JP2001213712A - 防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤 - Google Patents

防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に臭いがなく、防虫効果と共に十分な
防カビ効果を示し、かつ安定性等の面でも問題のない防
カビ剤組成物および防カビ防虫製剤を提供すること。 【解決手段】 成分(A)および(B) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド を含有する防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤並
びに上記成分の他、成分(C) (C)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート
および/またはオルトフェニルフェノール を含有する防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品、毛皮製
品などに用いられる新規な防カビ防虫剤組成物および防
カビ防虫製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ピレスロイド系化合物を有効成分とする
防虫剤は、実質的に臭いがないという特徴が好まれ、近
年広く使われている。代表的な製品は、ピレスロイド系
化合物をセルロースなどの多孔質担体に含浸担持したシ
ート状あるいは粒状製剤であり、プラスチックケースや
不織布袋などに収納して、引き出し、洋ダンス、クロー
ゼットなど比較的密閉性の高い容器のなかで使用され
る。これに適する有効成分は、揮散性のピレスロイド系
化合物であり、主にエムペントリンが用いられる。
【0003】また、別のタイプの製品としては、ピレス
ロイド系化合物を不織布などに塗布担持したフィルム状
製剤であり、防虫カバーなどとして開放空間でも使用さ
れる。この用途には、揮散性、非揮散性いずれのピレス
ロイド系化合物も用いられ、主な有効成分は、エムペン
トリン、フェノスリン、アレスリンなどである。
【0004】一方、2−フェノキシエタノールは、繊維
害虫の卵孵化抑制剤として有効であり、香りが特に穏や
かなため、ほとんど無臭に近い防虫剤を得るのに適して
いる。また、このものについては、ピレスロイド系化合
物と併用することにより、特定の時期の防虫効果を増強
できることが見いだされている(特開平11−2363
02号)。
【0005】上記の防虫剤等の製剤には、一般に付加成
分として、揮散性の防カビ剤が加えられている。これま
で使われてきた防カビ剤は、チモール、パラクロロメタ
キシレノール、オルトフェニルフェノールなどのフェノ
ール系化合物である。このほか、3−ヨード−2−プロ
ピニルブチルカーバメート(IPBC)が、揮散性防カ
ビ剤として有効であり、臭いもごく僅かでエムペントリ
ンなどの揮散性防虫剤とも併用できるとされている(特
開平5−85909号)。
【0006】しかし、これまでピレスロイド系化合物に
配合して使われてきた揮散性防カビ剤のうち、フェノー
ル系化合物はそれ自体フェノール特有の臭いをもってお
り、これを、ピレスロイド系化合物に多量に配合する
と、多少ともフェノール臭が生じ、実質的に臭いがない
という防虫剤の特徴が損なわれる。これを避けるために
配合量を減らすことも考えられるが、そうした場合、防
カビ効果は十分でないという問題が生じる。
【0007】一方、IPBCは、非フェノール系で臭い
は弱いが、ピレスロイド系化合物や2−フェノキシエタ
ノールに多量に配合した場合、熱により強く着色すると
いう問題があり、商品性や安定性の点で好ましくない。
また、2−フェノキシエタノールは、それ自体が防カビ
効果ももっているが、必ずしも十分なものとはいえな
い。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】したがって、実質的に
臭いがなく、防虫効果と共に十分な防カビ効果を示し、
かつ安定性等の面でも問題のない防カビ防虫剤、より詳
しくは、防カビ剤組成物および防カビ防虫製剤の提供が
求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ピレスロ
イド系化合物や2−フェノキシエタノールとともに、組
成物ないし製剤を調製した場合に、実質的に臭いがな
く、安定であり、かつ十分な防カビ効果を与えるのに適
する揮散性防カビ剤について、鋭意検索を行った。そし
てその結果、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フ
タルイミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチル
チオ−N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド
が、この条件を満足するものであることを見いだした。
【0010】また、防カビ成分として、安定性を損なわ
ない程度の量のIPBCおよび/または臭いが気になら
ない程度の量のオルトフェニルフェノールを加えること
によって、有効に作用するカビの範囲を広げ、防カビ効
果を向上できることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、つぎの成分(A)お
よび(B) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド を含有する防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤を
提供するものである。
【0012】また、本発明は、上記成分の他、つぎの成
分(C) (C)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート
および/またはオルトフェニルフェノール を含有する防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤を
提供するものである。
【0013】更に、本発明は、上記防カビ防虫製剤の製
造法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本明細書中において、防カビ防虫
剤組成物とは、有効量の防カビ成分および防虫成分を含
有する混合物をいい、防カビ防虫製剤とは、有効量の防
カビ成分および防虫成分を実際に使用できる形に調製し
た製剤をいう。また、実質的に臭いがないとは、調製さ
れた後の防カビ防虫製剤に、気になるような臭いがな
く、使用に当たっては臭いを無視しうる状態をいう。
【0015】本発明の防カビ防虫剤組成物や防カビ防虫
製剤において、防虫成分(A)として用いられるものは
ピレスロイド系化合物または2−フェノキシエタノール
である。これらは単独でも、また組み合わせて用いても
良い。2−フェノキシエタノールと組み合わせるピレス
ロイド系化合物の種類および両成分の比率を適当に選ん
で併用すれば、使用期間の前半あるいは後半の防虫効果
を増強することができ、長期間安定した防虫効果が期待
できる。
【0016】上記防虫成分(A)のうち、ピレスロイド
系化合物の例としては、エムペントリン、ノックスリ
ン、ピレスリン、アレスリン、フェノスリン、テトラメ
スリン、レスメスリン、ペルメトリン、トランスフルス
リン、プラレトリンなどが挙げられる。このうち、揮散
性ピレスロイドとしてはエムペントリンが、非揮散性ピ
レスロイドとしては、アレスリンおよびフェノトリン
が、効力、安定性などの点で特に好ましい。
【0017】一方、防カビ成分(B)のうち、N−(フ
ルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミドは、その一
般名がフルオロフォルペットであり、バイエル社からプ
リベントールA3の商品名で販売されている化合物であ
る。また、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N',N'
−ジメチル−N−フェニルスルファミドは、その一般名
がジクロフルアニドであり、同じくバイエル社からプリ
ベントールA4の商品名で販売されているものである。
【0018】本発明の防カビ防虫剤組成物において、防
虫成分(A)の配合量は、使用する成分、用途、有効期
間等を考慮した上で定めることができるが、一般には、
組成物の全組成中、10から99.9質量%(以下、単
に「%」で示す)程度であり、好ましくは、20から9
9.8%である。また、製剤中の防虫成分(A)の配合
量は、更に剤型や使用方法を考慮して適宜定めることが
できる。
【0019】一方、本発明での防カビ成分(B)の配合
量は、防虫成分と防カビ成分をあわせた合計量(以下、
「全有効成分量」という)の、0.01ないし20%、
好ましくは0.02ないし10%である。成分(B)
は、それ自体多少の臭いをもっているが、これらを配合
した防カビ防虫剤組成物あるいは防カビ防虫剤製剤は実
質的に臭いがない。
【0020】また、成分(B)の蒸気圧は10-6mmH
g/20℃以下であり、フェノール系の揮散性防カビ剤
が10-2ないし10-3mmHg/20℃のオーダーであ
るのに比べて、はるかに小さい。したがって、これを配
合すれば、成分(B)が早く揮散して防カビ効果が弱く
なるということがない。その結果、防カビ効果が大きく
長期間にわたって持続し、かつ実質的に臭いのない防カ
ビ防虫剤組成物等を得ることができる。
【0021】本発明の防カビ防虫剤組成物等には、必要
に応じて他の防カビ剤を加えることもできる。例えば、
安定性を損なわない程度の量のIPBC(成分(C))
および/または臭いが気にならない程度の量のオルトフ
ェニルフェノール(成分(D))を加えることによっ
て、有効に作用するカビの範囲を広げ、防カビ効果を向
上させることができる。このとき、成分(C)および成
分(D)の配合量は、それぞれ全有効成分量の0.01
ないし5%程度が適当である。
【0022】本発明の防カビ防虫剤組成物は、例えば、
防カビ成分(成分(B)並びに必要により成分(C)お
よび/または(D))を防虫成分(A)に溶解して調製
することができる。この場合、成分(B)中に不溶解性
不活性物質が含まれていることがあるので、ろ過あるい
は沈降分離処理を行った後に使用することが好ましい。
【0023】また、上記の防虫成分および防カビ成分の
他に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、ピレス
ロイド用共力剤、溶剤、香料等の任意成分を加えること
もできる。溶剤としては、炭化水素類、ハロゲン化炭化
水素類、グリコールエーテル類、ポリエチレングリコー
ル類などを使用できる。溶剤を加えれば、防虫成分
(A)に対する溶解度以上の防カビ成分を配合できる利
点もある。更に、2−フェノキシエタノールは、溶剤と
しての性質ももっているため、成分(A)として、これ
を単独で、あるいはピレスロイド化合物とともに用いる
ことは、成分(B)を溶解する上でも有効である。更に
また、香料を適宜加えれば、ほとんど臭いのない組成物
のみならず、微香を有する組成物や快い香りをもつ組成
物を得ることもできる。
【0024】かくして得られる液体状の防カビ防虫剤組
成物は、これをそのまま容器に入れて液体製剤とした
り、スプレー製剤とすることにより、防カビ防虫製剤と
することができる。また、吸い上げ芯で吸い上げて揮散
させる液芯型製剤、浸透透過性フィルムを有する容器に
入れフィルムを通して揮散させる製剤、あるいはゲル化
剤を加えてゲル製剤等とした防カビ防虫製剤とすること
もできる。
【0025】一方、固体製剤として本発明の防カビ防虫
製剤を調製する場合は、防虫成分(A)および防カビ成
分を、担体に担持せしめれば良い。この調製に当たって
は、上記の液状の防カビ防虫剤組成物を担体に担持して
もよいし、防虫成分と防カビ成分を別個に担体に担持し
てもよい。たとえば、防カビ成分を低沸点溶剤に溶解し
て担持し、溶剤を揮散させた後、防虫成分を担持しても
よい。また、防カビ成分を印刷によって担持した後、防
虫成分を担持せしめても良い。
【0026】このように、防カビ成分を担持した担体
に、防虫成分を担持することによって、防虫成分に対す
る溶解度以上の防カビ成分の担持が可能となり、その結
果防カビ効果を向上させることができる。
【0027】固体製剤を調製するために用いられる担体
としては、セルロース、レーヨン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、羊毛、タル
ク、クレー、素焼き、陶磁器粉などからなる粉末、顆
粒、錠剤、シート、マット、フェルト、スポンジ、板、
紙、織布、不織布、フィルム状などの多孔性または非多
孔性担体、トリイソプロピルトリオキサン、シクロドデ
カンなどの昇華性担体などを用いることができる。担持
の方法としては、滴下、散布、噴霧などによる含浸、塗
布、印刷、練り混みなどを挙げることができる。
【0028】上記のように、防カビ防虫剤組成物を使用
せず、防カビ防虫製剤を製造する場合にも、必要に応じ
て、防虫成分または防カビ成分の一方または双方に酸化
防止剤、紫外線吸収剤、ピレスロイド用共力剤、溶剤、
香料等を加えても良く、また、別の担体に別途担持せし
めてもよい。香料を適宜加えれば、実質的に臭いのない
製剤のみならず、微香を有する製剤や快い香りをもつ製
剤が得られることも、同様である。
【0029】かくして得られる固体製剤は、さらにプラ
スチックケースや不織布袋などに入れて使用することも
できる。
【0030】
【発明の効果】本発明の防カビ防虫剤組成物および防カ
ビ防虫製剤は、ほとんど臭いがなく、かつ安定である。
また、効力の持続期間が長い。
【0031】
【実施例】次に、実施例、比較例および試験例を挙げ、
本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例
等に何ら制約されるものではない。
【0032】実 施 例 1 下記組成の組成物100mgを、縦30mm、横40m
m、厚さ0.5mmのセルロース製多孔質担体に含浸さ
せ、シート状製剤を得た。得られた製剤は、ほとんど臭
いがなかった。
【0033】( 組 成 ) エムペントリン 98重量部 プリベントールA3 2重量部
【0034】実 施 例 2 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0035】( 組 成 ) エムペントリン 98重量部 プリベントールA4 2重量部
【0036】実 施 例 3 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0037】( 組 成 ) 2−フェノキシエタノール 98重量部 プリベントールA3 2重量部
【0038】実 施 例 4 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0039】( 組 成 ) 2−フェノキシエタノール 98重量部 プリベントールA4 2重量部
【0040】実 施 例 5 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0041】( 組 成 ) エムペントリン 48重量部 2−フェノキシエタノール 47重量部 プリベントールA3 5重量部
【0042】実 施 例 6 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0043】( 組 成 ) エムペントリン 46重量部 2−フェノキシエタノール 46重量部 プリベントールA4 8重量部
【0044】実 施 例 7 下記組成の組成物100mgを、縦1m、横1mのポリ
プロピレン製不織布に含浸し、フィルム状製剤を得た。
この製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0045】( 組 成 ) フェノスリン 99.8重量部 プリベントールA3 0.2重量部
【0046】実 施 例 8 10重量部のプリベントールA3を90重量部のアセト
ンに溶解して得た溶液100mgを、実施例1と同様の
セルロース製多孔質担体に含浸し、次いで室温に放置し
てアセトンを揮散させた。その後、さらにエムペントリ
ン90mgを含浸し、シート状製剤を得た。この製剤
は、ほとんど臭いがなかった。
【0047】実 施 例 9 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0048】( 組 成 ) エムペントリン 96重量部 プリベントールA3 2重量部 IPBC 2重量部
【0049】実 施 例 10 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0050】( 組 成 ) エムペントリン 96重量部 プリベントールA3 2重量部 オルトフェニルフェノール 2重量部
【0051】比 較 例 1 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、強いフェノール臭があった。
【0052】( 組 成 ) エムペントリン 98重量部 チモール 2重量部
【0053】比 較 例 2 下記組成の組成物100mgを、実施例1と同様のセル
ロース製多孔質担体に含浸し、シート状製剤を得た。こ
の製剤は、ほとんど臭いがなかった。
【0054】( 組 成 ) エムペントリン 46重量部 2−フェノキシエタノール 46重量部 IPBC 8重量部
【0055】試 験 例 実施例および比較例で得られた防カビ防虫製剤につい
て、以下のようにして防カビ試験、防虫試験、着色試験
および防カビ効果持続試験を行った。
【0056】(1)防カビ試験 直径50mm、高さ10mmのシャーレに、ポテトデキ
ストローズ寒天培地5mlを入れて固め、その上に、下
記のカビ胞子懸濁液10μlを接種した。このシャーレ
を、直径75mm、高さ120mmの腰高シャーレ(内
容積500ml)の底部に置いた。一方、腰高シャーレ
の蓋部に、試験する製剤を内側を向くように固定し、蓋
をかぶせて、25℃で96時間培養した。ただし、近傍
の対象物の防カビを目的とするフィルム状製剤(実施例
7)については、腰高シャーレは用いず、直径50m
m、高さ10mmのシャーレに、培地5mlを入れ、該
シャーレの蓋部に直径30mmの円型に切り出した製剤
を固定して蓋をかぶせ、他は同様にして試験を行った。
培養後、培地上のカビの成育状況を下記の基準で判定し
た。対照として、製剤を置かない試験も行った。この結
果を表1に示す。
【0057】[ 試験カビ胞子 ] アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)IFO
6341 ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)I
FO 6352
【0058】[ 防カビ評価基準 ] (アスペルギルス・ニガーについて) 評 点 成 育 状 況 0 : 菌体の生育を認めない。 1 : 菌体の生育直径10mm未満 2 : 菌体の生育直径10mm以上20mm未満 3 : 菌体の生育直径20mm以上30mm未満 4 : 菌体の生育直径30mm以上
【0059】(ペニシリウム・シトリナムについて) 評 点 0 : 菌体の生育を認めない。 1 : 菌体の生育直径5mm未満 2 : 菌体の生育直径5mm以上8mm未満 3 : 菌体の生育直径8mm以上11mm未満 4 : 菌体の生育直径11mm以上
【0060】[ 結 果 ]
【表1】
【0061】(2)防虫試験 内容積500mlのガラス製蓋付き容器の底部に、産卵
後1日のイガの卵20個を載せた1辺2.5cmの正方
形のサージを置いた。一方、容器の中に、針金でつくっ
た1辺30mm、高さ60mmの三角柱状の架台を入
れ、その上に試験する製剤を置いた。ただし、成分
(A)として非揮散性のピレスロイドを用いたシート製
剤(実施例7)については、製剤をシャーレの底部に置
き、その上に卵を載せた。蓋をかぶせて、温度25℃、
湿度60%RHで12日間保持したあと、蓋を開け、孵
化した卵の数を数えて、孵化率を算出した。対照とし
て、製剤を置かない試験も行った。この結果を表2に示
す。
【0062】[ 結 果 ]
【表2】
【0063】(3)組成物着色試験 組成物を温度60℃で12日間保存し、防カビ剤を加え
ない場合と比較して、着色状態を下記の基準で判定し
た。この結果を表3に示す。
【0064】[ 着色評価基準 ] 評 点 着 色 状 況 0 : 着色がほとんどない 1 : わずかに着色 2 : 強く着色
【0065】[ 結 果 ]
【表3】
【0066】(4)防カビ効果持続試験 実施例1および2の製剤、比較例1の製剤を40℃で4
0日間保存したのち、試験例1と同様にして防カビ試験
を行った。この試験でも対照として、製剤を置かない状
態で試験を行った。この結果を表4に示す。
【0067】[ 結 果 ]
【表4】
【0068】以上の結果から明らかなように、本発明の
防カビ防虫製剤は、害虫の孵化を防ぐと共にカビの発生
をも抑制するものであった。また、高温で保存しても、
着色はわずかであり、また、防カビ効果の低下も認めら
れなかった。以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 13/10 C14C 9/00 // C14C 9/00 A01N 53/00 502A (72)発明者 柴谷 治雄 東京都新宿区下落合1丁目4番10号 エス テー化学株式会社内 Fターム(参考) 4F056 AA01 CC10 CC44 CC53 CC67 FF18 4H011 AA03 AC05 BA04 BA06 BB03 BB06 BB07 BB15 BC19 DA07 DC10 DD06 DG03 DH10 4L033 AC10 BA07 BA44

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 つぎの成分(A)および(B) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド を含有する防カビ防虫剤組成物。
  2. 【請求項2】 つぎの成分(A)ないし(C) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド (C)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート
    および/またはオルトフェニルフェノール を含有する防カビ防虫剤組成物。
  3. 【請求項3】 ピレスロイド系化合物が、エムペントリ
    ン、フェノスリンまたはアレスリンから選ばれた1また
    は2以上の化合物である請求項第1項または第2項記載
    の防カビ防虫剤組成物。
  4. 【請求項4】 つぎの成分(A)および(B) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド を含有する防カビ防虫製剤。
  5. 【請求項5】 つぎの成分(A)ないし(C) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノール (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド (C)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート
    および/またはオルトフェニルフェノール を含有してなる防カビ防虫製剤。
  6. 【請求項6】 ピレスロイド系化合物が、エムペントリ
    ン、フェノスリンまたはアレスリンから選ばれた1また
    は2以上の化合物である請求項第4項または第5項記載
    の防カビ防虫製剤。
  7. 【請求項7】 成分(B) (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド を担持せしめた担体に、つぎの成分(A) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノール を更に担持せしめることを特徴とする防カビ防虫製剤の
    製造法。
  8. 【請求項8】 つぎの成分(B)および(C) (B)N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
    ミドおよび/またはN−ジクロロフルオロメチルチオ−
    N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド (C)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート
    および/またはオルトフェニルフェノール を担持せしめた担体に、つぎの成分(A) (A)ピレスロイド系化合物および/または2−フェノ
    キシエタノールをを更に担持せしめてなる防カビ防虫製
    剤の製造法。
  9. 【請求項9】 ピレスロイド系化合物が、エムペントリ
    ン、フェノスリンまたはアレスリンから選ばれた1また
    は2以上の化合物である請求項第7項または第8項記載
    の防カビ防虫製剤の製造法。
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JP2007063151A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 S T Chem Co Ltd 揮散性防黴剤組成物、防黴防虫剤組成物及び防黴防虫製剤並びにその製造方法
JP2010024178A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Dainippon Jochugiku Co Ltd 防黴防虫組成物及びこれを用いた防黴防虫方法

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