JPH10158452A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH10158452A
JPH10158452A JP32193596A JP32193596A JPH10158452A JP H10158452 A JPH10158452 A JP H10158452A JP 32193596 A JP32193596 A JP 32193596A JP 32193596 A JP32193596 A JP 32193596A JP H10158452 A JPH10158452 A JP H10158452A
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JP
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acid
vinyl chloride
weight
chloride resin
parts
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JP32193596A
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English (en)
Inventor
Yoshio Iida
良男 飯田
Yoshiyuki Sakamaki
義之 坂巻
Haruo Sugita
春雄 杉田
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カビなどの微生物の発生が抑制され、かつ、
着色性、耐熱性、耐候性の優れた塩化ビニル系樹脂組成
物を提供すること。 【解決手段】 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、塩
化ビニル系樹脂100重量部に、(イ)下記〔化1〕の
一般式(I)で表されるハイドロタルサイト化合物の少
なくとも一種0.01〜10重量部、(ロ)ヒンダード
アミン化合物の少なくとも一種0.01〜10重量部、
及び(ハ)含窒素含硫黄系防黴剤の少なくとも一種0.
001〜10重量部を含有してなるものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
組成物、詳しくは、ハイドロタルサイト化合物、ヒンダ
ードアミン化合物および含窒素含硫黄系防黴剤を併用添
加することにより、防黴性、着色性、耐熱性、耐候性等
に優れた塩化ビニル系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩化ビ
ニル系樹脂は安価であり且つ可塑剤を使用することで容
易に硬さを調整することができるため種々の用途に用い
られている。
【0003】ところが、塩化ビニル系樹脂は熱や光に対
する安定性に難があり、加熱成型加工時、製品の使用時
に、主として脱ハロゲン化水素に起因する分解を起こし
やすいという欠点を有することが知られており、金属石
けん、滑剤などの種々の添加剤が配合されている。
【0004】また、種々の配合成分を含有する塩化ビニ
ル系樹脂組成物は、特に多量の可塑剤を含有する軟質塩
化ビニル系樹脂組成物おいては、カビ等の微生物が繁殖
して劣化を促進することが知られている。例えば、農業
用ハウス、トンネン等の農業用資材に用いた場合に、土
壌と接する部分から劣化が進行するのもこれが原因であ
る。また、日本は湿度の高い気候風土を有することから
建材用途などに用いた場合などにもカビは発生し易く、
劣化を促進してその寿命を縮める原因となっている。さ
らに、近年の衛生指向が強まりからもカビなどの微生物
の発生は重大な問題となっている。
【0005】カビによる前記のような被害を免れるため
に種々の防黴剤が使用される。これら防黴剤としては、
含窒素含硫黄系、有機ブロム系、含窒素系、砒素系等の
有機系防黴剤、銀化合物等の無機系防黴剤が配合されて
いる。ところが、例えば、砒素系のものは毒性が問題と
なり、銀系のものは着色が激しいなどそれぞれ欠点を有
している。これらの防黴剤の中でも特に含窒素含硫黄防
黴剤は、毒性の問題が少なく、また与える着色も比較的
小さいなどの特徴から多く使用されている。しかし、こ
れを用いた場合でも、着色性、耐熱性、耐候性が低下す
るなどの欠点があり、また、耐候性、特に耐候時のブリ
ードは改善しなければならない問題として残されてい
た。
【0006】軟質塩化ビニル系樹脂組成物において、可
塑剤としてポリエステル可塑剤を使用することにおいて
特に耐久性が優れたものが得られるが、上記防黴剤を使
用する系においては耐候時のブリードは他の可塑剤と比
較してむしろ大きい。
【0007】さらに、ハイドロタルサイト化合物は、塩
化ビニル系樹脂用の優れた耐熱向上剤として知られ、特
に、鉛系、有機錫系、カドミウム系などの、耐熱性は優
れるが人体・環境への悪影響が懸念される安定剤を用い
ない場合においてこれを補う目的で広く使用されてお
り、これを上記の配合系に使用した場合にも、着色性、
耐熱性、耐候性(変色)はある程度改善される。しかし
ながら、耐候時のブリードに関してはさらに大きくする
欠点があり、これの改善が強く求められていた。
【0008】また、ヒンダードアミン化合物は、合成樹
脂用の光安定剤として知られているが、これが塩化ビニ
ル系樹脂に含窒素含硫黄防黴剤を用いた系での耐候時の
ブリードの抑制効果があることは全く知られていなかっ
た。
【0009】従って、本発明の目的は、カビなどの微生
物の発生が抑制され、かつ、着色性、耐熱性、耐候性の
優れた塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定のハイドロタルサイト化合物、ヒン
ダードアミン化合物および含窒素含硫黄系防黴剤を併用
添加することにより、上記目的を達成し得ることを知見
した。
【0011】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、塩化ビニル系樹脂100重量部に、(イ)下記〔化
2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表される
ハイドロタルサイト化合物の少なくとも一種0.01〜
10重量部、(ロ)ヒンダードアミン化合物の少なくと
も一種0.01〜10重量部、及び(ハ)含窒素含硫黄
系防黴剤の少なくとも一種0.001〜10重量部を含
有してなる塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の塩化ビニル系樹脂
組成物について詳細に説明する。本発明に使用される
(イ)成分である上記一般式(I)で表されるハイドロ
タルサイト化合物は、該一般式(I)に表されるよう
に、マグネシウム、アルカリ金属および/または亜鉛と
アルミニウムとの炭酸および/または過塩素酸複塩化合
物である。ここで、上記一般式(I)中、Iaで示され
るアルカリ金属原子としては、例えば、リチウム、ナト
リウム、カリウム等が挙げられる。これらのハイドロタ
ルサイト化合物は、一種でも二種以上でも用いることが
できる。
【0014】上記ハイドロタルサイト化合物は、天然物
であってもよく、また合成品であってもよい。該ハイド
ロタルサイト化合物が合成品である場合の合成方法とし
ては、特公昭46−2280号公報、特公昭50−30
039号公報、特公昭51−29129号公報、特公平
2−36143号公報、特公平4−73457号公報、
特公平7−2758号公報などに記載の公知の方法を例
示することができる。
【0015】また、上記ハイドロタルサイト化合物は、
その結晶構造、結晶粒子系あるいは結晶水の有無および
その量などに制限されることなく使用することできる。
【0016】また、上記ハイドロタルサイト化合物は、
その表面をステアリン酸のごとき高級脂肪酸、オレイン
酸アルカリ金属塩のごとき高級脂肪酸金属塩、ドデシル
ベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩のごとき有機スルホ
ン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルま
たはワックスなどで被覆したものも使用できる。
【0017】上記ハイドロタルサイト化合物の含有量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01
〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。
該含有量が0.01重量部未満ではその効果がほとんど
なく、10重量部を越えてもその増量効果はなく、むし
ろ着色が大きい等の欠点を生じる。
【0018】本発明に使用される(ロ)成分であるヒン
ダードアミン化合物としては、例えば、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステア
レート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(ト
リデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシ
レート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオ
キシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニル
オキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マ
ロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラエチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロ
モエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4
−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6
−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,
5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル
−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テ
トラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)
−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テ
トラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビ
ス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イ
ルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4
−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン
−6−イルアミノ〕ウンデカンなどがあげられる。これ
らのヒンダードアミン化合物は、一種でも二種以上でも
用いることができる。
【0019】上記ヒンダードアミン化合物の含有量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜1
0重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。該含
有量が0.01重量部未満ではその効果がほとんどな
く、10重量部を越えてもその増量効果はなく、ブリー
ドを生じるなどの欠点を生じる。
【0020】本発明に使用される(ハ)成分である含窒
素硫黄系防黴剤としては、例えば、メチレンビスチオシ
アネート等のアルキレンビスチオシアネート化合物、2
−メチル−4−イソチアゾリン、2−メチル−5−クロ
ロ−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4,5−
ジクロロ−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチア
ゾリン化合物、クロラミンT、N,N−ジメチル−N’
−(フルオロジメチルチオ)−N’−フェニルスルファ
ミド等のスルホンアミド化合物、2−(4−チオシアノ
メチルチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾ
チアゾール等のチアゾール化合物、2−ピリジンチオー
ル−1−オキシドおよびその金属塩、2−(4−チアゾ
リル)−H−ベンズイミダゾール、3,5−2H−テト
ラヒドロチアジアジン−2−チオン、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)フタルイミド、ジチオ−2,2’−
ビス(ベンズメチルアミド)等があげられる。中でも、
2−(4−チアゾリル)−1H−ベンズイミダゾール、
N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、
N,N−ジメチル−N’−(フルオロジメチルチオ)−
N’−フェニルスルファミド、2−メチル−4−イソチ
アゾリン、2−メチル−5−クロロ−4−イソチアゾリ
ン−3−オンおよび2−オクチル−4−イソチアゾリン
−3−オンからなる群より選ばれた少なくとも一種が、
特に効果の向上の点で好ましい。これらの含窒素含硫黄
系防黴剤は、一種でも二種以上でも用いることができ
る。
【0021】上記含窒素含硫黄系防黴剤の含有量は、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.001〜1
0重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。該含
有量が0.001重量部未満ではその効果がほとんどな
く、10重量部を越えると、着色性、耐熱性、耐候性な
どの性能に悪影響を与える。
【0022】本発明に使用される塩化ビニル系樹脂とし
ては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などそ
の重合方法には特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリテン、塩素
化ポリエチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン
共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル
−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元
共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニリトル共
重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル
−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プロピレン
共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三
元共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合
体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化
ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−各種
ビニルエーテル共重合体などの塩素含有樹脂、およびそ
れら相互のブレンド品、あるいは上記塩素含有樹脂と、
他の塩素を含まない合成樹脂、例えば、アクリロニトリ
ル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−エチル(メタ)アクリリレート共重合
体、ポリエステルなどとのブレンド品、ブロック共重合
体、グラフト共重合体などをあげることができる。
【0023】本発明の組成物には、通常塩化ビニル系樹
脂に使用される可塑剤を配合することができ、これら可
塑剤としては、例えば、ジヘプチルフタレート、ジオク
チルフタレート、ジイソノニルフタレートなどのフタレ
ート系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジイソノニルア
ジペート、ジ(ブチルジグリコール)アジペートなどの
アジペート系可塑剤、トリクレジルホスフェートなどの
ホスフェート系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化
パラフィン系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、ピロメ
リテート系可塑剤、ビフェニルテトラカルボキシレート
系可塑剤などがあげられるが、特に耐久性の要求される
用途においては、ポリエステル系可塑剤を用いることが
好ましい。
【0024】ここで、上記ポリエステル系可塑剤は、多
価アルコール成分、多塩基酸成分および必要に応じて末
端停止成分から形成されるものである。上記多価アルコ
ール成分としては、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナ
ンジオールなどの直鎖グリコール;1,2−プロパンジ
オール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,
2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ
エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,5−ヘキサンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−
エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−オクタン
ジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオールなどの分岐アルコ
ールがあげられる。また、その他、小割合のグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリスリトール等の多価アルコールを用いること
もできる。
【0025】また、上記多塩基酸成分としては、例え
ば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイ
マー酸等の脂肪族二塩基酸を主成分とするものであり、
この他に、少割合の、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多
塩基酸、あるいは、ブタントリカルボン酸、ブタンテト
ラカルボン酸、トリカルバリル酸、クエン酸等の脂肪族
多塩基酸を用いることもできる。
【0026】これらの多価アルコール成分および多塩基
酸成分の一部を、12−ヒドロキシステアリン酸、カプ
ロラクトンなどで代替することもできる。
【0027】また、上記末端停止成分としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、2−メチ
ル−1−プロパノール、tert−ブタノール、ペンタ
ノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メ
チル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、
tert−アミルアルコール、ヘキサノール、2−ヘキ
サノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタ
ノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−
1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、ヘ
プタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4
−ヘプタノール、2−メチル−1−ヘキサノール、3−
メチル−1−ヘキサノール、4−メチル−1−ヘキサノ
ール、5−メチル−1−ヘキサノール、オクタノール、
2−エチルヘキサノール、ノナノール、イソノナノー
ル、デカノール、イソデカノール、ウンデカノール、ド
デカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペン
タデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、
オクタデカノール、セロソルブ、カルビトール、フェノ
ール、ノニルフェノール、ベンジルアルコール等の一価
アルコール及び酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、
吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、2−メチ
ルペンタノイック酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、カ
プリル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸、カプ
リン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミ
リスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデ
カン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レイン酸、安息香酸等の一塩基酸があげられる。
【0028】上記ポリエステル系可塑剤を構成する上記
の各成分の比は、用いる成分の種類及び目的とするポリ
エステル系可塑剤の特性、分子量等により変化するが、
一般には、多価カルボン酸成分10〜80重量%、多価
アルコール成分10〜80重量%、末端停止成分10〜
50重量%の比率で用いられる。
【0029】上記ポリエステル系可塑剤は、その数平均
分子量が500〜8000、特に1000〜5000の
ものが好ましく、また、酸価は1以下、水酸基価は30
以下のものが好ましい。
【0030】これらの可塑剤の使用量は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対して、好ましくは0〜200重量
部、更に好ましくは5〜100重量部であり、用途に応
じて決定される。
【0031】特に、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、上記ポリエステル系可塑剤を5〜100重量部を
配合することが、効果の向上の点で好ましい。
【0032】また、本発明の組成物には、カルボン酸、
フェノール類または有機リン酸類の金属(Li,Na,
K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,Cd,Sn, C
s,Al,有機Snなど)塩を添加することができ、上
記カルボン酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル
酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシル酸、カプリン
酸、ネオデカン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリ
ン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、クロロステアリ
ン酸、12−ケトステアリン酸、フェニルステアリン
酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸、オレイ
ン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブラシジン酸
および類似酸ならびに獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、桐油
脂肪酸、大豆油脂肪酸及び綿実油脂肪酸などの天然に産
出する上記の酸の混合物、安息香酸、p−第三ブチル安
息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、トル
イル酸、キシリル酸、サリチル酸、5−第三オクチルサ
リチル酸、ナフテン酸、シクロヘキサンカルボン酸等が
あげられ、また上記フェノール類としては、フェノー
ル、クレゾール、エチルフェノール、シクロヘキシルフ
ェノール、ノニルフェノール、ドデシルフエノールなど
があげられ、また上記有機リン酸類としては、モノまた
はジオクチルリン酸、モノまたはジドデシルリン酸、モ
ノまたはジオクタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノニ
ルフェニル)リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエステ
ル、ホスホン酸ステアリルエステルなどがあげられる。
また、これらの金属塩は酸性塩、中性塩、塩基性塩ある
いは塩基性塩の塩基の一部または全部を炭酸で中和した
過塩基性錯体であってもよい。
【0033】上記金属塩の添加量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量
部である。
【0034】また、本発明の組成物には、さらに通常塩
化ビニル系樹脂用添加剤として用いられている各種の添
加剤、例えば、β−ジケト化合物、ポリオール類、有機
ホスファイト化合物、フェノール系または硫黄系抗酸化
剤、過塩素酸塩類、エポキシ化合物、紫外線吸収剤等を
配合することもできる。
【0035】上記β−ジケト化合物としては、例えば、
デヒドロ酢酸、ジベンゾイルメタン、パルミトイルベン
ゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタンなどあげ
られ、これらの金属塩も同様に有用である。
【0036】上記ポリオール類としては、例えば、トリ
メチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタリスリトール、ポリペンタ
エリスリトール、ペンタエリスリトールまたはジペンタ
リスリトールのステアリン酸ハーフエステル、ビス(ジ
ペンタエリスリトール)アジペート、グリセリン、トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどあげ
られる。
【0037】上記有機ホスファイト化合物の例として
は、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,
4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノ
ニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニ
ル)ホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニ
ル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファ
イト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチル
ホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッ
ドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、
ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4−シクロヘキ
サンジメチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジホスファイト、フェニル−4,4’
−イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、テトラ(C1215混合アルキル)−
4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイ
ト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェノール
ポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス
〔4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5
−メチルフェノール)〕・1,6−ヘキサンジオール・
ジホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−ブチリ
デンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジ
ホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・1,1,3−ト
リス(2−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン・トリホスファイト、9,10−ジハイ
ドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−1
0−オキサイド、2−ブチル−2−エチルプロパンジオ
ール・2,4,6−フェノールモノホスファイトなどが
あげられる。
【0038】上記フェノール系抗酸化剤としては、例え
ば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−
ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステア
リル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジ
エチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、4,4’−チオビス
(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチ
オ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス
〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェ
ニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,
4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾー
ル)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチ
ルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス
〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ
−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テ
レフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル
−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシア
ヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,
3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,
3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)ブロピオニルオキシエチル〕イソシアヌ
レート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリ
ロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)
フェノール、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン−ビス〔β−(3−第三ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−ブチルフェニル)プロピオネ
ート〕、トリエチレングリコールビス〔β−(3−第三
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピ
オネート〕などがあげられる。
【0039】上記硫黄系抗酸化剤としては、例えば、チ
オジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリス
チルステアリル、ジステアリルエステルなどのジアルキ
ルチオジプロピオネート類およびペンタエリスリトール
テトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)など
のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エ
ステル類などがあげられる。
【0040】上記過塩素酸塩類としては、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、スト
ロンチウム、バリウム、亜鉛、カドミウム、鉛、アルミ
ニウムなどの過塩素酸金属塩またはアンモニウム塩など
があげられ、これらの過塩素酸塩類は、無水物でも含水
塩でもよく、また、ブチルジグリコール、ブチルジグリ
コールアジペート等のアルコール系およびエステル系の
溶剤に溶かしたものおよびその脱水物でもよい。
【0041】上記エポキシ化合物としては、例えば、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化桐
油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油などのエポキシ化動植
物油、エポキシ化ステアリン酸メチル、−ブチル、−2
−エチルヘキシル、−ステアリルエステル、エポキシ化
ポリブタジエン、トリス(エポキシプロピル)イソシア
ヌレート、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキ
シ化アマニ油脂肪酸エステル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイ
ド、ジシクロヘキセンジエポキサイド、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチルエポキシシクロヘキサンカルボ
キシレートなどがあげられる。
【0042】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)などの2−
ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−
ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキ
シ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベン
ゾトリアゾリル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−
3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールのポリエチレングリコールエステルなどの2−
(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フ
ェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエー
ト、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−
3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートな
どのベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキ
ザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド
などの置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,
β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3
−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート
などのシアノアクリレート類などがあげられる。
【0043】また、本発明の組成物には、通常塩化ビニ
ル系樹脂に使用される安定化助剤を添加することができ
る。かかる安定化助剤としては、例えば、ジフェニルチ
オ尿素、ジフェニル尿素、アニリノジチオトリアジン、
メラミン、安息香酸、ケイヒ酸、p−第三ブチル安息香
酸、ゼオライトなどがあげられる。
【0044】その他、必要に応じて、本発明の組成物に
は、通常塩化ビニル系樹脂に使用される添加剤、例え
ば、架橋剤、発泡剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートア
ウト防止剤、表面処理剤、滑剤、難燃剤、防曇剤、蛍光
剤、他の防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、離型剤、顔
料、加工助剤、酸化防止剤、他の光安定剤等を配合する
ことができる。
【0045】本発明の組成物の配合組成は、上記塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に、上記(イ)成分0.01〜
10重量部、上記(ロ)成分0.01〜10重量部、及
び上記(ハ)成分0.001〜10重量部を含有してな
るものである。
【0046】また、本発明の組成物の好ましい配合組成
は、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に、上記(イ)
成分0.01〜10重量部、上記(ロ)成分0.01〜
10重量部、上記(ハ)成分0.001〜10重量部、
及び上記ポリエステル系可塑剤5〜100重量部を含有
してなるものである。
【0047】また、本発明の組成物のより好ましい配合
組成は、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に、上記
(イ)成分0.05〜5重量部、上記(ロ)成分0.0
5〜5重量部、上記(ハ)成分0.01〜5重量部、及
び上記ポリエステル系可塑剤5〜100重量部を含有し
てなるものである。
【0048】また、本発明の組成物は、塩化ビニル系樹
脂の加工方法には無関係に使用することが可能であり、
例えば、カレンダー加工、ロール加工、押出成型加工、
溶融流延法、加圧成型加工、ペースト加工、粉体成型等
に好適に使用することができる。
【0049】本発明の組成物は、壁材、床材、窓枠、壁
紙等の建材;自動車用内装材;電線用被覆材;ハウス、
トンネル等の農業用資材;ラップ、トレー等の食品包装
材;塗料;レザー、シート、ホース、玩具等の雑貨とし
て好適に使用することができる。
【0050】
【実施例】次に、実施例によって本発明を説明するが、
本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではな
い。
【0051】実施例1 下記の配合物にてカレンダー加工を行ない、0.5mm
のシートを作成した。これを190℃のオーブン中に入
れ、黒化時間(HS)(分)を測定した。また上記シー
トを張り合わせて180℃にてプレス加工を行なって1
mmの試験片を作成した。この試験片の着色性を目視に
より確認した。評価基準は1〜10の10段階で、1は
ほとんど着色のない状態を表し、数値の増大に伴って着
色が大きいことを表す。
【0052】また、耐候性を評価するため、上記試験片
をUVテスター(50mW/cm2,65℃,Ligh
t/Dew=4h/4h,40%RH)に入れ、100
時間後、200時間後および300時間後の表面状態
(渇変およびブリード)を目視により評価した。評価は
ともに1〜10で表し、1が変化なしで数値の増大とと
もに褐変あるいはブリードが大きいことを表す。
【0053】それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0054】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(数平均分子量1300) 100 ポリエステル可塑剤(アジピン酸−1,3−ブタンジ 50 オール/オクタノール縮合物、Mw=2000) ジイソノニルアジペート 25 エポキシ化大豆油 3 酸化チタン(ルチル) 2 ラウリン酸亜鉛 0.2 ステアリン酸亜鉛 0.2 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト 1.0 HT−1(組成式:Mg4.5Al2(OH)13・CO3・4.5H2O) 0.5 試験化合物(下記〔表1〕参照) 0.05 2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール(防黴剤−1) 0.1
【0055】
【表1】
【0056】上記〔表1〕中の*1〜*5は、それぞれ
次のことを示す。 *1:テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート *2:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボキシレート *3:1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチ
ル重縮合物 *4:1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−
6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物 *5:3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル
オキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エ
チル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン
【0057】実施例2 次の配合物にて実施例1と同様の試験を行なった。それ
らの結果を下記〔表2〕に示す。
【0058】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(数平均分子量1300) 100 ポリエステル可塑剤(アジピン酸/1,2−プロパン 40 ジオール/ラウリン酸縮合物、Mw=1500) ジイソノニルアジペート 20 エポキシ化大豆油 3 酸化チタン(ルチル) 2 ラウリン酸亜鉛 0.2 ステアリン酸亜鉛 0.2 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト 1.0 3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2, 0.1 2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニ ルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8, 10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン 試験化合物(下記〔表2〕参照) 0.5 2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール(防黴剤−1) 0.1
【0059】
【表2】
【0060】上記〔表2〕中の*6〜*11および#
は、それぞれ次のことを示す。 *6:組成式:Mg4Al2(OH)12・CO3・3H2O *7:組成式:Mg4Al2(OH)12・CO3 *8:組成式:Mg3ZnAl2(OH)12・CO3・3H2O *9:組成式:Li2Al4(OH)12・CO3・3H2O *10:組成式:Li1.8Mg0.6Al4(OH)13・CO3・3.6H2O *11:組成式:Mg4.5Al2(OH)13・(CO3)0.8(ClO4)0.4・4.
5H2O #:配合量をそれぞれ0.2重量部および1.0重量部
とした。
【0061】実施例3 次の配合にて実施例1と同様の試験を行なった。
【0062】また、下記の配合にて混練ロールで厚さ
0.1mmのフィルムを作成し、これをカビの混合胞子
を加えた寒天培地に25℃、3か月入れ、カビの発生状
況およびフィルムの劣化具合を観察し、下記基準により
防黴性の評価をした。
【0063】〔防黴性評価基準〕 ◎ : カビの発生なく、良好な強度と弾性を保ってい
る。 ○ : わずかにカビの発生あるが、良好な強度と弾性
を保っている。 △ : カビの発生があり、強度と弾性が低下してい
る。 × : カビの発生があり、完全に強度と弾性が失われ
ている。
【0064】それらの結果を下記〔表3〕に示す。
【0065】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(数平均分子量1300) 100 ポリエステル可塑剤(アジピン酸/1,3−ブタンジオー 20 ル/1,4−ブタンジオール/オクタノール縮合物、 Mw=2000) ジイソノニルアジペート 35 エポキシ化大豆油 3 酸化チタン(ルチル) 2 ラウリン酸亜鉛 0.2 ステアリン酸亜鉛 0.2 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト 1.0 HT−1 0.5 ビス(2,2,5,5−テトラメチルピペリジル) 0.05 セバケート(HLAS−6) 試験化合物(下記〔表3〕参照) 0.1
【0066】
【表3】
【0067】上記〔表3〕中の*12〜*16は、それぞれ
次のことを示す。 *12:N−(フルオロジクロルメチルチオ)フタルイミ
ド *13:N,N−ジメチル−N’−(フルオロジメチルチ
オ)−N’−フェニルスルファミド *14:2−メチル−4−イソチアゾリン *15:2−メチル−5−クロロ−4−イソチアゾリン−
3−オン *16:2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン
【0068】以上の結果から明らかなように、塩化ビニ
ル系樹脂に、含窒素含硫黄系防黴剤を添加することで、
カビの発生を抑制して、これによる劣化を改善すること
ができるが、耐熱性、着色性、耐候性を低下する(比較
例3-4,3-5 )。また、ハイドロタルサイト化合物は、耐
熱性、着色性を向上し、耐候時の褐色変化をある程度抑
制することができるが、耐候時のブリードに関してはむ
しろ大きくする(比較例1-1,3-1,3-2,3-4 )。さらに、
ヒンダードアミン化合物はハイドロタルサイト化合物を
併用することなく用いた場合には、耐候時の褐色変化お
よびブリードの抑制効果は全く不十分である(比較例1-
3,2-1,3-3,3-5 )。
【0069】これに対し、塩化ビニル系樹脂に、前記ハ
イドロタルサイト化合物、ヒンダードアミン化合物およ
び含窒素含硫黄系防黴剤を併用添加することで、耐熱
性、着色性、耐候性に優れ、かつカビの発生をも抑制し
てこれによる劣化も抑制される(実施例 1-1〜1-5 ,2-1
〜2-9, 3-1〜3-6 )。
【0070】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、カ
ビなどの微生物の発生が抑制され、かつ優れた耐熱性、
熱着色性、耐候性を有し、種々の用途において好適に使
用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:36)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に、
    (イ)下記〔化1〕の一般式(I)で表されるハイドロ
    タルサイト化合物の少なくとも一種0.01〜10重量
    部、(ロ)ヒンダードアミン化合物の少なくとも一種
    0.01〜10重量部、及び(ハ)含窒素含硫黄系防黴
    剤の少なくとも一種0.001〜10重量部を含有して
    なる塩化ビニル系樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記(ハ)成分である含窒素含硫黄系防
    黴剤が、2−(4−チアゾリル)−1H−ベンズイミダ
    ゾール、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイ
    ミド、N,N−ジメチル−N’−(フルオロジメチルチ
    オ)−N’−フェニルスルファミド、2−メチル−4−
    イソチアゾリン、2−メチル−5−クロロ−4−イソチ
    アゾリン−3−オンおよび2−オクチル−4−イソチア
    ゾリン−3−オンからなる群より選ばれた少なくとも一
    種である請求項1記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 更に、ポリエステル系可塑剤5〜100
    重量部を配合してなる請求項1または2記載の塩化ビニ
    ル系樹脂組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008127423A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Katsuta Kako Kk 超耐候性塩化ビニル系樹脂組成物
JP2012025851A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Dic Corp 塩化ビニル系樹脂用可塑剤、それを用いた塩化ビニル系樹脂組成物及び食品包装用ストレッチフィルム
JP2014224097A (ja) * 2013-04-01 2014-12-04 株式会社タイショーテクノス 防黴性建築材料、及び建築材料の防黴方法
JP2020041086A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 ロンシール工業株式会社 ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム

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