JP2001214018A - 農業用合成樹脂フィルム - Google Patents
農業用合成樹脂フィルムInfo
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Abstract
ビニル系樹脂フィルムの提供。 【構成】 塩化ビニル系樹脂100重量部に、有機リン
酸エステル0.1〜10重量部、p−t−ブチル安息香
酸亜鉛0.01〜5重量部およびエポキシ基含有アクリ
ル系化合物0.1〜20重量部を含有する塩化ビニル系
樹脂組成物をフィルム化して得られる農業用塩化ビニル
樹脂フィルムである。
Description
系樹脂フィルムに関し、詳しくは、フィルムの加工性を
低下させることがなく、優れた耐候性、耐汚れ性が付与
された農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
等の被覆材として、安価で透明性が良く、保温性や強度
に優れ、かつフィルムに加工するのが安易であるなどの
理由から、ポリ塩化ビニル系樹脂に代表される塩化ビニ
ル系樹脂からなる農業用フィルムが広く用いられてい
る。
より、展張作業がなるべく少ない回数で済むように、長
期間にわたって展張することが可能な耐候性に優れた農
業用フィルムが求められている。このような農業用フィ
ルムとして、塩化ビニル系樹脂にトリクレジルホスフェ
ートやトリキシレニルホスフェート等に代表されるリン
酸エステル系可塑剤を特定量添加した塩化ビニル系樹脂
組成物をフィルム化した農業用フィルムが広く用いられ
ている。
エステル系可塑剤を特定量添加した塩化ビニル系樹脂組
成物をフィルム化した農業用フィルムは、リン酸エステ
ル系可塑剤が比較的高価である分コスト高となるといっ
た問題があるばかりでなく、耐候性を付与するためにリ
ン酸エステル系可塑剤を比較的多量に添加する必要があ
り、そのため、リン酸エステル系可塑剤がブルームし
て、フィルムの透明性が悪化するといった問題があっ
た。
なものとは言えず、したがって更に優れた耐候性、耐汚
れ性を有する農業用フィルムの開発が切望されていた。
に鋭意研究した結果、塩化ビニル系樹脂に有機リン酸エ
ステル系可塑剤に加えて、p−t−ブチル安息香酸亜鉛
および特定分子量以上のエポキシ基含有アクリル系化合
物を添加した塩化ビニル系樹脂組成物を用いることによ
って、優れた耐候性、耐汚れ性を有する農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムが得られることを見出し本発明を完成
するに至った。
めになされた本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に、有機リン酸エス
テル0.1〜10重量部、p−t−ブチル安息香酸亜鉛
0.01〜5重量部およびエポキシ基含有アクリル系化
合物0.1〜20重量部を含有する塩化ビニル系樹脂組
成物をフィルム化して得られることを特徴とするもので
ある。
化ビニル系樹脂フィルムにあっては、含有される有機リ
ン酸エステルが、トリキシレニルホスフェート、トリク
レジルホスフェート、次式(I):
素原子数6〜18のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール置換アルキル基、アリール基またはアルキル置換
アリール基を表わす。)で示される化合物、または次式
(II):
素原子数6〜18のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール置換アルキル基、アリール基またはアルキル置換
アリール基を表わす。)で示される化合物、の中から選
ばれる有機リン酸エステル化合物であり、これらの化合
物を1種以上含有させることを特徴とする。
ル系化合物としては、種々の化合物が使用できるが、好
ましくは、少なくとも下記に示す化合物(III)、化
合物(IV)、で示されるモノマーの1種以上を含むモ
ノマー成分を重合させて得られる単独重合体又は共重合
体である。また、エポキシ基含有アクリル系化合物が、
共重合体である場合には、少なくとも化合物(II
I)、化合物(IV)のどちらか一方を含む共重合体で
あって、他のアクリル系モノマーとの共重合体でもよ
い。さらに、エポキシ基含有アクリル系化合物は、分子
量が250以上のものが好ましい。
の原料となり得るその他のアクリル系モノマーとして、
具体的には、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルアクリレー
ト、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート等のヒドロキ
シアクリル酸エステル;ヒドロキシメチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシル
メタクリレート等のヒドロキシメタクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カルボン
酸;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、トリ
デシルアクリレート、ステアリルアクリレート等のアク
リル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート等のメタクリル酸エステ
ル;スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジアクリロアミ
ド、N−ブトキシメタクリロアミド等が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂フィルムは、これまで農業用塩化ビニ
ルフィルム組成として使用されたことのなかった有機リ
ン酸エステル化合物、p−t−ブチル安息香酸亜鉛なら
びにエポキシ基含有アクリル系化合物を含有させること
により、その相乗効果により、従来の農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムよりも優れた耐候性、耐汚れ性を有する
ものである。
樹脂としては、ポリ塩化ビニルのほか、塩化ビニルと他
のモノマー、例えばエチレン、プロピレン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニリデン、アクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、マレイン
酸、フマール酸、アクリロニトリル、アルキルビニルエ
ーテル等との共重合樹脂、あるいはこれらの樹脂の混合
物等を挙げることができる。
て可塑剤、防滴剤、含フッ素化合物、安定剤、滑剤また
は粘着防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、光安定剤、無
機質充填剤等の各種添加剤を添加することもできる。
オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト、ジイソノニルフタレート、ジブチルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート、ジラウリルフタレート、ジデ
シルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシ
ルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤;ジオクチ
ルアジペート、ジトリノニルアジペート、ジイソデシル
アジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤;トリキシ
リルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス
(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリブチルホ
スフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホ
スフェート、トリエチルフェニルホスフェート等のリン
酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤;セバチン
酸エステル系可塑剤;トリメリット酸エステル系可塑
剤;エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤等が使用で
きる。
し、また2種以上混合して使用してもよい。
酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ソルビ
タン脂肪酸・二塩基酸エステル、ソルビトール脂肪酸・
二塩基酸エステル、ジグリセリン脂肪酸・二塩基酸エス
テル等の多価アルコールと脂肪酸とのエステルや多価ア
ルコールと脂肪酸および二塩基酸とのエステル、あるい
はこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付
加された化合物等が挙げられる。
ト、ソルビタンステアレート、ソルビタンステアレート
・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステア
レート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビト
ールステアレート、ソルビトールステアレート・エチレ
ンオキサイド3モル付加物、ジグリセリンパルミテート
・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステア
レートアジペート・エチレンオキサイド3モル付加物、
ソルビトールステアレートアジペート・エチレンオキサ
イド2モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバケー
ト・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビトール
パルミテートアジペート・エチレンオキサイド3モル付
加物等が挙げられる。
み合わせて使用することができ、その添加量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対し、0.5〜6重量部程度
使用するのが好ましい。
含フッ素基と、水酸基またはアルキレンオキサイド基の
少なくとも1種を有する化合物である。
オロアルキル基(CnF2n+1基)、パーフルオロアルコ
キシ基(CnF2n+1O基)、ポリフルオロアルキル基
(HmC nF2n+1-m基)、パーフルオロアルケニル基(C
nF2n-1基)、ポリフルオロアルケニル基(HmCnF
2n-1-m基)等が挙げられる〔式中、mは1〜3、nは3
〜20の整数を表わす〕。
(C2H4O)n、(C3H6O)n等が挙げられる〔式中n
は、1〜30の整数を表わす〕。
は、次式(1)から(13)に示すものが挙げられる
が、なにもこれらに限定されるものではない。
ニル系樹脂100重量部に対し0.01〜1重量部、好
ましくは0.05〜0.5重量部である。
機ホスファイト系安定剤などの通常使用される安定剤を
使用することができる。そのような金属石鹸としては、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン
酸カルシウム、リシノール酸バリウム、ラウリン酸カル
シウム、オレイン酸カルシウム、オクトイン酸亜鉛等が
挙げられる。
は、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)
ホスファイト、トリステアリルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト等が挙げられる。
み合わせて使用することができ、その添加量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量
部、好ましくは1〜5重量部程度である。
ン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑
剤;ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系滑
剤;ブチルパルミテート、ブチルステアレート等のエス
テル系滑剤;バリウムイソデシルホスフェート、カルシ
ウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系
滑剤;ポリエチレンワックス;流動パラフィン等が挙げ
られる。
は2種以上組み合わせて使用することができる。
いるベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチ
ル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収
剤が挙げられ、その1種または2種以上組み合わせて使
用することができる。
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−エトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾ
フェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベン
ゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル−5’
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン
ビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾー
ル)フェノール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール類。
ノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’
−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等の
ベンゾエート類;2−エトキシ−4’−ドデシルオキザ
ニリド等のオキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,
β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3
−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート
等のシアノアクリレート類が挙げられる。
合物等の一般に使用されている光安定剤を用いることが
でき、その1種または2種以上組み合わせて使用するこ
とができる。
アミン系化合物は、2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ド
デシルコハク酸イミド、1−[(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シエチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロ
ネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブ
タンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタ
ンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブ
タンテトラカルボキシレート、3,9−ビス{1,1−
ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカ
ルボニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラ
オキシサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
{1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオ
キシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル}−2,4,
8,10−テトラオキシサスピロ[5,5]ウンデカ
ン、1,5,8,12−テトラキス{4,6−ビス[N
−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
ブチルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}
−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−
ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−t
ert−オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリ
アジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロ
モエタン縮合化合物等のヒンダートアミン系光安定剤等
が挙げられる。
ム、マグネシウム珪酸塩、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ハイド
ロタルサイト類の少なくとも一種以上を用いることがで
きる。なお、上記の無機質充填剤は、フィルムの透明性
を確保するために、粒径が20μm以下のものが好まし
い。
脂組成物には、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て、有機リン酸エステルが0.1〜10重量部、好まし
くは1〜5重量部添加される。
好ましくは、トリキシレニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、さらには前記した式(I)あるいは式
(II)で示される有機リン酸エステルであり、その1
種または2種以上を含有するのがよい。
ぎると、耐候性の向上が十分でなく、また添加量を多く
しても耐候性はそれほど向上せず、コスト高になるばか
りでなす、添加した有リン酸エステルがブルームして、
フィルムの透明性を損なう恐れがある。
ル系樹脂組成物には、p−t−ブチル安息香酸亜鉛が
0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部添加
される。このp−t−ブチル安息香酸亜鉛は今までの農
業用ビニルフィルムに使用された例はなかったが、本発
明者らの検討により、有機リン酸エステルと併用するこ
とにより、農業用ビニルフィルムに優れた耐候性ならび
に耐汚れ性を付与することができることを見出したので
ある。
の添加量が少ない場合には、耐候性が向上せず、多すぎ
るとブルームして透明性が悪くなる。
系樹脂組成物には、エポキシ基含有アクリル系化合物が
0.1〜20重量部、好ましくは1〜3重量部含有され
る。かかるエポキシ基含有アクリル系化合物としては、
すでに前記した如く、樹脂中に式(III)または(I
V)で示されるモノマーが共重合されているものを使用
するのがよい。
加量が少なすぎると、耐候性が向上せず、多すぎてもコ
ストが上がる割には耐候性の向上があまりみられない。
る塩化ビニル系樹脂組成物を用いて農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムとするには、従来から汎用されているカレ
ンダー法、押出法、インフレーション法等の公知の手段
でフィルム化すればよい。なおフィルム化するときの温
度等の加工条件は、従来のポリ塩化ビニルフィルムを製
造する場合と同様でよい。
層構造でもよく、複数層からなる積層構造でもよい。複
数層の場合は、各層は、同一の組成であっても、異なる
組成であってもよい。複数層構造を形成させる場合に
は、フレイムラミネート法、熱ラミネート法等のラミネ
ート法や、共押出法の一般的に使用される製造方法によ
りフィルムに成形することができる。
塩化ビニル系樹脂フィルムは、従来の農業用ポリ塩化ビ
ニルフィルムと同様に、展張した際に外側となる面に、
防塵性を付与する目的で、溶剤型、水系型、あるいは紫
外線硬化型の塗料による被膜を形成してもよい。
系、塩化ビニル系樹脂系、セルロース樹脂系、フッ素樹
脂系、ポリアミド樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹
脂系、シリコーン樹脂系などが挙げられる。
系、ポリエステル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹
脂系等が使用できる。
系、アクリル変性ウレタン樹脂系、アクリル変性エポキ
シ樹脂系、メルカプト誘導体系、エポキシ樹脂系等が使
用できる。
ィルムは、展張した際に内側となる面に、防滴性を付与
することを目的とする被膜、例えば上記の溶剤型、水系
型、あるいは紫外線硬化型の塗料にコロイダルシリカな
どを添加して得た塗料による被膜などを形成してもよ
い。
詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定さ
れるものではない。
および表2に示す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物
を、ヘンシェルミキサーに仕込み、10分間攪拌混合し
た後、175℃に加熱溶融してロール混練りし、次いで
カレンダー装置によって、厚さ0.1mmのフィルムに
成形して、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを得た。な
お、樹脂組成としてのポリ塩化ビニルは重合度13,0
00のものである。
828(シェル化学社製):平均分子量355 *2:エポキシ化合物(2):メチルメタクリレート
モノマーを重合させた平均分子量5000のポリマー *3:エポキシ化合物(3):メチルメタクリレート
モノマー50に対して、式(III)のモノマー50を
重合させた、平均分子量5000のポリマー *4:エポキシ化合物(4):メチルメタクリレート
モノマー50に対して、式(III)のモノマー25、
および式(IV)のモノマー25を重合させた、平均分
子量5000のポリマー *5:フッ素系界面活性剤:DS−403(ダイキン工
業社製)
について、加工性、耐汚れ性および耐候性について、下
記の基準により評価した。その結果を併せて表中に示し
た。
分間混練し、その着色度、ロール剥離性について、5段
階して評価した。
を間口4.5mの単棟パイプハウスに展張し、12ヶ月
後の汚れ方を目視により5段階評価をした。
を間口4.5mの単棟パイプハウスに展張し、17ヶ月
後のフィルムの状態を目視により5段階評価をした。
化ビニル系樹脂フィルムは、従来のリン酸エステル系可
塑剤を用いた農業用フィルム以上に、耐候性、耐汚れ性
に優れるため、長期間にわたっての展張が可能である。
したがって、ハウス等の農業用施設に展張したフィルム
の張り替え作業の回数を減らすことができ、農家の負担
減に著しく寄与するものである。
ィルムは、リン酸エステル系可塑剤の添加を少なくした
ため、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムのコストダウン
となるのは勿論のこと、リン酸エステル系可塑剤のブル
ームの問題をも解決したものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に、有機
リン酸エステル0.1〜10重量部、p−t−ブチル安
息香酸亜鉛0.01〜5重量部およびエポキシ基含有ア
クリル系化合物0.1〜20重量部を含有する塩化ビニ
ル系樹脂組成物をフィルム化して得られる農業用塩化ビ
ニル系樹脂フィルム。 - 【請求項2】 有機リン酸エステルが、トリキシレニル
ホスフェート、トリクレジルホスフェート、次式
(I): 【化1】 (式中、R1〜R4は、それぞれ同一または異なって、炭
素原子数6〜18のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール置換アルキル基、アリール基またはアルキル置換
アリール基を表わす。)で示される化合物、または次式
(II): 【化2】 (式中、R5〜R8は、それぞれ同一または異なって、炭
素原子数6〜18のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール置換アルキル基、アリール基またはアルキル置換
アリール基を表わす。)で示される化合物、の中から選
ばれる少なくとも1種以上である請求項1に記載の農業
用塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項3】 エポキシ基含有アクリル系化合物が、少
なくとも次式(III): 【化3】 または次式(IV): 【化4】 で示されるモノマーの1種以上を含むモノマー成分を重
合させて得られる単独重合体又は共重合体である請求項
1または2に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
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Cited By (2)
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JP2007169665A (ja) * | 2001-05-09 | 2007-07-05 | Kureha Corp | ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物の製造に適した着色用樹脂組成物 |
JP2008138123A (ja) * | 2006-12-04 | 2008-06-19 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 塩化ビニル系樹脂組成物及び食品包装用ストレッチフィルム |
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