JP2001213823A - 副生ブタノール及び酢酸ブチルの製造方法 - Google Patents

副生ブタノール及び酢酸ブチルの製造方法

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JP2001213823A
JP2001213823A JP2000027026A JP2000027026A JP2001213823A JP 2001213823 A JP2001213823 A JP 2001213823A JP 2000027026 A JP2000027026 A JP 2000027026A JP 2000027026 A JP2000027026 A JP 2000027026A JP 2001213823 A JP2001213823 A JP 2001213823A
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butylene glycol
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Yasuo Tsuji
康雄 辻
Hiroaki Kaminakai
弘明 上中居
Hiroshi Koyama
弘 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アセトアルドール類を水添して1,3−ブチ
レングリコールを製造する際に、副生クロトンアルデヒ
ドを利用して不純物の少ない副生ブタノールを得て、そ
れから品質の良い酢酸ブチルを得る。 【解決手段】 アセトアルドール類合成時の副生クロト
ンアルデヒドを、水素添加工程でアセトアルドール類と
共に水添して1,3−ブチレングリコールと共にブタノ
ールを副生させ、得られた1,3−ブチレングリコール
から蒸留によりブタノールを含む留出分を分離し、該留
出分を蒸留して、低沸点成分を分離除去した缶出液を
得、該缶出液を化学処理をした後、さらに蒸留して低沸
点成分及び高沸点成分を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセトアルドール
類を合成する際の副生クロトンアルデヒドを水素添加す
ることによる副生ブタノール(本発明ではn−ブタノー
ルを示す。)の製造方法及び該ブタノールを利用した酢
酸ブチルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酢酸ブチルは溶媒等に広く使用されてお
り、その製造方法としては、酢酸とブタノールを酸触媒
の存在下にエステル化して得られた酢酸ブチルを蒸留精
製する方法が知られている。原料ブタノールの製造方法
としては、(i)アセトアルデヒドの2量化によりアセ
トアルドールを合成し、脱水してクロトンアルデヒドに
した後、それを水素添加(以下水添ともいう。)して製
造するヘキスト・ワッカー法、(ii)プロピレンと一酸
化炭素と水を触媒の存在下に反応させるレッペ法が知ら
れている。一方、アセトアルデヒドを縮合してアセトア
ルドール類を合成し、水添して1,3−ブチレングリコ
ールを製造する際に、アセトアルドール類の合成工程で
もクロトンアルデヒドが副生する。従って、副生クロト
ンアルデヒドを水添して副生ブタノールを製造し、該副
生ブタノールを利用して酢酸ブチルを製造することが検
討されている。特公昭44−14328号公報には、ア
ルカリ触媒の存在下でアセトアルデヒドをアルドール縮
合させてアセトアルドールを合成し、酸性りん酸エステ
ルの存在下に加熱脱水することによるクロトンアルデヒ
ドの製法が開示されている。特開昭62−212384
号公報には、アルカリ触媒の存在下でアセトアルデヒド
をアルドール縮合させて、アルドキサン(2,4−ジメ
チル−1,3−ジオキサン−6−オールの慣用名)を含
む反応粗液を得、アセトアルデヒドを留出させながらア
ルドキサンを熱分解することにより、実質上パラアルド
ール(2−(2−ヒドロキシプロピル)−4−メチル−
1,3−ジオキサン−6−オールの慣用名)を得る方法
が開示されている。特開昭62−246529号公報に
は、実質上の有効成分として、パラアルドールを含有す
る出発原料を接触還元せしめる1,3−ブチレングリコ
ールの製造方法が開示されている。特開平6−3296
64号公報には、アセトアルデヒドをアルカリ触媒の存
在下アルドール縮合させて、主にアルドキサン、アセト
アルデヒド、水および少量のクロトンアルデヒドを含む
反応粗液を製造し、次いで該アルドキサンを熱分解する
ことによりアルドキサンおよびパラアルドールを主成分
とする反応粗液を製造する際、アルドキサンの熱分解工
程において熱分解の塔頂から留出するアセトアルデヒド
を、デカンターを具備したサイドカットラインを有する
蒸留塔を使用してアセトアルデヒドを精製して、実質的
にクロトンアルデヒドが存在しないアセトアルデヒドを
アルドール縮合工程にリサイクルするアルドキサンおよ
びパラアルドールを主成分とする反応粗液の製造法、及
び該反応粗液からの1,3−ブチレングリコールの製造
法が開示されている。しかしながら、上記技術では、副
生ブタノールに含有される不純物が原因で、カメレオン
試験値や硫酸着色試験値が悪いため、市販品並の品質の
ブタノール、ひいては酢酸ブチルを得ることは困難であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アセ
トアルドール類を水添して1,3−ブチレングリコール
を製造する際に、アセトアルドール類合成時の副生クロ
トンアルデヒドも、同時に水添してブタノールを副生さ
せ、精製して不純物の少ない副生ブタノールを得て、該
ブタノールを利用して、品質の良い酢酸ブチルを製造す
る方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々原因
を究明した結果、アセトアルドール類を水添して1,3
−ブチレングリコールを製造する際に、副生クロトンア
ルデヒドも同時に水添して副生ブタノールを得る方法に
おいて、水添が完全では無いために、還元性物質が残存
して、これらの不純物が従来の蒸留による副生ブタノー
ルの精製工程では分離することができず、精製ブタノー
ル中に微量混入するために、ブタノールひいては酢酸ブ
チルの製品品質を悪化させていると推定して検討した結
果、化学処理を併用することで、効果的に副生ブタノー
ルが精製されることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち本発明の第1は、アセトアルデヒ
ドからアセトアルドール類を合成し、得られたアセトア
ルドール類を水素添加工程で水素添加して1,3−ブチ
レングリコールを製造する際に、アセトアルドール類合
成時の副生クロトンアルデヒドを、前記水素添加工程で
アセトアルドール類と共に水添してブタノールを副生さ
せ、得られた1,3−ブチレングリコールから蒸留によ
りブタノールを含む留出分(A)を分離し、留出分
(A)を蒸留して、低沸点成分(B)を分離除去した缶
出液(C)を得、該缶出液(C)を化学処理をした後、
さらに蒸留して低沸点成分(b)及び高沸点成分(c)
を分離することを特徴とするブタノールの製造方法を提
供する。本発明の第2は、化学処理が、水酸化ナトリウ
ム処理、ソジウムボロハイドライド処理、オゾン処理、
又はこれらの2以上の組み合わせ処理であることを特徴
とする本発明の第1に記載のブタノールの製造方法を提
供する。本発明の第3は、本発明の第1又は2に記載の
ブタノールを酢酸類と反応させることを特徴とする酢酸
ブチルの製造方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】はじめに、アセトアルデヒドを出
発原料とする1,3−ブチレングリコールの製造方法を
説明する。 1.アセトアルドール類の合成 アセトアルデヒドは、例えば水酸化ナトリウム等の塩基
の存在下に縮合されて、主成分のアセトアルドール類と
少量の副生クロトンアルデヒドが生じる。アセトアルド
ール類とは、水素添加により1,3−ブチレングリコー
ルを生成するもののことであり、具体的には、アセトア
ルドール、その環化二量体であるパラアルドール、アセ
トアルデヒドの一種の環状3量体であるアルドキサン
等、又はこれらの混合物である。アセトアルデヒド縮合
工程で得られた生成液は、中和工程で、通常酸により中
和される。また、アルドキサンを熱分解して少なくとも
一部をパラアルドールとアセトアルデヒドに分解して得
られた、パラアルドールとアルドキサンの混合物を使用
することもできる。この際、クロトンアルデヒドがさら
に少量副生することもある。アセトアルドール類合成工
程では、クロトンアルデヒドが1〜10重量%、通常は
2〜5重量%、その他の副生物が1〜5重量%程度副生
する。アセトアルドール類合成工程で得られた液は、後
述する水添工程に供給され、触媒の存在下に水添され
る。なお、本発明では、アセトアルドール類合成後、蒸
留により未反応アセトアルデヒドのみを大部分回収して
縮合工程にリサイクルする際に、一部のクロトンアルデ
ヒドを分離回収することができる。分離回収された一部
のクロトンアルデヒドは、アセトアルデヒド蒸留回収時
の缶出液であるアセトアルドール類に加えられ、缶出液
中の残りのクロトンアルデヒドと共に、水添工程でブタ
ノール副生に利用することもできる。 2.水添工程 得られたアセトアルドール類とクロトンアルデヒドは、
未回収アセトアルデヒド、その他の副生物、水分等とと
もに、水添工程に供給される。アセトアルドール類は、
ラネーニッケル等の水添触媒の存在下に、水素を使用し
て水添される。水素添加は、回分式、半回分式、又は連
続式のいずれでも行うことができる。触媒は、鹸濁又は
充填して使用することができるが、鹸濁させて使用する
ことが好ましい。例えば、水添原料100重量部に、触
媒2〜20重量部、好ましくは5〜10重量部を添加
し、水素圧力80〜200kg/cm2、好ましくは1
20〜150kg/cm2の下で、110〜140℃、
好ましくは120〜135℃で、40〜100分間、好
ましくは70〜90分間、混合ないし撹拌下に、触媒を
鹸濁させて反応させる。水添は、水添反応粗液(水添粗
液ともいう。)中のアルデヒド基含有量が200重量p
pm以下、好ましくは50重量ppm以下になるように
行われる。水添反応後、触媒が分離され、得られた水添
粗液は、1,3−ブチレングリコール、ブタノール、イ
ソプロピルアルコール、エタノール、水、その他の低沸
点物、高沸点物等からなり、精製工程に供給される。
【0007】3.精製工程 得られた水添粗液は、蒸留を行い、留出分(A)を留出
させ、1,3−ブチレングリコールや大部分の高沸点物
等を缶出させる。上記留出分(A)は、ブタノールの他
に、エタノール、水、その他の低沸点物、及び、少量の
1,3−ブチレングリコールやその他の高沸点物等から
なる。1,3−ブチレングリコールを含む缶出液はさら
に精製されて、製品1,3−ブチレングリコールとな
る。
【0008】3.1.ブタノール精製工程 一方、留出分(A)は、さらに蒸留されて、低沸点成分
(B)(主としてエタノール、水、その他の低沸点物か
らなる。)が留出分離されて、缶出液(C)(主として
ブタノールからなり少量のその他の高沸点物を含む。)
が得られる。従来は、該缶出液(C)をそのまま蒸留精
製して、副生ブタノールとして製品化していたが、カメ
レオン試験や硫酸着色の点で不充分な品質のブタノール
しか得られなかった。本発明では、該缶出液(C)を化
学処理した後、蒸留して低沸点成分(b)及び高沸点成
分(c)を分離して、精製ブタノールとする。上記化学
処理とは、アルカリ処理;還元処理;酸化処理;又はこ
れらの2以上の組み合わせ処理である。 (I)アルカリ処理としては、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどの水溶液またはエタノ
ール、ブタノール等のアルコール溶液による処理が挙げ
られるが、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液による処
理である。水酸化ナトリウム処理は、0.5〜5重量%
の水酸化ナトリウム水溶液を、缶出液(C)に水酸化ナ
トリウムとして1〜2重量%添加し、90〜130℃で
0.5〜10時間加熱して行われる。 (II)還元処理としては、ソジウムボロハイドライド、
リチウムボロハイドライド、リチウムアルミニウムハイ
ドライド等の還元剤の水溶液またはアルコール溶液によ
る処理;酢酸−鉄の水溶液または苛性ソーダ−亜鉛のア
ルコール溶液による処理等が挙げられるが、好ましくは
ソジウムボロハイドライド水溶液による処理である。ソ
ジウムボロハイドライド処理は、0.1〜2重量%のソ
ジウムボロハイドライド水溶液を、缶出液(C)にソジ
ウムボロハイドライド分として0.5〜1%添加して、
90〜130℃で0.5〜10時間、より好ましくは
0.5〜2時間加熱して行われる。 (III)酸化処理としては、オゾン処理などが挙げられ
る。オゾン処理は、オゾン発生装置を使用して、空気又
は酸素中にオゾンを0.01〜10容量%発生させ、該
オゾン含有気体を缶出液(C)に供給して、品質低下原
因となる不純物を室温でオゾン酸化する。
【0009】化学処理した後の液は、さらに蒸留して低
沸点成分(b)及び高沸点成分(c)を分離して、精製
ブタノール(a)を得る。低沸点成分(b)及び高沸点
成分(c)の分離の順序には特に制限はなく、初めに低
沸点成分(b)を留去し、次いで精製ブタノール(a)
を留出回収して、高沸点成分(c)から分離してもよい
し、初めにブタノールを留出させて高沸点成分(c)か
ら分離し、次いで低沸点成分(b)を留去して精製ブタ
ノール(a)を缶出回収してもよい。蒸留は、バッチ
式、又は連続式のいずれでも行うことができる。
【0010】連続式蒸留の場合には、例えば、低沸点成
分(b)を留去した後、ブタノールを留出回収して高沸
点成分(c)から分離する方法が挙げられる。低沸点成
分(b)を留出させる条件は、減圧ないし常圧で、還流
比1〜10で、仕込みに対して低沸点側カット率5〜2
0重量%である。精製ブタノール(a)を留出させ、高
沸点成分(c)を分離する条件は、減圧ないし常圧で、
還流比0.2〜3で、仕込みに対して高沸点側カット率
5〜20重量%である。缶出液(C)の量が余り多くな
いときは、貯槽に貯蔵しておき、一定量に達したとき
に、化学処理及びバッチ蒸留を行うこともできる。バッ
チ式蒸留の場合には、実段40段程度の蒸留塔を使用
し、塔頂圧300〜760torr、還流比2〜5で、
塔底液温度80〜130℃で低沸点成分(b)を留出さ
せた後、精製ブタノール(a)を、同じ塔頂圧及び還流
比で、塔底液温度90〜150℃で留出させる。
【0011】本発明により得られた精製された副生ブタ
ノールの製品品質は、カメレオン試験測定値が15〜2
5分であり、従来の方法によるカメレオン試験測定値が
通常0分であるのに比べて、大幅に改善されたことが判
る。また、製品の硫酸着色試験の規格はAPHA50以
下であるが、本発明により得られる精製された副生ブタ
ノールは、APHA30〜35であり、従来の方法によ
るものがAPHA100〜200であるのに比べて、改
善されたことが判る。
【0012】4.酢酸ブチルの製造 上記で得られた精製ブタノール(a)を使用して、公知
の方法で酢酸類と反応させて酢酸ブチルを製造する。酢
酸類としては、酢酸、無水酢酸、酢酸クロライドが挙げ
られるが、好ましくは酢酸である。例えば、精製ブタノ
ール(a)を触媒の存在下又は非存在下に酢酸と反応さ
せて粗酢酸ブチルを得た後、蒸留して精製酢酸ブチルを
製造する。触媒としては、硫酸、ヘテロポリ酸等が挙げ
られる。エステル化温度は70〜150℃、好ましくは
90〜130℃、反応時間は0.5〜5時間、好ましく
は1.5〜3時間である。
【0013】本発明により得られる製品酢酸ブチルの品
質は、硫酸着色試験でAPHA20〜30であるが、従
来の方法によるものがAPHA70〜90であるのに比
べて、改善されたことが判る。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、ブタノール及び酢酸ブチルの試験法を下記に示す。 (1)カメレオン試験:JIS K1351の3.10
に準拠した。所定濃度の過マンガン酸カリ溶液を被検試
料溶液に加え、易酸化性物質による比較用標準濃度まで
の退色時間を測定する。単位:分又は時間。 (2)硫酸着色試験:30℃の被検試料溶液に、試薬特
級硫酸40mlを2ml/分で滴下後、撹拌停止5分間
保持し、着色度を標準APHA溶液と比較して測定す
る。単位:APHA。
【0015】(実施例1)アセトアルデヒドを水酸化ナ
トリウム水溶液の存在下に縮合して得られたパラアセト
アルドール反応液を中和処理した後、未反応アセトアル
デヒドと一部の副生クロトンアルデヒドを留去してパラ
アセトアルドール液(残りの副生クロトンアルデヒドを
含む)を得た。分離された該未反応アセトアルデヒドか
らアセトアルデヒドのみを回収して、残りの未反応アセ
トアルデヒドと該一部の副生クロトンアルデヒドを、得
られた該パラアセトアルドール液に加えた後、水添触媒
であるラネーニッケルの鹸濁した連続懸濁気泡塔に供給
し、下記反応条件で水添反応を行い、ラネーニッケルを
濾別して、水添反応粗液を得た。水添反応条件は、パラ
アセトアルドール類100重量部に対して、触媒10重
量部、水素6重量部、滞留時間80分、反応温度135
℃、反応圧力140気圧である。水添反応粗液の組成
は、1,3−ブチレングリコール60重量%、エタノー
ル15重量%、ブタノール10重量%、水10重量%、
その他の低沸点物や高沸点物を含んでいた。水添反応粗
液を蒸留して、1,3−ブチレングリコールからエタノ
ール、ブタノール、水、その他の低沸点物や少量の高沸
点物等を含む留出分(A1)32重量部を留出させた。
この時の脱アルコールの蒸留条件は常圧、塔底温度12
0℃、還流比3である。
【0016】留出分(A1)は、さらに蒸留して低沸点
成分(B1)(エタノール、水、その他の低沸点物から
なる。)を留出させて、缶出液(C1)を得た。この時
の脱低沸点成分の蒸留条件は常圧、塔底温度130℃、
還流比5である。
【0017】缶出液(C1)100重量部に、濃度5重
量%の水酸化ナトリウム水溶液を、2重量部添加し、1
05℃、1.5時間加熱処理した。得られた処理後液
を、実段40段の蒸留塔を設けたバッチ式蒸留装置の蒸
留缶に供給し、塔頂圧760torr、還流比3で、塔
底液温度120〜130℃で低沸点成分を留出させた
後、精製ブタノールを、同じ塔頂圧及び還流比で、塔底
液温度130〜140℃で留出させた。得られた、精製
ブタノールのカメレオン試験測定値20分、硫酸着色試
験ではAPHA30であった。
【0018】上記精製ブタノール100重量部に酢酸8
1重量部、硫酸0.3重量部を加えて、110℃、2時
間エステル化反応を行った後、消石灰で触媒を中和し、
ろ過した。濾液を、下記条件でバッチ蒸留して精製酢酸
ブチルを得た。精製酢酸ブチル蒸留条件:蒸留塔段数3
0段、塔頂圧760torr、還流比5で、塔底液温度
130〜140℃で留出させた。得られた、精製酢酸ブ
チルの硫酸着色試験の値はAPHA20であった。
【0019】(実施例2)実施例1で得られた缶出液
(C1)100重量部に、濃度0.5重量%のソジウム
ボロハイドライド水溶液を、1.0重量部添加し、10
0℃、2時間加熱した。得られた処理後液を、実段40
段の蒸留塔を設けたバッチ式蒸留装置の蒸留缶に供給
し、塔頂圧760torr、還流比3、塔底液温度12
0〜130℃で低沸点成分を留出させた後、精製ブタノ
ールを、同じ塔頂圧及び還流比で、塔底液温度130〜
140℃で留出させた。得られた、精製ブタノールのカ
メレオン試験測定値20分、硫酸着色試験ではAPHA
35であった。また、得られた精製ブタノールを使用し
て実施例1と同様にして、精製酢酸ブチルを得た。得ら
れた、精製酢酸ブチルの硫酸着色試験の値はAPHA2
5であった。
【0020】(比較例1)実施例1で得られた缶出液
(C1)100重量部を、そのまま実段40段の蒸留塔
を設けたバッチ式蒸留装置の蒸留缶に供給し、塔頂圧7
60torr、還流比3で、塔底液温度120〜130
℃で低沸点成分を留出させた後、精製ブタノールを、同
じ塔頂圧及び還流比で、塔底液温度130〜140℃で
留出させた。得られた、精製ブタノールのカメレオン試
験測定値0分、硫酸着色試験ではAPHA150であっ
た。また、得られた精製ブタノールを使用して実施例1
と同様にして、精製酢酸ブチルを得た。得られた、精製
酢酸ブチルの硫酸着色試験の値はAPHA90であっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、カメレオン試験、硫酸
着色試験の優れた精製ブタノールが得られ、さらにこれ
を使用して品質の良い精製酢酸ブチルが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 67/08 C07C 67/08 69/14 69/14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトアルデヒドからアセトアルドール
    類を合成し、得られたアセトアルドール類を水素添加工
    程で水素添加して1,3−ブチレングリコールを製造す
    る際に、アセトアルドール類合成時の副生クロトンアル
    デヒドを、前記水素添加工程でアセトアルドール類と共
    に水添してブタノールを副生させ、得られた1,3−ブ
    チレングリコールから蒸留によりブタノールを含む留出
    分(A)を分離し、留出分(A)を蒸留して、低沸点成
    分(B)を分離除去した缶出液(C)を得、該缶出液
    (C)を化学処理をした後、さらに蒸留して低沸点成分
    (b)及び高沸点成分(c)を分離することを特徴とす
    るブタノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 化学処理が、水酸化ナトリウム処理、ソ
    ジウムボロハイドライド処理、オゾン処理、又はこれら
    の2以上の組み合わせ処理であることを特徴とする請求
    項1に記載のブタノールの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のブタノールを酢
    酸類と反応させることを特徴とする酢酸ブチルの製造方
    法。
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