JP2001208333A - ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装置および方法 - Google Patents

ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装置および方法

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JP2001208333A JP2000380769A JP2000380769A JP2001208333A JP 2001208333 A JP2001208333 A JP 2001208333A JP 2000380769 A JP2000380769 A JP 2000380769A JP 2000380769 A JP2000380769 A JP 2000380769A JP 2001208333 A JP2001208333 A JP 2001208333A
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dioxins
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bag filter
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Satoshi Fujii
聡 藤井
Manabu Kuroda
学 黒田
Kunio Miyazawa
邦夫 宮澤
Hideki Nagano
英樹 永野
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ焼却炉における排ガス中のダイオキシン
類の排出を抑制する排出制御装置を提供する。 【解決手段】 ダイオキシン類の排出制御装置に、排ガ
ス中の塩素化芳香族化合物の濃度を測定する塩素化芳香
族化合物測定装置5と、バグフィルタの運転温度を調整
する排ガス冷却設備2と、排ガスに添加する活性炭の供
給量を調整する活性炭添加装置4と、塩素化芳香族化合
物測定装置5が測定した排ガス中の塩素化芳香族化合物
の濃度に基づいて、排ガス冷却設備2及び活性炭添加装
置4を調整する制御装置9とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉におけ
る排ガス中のダイオキシン類の排出を抑制する排出制御
装置および方法に関する。
【0002】
【従来技術】都市ごみ焼却炉において、猛毒のダイオキ
シン類の生成および排出が確認されている。従来、ダイ
オキシン類は炭化水素の一種で、燃焼過程における未燃
分と塩素から生成すると考えられている。従って、ダイ
オキシン類の生成を抑制するために、燃焼状態すなわち
未燃成分発生の指標である一酸化炭素(CO)の発生量を
計測して、COの発生量を少なくするように運転されてい
る。このようなCOの発生量を指標とする制御方法の一例
が特開平4−288405公報(以下、「先行技術1」
という)に開示されている。先行技術1においては、ダ
イオキシン排出量が少なくなるように、一酸化炭素(C
O)の発生量を測定し、この測定値に応じてバグフィル
タ入口温度を制御する方法が開示されている。更に、排
ガス中のダイオキシン類との相関が高い塩素化芳香族化
合物の濃度を測定する装置として、排ガスの前処理によ
って共存水分やダストを除去したガスをクロロベンゼン
類などの有機化合物を吸着管に吸着、濃縮させて、ガス
クロマトグラフでクロロベンゼン類を検出する半連続監
視装置が特開平5−312796公報(以下、「先行技
術2」という)に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ダイオキシンの濃度の
変化は集塵装置の運転温度により大きく左右され、温度
が低いほどダイオキシン排出量が少なくなる。しかしな
がら、ごみ焼却炉の燃焼排ガス中には、ダイオキシン類
以外にSOx、HClx等の有害成分が含まれている。
従って、ダイオキシン類を集塵装置で捕集するために、
160〜200℃程度の低い温度で集塵装置を運転して
いると、SOx、HClx等の有害成分によって、集塵
装置や配管等の設備が腐食される可能性が高くなる。更
に、排ガス温度が低い状態で集塵装置を運転している
と、例えば、排ガス中の水分が結露して、SOxの一部
が化学反応を起こして生成した硫酸やHClが上述した
結露した水に溶け混み、集塵装置や配管等の設備を腐食
させる要因となる。
【0004】このため、焼却炉におけるごみの燃焼によ
って発生する排ガス中のダイオキシン類の濃度が低い燃
焼状態のときには、集塵装置の入口の排ガス温度ができ
るだけ従来の200℃以上の温度になるように集塵装置
の運転を行うことが必要である。更に、先行技術1に次
の問題点がある。即ち、最近のごみ焼却炉は燃焼制御に
よってCO濃度が管理されているため、集塵装置入口に
おけるCO濃度が低い。しかしながら、CO濃度が50
ppm以下の低濃度領域では、ダイオキシン類との相関
性が良好ではない。更に、COには芳香族化合物の塩素
化反応に関する情報が一切含まれていない。従って、C
O濃度は必ずしもダイオキシン類の濃度の指標とならな
い可能性があり、厳密には、ダイオキシン類の濃度を低
減することができない。
【0005】排ガス中のダイオキシン類と相関が高い塩
素化芳香族化合物の測定装置を用いたダイオキシン類の
低減制御方法はこれまで提案されていなかった。
【0006】本発明は、上述した先行技術の問題点を解
決して、ごみ焼却炉における排ガス中のダイオキシン類
の排出を抑制する排出制御装置および方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、塩素
化芳香族化合物の濃度を測定することによってダイオキ
シン類の濃度を推定し、排ガス中のダイオキシン類の濃
度が高いときには、バグフィルタを低い温度で運転する
と同時に活性炭の添加量を増加することによって、ダイ
オキシン類の濃度を低減することができる、更に、ダイ
オキシン類の発生量に応じて、バグフィルタを低い温度
で運転するかまたは活性炭の添加量を増加するかの何れ
かを調整することによってダイオキシン類の濃度を低減
することができることを知見した。
【0008】更に、バグフィルタの運転温度および活性
炭の供給量の調整にフィードバック制御を用いることに
よって、ダイオキシン類の排出が制御されることを知見
した。
【0009】請求項1の発明は、上記知見に基づいてな
されたものであって、排ガス中の塩素化芳香族化合物の
濃度を測定する測定手段と、バグフィルタの運転温度を
調整する温度調整手段、及び排ガスに添加する活性炭の
供給量を調整する供給量調整手段のすくなくとも一つ
と、前記測定手段が測定した排ガス中の前記塩素化芳香
族化合物の濃度に基づいて、前記温度調整手段、及び前
記供給量調整手段のすくなくとも一つを調整する制御手
段とを有することを特徴とするごみ焼却炉におけるダイ
オキシン類の排出制御装置により、上述した課題を解決
する。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装置にお
いて、前記制御手段は、前記温度調整手段、及び前記供
給量調整手段のすくなくとも一つの調整にフィードバッ
ク制御を用いることを特徴とする。
【0011】更に、請求項3の発明は、排ガス中の塩素
化芳香族化合物の濃度を測定し、測定した塩素化芳香族
化合物の濃度から排ガス中のダイオキシン類の濃度を推
定し、推定したダイオキシン類の濃度に基づいてバグフ
ィルタの運転温度、及び排ガスに添加する活性炭の供給
量の少なくとも一つを調整して、ダイオキシン類の排出
を制御する、ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出
制御方法により、上述した課題を解決する。
【0012】更に、請求項4の発明は、請求項3記載の
ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御方法にお
いて、前記バグフィルタの運転温度、及び前記活性炭の
供給量の少なくとも一つの調整にフィードバック制御を
用いることを特徴とする。
【0013】更に、請求項5の発明は、請求項4記載の
ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御方法にお
いて、前記フィードバック制御は、前記塩素化芳香族化
合物の濃度を周期的に計測し、計測された前記塩素化芳
香族化合物の濃度が予め設定された濃度以下となるよう
に、前記バグフィルタの運転温度、及び前記活性炭の供
給量の少なくとも一つを設定することを特徴とする。
【0014】更に、請求項6の発明は、請求項1または
2に記載のダイオキシン類の排出制御装置において、前
記バグフィルタの入口温度を測定する入口温度測定手段
を有することを特徴とする。
【0015】更に、請求項7の発明は、請求項6記載の
ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装置にお
いて、前記入口温度測定手段が測定した前記バグフィル
タの入口温度に基づいて前記温度調整手段を調整する入
口温度制御手段を有することを特徴とする。
【0016】更に、請求項8の発明は、請求項3乃至6
いずれかに記載のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出制御装置において、前記バグフィルタの入口温度を
測定し、前記バグフィルタの入口温度が前記バグフィル
タの設定温度になるように前記バグフィルタの運転温度
を調整することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、詳細に説明す
る。
【0018】クロロベンゼン類は、例えば、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンのよ
うな置換基として少なくとも塩素原子を有する単環性塩
素化芳香族化合物である。クロロフェノール類は、例え
ば、モノクロロフェノール、ジクロロフェノールのよう
な置換基として少なくとも一つの塩素原子および水酸基
を有する単環性塩素化芳香族化合物である。クロロベン
ゼン類およびクロロフェノール類は、ごみの未燃成分で
あり、ダイオキシン類と化学構造の一部が類似してい
て、生成挙動がほぼ似ており、ダイオキシン類と高度に
相関がある。このため、あらかじめ、ダイオキシン類の
濃度とクロロベンゼン類もしくはクロロフェノール類の
濃度を測定することによって、ダイオキシン類の濃度を
推定することができる。
【0019】図2は排ガス中の塩素化芳香族化合物の一
つであるクロロベンゼン類とダイオキシン類の相関関係
を示した相関図である。縦軸にダイオキシン類の濃度
(単位:ng/Nm3)、横軸にクロロベンゼン類の濃度
(単位:μg/Nm3 )を示す。第2図から、ダイオキシ
ン類の濃度とクロロベンゼン類の濃度とが相関関係にあ
ることがわかる。事前に両者の濃度の相関関係を把握し
ておけば、クロロベンゼン類の濃度からダイオキシン類
の濃度を容易に推定できる。
【0020】図3はバグフィルタの運転温度を変化させ
たときのダイオキシン類の除去特性を示している。縦軸
にバグフィルタでのダイオキシン類除去率(%)を、横
軸にバグフィルタ出口温度(℃)を示す。図3から明ら
かなように、低い温度でバグフィルタを運転すれば、ダ
イオキシン類の除去率が高い。
【0021】図4は排ガス中への活性炭添加量を変化さ
せたときのダイオキシン類の濃度の変化を示した図であ
る。縦軸にバグフィルタ出口ダイオキシン類濃度(単
位:ng/Nm3)、横軸に活性炭吹き込み量(単位:g/Nm
3 )を示す。図4から明らかなように、活性炭吹き込
み量が多くなると、ダイオキシン類の濃度が低くなって
いる。
【0022】塩素化芳香族化合物に属するクロロベンゼ
ン類もしくはクロロフェノール類の濃度を測定する手段
(測定手段)は、例えば、レーザー多光子イオン化質量
分析を応用した技術で実現できる。レーザー多光子イオ
ン化質量分析装置では、ガス試料を小さな孔径のノズル
を通して真空中に導入し、断熱膨張により絶対零度付近
まで冷却する。これを超音速分子ジェットと呼んでい
る。この状態では、分子の振動・回転などの分子運動が
抑制されるため、それぞれの化合物の分子構造に応じた
非常に狭い領域の波長のレーザー照射によってのみイオ
ン化が起こる。そこで、質量分析計を連結しておくと、
イオン化した化合物分子のみが質量分析計に進み、検出
される。したがって、種々の化合物が共存する排ガス試
料でも、ほかの化合物の影響を受けることなく、測定対
象化合物を分離・検出できる。ここで、レーザーには、
エキシマレーザーまたはヤグレーザー励起の色素レーザ
ーまたは光パラメトリックレーザーを用いることができ
る。
【0023】質量分析計については、特に限定されるも
のではなく、四重極型、二重収束型、飛行時間型などが
利用できるが、操作性・安定性を勘案すると飛行時間型
が好ましい。通常、導入で数ミリ秒、レーザー照射で数
ナノ秒、質量分析計の検出で数十マイクロ秒で分析を行
うことができる。全体を合計しても最大数十ミリ秒で測
定できるので、リアルタイム計測が可能である。
【0024】このように、塩素化芳香族化合物の濃度を
測定することによってダイオキシン類の濃度を推定し、
排ガス中のダイオキシン類の濃度が高いときには、バグ
フィルタを低い温度で運転すると同時に活性炭の添加量
を増加して、ダイオキシン類の濃度を低減することがで
きる。またダイオキシン類の発生量に応じて、バグフィ
ルタを低い温度で運転するか、または、活性炭の添加量
の増加のいずれかを調整することによってもダイオキシ
ン類濃度を低減することができる。
【0025】次に、フィードバック制御の具体的な例に
ついて説明する。
【0026】図5に示すように、フィードバック制御装
置9において、塩素化芳香族化合物測定信号8に基づい
て、排ガス冷却温度設定信号6が算出され、このように
算出された信号6が排ガス冷却装置2に入力されて、バ
グフィルタ3の運転温度は排ガス冷却温度設定信号6に
基づく温度に調整される。
【0027】図6に示すように、フィードバック制御装
置9において、塩素化芳香族化合物測定信号8に基づい
て、活性炭添加量設定信号7が算出され、このように算
出された信号7が活性炭添加装置4に入力されて、活性
炭の添加量は活性炭添加量設定信号7に基づく添加量に
調整される。
【0028】図7に示すように、フィードバック制御装
置9において、塩素化芳香族化合物測定信号8に基づい
て、排ガス冷却温度設定信号6と活性炭添加量設定信号
7が算出され、このように算出されたそれぞれの信号
6、7が排ガス冷却装置2、活性炭添加装置4に入力さ
れて、バグフィルタ3の運転温度と活性炭の添加量とが
同時に調整される。
【0029】図8に示すように、フィードバック制御装
置9において、塩素化芳香族化合物測定信号8に基づい
て、排ガス冷却温度設定信号6が算出され、このように
算出された信号6が排ガス冷却装置2に入力されて、バ
グフィルタ3の運転温度は排ガス冷却温度設定信号6に
基づく温度に設定される。このとき、同時にバグフィル
タ入口温度信号11を排ガス冷却装置2に入力し、バグ
フィルタ入口温度が排ガス冷却温度設定信号6に精度よ
く追従されるように、フィードバック制御される。
【0030】図9に示すように、フィードバック制御装
置9において、塩素化芳香族化合物測定信号8に基づい
て、排ガス冷却温度設定信号6と活性炭添加量設定信号
7が算出され、このように算出されたそれぞれの信号
6,7が排ガス冷却装置2,活性炭添加装置4に入力さ
れて、バグフィルタ3の運転温度と活性炭の添加量とが
同時に調整される。このとき、同時にバグフィルタ入口
温度信号11を排ガス冷却装置2に入力し、バグフィル
タ入口温度が排ガス冷却温度設定信号6に精度よく追従
されるように、フィードバック制御される。
【0031】次に、この発明の実施態様を説明する。
【0032】図1は、本発明のごみ焼却炉におけるダイ
オキシン類の排出制御装置および方法の第1実施態様を
示す。なお、この図1の構成は後述する第2〜6実施態
様においても適用される。
【0033】ごみ焼却炉1から排出された高温の排ガス
は、排ガス冷却設備2に導かれ、排ガス冷却設備内にお
いて水噴霧によって冷却される。バグフィルタ3におい
て、排ガス冷却設備2によって冷却された排ガスから、
排ガス中の灰やダスト等と同時にダイオキシン類も除去
される。更に、バグフィルタ3の手前にある活性炭添加
装置4によって排ガス中へ活性炭が添加されることによ
って、ダイオキシン類は除去される。
【0034】フィードバック制御手段9は、塩素化芳香
族化合物測定装置5から得られる塩素化芳香族化合物測
定信号8の信号を周期的に計測し、塩素化芳香族化合物
があらかじめ設定された濃度以下となるように、バグフ
ィルタ運転温度となる排ガス冷却温度設定及び活性炭添
加量設定の少なくとも一つを行う。フィードバック制御
装置9には、例えば、コンピュータが使用されている。
【0035】塩素化芳香族化合物測定装置5として、ク
ロロベンゼン類(1、4−ジクロロベンゼン)をリアル
タイム計測する場合には、レーザー多光子イオン化質量
分析技術を用いる。排ガスのサンプリング位置は、バグ
フィルタ3の後方に排ガスダクトに測定孔を設けた位置
であり、そこでポンプにより排ガスを吸引し、除塵後レ
ーザー多光子イオン化分析装置に試料を導入する。試料
導入部は、0.8mm径のノズルを有し、毎秒10回の
割合で2ミリ秒の間、間欠的に開口するパルスバルブと
高真空部とからなっている。パルスバルブが開口する
と、絶対零度付近の温度まで冷却されたジェットが形成
される。この分子ジェットに、ヤグレーザーで励起した
色素レーザー(波長:274.1 nm、レーザーエネルギー:
2mJ)をパルスバルブの開口と同期させて5ナノ秒で
照射する。また、後段には飛行時間型の質量分析計(飛
行距離が450mm、検出器はマイクロチャンネルプレ
ート)を配置して、上述の条件でイオン化して高感度で
検出されるクロロベンゼン類濃度を測定する。
【0036】また、バグフィルタ入口温度計10で測定
されたバグフィルタ入口温度信号11は、排ガス冷却装
置2に入力される。
【0037】次に、本発明のごみ焼却炉におけるダイオ
キシン類の排出制御方法の第2実施態様を説明する。図
5は、この発明のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出抑制を制御する方法の第2実施態様を示す図であ
る。ここでは、図5のフィードバック制御手段9におい
て、塩素化芳香族化合物測定信号8を周期的に計測し、
塩素化芳香族化合物の濃度があらかじめ設定された濃度
となるようにバグフィルタ運転温度となる排ガス冷却温
度設定信号6を決定する制御方法について説明する。
【0038】フィードバック制御手段9は、塩素化芳香
族化合物測定信号8と塩素化芳香族化合物の設定値の偏
差を入力とするPID制御系を(1)式のように構成す
る。
【0039】
【式1】
【0040】ただし、u1はフィードバック制御の出力
値、即ち、排ガス冷却温度設定信号6であり、Xset
は塩素化芳香族化合物の設定値、Xは塩素化芳香族化合
物の測定値を示す。PB1は比例ゲイン、Ti1は積分時間、
Td1は微分時間を表す制御パラメータである。
【0041】次に、本発明のごみ焼却炉におけるダイオ
キシン類の排出制御方法の第3実施態様を説明する。図
6は、この発明のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出抑制を制御する方法の第3実施態様を示す図であ
る。ここでは、図6のフィードバック制御手段9におい
て、塩素化芳香族化合物測定信号8を周期的に計測し、
塩素化芳香族化合物の濃度があらかじめ設定された濃度
となるように活性炭添加量となる活性炭添加設定信号7
を決定する制御方法について説明する。
【0042】フィードバック制御手段9は、塩素化芳香
族化合物測定信号8と塩素化芳香族化合物の設定値の偏
差を入力とするPID制御系を(2)式のように構成す
る。
【0043】
【式2】
【0044】ただし、u2はフィードバック制御の出力
値、即ち、活性炭添加設定信号7であり、Xsetは塩
素化芳香族化合物の設定値、Xは塩素化芳香族化合物の
測定値を示す。PB2は比例ゲイン、Ti2は積分時間、Td2
は微分時間を表す制御パラメータである。
【0045】次に、本発明のごみ焼却炉におけるダイオ
キシン類の排出制御方法の第4実施態様を説明する。図
7は、この発明のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出抑制を制御する方法の第4実施態様を示す図であ
る。ここでは、図7のフィードバック制御手段9におい
て、塩素化芳香族化合物測定信号8を周期的に計測し、
塩素化芳香族化合物の濃度があらかじめ設定された濃度
となるようなバグフィルタ運転温度となる排ガス冷却温
度設定信号6と活性炭添加設定信号7を決定する制御方
法について説明する。
【0046】フィードバック制御手段9は、塩素化芳香
族化合物測定信号7と塩素化芳香族化合物の設定値の偏
差に重み係数K(0<K<1)を掛けたものを入力とするP
ID制御系を(6)、(7)式のように構成する。
(6)式は、排ガス冷却温度設定信号6を決定するPI
D制御系であり、(7)式は活性炭添加設定信号7を決
定するPID制御系ある。重み係数Kは、清掃工場の操
業条件に応じて、バグフィルタの運転温度と活性炭の添
加量のどちらに重点を置くかで決定される。
【0047】
【式3】
【0048】
【式4】
【0049】
【式5】
【0050】
【式6】
【0051】
【式7】
【0052】ただし、u1はフィードバック制御の出力
値、即ち、排ガス冷却温度設定信号6である。u2はフ
ィードバック制御の出力値、即ち、活性炭添加設定信号
7である。Xsetは塩素化芳香族化合物の設定値の設
定値、Xは塩素化芳香族化合物の測定値を示す。Eは塩
素化芳香族化合物の設定値と塩素化芳香族化合物の測定
値との偏差を示す。PB1は比例ゲイン、Ti1は積分時間、
Td1は微分時間を表す制御パラメータである。PB2は比例
ゲイン、Ti2は積分時間、Td2は微分時間を表す制御パラ
メータである。
【0053】次に、本発明のごみ焼却炉におけるダイオ
キシン類の排出制御方法の第5実施態様を説明する。図
8は、この発明のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出を制御する方法の第5実施態様を示す図である。こ
こでは、図8の排ガス冷却設備2において、バグフィル
タ入口温度を定期的に測定し、バグフィルタ入口温度が
排ガス冷却温度設定値となるような制御方法について説
明する。制御方法は、バグフィルタ入口温度信号11と
排ガス冷却温度設定信号6との偏差を入力とするPID
制御系を(8)式のように構成する。
【0054】
【式8】
【0055】ただし、u3は排ガス冷却設備の水噴霧出
力値であり、Tsetは排ガス冷却温度設定信号であ
り、Tはバグフィルタ入口温度の測定値を示す。PB3は比
例ゲイン、Ti3は積分時間、Td3は微分時間を表す制御パ
ラメータである。
【0056】次に、本発明のゴミ焼却炉におけるダイオ
キシン類の排出制御方法の第6実施態様を説明する。図
9は、この発明のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の
排出抑制を制御する方法の第6実施態様を示す図であ
る。図9のガス冷却設備は、前述の実施態様5における
図8の排ガス冷却設備2における制御方法と同様であ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、排ガス中の塩素化芳香
族化合物測定値に基づいてバグフィルタの運転温度、及
び活性炭の供給量の少なくとも一つを調整することによ
って、ごみ焼却炉における排ガス中のダイオキシン類の
発生を効率的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御装置および方法の第1実施態様の構成
を示す図である。
【図2】図2は、ダイオキシン類の濃度とクロロベンゼ
ン類の濃度との相関関係を示す図である。
【図3】図3は、バグフィルタの運転温度変化によるダ
イオキシン類の除去特性を示す図である。
【図4】図4は、活性炭添加量を変化させたときのダイ
オキシン類の濃度特性を示す図である。
【図5】図5は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御方法の第2実施態様を示すブロック図
である。
【図6】図6は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御方法の第3実施態様を示すブロック図
である。
【図7】図7は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御方法の第4実施態様を示すブロック図
である。
【図8】図8は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御方法の第5実施態様を示すブロック図
である。
【図9】図9は、本発明のごみ焼却炉におけるダイオキ
シン類の排出制御方法の第6実施態様を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1. ごみ焼却炉、 2. 排ガス冷却設備(温度調整手段)、 3. バグフィルタ、 4. 活性炭添加装置(供給量調整手段)、 5. 塩素化芳香族化合物測定装置(測定手段)、 6. 排ガス冷却温度設定信号、 7. 活性炭添加量設定信号、 8. 塩素化芳香族化合物測定信号、 9. 制御装置(制御手段) 10. バグフィルタ入口温度計(入口温度測定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 邦夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 永野 英樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の塩素化芳香族化合物の濃度を
    測定する測定手段と、バグフィルタの運転温度を調整す
    る温度調整手段、及び排ガスに添加する活性炭の供給量
    を調整する供給量調整手段のすくなくとも一つと、前記
    測定手段が測定した排ガス中の前記塩素化芳香族化合物
    の濃度に基づいて、前記温度調整手段、及び前記供給量
    調整手段のすくなくとも一つを調整する制御手段とを有
    することを特徴とするごみ焼却炉におけるダイオキシン
    類の排出制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記温度調整手段、及
    び前記供給量調整手段のすくなくとも一つの調整にフィ
    ードバック制御を用いることを特徴とする請求項1に記
    載のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装
    置。
  3. 【請求項3】 排ガス中の塩素化芳香族化合物の濃度を
    測定し、測定した塩素化芳香族化合物の濃度から排ガス
    中のダイオキシン類の濃度を推定し、推定したダイオキ
    シン類の濃度に基づいてバグフィルタの運転温度、及び
    排ガスに添加する活性炭の供給量の少なくとも一つを調
    整して、ダイオキシン類の排出を制御する、ごみ焼却炉
    におけるダイオキシン類の排出制御方法。
  4. 【請求項4】 前記バグフィルタの運転温度、及び前記
    活性炭の供給量の少なくとも一つの調整にフィードバッ
    ク制御を用いることを特徴とする、請求項3に記載のご
    み焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御方法。
  5. 【請求項5】 前記フィードバック制御は、前記塩素化
    芳香族化合物の濃度を周期的に計測し、計測された前記
    塩素化芳香族化合物の濃度が予め設定された濃度以下と
    なるように、前記バグフィルタの運転温度、及び前記活
    性炭の供給量の少なくとも一つを設定することを特徴と
    する、請求項4に記載のごみ焼却炉におけるダイオキシ
    ン類の排出制御方法。
  6. 【請求項6】 前記バグフィルタの入口温度を測定する
    入口温度測定手段を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排
    出制御装置。
  7. 【請求項7】 前記入口温度測定手段が測定した前記バ
    グフィルタの入口温度に基づいて前記温度調整手段を調
    整する入口温度制御手段を有することを特徴とする請求
    項6記載のごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制
    御装置。
  8. 【請求項8】 前記バグフィルタの入口温度を測定し、
    前記バグフィルタの入口温度が前記バグフィルタの設定
    温度になるように前記バグフィルタの運転温度を調整す
    ることを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載のご
    み焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御方法。
JP2000380769A 1997-11-18 2000-12-14 ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の排出制御装置および方法 Pending JP2001208333A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008049244A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Takuma Co Ltd 排ガス処理設備及び排ガス処理方法

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