JP2001210232A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

Info

Publication number
JP2001210232A
JP2001210232A JP2000020077A JP2000020077A JP2001210232A JP 2001210232 A JP2001210232 A JP 2001210232A JP 2000020077 A JP2000020077 A JP 2000020077A JP 2000020077 A JP2000020077 A JP 2000020077A JP 2001210232 A JP2001210232 A JP 2001210232A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
hole
shadow mask
manufacturing
etching solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000020077A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Tanaka
聡 田中
Ryuji Ueda
龍二 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2000020077A priority Critical patent/JP2001210232A/ja
Publication of JP2001210232A publication Critical patent/JP2001210232A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャドウマスクのスジムラの発生を抑制し、開
口マスクの貫通孔のエッジ形状が良好で、電子ビーム透
過率のバラツキの少ないシャドウマスクの製造方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】長尺状のFe−Ni系のインバー合金から
なる金属基材21を塩化第二鉄溶液からなるエッチング
液を用いて両面からエッチングを行い、小孔マスク25
及び大孔マスク26からなる開口マスクを形成するシャ
ドウマスクの製造方法において、前記小孔マスク25を
形成する際のエッチング液として、液温が70℃以上、
前記液温での比重が1.51以上である第一のエッチン
グ液を用い、前記大孔マスク26を形成する際のエッチ
ング液として、液温が55℃以上65℃以下、前記液温
での比重が1.45以上1.50以下である第二のエッ
チング液を用いてシャドウマスクを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビ、コンピュー
ターなどのカラーディスプレーのブラウン管中に用いら
れるシャドウマスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、シャドウマスクの高精度高精細
化、大画面化が進み、シャドウマスクの金属基材として
従来主に使用されてきた純鉄(アルミキルド鋼)に替わ
り、室温での熱膨張係数が純鉄(アルミキルド鋼)に比
べ極めて低く、シャドウマスクの開口マスク(電子ビー
ム透過孔)の位置精度を温度に依存せず正確に保つこと
のできるFe−Ni(36重量%)合金(いわゆるイン
バー合金)をはじめとする低熱膨張特性を有するFe−
Ni系合金を使用する必要が生じている。
【0003】Fe−Ni系合金は熱膨張による開口マス
ク(電子ビーム透過孔)の位置ズレの極めて少ない金属
材料であるが、金属基材の板材製造過程でNi偏析部と
非偏析部が生じ、それが微妙なエッチング状態の違いに
起因するとみられる圧延方向に平行なスジ状のムラ(以
下、スジムラという)が発生し、シャドウマスクの品質
低下に繋がり問題となっている。このスジムラは図3に
示すシャドウマスク100のマスク領域101全体を見
たときにスジ状にかすかに見えるもので、スジムラを判
断するにはかなりの熟練を要する。
【0004】こうしたスジムラを抑制する方法として特
開平7−207415号公報、特公平7−78270号
公報及び特公平7−116558号公報等で、金属材料
中のNi等の元素の偏析を低減する方法が提案されてい
るが、製造工程上、安定的にNi等の元素の偏析発生を
完全に回避することは困難であり、スジムラ発生を完全
に無くすことは困難である。
【0005】図2(a)にシャドウマスク100の開口
マスクの一例を示す拡大平面図を、図2(b)に開口マ
スクの拡大平面図をA−A線で切断した拡大断面図を示
す。スジムラは、小孔マスク25と大孔マスク26の交
点である貫通孔27のエッジ部分27aの形状がギザつ
いた状態になっており、その状態の開口マスクが圧延方
向に並ぶとスジムラとして見える。開口マスクの貫通孔
27のエッジ部分27aの形状のギザつきはエッチング
状態(特に小孔側)に依存し、従来使用されている比較
的高速エッチングが可能な液温60〜70℃、その温度
での比重1.50以下の条件下で、貫通孔27のエッジ
部分27aの形状がギザついた状態となることが判明し
ており、電子ビーム透過率のシャドウマスク面内の分布
へ与える影響も大きい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、シャドウマス
クのスジムラの発生を抑制し、開口マスクの貫通孔のエ
ッジ形状が良好で、電子ビーム透過率のバラツキの少な
いシャドウマスクの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、長尺状の
金属基材を塩化第二鉄溶液からなるエッチング液を用い
て両面からエッチングを行い、小孔マスク及び大孔マス
クからなる開口マスクを形成するシャドウマスクの製造
方法において、前記小孔マスクを形成する際のエッチン
グ液として、液温が70℃以上、前記液温での比重が
1.51以上である第一のエッチング液を用い、前記大
孔マスクを形成する際のエッチング液として、液温が5
5℃以上65℃以下、前記液温での比重が1.45以上
1.50以下である第二のエッチング液を用いることを
特徴とするシャドウマスクの製造方法としたものであ
る。
【0008】また、請求項2においては、前記金属基材
としてNi30〜50質量%、残部をFeを主体とする
Fe−Ni系合金を用いることを特徴とする請求項1記
載のシャドウマスクの製造方法としたものである。
【0009】さらにまた、請求項3においては、前記金
属基材の開口マスクの貫通孔の形状が円形状であること
を特徴とする請求項1または請求項2記載のシャドウマ
スクの製造方法としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では開口マスクの貫通孔の
エッジ形状がエッチング条件に起因していることに着目
し、発明者等は一般的に化学エッチング工程に用いられ
る塩化第二鉄溶液での化学エッチング条件の検討を行っ
た。因子としては、エッチング条件の中でも塩化第二鉄
エッチング液の温度、比重を選択し各種比較実験を行
い、エッチング条件とスジムラの発生及び貫通孔形状に
ついて比較検討を行った。スジムラ発生状態に付いては
目視による判定を行い、貫通孔形状に付いては開口マス
クの顕微鏡等による拡大形状評価を行った。
【0011】塩化第二鉄エッチング液の温度を55〜8
5℃、比重を1.45〜1.54の間で変化させ図4
(a)〜(f)に示すような工程でシャドウマスクを作
製し、スジムラの発生状態及び開口マスクの形状評価を
行った。その結果を図1に示す。スジムラについてはわ
ずかにスジムラが認識できるレベルをレベル1、はっき
りスジムラが認識できるレベルをレベル4として4段階
で評価した。図1の結果から分かるように、スジムラの
発生状態については、スジムラレベルの段階評価の結果
図1の右下の高温、低比重領域でスジムラレベルが小と
なっているが、この領域ではエッチング表面が極度に粗
面化されており、エッチング面粗さの点で実用領域でな
いことが判明した。
【0012】図1の右下領域を除いてスジムラレベルが
低く、貫通孔形状の良好な領域を検討した結果小孔マス
ク側のエッチング条件として、塩化第二鉄エッチング液
の温度が70℃以上、同温度での比重が1.51以上の
条件域が、小孔マスク側のエッチング条件として、塩化
第二鉄エッチング液の温度が55℃以上68℃以下、同
温度での比重が1.45以上1.50以下という条件域
でスジムラの発生が少なくなり、且つ開口マスクの貫通
孔形状が良好であることが判明した。ここで、スジムラ
は小孔マスク側に比べ、エッチング表面が比較的観察し
やすい大孔マスク側に観察されるのがそのほとんどであ
ることも分かった。
【0013】また、本課題の一つである開口マスクの貫
通孔の形状については、小孔マスク側のエッチング条件
に大きく影響される。すなわち、塩化第二鉄エッチング
液の温度が70℃以上、同温度での比重が1.51以
上、好ましくは1.51〜1.53で、この条件は大孔
マスク側のエッチング条件にほとんど影響されないた
め、上記条件を同時に満たすことにより、スジムラの発
生が抑制され、且つ開口マスクの貫通孔の形状が良好で
あるシャドウマスクを得ることができる。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明のエッチング条件で
作製したシャドウマスクの製造方法について説明する。
図4(a)〜(e)は、本発明によるシャドウマスク製
造方法の一実施例を示すシャドウマスクの開口マスクの
構成断面図である。まず、板厚130μmのインバー合
金基板(YET36:日立金属(株)製)からなる金属
基材21の両面に重クロム酸アンモニウムを1重量%添
加した水溶性レジスト(FR−17:富士薬品工業
(株))を、ディップコーティングにより塗布し、60
℃・30分の乾燥を行い、感光層22を形成した(図4
(a)参照)。
【0015】次に、金属基材21の感光層22に、パタ
ーンを描いたネガ型のフォトマスクを通して、3kWの
超高圧水銀灯で1500mJ/cm2の露光量で露光
し、一般の上水を0.1MPaの圧力で90秒間スプレ
ー現像を行い、小孔パターン23及び大孔パターン24
を有する小孔レジストパターン22a及び大孔レジスト
パターン22bを形成した(図4(b)参照)。ここ
で、小孔パターン23及び大孔パターン24は、小孔用
が直径100μm、大孔用が直径140μmの円形状パ
ターンを用いた。
【0016】次に、金属基材21の大孔レジストパター
ン22b側にプラスチックフイルム等を貼着しエッチン
グ液に対する保護膜31を形成し、金属基材21の小孔
レジストパターン22b側から、比重1.515、温度
75℃の塩化第二鉄溶液からなる第一のエッチング液を
0.3MPaの圧力で3分間スプレーエッチングするこ
とにより、小孔マスク25を形成した(図4(c)参
照)。
【0017】次に、金属基材21の小孔マスク25側に
耐食性ニス(アロニックスM−5400:東亞合成化学
工業製)をロールコーターにより塗布し、乾燥、硬化し
て膜厚30μmの耐蝕樹脂層32を形成した(図4
(d)参照)。
【0018】次に、金属基材21の大孔レジストパター
ン22b側の保護膜31を剥離し、大孔レジストパター
ン22bをマスクにして、比重1.46、温度57℃の
塩化第二鉄溶液からなる第二のエッチング液を0.3M
Paの圧力で6分間スプレーエッチングすることによ
り、大孔マスク26を形成した(図4(e)参照)。
【0019】次に、上記金属基材21を80℃の20重
量%の水酸化ナトリウム水溶液中に3分間浸漬すること
により、耐蝕樹脂層32、小孔レジストパターン22a
及び大孔レジストパターン22bを除去し、145μm
径の小孔マスク25、270μm径の大孔マスク26及
び140μm径の貫通孔27からなる開口マスクを有す
るシャドウマスク100を得た(図4(e)参照)。
【0020】上記シャドウマスク100のマスク領域1
01を目視検査した結果スジムラの発生は見られず、ま
た開口マスクの貫通孔のエッジ形状も良好であり、本発
明のシャドウマスクの製造方法によれば、得られたシャ
ドウマスクにはスジムラが発生しないことが確認され
た。
【0021】
【発明の効果】本発明のシャドウマスクの製造方法によ
れば、Fe−Ni合金系インバー金属基材でスジムラの
ない、且つ開口マスクの貫通孔部分の形状が良好なシャ
ドウマスクを得ることができる。さらに、カラーブラウ
ン管に内装された場合電子ビーム透過率の面内分布が良
好なカラーディスプレイが得られ、優れた実用上の効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】Fe−Ni合金系のインバー金属基材を各種の
エッチング条件で作製したシャドウマスクのスジムラレ
ベルの目視判定結果を示す説明図である。
【図2】シャドウマスクの開口マスクの形状を示すもの
で、(a)は開口マスクの一例を示す拡大平面図であ
る。(b)は開口マスクの拡大平面図をA−A線で切断
した開口マスクの拡大断面図である。
【図3】シャドウマスクの構成を示す平面図である。
【図4】(a)〜(f)は、本発明によるシャドウマス
ク製造方法の一実施例の工程をを示すシャドウマスクの
開口マスクの構成断面図である。
【符号の説明】
21……金属基材 22……感光層 22a……小孔レジストパターン 22b……大孔レジストパターン 23……小孔パターン 24……大孔パターン 25……小孔マスク 26……大孔マスク 26a……大孔マスクのテーパー部 27……貫通孔 27a……貫通孔のエッジ部分 31……保護膜 32……耐蝕樹脂層 41……スジムラレベル1 42……スジムラレベル2 43……スジムラレベル3 44……スジムラレベル4 100……シャドウマスク 101……マスク領域 102……スカート形成エリア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺状の金属基材を塩化第二鉄溶液からな
    るエッチング液を用いて両面からエッチングを行い、小
    孔マスク及び大孔マスクからなる開口マスクを形成する
    シャドウマスクの製造方法において、前記小孔マスクを
    形成する際のエッチング液として、液温が70℃以上、
    前記液温での比重が1.51以上である第一のエッチン
    グ液を用い、前記大孔マスクを形成する際のエッチング
    液として、液温が55℃以上65℃以下、前記液温での
    比重が1.45以上1.50以下である第二のエッチン
    グ液を用いることを特徴とするシャドウマスクの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記金属基材としてNi30〜50質量
    %、残部をFeを主体とするFe−Ni系合金を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載のシャドウマスクの製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記金属基材の開口マスクの貫通孔の形状
    が円形状であることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載のシャドウマスクの製造方法。
JP2000020077A 2000-01-28 2000-01-28 シャドウマスクの製造方法 Pending JP2001210232A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000020077A JP2001210232A (ja) 2000-01-28 2000-01-28 シャドウマスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000020077A JP2001210232A (ja) 2000-01-28 2000-01-28 シャドウマスクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001210232A true JP2001210232A (ja) 2001-08-03

Family

ID=18546694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000020077A Pending JP2001210232A (ja) 2000-01-28 2000-01-28 シャドウマスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001210232A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015139757A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 大日本印刷株式会社 フィルターおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015139757A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 大日本印刷株式会社 フィルターおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI639720B (zh) Substrate for vapor deposition mask, method for producing substrate for vapor deposition mask, and method for producing vapor deposition mask
TWI828635B (zh) 蒸鍍遮罩、蒸鍍遮罩之製造方法、及顯示裝置之製造方法
TWI490637B (zh) 金屬遮罩製造方法以及金屬遮罩
JPS58167770A (ja) シヤドウマスクの製造方法
JP2001210232A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPH0452585B2 (ja)
JP2013176953A (ja) 防眩フィルム作製のための金型およびその製造方法
JP3009076B2 (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法
US6384523B1 (en) Color selection electrode, method of producing color selection electrode and cathode ray tube
KR890002845B1 (ko) 새도우 마스크의 제조방법
US6391500B1 (en) Photomask for obtaining a graded pattern profile on a photoresist
KR102520177B1 (ko) 파인메탈마스크 조립체의 제조 방법
JP2005314787A (ja) メタルマスクの製作方法
JP4019539B2 (ja) 高精細シャドウマスク及びその製造方法
JP2012077332A (ja) 金属基板への台座部エッチング形成方法
JPH0430134B2 (ja)
JP2001052605A (ja) 高精細シャドウマスク及びその製造方法
JP2000345373A (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法及びシャドウマスクの製造方法
JP2001325881A (ja) 透孔形成方法及び透孔形成装置
JP3122442B2 (ja) シャドウマスク用板材
JPH0410336A (ja) シャドウマスク
JP4374689B2 (ja) シャドウマスクのオフセット量の設定方法及び設計システム
JPH01283A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPS5956345A (ja) シヤドウマスクの製造方法
JPS61114439A (ja) 高精細度シヤドウマスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040518

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040928