JP2001207475A - 土質改良システム - Google Patents

土質改良システム

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JP2001207475A JP2000018396A JP2000018396A JP2001207475A JP 2001207475 A JP2001207475 A JP 2001207475A JP 2000018396 A JP2000018396 A JP 2000018396A JP 2000018396 A JP2000018396 A JP 2000018396A JP 2001207475 A JP2001207475 A JP 2001207475A
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 掘削作業機を操作するオペレータが、自動的
に作動している土質改良機械の作動状況に関して必要な
情報を、掘削作業機から下車することなく容易に確実に
取得できるようにする。 【解決手段】 土質改良機械80には制御装置100と
送受信装置101とを設け、また油圧ショベル81の運
転室85には、制御装置110と、送受信装置111及
び入力手段112、さらにディスプレイ113を設けて
おり、制御装置100では、土砂ホッパ20における土
砂の投入量,土質改良材ホッパ31内の土質改良材の貯
留量,改良土の生成量,土質改良機械80を構成する各
機構の作動状態に関するデータが作成されており、これ
らのデータのうち、油圧ショベル81を操作しているオ
ペレータが認識していなければならないデータを土質改
良機械80から油圧ショベル81に送信して、ディスプ
レイ113に所望の形式でデータ内容を表示するように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱な地盤を改良
して地盤強化を行うため等に用いられ、土砂の品質を所
定の目的に適うように改良する土質改良システムに関
し、特に自走式土質改良機械と油圧ショベルで構成され
る土質改良システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス管,上下水道管等の埋設や
その他の道路工事、基礎工事等においは、大量の埋め戻
し材を必要とする。道路工事においては、掘削により発
生した土砂を埋め戻せば良いのであるが、必ずしも掘削
土が埋め戻しには適さないものがあり、この場合には、
掘削土を廃棄して、良質な土で埋め戻さなければならな
い。また、軟弱地等における地盤強化等の基礎工事にお
いては、そもそも土質が悪いために、土の入れ替えが必
要となる。このために、地盤改良を行う場所を所定の深
さまで掘削して、この掘削箇所を良質な土で埋め戻すよ
うにするのが一般的である。
【0003】このように、各種の道路工事や基礎工事等
においては、掘削による発生土の排出と良質な埋め戻し
材の供給とを必要とするが、発生土の廃棄場所が確保で
きない場合があり、また埋め戻し材としては山土が望ま
しいとされているが、近年においては高品質の山土を入
手するのは困難になりつつある。特に、前述したような
各種の工事が施工されるのは、つまり発生土の排出と埋
め戻し材が消費されるのは、通常、市街地乃至その近傍
であるが、発生土の廃棄場所及び埋め戻し材の供給源
は、工事が行われる現場から遠く離れた場所となる場合
が多く、このためにそれらを運搬するダンプトラックの
通行による交通障害の発生を招来し、またコスト的にも
極めて不利になる。
【0004】以上の点から、掘削した土を土質改良して
埋め戻しや地盤改良等、所望の目的に適った材料に変換
してリサイクルすることが強く望まれる。このような要
請に応じるために開発されたのが、土質改良プラントな
り土質改良機械なりである。ここで、土質改良は、基本
的には、土砂と土質改良材とを均一に混合する処理を行
うものである。例えば、埋め戻しや地盤改良等として用
いる場合には、土質改良材は、石灰やセメント等、土砂
を固化する機能を有するものが用いられる。
【0005】土質改良機械には、少なくとも土砂と改良
材とを混合するための混合手段が装備される。混合手段
による土砂と土質改良材との混合を効率化するために
は、土砂と土質改良材とを連続的に供給し、混合手段内
で均一に混合して連続的に排出するように構成する。従
って、連続処理を行う土質改良機械には、さらに土砂及
び土質改良材の供給手段が装着される。また、必要に応
じて、混合手段で生成された改良土を所望の位置にまで
搬送するための搬出用コンベアも設けられる場合もあ
る。
【0006】土砂供給手段としては、土砂ホッパと搬送
コンベアとから構成し、また土質改良材供給手段は、所
定の大きさの容器からなる土質改良材ホッパとフィーダ
とから構成することができる。フィーダは土質改良材ホ
ッパ内の土質改良材を定量ずつほぼ連続的に供給するも
のであり、フィーダからの土質改良材は混合手段に直接
供給するか、または搬送コンベアに沿って搬送される土
砂の上に供給する。土砂供給手段を構成する土砂ホッパ
は、搬送コンベア上に設置した枠状の部材からなり、好
ましくはこの土砂ホッパには投入された土砂から固形異
物、即ち岩石,コンクリート片,金属等を分離して、土
砂のみを取り込むようにする。篩いは加振手段を用いて
振動させる振動篩いを用いるのがさらに望ましい。
【0007】土質改良機械は、中断することなくできる
だけ長い時間連続運転できるようにするのが望ましい。
処理対象となる土砂は、予め所定の場所に集積してお
き、この集積所から順次土砂ホッパに土砂を投入するこ
とができる。この土砂を投入するための手段は、土砂の
掘削手段を備えた掘削作業機械、例えばバケットを備え
たフロント作業機を有する油圧ショベルが好適に用いら
れる。従って、土砂集積所に土砂が存在する限り、土砂
の供給を続けることができる。土質改良材は土質改良材
ホッパから供給される。このために、この土質改良材ホ
ッパの容量により連続運転時間が規制される。
【0008】油圧ショベルの作動により土砂をその集積
所から直接土砂ホッパに投入するためには、土質改良機
械を移動させて、土砂の集積所の近傍に配置できるよう
にしなければならないので、土質改良機械を自走式とす
る。この自走式土質改良機械は、従って、土砂供給手
段,土質改良材供給手段及び混合手段を含む各種の機構
を設置した本体フレームを走行手段に連結して設ける。
ここで、走行手段はホイール式のものであっても良い
が、未整地等足場が悪い場所を安定して走行できる履帯
式の走行手段を備える構成とするのが望ましい。
【0009】以上のことから、共に自走可能な機械であ
る土質改良機械と油圧ショベルとを用いて土質改良処理
を連続的に行うことができる。土質改良処理作業は、土
砂が集積されるヤードにおいて、または地盤改良等の作
業が行われる現場で行われるが、特に処理すべき土砂が
発生し、かつ改良土が消費される都市部乃至その近郊に
小規模なヤードを設けて、土砂をこのヤードに集積さ
せ、所定量の土砂が集積されると、トレーラ等の輸送手
段でこれらの機械を輸送して、簡易かつ迅速に土質改良
処理を行うことができる。また、これらの自走式の機械
は、複数のヤードに使い回すことができ、これによって
機械の稼動効率が向上し、また処理すべき土砂及び生産
された改良土の運搬距離を著しく短縮でき、改良土のコ
ストの低減が図られる等の利点がある。
【0010】従って、土質改良処理現場では土質改良機
械と油圧ショベルとが稼動する。油圧ショベルは土砂投
入手段を構成するものであるから、この油圧ショベルに
はオペレータが搭乗して、バケットを含むフロント作業
機の操作及び車両の走行、旋回等の操作を行う。一方、
土質改良機械は、供給された土砂と土質改良材とを均一
に混合する処理を行うものであり、予め機械の作動条件
を設定しておけば、特に作動条件を変更する場合等を除
き、原則的に自動運転を行うことができる。従って、土
質改良処理を行うに当っては、土質改良機械と油圧ショ
ベルとの2台の機械を作動させる必要があるものの、一
人のオペレータで作業を行うことができる。この点で、
さらに改良土の生産コストの低減が図られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、土質改良機
械の作動を自動化できるにしても、それは機械が正常に
作動していることを条件とする。つまり、土砂と土質改
良材とが確実に混合手段に供給され、かつ混合手段が円
滑に作動することが必要である。作動状態に支障が生じ
た場合には、油圧ショベルを操作するオペレータが対処
することになる。油圧ショベルは土質改良機械に近接し
た位置で操作されることから、この土質改良機械が正常
な状態で作動しているか否かは油圧ショベルの運転室か
らある程度は確認できるが、少なくとも土質改良材ホッ
パ、土砂ホッパ、混合手段等の内部状態の確認を行うこ
とができない。また、オペレータは油圧ショベルの運転
室の内部で、この油圧ショベルの操作を行うことから、
たとえ外部から確認可能であるにしても、土質改良機械
と油圧ショベルとの位置関係等によっては、オペレータ
からは死角になる部分もある等から、必ずしも土質改良
機械の細部の状況を把握できるものではない。従って、
オペレータは、土質改良機械の作動状況等を確認するた
めに、油圧ショベルから下車して土質改良機械の適宜の
タイミングで点検を行わなければならない。そして、こ
の点検時には油圧ショベルによる土砂の投入作業が中断
される等のことから、その分だけ土質改良処理の効率低
下を来すことになる。
【0012】一方、土質改良機械の点検を怠ると、土質
改良機械が作動不良状態となってるのを見過ごして処理
を継続する可能性があり、その結果、正確な土質改良が
行われず、生成された改良土の品質が低下することにな
る。また、作動不良が甚だしい場合であって、そのまま
処理を継続すると、機械を構成する部材の損傷を生じさ
せる等、大きなトラブルを引き起こす可能性も生じる。
特に、土質改良材ホッパに貯留されている土質改良材の
量は有限であり、この土質改良材ホッパ内が空になる
と、土質改良材を補給しなければ処理を継続できない
が、この土質改良材の補給タイミングを予めオペレータ
が認識しているのと、そうでないのとでは、土質改良処
理作業の円滑性,効率性等を図る上で大きな差がある。
【0013】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、自走式土質改良機械
と掘削作業機械とを用いて土質改良処理を行っている間
に、掘削作業機を操作するオペレータが、自動的に作動
している土質改良機械の作動状況に関して必要な情報
を、掘削作業機から下車することなく容易に、しかも確
実に取得できるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、土砂供給手段及び土質改良材供給手段
と、これらから供給される土砂及び土質改良材を混合す
る混合手段とを自走式車両に搭載した土質改良機械と、
前記土砂供給手段に土砂を供給するために、土砂の掘削
機構を備え、オペレータが操作する運転室を設けた自走
式車両からなる掘削作業機械とからなり、前記土質改良
機械には少なくとも土質改良処理に関するデータを作成
する信号処理手段を設けると共に、またこの土質改良手
段と前記掘削作業機械との間で所望のデータを送受信す
る通信手段を設ける構成としたことをその特徴とするも
のである。
【0015】ここで、通信手段は、土質改良機械側から
掘削作業機械に土質改良処理に関する少なくとも1つの
データを送信するものとする。このデータは土質改良処
理を行う上で、オペレータが必ず認識していなければな
らいものとする。また、通信手段は、土質改良機械と掘
削作業機械の双方向通信手段で構成することができ、土
質改良機械側から土質改良処理に関して、オペレータが
認識していなければならない性質のデータを送信するよ
うになし、また掘削作業機械からは土質改良機械の作動
を遠隔操作する信号を送信するように構成することもで
きる。ここで、掘削作業機械から送信される信号として
は、少なくとも土質改良機械の緊急停止信号を含むもの
とする。
【0016】通信手段により送信されたデータは、掘削
作業機械を操作するオペレータに土質改良機械の状態を
認識させるためのものであり、従って掘削作業機械には
何らかの表示手段を設けるが、オペレータは運転室内で
掘削作業機械を操作していることから、掘削作業機械の
運転室に土質改良機械から送信されたデータを表示する
表示手段を設ける。この表示手段は、表示ランプや音声
等で表示できるようにしても良いが、表示される情報を
オペレータに間違いなく認識させるには、ディスプレイ
を用いるのが望ましい。
【0017】土質改良機械に設けた土砂供給手段は、掘
削作業機械から投入された土砂を収容する土砂ホッパ
と、この土砂ホッパから所定量の土砂を搬送するコンベ
ア手段とから構成することができ、このように構成した
場合には、この土砂ホッパ内には、その内部における土
砂の収容量を測定する手段を設け、この手段で測定した
土砂収容量データを通信手段により掘削作業機械に送信
するように構成することができる。そして、掘削作業機
械には、表示手段としてディスプレイを設けて、このデ
ィスプレイに土砂収容量データを表示することができ
る。土砂収容量データの表示態様としては、土砂ホッパ
に投入されている土砂の量が適正量範囲にあるか、この
適正量範囲を越えているか、適正量範囲を下回っている
かの3段階の表示バーグラフで形成すると、オペレータ
により土砂ホッパ内の土砂の収容量をより明確に理解さ
せることができ、また土質改良機械から送信される信号
のビット数を少なくできる。
【0018】土質改良機械に設けた土質改良材供給手段
としては、所定量の土質改良材を貯留する土質改良材ホ
ッパと、この土質改良材ホッパから土質改良材を定量ず
つ供給するフィーダとから構成することができ、この場
合においては、土質改良材ホッパには、内部の土質改良
材の貯留量を測定する手段を設けて、この土質改良材の
残量に関するデータを掘削作業機械に送信して、表示手
段にこの土質改良材残量データを表示する構成とするこ
とができる。表示手段をディスプレイで構成している場
合には、この土質改良材残量の表示態様をバーグラフの
形式で行うことができる。このバーグラフは土質改良材
ホッパ内の土質改良材の残量を満杯状態からほぼ空の状
態までの複数段階の表示とするのが望ましい。ここで、
土質改良材ホッパへの土質改良材の供給はフレキシブル
コンテナから行う場合には、土質改良材残量データのバ
ーグラフのうちのいずれかの段階になると、土質改良材
ホッパの内部にフレキシブルコンテナから土質改良材が
補給可能な状態となったことを示すものとするのが望ま
しい。
【0019】さらに、土質改良機械には、混合手段で生
成された改良土を搬送する排出用コンベアを接続して設
け、この排出用コンベアには改良土の生成量を測定する
手段を備える構成とすることができる。この場合に、こ
の改良土生成量に関するデータを前記通信手段により掘
削作業機械に送信して、表示手段にこの改良土生成量デ
ータを表示するように構成できる。そして、表示手段を
ディスプレイで構成した場合には、この改良土生成量デ
ータは、単位時間当りの生成量と、累積生成量とを数値
で表示するのが望ましい。
【0020】土質改良機械に、土砂供給手段からの土砂
の供給、土質改良材からの土質改良材の供給及び前記混
合手段による土砂と土質改良材との混合に関する作動状
態を検出する手段を設けている場合には、これらの検出
手段により土質改良処理の作動状態が変化した時に、こ
の変化情報を送信手段から掘削作業機械側に送信するよ
うになし、この変化情報を受信した時にオペレータに警
報をハッスルが、表示手段をディスプレイで構成した場
合には、メッセージの形式で表示することができる。
【0021】そして、土質改良機械には、土質改良処理
を行うための各駆動機構部の作動条件を設定及び変更す
る等の機能を発揮するために、制御装置が設けられる
が、この制御装置に掘削作業機械に必要な送信データを
作成する機能と、土質改良処理の実績データを作成する
機能とを持たせ、かつこの制御装置に通信手段を構成す
る送受信装置を接続する構成とすることができる。ま
た、掘削作業機械には、表示手段としてのディスプレイ
を備えた制御装置及び送受信装置を設けて、この制御装
置は前記土質改良機械側から送信された信号を処理し
て、ディスプレイに必要な表示を行うようにすることも
可能である。そして、掘削作業機械側の制御装置には入
力手段を付設し、この入力手段により土質改良機械を遠
隔操作できるようにするのがさらに望ましい。
【0022】また、請求項14の発明は、性質の異なる
複数種類の土砂をそれぞれ分けて集積する土砂集積エリ
アと、この土砂集積エリアから各種類の土砂を掘削して
取り出す油圧ショベルと、この油圧ショベルから供給さ
れる土砂と、土質改良材とを混合する手段を自走車両に
搭載し、制御装置により作動制御が行われる土質改良機
械と、この土質改良機械により生成された改良土を集積
する改良土集積エリアとを備え、前記土質改良機械に
は、土砂の供給状態を検出する手段を設け、前記制御装
置でこの土砂の供給状態に関するデータを作成して、通
信手段によりこのデータを前記油圧ショベルに送信する
ようになし、この油圧ショベルの運転室内に、この送信
されたデータに基づいて、前記土質改良機械における土
砂の供給状態を表示する表示手段を設ける構成としたこ
とをその特徴とするものである。
【0023】さらに、請求項15に記載した発明は、油
圧ショベルと、この油圧ショベルから供給される土砂に
土質改良材を混合して改良土を生成するために、所定の
容積を有する土質改良材ホッパと、この土質改良材ホッ
パから定量ずつ供給するフィーダと、土砂と土質改良材
とを混合させる混合手段とを備えた土質改良機械とから
なり、前記土質改良材ホッパには、その内部の土質改良
材の残量を検出する土質改良材残量検出手段を設け、こ
の土質改良材残量検出手段により検出された土質改良材
の残量を通信手段を介して前記油圧ショベルに送信し、
この油圧ショベルの運転室内に設けた表示手段に表示さ
せる構成としたことをその特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。まず、図1乃至図3に自走
式土質改良機械の全体構成を示す。図1において、1は
走行体であって、この走行体1は履帯1aを有するクロ
ーラ式手段を備える構成としたものである。ただし、ホ
イール式の走行体で構成することもできる。
【0025】走行体1には車台を構成する本体フレーム
2が連結して設けられる。本体フレーム2において、図
1における左側を機械の前方とした時に、前方位置には
供給部3が配置されている。また、その後方位置には処
理機構部4が装着され、さらにこの処理機構部4より後
方には搬送コンベアからなる排出部5が設けられてい
る。排出部5は処理機構部4の下方位置から斜め上方に
延在されており、処理機構部4の上部位置にはエンジ
ン,油圧ポンプ,方向切換弁ユニット等の機械を内蔵し
た機械室6が設けられる。この機械室6は、本体フレー
ム2に立設した支持部杆6aに支持されている。
【0026】供給部3は土砂と土質改良材との供給機構
であり、かつ供給される土砂と土質改良材との混合比を
調整するために、土砂の量を測定する機構も備えてい
る。また、土砂及び土質改良材を処理機構部4に向けて
搬送するための搬入コンベア10も供給部3に設けられ
ている。搬入コンベア10の搬送方向において、最上流
側である機械の前方側には土砂ホッパ20が設置され、
また土質改良材供給装置30は土砂ホッパ20より後方
位置に設置されている。さらに、搬入コンベア10で土
砂の搬送量が測定され、この測定量に応じて土質改良材
供給装置30による土質改良材の供給量が調整される。
【0027】搬入コンベア10は、履帯1a,1a間の
位置に、本体フレーム2より前方に向けて張り出すよう
に設けたサポート7に支持させている。ここで、サポー
ト7は基端側が最も低く、本体フレーム2への連設側に
向かうに応じて斜め上方に立ち上がるように傾斜してお
り、従って搬入コンベア10も前方側から斜め上方に向
けて延在されている。そして、搬入コンベア10の基端
部の高さ位置は、履帯1aの接地面よりは高いが、本体
フレーム2より低い位置となっている。これは土砂ホッ
パ20の高さを低くして、土砂の投入を容易にするため
である。
【0028】搬入コンベア10は、図4から明らかなよ
うに、搬送ベルト11(仮想線で示す)を有し、この搬
送ベルト11はシート状のゴム等を無端状に形成したも
のからなり、荷重が作用すると、その荷重に応じた量だ
け撓む構成となっている。また、12はコンベアフレー
ムを示し、このコンベアフレーム12の両端には、それ
ぞれ駆動ローラ13,従動ローラ14に連結して設けた
回転軸13a,14aが回転自在に連結される。搬送ベ
ルト11はこれら駆動ローラ13と従動ローラ14との
間に巻回して設けられている。駆動ローラ13を設けた
回転軸13aには油圧モータ15が連結されており、こ
の油圧モータ15で回転軸13aを回転駆動することに
よって、駆動ローラ13を回転駆動して搬送ベルト11
が図4の矢印方向に送られる。
【0029】搬送ベルト11における搬送面の左右両側
部にはガイド板16が設けられ、ガイド板16は搬送ベ
ルト11における搬送面より所定の高さだけ上方に突出
している。これら両ガイド板16は搬送ベルト11によ
り所定の高さ分の土砂が搬送される際に、左右に溢出す
るのを防止する規制壁として機能するものである。ま
た、搬送ベルト11にはその搬送方向に所定のピッチ間
隔でガイドローラ17が設けられる。さらに、従動ロー
ラ14が装着されている回転軸14aはコンベアフレー
ム12に直接連結されるのではなく、その間に張り調整
手段18を介在させて、搬送ベルト11の張りを一定に
保つように調整する。また、この張り調整手段18には
荷重センサ等、搬送ベルト11の張り度合いを検出する
手段を設けることによって、搬送ベルト11の張りを一
定の値に調整できるようになっている。ただし、これら
の具体的な構成については図示を省略する。
【0030】土砂ホッパ20は上下が開口する枠状の部
材からなり、図5に示したように、上部側は土砂の受入
部20a、下部側は搬入コンベア10への土砂の貯留部
20bとなっている。土砂の投入作業を円滑に行うため
に、受入部20aの上端に開口する受入口は広口となっ
ている。また、貯留部20bの底部からは搬入コンベア
10に土砂が供給されるものであるから、貯留部20b
の下端の開口部は、搬入コンベア10のベルト11の幅
と同じか、またはそれより僅かに小さいものとなってい
る。この土砂ホッパ20はフレーム部材8により本体フ
レーム2に固定的に保持されている。
【0031】土砂ホッパ20の受入部20a側には篩
い,簀の子等からなる固形異物の篩い分け手段21が装
着されている。この篩い分け手段21は土砂ホッパ20
の受入部20aに固定的に設けても良いが、加振手段に
より篩い分け手段21または土砂ホッパ20全体を振動
させる構成とするのが望ましい。篩い分け手段21を装
着した土砂ホッパ20の受入口20aは外方に向けて傾
斜しており、これにより土砂ホッパ20の前方側から土
砂を投入し、篩い分け手段21から土砂を選択的に通過
させ、通過しなかった岩石,コンクリート片,金属等の
固形異物は傾斜に沿って転がり落ちるようにして除去さ
れる。従って、これら土砂ホッパ20と篩い分け手段2
1とにより土砂供給手段25が構成される。
【0032】土砂ホッパ20の受入部20aに投入され
た土砂は、自重の作用で貯留部20bから搬入コンベア
10の搬送ベルト11上に落下し、この搬送ベルト11
により搬送される。この搬送ベルト11による土砂の搬
送量は必ずしも調整する必要はないが、後述するよう
に、土砂の搬送量を検出して土質改良材との混合比を一
定にするようにするには、できるだけ搬送量が変化しな
いように調整する方が望ましい。土砂の搬送量を一定に
するために、また搬送ベルト11上での土砂の搬送高さ
レベルがこの搬送ベルト11の両端から突出するガイド
板16の突出高さにより規制されることから、土砂ホッ
パ20の貯留部20bは、その下端部にガイド板16の
突出高さ位置を越えない高さに制限された開口面積を有
するゲート22が形成されている。従って、搬送ベルト
11を作動させると、土砂ホッパ20からはゲート22
に擦り切られるようにして、所定の嵩の土砂が搬送され
る。また、ゲート22を通過した搬送ベルト11上の堆
積土砂を均すために、ゲート22の出口側には外周面に
爪23を突設した均しローラ24が回転自在に設けら
れ、搬送土砂の高さはほぼ一定となるように調整され
る。
【0033】次に、土質改良材供給手段30は、例えば
図6乃至図9に示した構成となっており、この土質改良
材供給手段30は支柱9により本体フレーム2に固定的
に保持されている。ここで、土質改良材は、生産される
改良土の用途等に応じて様々なものを用いることができ
る。例えば掘削箇所の埋め戻しを行う場合や、地盤を改
良する場合には、石灰やセメント及びそれらに所望の添
加材を混合させたものを用いる。また、粘土質の土壌を
改良したり、グランドにクッションを持たせるように改
質したり、さらには農地における土壌改良等、様々な土
質改良のために使用でき、それぞれの用途に応じて使用
される土質改良材は異なってくる。
【0034】土質改良材供給手段30は、土質改良材を
貯留する土質改良材ホッパ31と定量ずつコントロール
した状態で土質改良材を供給するフィーダ32とから構
成される。土質改良材ホッパ31は下方の部位が円筒部
31aで、上部側は方形ボックス部31bとなってい
る。方形ボックス部31bの上端部には蓋体33が設け
られており、この蓋体33は2枚の蓋片33aで構成さ
れる。各蓋片33aは外方に開くようになっており、全
開状態では各蓋片33aは適宜の構成を有するストッパ
により斜め上方で拡開する。土質改良材はフレキシブル
コンテナ34に収納されており、このフレキシブルコン
テナ34を土質改良材ホッパ31の方形ボックス部31
b内に挿入するようにして土質改良材が供給される。円
筒部31aと方形ボックス部31bとの連設部乃至その
近傍位置には刃先が上方に突出したカッタ35が設けら
れて、フレキシブルコンテナ34が方形ボックス部31
b内に進入すると、カッタ35でこのコンテナの下端部
分が切り裂かれる。その結果、フレキシブルコンテナ3
4内の土質改良材が土質改良材ホッパ31内、特にその
円筒部31a内に流れ込むように供給される。土質改良
材の充填が終了した後に、蓋体33を閉鎖することによ
り土質改良材の飛散等が防止される。なお、土質改良材
ホッパとしては、例えば蛇腹式等の伸縮可能な容器等で
構成することもできる。
【0035】図7から明らかなように、円筒部31aと
フィーダ32との間は連通孔36で連通しているので、
土質改良材はフィーダ32内に流入する。ここで、連通
孔36の開口面積は円筒部31aの横断面積に比較して
小さいので、土質改良材が自重のみの作用でフィーダ3
2内に送り込むとすれば、ブリッジ現象等が生じて土質
改良材を円滑に送り込めないこともある。この点を考慮
して、円筒部31aの底面近傍に攪拌ロッド37を十文
字状に配設して、この攪拌ロッド37を、円筒部31a
の下部に設けた油圧モータ38で回転駆動される回転軸
39に連結する構成としている。この攪拌ロッド37の
回転により、土質改良材ホッパ31内の土質改良材が攪
拌されて、フィーダ32に円滑かつ確実に送り込まれ
る。
【0036】フィーダ32はケーシング40を有し、こ
のケーシング40の下端部には土質改良材供給口41が
形成され、このフィーダ32から土質改良材供給口41
を介して搬送ベルト11により搬送される土砂に土質改
良材を所定量ずつ添加されるようになっている。しか
も、フィーダ32からの土質改良材の供給量は調整可能
となっている。即ち、図8及び図9に示したように、フ
ィーダ32のケーシング40における土質改良材供給口
41が開口した下端近傍の壁面は相対向する円弧状壁面
部40a,40aとなっており、この円弧状壁面部40
a,40a間の部位に定量供給用のロータ42が設けら
れている。このロータ42は、ケーシング40の下端近
傍部分を水平方向に貫通する状態に設けた回転軸43に
所定角度毎(図示のものにあっては、90°毎)に隔壁
44を形成することにより、相隣接する隔壁間に断面が
概略V字状の定量供給容器部45を形成するように構成
している。土質改良材供給口41の幅寸法は、相隣接す
る隔壁44,44間の間隔と等しいか、それより狭くな
っており、円弧状壁面部40aは少なくとも90°以上
の円弧面を有している。
【0037】回転軸43を回転させた時には、ロータ4
2における4個の定量供給容器部45を構成する各々の
隔壁44の先端が円弧状壁面部40aに沿って摺接する
ことになる。これら円弧状壁面部40aは各定量供給容
器部45の擦り切り壁として機能し、回転軸43が1/
4回転する毎に、ロータ42は図8の状態から図9の状
態に変位して、1個の定量供給容器部45の容積に相当
する量の土質改良材が搬送ベルト11上に供給される。
従って、回転軸43の回転速度を変化させると、フィー
ダ32からの土質改良材の供給量が制御される。ロータ
42の回転軸43の回転速度を微細に制御するために、
ケーシング40の外面には電動モータ46が取り付けら
れており、この電動モータ46と回転軸43との間には
伝達ベルト等からなる動力伝達手段47が介装されてい
る。
【0038】土質改良材の供給量は搬送ベルト11によ
り搬送される土砂の量に応じて変化させる。搬送ベルト
11により搬送される土砂の量は、土砂ホッパ20に設
けたゲート22及び均しローラ24でほぼ一定の嵩とな
るように調整されているが、土砂と土質改良材との混合
比を正確に設定するためには、土砂の供給量を嵩ではな
く重量で測定するようにしなければならない。
【0039】搬入コンベア10に土砂の搬送重量を測定
する手段を設けることもできるが、この搬入コンベア1
0の搬送距離を短縮する場合には、このような測定手段
を設置することはできない。しかしながら、排出部5側
には、生成された改良土を測定する手段が設けられてお
り、この手段は改良土の重量を測定するようにしてい
る。また、土質改良材供給手段30のフィーダ32から
供給される土質改良材の重量が測定できる。従って、生
成された改良土の重量から土質改良材供給手段30で測
定した土質改良材の量を差し引けば、土砂の供給重量を
推測できる。この改良土の重量を測定する手段の一例を
図10及び図11に示す。而して、排出部5を構成する
排出用コンベア50に、この排出用コンベア50に搬送
される改良土の重量を測定するコンベアスケール51が
設けられている。
【0040】これらの図から明らかなように、排出用コ
ンベア50は搬送ベルト52を有し、搬送ベルト52の
搬送方向において、前後に配置した一対の固定ローラ5
4,54が取り付けられており、これら各固定ローラ5
3は搬送ベルト52の下面に転動可能に当接している。
前後の固定ローラ53,53間の位置が改良土量測定区
間となっており、この改良土量測定区間を構成する前後
の固定ローラ53,53間の概略中間位置に、搬送ベル
ト52の裏面に当接するように、重量測定ローラ54が
装着されている。ここで、既に述べたように、搬送ベル
ト52は荷重により、つまりその上に堆積された土砂の
重量に応じて撓むものであり、重量測定ローラ54はこ
の搬送ベルト52の撓み度合いを検出するためのもので
ある。
【0041】重量測定ローラ54は軸受部材55により
揺動自在にコンベアフレーム等に支持されている揺動板
56に連結して設けられている。揺動板56の他端に重
量測定手段を構成するロードセル等からなる荷重センサ
57が連結して設けられている。従って、搬送ベルト5
2上に所定量の改良土を堆積させた状態で搬送した時
に、この搬送ベルト52に堆積した改良土が固定ローラ
53,53間の改良土量測定区間にまで搬送されると、
搬送ベルト52が沈むように撓む。この結果、重量測定
ローラ54が図11の矢印方向Dに押動されて、この重
量測定ローラ54を連結した揺動板56が同図に矢印U
方向に揺動変位するから、荷重センサ57に対する荷重
が増大することになり、この検出信号に基づいて搬送ベ
ルト52により搬送される改良土の量を測定することが
できる。
【0042】さらに、処理機構部4は所定の容積を有す
る混合容器60からなり、この混合容器60は容器本体
60aの上面を所定の範囲にわたって開口させ、この開
口部に蓋体60bをボルト等で着脱可能に固定すること
により構成される。容器本体60aは本体フレーム2の
上面に固定的に設置されており、また蓋体60bの上部
に位置する機械室6はこの蓋体60bとは非接触状態に
なっている。これによって、混合容器60を本体フレー
ム2に設置したままで、蓋体60bを容器本体60aか
ら分離できる。
【0043】混合容器60には、搬入コンベア10から
土砂及び土質改良材が上方から供給されて、それらを攪
拌・混合するためのものである。このために、搬入コン
ベア10はかなり高所に位置させる必要がある。搬入コ
ンベア10を水平に設け、その上に土砂ホッパ20を設
置すると、土砂の投入部は極めて高い位置となる。搬入
コンベア10は本体フレーム2から延在させたサポート
7に固定し、このサポート7から斜め上方に向くように
延在させているのはこのためであり、これにより搬入コ
ンベア10の最上流側に位置する土砂ホッパ20を低い
位置に配置することができ、もって土砂の投入が容易に
なる。
【0044】図12乃至図15に処理機構部4を構成す
る混合容器60の内部構成を示す。混合容器60は、図
12から明らかなように、本体フレーム2の長手方向、
つまり概略水平方向に配置した方形の容器からなり、そ
の側部は内部点検や掃除を行うための開閉扉61により
開閉可能となっている。また、混合容器60の前方側の
上部には導入部を構成する導入用筒体62が、また後方
側の下部には排出部を構成する排出用筒体63が連結し
て設けられている。図13乃至図15に示したように、
混合容器60内には2本のパドルミキサ64が平行に設
けられている。パドルミキサ64は、回転軸65を有
し、この回転軸65には攪拌・移送部材としての間欠的
に設けた羽根からなるパドル66が、回転軸65の中心
軸線に対して所定の角度となるようにして多数植設され
ている。ここで、パドル66は回転軸65に固着して設
けた支持杆66aにパドル本体66bがボルト66cで
固定するようにして取り付けられている。これによっ
て、パドル本体66bが摩耗した時に、それを容易に交
換できる。
【0045】回転軸65を回転させるとパドル66が回
転駆動されて混合容器60内が攪拌され、かつこの混合
容器60内に導かれた土砂と土質改良材とが攪拌されて
均一に混合されながら、排出用筒体63側に向けて移送
される。ここで、本実施の形態ではパドルミキサ64を
2本設ける構成としているが、このパドルミキサ64の
本数は混合容器60の高さと幅との関係で定まるもので
あり、その数は2本には限定されない。混合容器60の
高さ寸法を大きくすると、回転半径の大きな大型のパド
ルを取り付けることができるので、パドルミキサ64の
本数は少なくて良いが、混合容器60の高さ寸法を低く
し、かつ幅を広くした場合には、パドルの回転半径が小
さくなるので、パドルミキサの本数を多くする。従っ
て、所定の攪拌効率を持たせるために、本体フレーム2
の幅寸法や走行体1の履帯1aとの関係等や、車両全体
の高さ寸法との関係で、混合容器60のサイズとパドル
ミキサ64の本数とを設定すれば良い。ただし、混合容
器60内での土砂と土質改良材との混合・攪拌及び移送
を円滑かつ効率的に行うためには、パドルミキサ64の
数は偶数で、相隣接するパドルミキサ64,64は相互
に反対方向に回転するようにしなければならない。
【0046】各パドルミキサ64の回転軸65の両端は
軸受67,67により回転自在に支持されており、また
回転軸65の先端部は、図13に示したように、混合容
器60の前端部に設けた駆動部68のハウジング内に延
在されている。各回転軸65の先端には伝達ギア69が
連結されており、両伝達ギア69,69は相互に噛合し
ている。一方の伝達ギアには油圧モータ70の出力軸に
連結した駆動ギア71が噛合しており、この油圧モータ
70を回転駆動すると、それぞれパドル66を設けた両
回転軸65,65を同時に、相互に反対方向に回転駆動
される。さらに、混合容器60内の底部にはガイド板7
2が取り付けられており、このガイド板72によって、
土砂や土質改良材が混合容器60の下端部の角隅部等に
滞留するのを防止している。ただし、ガイド板72は排
出用筒体63に対応する部位は開口している。
【0047】ここで、混合容器60の導入用筒体62と
排出用筒体63との間は、その全長にわたって、パドル
ミキサ64における回転軸65のうち、パドル66が装
着されている部分が配置されている。従って、回転軸6
5の両端は軸受67により支持されているが、これら軸
受67の装着部は、導入用筒体62より前方側、排出用
筒体63より後方側となっている。これによって、導入
用筒体63から供給された土砂及び土質改良材は円滑か
つ確実に攪拌・混合され、かつ排出用筒体63に至るま
で澱みなく一定の速度で移送される。
【0048】混合容器60で土砂と土質改良材とがパド
ルミキサ64の作用で均一に攪拌・混合され、排出用筒
体63に至ると、これら土砂と土質改良材とが均一に混
合した改良土が製造される。そして、改良土は排出用筒
体63から自重の作用で排出部5を構成する排出用コン
ベア50の上に落下するように排出される。ここで、排
出用筒体63は混合容器60より下方に位置しているか
ら、排出用コンベア50はこの排出用筒体63より下方
に位置させている。排出用コンベア50をそのまま真直
ぐ延在させると改良土を高く堆積できないので、排出用
コンベア50を斜め上方に延在させることにより所定の
高さ位置から改良土を集積させる。
【0049】自走式土質改良機械は以上のように構成さ
れ、この土質改良機械は土砂の供給作業を行うために、
土砂の掘削機構を有する掘削作業機械と協同して土質改
良処理が行われる。この土質改良処理は改良すべき土砂
が発生する現場に直接搬入して、この作業現場で土質改
良処理を行い、土質改良機械で生成された改良土を掘削
箇所に埋め戻すこともできる。発生土の量が多く、しか
も埋め戻しとして使用される改良土の需要量が多い大規
模な工事現場では有効である。ただし、小規模な工事現
場で発生する土砂の場合には、所定の位置にヤードを設
定して、このヤードで土質改良処理を行うようにするの
が望ましい。
【0050】そこで、図16及び図17にヤードでの土
質改良処理を行っている状態の一例を示す。これらの図
において、自走式土質改良機械は符号80で示し、また
符号81は土砂の掘削機構を有する作業機械の代表的な
ものとしての油圧ショベルである。これら土質改良機械
80及び油圧ショベル81は、トレーラ等の輸送手段に
よってヤードYに搬入されて土質改良処理が行われる。
ここで、油圧ショベル81は、周知のように、走行体8
2上に上部旋回体83を旋回可能に装着することにより
構成される。上部旋回体83には、土砂の掘削手段であ
るバケット84aを装備したフロント作業機84が作動
可能に連結されており、またオペレータが搭乗する運転
室85が設置されている。従って、オペレータは運転室
85内でフロント作業機84を操作して、土砂をすくい
取って土質改良機械80における土砂ホッパ20に投入
する作業を行うことになる。
【0051】ここで、土質改良処理を行うためのヤード
Yには、図17に示したように、土砂集積エリアAと、
改良土堆積エリアBとが設定される。ここで、土砂集積
エリアAは、好ましくは処理すべき土砂を、その性質乃
至状態、特に粘性の度合いや水分含有量等に応じて複数
の区画に分けるようにして集積する。例えば、土砂集積
エリアAを3区分する場合には、粘性の高い土砂を集積
する第1の集積エリアA1 と、適度な水分含有量があ
り、かつ粘性もあまり高くはなく、処理しやすい土砂を
集積する第2の集積エリアA2 と、水分含有量の少ない
砂土を集積する第3の集積エリアA3 とに分けることが
できる。
【0052】一方、改良土を排出用コンベア51で所定
の位置に堆積するに当っては、その堆積箇所にそのまま
堆積しても良いが、改良土の粒径に応じて分類分けする
のが望ましい場合がある。このために、図16からも明
らかなように、選別装置90を設ける。この選別装置9
0は可搬式のものとして構成し、篩い91を備えてい
る。篩い91は、例えば13mm以下,20mm以下,
25mm以下というように、所定の粒径以下のものを通
過させるメッシュサイズのものであって、かつ振動篩い
で構成するのが望ましい。そして、篩い91を通過し、
粒径の揃った改良土は移送コンベア92で第1の改良土
堆積エリアB1 に堆積させる。篩い91を通過しなかっ
た粒径の大きい改良土も固化処理されたという点では同
じ品質のものであるので、移送コンベア93によりこの
粒径の大きな改良土は第2の改良土堆積エリアB2 に堆
積させる。この第2の改良土堆積エリアB2 に堆積され
ているものも改良土であり、これらはそのまま、または
粒径を揃える処理を行った上で、埋め戻し等の素材とし
て利用することになる。
【0053】以上のように構成されるヤードYには、例
えばダンプトラック等で土質改良を行うべき土砂が搬入
されて、土砂集積エリアAに集積されている。搬入時に
おいて、土砂の性質や状態に応じて前述した3つのエリ
アに分けて集積されている。このヤードYに自走式土質
改良機械80と油圧ショベル81とが搬入されるが、油
圧ショベル81は、この土砂集積エリアAに集積した土
砂をバケット84aで掘削して土質改良機械80に土砂
を供給する。また、土質改良機械80では、このように
して供給された土砂に土質改良材を均一に混合するよう
にして土質改良処理が行われる。土質改良機械80は自
走可能であるから、この土質改良機械80は、土砂集積
エリアAの近傍で、油圧ショベル81による土砂の投入
を円滑かつ迅速に行える所定の位置にまで走行させるこ
とができる。そして、土質改良機械80の位置が設定さ
れると、その位置で停止させる。また、土質改良機械8
0の位置に応じて、最適な位置に選別装置90を配置す
る。
【0054】油圧ショベル81を土砂集積エリアAにま
で走行させて、フロント作業機構84を作動させて、バ
ケット84aで土砂をすくい取り、土質改良機械80に
おける土砂供給手段25を構成する土砂ホッパ20に土
砂を投入する。これにより土質改良が始まる。ここで、
油圧ショベル81は自走式のものであるから、土砂集積
エリアAにおける第1〜第3の集積エリアA1 〜A3
いずれからも土砂を掘削して土質改良機械80における
土砂ホッパ20に投入することができる。
【0055】土砂ホッパ20に投入された土砂は、搬入
コンベア10により土砂が搬送される間に、この搬入コ
ンベア10に土質改良材供給手段30のフィーダ32か
ら土質改良材が供給されて、土砂の表面上に供給され
る。そして、搬入コンベア10の端部から導入用筒体6
2を経て土砂と土質改良材との混合物が混合容器60内
に送り込まれる。この混合容器60に設けたパドルミキ
サ64の作用により土砂と土質改良材とが攪拌・混合さ
れながら排出用筒体63の位置にまで移行し、この間に
混合容器60内で土砂と土質改良材とが均一に混合され
て、団粒状態となった改良土が生産される。この改良土
は排出用筒体63から排出用コンベア50で選別装置9
0に送り込まれ、この選別装置90により粒径に応じて
第1,第2の改良土堆積エリアB1 またはB2 のいずれ
かに堆積される。
【0056】ここで、土質改良機械80により処理され
て生成される改良土の品質を向上させるには、まず前処
理として、土砂に岩石,煉瓦片,コンクリート片等、さ
らには金属その他の異物が含まれている場合に、これら
の異物を分離して除去する。土砂ホッパ20に装着した
篩い分け手段21はこのような異物等を篩い分けるため
のものである。この篩い分け手段21の作用により土砂
のみが土砂ホッパ20内に取り込まれて、この篩い分け
手段21を通過しなかった異物はその傾斜に沿って外部
に円滑に排出されることになり、土砂の投入作業に支障
を来すようなことはない。
【0057】次に、改良土の固化度合いを所定の範囲と
するために、土砂と土質改良材との混合比を正確に調整
する。ここで、土砂の性質や生成された改良土の使用目
的等によっては、土質改良材の添加による固化度合いが
異なってくる。従って、予め実験等により望ましい混合
比を決定しておく。この土砂と土質改良材との混合比は
重量比とするのが望ましい。土砂供給手段25から供給
される土砂は土砂ホッパ20に設けたゲート22を通過
することから、搬送コンベア10により混合容器60に
向けて搬送される土砂の容積がほぼ一定になる。ただ
し、ゲート22を通過する際に、その通過量が変動する
可能性があるので、このゲート22の通過土砂量の変動
に追従させて、土質改良材供給手段30のフィーダ32
のロータ42の回転数を変化させることによって、土砂
と土質改良材との混合比を一定化する。
【0058】改良土の品質は、また、土砂と土質改良材
との混合度合いにより大きく左右される。混合容器60
に内蔵したパドルミキサ64を用いているので、土砂と
土質改良材とが均一に攪拌・混合される。パドルミキサ
64は混合容器60内に2本設けられており、図15に
矢印で示したように、相互に反対方向に回転するように
なっている。従って、混合容器60の内部では、パドル
ミキサ64の回転軸65に取り付けたパドル66の剪断
及び攪拌作用によって、そのほぼ全域に及ぶ旋回流が形
成されて、混合容器60の内部全体が隈なく攪拌される
結果、土砂と土質改良材とが均一に混ざることになる。
また、パドル66は回転軸65の軸線に対して斜め方向
に向いているので、その角度に応じた速度で土砂と土質
改良材との混合物は攪拌されながら排出用筒体63に向
けて概略水平方向に移送される。しかも、混合容器60
における導入用筒体62から排出用筒体63までの間に
は、軸受等の障害物が存在しないので、澱みなく一定の
速度で移送される。この結果、劣悪な土砂が良質の改良
土に変換される。また、混合容器60の内部は導入用筒
体62及び排出用筒体63を除いて実質的に閉鎖空間と
なっているので、パドル66による攪拌中に土質改良材
や土砂が周囲に飛散することはない。
【0059】以上のように、ヤードYにおいては、土質
改良機械80と油圧ショベル81とを作動させることに
より土質改良処理が行われるが、土質改良機械80その
ものはヤードYの所定位置で静止した状態に保持され
る。そして、土質改良処理を行う際には、土質改良機械
80を構成する各駆動機構を作動させるが、土質改良の
処理条件を変化させないとすれば、初期的に作動条件を
設定しておけば、オペレータ等による格別の操作を必要
とせず、自動的に継続運転される。一方、油圧ショベル
81は、この土質改良機械80に土砂の投入作業を行う
ものであるから、フロント作業機84を作動させること
はもとより、上部旋回体83を旋回させたり、走行体8
2による走行も行うことになる。従って、土質改良機械
80により連続的に、しかも迅速かつ効率的に土質改良
処理を行うに当っては、油圧ショベル81の操作を行わ
なければならない。このために、油圧ショベル81の運
転室85にオペレータが搭乗して、土砂の投入作業を行
う。つまり、土質改良処理を行う際には、油圧ショベル
81を操作するためにオペレータを必要とするが、土質
改良機械80は自動運転できることから、実質的に一人
のオペレータにより処理を実行することができる。
【0060】而して、土質改良機械80に設けられてい
る駆動機構は、搬入コンベア10,土質改良材供給手段
30に装着したフィーダ32におけるロータ42,土質
改良材ホッパ30内に設けた攪拌ロッド37,混合容器
60内のパドルミキサ64等があり、また排出用コンベ
ア50を構成する搬送ベルト52も駆動される。土質改
良処理能力は、土砂と土質改良材とを混合する混合手段
としての混合容器60の容積と、この混合容器60内に
設けたパドルミキサ64の攪拌・移送能力とにより定ま
る。
【0061】そこで、土質改良機械80を最大の処理機
能を発揮する状態で作動させるためには、まずパドルミ
キサ64を最高回転数状態に設定する。これに伴って、
パドルミキサ64が最高回転数時に、混合容器60内で
の土砂及び土質改良材の移送量に見合った量の土砂を供
給するのに適した速度に搬入コンベア10の搬送速度を
設定する。一方、土砂と土質改良材との混合比を予め設
定されており、かつ土質改良材ホッパ30のフィーダ3
2におけるロータ42の回転速度は土砂の供給量を検出
して、この土砂の供給量変化に追従して自動的に変化す
るように制御される。また、土質改良材ホッパ30内を
攪拌する攪拌ロッド37はこの土質改良材ホッパ30内
でブリッジ現象が生じないように攪拌するものであるか
ら、その回転速度もほぼ一定で良い。さらに、排出用コ
ンベア50における搬送ベルト52の速度は、少なくと
も混合容器60から排出される改良土を滞留させること
なく搬送できる速度に設定する。以上のように、土質改
良機械80は起動時に所定の条件に設定することによっ
て、それ以後は自動的に運転される。
【0062】土質改良機械80は、以上のように設定さ
れた条件で作動するが、自動運転されることから、その
作動中に設定条件が変化しないようにしなければならな
い。つまり、土砂ホッパ20からはほぼ一定量の土砂が
連続的に搬入コンベア10に搬送されて、混合容器60
に供給されなければならない。また、この土砂の供給に
伴って、土質改良材供給手段30のフィーダ32から、
設定した混合比となるように、相応量の土質改良材が安
定的に供給される必要がある。さらに、これら土砂と土
質改良材とが混合容器60内で均一に攪拌・混合され、
かつ排出用筒体63に向けて移送されるように、パドル
ミキサ64の回転数が変化しないようにする。さらにま
た、混合容器60から排出用コンベア50に沿って所定
量の改良土が円滑かつ確実に搬送されていることも必要
である。
【0063】高品質の改良土を効率的に製造するには、
油圧ショベル81に搭乗しているオペレータが土質改良
機械80の作動状態を常に認識でき、作動条件に変動が
生じた場合には、オペレータはそれに対処できるように
なっていなければならない。油圧ショベル81は土質改
良機械80に近接した位置で作動していることから、こ
の油圧ショベル81を操作しているオペレータが土質改
良機械80の作動状況を目視で確認できるものもある
が、そうでないものがある。また、油圧ショベル81と
土質改良機械80との位置関係等によっては、オペレー
タは必ずしも正確に視認できないこともある。
【0064】以上のことから、油圧ショベル81の運転
室85内において、オペレータが居ながらにして土質改
良機械80の作動状態をモニタリングできるようにす
る。また、必要に応じて、オペレータは油圧ショベル8
1の運転室85内から土質改良機械80を構成する一部
の駆動機構を操作できるようにしている。
【0065】オペレータがモニタリングしなければなら
ない事項としては、少なくとも土質改良材ホッパ31内
における土質改良材の残量がある。また、土砂ホッパ2
0の内部の状態、つまり土砂が搬入コンベア10により
混合容器60に向けて搬送されているか否か、混合容器
60内でパドルミキサ64が適正な状態で作動している
か否か、適正な量の改良土が生成されているかについて
もモニタリングが必要となる。しかしながら、これらの
事項は外部からは確認することはできない。また、これ
ら以外にも、土質改良材供給手段30を構成するフィー
ダ32の詰まり検出、パドルミキサ64の負荷状態、さ
らには土質改良機械80の駆動源の作動状態等について
もモニタリングできるようにするのが望ましい。
【0066】そこで、以上のような各種の情報をオペレ
ータが油圧ショベル81の運転室85内で取得するため
に、無線による通信手段を用いる。従って、最低限、土
質改良機械80側から油圧ショベル81に向けてある種
のデータの送信を行えるようにするが、また油圧ショベ
ル81側から土質改良機械80側に向けて、この土質改
良機械80のいずれかの駆動機構の作動条件を変更した
り、起動または停止させたりする命令も送信できるのが
望ましい。さらに、油圧ショベル81側から土質改良機
械80に向けて、所望のデータを要求する指令も送信で
きるようにしても良い。このために、通信は双方向性を
持たせるようにするのが望ましい。
【0067】そこで、図18に土質改良機械80と油圧
ショベル81との間でデータの送受信を行うための装置
構成を示す。図中において、100は土質改良機械80
に設けた制御装置であり、また110は油圧ショベル8
1の運転室85内に設置した制御装置である。土質改良
機械80側に設けた制御装置100はマイクロコンピュ
ータで構成され、基本的には土質改良機械80を構成す
る所定の駆動機構に対して駆動制御信号を出力して、そ
の作動制御を行うためのものである。そして、この制御
装置100には、土質改良機械80の各部に設けたセン
サやその他の検出手段からの信号を取り込んで、所定の
手順に従ってデータ処理を行う機能を持たせている。そ
して、制御装置100には、アンテナ101aを有する
送受信装置101が接続されており、制御装置100で
処理されたデータの一部はこの送受信装置101を介し
て送信できるようになっている。一方、油圧ショベル8
1側の制御装置110も、制御装置100と同様に、マ
イクロコンピュータで構成され、またアンテナ111a
を備えた送受信装置111が接続されている。さらに、
制御装置110にはスイッチ,キー,ボリューム等とい
った入力手段112及び表示手段としてのディスプレイ
113を備えている。
【0068】次に、図19には制御装置100と、この
制御装置100に取り込まれる各種のセンサ等の検出機
構の構成を示す。同図から明らかなように、制御装置1
00は、土質改良機械80を構成する各部の検出機構の
検出機構を取り込んだり、所定の駆動機構に対して必要
な命令や、送受信装置111に必要なデータ等を出力す
る入出力部102と、取り込まれたデータを処理するC
PU103と、各種のデータの処理手順が記録されてい
るROM104及びRAM105を有し、さらにはCP
U102で処理された各種のデータのうち所定のデータ
等を記憶するメモリ装置106が設けられる。
【0069】制御装置100では種々のデータを作成さ
れる。これらのデータとしては、土砂ホッパ20におけ
る土砂の投入量,土質改良材ホッパ31内の土質改良材
の貯留量,改良土の生成量というように、量に関するデ
ータと、土質改良機械80を構成する各機構の作動状態
という動きに関するデータとがある。これらの各データ
を作成するために、土質改良機械80には、各部に様々
なセンサやその他の検出手段が設けられる。そして、こ
れら各検出手段による検出信号は制御装置100のRA
M105に取り込まれて、CPU103によってROM
104に設定されている処理手順に従ってデータ処理が
行われる。そこで、以下に土質改良処理の手順を追っ
て、制御装置100に取り込まれるセンサ,検出手段等
と、それらからの信号に基づいて作成されるデータにつ
いて説明する。
【0070】土質改良処理は土砂ホッパ20への土砂の
受け入れから始まる。土砂の受け入れは既に説明したよ
うに、油圧ショベル81により行うが、土砂は土質改良
機械80の土砂ホッパ20に投入される。そこで、この
土砂ホッパ20の内部にどれだけ土砂が貯留されている
かの検出が行われる。この土砂の貯留量の検出は、非接
触式または非接触式による種々の手段により行うことが
できる。非接触式の検出手段は距離測定手段であり、接
触式の検出手段は変位量測定手段で構成される。本実施
の形態においては、超音波センサ120を用いている。
超音波センサ120は、図5に示したように、土砂ホッ
パ20におけるゲート22の上部位置に設置され、土砂
ホッパ20内の土砂の高さ位置を検出するものである。
超音波センサ120は、土砂ホッパ20の下方に向けて
超音波パルスを送信し、土砂の表面からの反射エコーを
受信して、送信から受信までの時間に基づいて土砂ホッ
パ20内の土砂の高さレベルが検出される。従って、こ
の超音波センサ120からの信号を制御装置100に取
り込むことによって、土砂ホッパ20内に投入されて、
この土砂ホッパ20内に収容されている土砂の量が測定
される。これが土砂収容量データである。
【0071】また、搬入コンベア10には、土砂ホッパ
20を通過した位置において、搬送ベルト11に搬送さ
れている土砂の量、つまり土砂搬送量を測定する手段が
設けられている。この土砂搬送量測定手段は、搬送土砂
の重量を検出するものであっても良いが、本実施の形態
においては、土砂の搬送量を嵩として測定するようにし
ている。このために、搬入コンベア10における搬送土
砂の高さ位置を検出する手段が設けられる。この検出手
段は、前述と同様に、超音波センサ121を用いること
ができる。ここで、搬送土砂の高さ位置をより正確に検
出するために、超音波センサ121は搬入コンベア10
の搬送ベルト11の幅方向に向けて複数個、少なくとも
中央部と左右の両側近傍部とに3箇所設けるようにする
のが望ましい。
【0072】土砂の搬送量を測定するには、また、搬入
コンベア10の搬送速度を検出する必要がある。このた
めに、この搬入コンベア10を駆動する油圧モータ15
の回転数を検出するために、油圧モータ15には回転数
検出手段122が付設されている。従って、これら超音
波センサ121及び回転数検出手段122からの検出信
号が制御装置100に取り込まれ、搬入コンベア10に
よる土砂の搬送量、つまり搬入コンベア10による土砂
供給量が測定される。これが土砂供給データであり、ま
たその累積値が土砂供給量データである。なお、この土
砂供給データは土砂の供給体積に関するデータである。
【0073】次に、土質改良材供給手段30を構成する
土質改良材ホッパ31内の土質改良材の貯留量が検出さ
れる。この検出方式は、土砂ホッパ20内の土砂の量を
測定する方式と同様のものを用いることができ、図6に
示したように、土質改良材ホッパ31の内部には土質改
良材の貯留高さ位置を検出する手段として超音波センサ
123が設けられている。そして、この超音波センサ1
23からの検出信号は制御装置100に取り込まれて、
土質改良材ホッパ31内の土質改良材の残量に関するデ
ータ、つまり土質改良材残量データが作成される。ま
た、フィーダ32のロータ42を回転駆動する電動モー
タ46には回転数検出手段124を備えている。この回
転数検出手段124からの信号を制御装置100に取り
込むことによって、土質改良材供給データが作成され、
その累積値が土質改良材消費データである。
【0074】さらに、混合手段を構成する混合容器60
内に設けたパドルミキサ64が正確に作動しているか否
かの確認を行う必要があり、このためにパドルミキサ6
4には、回転軸65の回転数を検出する回転数検出手段
125を設けると共に、回転負荷を検出する負荷検出手
段126が設けられている。これら回転数検出手段12
5及び負荷検出手段126からの信号も制御装置100
に取り込まれ、これらの信号に基づいて混合容器60内
でのパドルミキサ64の作動状態が確認されて、混合手
段作動状態確認データが作成される。この混合手段作動
状態確認データは、パドルミキサ64の回転数に関する
情報と、回転時の負荷の値に関する情報とを含むもので
ある。
【0075】混合容器60において生成された改良土
は、その排出用筒体63から排出用コンベア50に送り
込まれるが、この排出用コンベア50には、コンベアス
ケール51が設けられている。このコンベアスケール5
1による検出信号も制御装置100に取り込まれるよう
になっている。また、排出用コンベア50を駆動するモ
ータ59にも回転数検出手段127が設けられており、
これによって搬出用コンベア50の送り速度が検出され
る。従って、このコンベアスケール51の検出信号と回
転数検出手段127の検出信号とに基づいて生成された
改良土の量が測定され、改良土生成量データが作成され
る。ここで、この改良土生成量データは改良土の体積で
はなく、重量に関するデータであるこれらの他にも、例
えば土質改良材ホッパ31内に設けた攪拌ロッド37の
回転状態等を検出して、この検出信号が制御装置100
に取り込まれるようにするのが望ましい。さらに、土質
改良機械80には、油圧モータその他の油圧アクチュエ
ータが設けられていることから、図示は省略するが、油
圧ポンプ及びこの油圧ポンプを駆動するエンジンを備え
ている。従って、作動油の温度及びエンジン冷却水の温
度に関する信号も制御装置100に取り込むようにする
のがさらに望ましい。
【0076】以上のように、制御装置100では、各種
のセンサや検出手段等からの検出信号を取り込んで、所
定の処理手順に従って土質改良機械の作動に関する各種
のデータが作成されるが、これら各データに基づいて、
土質改良機械80を構成する各駆動機構に必要な制御信
号を入力する。また、油圧ショベル81を操作するオペ
レータが認識しなければならないデータは、送受信装置
101に伝送して、この送受信装置101から油圧ショ
ベル81側に設けた送受信装置111に向けて送信す
る。ここで、通信は例えば無線で行うことになるが、土
質改良処理を行っている際には、土質改良機械80と油
圧ショベル81とは極めて近い位置(通常は10m以下
の距離)に配置されているので通信は微弱電波で行え
る。
【0077】既に説明したように、土質改良機械80に
設けた制御装置100は、この土質改良機械80の作動
を制御するための機能と、必要なデータを油圧ショベル
81側に送信する機能とを有するが、また土質改良機械
80により処理を行った結果の実績データ等を作成する
機能も併せ有するものとする。ここで、少なくとも実績
データはメモリ装置106に記憶させる。さらに、後述
するように、油圧ショベル81側から送信される信号を
受信して、土質改良機械80の作動条件を変更する機能
も含まれる。
【0078】土質改良機械80により高品質の改良土を
生産するには、土砂と土質改良材との混合比が一定であ
り、かつ土砂と土質改良材とを均一に混合しなければな
らない。土砂と土質改良材との混合度合いは、実質的に
パドルミキサ64の回転により定まることから、パドル
ミキサ64が回転し続けている限り、実質的に混合度合
いにばらつきが生じることはない。
【0079】土砂は土砂ホッパ20から供給されるが、
この土砂の供給量は状況によっては変化する可能性があ
る。例えば、土砂ホッパ20に投入された土砂が砂質の
ものである場合等には、特別の事情がない限り、ほぼ一
定の量がゲート22を通過する。これに対して、粘土質
の土砂が土砂ホッパ20に投入された時には、この土砂
ホッパ20のゲート22を通過する際における抵抗が変
動し、ゲート通過量は周期的またはランダムに変動す
る。制御装置100では土砂供給データが得られている
ので、この土砂供給データが変動した時には、それに応
じてフィーダ32から供給される土質改良材の供給量を
変化させる。具体的には、土砂供給データの変動に追従
させてフィーダ32におけるロータ42の回転数を変化
させる。このために、土砂供給データに変動があると、
制御装置100から電動モータ46のサーボ手段にロー
タ42の回転数を変化させる命令が出力される。
【0080】なお、土砂供給データはあくまでも土砂の
供給体積であり、土砂の嵩密度は一定でないために、同
じ体積の土砂でも重量は一定ではない。従って、厳格に
言えば、処理される土砂の嵩密度を検出しなければ、混
合比が正確に一定にはならない。コンベアスケール51
から取得した改良土生成量データは重量データである。
従って、この改良土生成量データから土砂の嵩密度を計
算することは可能である。そこで、土砂供給データと改
良土生成量データとから土砂の供給重量を演算により求
めることができる。これによって、土砂と土質改良土と
の混合比をより高精度に制御できる。
【0081】混合容器60内でのパドルミキサ64の回
転数が一定であれば、搬入コンベア10による土砂及び
土質改良材の供給量が一定であっても良い。ただし、パ
ドルミキサ64の回転数が変化する場合もある。例え
ば、粘性の高い土砂がパドル66の表面に纏わり付い
て、パドルミキサ64の回転により左右のパドル66,
66が交差する際に、付着土砂が十分に掻き落とせない
場合がある。そうなると、パドルミキサ64を駆動する
油圧モータ70に大きな負荷が作用して、その回転数が
低下することになる。制御装置100では混合手段作動
状態確認データが取得されているので、パドルミキサ6
4の回転数が低下したことが判明した時には、搬入コン
ベア10の速度を低下させて、土砂の供給量を減少させ
る。勿論、この時にはフィーダ32からの土質改良材の
供給量も減少する。その結果、土砂及び土質改良材が混
合容器60内での処理量以上の過剰に供給されることが
なくなり、混合容器60の導入用筒体62から溢れ出る
等といった事態の発生を防止できる。
【0082】土砂ホッパ20には篩い分け手段21が設
置されているものの、なお小石等の固形異物が土砂ホッ
パ20内に入り込むおそれがある。この固形異物が混合
容器60内に入り込むと、パドル66とパドル66との
間または混合容器60の壁面との間にかみ込んで、パド
ルミキサ64の作動が停止してしまうことがある。この
ような状況下であっても、パドルミキサ64を逆転させ
ると、固形異物のかみ込みが解消される場合がある。負
荷検出手段126により検出されるパドルミキサ64の
負荷が急激に増大したことが検出され、その直後にパド
ルミキサ64の作動が停止した時には、固形異物のかみ
込みと判断して、一度油圧モータ70を逆転させ、然る
後に油圧モータ70を正転状態に戻すことにより、異物
のかみ込み解除操作を行う。勿論、この制御は制御装置
100に基づいて行われることになる。また、この間
は、土砂及び土質改良材の供給を停止しなければならな
いので、搬入コンベア10とフィーダ32との作動を停
止させる。なお、パドルミキサ64を逆転させても、か
み込みが解除しない場合には、土質改良機械80の作動
を停止させることになる。
【0083】次に、土質改良機械80の制御装置100
から、オペレータが搭乗している油圧ショベル81側の
制御装置110に送信されるデータについて説明する。
ここで、図20に制御装置110に付設されているディ
スプレイ113の表示内容の一例を示す。また、オペレ
ータがこのディスプレイ113の表示内容から判断し
て、取り得る措置についても同時に説明する。
【0084】ところで、土質改良機械80制御装置10
0から制御装置110に送信されるデータとしては、土
砂収容量データと、土質改良材残量データ、改良土生成
量データといった量に関するデータと、土質改良機械8
0の作動状態というように動きに関するデータとがあ
る。これらのうち、土砂,土質改良材,改良土の量に関
するデータは、常時オペレータが確認できるようにしな
ければならない。これに対して、各駆動機構等の作動状
態に関するデータは作動状態が変化した時、特にそれら
の動きに何らかのトラブルが発生した時にのみ、オペレ
ータに報知すれば良い。以上のことから、ディスプレイ
113の表示内容は、土砂ホッパ20内の土砂収容量を
表示する土砂収容量表示バーグラフ130と、土質改良
材残量表示バーグラフ131と、改良土生成量表示部1
32とを含む。また、改良土生成量表示部132は改良
土の生成量を数値として表示し、単位時間あたりの生成
量と累積生成量とを表示する。さらに、このディスプレ
イ113にはメッセージ表示部133を設けて、前述以
外のデータ、特に土質改良機械80の作動状態が変化
し、その変化が作動のトラブルに結びつくか、または改
良土の品質に大きな影響を与えるようになった時に、そ
の内容がメッセージとして表示される。
【0085】土砂ホッパ20への土砂の投入は油圧ショ
ベル81のバケット84aを用いて行うことから、いわ
ば間欠投入である。一方、土砂の混合容器60への搬送
は、搬入コンベア10により行われることから連続供給
である。従って、土砂の間欠投入から連続供給を円滑か
つ確実に行わせるために、土砂ホッパ20は所定の容量
を持たせるようにしている。従って、ある一定量以上の
土砂が土砂ホッパ20内に収容されていなければ、円滑
な土質改良を行えない。たたし、土砂の収容量が多けれ
ば多いほど良いというものでもない。
【0086】即ち、投入された土砂は様々な性質及び状
態のものがあり、搬入コンベア10で搬送する際に、条
件の悪いものも含まれる。土砂ホッパ20内では、搬入
コンベア10の作動により土砂に対して搬送力が作用す
る。図5に示したように、土砂ホッパ20内では、搬入
コンベア10の駆動により土砂は同図の矢印F1 方向に
送り出されようとするが、ゲート22の開口面積が制約
されていることから、このゲート22を通過しない土砂
は土砂ホッパ20の内壁面に沿って同図に矢印F2 で示
した方向に押し上げられる。しかも、この上に土砂が供
給されることから、矢印F3 方向の押圧力が作用するこ
とになる。そこで、例えば、粘土質で水分含有率の高い
土砂が土砂ホッパ20に投入されている場合において、
矢印F3方向の押圧力が大きくなった時には、つまり大
量の土砂が土砂ホッパ20内に投入されると、ゲート2
2の上方の内壁面からせり上がろうとする土砂が上方か
ら押し付けられ、ゲート22の周囲、特に上部位置に滞
留することになる。ゲート22の周囲に停滞した土砂は
時間の経過と共に圧密化され、かつ停滞領域が拡大す
る。このように、土砂の停滞圧密化が生じると、ゲート
22を通過するのに支障を来すことになる。この状態が
さらに継続すると、停滞圧密化した土砂がゲート22の
周囲に架橋して、あたかも土砂のトンネルが形成される
ようになる。その結果、搬入コンベア10の搬送ベルト
11の表面に接触している土砂に対してしか搬送力を作
用できなくなり、最終的には搬入コンベア10による土
砂の供給不能状態に陥ってしまう。
【0087】このように、ゲート22の周囲での土砂の
停滞圧密化を防止するためには、矢印F3 方向の押圧力
を小さくする必要がある。従って、土砂ホッパ20内で
の土砂の投入量を制限しなければならない。超音波セン
サ120の検出信号に基づいて検出した土砂収容量デー
タをオペレータに報知するのはこのためである。油圧シ
ョベル81側の制御装置110に付設したディスプレイ
113には、土砂収容量データを数値で表示しても良い
が、オペレータは数値表示よりも、むしろインジケータ
で表示する方が理解し易い。また、インジケータでは、
必ずしも土砂の収容量を連続的に表示することが必要で
はない。例えば、土砂収容量表示バーグラフ130とし
ては、図示したように、適正収容量表示領域130a
と、適正以下収容量表示領域130bと、適正以上収容
量表示領域130cとの3段階のレベル表示で良い。こ
のように、3段階のデータを送信するのであるから、送
信ビット数は数値データを送信する場合より著しく少な
くできる。
【0088】次に、土質改良処理を継続して行うと、土
質改良材ホッパ31内の土質改良材が消費されて、その
残量が減少していくことから、土質改良材ホッパ31が
空になる前に土質改良材を補給しなければ処理を継続で
きない。しかも、土質改良材の補給は、フレキシブルコ
ンテナ34をクレーンで吊り上げて、土質改良材ホッパ
31内に挿入し、カッタ35でフレキシブルコンテナ3
4の底部を切り裂いて、この土質改良材ホッパ31内に
流し込むようにして行うことから、比較的大掛かりな作
業となる。従って、オペレータが土質改良材ホッパ31
内の土質改良材の残量を常時把握しておくことが、土質
改良処理を円滑かつ効率的に行う上で極めて重要であ
る。
【0089】土質改良材ホッパ31の内部には土質改良
材の高さ位置を検出するための超音波センサ123が設
けられ、この超音波センサ123からの出力信号に基づ
いて制御装置100で土質改良材残量データが得られて
いる。従って、この土質改良材残量データも油圧ショベ
ル81の制御装置110側に送信されて、この制御装置
110に付設したディスプレイ113に表示される。こ
の表示もバーグラフ131の形式を取るようにしてい
る。この土質改良材残量表示バーグラフ131は、図2
0に示したように、土砂収容量表示バーグラフ130よ
り段階数を多くし、土質改良材ホッパ31の内容積を概
略5等分して、満杯状態の表示領域131aからほぼ空
の状態の表示領域131eに至る5段階程度の表示とす
るのが望ましい。なお、この土質改良材残量の表示は必
ずしもこれに限定されない。
【0090】さらに、土砂と土質改良材とが混合容器6
0に供給されて、この混合容器60内で供給された土砂
と土質改良材とが均一に混合されることにより改良土が
生成される。この改良土の重量はコンベアスケール51
により測定されており、これと排出コンベア50の搬送
速度とによって単位時間当りの改良土生成量に関するデ
ータ、つまり改良土生成量データも制御装置110側に
送信されて、ディスプレイ113に単位時間当りの改良
土生成量と、累積生成量とが改良土生成量表示部132
に表示される。この表示は数値表示である。
【0091】ディスプレイ113は以上の3種類のデー
タを表示するようにしているが、これらのうち、土砂ホ
ッパ20内の土砂の収容量は、オペレータが行う土砂の
投入作業を行う上で、必ず認識しなければならないもの
である。土砂の収容量は土砂ホッパ20の内部の状態で
あるから、油圧ショベル81からはその状態を目視でき
ない。従って、オペレータは、油圧ショベル81を操作
している間に、ディスプレイ113における土砂収容量
表示バーグラフ130から土砂ホッパ20内の土砂の量
を知ることができる。
【0092】既に説明したように、土砂ホッパ20の土
砂収容量がある値以下になると、所定量の土砂が連続的
に供給できなくなる。また、ある値以上の土砂が収容さ
れると、土砂の性質や状態等によっては、土砂ホッパ2
0内での土砂の停滞圧密化状態になる。従って、オペレ
ータは油圧ショベル81を操作して、土砂ホッパ20内
に土砂を投入する際に、その投入量を調整しなければな
らない。表示バーグラフ130が適正な土砂の収容量の
範囲を示す適正収容量表示領域130aが示されている
時には、そのまま土砂の投入作業を継続すれば良い。ま
た、適正以下収容量表示領域130bとなった時には、
油圧ショベル81のフロント作業機84の操作を行い、
バケット84aによる土砂の投入頻度を多くする。一
方、適正以上収容量表示領域130cであることが表示
されている場合には、フロント作業機84のバケット8
4aによる土砂の投入を暫く中断する等の適正な措置を
講じることができる。
【0093】オペレータ、が土砂収容量表示バーグラフ
130に基づいて、土砂の投入量を加減することによっ
て、土砂ホッパ20内の土砂収容量が常に適正な状態に
保たれて、搬入コンベア10による土砂の搬送条件が極
めて良好になる。その結果、土砂ホッパ20内の土砂が
著しく減少して、混合容器60に供給できなくなった
り、土砂の投入過多により土砂のゲート22通過時に土
砂が増減したり、土砂ホッパ20内での土砂の滞留圧密
化による架橋現象が発生して、供給が途切れたりすると
いう事態が発生することがない。また、搬入コンベア1
0の駆動負荷が大きく増減するようなこともない。
【0094】次に、土質改良材残量表示バーグラフ13
1は、オペレータが土質改良材の補給タイミングを決定
する上で、欠かすことができない情報である。土質改良
材ホッパ31内が空になると、土質改良材の供給を行え
なくなるので土質改良処理を継続できなくなるのは当然
として、土質改良材ホッパ31の空きスペースがどの程
度であるかを知ることも重要である。つまり、土質改良
材の補給はフレキシブルコンテナ34から行うことか
ら、土質改良材の補給時には、少なくとも土質改良材ホ
ッパ31に1袋のフレキシブルコンテナ34の容積に相
当するスペースが存在しなければならない。従って、こ
の土質改良材残量表示バーグラフ131のいずれかのレ
ベル、例えば下から2番目のレベル131dに達する
と、土質改良材ホッパ31の内部にフレキシブルコンテ
ナ34の1袋分に相当するスペースが生じて、土質改良
材の補給が可能になったことを意味するように設定す
る。
【0095】オペレータはこの土質改良材残量表示バー
グラフ131を確認することによって、最も都合の良い
タイミングで土質改良材の補給を行うことができる。こ
の土質改良材の補給は、土質改良材残量表示バーグラフ
131の下から2番目のレベル表示領域131dが示さ
れた時から、最後のレベル表示領域131eが消えた時
までの随時の時間に行える。従って、例えば、土質改良
材の補給タイミングに合わせて、作業の休憩に入る等と
いった場合において、休憩に入るタイミングを土質改良
材残量表示バーグラフ131に示されている土質改良材
の残量を基準として設定することができる。
【0096】さらに、改良土の生成量は、オペレータが
土質改良機械80により土質改良処理を行うに当って、
この機械の生産効率を知る上で極めて重要である。例え
ば、オペレータが意図した程度の改良土が生成されてい
ない場合には、土質改良処理の効率化の観点から、土質
改良機械80の作動条件を変更または調整を行う必要が
ある。従って、オペレータは改良土の生成量を常時把握
しながら作業を進めなければならない。また、土質改良
機械80を構成するいずれかの駆動機構等の作動の円滑
性が損なわれ、またはトラブルが発生した時には、土質
改良材の生産効率が低下して、改良土の生成量が減少す
る。このような事態の発生を迅速かつ的確に検出するた
めにも、ディスプレイ113には、改良土生成量表示部
132が設けられ、この改良土生成量表示部132には
単位時間あたりの生成量と累積生成量とが表示されてい
る。従って、オペレータは、この改良土生成量表示部1
32を確認することによって、土質改良機械80が効率
的に改良土を生成しているか否かを的確に判定でき、そ
の迅速な対応が可能となる。
【0097】また、ディスプレイ113には、メッセー
ジ表示部133が設けられており、このメッセージ表示
部133には、土質改良機械80の作動状態にある種の
変化、例えばトラブルや作動不良等が発生した時に、そ
の旨をメッセージとして表示できるようにしている。こ
の土質改良機械80の作動状態そのものは、必ずしも常
時表示する必要はなく、問題が生じた時にのみ、その問
題点をメッセージの形式で表示する。
【0098】ここで、土質改良機械80は、効率的な土
質改良処理を行うように、初期的に設定されている。混
合容器60内での土質改良処理量が基準となり、この土
質改良処理量が定まると、それに応じて土砂の供給量が
定まり、さらに土砂の供給量に応じて土質改良材の供給
量が定まる。従って、正常な状態で土質改良機械80が
作動しておれば、土質改良機械80の自動運転が継続さ
れる。しかしながら、処理の対象が土砂であり、土砂は
様々な性質、状態のものがあるから、搬入コンベア10
による土砂の搬送量が変化したり、土質改良材の供給が
変動したり、また混合容器60内での土質改良処理量が
変化したりすることがある。これらの変化に応じて、油
圧ショベル81を操作するオペレータが容易に対処する
ことができる場合もある。従って、メッセージ表示は土
質改良機械80において、変動した作動条件を自動的に
復旧させる上で有効となる。
【0099】既に説明したように、ヤードYの土砂集積
エリアAには、土砂の性質等に応じて3区分して集積さ
れている。これらのうち、粘性の高い土砂は第1の集積
エリアA1 に集積され、第2,第3の集積エリアA2
3 には、第1の集積エリアA1 より搬送条件の良好な
土砂が集積されている。従って、油圧ショベル80によ
る土砂ホッパ20への土砂の投入は、これら3つの集積
エリアA1 〜A3 からできるだけバランス良く行うよう
にするのが望ましい。第1の集積エリアA1 からの土砂
が集中的に土砂ホッパ20に投入されると、搬入コンベ
ア10による土砂の搬送条件が悪化するだけでなく、混
合容器60内における土質改良処理にも大きな影響を与
える。
【0100】搬入コンベア10により土砂が混合容器6
0に供給されるが、土砂ホッパ20にはゲート22が設
けられており、一応はこのゲート22を通過する体積分
の土砂が搬送されるはずである。しかしながら、土砂の
性質,状態等によっては、また土砂ホッパ20内の土砂
の収容量やゲート22の周囲における停滞圧密化による
架橋状態が生じているか等によっては、必ずしも一定の
体積の土砂が搬送されるとは限らない。
【0101】そして、投入された土砂が極めて高い粘性
を有するものであり、このような高粘性土を土砂ホッパ
20に集中的に投入されると、たとえ土砂ホッパ20内
の土砂収容量が常に適正な範囲内に保持されていたとし
ても、搬入コンベア10による搬送条件が極端に悪くな
り、土砂の停滞及び圧密化が始まり、やがてはゲート2
2の通過不能な事態が発生する可能性もある。このよう
な事態になると、土砂ホッパ20の内壁面からの掻き落
とし作業を行わなければならないが、土砂の圧密化によ
り架橋した部分が広範囲に広まってしまうと、この掻き
落とし作業は極めて面倒になる。ここで、ゲート22の
周囲に土砂が停滞し始めても、直ちにゲート22からの
土砂の通過が阻害されることはない。土砂のゲート22
からの通過量が変動する主な原因は、土砂ホッパ20内
ではの内面に押し付けられて、圧密化される可能性が生
じていることである。従って、土砂ホッパ20内に適正
な量以上の土砂が収容されており、かつゲート22の通
過不良が生じるということは、土砂ホッパ20内で土砂
の滞留圧密化が始まっていると推定される。
【0102】搬入コンベア10には、土砂搬送量測定手
段として搬送土砂の重量を検出する超音波センサ121
が設けられており、この超音波センサ121からの信号
と、搬入コンベア10の搬送速度に関する信号とから制
御装置100において、土砂供給データが作成されてい
る。従って、この土砂供給データが変動した時には、油
圧ショベル81の制御装置110側に信号を送信して、
この制御装置110のディスプレイ113におけるメッ
セージ表示部133に「ゲート詰まり」等といったメッ
セージが表示される。これによって、オペレータは搬入
コンベア10による土砂の搬送状態を的確に認識でき
る。従って、オペレータは、このメッセージが表示され
た時には、油圧ショベル81によって、第1の集積エリ
アA1 からの土砂の投入はやめて、搬送条件の良い第
2,第3の集積エリアA2 ,A3 からの土砂を集中的に
投入する。
【0103】土質改良機械80作動時には、車両全体が
振動し、土砂ホッパ20に設けた篩い分け手段21は振
動篩いから構成されることから、土砂ホッパ20は大き
く振動するから、この振動により内壁面に固着して滞留
している土砂が払い落とされる。また、例えばこの土砂
ホッパ20の内面にゴム等の可撓性シートを装着してお
けば、さらに土砂の払い落としが促進される。従って、
土砂ホッパ20からの土砂の搬送に支障が生じても、第
2,第3の集積エリアA2 ,A3 から砂土を集中的に供
給することによって、土砂の土砂ホッパ20における内
壁面に対する滞留圧密化がそれ以上促進されないだけで
なく、振動の作用で土砂が内壁から脱落し、滞留圧密化
が解消される。その結果、オペレータは土砂ホッパ20
内の土砂の掻き落としといった面倒な作業を免れること
ができる。
【0104】また、粘性の高い土砂が供給されると、混
合容器60内で攪拌・混合及び移送を行う上でも影響を
与える。たとえ、土砂ホッパ20におけるゲート22の
通過には格別問題がないにしても、水分含有量が極めて
高い場合等においては、混合容器6内に供給されて、パ
ドルミキサ64の回転で土質改良材と混合する際に、そ
の粘性によりパドルミキサ64の回転に対する抵抗が大
きくなり、このパドルミキサ64の円滑な回転を損なう
場合がある。制御装置100ではパドルミキサ64の回
転状態に、回転時の負荷の値とを含む混合手段作動状態
確認データが取得されており、この混合手段作動状態確
認データに基づいて、パドルミキサ64の回転負荷があ
る設定レベル以上にまで上昇した時には、制御装置10
0側から制御装置110側に信号を送信して、ディスプ
レイ113のメッセージ表示部133に例えば「混合動
作異常」というメッセージを表示する。従って、混合容
器60内でのパドルミキサ64に作動不良が生じた時に
は、オペレータは水分含有量の少ない土砂、特に第3の
集積エリアA3 の土砂を集中的に投入することにより、
パドルミキサ64の作動が正常な状態に復帰させること
ができる。
【0105】また、土質改良材ホッパ31からフィーダ
32を経て搬入コンベア10に土質改良材が供給される
が、この土質改良材の供給状態も異常を来す可能性がな
いとは言えない。例えば、土質改良材ホッパ31内に小
石等の異物が混入した場合には、この異物がフィーダ3
2におけるロータ42にかみ込んで、ロータ42の回転
をロックさせて、土質改良材の供給ができなくなる。従
って、このような事態の発生は、オペレータが認識する
必要がある。そこで、ディスプレイ113のメッセージ
表示部133に「土質改良材フィーダロック」等といっ
たメッセージを表示できるようにする。さらに、土質改
良材ホッパ31内の土質改良材を攪拌する攪拌ロッド3
7の回転状態についても制御装置100に取り込まれる
ようになっている。この攪拌ロッド37が正常な状態で
回転していない場合には、土質改良材ホッパ31内の土
質改良材が固化している等といった事態が予測される。
従って、この攪拌ロッド37の回転数が異常に低下して
いないか否かを判定し、回転状態に異常がある場合に
も、その情報を制御装置110側に伝送して、メッセー
ジ表示部133に「土質改良材ホッパ詰まり」等のメッ
セージを表示する。このように、土質改良材供給手段3
0に何らかの異常が生じた場合には、土質改良機械80
の作動を停止して、点検及び修復を行わなければならな
いが、ディスプレイ11に表示したメッセージに基づい
て、オペレータはどの部位にどのような異常が発生した
かを迅速かつ的確に認識できることから、容易に、しか
も短時間で土質改良材供給手段30の修復を行うことが
できる。
【0106】さらに、土質改良機械80全体の駆動手段
として、油圧ポンプ及びこの油圧ポンプを駆動するエン
ジンが搭載される。そして、エンジンの冷却水温度や作
動油温を温度センサにより検出し、これらの温度センサ
からの信号も制御装置100に取り込むようにしてい
る。これら冷却水温や作動油温が設定レベル以上になる
と、土質改良機械80が過負荷状態で作動していること
になる。ただし、エンジンの冷却水温や作動油温が上昇
した場合には、必ずしも機械全体を停止させるのではな
く、機械全体に作用する負荷を低減させれば良い。つま
り、混合容器60内のパドルミキサ64の回転数を低下
させ、かつ搬入コンベア10の速度をそれに応じて低下
させるようにすれば良い。
【0107】そこで、制御装置100では、土質改良機
械80の作動モードとして、パドルミキサ64の回転数
が最高回転数状態となる定常作動モードと、それより低
い回転数で作動させる軽負荷作動モードとを選択できる
ようになし、冷却水温や作動油温に応じて作動モードを
変換させることができるようにするのが望ましい。そし
て、この作動モードの変換は、制御装置100により自
動的に行うようにしても良いが、油圧ショベル81を操
作しているオペレータの判断で行えるようになっている
方が望ましい。
【0108】制御装置110には入力手段112が設け
られており、この入力手段112を操作すると、制御装
置110から所定の命令が送受信装置111に入力され
て、この送受信装置111から土質改良機械80側の制
御装置100にそれに応じた命令を送信できるようにし
ている。従って、前述した土質改良材供給手段30の作
動に異常が発生した時等において、土質改良機械80の
作動を緊急停止させる必要がある場合には、オペレータ
は入力手段112を操作することにより、遠隔操作で土
質改良機械80の作動を停止させることができる。ま
た、その定常作動モードと軽負荷作動モードとの間の切
り換えも、同様に入力手段112で行えるようにする。
制御装置100,110間の通信に双方向性を持たせる
ことによって、土質改良機械80に何らかの異常乃至ト
ラブルが発生した時に、オペレータは油圧ショベル81
の運転室85内で土質改良機械80を遠隔操作できるよ
うにすることによって、土質改良機械80の異常乃至ト
ラブルに対して迅速かつ効果的な措置を採ることができ
る。
【0109】以上のように、土質改良機械80に制御装
置100を設け、また油圧ショベル81側には制御装置
110を設けて、双方向通信を可能にすることによっ
て、油圧ショベル81の運転室85内で土質改良機械8
0のほぼ全ての作動状況を的確に把握でき、土質改良機
械80のいずれかの作動機構にトラブルや故障等が発生
すると、オペレータはそれを直ちに認識して、必要な措
置を迅速に講じることができる。従って、土質改良機械
80の点検のために、オペレータが油圧ショベル81か
ら下車する頻度を極端に少なくでき、一人のオペレータ
で油圧ショベル81と土質改良機械80とを同時に操作
できることから、作業効率が極めて優れたものとなる。
【0110】なお、前述した各種のデータを全て送受信
しなければならない訳ではなく、また必ずしも油圧ショ
ベル81側から土質改良機械80側に信号を送信して、
この土質改良機械80の作動制御を行わなければならな
いものでもない。油圧ショベル80を操作しているオペ
レータにとって必ず認識しなければならない事項のう
ち、いずれかのものについては、他の代替手段、例えば
土質改良機械に、油圧ショベルから見易い位置にインジ
ケータを設けて、このインジケータにある種のデータを
表示させたり、また土質改良機械にトラブルが発生した
時に、ブザー等の警音手段による警音を発生させれば、
油圧ショベルに搭乗しているオペレータに知らせること
ができる。従って、油圧ショベル側の制御装置に付設し
たディスプレイに表示するデータとしては、前述したも
ののうちの1乃至複数種類のものとすることができ、ど
のデータを表示させるかについては、土質改良の目的や
土質改良処理の態様、さらには土質改良機械と掘削作業
機との作業関係等に基づいて適宜設定すれば良い。
【0111】土質改良機械80の制御装置100では、
さらに、処理された土砂の量、つまり処理土量、土質改
良材の消費量及び改良土の生成量が演算されることにな
る。処理土量は、搬入コンベア10における土砂の搬送
量とこの搬入コンベア10の搬送速度とから得られ、ま
たフィーダ32におけるロータ42の回転数と定量供給
部45の容積とから土質改良材の消費量が得られ、さら
にコンベアスケール51の測定値と搬出用コンベア50
の搬送速度とから改良土の生成量が得られる。そして、
これらのデータから、土砂の処理量,土質改良材の消費
量及び改良土の生成量に関する実績データが単位時間当
りの量とその累積値とを算出することができる。従っ
て、これらのデータは制御装置100におけるメモリ装
置106に逐次記録させている。
【0112】このようにして得られた実績データは、当
該の土質改良処理の実績管理及び検証を行う上で重要な
資料となる。従って、1日の実績データは、例えばパー
ソナルコンピュータやメモリカード等の外部記録装置に
取り込んで、データ処理を行うことによって、例えば処
理実績を図21に示したグラフ表示や、図22に示した
数値表示等を行えるようにする。また、このメモリ装置
106に記憶され散るデータは、油圧ショベル81側の
制御装置110にも採り込めるようにするのが望まし
い。そこで、制御装置110の入力手段112で、メモ
リ装置106から実績データをこの制御装置110に転
送できるようにすることができる。
【0113】土質改良機械及び掘削作業機械の構成は、
前述した実施の形態に限定されるものではない。例えば
土質改良機械に設けた混合手段としては、ミキシング方
式のものだけでなく、例えば図23に示した解砕方式の
処理機構を用いることも可能である。この処理機構は、
供給部を構成する搬入コンベア200の端部に開口する
ハウジング201の内部に、回転カッタ202と、上下
方向及び前後方向に位置を違えて複数(例えば3個)の
回転打撃部材203を設ける構成としたものであり、ま
たハウジング201の下部には排出コンベア204を設
けるように構成する。
【0114】前述した搬入コンベア200には、図示は
省略するが、搬送方向の上流側から土砂ホッパ,土砂供
給量測定手段及び土質改良材ホッパが設置されており、
土砂を搬送する間に、その搬送量を検出すると共に、そ
の搬送量に見合った量の土質改良材が土質改良材ホッパ
から供給される。この構成については、図1等に示した
供給部3と格別変わるところはない。
【0115】土砂と土質改良材とが搬入コンベア200
の端部位置にまで搬送されると、土砂が回転カッタ20
2で剪断された上で自重で落下する。この落下途中に設
けた回転打撃部材203は、回転軸203aの外周面に
多数の打撃突片203bを設けたものであり、回転軸2
03aをそれぞれ図示の矢印方向に回転させるようにし
ている。これによって、搬入コンベア200から自重で
落下する土砂と土質改良材とが、その落下の途中で打撃
突片203bで打撃されることにより解砕されて、土砂
と土質改良材とが混合される。ここで、この解砕方式で
は、前述した混合容器60におけるパドルミキサ64に
よる土砂と土質改良材との攪拌・混合とは異なり、土砂
を打撃により細かく砕いた上で、土質改良材を混合させ
るものである。
【0116】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、土
質改良機械と掘削作業機械とを作動させて土質改良処理
を行うに当って、掘削作業機を操作するオペレータに土
質改良機械の作業状況を的確に把握でき、単一のオペレ
ータの操作により円滑かつ効率的な土質改良処理を行う
ことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土質改良システムを構成する自走式土
質改良機械の一例を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図1の土質改良機械における搬入コンベアの構
成説明図である。
【図5】図1の土質改良機械の土砂ホッパの断面図であ
る。
【図6】図1の土質改良機械の土質改良材供給手段の断
面図である。
【図7】図6のX−X断面図である。
【図8】図6の土質改良材供給手段における定量供給機
構の作動説明図である。
【図9】図8とは異なる作動状態を示す定量供給機構の
作動説明図である。
【図10】図1に示した排出用コンベアに設置される土
砂供給量測定手段の構成説明図である。
【図11】図10の土砂供給量測定手段を用いた土砂の
供給量の測定についての原理説明図である。
【図12】図1の土質改良機械において、パドルミキサ
を省略して示す処理槽の外観図である。
【図13】図12の処理槽の横断面図である。
【図14】図13のY−Y断面図である。
【図15】図13のZ−Z断面図である。
【図16】本発明の実施の一形態を示す構成説明図であ
る。
【図17】本発明の土質改良システムが実施されるヤー
ドの構成を示す説明図である。
【図18】図16の土質改良システムにおいて、土質改
良機械及び油圧ショベルに設けられる制御装置と通信手
段の構成説明図である。
【図19】図18の土質改良機械側の制御装置と、各検
出機構との構成を示すブロック図である。
【図20】図18の油圧ショベル側に設けた制御装置に
付設されるディスプレイの構成説明図である。
【図21】図19の制御装置により作成される実績デー
タの表示態様の一例を示す説明図である。
【図22】図21とは異なる実績データの表示態様を示
す説明図である。
【図23】本発明の実施の形態における処理機構の他の
例としての解砕機構の構成説明図である。
【符号の説明】
1 走行体 2 本体フレーム 3 供給部 4 処理機構
部 5 排出部 10 搬入コ
ンベア 20 土砂ホッパ 12 篩い分
け手段 30 土質改良材供給手段 32 フィー
ダ 37 回転ロッド 42 ロータ 45 電動モータ 50 土砂供
給量測定手段 51 コンベアスケール 57 荷重セ
ンサ 60 処理槽 64 パドル
ミキサ 65 回転軸 66 パドル 70 油圧モータ 80 土質改
良機械 81 油圧ショベル 84 フロン
ト作業機 84a バケット 85 運転室 100,110 制御装置 101,11
1 送受信装置 106 メモリ装置 112 入力
手段 113 ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関野 聡 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 山本 康晴 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 三浦 哲志郎 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 佐藤 藤男 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D040 AB07 AC05 CA01 CA03 CD07 EB04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土砂供給手段及び土質改良材供給手段
    と、これらから供給される土砂及び土質改良材を混合す
    る混合手段とを自走式車両に搭載した土質改良機械と、
    前記土砂供給手段に土砂を供給するために、土砂の掘削
    機構を備え、オペレータが操作する運転室を設けた自走
    式車両からなる掘削作業機械とからなり、前記土質改良
    機械には少なくとも土質改良処理に関するデータを作成
    する信号処理手段を設けると共に、またこの土質改良手
    段と前記掘削作業機械との間で所望のデータを送受信す
    る通信手段を設ける構成としたことを特徴とする土質改
    良システム。
  2. 【請求項2】 前記通信手段は、前記土質改良機械側か
    ら前記掘削作業機械に土質改良処理に関する少なくとも
    1つのデータを送信するものであることを特徴とする請
    求項1記載の土質改良システム。
  3. 【請求項3】 前記通信手段は、前記土質改良機械と前
    記掘削作業機械の双方向通信手段で構成し、土質改良機
    械側から土質改良処理に関するデータを送信するように
    なし、また掘削作業機械からは土質改良機械の作動を遠
    隔操作する信号を送信する構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の土質改良システム。
  4. 【請求項4】 前記掘削作業機械には、前記土質改良機
    械から送信されたデータを表示する表示手段を運転室内
    に設ける構成としたことを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の土質改良システム。
  5. 【請求項5】 前記土砂供給手段は、前記掘削作業機械
    から投入された土砂を収容する土砂ホッパと、この土砂
    ホッパから所定量の土砂を搬送するコンベア手段とから
    構成し、この土砂ホッパ内には、その内部における土砂
    の収容量を測定する手段を設け、この手段で測定した土
    砂収容量データを前記通信手段により前記掘削作業機械
    に送信して、前記表示手段に土砂収容量データを表示す
    る構成としたことを特徴とする請求項4記載の土質改良
    システム。
  6. 【請求項6】 前記表示手段はディスプレイで構成し、
    前記土砂収容量データは、このディスプレイに表示さ
    れ、前記土砂ホッパに投入されている土砂の量が適正量
    範囲にあるか、この適正量範囲を越えているか、適正量
    範囲を下回っているかの3段階を示す表示バーグラフで
    形成したことを特徴とする請求項する請求項5記載の土
    質改良システム。
  7. 【請求項7】 前記土質改良材供給手段は、所定量の土
    質改良材を貯留する土質改良材ホッパと、この土質改良
    材ホッパから土質改良材を定量ずつ供給するフィーダと
    から構成し、この土質改良材ホッパには、内部の土質改
    良材の貯留残量を測定する手段を設けて、この土質改良
    材の残量に関するデータを前記掘削作業機械に送信し
    て、前記表示手段にこの土質改良材残量データを表示す
    る構成としたことを特徴とする請求項4記載の土質改良
    システム。
  8. 【請求項8】 前記表示手段はディスプレイで構成し、
    前記土質改良材残量データは、このディスプレイに表示
    され、満杯状態からほぼ空の状態までを複数段階に分け
    た表示バーグラフで形成し、また前記土質改良材ホッパ
    への土質改良材の供給はフレキシブルコンテナから行う
    ようになし、前記表示バーグラフのうちのいずれかの段
    階が表示された時には、前記土質改良材ホッパの内部に
    フレキシブルコンテナから土質改良材が補給可能な状態
    となったことを表すものであることを特徴とする請求項
    7記載の土質改良システム。
  9. 【請求項9】 前記土質改良機械には、前記混合手段で
    生成された改良土を搬送する排出用コンベアを接続して
    設け、この排出用コンベアには改良土の生成量を測定す
    る手段を設けて、この改良土生成量に関するデータを前
    記通信手段により前記掘削作業機械に送信して、前記表
    示手段にこの改良土生成量データを表示する構成とした
    ことを特徴とする請求項4記載の土質改良システム。
  10. 【請求項10】 前記表示手段はディスプレイで構成
    し、前記改良土生成量データは、このディスプレイに単
    位時間当りの生成量と、累積生成量とを数値で表示する
    ようにしたことを特徴とする請求項9記載の土質改良機
    械。
  11. 【請求項11】 前記土質改良機械には、前記土砂供給
    手段からの土砂の供給、前記土質改良材からの土質改良
    材の供給及び前記混合手段による土砂と土質改良材との
    混合に関する作動状態を検出する手段を設け、これらの
    検出手段により土質改良処理の作動状態が変化しことを
    検出した時に、この変化情報を前記送信手段から前記掘
    削作業機械側に送信するようになし、前記表示手段をデ
    ィスプレイで構成して、この変化情報を受信した時に、
    このディスプレイにメッセージで表示する構成としたこ
    とを特徴とする請求項4記載の土質改良システム。
  12. 【請求項12】 前記土質改良機械には、土質改良処理
    を行うための各駆動機構部の作動条件を設定及び変更す
    る機能と、前記掘削作業機械に必要な送信データを作成
    する機能と、土質改良処理の実績データを作成する機能
    とを有する制御装置を設けると共に、この制御装置に前
    記通信手段を構成する送受信装置を接続する構成とな
    し、また前記掘削作業機械には、前記表示手段としての
    ディスプレイを備えた制御装置及び送受信装置を設け
    て、この制御装置は前記土質改良機械側から送信された
    信号を処理して、前記ディスプレイに必要な表示を行う
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の土質改良シ
    ステム。
  13. 【請求項13】 前記掘削作業機械側の制御装置には入
    力手段を付設し、この入力手段により前記土質改良機械
    を遠隔操作できるように構成したことを特徴とする請求
    項12記載の土質改良システム。
  14. 【請求項14】 性質の異なる複数種類の土砂をそれぞ
    れ分けて集積する土砂集積エリアと、この土砂集積エリ
    アから各種類の土砂を掘削して取り出す油圧ショベル
    と、この油圧ショベルから供給される土砂と、土質改良
    材とを混合する手段を自走車両に搭載し、制御装置によ
    り作動制御が行われる土質改良機械と、この土質改良機
    械により生成された改良土を集積する改良土集積エリア
    とを備え、前記土質改良機械には、土砂の供給状態を検
    出する手段を設け、前記制御装置でこの土砂の供給状態
    に関するデータを作成して、通信手段によりこのデータ
    を前記油圧ショベルに送信するようになし、この油圧シ
    ョベルの運転室内に、この送信されたデータに基づい
    て、前記土質改良機械における土砂の供給状態を表示す
    る表示手段を設ける構成としたことを特徴とする土質改
    良システム。
  15. 【請求項15】 油圧ショベルと、この油圧ショベルか
    ら供給される土砂に土質改良材を混合して改良土を生成
    するために、所定の容積を有する土質改良材ホッパと、
    この土質改良材ホッパから定量ずつ供給するフィーダ
    と、土砂と土質改良材とを混合させる混合手段とを備え
    た土質改良機械とからなり、前記土質改良材ホッパに
    は、その内部の土質改良材の残量を検出する土質改良材
    残量検出手段を設け、この土質改良材残量検出手段によ
    り検出された土質改良材の残量を通信手段を介して前記
    油圧ショベルに送信し、この油圧ショベルの運転室内に
    設けた表示手段に表示させる構成としたことを特徴とす
    る土質改良システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003088744A (ja) * 2001-09-19 2003-03-25 Hitachi Constr Mach Co Ltd 自走式混合機及びこれを用いた土砂混合システム
JP2009097156A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Kojimagumi:Kk 土砂輸送システムにおける土砂流量測定方法及び装置

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