JP2001210491A - ストロボ充電回路 - Google Patents

ストロボ充電回路

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JP2001210491A
JP2001210491A JP2000020182A JP2000020182A JP2001210491A JP 2001210491 A JP2001210491 A JP 2001210491A JP 2000020182 A JP2000020182 A JP 2000020182A JP 2000020182 A JP2000020182 A JP 2000020182A JP 2001210491 A JP2001210491 A JP 2001210491A
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charging
voltage
capacitor
circuit
control
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Application number
JP2000020182A
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English (en)
Inventor
Keiichi Tsuchida
啓一 土田
Hisaaki Ishimaru
寿明 石丸
Yasunori Kudo
泰則 工藤
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池電圧の低下が少なく、充電の効率も良いス
トロボ充電回路を提供すること。 【解決手段】制御回路CPUは、抵抗Rに発生する電
圧を内蔵のA/D回路にてモニタすることでストロボ発
光用のメインコンデンサCの充電電圧を検出する。こ
の充電電圧検出時には、制御回路CPUは、第一のスイ
ッチング素子FETをオン/オフ動作させることで、
充電回路のシングル動作により、メインコンデンサC
の充電を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのストロボ
発光用のコンデンサに発光エネルギを充電するストロボ
充電回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラのストロボ発光用のコ
ンデンサに発光エネルギを充電するストロボ充電回路が
各種提案されている。
【0003】例えば、特開平8−203688号公報に
は、電池により一次巻線に入力された電圧を昇圧して二
次巻線に出力する昇圧トランスと、上記一次巻線側の回
路に設けられ、入力電圧をオンオフするスイッチ素子
と、このスイッチ素子を周期的にオンオフ駆動すること
により上記昇圧トランスに昇圧動作を行わせる昇圧制御
手段と、上記二次巻線側の回路に設けられ、上記二次巻
線を流れる電流を整流してストロボ発光用のコンデンサ
に供給する整流手段とからなり、電池電圧が予め設定さ
れた一定値未満の場合は、それが上記一定値以上の場合
よりも上記スイッチ素子のオン時間を短くするように上
記昇圧制御手段を構成した充電回路が開示されている。
【0004】即ち、この公報に開示された充電回路で
は、昇圧トランスの一次巻線を複数にし、それぞれの一
次巻線の入力電圧をオンオフするために複数のスイッチ
ング素子を設けて、電池電圧が予め設定された一定値以
上の場合は、それら複数のスイッチング素子を交互にオ
ンオフ駆動する、所謂プッシュプル制御を行うことで上
記昇圧トランスに昇圧動作を行わせるようにしている。
【0005】これに対して、電池電圧が上記一定値未満
の場合には、それら複数のスイッチング素子のうちいず
れかのみをオンオフ駆動する、所謂シングル動作させる
ことで、コンデンサの充電速度を抑制し、電池電圧の落
ち込みを未然に防ぐようにしている。そして、コンデン
サの充電が進み、コンデンサの充電電圧が所定値に達し
た場合、即ち充電負荷が軽くて電池電圧の落ち込みが生
じにくい場合には、上記プッシュプル制御によって充電
を行うことで、充電時間を短縮するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カメラにお
いては、コンデンサ電圧がストロボ発光可能電圧に達し
たならば、発光の為の制御も同時に行ったり、コンデン
サ電圧を測定しながらその他の動作も行わなければなら
ない場合がある。しかしながら、上記公報に開示の充電
回路では、発光可能電圧に達してもプッシュプル制御に
より全速力で充電を行うため電池電圧が速く消耗してし
まい、電池電圧が低下すると上記のようなストロボ以外
の制御に支障をきたしてしまう。
【0007】また、上記公報に開示の充電回路では、発
光可能電圧に達してもなお全速力で充電を行うため、充
電時間は早いが、せっかくフル充電を行っても、カメラ
の電源スイッチをオフした場合、コンデンサに蓄えた電
荷が漏れて無くなってしまい、早く充電した分結果的に
多くの電荷を漏らしてしまうことになる。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、電池電圧の低下が少なく、充電の効率も良いストロ
ボ充電回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明によるストロボ充電回路
は、ストロボ発光用のコンデンサに発光エネルギを充電
するストロボ充電回路であって、複数の一次巻線に入力
された電圧を昇圧して二次巻線に出力する昇圧回路と、
上記複数の一次巻線に流れるそれぞれの電流を制御する
複数のスイッチング素子と、上記ストロボ発光用のコン
デンサの充電電圧を検出する充電電圧検出回路と、を具
備し、上記充電電圧検出回路によって上記コンデンサの
電圧を検出する際の上記コンデンサの充電時には、上記
複数のスイッチング素子のうちいずれかのスイッチング
素子のみを駆動させることを特徴とする。
【0010】即ち、請求項1に記載の発明のストロボ充
電回路によれば、充電電圧を検出する時に行う充電時
は、充電方式をシングル制御で行うようにしているの
で、電池電圧の低下が少なく、充電を効率良く行える。
【0011】また、請求項2に記載の発明によるストロ
ボ充電回路は、キセノン管に発光用のエネルギを蓄える
メインコンデンサと、上記キセノン管のトリガ用のエネ
ルギを蓄えるトリガコンデンサとを充電するためのスト
ロボ充電回路であって、複数の一次巻線を含み、この複
数の一次巻線に入力された電圧を昇圧して二次巻線に出
力する昇圧回路と、上記複数の一次巻線に流れるそれぞ
れの電流を制御する複数のスイッチング素子と、上記二
次巻線に接続され、上記二次巻線を流れる電流を全波整
流して上記メインコンデンサ及び上記トリガコンデンサ
に供給する整流回路と、を具備し、上記キセノン管発光
前の上記トリガコンデンサの充電時には、上記複数のス
イッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子のみ
を駆動させることを特徴とする。
【0012】即ち、請求項2に記載の発明のストロボ充
電回路によれば、キセノン管発光前のトリガコンデンサ
の充電時には、充電方式をシングル制御で行うようにし
ているので、電池電圧の低下が少なく、充電を効率良く
行える。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0014】図1の(A)は、その構成を示す図で、該
ストロボ充電回路は、昇圧トランスTを備える。この
トランスTは、直列に接続された第一及び第二の一次
巻線P,Pと、二次巻線Sとからなるものであり、
第一の一次巻線Pの巻き数は、第二の一次巻線P
巻き数よりも多く構成されている。ここで、第一の一次
巻線Pの巻き終わり側に第二の一次巻線Pの巻き始
め側が接続されており、それらの接続点に、電池Eが接
続されている。
【0015】また、第一の一次巻線Pの巻き始め側は
第一のスイッチング素子FETの電流経路を介してグ
ランドに接続されており、同様に、第二の一次巻線P
の巻き終わり側は第二のスイッチング素子FETの電
流経路を介してグランドに接続されている。第一のスイ
ッチング素子FETのゲートは制御回路CPUの第一
の制御信号出力端子CHG1に接続され、また、第二の
スイッチング素子FETのゲートは上記制御回路CP
Uの第二の制御信号出力端子CHG2に接続されてい
る。この制御回路CPUは、その電源入力端子Ein
接続された上記電池Eを駆動電源として使用する。
【0016】一方、昇圧トランスTの二次巻線Sに
は、全波整流を行うブリッジダイオードBDiが接続さ
れ、このブリッジダイオードBDiの出力端子とグラン
ドとの間に、逆流防止用のダイオードDiとストロボ発
光用のエネルギを蓄えるメインコンデンサCが接続さ
れている。
【0017】また、これらダイオードDi及びメインコ
ンデンサCと並列に、上記ブリッジダイオードBDi
の出力端子とグランドとの間に、充電電圧検出用の抵抗
及びRの直列接続が配されており、それら2つの
抵抗RとRの間が、上記制御回路CPUの検出端子
STに接続されている。
【0018】更に、被写体に光を照射するキセノン管X
eと光量を制御するスイッチング素子IGBTとの直列
接続が上記メインコンデンサCの両端間に接続されて
いる。このキセノン管Xeのトリガ回路は、上記ブリッ
ジダイオードBDiとダイオードDiとの間から電力の
供給を受けるトリガコンデンサCとトリガコイルT
とからなる。上記スイッチング素子IGBTのゲート
は、制御回路CPUの第三の制御信号出力端子STON
に接続されている。
【0019】なお、上記制御回路CPUは、上記スイッ
チング素子FET,FETの制御、コンデンサ電圧
の検出、発光制御、等を行うものであり、本実施の形態
に係るストロボ充電回路が適用されるカメラの制御回路
をそのまま利用することができる。
【0020】次に、このような構成における動作を、図
1の(B)に示す信号波形図を参照して説明する。
【0021】カメラのメイン電源をオンしたときの初期
状態として、メインコンデンサCの電圧は0[V]で
ある。そこで、このメインコンデンサCを充電するた
めに、制御回路CPUは、同図に区間Iで示すような制
御を行う。
【0022】即ち、第一の制御信号出力端子CHG1よ
りオン信号を出力する。これにより、第一のスイッチン
グ素子FETがオンし、トランスTの第一の一次巻
線P に電流が流れる。この一次巻線Pに電流が流れ
ると、電流変化(di/dt)に応じた起電力がトラン
スTに発生する。この発生した起電力がトランスT
の2次巻線Sに伝達される。そして、ブリッジダイオー
ドBDiを通して、このトランスTの巻比倍に昇圧さ
れた電流がメインコンデンサCに流れ、電荷が蓄えら
れる。この時、トランスTでは、基本式 I=N*I (但し、Nはトランス巻数比) より、一次電流と二次電流が相似形となる。
【0023】しかし、発生した起電力をすべて放出する
と、二次電流は無くなるが、一次側は抵抗体として電流
を流し続ける。即ち、上記基本式の関係が成り立たなく
なる。よって、二次電流がゼロになる前に、強制的に、
一次電流をカットすれば良い。そこで、第一の制御信号
出力端子CHG1よりオン信号を出力してから二次電流
がゼロになる前の時間を予め制御回路CPU内にあるE
EPROM等の記憶回路(図示せず)に記憶しておき、
その時間になると、第一の制御信号出力端子CHG1か
らオフ信号を出力する。
【0024】これにより、第一の一次巻線Pの電流が
止まるが、そのとき、該一次巻線P に逆方向の電流変
化(−di/dt)が生じ、それに応じた逆起電力がト
ランスTに発生する。そして、この発生した逆起電力
が二次巻線Sに伝達される。この二次側は、ダイオード
のブリッジ接続であるため、この逆方向の電流もコンデ
ンサCに流れ、電荷を蓄えることができる。この逆起
電力による充電(これを、フライバックによる充電と称
する)は、発生エネルギがオン時よりも小さいため、短
い時間しか充電されない。よって、オフ時間はオン時間
より短くて良い。第一の制御信号出力端子CHG1から
のオン信号の時間の設定同様、二次電流がゼロになる前
の時間を予め制御回路CPU内にあるEEPROM等の
記憶装置に記憶しておき、その時間になったならば、上
記初期状態へ戻る、即ち、再びオンする。
【0025】このような充電方法を、プッシュプル充電
回路のシングル動作と呼ぶ。
【0026】以上のように、区間Iにおいては、第一の
制御信号出力端子CHG1からの信号のオン/オフを繰
り返すことで、メインコンデンサCに充電を行う。
【0027】なお、充電における消費電流It[A・
Sec]は、 It=NIt=NCV で表すことができる。なお、 It:トランス一次電流量 It:トランス二次電流量 N:トランス巻数比 C:メインコンデンサCの容量 V:充電電圧 である。
【0028】即ち、巻数比の小さなトランスを用いて充
電させた方が、巻数比の大きなトランスで充電させるよ
りも、電池Eから取り出す電流量(電荷量)が少ないこ
とがわかる。但し、VN=Vであるので、昇圧でき
る電圧値は低い。
【0029】本実施の形態では、第一の一次巻線P
は、第二の一次巻線Pよりも巻数を多くしているの
で、巻数比は小さい。従って、消費電流が少ない充電を
行っているものである。
【0030】また、メインコンデンサCの電圧が低い
と、トランスTの一次側に流れる電流は多く、電圧が
上昇するに従って電流が下がってくる。このように一次
電流が多いと、電池電圧の低下が大きく、制御回路CP
Uの駆動電圧を下回って、システムに悪影響を及ぼす恐
れがある。しかしながら、本実施の形態では、上記のよ
うにシングル制御を行うことで、一次電流がオフしてい
る期間ができるため、トータルの電池電圧低下が緩和さ
れ、安定した電圧が確保できる。
【0031】また、第一の制御信号出力端子CHG1が
オフしている期間、二次巻線Sは逆起電力によって充電
を行っているので、効率の良い充電となる。
【0032】なお、メインコンデンサCの充電中、制
御回路CPUは、抵抗Rに発生する電圧を内蔵のA/
D回路(図示せず)にてモニタしている。ここで、抵抗
とRの値は予め調整してあり、抵抗Rに加わる
電圧の抵抗比((R+R)/R)倍の電圧がメイ
ンコンデンサCに印可されている。よって、制御回路
CPUは、モニタした抵抗Rに発生する電圧より、メ
インコンデンサCの電圧を知ることができる。なお、
ダイオードDiは、メインコンデンサCに蓄えられた
電荷が抵抗R,Rの直列体を通して放出されるのを
防止するために設けられている。
【0033】而して、シングル制御を行って、上記のよ
うにメインコンデンサCの充電電圧を検出した結果、
図2の(A)に示す所定電圧Va[V]に達したなら
ば、そのシングル制御を終了させる。
【0034】そして、制御回路CPUは、図1の(B)
における区間IIに示すように、第一の制御信号出力端子
CHG1と第二の制御信号出力端子CHG2とを交互に
オン/オフさせることにより、所謂プッシュプル制御の
充電を行わせる。
【0035】即ち、まず最初に、第一の制御信号出力端
子CHG1よりオン信号を出力し、制御回路CPU内の
不図示の記憶回路に記憶された所定時間に達したところ
で該第一の制御信号出力端子CHG1をオフし、それと
同時に、第二の制御信号出力端子CHG2よりオン信号
を出力する。すると、第二のスイッチング素子FET
がオンし、第二の一次巻線Pに電流が流れ、先に説明
した逆起電力による充電と同じ状態となって、メインコ
ンデンサCへの充電が行われる。この第二の制御信号
出力端子CHG2のオン時間は、上記第一の制御信号出
力端子CHG1のオン時間と同じ時間である。
【0036】そして、上記と同様にして充電電圧の検出
が行われ、メインコンデンサCの電圧が図2の(A)
に示すような第一の既定値Vb[V]に達すると、この
プッシュプル制御による充電を終了させる。なお、この
第一の規定値Vbは、ストロボ発光可能電圧である。ま
た、このプッシュプル動作区間では、トランスTの各
一次巻線P,Pの巻数が異なるが、各巻線ともこの
第一の規定値Vbに達することが可能な巻数比となるよ
うに設定してあるので、充電には何ら問題は無い。
【0037】プッシュプル動作では、各一次巻線P
を交互にオンさせて充電を行っているので、充電時
間の早い充電回路である。そして、メインコンデンサC
の充電電圧が発光可能電圧である上記第一の規定値V
b[V]に達したならば、制御回路CPUは、図1の
(B)における区間IIIに示すように、第一の制御信号
出力端子CHG1をオフとし、第二の制御信号出力端子
CHG2よりオン/オフ信号を出力して、該第二の制御
信号出力端子CHG2の信号によるシングル制御を行
い、メインコンデンサCに充電を行う。
【0038】このシングル制御による充電は、図2の
(A)に示すように、発光可能電圧である上記第一の規
定値Vb[V]から充電完了電圧である第二の規定値V
c[V]まで行う。
【0039】即ち、発光可能電圧に達してからの充電に
は、充電スピードはあまり要求されない。しかし、発光
可能電圧付近での発光量と充電完了電圧付近での発光量
では光量に差があり、充電電圧は高い方が好ましい。一
方、発光可能電圧に達すると発光の準備のため、オート
フォーカス等のストロボ充電以外の回路を動作しなけれ
ばならず、そのため、電池電圧を低下させてはならな
い。そこで、この区間IIIのように、シングル制御で充
電を行うものである。
【0040】シングル制御で充電を行った場合の電池E
の電圧変化を図2の(B)に、また、プッシュプル制御
で充電を行った場合の電池Eの電圧変化を図2の(C)
に示す。これらの図より理解されるように、シングル制
御の電池電圧の低下は、プッシュプル制御に比べ小さ
い。
【0041】また、シングル制御を行っているため、フ
ライバックの充電の効率は良い。
【0042】そして、メインコンデンサCの電圧が充
電完了電圧である第二の規定値Vc[V]達したなら
ば、図1の(B)における区間IVのように、制御回路C
PUは、第一及び第二の制御信号出力端子CHG1,C
HG2を共にオフとして、充電を終了する。
【0043】なお、区間I及びIIIにおけるシングル制
御では、第一及び第二の制御信号出力端子CHG1,C
HG2の何れかがオン/オフされれば良いものであり、
図1の(B)に示した例に限定されるものではない。し
かし、メインコンデンサCの電圧が低い時には巻数の
多い一次巻線を用いてシングル制御させたほうが、消費
電流の少ない充電が可能となるので、より好ましい。
【0044】以上のメインコンデンサCの充電は、カ
メラの電源スイッチのオン時に開始されるものである。
このとき、上記メインコンデンサCと共に、同様にし
てトリガコンデンサCも充電される。
【0045】そして、充電完了後も、メインコンデンサ
に蓄えられた電荷は、前述したように、ダイオード
Diによって、抵抗R,Rの直列体を通して放出さ
れるのが防止されている。これに対して、トリガコンデ
ンサCの電圧は、抵抗R,Rを通して放電されて
しまう。従って、ストロボ発光が必要な時は、再度、こ
のトリガコンデンサCに充電を行う必要がある。
【0046】即ち、制御回路CPUは、図3の(A)に
示すように、第一の制御信号出力端子CHG1よりオン
/オフ信号を出力し且つ第二の制御信号出力端子CHG
2はオフのままとする、前述したようなシングル制御を
行って、トリガコンデンサC に充電を行う。このよう
な発光前の充電をプリ充電と呼ぶ。ここで、トリガコン
デンサCの容量は、メインコンデンサCに比べて非
常に小さい。これにより、このプリ充電は、極めて短時
間で問題無いものである。
【0047】そして、このプリ充電が終了したならば、
制御回路CPUは、第三の制御信号出力端子STON
子よりオン信号を出力して、スイッチング素子IGBT
をオンさせる。
【0048】これにより、トリガコンデンサCに蓄え
られた電荷が、トリガコンデンサC →スイッチング素
子IGBT→トリガコイルTの一次巻線と流れる。ト
リガコイルTの一次側に電流が流れると、二次側にエ
ネルギが伝達され、キセノン管Xeの表面に高電圧を印
加する。こうしてキセノン管Xeにトリガが印加される
と、キセノン管Xeの抵抗値が低下し、メインコンデン
サCに蓄えられた電荷を放出することでキセノン管X
eが発光する。
【0049】そして、第三の制御信号出力端子STON
のオン時間が制御回路CPU内の計時回路(図示せず)
により所定時間に達したことが判定されると、制御回路
CPUは、上記第三の制御信号出力端子STONよりオ
フ信号を出力し、スイッチング素子IGBTをオフさせ
て、発光を停止させる。
【0050】このようなプリ充電をシングル制御で行っ
た場合の電池Eの電圧変化も、前述したメインコンデン
サCの充電の場合と同様に、図2の(B)に示すよう
になり、プッシュプル制御で行った場合に比べて、電池
電圧の低下は小さい。
【0051】また、ストロボを発光させる時は、制御回
路CPUやカメラのAF回路(図示せず)など、ストロ
ボの発光と同時に駆動している部分があると、プリ充電
による電池電圧降下により、必要な電圧が確保できない
恐れがある。即ち、プッシュプル制御を行ったのでは、
制御回路CPUに必要な電圧を確保できないことがある
が、本実施の形態のようにシングル制御を行えば、その
ような恐れを低減できる。
【0052】なお、このプリ充電においても、シングル
制御を行う場合、第一及び第二の制御信号出力端子CH
G1,CHG2のいずれかを制御すれば良いものであ
り、図3の(A)に示した例に限定されるものではな
い。
【0053】また、図3の(B)は、制御回路CPUの
動作において、各種のタイミングでコールされる、上記
メインコンデンサCの充電電圧チェックのサブルーチ
ンのフローチャートを示している。
【0054】即ち、まず、制御回路CPUは、第一のス
イッチング素子FETをオン/オフ動作させ、充電回
路のシングル動作を起動させる(ステップS1)。そし
て、一定時間待ち時間を設け、トリガコンデンサC
電圧が上昇し、メインコンデンサCの電圧に等しくな
るのを待つ(ステップS2)。
【0055】その後、抵抗Rに発生した電圧を制御回
路CPU内にてA/D変換する(ステップS3)。次
に、充電回路のシングル制御を停止させる(ステップS
4)。そして、上記ステップS3でA/D変換した値
を、制御回路CPU内の不図示記憶手段に記憶させた後
(ステップS5)、該サブルーチンを抜ける。
【0056】このように、充電電圧測定のための充電を
シングル制御で行うことにより、電池電圧の低下が少な
く、誤動作することのないカメラを提供できる。
【0057】以上のように、本実施の形態のストロボ充
電回路では、メインコンデンサCの電圧が低い時や発
光前の短時間の充電、またメインコンデンサCの電圧
がストロボ発光可能電圧から充電完了電圧の間にある場
合に、充電をシングル制御で行うことにより、電池電圧
の低下が少なく、消費電流の少ない充電が可能となる。
【0058】また、シングル制御時の制御信号のオン/
オフの時間を各々設けることにより、充電時間が短く、
充電効率の良い充電回路が提供できる。
【0059】さらに、昇圧トランスTの二つの一次巻
線の巻数を各々設定し、メインコンデンサCの電圧が
低い時には巻数の多い一次巻線を用いてシングル制御さ
せることで、消費電流の少ない充電が可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
コンデンサの充電電圧を検出する時や、コンデンサ電圧
がストロボ発光可能電圧に達したならば、シングル制御
で充電を行うようにすることで、電池電圧の低下が少な
く、充電の効率も良いストロボ充電回路を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施の形態に係るストロボ
充電回路の構成を示す図であり、(B)は(A)中の制
御回路の第一及び第二の制御信号出力端子から出力され
る信号の波形図である。
【図2】(A)はメインコンデンサの充電電圧の変化を
説明するための図、(B)はシングル制御で充電を行っ
た場合の電池の電圧変化を示す図であり、(C)はプッ
シュプル制御で充電を行った場合の電池の電圧変化を示
す図である。
【図3】(A)はプリ充電を説明するための波形図であ
り、(B)はメインコンデンサの充電電圧チェックのサ
ブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
BDi ブリッジダイオード C メインコンデンサ C トリガコンデンサ CHG1,CHG2,STON 制御信号出力端子 CPU 制御回路 Di ダイオード E 電池 Ein 電源入力端子 FET,FET,IGBT スイッチング素子 P,P 一次巻線 R,R 抵抗 S 二次巻線 T 昇圧トランス T トリガコイル VST 検出端子 Xe キセノン管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 泰則 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H053 BA09 BA10 3K098 AA01 AA10 AA20 BB05 BB09 BB14 BB20 5H730 AA14 AS18 BB21 BB25 BB57 DD04 EE04 FD01 FF09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ発光用のコンデンサに発光エネ
    ルギを充電するストロボ充電回路において、 複数の一次巻線に入力された電圧を昇圧して二次巻線に
    出力する昇圧回路と、 上記複数の一次巻線に流れるそれぞれの電流を制御する
    複数のスイッチング素子と、 上記ストロボ発光用のコンデンサの充電電圧を検出する
    充電電圧検出回路と、 を具備し、 上記充電電圧検出回路によって上記コンデンサの電圧を
    検出する際の上記コンデンサの充電時には、上記複数の
    スイッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子の
    みを駆動させることを特徴とするストロボ充電回路。
  2. 【請求項2】 キセノン管に発光用のエネルギを蓄える
    メインコンデンサと、上記キセノン管のトリガ用のエネ
    ルギを蓄えるトリガコンデンサとを充電するためのスト
    ロボ充電回路において、 複数の一次巻線を含み、この複数の一次巻線に入力され
    た電圧を昇圧して二次巻線に出力する昇圧回路と、 上記複数の一次巻線に流れるそれぞれの電流を制御する
    複数のスイッチング素子と、 上記二次巻線に接続され、上記二次巻線を流れる電流を
    全波整流して上記メインコンデンサ及び上記トリガコン
    デンサに供給する整流回路と、 を具備し、 上記キセノン管発光前の上記トリガコンデンサの充電時
    には、上記複数のスイッチング素子のうちいずれかのス
    イッチング素子のみを駆動させることを特徴とするスト
    ロボ充電回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008182801A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Casio Comput Co Ltd 充電制御装置、及び充電制御方法、充電制御プログラム

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