉庫用パソコン23や熱処理パソコン
24などでも利用することができる。
【0015】ラック管理パソコン21は、コンベア制御
盤51につながれて材料入荷コンベア35及び製品出荷
コンベア36の制御を行うとともに、トラバーサ制御盤
52につながれて出庫トラバーサ37の制御を行ってい
る。また、ラック管理パソコン21は、後述する材料倉
庫31、製品倉庫32,33にそれぞれ装備されている
クレーン34,34の作用の制御も行っている。
【0016】また、材料倉庫用パソコン22は、材料倉
庫31に入荷される材料の品番、ロットナンバー、熱処
理温度、入荷量、出荷時期、出荷先などを入力し、管理
する。製品倉庫用パソコン23は、製品倉庫32,33
に入庫される製品の品番、ロットナンバー等とともに、
出荷時期、出荷先を管理する。
【0017】熱処理パソコン24は、熱処理装置4につ
ながれて、熱処理装置4の作用を管理している。なお、
図2中の符号53は材料倉庫リモート盤を示し、符号5
4は製品倉庫リモート盤を示している。
【0018】自動倉庫3は、図1に示すように、材料倉
庫31と、製品倉庫32,33と、材料入荷コンベア3
5と、製品出庫コンベア36と、出庫トラバーサ37と
を備えている。材料倉庫31、製品倉庫32,33は、
フォークストッカー方式が採用されており、それぞれに
クレーン34,34が装備されている。また、クレーン
34は、フォーク38(図3参照)を備えている。
【0019】製品倉庫33は、図1、図3に示すよう
に、地面に立設されて、パレットラックにより形成さ
れ、縦横に複数の棚33A,33A・・・が設けられて
いる。この各棚33Aは、高さ及び横幅の変更が可能で
あり、被熱処理物(図示せず)を入れて搬送するための
専用缶6又は被熱処理物を載置するパレット(図示せ
ず)を保管することができる。従って、寸法の異なる被
熱処理物を同じ倉庫に保管することができる。なお、製
品倉庫32、材料倉庫31は、前記製品倉庫33と、略
同様に形成されている。
【0020】図1、図3に示すように、クレーン34
は、それぞれの倉庫31,32,33に沿って移動し、
フォーク38は、各倉庫31,32,33の上下方向並
びに奥行き及びその戻り方向に移動する。これにより、
各倉庫31,32,33に収納されている材料や製品を
出庫及び入庫させることができるようになっている。
【0021】熱処理装置4は、焼入炉、焼戻炉101
(図6参照)が連続的に配設されている連続熱処理装置
であるとともに、後述するような定量供給装置201
(図7参照)が設けられており、被熱処理物を順次焼入
れ処理、焼戻し処理するようになっている。次に、熱処
理装置4の焼戻炉101の構成について、図6に基づい
て以下に説明する。図6は、本実施例に係る焼戻炉の全
体説明図である。
【0022】焼戻炉101は、支持台102によって支
持されて水平に配置された炉体103と、加熱手段であ
る複数のバーナ104と、冷却手段である複数の冷却エ
ア導入口105と、炉体内のガスを排気する複数の排気
口106と、炉体103内のガスを攪拌するための複数
の炉内ファン装置107と、搬送手段であるベルトコン
ベア108と、前記の炉体103内を4つのゾーン(領
域)に仕切ることができる3つのゾーン仕切り装置10
9,109,109(仕切り手段)と、温度設定操作な
どを行う入力装置を備えた制御装置(図示せず)とから
構成されている。
【0023】なお、バーナ104、冷却エア導入口10
5、排気口106、及び、炉内ファン装置107は、ゾ
ーン仕切り装置109,109,109によって仕切ら
れた4つのゾーンにそれぞれ配設されており、それぞれ
に操作可能である。
【0024】この焼戻炉101の炉体103内の大きさ
は、ベルトコンベア108による搬送方向の長さが約9
000mm、幅が約1300mm、高さが約150mm
の大きさであり、大きさに関しては、一般的な焼戻炉と
同様である。また、各ゾーンのバーナ104,104
は、炉体103の各ゾーンの両側面に、各ゾーンの温度
分布が均一になるように取り付け位置を調節して、それ
ぞれ取り外し可能に配設されている。各バーナ104
は、ガス燃焼式のバーナであり、その燃焼排ガスが炉体
103内に排出されることにより各ゾーンの温度が上昇
する。
【0025】また、冷却エア導入口105は、炉体10
3の底部131に設けられ、炉外から冷却エアが導入さ
れることにより、炉体103内の各ゾーンを冷却するよ
うに形成されている。
【0026】排気口106は、炉体103内の各ゾーン
の燃焼排ガス又は冷却空気を排気可能なように炉体10
3の上部に設けられており、その上端開口部分は開閉自
在に形成されている。この排気口106によれば、冷却
エア導入口105から冷却エアが入れられると、そのゾ
ーンの内部圧が上昇して隣接するゾーンに影響を及ぼす
ことがあり得るため、この排気口106を開閉すること
で内部圧を調整し、隣接するゾーンへの影響を防止する
ことができる。なお、ゾーンの大幅な昇降温には空炉と
なっているゾーンの排気口106を開閉することで調整
することができる。
【0027】炉内ファン装置107は、炉体103の上
部外面側に炉体103内に向けて設けられ、炉体103
の天井部分132に配置されたファン(図示せず)をモ
ータ(図示せず)によって回転し、各ゾーンのガスを攪
拌させるように構成されている。
【0028】また、ベルトコンベア108は、焼戻炉1
01の長手方向に、炉体103内の底部近傍を通過する
ように敷設され、被熱処理物110(被焼戻処理材)を
焼戻炉101の入口111から搬入し出口112から搬
出するように配設されている。このベルトコンベア10
8には、ステンレスを編み込んで形成されているメッシ
ュベルト181が掛け渡されている。なお、このベルト
コンベア108は、被熱処理物110を、約100mm
/min即ち焼戻炉101の入口111から出口112
までを約90分で搬送するように制御されている。
【0029】また、前記の炉体103の入口111及び
出口112には、それぞれ耐熱ステンレス製の熱交流防
止カーテン111A,112Aが設けられている。この
熱交流防止カーテン111A,112Aは、運転使用中
の焼戻炉101のように高温下においては、例えば固体
物がぶつかると容易に彎曲し、そのぶつかった固体物が
通過すると容易に元通りに垂直に垂れ下がる。これによ
り、被熱処理物110が炉101に搬入搬出される際
の、炉体103内と炉体103外との熱の交流を最小限
に抑えることができる。
【0030】各ゾーン仕切り装置109は、仕切り装置
本体191と、仕切り壁192と、仕切りカーテン19
3とから構成されている。各ゾーン仕切り装置109の
仕切り装置本体191は、ベルトコンベア108による
搬送方向に対して炉体103内を4分割するように等間
隔おき(約2250mm間隔毎)に配設されている。こ
れにより、3つのゾーン仕切り装置109,109,1
09によって形成される4つの各ゾーンの容積は略等し
くなる。また、それぞれの仕切り装置本体191は、そ
の内部に仕切り壁192及び仕切りカーテン193を収
納可能に形成されている。
【0031】仕切り壁192は、耐熱ステンレス製で、
ベルトコンベア108による搬送方向の厚みが約200
mmの箱型であり、内部は空洞に断熱材を充填した構造
で形成されている。
【0032】また、仕切りカーテン193は、仕切り壁
192の下端に吊持されており、ベルトコンベア108
による搬送方向の厚みが約2mmに形成されている。そ
して、運転使用中の焼戻炉101内のように高温下で
は、例えば固体物がぶつかると容易に彎曲し、そのぶつ
かった固体物が取り除かれると容易に元通りに垂直に垂
れ下がる。
【0033】前記の仕切り壁192は、チェーン(図示
せず)によって吊持されており、このチェーンはスプロ
ケットに掛け渡されてシリンダー(図示せず)のロット
先端に連結されている。このシリンダーの収縮により、
ロットの先端に連結されたチェーンが引っ張られて仕切
り壁192が上昇する。逆に、シリンダーが伸張すると
仕切り壁192の自重で仕切り壁192は降下する。
【0034】すなわち、仕切り壁192は、炉体103
内を昇降自在となるように構成されており、最降下した
際は、仕切り壁192の下端がベルトコンベア108の
メッシュベルト181の上面から約5cm上方の位置あ
たりまで降下し、残りの仕切り壁192とメッシュベル
ト181との間の隙間は仕切りカーテン193によって
仕切られる。また、仕切り壁192は、上昇した際は、
炉体103の天井132近傍まで上昇することにより、
隣接するゾーンの熱が自由に交流するようになる。な
お、ゾーン仕切り装置109には、仕切り壁192の位
置の確認の為のセンサー(図示せず)が備えつけられて
いる。
【0035】次に、定量供給装置201の構成を、図
7、図8に基づいて説明する。なお、ここでは、熱処理
炉は焼戻炉101である場合について説明する。図7
は、焼入炉や焼戻炉などの熱処理炉が連続的に配設され
ている熱処理装置のうちの、焼戻炉に関する装置(以
下、熱処理装置ユニットという。)の概略を例示した側
面説明図である。図8は、本発明の一実施の形態に係る
定量供給装置の概略を示す側面説明図である。
【0036】定量供給装置201は、逐次所定量の被熱
処理物(図示せず)を切り出して焼戻炉101へ供給す
るマグネットロータ203(切出装置)と、このマグネ
ットロータ203から逐次搬送された被熱処理物の重量
を計量する計量装置204とを備えている。
【0037】マグネットロータ203は、図8に示すよ
うに、その筒芯が被熱処理物(ワーク)の搬送方向(図
8の矢印fの方向)と垂直且つ水平になるように配設さ
れたステンレス製の筒体205と、この筒体205の内
周面に沿って磁石207を回転させる磁石回転駆動手段
206とを備えている。
【0038】磁石回転駆動手段206は、筒体205の
内周面に沿って回転する磁石207と、この磁石207
を支持する支持羽根208と、この支持羽根208を1
80度の角度で2枚備えて筒体205の筒芯を回転軸と
して回転する軸体209と、この軸体209を回転させ
る切出モータ(図示せず)とを備えている。なお、磁石
207は、永久磁石である。
【0039】計量装置204は、計量シャッタ210を
備えた受け皿211と、受け皿211内に搬入された被
熱処理物の重量を受け皿211の重量ごと計量する計量
機212とを備えている。
【0040】受け皿211は、図示していないが、上面
及び搬送入口側面の2面が開口した略箱状であり、搬送
方向に向かって傾斜した状態で、計量機212の上に配
設されている。また、搬送出口側面には計量シャッタ2
10が設けられており、この計量シャッタ210は、エ
アシリンダ(図示せず)によって開閉軸210Aを中心
に回動自在に枢設されることにより、受け皿211の搬
送出口側面を、全開、全閉の2段階に開閉自在となるよ
うに設けられている。
【0041】計量機212は、ストレンゲージを内蔵し
たロードセルである。また、この計量装置204の受け
皿211の搬送出口側には、計量シャッタ210が開い
て搬出された被熱処理物を受け取る位置に、洗浄コンベ
ア225が配設されており、さらに被熱処理物を焼戻炉
101側に搬送するようになっている。
【0042】前記のような定量供給装置201は、図7
に示すように熱処理装置ユニットEの中に配設されて使
用される。以下にその熱処理装置ユニットEの概略につ
いて説明する。熱処理装置ユニットEは、焼戻炉101
に所定量の被熱処理物を逐次供給するために、搬送機2
22と、上昇反転機223と、第1フィーダ224と、
マグネットロータ203と、計量装置204と、洗浄コ
ンベア225と、洗浄装置226と、第2フィーダ22
7と、搬送ベルト228と、焼戻炉101とを備えてい
る。
【0043】搬送機222は、被熱処理物の入った専用
缶6を台車(図示せず)に載置された状態で上昇反転機
223まで搬送するよう配設されており、この搬送機2
22の下流側端部付近に上昇反転機223が隣接配置さ
れている。上昇反転機223は、専用缶6を台車ごと上
昇させると、その専用缶6のみを持ち上げて反転させ、
被熱処理物を第1フィーダ224に供給できるようにな
っている。
【0044】第1フィーダ224は、搬送下流側に向け
て3段の階段状に傾斜させて形成されており、裏面側に
設けられた第1フィーダバイブレータ224Aにより振
動されることによって、被熱処理物が平面状にならされ
ながら搬送されるよう構成されている。
【0045】また、この第1フィーダ224には、第1
フィーダ入口ワークセンサ224B、及びエアシリンダ
(図示せず)によって開閉自在に設けられた供給ゲート
224C、及び第1フィーダ出口ワークセンサ224D
が設けられている。なお、供給ゲート224Cは、閉状
態の時に30〜50mm程度の隙間が生じるように配設
する。
【0046】前記の定量供給装置201のマグネットロ
ータ203は、前記第1フィーダ224の搬送下流側先
端付近に配設されている。また、計量装置204は、マ
グネットロータ203に隣接する位置、即ち被熱処理物
が、マグネットロータ203によって受け皿211に送
られる位置に配設されている。
【0047】洗浄コンベア225は、計量装置204の
計量シャッタ210が開かれると、その一端225Aに
被熱処理物が供給され、洗浄装置226の中を通過し
て、焼戻炉101側に搬送されるように配設されてい
る。
【0048】第2フィーダ227は、前記洗浄コンベア
225の他端225Bから供給される被熱処理物を受け
取る位置に配設されている。この第2フィーダ227
は、第1フィーダ224と同様に、搬送下流側に向けて
3段の階段状に傾斜するよう形成されていて、裏面側に
設けられた第2フィーダバイブレータ227Aにより振
動されることによって、被熱処理物が平面状にならされ
ながら搬送されるよう構成されている。
【0049】また、この第2フィーダ227には、第2
フィーダワークセンサ227B、及びエアシリンダ(図
示せず)によって開閉自在に設けられたワークストップ
シャッタ227C、及びモータ(図示せず)によって
閉、開度1、開度2、全開の4段階に開閉自在に設けら
れた供給ダンパ227Dが設けられている。搬送ベルト
228は、第2フィーダ227から送られてくる被熱処
理物を受け取り、焼戻炉101の炉内を縦貫するように
配設されている。
【0050】次に、本発明に係る自動熱処理・保管方法
について説明するとともに、自動熱処理・保管装置1の
作用について説明する。本発明に係る自動熱処理・保管
方法は、各被熱処理物の熱処理温度を演算装置に入力す
る温度入力工程と、各被熱処理物を倉庫に保管しておく
保管工程と、前記各被熱処理物の熱処理順序を演算装置
に入力する順序入力工程と、倉庫に保管されている各被
熱処理物を順序入力工程で入力された順序で熱処理装置
まで搬送する搬送工程と、搬送されてきた被熱処理物を
熱処理する熱処理工程とからなっている。
【0051】温度入力工程は、入荷された材料(図示せ
ず)の品番、ロットナンバー、焼入れ温度や焼戻し温度
などの熱処理温度、入荷量、出荷時期などの各種データ
を、材料倉庫用パソコン22にキーボードによって入力
する工程である。なお、同種類の材料(被熱処理物)の
2度目以降の前記データ入力は、バーコードで入力され
る。
【0052】また、図5に示すように、入荷された材料
は、通い缶から専用缶6に移し替えられる。保管工程
は、各データが材料倉庫用パソコン22に入力され専用
缶6に移し替えられた材料を、材料入荷コンベア35及
びクレーン34によって、材料倉庫31の所望の棚31
Aに入庫する工程である。このようにして各種の材料が
次々と材料倉庫31に入庫され、保管される。
【0053】順序入力工程は、材料倉庫31に保管され
ている材料が、各材料の熱処理温度、特に、材料の種類
の違いによる熱処理温度の違いの範囲が比較的広い焼戻
し温度を優先して比較し、熱処理装置4の各熱処理炉の
温度の変更幅がなるべく小さくて済むような順序に熱処
理されるように、各材料の熱処理順序を設定する工程で
ある。
【0054】搬送工程は、各材料を、設定された順序に
材料倉庫31から、クレーン34及び出庫トラバーサ3
7によって出庫し熱処理装置4まで搬送する工程であ
る。熱処理工程は、搬送されてきた各材料を、各熱処理
炉において、それぞれの材料の各熱処理温度によって熱
処理する工程である。また、熱処理パソコン24は、各
材料が熱処理装置4に搬送されるのを管理するととも
に、各熱処理炉の温度をその材料の各熱処理温度に維持
又は変更する。このようにして、各被熱処理物は順次熱
処理される。
【0055】熱処理された製品(被熱処理物)は、クレ
ーン34などによって製品倉庫32,33の所望の棚3
3Aに入庫され保管される。そして、製品倉庫32,3
3に保管されている各製品は、製品倉庫用パソコン23
によって、各出荷時期が管理されている。そして、出荷
時期になると、クレーン34及び製品出荷コンベア36
によって、製品倉庫32,33から出庫され、出荷され
る。
【0056】また、順序入力工程では、熱処理装置4の
各熱処理炉の温度の変更幅がなるべく小さくて済むよう
に考慮するとともに、各被熱処理物の出荷時期をも考慮
して熱処理順序を設定する。すなわち、出荷時期が、他
の被熱処理物に比較して特に早い被熱処理物が入荷され
ると、出荷時期に間に合うように、熱処理温度よりも出
荷時期を優先させて、その被熱処理物をそれら他の被熱
処理物よりも先の順序に設定する。これにより、熱処理
炉の温度変更を効率的に行うことができるとともに、被
熱処理物の出荷時期をも管理することができる。
【0057】次に、前記のようにして構成された焼戻炉
101の使用方法を、図6に基づいて、焼戻し温度が6
00度である被熱処理物110A,110A,・・・を
順次焼戻し処理している状態から、焼戻し温度が400
度である被熱処理物110B,110B,・・・を順次
焼戻し処理する状態への、移行段階の状態を例に挙げて
説明する。
【0058】なお、説明の便宜上、炉体103内の4つ
に仕切られた各ゾーンを、搬送方向の上流側から順に第
1ゾーンA、第2ゾーンB、第3ゾーンC、第4ゾーン
Dと呼ぶ。また、同様に、各仕切り壁192,192,
192を、搬送方向の上流側から順に第1の仕切り壁1
92A、第2の仕切り壁192B、第3の仕切り壁19
2Cと呼ぶ。また、ベルトコンベア108の搬送速度は
前記のように約100mm/minである。
【0059】先ず、第1の被熱処理物110Aがベルト
コンベア108によって搬送されて、焼戻炉101の入
口111から炉体103内に搬入される。この際、焼戻
炉101の炉体103内全体は第1の被熱処理物110
Aの焼戻し温度である600度に調節されている。な
お、焼戻し温度が同じである種類の被熱処理物を焼戻し
処理する際は各仕切り壁192(192A,192B,
192C)を降下させておく必要はないため、この第1
の被熱処理物110Aが炉体103内に搬入される時に
は、各仕切り壁192(192A,192B,192
C)は上昇位置(図1中の192Cのような位置)にあ
る。
【0060】しかし、各ゾーン毎に加熱手段及び冷却手
段が備えられており、各仕切り壁192(192A,1
92B,192C)が降下位置(図1中の192A,1
92Bのような位置)にあっても、全ゾーンを600度
に保持することができるため、仕切り壁192(192
A,192B,192C)は降下位置にあっても、前記
の上昇位置にある場合と同様の処理が可能である。
【0061】そして、第1の被熱処理物110Aが第2
ゾーンBから完全に搬出される時には、第1の仕切り壁
192A、及び第2の仕切り壁192Bは、降下位置に
配置される。そして、第1の被熱処理物110Aが第2
ゾーンBから完全に搬出されて第3ゾーンCに移動する
と、第2ゾーンBが空炉の状態となり、自動的に第1ゾ
ーンAを次に焼戻し処理する第2の被熱処理物110B
の焼戻し温度である400度に温度変更する。
【0062】すると、焼戻炉101の制御装置は600
度から400度に温度降下させるのに必要な時間(約5
分)を自動計算して、その時間経過後に、第2の被熱処
理物110Bがベルトコンベア108に載置されて自動
的に第1ゾーンAに搬入される。
【0063】従って、第2の被熱処理物110Bは、第
1の被熱処理物110Aが焼戻炉101の入口111を
通過してから約50分(第1ゾーンA及び第2ゾーンB
の搬送時間約45分+第1ゾーンAの温度変更時間約5
分)後に入口111を通過することになる。
【0064】このようにして、第1の被熱処理物110
Aは第3ゾーンCにおいて600度で、第2の被熱処理
物110Bは第1ゾーンAにおいて400度で、それぞ
れ焼戻し処理がなされるが、第1ゾーンAと第3ゾーン
Cの間に介在する第2ゾーンBを空炉の状態にしている
ので、第1ゾーンA(400度)と第3ゾーンC(60
0度)が互いに与える温度の影響は最小限に抑えられ
る。
【0065】そして、第1の被熱処理物110Aの後端
が第3ゾーンCから完全に搬出されて第4ゾーンDに移
動されると、第2の仕切り壁192Bは図示のような降
下位置に配置され第2ゾーンBが第2の被熱処理物11
0Bの焼戻し温度である400度に降温され始める。
【0066】なお、前記のように、第1の被熱処理物1
10Aと第2の被熱処理物110Bとの間には、それぞ
れの先端が炉体103の同じ地点を通過するまでに約5
0分を要する距離がある。
【0067】この50分の時間から、第2ゾーンBと第
3ゾーンCの搬送時間約45分を差し引くと、第1の被
熱処理物110Aの後端が第3ゾーンCから完全に搬出
された時点の第2の被熱処理物110Bの位置から、こ
の第2の被熱処理物110Bの先端が第1の仕切り壁1
92Aの位置まで搬送されるのに約5分の時間がある。
【0068】そして、この約5分の間に温度変更がなさ
れ、第2の被熱処理物110Bが第2ゾーンBに搬入さ
れる時には、第2ゾーンBの温度は400度になってい
る。そして、まもなく第2の被熱処理物110Bは第2
ゾーンBに搬入され始める。
【0069】なお、この時には第2の仕切り壁192B
及び第3の仕切り壁192Cは、降下された位置にあ
り、第3ゾーンCが空炉の状態に置かれる。従って、第
2ゾーンB(400度)と第4ゾーンD(600度)が
互いに与える温度の影響は最小限に抑えられる。
【0070】このように、焼戻し温度の異なる2種類の
被熱処理物110A,110Bを、1つの焼戻炉で順次
焼戻し処理していく過程において、各被熱処理物110
A,110Bは、第1の被熱処理物110Aと第2の被
熱処理物110Bとの間に常に空炉の状態のゾーンを介
在させる状態で焼戻し処理されながら搬送される。
【0071】そして、被熱処理物110Aが第4ゾーン
Dからも搬出されると、第3ゾーンC及び第4ゾーンD
も、順次400度に温度変更され、焼戻し温度が400
度である被熱処理物110B,110B,・・・が順次
焼戻し処理される状態となる。
【0072】次に、本発明に係る定量供給装置201の
作用を、説明の便宜上、熱処理装置ユニットEの作用も
あわせて説明することにより説明する。まず、被熱処理
物の入った専用缶6は、台車(図示せず)に載置された
状態で搬送機222によって上昇反転機223まで搬送
され、この上昇反転機223によって台車ごと上昇され
た後、専用缶6のみが上昇反転機223によって持ち上
げられて反転され、専用缶6に入っていた被熱処理物が
第1フィーダ224に投入される。
【0073】次に、上昇反転機223によって第1フィ
ーダ224に投入された山積み状態の被熱処理物は、第
1フィーダ224が第1フィーダバイブレータ224A
によって振動されることにより、平面状にならされなが
ら矢印bの方向に搬送される。なお、階段状に形成され
ているため、それぞれの段を超えて逆戻りすることはな
い。
【0074】そして、第1フィーダ224が振動するの
と同時に、切出モータが、軸体209を矢印g(図8参
照)の方向に回転させ始めることにより、磁石207を
筒体205の内周面に沿って矢印g(図8参照)の方向
に回転させる。すると、磁石207の磁力によって引き
付けられた被熱処理物は、磁石207の回転にともなっ
て筒体205の外周面に沿って搬送され、計量装置20
4に送られる。
【0075】なお、磁石回転駆動手段206は、リミッ
トスイッチ(図示せず)によって1回転に1回若しくは
数回又は数回転毎に停止する。そして、停止毎に計量装
置204は受け皿211内の被熱処理物を計量する。例
えば、計量装置204の切り出し量(Kg/回)を5K
g/回と設定し、マグネットロータ203の一極の磁石
207の被熱処理物搬送量を3Kgとすると、磁石回転
駆動手段206は5kgに達するまで2回転し、6kg
を計量し切り出す。以後は自動的に磁石の停止時間で調
整する。
【0076】また、前記の第1フィーダ224の振動の
スピードは、次のように変化する。すなわち、被熱処理
物を感知している第1フィーダ入口ワークセンサ224
Bが5秒間OFFの状態が続けば、振動スピードは中速
に切り替わる。そして、第1フィーダ入口ワークセンサ
224BがONになると、振動スピードは低速に切り替
わる。これらの運転は自動で行われ、マグネットロータ
203が回転している間も同様に続けられる。
【0077】また、第1フィーダバイブレータ224A
の低速運転時の周波数は22Hz、中速運転時の周波数
は40Hz、高速運転時の周波数は60Hz、バランス
ウェイトは60%に設定されている。
【0078】計量装置204は、逐次送られてくる被熱
処理物の重量を計量する。そして、送られてきた被熱処
理物の重量が予めセットしている設定値を超えた場合
は、マグネットロータ203の運転を停止するととも
に、その計量値を記憶する。
【0079】そして、計量シャッタ210が開かれ、受
け皿211内にある計量された被熱処理物が、バイブレ
ータ(図示せず)の上を通り、洗浄コンベア225に送
られ、洗浄装置226に送られる。この洗浄コンベア2
25によって洗浄装置226の中を搬送される際に、被
熱処理物は、上方からシャワー状に洗浄水が吹き付けら
れることにより洗浄される。そして、洗浄された被熱処
理物は第2フィーダに散らばって供給される。
【0080】そして、この第2フィーダ227に供給さ
れた被熱処理物は第2フィーダバイブレータ227Aの
作用によってならされながら送られる。そして、この被
熱処理物の先頭を、第2フィーダ227に備えられてい
るワークストップシャッタ227Cがチェックし、被熱
処理物を第2フィーダ227上に整列させる。この手順
が終わってから所定時間が経過するとワークストップシ
ャッタ227Cが開き、被熱処理物が焼戻炉101の炉
内を縦貫する搬送ベルト228上に送られる。
【0081】被熱処理物が送られてくると、先走り防止
装置(図示せず)が予め決められている所定の隙間をつ
くる。なお、この先走り防止装置の開度は二段階あり、
被熱処理物の長さに従って、前もって決められる。マグ
ネットロータ203の次の回転開始までの時間間隔は計
量装置204が計量した重量を基に演算されて決められ
る。
【0082】これらの作用を繰り返すことにより、本発
明に係る定量供給装置201によって所定量ずつに切り
出された被熱処理物が焼戻炉101に逐次供給されるこ
ととなる。なお、第2フィーダバイブレータ227Aの
低速運転時の周波数は35Hz、高速運転時の周波数は
60Hz、バランスウェイトは90%に設定されてい
る。また、図7は、焼戻炉101に関する熱処理装置ユ
ニットEを例示した説明図であるが、他の焼入炉などの
熱処理炉に関する熱処理装置ユニットについても、これ
と略同様に作用して被熱処理物が供給され熱処理がなさ
れる。
【0083】このようにして構成された自動熱処理・保
管方法及び自動熱処理・保管装置によれば、熱処理装置
4の各熱処理炉の温度の変更幅がなるべく小さくて済む
ような順序で被熱処理物を熱処理するので、各熱処理炉
の温度変更を効率的に行うことができる。従って、熱処
理炉の温度変更のための待ち時間が少なくて済み、時間
効率が良くなるため、作業効率が良くなるとともに、エ
ネルギー効率も良くなり、コストが抑えられる。
【0084】また、従来の平面保管から自動倉庫3によ
る立体保管にしたことにより、材料、製品の先入れ先出
しが容易になるとともに、整列保管ができるようにな
り、作業環境が整備される。
【0085】さらに、演算装置2に各被熱処理物の各種
データが入力されるとともに、その演算装置2が各工程
の作用、動作を管理しており、情報と物流が一元化され
ているため、各工程の進捗状況を容易に把握することが
できるとともに、各倉庫31,32,33の棚毎の在庫
管理が容易となる。また、出荷時期、出荷先の誤りを防
止することができる。加えて、熱処理装置4への材料投
入、製品搬出、及び各倉庫31,32,33における配
置替えを自動化することができる。また、作業者の負担
を減少させることができるため、作業者の作業時間を短
縮し、又は/及び、作業人数を減らすことができる。
【0086】本発明に係る自動熱処理・保管装置及び自
動熱処理・保管方法は、前記のような構成に限定される
ものではなく、以下のような構成であってもよい。すな
わち、演算装置2は、前記のように、ラック管理パソコ
ン21と、材料倉庫用パソコン22と、製品倉庫用パソ
コン23と、熱処理パソコン24とからなり、各パソコ
ン21,22,23,24がLANによって繋がれてい
るような構成に限定されるものではなく、例えばホスト
コンピュータと複数の端末機からなるものであってもよ
く、又は1台のコンピュータからなるものであっても構
わない。
【0087】熱処理装置4は、前記のように焼入炉、焼
戻炉が連続的に配設されている構成に限定されるもので
はなく、その他の焼きなまし炉、焼きならし炉なども配
設することができる。また、複数台の熱処理炉が連続的
に配設された連続熱処理装置であることに限定されるも
のでもなく、1台の熱処理炉のみが備えられて構成され
ていてもよい。また、被熱処理物を演算装置2の管理の
下で自動的に搬送できる構成であればよく、例えば、材
料入荷コンベア35や製品出庫コンベア36、出庫トラ
バーサ37などの配置、数量、個々の構成などは、適宜
に構成するとよい。
【0088】また、熱処理装置4の焼入炉は、前記の焼
戻炉101のように、ゾーン仕切り装置109を設けて
炉体103内を搬送方向に複数のゾーンに仕切った構成
の炉とすることができる。これによれば、温度変更に要
する時間を大幅に短縮することができ、作業効率が向上
する。
【0089】熱処理装置4は、前記のように焼きなまし
炉や焼きならし炉などを備えている構成とすることもで
きるが、焼きなまし炉や焼きならし炉などについても、
ゾーン仕切り装置109を設けて炉体103内を搬送方
向に複数のゾーンに仕切った構成の炉とすることができ
ることは勿論である。
【0090】また、焼戻炉101は、前記のような構成
に限定されるものではなく、以下のような構成であって
もよい。すなわち、ゾーン仕切り装置109は、前記の
ように3つ設けることに限定されるものではなく、1
つ、2つ、4つ、5つ、・・・と、適宜の数量を設ける
とともに、前記の実施例のように各ゾーン毎に加熱手段
及び冷却手段等を設けることができる。この際、ゾーン
仕切り装置109を4つ、5つ、・・・と可能な範囲で
数多く設けてゾーンの数を増やす程、多くの時間が短縮
できる。
【0091】また、第1の被熱処理物110Aと第2の
被熱処理物110Bとの間に介在させる空炉の状態のゾ
ーンは、前記実施例のように1つに限定されるものでは
なく、2つでも3つでも、適宜選択するとよい。
【0092】また、定量供給装置201のマグネットロ
ータ203の磁石207は、永久磁石に限定されるもの
ではなく、電気コイルによる電磁石であってもよい。さ
らに、計量機212は、重量を計量できるものであれば
前記のようにストレンゲージを内蔵したロードセルに限
定されるものではなく、例えば、ばね変位式荷重センサ
や、水晶式圧力センサを内蔵したロードワッシャであっ
てもよい。
【0093】また、自動倉庫3は、その配置や数量など
を適宜に構成すればよく、フォークストッカー方式に限
定されるものでもない。さらにパレットラックにより形
成されていることに限定されるものでもない。
【0094】
【発明の効果】請求項1に係る自動熱処理・保管方法
は、温度入力工程において、各被熱処理物の熱処理温度
が演算装置に入力され、順序入力工程において、各被熱
処理物の熱処理順序が演算装置に入力され、搬送工程に
おいて、自動倉庫に保管されている各被熱処理物を順序
入力工程において入力された順序で熱処理装置に搬送す
るので、各被熱処理物を所望の順序で自動的に搬送し、
熱処理し、保管することができる。このため、作業者の
負担を減少させることができ、作業者の作業時間を短縮
し、又は/及び、作業人数を減らすことができる。
【0095】請求項2に係る自動熱処理・保管方法によ
れば、熱処理工程の温度の変更幅がなるべく小さくて済
むような順序で被熱処理物を熱処理するので、熱処理工
程の温度変更を効率的に行うことができる。従って、熱
処理工程の温度変更のための待ち時間が少なくて済み、
時間効率が良くなるため、作業効率が良くなるととも
に、エネルギー効率も良くなり、コストが抑えられる。
【0096】請求項3に係る自動熱処理・保管装置は、
各被熱処理物の熱処理温度並びに熱処理順序を入力する
演算装置と、各被熱処理物を保管するとともにこの各被
熱処理物を演算装置で入力された熱処理順序で出庫し搬
送する自動倉庫と、搬送されてきた各被熱処理物を熱処
理する熱処理装置とを備えているので、各被熱処理物を
所望の順序で自動的に搬送し、熱処理し、保管すること
ができる。このため、作業者の負担を減少させることが
でき、作業者の作業時間を短縮し、又は/及び、作業人
数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動熱処理・保管装置の全体斜視
図である。
【図2】簡略なシステム構成図である。
【図3】製品倉庫の斜視図である。
【図4】出庫トラバーサの斜視図である。
【図5】物流フロー図である。
【図6】一実施形態に係る焼戻炉の全体説明図である。
【図7】一実施形態に係る定量供給装置が設置された熱
処理装置の概略を示す側面説明図である。
【図8】一実施形態に係る定量供給装置の概略を示す側
面説明図である。
【符号の説明】
1:自動熱処理・保管装置 2:演算装置 3:自動倉庫 4:熱処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21D 1/62 C21D 1/62

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各被熱処理物の熱処理温度を演算装置に入
    力する温度入力工程と、各被熱処理物を自動倉庫に保管
    しておく保管工程と、前記各被熱処理物の熱処理順序を
    演算装置に入力する順序入力工程と、前記自動倉庫に保
    管されている各被熱処理物を順序入力工程で入力された
    順序で熱処理装置まで自動搬送する搬送工程と、搬送さ
    れてきた被熱処理物を熱処理する熱処理工程とからなる
    自動熱処理・保管方法。
  2. 【請求項2】順序入力工程が、各被熱処理物の熱処理温
    度の変更幅が小さくて済む順序に演算装置に入力する工
    程であることを特徴とする請求項1に記載の自動熱処理
    ・保管方法。
  3. 【請求項3】各被熱処理物の熱処理温度並びに熱処理順
    序を入力する演算装置と、各被熱処理物を保管するとと
    もにこの各被熱処理物を演算装置で入力された熱処理順
    序で出庫し搬送する自動倉庫と、搬送されてきた各被熱
    処理物を熱処理する熱処理装置とを備えた自動熱処理・
    保管装置。
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