JPH11303061A - 掘削手段を備えた土質改良機械 - Google Patents

掘削手段を備えた土質改良機械

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JPH11303061A
JPH11303061A JP11258898A JP11258898A JPH11303061A JP H11303061 A JPH11303061 A JP H11303061A JP 11258898 A JP11258898 A JP 11258898A JP 11258898 A JP11258898 A JP 11258898A JP H11303061 A JPH11303061 A JP H11303061A
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JP
Japan
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soil
soil improvement
improving material
supply
earth
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Application number
JP11258898A
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English (en)
Inventor
Takami Kusaki
貴巳 草木
Toshikazu Murai
俊和 村井
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Satoshi Sekino
聡 関野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掘削手段を備えた走行車両に、この掘削手段
で掘削された土砂を連続処理槽内で土質改良材を混合す
ることにより改良土を生成するに当って、土質改良材の
供給源を上部旋回体側に設置して、連続処理槽に円滑か
つ確実に土質改良材を定量ずつ連続供給できるようにす
る。 【解決手段】 下部走行体1に設けた連続処理槽20に
土質改良材を供給するための土質改良材供給手段50
は、上部旋回体2に設置した供給源ユニット51と、下
部走行体1側に設けた土質改良材ホッパ52とからな
り、供給源ユニット51にフレキシブルコンテナ53が
載置され、土質改良材ホッパ52のフィーダ61を構成
する定量供給容器63から連続処理槽20に土質改良材
が供給される。供給源ユニット51の供給部55にはシ
ャッタ58が設けられ、上部旋回体2の旋回角度が角度
検出手段71により検出され、土質改良材ホッパ52に
設けたレベル検出センサ74により内部の土質改良材が
一定レベル以下であると、上部旋回体2が土質改良材の
供給が可能な旋回位置になると、シャッタ58が開く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木現場や建設現
場において、土砂を掘削して、この掘削土を土質改良し
た上で埋め戻すために使用される掘削手段を備えた土質
改良機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軟弱な地盤を改良して地盤強化を行うた
めの工法としては、この地盤を構成する土に例えばセメ
ント等の土質改良材を混合して固化処理するようにした
ものは従来から知られている。この工法は、地盤を構成
する土砂を所定の深さまで掘り起こして、この土砂にセ
メントその他、土を固化処理するための土質改良材を混
合して埋め戻し及び整地を行い、最後に締め固めを行う
ようにするのが一般的な作業手順である。この土質改良
工法では、土砂を掘削する手段と、土質改良材を供給す
る手段と、掘削した土砂と土質改良材とを均一に混合す
る手段と、整地及び締め固めを行う手段とが必要にな
る。
【0003】まず、土質改良工法においては、最低限、
土砂の掘削を行う手段を必要とする。この掘削手段とし
ては、一般に、油圧ショベルが用いられる。ここで、油
圧ショベルにおける走行手段としては、履帯を用いたク
ローラ式のものと、車輪を有するホイール式のものとが
あるが、この種の作業現場の一般的に地面は軟弱であ
り、かつ凹凸のある不整地でもあることから、走行条件
が劣悪であることや、掘削抵抗等による車体の安定性を
確保する必要性その他の点から、走行手段としては履帯
を用いたクローラ式のものを用いる必要がある。
【0004】そして、土質改良材を供給して土砂と均一
に混合することによって改良土を生成するが、この改良
土を生成する方式は、大別すると、ミキシング装置を用
いて攪拌・混合する方式と、土質改良材を地面に散布し
た上で、土砂を掘り返すようにして攪拌.混合すること
によって、土砂と土質改良材とを混合する方式とが従来
から用いられている。
【0005】前述したミキシング装置は、最低限、攪拌
手段を装着したミキシングタンクと土質改良材の供給手
段とを備えたものである。そして、ミキシングタンクに
土砂を投入するが、土砂の掘削は油圧ショベルで行うこ
とから、この油圧ショベルからミキシング装置に直接土
砂を投入することができる。ただし、油圧ショベルの掘
削位置とミキシング装置の配設位置との位置関係が常に
変化することから、油圧ショベルにより掘削した土砂を
所定の部位に堆積させておき、この堆積土砂を取り込む
ようにするのが一般的である。ここで、この種のミキシ
ング装置としては、例えば特公平1−49538号公報
に示されたものが知られている。
【0006】このミキシング装置は、堆積土砂を供給す
るためのバケットを備えた土砂供給機構と、ミキシング
タンク及び土質改良材の供給部とを備え、ホイール式の
走行手段を備えた自走式ミキシング装置として構成さ
れ、また土砂供給機構は車体にある制限された角度だけ
水平方向に回動可能としている。さらに、このミキシン
グタンクでは定量の土砂と定量の土質改良材とを投入し
た後に、攪拌手段で攪拌・混合することにより改良土を
生成して、所定の位置に排出するようになっており、従
って処理はバッチ式で行われる。
【0007】これに対して、土質改良材を地面に散布し
て土砂と混合する方式にあっては、土質改良材を散布
し、次いで土砂の掘り起こしを行うことにより攪拌・混
合する。この場合における土砂と土質改良材との攪拌・
混合は、油圧ショベルにおけるバケットを備えた掘削機
構を用いて行うこともできるが、広い面積にわたって土
砂と土質改良材とを均一に攪拌・混合するのは困難であ
り、また高度な熟練を要する。この種の掘削混合攪拌手
段を用いて散布された土質改良材を土砂に攪拌・混合す
る方式は、例えば実開昭56−733号公報に開示され
ている。この公知の掘削混合攪拌手段は、回転軸に多数
のカッタを放射状に連結したロータを備え、油圧ショベ
ルのフロント作業機構におけるフロントアタッチメント
として、ブームに連結して設けたアームの先端に装着で
きるようになっている。そして、油圧ショベルを走行さ
せながら、ブーム及びアームを作動させることによりロ
ータにおけるカッタを地面に押し付けた状態で、回転軸
を回転させてカッタを回転駆動することによって、土砂
を掘り返すことにより、土質改良材を土砂に混合させる
ことができることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地盤改良を
行うには、土砂と土質改良材とは均一に混合させ、かつ
土砂と土質改良材の混合比率を一定にしなければならな
い。土砂に土質改良材が均一に混合されていない場合
や、部分的に混合比率が変化すると、地盤に硬軟の差が
生じることになるので、例えば地盤の不同沈下が発生す
る等のおそれがある。特に、土質改良材が不足している
と、予め設定された硬度の地盤が形成されなくなり、こ
の地盤の上に建物等を構築した時に、地盤の不同沈下等
の影響で建物が傾く等のおそれがある。また、土質改良
材が過剰になっている場合には、地盤の強度の点からは
問題とはならないが、必要以上の土質改良材を消費する
のは無駄であり、地盤改良工事に要する費用がそれだけ
高くなる等といった問題点が生じる。
【0009】従来技術における前述した2つの方式のう
ち、カッタを備えたロータからなる掘削混合攪拌手段を
用いて土砂と土質改良材とを混合する方式では均一に攪
拌混合するのは困難であり、またカッタの長さには制限
があることから、あまり深い部位までの地盤を改良でき
ないという問題点がある。しかも、土砂と土質改良材と
の混合比を均一化するには、土質改良材を均一に散布し
なければならないが、土質改良材はフレキシブルコンテ
ナから散布するのが一般的であるので、均一に散布する
のは極めて困難である。
【0010】一方、自走式ミキシング装置を用いる場合
には、ミキシングタンク内の土砂と土質改良材とを攪拌
手段により長い時間攪拌すれば、土砂と土質改良材とが
完全に均一な状態にまで混合することはできる。しか
も、土砂と土質改良材との混合比を正確に制御すること
も不可能ではない。ただし、大容量を有するミキシング
タンクを固定的に設置した大型プラントの場合であれば
ともかく、自走式車両に搭載されるミキシングタンクは
その大きさが制約されるから、その処理能力が極めて低
いことから、工事現場で土質改良を行うに当っての処理
効率の点で難点がある。
【0011】以上のことから、本出願人は、掘削手段を
備え、自走可能な車両に、土砂と土質改良材とを混合し
て改良土を連続的に生成するための装置を開発し、特願
平9−146073号として特許出願を行った。この先
願の装置は、履帯式の走行体を備えた下部走行体上に上
部旋回体を旋回可能に設置し、この上部旋回体に土砂の
掘削手段を設けるようになし、さらにこの車両に土砂と
土質改良材とを混合・攪拌する処理ユニットを装着する
構成としたものである。処理ユニットは、スクリューコ
ンベヤ等からなり、攪拌と移送とを行う手段を設けた連
続処理槽を有し、この連続処理槽には土砂の投入部と土
質改良材の投入部とを設け、さらに土砂と土質改良材と
を混合して得た改良土を排出する排出手段とを備えてい
る。土砂と土質改良材とを均一に攪拌・混合するには、
所定の長さ方向の寸法が必要となる。また、生成した改
良土は所定の位置に堆積させる必要もある。このため
に、連続処理槽は下部走行体側に設置する。
【0012】連続処理槽内には土質改良材を供給しなけ
ればならない。このために、土質改良材供給手段を設け
るが、下部走行体側には限られたスペースしか存在しな
いので、大型の土質改良材供給源を設けるスペースを確
保できない。従って、土質改良材の供給は上部旋回体側
から行うように構成している。このために、上部旋回体
には供給タンクを設置して、この供給タンクからフィー
ダで土質改良材を連続処理槽内に送り込むようにする。
これによって、コンパクトな機械で、連続邸に土質改良
処理を行うことができるようになり、小規模な工事現場
での路盤改良等の処理を円滑に行えるようになる。
【0013】ところで、連続処理を行うことから、土質
改良処理と土砂の掘削とが並行して行われる。土砂を掘
削して連続処理槽に投入する際には、上部旋回体を旋回
させなければならない。一方、連続処理槽内では土質改
良処理は連続的に行われることから、土質改良材は連続
的に供給しなければならない。土質改良材の連続処理槽
への供給を上部旋回体の旋回中心の位置で行うことがで
きれば、上部旋回体がどのような角度状態となっていて
も、確実に土質改良材の供給を行うことができるが、上
部旋回体の旋回中心には旋回装置を構成するセンタジョ
イントが設けられているので、この位置で土質改良材を
供給することはできない。従って、上部旋回体の供給源
は、旋回中心にできるだけ近い位置に配置し、かつ可撓
性のある筒体から土質改良材を供給するようになし、し
かも連続処理槽に直接土質改良材を供給するのではな
く、下部走行体側に容積の小さいバッファタンクを配置
して、上部旋回体の旋回位置に応じて、筒体がバッファ
タンク上に位置した時に、土質改良材をこのバッファタ
ンクに供給するように構成している。
【0014】しかしながら、前述した先願の土質改良機
械にあっては、土砂の掘削と連続処理槽への投入という
作業が繰り返し行われることから、上部旋回体側から下
部走行体のバッファタンクへの土質改良材を供給する上
で、的確なタイミングを取る点等の点に関して操作上で
の問題点がある。従って、本発明の解決しようとする課
題は、掘削手段を備えた走行車両に、この掘削手段で掘
削された土砂を連続処理槽内で土質改良材を混合するこ
とにより改良土を生成するに当って、土質改良材の供給
源を上部旋回体側に設置して、連続処理槽に円滑かつ確
実に土質改良材を定量ずつ連続供給できるようにするこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、左右一対の履帯を有する下部走行体
に上部旋回体を旋回可能に設置し、この上部旋回体に掘
削手段を装着した作業車両に、この掘削手段で掘削した
土砂に土質改良材を混合させて改良土を生成するための
処理ユニットを搭載し、この処理ユニットは、一端が前
記掘削手段から土砂が投入される土砂の投入部で、他端
に改良土の排出部が設けられ、内部に土砂と土質改良材
とを攪拌・混合しながら移送する攪拌・混合手段を設け
た連続処理槽と、前記上部旋回体に設けた供給源部と、
下部走行体に設置され前記連続処理槽に土質改良材を供
給する土質改良材ホッパと、前記上部旋回体の旋回角を
検出する旋回角検出手段と、この旋回角検出手段により
上部旋回体が所定の角度位置にあるときに、前記供給源
部から前記土質改良材ホッパに土質改良材を供給するよ
うに供給制御手段とを備えた土質改良材供給手段とから
構成したことをその特徴とするものである。
【0016】土砂と土質改良材とを混合・攪拌して改良
土を生成するに当って、掘削手段を備えていることか
ら、土砂の供給は実質的に無限である。従って、土質改
良処理を連続的に長い時間行うには、土質改良材の供給
能力を向上させる必要がある。上部旋回体に土質改良材
の供給源を設けることにより広いスペースを確保でき、
土質改良材の供給能力を向上させることができる。土質
改良材は、通常、フレキシブルコンテナ内に収容させて
いるので、供給源部を土質改良材を充填したフレキシブ
ルコンテナを保持する枠状のコンテナ保持部と内部に土
質改良材を所定量貯留可能な土質改良材一時収容部とか
ら構成すれば、フレキシブルコンテナから直接土質改良
材を供給でき、貯留用のタンク等を設ける必要がなくな
る。フレキシブルコンテナから土質改良材を供給するた
めに、このフレキシブルコンテナの下部をカットして開
口させる必要がある。フレキシブルコンテナの下面をカ
ットするカッタを装着するように構成すると、コンテナ
保持部に設置するだけの作業で、フレキシブルコンテナ
から土質改良材の供給を行える。
【0017】上部旋回体の旋回位置を検出する旋回角検
出手段は、下部走行体と上部旋回体とを旋回可能に連結
した旋回装置において、上部旋回体側と下部走行体側と
の間に作動油を流通させるために設けられるセンタジョ
イントに装着することができる。また、供給源部側から
土質改良材ホッパへの土質改良材の供給を制御する供給
制御手段は、一時収容部の供給口を開閉するシャッタで
構成し、旋回角検出手段により、上部旋回体が一時収容
部から土質改良材ホッパに土質改良材を供給可能な角度
位置であることを検出したときに、シャッタを開くよう
に制御する構成とすることができる。土質改良材ホッパ
内の土質改良材の貯留量を検出するために、土質改良材
ホッパには、その内部における土質改良材の貯留量を検
出するレベルセンサを設けるのが好ましい。また、土質
改良材の貯留量の下限値を検出する下限センサを設ける
と、土質改良材ホッパの管理をより正確に行える。
【0018】土質改良材ホッパは、連続処理槽の幅方向
のほぼ全長に及ぶ土質改良材の流出部を設けると、連続
処理槽全体に土質改良材を行き渡らせることができる。
土質改良材ホッパにスクリューコンベヤを設けて、供給
源部の一時収容部から供給された土質改良材を、その全
長に均一に及ばせるのが好ましい。土質改良材と土砂と
の混合比を一定にするには、土質改良材ホッパに土質改
良材を定量ずつ連続処理槽内に供給する定量供給手段を
設けるようになし、また定量供給手段は、回転軸に装着
され、この回転軸の回転により土質改良材ホッパ内に開
口して、定量の土質改良材を受け取り、連続処理槽に開
口した時にこの定量の土質改良材をこの連続処理槽に供
給するもので構成するのがさらに望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。ここで、本発明の土質改良
機械が備える掘削機構としては、油圧ショベルにおける
掘削機構と同じ構成であり、従ってこの土質改良機械の
基本構成は、従来から周知の油圧ショベルであり、しか
もこの油圧ショベルとしての機能を損なうことなく、ま
た油圧ショベルとしての構成に格別の改変を加えること
なく、土質改良機構を装着する構成としている。
【0020】而して、図1乃至図3に本発明の土質改良
機械の全体構成を示す。これらの図から明らかなよう
に、下部走行体1と上部旋回体2とから作業車両が構成
され、この作業車両には掘削機構として、フロント作業
機構3が上部旋回体2に設けられている。また、下部走
行体1側には処理ユニット4が設けられ、さらに上部旋
回体2には運転室6及び機械室7が設置され、機械室7
にはエンジン,油圧ポンプ等、機械を駆動するための機
器等が収容されており、運転室6はオペレータが搭乗し
て機械全体の操作が行われることになる。上部旋回体2
は下部走行体1に対して旋回装置8により旋回可能とな
っている。
【0021】下部走行体1は左右に設けたクローラ式の
走行体10を有し、これら両走行体10はトラックフレ
ーム11の両端に設けたスプロケット12及びアイドラ
13と、これらスプロケット12とアイドラ13との間
に巻回して設けた履帯14とから構成され、スプロケッ
ト12は油圧モータで駆動される。また、左右のトラッ
クフレーム11はセンタフレーム15により連結されて
おり、旋回装置8はこのセンタフレーム15に取り付け
られている。ここで、センタフレーム15は旋回装置8
が設置されている水平部の両端を下方に曲成して、その
両端部にトラックフレーム11が連結され、もってセン
タフレーム15の下部に広いスペースを確保している。
【0022】フロント作業機構3は掘削手段を構成する
ものであり、上部旋回体2のフレーム2aに俯仰動作可
能に設けたブーム16と、このブーム16の先端に上下
方向に回動可能に連結したアーム17と、このアーム1
7の先端に回動可能に設けたバケット18とから構成さ
れ、これらブーム16,アーム17及びバケット18は
それぞれ油圧シリンダ16a,17a,18aにより駆
動されて、土砂の掘削等の作業が行われる。そして、こ
のフロント作業機構3で土砂の掘削を行うために、運転
室6内に操作レバー等の操作手段が設けられる。また履
帯14の駆動による走行、さらには旋回装置8による上
部旋回体2の旋回操作も、同様運転室6内の操作レバー
等で行われる。
【0023】処理ユニット4は、図4乃至図15に示し
た構成となっている。まず、この処理ユニット4は、図
4及び図5から明らかなように、連続処理槽20を有
し、この連続処理槽20は、図6に示したように、幅方
向の寸法より長さ方向の方が長手となった浅底の容器か
らなり、上面部と後端部とが開口している。そして、こ
の連続処理槽20内には、その前方側から後方に向けて
移送しながら攪拌・混合する攪拌・混合手段としてのス
クリューコンベヤ21が4本平行に設けられている。ス
クリューコンベヤ21は回転軸22を有し、この回転軸
22には攪拌・移送部材としての間欠的に設けた羽根で
あるパドル23が植設されており、回転軸22を回転さ
せることによって、パドル23が回転駆動されて、連続
処理槽20内が攪拌され、かつこの連続処理槽20内の
土砂等が移送されることになる。
【0024】連続処理槽20は下部走行体1に設置され
ることから、その長手方向の寸法には制約があり、パド
ル23はこの制約された容器内で効率的に攪拌及び混合
を行うためのものである。これら各スクリューコンベヤ
21の両端は軸受24,24により回転自在に支持され
ており、それらの回転軸22の先端部は、図8に示した
ように、連続処理槽20の前端部に設けた駆動部25の
ハウジング内に延在されている。各回転軸22の先端に
は伝達ギア26が連結されており、相隣接する位置の伝
達ギア26,26は相互に噛合しており、従って1本の
回転軸を回転させると、他の3本の回転軸も回転駆動さ
れる。ただし、相隣接する回転軸22,22は反対方向
に回転する。1本の回転軸、即ち図8に符号22a′で
示した回転軸にはプーリ27が装着され、また駆動部2
5のハウジング内には攪拌用油圧モータ28が設けられ
ており、この攪拌用油圧モータ28の出力軸にはプーリ
29が連結して設けられ、これら両プーリ27,29間
にはチェーン,ベルト等の伝達部材30が巻回して設け
られている。この結果、単一の攪拌用油圧モータ28に
より所定の幅と長さを有する連続処理槽20の内部全体
を隈なく攪拌できることになる。
【0025】連続処理槽20は、その長手方向の前方側
が土砂の投入部であり、この投入部には所定の容積の土
砂を収容する土砂投入ホッパ31が装着されている。こ
の土砂投入ホッパ31における投入口の部位には簀の子
31aが設けられており、この簀の子31aにより岩石
やコンクリート等の塊状物や金属等が入り込むのを防止
している。しかも、土砂の投入部を構成する簀の子31
aは前方に向けて斜め下方に傾斜しており、従って簀の
子31a上に残った塊状物等はこの傾斜に沿って落下し
易くなっている。また、土砂投入ホッパ31の内部に
は、図9に示したように、土砂を強制的に送り込むため
の強制送り込み手段32が設けられている。この強制送
り込み手段32は回転軸32aに多数の掻き取り爪32
bを取り付けたもので、この回転軸32aを油圧モータ
で回転駆動すると、土砂投入ホッパ31に投入された土
砂は強制的に連続処理槽20に向けて送り込まれる。従
って、処理すべき土砂に水分が含まれて粘土状となって
いても、簀の子31a上でブリッジ現象を起こすことな
く円滑に取り込まれる。
【0026】次に、33は排出手段を示し、この排出手
段33は連続処理槽20の後端部に連結されている。た
だし、この排出手段33は連続処理槽20に直接連結さ
れてはおらず、この連続処理槽20の後端部に形成さ
れ、この連続処理槽20内で生成した改良土の出口部及
びその近傍の部位を覆う枠状の連結部34を介して連結
されている。排出手段33は、前後の壁面と、底壁とか
らなる排出通路35を有し、この排出通路35には強制
排出手段としての排出コンベヤ36が設けられている。
排出コンベヤ36は、図10に示したように、排出通路
35の両端部にそれぞれ設けた回転軸37a,37bに
プーリ38a,38bを取り付け、両プーリ38a,3
8b間には排土板39を所定のピッチ間隔で多数突設し
たベルト40が巻回して設けられている。
【0027】回転軸37aまたは37bには排出用油圧
モータ41が接続されており、この排出用油圧モータ4
1で回転軸を駆動すると、ベルト40が送られて、連続
処理槽20の出口部から連結部34内を経て、排出手段
33の壁面に形成した連通部42から排出通路35に送
り込まれた改良土が排土板39で強制的に排出口35a
から排出される。排出通路35は作業車両の走行方向と
直交する方向に形成され、かつ排出口35a側は立ち上
がる方向に傾斜しており、この排出口35aは連続処理
槽20の位置より高い位置となり、しかも下部走行体1
0における履帯14の接地面より外側に位置している。
そして、ベルト40をこの排出通路35に沿うようにガ
イドするために、排出手段33の壁面にはガイド部材4
3が設けられる。
【0028】連続処理槽20は、図示しない油圧シリン
ダ等の駆動手段により。土砂投入ホッパ31等と共にセ
ンタフレーム15に対して前後動可能になっており、連
続処理槽20の後端側の部分が連結部34内に引き込ま
れた状態と、前方に突出する状態とに変位可能となって
いる。この結果、土砂投入ホッパ31が後方に向けて移
動した状態では、バケット18による通常の土砂掘削時
等にバケット18の操作に土砂投入ホッパ31が邪魔に
なることがなく、また運転室6からの前方視野を広くで
きる。一方、連続処理槽20が突出して土砂投入ホッパ
31を前方に押し出されると、バケット18で掘削した
土砂をこの土砂投入ホッパ31に円滑に投入できるよう
になる。
【0029】連続処理槽20に土砂投入ホッパ31から
土砂が投入されると、スクリューコンベヤ21の作動に
よりこの土砂を攪拌しながら後方に向けて搬送され、こ
の間に塊の状態がほぐされて砂粒の状態になる。そし
て、搬送途中で、例えばセメント等の土質改良材を供給
して、この土質改良材が土砂に均一に混合される。この
ために、土質改良材供給手段50が設けられる。
【0030】土質改良材供給手段50は、図11乃至図
13に示したように、上部旋回体2のフレームに設置し
た供給源ユニット51と、下部走行体1側に設けた土質
改良材ホッパ52とから構成される。そして、供給源ユ
ニット51には土質改良材を充填した容袋からなるフレ
キシブルコンテナ53が載置され、このフレキシブルコ
ンテナ53から土質改良材ホッパ52を経て連続処理槽
20に土質改良材が供給されるようになっている。
【0031】まず、供給源ユニット51は、上部旋回体
2のフレームに立設したコンテナ保持部としての枠体5
4と、この枠体54の下部に配置され、一時収容部とし
て機能する供給部55とから構成され、フレキシブルコ
ンテナ53は枠体54内において、その下端部が供給部
55内に入り込むように設置される。ここで、枠体54
は上部旋回体2に固定的に設置される機構のうち、最も
高い位置となる運転室6のルーフの高さより低くなって
いる。この枠体54内にフレキシブルコンテナ53を設
置した時には、このフレキシブルコンテナ53の高さは
運転室6のルーフから上方に突出するようになる。これ
によって、土質改良機械を一つの作業現場から他の作業
現場に移動させる際には、トレーラ等で運搬するが、こ
の運搬時には当然フレキシブルコンテナ53が設置され
ないので、機械の最大高さは運転室6のルーフの高さと
なる。また、土質改良処理を行っている間は、道路通行
における輸送制限等とは無関係であるので、フレキシブ
ルコンテナ53が運転室6のルーフより突出していても
何等差し支えない。従って、上部旋回体に土質改良材の
貯留タンク等を設けた場合と比較して、供給源ユニット
51に貯留可能な土質改良材の量を大幅に増やすことが
できる。
【0032】フレキシブルコンテナ53を供給源ユニッ
ト51に設置する際には、内部に土質改良材が密閉した
状態で収容されている関係から、供給源ユニット51に
設置した時に、土質改良材を供給するために開口させな
ければならない。このために、供給部55にはカッタ5
6が装着されており、このカッタ56は、図14に示し
たように、上方に突出する剣先状のもので、このカッタ
56は支持部材57により供給部55の内壁面に固定的
に保持されている。従って、供給源ユニット51を構成
する枠体54にフレキシブルコンテナ53が装着される
と、このフレキシブルコンテナ53は自重でその下端部
が供給部55内に進入して、カッタ56がこのフレキシ
ブルコンテナ53の下端部に突き刺さることから、この
フレキシブルコンテナ53が開口して供給部55に土質
改良材が流れ込む。
【0033】供給部55はほぼ逆四角錐形状をしてお
り、その先端部は上部旋回体2における走行方向の前方
において、しかも上部旋回体2の中央よりに向けて突出
している。そして、この供給部55の下端部における流
出部55aにはシャッタ58が設けられており、シャッ
タ58は油圧シリンダからなるシャッタ駆動シリンダ5
9により流出部55aを開閉するものである。
【0034】土質改良材ホッパ52は下部走行体1側に
設置した連続処理槽20に連結して設けられている。こ
のために、連続処理槽20の側壁に複数本の支柱44が
立設されており、土質改良材ホッパ52はこれらの支柱
44に着脱可能に取り付けられて、ボルト等により固定
される。土質改良材ホッパ52の上端は開口しており、
この上端開口部はシャッタ58を設けた供給部55の下
端部に対面している。土質改良材ホッパ52は連続処理
槽20の幅方向におけるほぼ全長に及ぶ長さを有し、前
後の壁面は下方に向かうに応じて相互に近接する方向に
傾斜している。ここで、土質改良材ホッパ52の幅方向
の寸法に比較して、供給部55の流出部55aの開口部
分の面積は極めて小さいものであり、土質改良材ホッパ
52への土質改良材の供給位置が集中して、貯留量ばら
つきが生じる可能性がある。そこで、土質改良材ホッパ
52の幅全体に土質改良材が均一に回り込むようにする
ために、土質改良材ホッパ52の幅方向に向けてスクリ
ューコンベヤ等からなる土質改良材送り手段60(図3
参照)が設けられている。
【0035】さらに、土質改良材ホッパ52の下端部に
は、連続処理槽20に向けて土質改良材を供給するため
のフィーダ61が設けられている。このフィーダ61は
定量供給部材を構成するものであり、図15及び図16
に示したように、土質改良材ホッパ52の下端部を水平
方向に貫通する状態に設けた回転軸62に所定角度毎
(図示のものにあっては、90°毎)に隔壁を形成する
ことにより、相隣接する隔壁間にV字状の定量供給容器
部63を形成するように構成し、この定量供給容器63
は円弧状に形成した一対の擦り切り壁64,64間に配
置されている。擦り切り壁64を形成する円弧の半径
は、回転軸62の回転中心から定量供給容器部63を構
成する隔壁の先端部までの長さとほぼ一致しており、両
擦り切り壁64,64間に上下にスリット状の開口が形
成されており、上部側の開口は土質改良材ホッパ52か
ら定量供給容器部63に土質改良材が供給される流入用
開口65として、また下部側の開口は定量供給容器部6
3から連続処理槽20に土質改良材を供給する流出用開
口66となっている。
【0036】回転軸62は土質改良材供給用油圧モータ
67により回転駆動されるようになっており、回転軸6
2が1/4回転する毎に、定量供給容器部63の容積に
相当する土質改良材が連続処理槽20に供給されること
になる。しかも、フィーダ61は連続処理槽20の幅方
向のほぼ全長に及ぶ長さを持ち、流出用開口66から連
続処理槽20には、その幅方向においてほぼ全長にわた
って均一に土質改良材が供給される。これによって、連
続処理槽20内には土質改良材が分散された状態にして
供給されるから、攪拌効率が向上することになる。
【0037】以上のように、土質改良材供給手段50を
上部旋回体2側の供給源ユニット51と下部走行体1側
の土質改良材ホッパ52とに分けたのは、土質改良材の
補給頻度を少なくするためである。既に説明したよう
に、供給源ユニット51は上部旋回体2側に設けられ、
大型のフレキシブルコンテナ53を直接設置するように
しているから、上部旋回体2の広いスペースを利用して
大量の土質改良材が保持される。しかも、土質改良材ホ
ッパ52は連続処理槽20に支持されている関係から、
その容積をあまり大きくすることはできない。このよう
に小さいスペースしか確保できない下部走行体1側に容
積の小さい土質改良材ホッパ52を設けて、連続的に土
質改良材を供給でき、供給源ユニット51に土質改良材
が貯留されている限り、その連続処理槽20への供給が
途切れないようにする。このために、大容量の供給源ユ
ニット51から小容量の土質改良材ホッパ52に土質改
良材が随時供給するように構成する。
【0038】土質改良材ホッパ52から土質改良材が連
続処理槽20に供給する際には、これと並行して連続処
理槽20にはフロント作業機構3で土砂を掘削して投入
される。この土砂の掘削及び土砂投入ホッパ31への投
入時には上部旋回体2が旋回する。従って、供給源ユニ
ット51側から土質改良材52への土質改良材の供給タ
イミングは上部旋回体2の旋回位置により制約される。
そこで、図17に示したように、旋回装置8を構成する
センタジョイント70に上部旋回体2の旋回角度を検出
するための角度検出手段71を設ける。ここで、センタ
ジョイント70は、下部走行体1側に固定側部材70a
が、また上部旋回体2側には回転側部材70bを設ける
ことにより構成される。角度検出手段71は、図18に
示したように、回転側部材70bに円板状の被検出板7
2を設け、この被検出板72には所定の角度分だけ、つ
まり供給源ユニット51における供給部55が土質改良
材ホッパ52上に位置する角度α分だけ、半径方向の寸
法が短くなり外周端面が落ち込んだ検出用円弧部72a
が形成されており、また被検出板72の端面に転動する
ローラ73a及びこのローラ73aに連結した軸73b
と、軸73bが進退する検出部73cとからなる検出部
73とから構成される。上部旋回体2が旋回すると、セ
ンタジョイント70の回転側部材70bが回転し、これ
に伴って被検出板72が回転して、ローラ73aがその
端面に沿って転動することになる。そして、ローラ73
aが検出用円弧部72aの位置に至ると、軸73bが伸
長することになり、この軸73bの軸方向の動きが検出
部73で検出されるようになっている。
【0039】また、土質改良材ホッパ52内にほぼ満杯
にまで土質改良材が充填されている状態で、さらに土質
改良材が供給されると、土質改良材ホッパ52から溢出
することになるので、土質改良材ホッパ52にレベル検
出センサ74を設け、このレベル検出センサ74により
土質改良材の貯留レベルを検出して、上部旋回体2が土
質改良材の補給が可能な角度位置となっていても、シャ
ッタ58は開かないようにする。しかも、土質改良材ホ
ッパ52の下限センサ75を設けておき、この下限セン
サ75が作動して、土質改良材ホッパ52内の土質改良
材が極端に少なくなり、上部旋回体2が土質改良材の補
給が可能な角度位置になるまでに不足が生じるおそれの
ある時には、警報を発するように構成する。
【0040】従って、土質改良材ホッパ52内の土質改
良材が、レベル検出センサ74の位置以下の量であっ
て、下限センサ75の位置より高い場合であり、角度検
出手段71により、上部旋回体2が土質改良材の補給が
可能な角度位置にある時に、シャッタ駆動シリンダ59
が作動して、シャッタ58が開き、供給源ユニット51
側から土質改良材ホッパ52に土質改良材が補給される
ことになる。そして、上部旋回体2が補給不能な角度位
置にまで旋回するか、またはレベル検出センサ74によ
り土質改良材ホッパ52内の土質改良材が所定量補給さ
れた時に、シャッタ58が閉じられる。シャッタ58は
このように作動するが、そのシャッタ58の作動は前後
に配置したリミットスイッチ76a,76bにより検出
されることになる。
【0041】また、供給源ユニット51にはフレキシブ
ルコンテナ53から土質改良材の供給がなされ、このフ
レキシブルコンテナ53が空になると、新たなフレキシ
ブルコンテナ53を設置する必要がある。このフレキシ
ブルコンテナ53の交換タイミングを認識できるように
するために、供給源ユニット51を構成する供給部55
にも下限センサ77を設置して、フレキシブルコンテナ
53が空になる前に、フレキシブルコンテナ53を交換
しなければならない旨の報知を行うようにしている。
【0042】以上の構成による掘削手段を備えた土質改
良機械を用いることにより、地盤の改良作業等を行うこ
とができるようになっており、この作業手順は以下のよ
うにして行われる。
【0043】まず、地盤のうちの表層部分が良質土であ
る場合には、この表層部分の土を掘削する。この表層土
は、ダンプトラック等で現場から搬出し、所定の位置に
堆積させるようにするが、この土質改良機械には掘削手
段としてバケット18を有するフロント作業機構3が設
けられており、かつ走行手段として接地面積の広い履帯
14を備えたものであるから、この表層土の掘削は土質
改良機械自体で行うことができる。また、湿地等のよう
な軟弱地では表層部分を含めて土質改良を行わなければ
ならない。ここで、表層土を掘削した後の地面は凹凸が
生じて走行条件は悪く、また軟弱地も同様に走行条件は
悪いが、本発明による土質改良機械は履帯14を用いた
走行体10としているから、このような走行条件の悪い
場所でも作業車両を円滑に走行させることができる。
【0044】そこで、この土質改良機械を用いて地盤改
良工事を行うには、例えば、図19に示したように、所
定の幅Bを有するライン状の掘削領域の土砂を掘削す
る。また、このようにして掘削した土砂を処理ユニット
4を用いて土質改良材を均一に混合して、改良土をこの
掘削領域と平行で、しかも土質改良機械の走行領域を隔
てた反対側の仮置き領域Cに改良土を堆積させる。そし
て、改良土をこの仮置き領域Cに堆積した改良土は、掘
削手段を構成するバケット18を有するフロント作業機
構3を用いて掘削箇所に埋め戻し、次いで履帯14で踏
み固めるようにして整地及び締め固めを行う。
【0045】以上の作業において、まず良質な表層土を
掘削する際には、連続処理槽20をセンタフレーム15
側に引き込むようにして、投入ホッパ31を作業車両側
に引き込むようにする。この状態で、フロント作業機構
3を作動させることによって、表層土の掘削を行うこと
ができる。掘削した表層土はダンプトラック等で搬出す
る。以上の作業現場において、表層土が取り除かれた後
には、地盤そのものが軟弱であり、かつ凹凸が生じてい
る。また、表層部分を含めた全体が軟弱な場合もある。
【0046】このように、作業現場の走行条件が悪い状
態となっているが、この作業車両は下部走行体1におけ
る左右の走行体10,10を駆動することにより地盤の
改良を行うために円滑かつ確実に所定の作業位置に移動
することができる。そこで、まず連続処理槽20を移動
させて、土砂の投入部を構成する土砂投入ホッパ31を
前方に突出させる。この状態で、フロント作業機構3を
作動させることにより土砂を掘削し、掘削した土砂を土
砂投入ホッパ31に投入する。土砂投入ホッパ31には
強制送り込み手段32が設けられているから、土砂投入
ホッパ31に投入された土砂は円滑に連続処理槽20内
に送り込まれる。また、土砂投入ホッパ31には簀の子
31aが装着されているから、岩石や金属等が分離され
て、土砂のみが取り込まれる。連続処理槽20内には4
本のスクリューコンベヤ21が設けられているから、こ
のスクリューコンベヤ21の回転により投入された土砂
は細かく砕かれると共に攪拌されて、砂粒の状態になっ
て後部側に向けて搬送される。
【0047】連続処理槽20内に供給された土砂は、そ
の搬送途中に土質改良材供給手段50から土質改良材が
連続処理槽20内に定量ずつ連続的に供給されて土砂に
添加される。従って、スクリューコンベヤ21の回転に
より土砂と土質改良材とが攪拌されて均一に混合され
る。ここで、土質改良材供給手段50は、供給源ユニッ
ト51から土質改良材ホッパ52に供給され、この土質
改良材ホッパ52の下端部に設けたフィーダ61から連
続処理槽20内に供給されるようになっており、供給源
ユニット51と土質改良材ホッパ52との接続部及びフ
ィーダ61と連続処理槽20との接続部は相互に極めて
近接した位置関係となっているので、この供給経路の途
中で土質改良材が周囲に飛散するようなことがなく、従
って周囲環境を汚損するおそれはない。そして、この連
続処理槽20内で土砂と土質改良材とを均一に混合する
ことにより改良土が生成され、この改良土は連続処理槽
20の後端部における開口部分からなる出口部から連結
部34を経て排出手段33に向けて押し出されることに
なる。
【0048】以上のようにして、処理ユニット4により
生成された改良土は仮置き領域Cに堆積させるが、この
ように堆積させた改良土の上を作業車両の履帯14で踏
みつけないようにしなければならない。排出手段33を
用いて作業車両の側方に改良土を排出するのはこのため
である。これに対して、連続処理槽20内における土砂
及びこの土砂と土質改良材とを混合した改良土の移送方
向は作業車両の進行方向である。従って、連続処理槽2
0から排出手段33に移行する際には、移送方向が90
°方向転換することになる。
【0049】排出手段33では排土板39を設けたベル
ト40を有する搬出コンベヤ36が装着されており、こ
のベルト40を回転させることによって、排出手段33
内に送り出された改良土は作業車両の走行と直交する方
向に搬送されて、排出用の開口43から排出されて、前
述した領域Cに堆積される。ここで、開口43は、履帯
14の外側に位置し、かつ連続処理槽20が斜め上方に
傾けた最上部に位置し、またこの連続処理槽20よりさ
らに高所に開口しているから、履帯14が堆積した改良
土を踏んだりすることがなく、さらに所定の高さにまで
改良土を堆積させることができる。しかも、処理ユニッ
ト4は下部走行体1側に設けられているから、上部旋回
体2を旋回させても、改良土の排出位置は変わらない。
また、連続処理槽20から排出手段33の連結部34ま
では傾斜しているが、排出手段33は水平な状態になっ
ているから、排出される改良土は開口43全体から均一
に排出される。
【0050】このようにして作業車両を走行させなが
ら、フロント作業機構3により所定の深さまで掘削し
て、連続的に土質改良を行って掘削領域と平行に改良土
を堆積させることができる。1つのライン状の掘削及び
改良土の堆積からなる作業が終了すると、作業車両を戻
しながら、堆積した改良土を掘削箇所に埋め戻す。ま
た、所定の幅を有する1つのライン状の掘削領域の掘削
及び埋め戻しによる地盤改良が終了すると、この掘削領
域に隣接する掘削領域を同様にラインに掘削して改良土
の埋め戻しが行われる。而して、作業車両を自走させな
がら、バケット18で連続的に掘削して、連続処理槽2
0による土砂の攪拌及び土質改良材の混合も連続的に行
えることから、改良土を効率的に生成でき、また埋め戻
しを行うための改良土の堆積箇所は作業車両の側部に位
置することから、埋め戻し作業も円滑かつ迅速に行え
る。
【0051】ところで、処理ユニット4において土砂と
土質改良材とを混合させることにより得た改良土の品質
は、土砂と土質改良材との混合状態と、その混合比とに
依存する。高品質の改良土を得るには、土砂と土質改良
材とを一定の混合比で混合すると共に均一に攪拌・混合
しなければならない。まず、土砂と土質改良材との混合
状態にばらつきが生じていると、建物等を構築した時
に、部分的に地盤が沈下する不同沈下が発生することに
なるので、土砂と土質改良材とを完全に均一な混合状態
にしなければならない。しかも、連続処理槽20という
制限されたスペース内で、迅速かつ効率的に攪拌・混合
することが必要となる。
【0052】連続処理槽20には4本のスクリューコン
ベヤ21が設けられており、相隣接するスクリューコン
ベヤ同士は反対方向に回転するから、例えば各スクリュ
ーコンベヤ21を図7の矢印方向に回転させることによ
って、土砂の塊を完全に崩して、それと土質改良材とを
均一に混合できる。即ち、中央の2本のスクリューコン
ベヤ間では、土砂及び土質改良材は上方から下方に向け
た流れを形成するようになし、それぞれ両端のスクリュ
ーコンベヤとの間では逆に下方から上方に向けた流れを
形成することによって、連続処理槽20内で全体にわた
って極めて円滑に攪拌及び混合がなされる。また、土質
改良材ホッパ52からの土質改良材の供給は連続処理槽
20の幅方向のほぼ全長に及ぶことから、土質改良材が
ほぼ均一に分散されることになり、均一な攪拌・混合を
行うのに極めて都合が良い。
【0053】この土質改良機械を用いて行う地盤の改良
工事は、地盤を硬くすることにより、その上に構築物を
建設した時に地盤沈下がないようにするためのものであ
る。土質改良材の混合比率を大きくすれば、それだけ地
盤が硬くなる。ただし、土質改良材の比率をあまり高く
すると、材料の無駄が生じる等の不都合がある。従っ
て、土砂と土質改良材との混合比を正確に制御すること
は、極めて重要になってくる。しかも、土質改良材の混
合比率は、作業現場の土質により変化する。従って、予
め作業すべき現場から土砂をサンプリングして実験する
等により土砂と土質改良材との混合比を設定しておく。
【0054】土砂は掘削手段としてのバケット18によ
りすくい取られて、土砂投入ホッパ31に投入されるこ
とになるから、土砂の投入量そのものを管理するのは実
質的に不可能である。ただし、連続処理槽20内では、
スクリューコンベヤ21が設けられており、このスクリ
ューコンベヤ21は土塊の崩壊及び土質改良材との混合
を行うだけでなく、土砂の投入側から排出側に向けて移
送する機能も発揮する。ここで、連続処理槽20内に設
けたスクリューコンベヤ21の数と、その回転軸22に
取り付けたパドル23の数及びその面積に基づいて、全
てのスクリューコンベヤ21が1回転する毎の押し退け
容積が定まるから、この押し退け容積とスクリューコン
ベヤ21の回転数との積算によって土砂の移送量を求め
ることができる。
【0055】ただし、土砂の投入はバケット18を用い
て間欠的に行われるのに対して、連続処理槽20内での
土砂の移送は連続的に行われる。従って、この間欠投入
と連続移送との間にバッファ機能を持たせなければ土砂
の移送量を制御できない。連続処理槽20の土砂投入部
に土砂投入ホッパ31を設けているのはこのためであ
り、この土砂投入ホッパ31に常にある程度の余剰土砂
を貯留することにより、スクリューコンベヤ21の1回
転による土砂の移送量を一定の状態の保持できる。従っ
て、攪拌用油圧モータ28によりスクリューコンベヤ2
1を一定の回転数で回転駆動すれば、一定の量の土砂が
連続的に移送され、これによって土砂の供給量を制御で
きる。つまり、土砂の移送量、即ち土砂の供給量は、攪
拌用油圧モータ28の回転数に基づいて決定されること
になる。
【0056】また、土質改良材の供給は、土質改良材ホ
ッパ52に付設したフィーダ61により行われる。そし
て、このフィーダ61は回転により一定量の土質改良材
を供給する定量供給容器63が設けられている。従っ
て、この定量供給容器63の回転駆動手段として、土質
改良材供給用油圧モータ67により回転軸62を一定の
回転数で駆動すれば、土質改良材の供給量も制御できる
ことから、土質改良材供給用油圧モータ67の回転数に
応じて土質改良材の供給量が変化する。
【0057】この機械においては、実質的に全ての可動
機構、即ち下部走行体1による走行、上部旋回体2の旋
回、さらにフロント作業機構3の作動は油圧駆動による
ものである。土砂と土質改良材との混合比を正確に制御
するには、攪拌用油圧モータ28及び土質改良材供給用
油圧モータ67の回転数を一定にする必要がある。連続
処理槽20内での移送量にも影響を与えることになる。
処理ユニット4における各駆動手段としての油圧モータ
をフロント作業機構3等の作動用の油圧アクチュエータ
と同じ油圧ポンプで駆動した場合には、掘削と流動化処
理との複合動作を行う際には、油圧モータ28,67,
41と共に、土砂の掘削を行うフロント作業機構3の各
油圧シリンダ16a,17a,18aにも圧油が供給さ
れる。フロント作業機構3の作動時には掘削抵抗等の過
大な負荷が作用することから、その影響で油圧モータ2
8,67,41への供給流量等が変化するおそれがある
ので、例えば油圧回路に流量優先手段を設けたり、フロ
ント作業機構3の駆動用の油圧ポンプとは別の油圧ポン
プを用いてこれら油圧モータ28,67,41を駆動す
ることにより、供給流量の変動を抑制する。
【0058】ただし、バケット18により土砂投入部3
1に間欠的に土砂が投入されることから、貯留される土
砂の量が変化する。このために、攪拌用油圧モータ28
の負荷が変動して、その回転数が変化する可能性があ
る。即ち、図20に示したように、土砂投入部31にお
ける貯留土砂の量は、同図(a)に示したように変化す
る。而して、土砂投入部31には土砂が間欠的に投入さ
れることから、その貯留量は実質的に鋸歯的に変化する
ことになる。そして、貯留量がピーク状態になると、つ
まりバケット18から土砂が投入されると、攪拌用油圧
モータ28には急激に負荷が高くなって、同図(b)に
示したように、一時的に回転数が低下し、徐々に回転数
が増大して元の定常回転数状態に復帰するようになり、
この回転数の変化は土砂投入の度に生じることになる。
【0059】さらに、攪拌用油圧モータ28の負荷の変
動は、連続処理槽20内における攪拌抵抗の変化等によ
っても生じる。土砂投入部31には簀の子31aが設け
られており、この簀の子31aで予め大きな固形異物は
除去されるが、なお岩石等の固形異物が連続処理槽20
内に入り込むのを防止できない。特に、砂利や小石程度
の比較的粒径の小さいものはむしろ土質改良を行う上で
有利であることから、積極的に連続処理槽20内に取り
込むようにする。また、ビニールシート等のシート状の
異物が入り込む可能性もある。以上のように、連続処理
槽20内には土砂以外にも様々な物が入り込むことか
ら、攪拌抵抗が変化する可能性がある。とりわけ、岩石
等がパドル23,23間に入り込むと、大きな抵抗が生
じ、甚だしい場合には、スクリューコンベヤ21がロッ
クして停止してしまうことがある。また、シート状の異
物等がスクリューコンベヤ21に巻き付いたりすると、
同様に回転数が変化したり、ロックしたりする可能性も
ある。
【0060】以上のように、土質改良処理を行う上で必
要な油圧アクチュエータとしての油圧モータ28,6
7,41、とりわけ攪拌用油圧モータ28における回転
数が変化する種々の要因がある。従って、攪拌用油圧モ
ータ28の回転数に変動があっても、常に土砂と土質改
良材との混合比を正確に一定な状態となるように制御す
れば、土砂と土質改良材との混合比を一定に保つことが
できる。
【0061】攪拌用油圧モータ28の回転数が変動し
て、スクリューコンベヤ21の回転数が変動すると、そ
れに応じてフィーダ61の土質改良材供給用油圧モータ
67の回転数を制御して、定量供給容器63から連続処
理槽20への土質改良材の供給量を変化させる。つま
り、スクリューコンベヤ21により連続的に土砂を移送
することから、この土砂の移送量が土砂の供給量であ
り、この供給量に合わせて土質改良材の供給量を変化さ
せることにより、土砂と土質改良材との混合比を常に一
定の状態に保つようにする。このためには、攪拌用油圧
モータ28の回転数と、土質改良材供給用油圧モータ6
7の回転数とを検出すると共に、攪拌用油圧モータ28
の回転数が変化した時に、土質改良材供給用油圧モータ
67の回転数を調整することにより混合比を制御する必
要がある。このための混合比制御手段の構成を以下に説
明する。
【0062】また、土砂投入ホッパ31に投入される土
砂は掘削土であり、この掘削土には様々な異物が含まれ
ていることから、連続処理槽20内でのスクリューコン
ベヤ21の作動状態が変化する可能性があり、また排出
手段33を構成する排出コンベヤ36の動きにも影響を
与える。従って、これら各部の作動異常等が発生した時
に、正常運転状態に復帰させるための制御を行わなけれ
ばならない。さらに、土質改良材の供給、即ちフレキシ
ブルコンテナ53の残量が少なくなるとフレキシブルコ
ンテナ53の交換が必要となり、また土質改良材ホッパ
52の残量が少なくなると、攪拌を停止して土質改良材
ホッパ52内に強制的に土質改良材を補給しなければな
らない。
【0063】前述した混合比制御手段を含め、処理ユニ
ット4を作動させて土質改良処理を円滑に行い、かつ高
品質の改良土を得るために必要な制御を行うために、図
21に示したような制御機構を設ける。まず、混合比の
制御を行うために、少なくとも攪拌用油圧モータ28及
び土質改良材供給用油圧モータ67の回転数を検出する
必要があり、さらに円滑な処理を可能にするには、排出
用油圧モータ41の回転数を検出する必要がある。
【0064】これら3つの油圧モータ28,67,41
は、いずれも下部走行体1側に設けられている。従っ
て、これら各油圧モータ28,67,41には、図17
に示したセンタジョイント70を介して圧油が給排され
る。そして、油圧モータ28,67,41には、それぞ
れ回転数検出器80,81,82が設けられており、こ
れらの回転数検出器80〜82からの出力信号は、上部
旋回体2に設置した運転室6内に設置したコントローラ
83に取り込まれるようになっている。従って、コント
ローラ83により各油圧モータ28,67,41の回転
数の制御が行われる。
【0065】また、コントローラ83により土質改良材
供給手段50の作動制御も行われるようになっており、
このために土質改良材ホッパ52に設けたレベル検出セ
ンサ74,下限センサ75と、供給源ユニット51にお
ける供給部55に設けた下限センサ77及びシャッタ5
8に設けたリミットスイッチ76a,76bからの信号
も、コントローラ83に取り込まれることになる。さら
に、土質改良材の補給タイミングを設定するために設け
た角度検出手段71からの上部旋回体2の旋回角検出信
号も同様コントローラ83に取り込まれるようになって
いる。
【0066】各油圧モータ28,67,41の作動制御
を行うために、攪拌用コントロールバルブ84,土質改
良材供給用のコントロールバルブ85及び排出用コント
ロールバルブ86が設けられるが、これら各コントロー
ルバルブ84〜86の上流側であって、それぞれ油圧モ
ータ26,67,41の正転時に高圧となる側には過負
荷を検出すると共に、所定の圧力の圧油が供給されてい
るか否かの検出を行うための圧力センサ87〜89が設
けられており、これら各圧力センサ87〜89からの信
号のうち、少なくとも攪拌用油圧モータ26側の圧力を
検出する圧力センサ87からの信号、好ましくはさらに
排出用油圧モータ41側における圧力を検出する圧力セ
ンサ89からの信号もコントローラ83に取り込まれる
ようになっている。
【0067】コントローラ83に接続される各機器のう
ち、各油圧モータ28,67,41の回転数検出器80
〜82は下部走行体1側に設けられており、また土質改
良材ホッパ52に設けたレベル検出センサ74及び下限
センサ75も下部走行体1側に設けられている。一方、
コントローラ83は上部旋回体2側に設けられているの
で、図17から明らかなように、各回転数検出器80〜
82やセンサ74,75からの信号ケーブルは1本に束
ねられて回転側コード90として、センタジョイント7
0を介してコントローラ83からの固定側コード91の
信号ケーブルと接続される。このために、センタジョイ
ント70における回転側部材70bには回転側コード9
0を通過させるケーブル挿通路93が穿設され、またこ
のセンタジョイント70の上端部には接続器94が設け
られている。接続器94のケーシング94a内には回転
側電極95Rと固定側電極95Sとからなるロータリ式
コネクタ95が高さ方向に所要数設けられており、各回
転側電極95Rにはそれぞれ回転側コード90を構成す
る各信号ケーブルが接続され、また各固定側電極95S
には固定側コード91を構成する各信号ケーブルに接続
されている。また、上部旋回体2の旋回角度を検出する
角度検出手段71を構成する被検出板72は接続器94
のケーシング94a内において、回転側電極95Rと共
に回転側部材70bに連結して設けられており、さらに
検出部73を構成する検出部材73cからの信号ケーブ
ルも固定側コード91に挿通されている。
【0068】コントローラ83は、前述した各種のセン
サや検出器からの信号を取り込んで所定の演算や比較等
の信号処理を行い、この信号処理の結果に基づいて油圧
モータや油圧シリンダからなる油圧アクチュエータの駆
動及びコントロールバルブの切り換え等の制御が行われ
る。このために、コントローラ83は、図22に示した
ように、各センサや検出器からの信号の入力処理を行う
データ入力部100と、信号増幅及びA/D変換等の処
理を行うデータ変換部101と、入力されたデータに基
づいて、所定の演算や比較等の信号処理を行うデータ処
理部102を有し、またこのデータ処理部102で処理
された信号に基づいて、油圧アクチュエータやコントロ
ールバルブ等の被制御手段を制御する制御信号が出力さ
れるようになっている。そして、この制御信号はD/A
変換等のデータ変換を行うデータ変換部103を経てデ
ータ出力部104を介してそれぞれの被制御手段の作動
を制御する制御信号が出力されるようになっている。
【0069】さらに、土質改良処理作業の実行時におけ
る各種のデータは内部メモリ105に取り込まれるよう
になっており、これらメモリ105に記憶させた各種の
データはI/O処理部106を介して、例えばパーソナ
ルコンピュータ107にダウンロードすることによっ
て、このパーソナルコンピュータ107で必要なデータ
を加工した上で、このパーソナルコンピュータ107に
接続した外部記憶装置108にデータを記憶させること
ができ、またプリンタ109によりデータをプリントア
ウトできるようにもなっている。このように、パーソナ
ルコンピュータ107に取り込むのは、当該の土質改良
処理に関する様々なデータの保存及び管理を行うための
ものである。
【0070】さらに、運転室6には、制御パネル110
が設けられており、この制御パネル110の操作により
土質改良処理を行うための各部の作動を制御でき、かつ
各部の動作を監視できるようになっている。このため
に、制御パネル110は、例えば図22に示したように
構成することができる。
【0071】同図において、111はメインスイッチで
あり、また112は自動−手動選択スイッチ、113は
攪拌開始スイッチ、114は攪拌停止スイッチ、115
は排出開始スイッチ、116は排出停止スイッチ、11
8は作業停止スイッチである。さらに、119は土砂と
土質改良材との混合比設定部であり、この混合比設定部
119は、混合比の設定を行うアップダウンスイッチ及
び設定された混合比を確定する確定スイッチと表示部と
から構成され、アップダウンスイッチをアップ方向に操
作すると土質改良材の混合割合が増大し、ダウン方向に
操作すると土質改良材の混合割合が低下する。このよう
にして調整された混合比は表示部に表示される。従っ
て、適正な混合比が設定された時に、確定スイッチを操
作することにより当該の土質改良処理を行う際の土砂と
土質改良材との混合比が決定されることになる。
【0072】また、制御パネル110では、土質改良材
のモニタリングが行えるようになっている。表示部12
0は土質改良材ホッパ52のレベル検出センサ74の位
置以上に土質改良材が貯留されている時に点灯するもの
であり、また表示部121は土質改良材ホッパ52内の
土質改良材の量が下限センサ75の位置より低下した時
に点灯するものである。さらに、表示部122は供給源
ユニット51側における供給部55内の土質改良材が下
限センサ77の位置より低下した時に点灯するものであ
る。これによって、制御パネル110の表示に基づいて
土質改良材の供給状態を認識できるようになる。また、
土質改良材ホッパ52内の土質改良材の量が下限センサ
75の位置より低下すると、混合攪拌作業を停止しなけ
ればならず、また供給源ユニット51側における供給部
55内の土質改良材が下限センサ77の位置より低下す
ると、フレキシブルコンテナ53を交換しなければなら
ないことから、表示部121,122が点灯した時に
は、ブザー等で警報を発生するのが好ましい。さらに、
前記の各表示部120〜122に加えて、セットアップ
完了状態を表示するランプ123が設けられ、このラン
プ123が点灯すると、セットアップが完了して、処理
ユニット4が作動できる状態になる。
【0073】以上のように構成することによって、オペ
レータは運転室6の内部で、走行車両の走行及び上部旋
回体2の旋回、さらにフロント作業機構3の作動による
土砂の掘削等の作業を行うと共に、土質改良の処理操作
も行える。走行車両そのものの制御及びフロント作業機
構3の作動制御は、操作レバーや操作ペダル等を操作す
ることにより行うことができる。土質改良処理は、単独
操作で行われる状態もあるが、少なくともフロント作業
機構3の作動及び旋回装置8の作動と複合して行われる
のが一般的である。そして、この複合操作を容易にする
ために、土質改良処理は制御パネル110に設けた各種
のスイッチ操作により行われ、各部の作動制御はコント
ローラ83からの信号に基づいて制御されることにな
る。
【0074】まず、メインスイッチ111をONするこ
とにより、処理ユニット4の作動が可能な状態になる。
ただし、直ちに処理ユニット4の作動が開始できるので
はなく、セットアップが必要である。まず、土砂と土質
改良材との混合比が決定されなければならない。従っ
て、混合比設定部119を操作することによって、土砂
と土質改良材との混合比を設定する。この混合比の設定
に当っては、当該の作業現場における土質と、地盤をど
の程度硬くするかという点から、予め理想とする混合比
を実験等で求めておく。従って、このように予め設定さ
れた混合比を混合比設定部118を構成するアップダウ
ンスイッチで選択して確定スイッチを操作することによ
り、その混合比が設定される。そうすると、この混合比
に関するデータはコントローラ83に取り込まれて、攪
拌用油圧モータ28と土質改良材供給用油圧モータ67
との回転比が設定される。また、同一の作業現場等で作
業する場合等のように、混合比を変える必要がない場合
には、確定スイッチのみを操作すれば良い。
【0075】また、レベル検出センサ74及び下限セン
サ75とから土質改良材ホッパ52に適正な量の土質改
良材が貯留されているか、また下限センサ77によりフ
レキシブルコンテナ53を含む供給源ユニット51側に
必要量の土質改良材が存在しているか否かの判定がなさ
れる。これらの条件が整わないと土質改良材の供給がで
きないので、セットアップが完了していないことにな
り、ランプ123が点灯せず、また攪拌開始スイッチ1
13をONしても、処理ユニット4が作動しない。そし
て、下限センサ75,下限センサ77の位置より土質改
良材のいずれかの位置が低下していると、表示部121
または122が点灯することから、オペレータはこの制
御パネル110を目視することで確認できる。
【0076】そこで、土質改良材ホッパ52内に適正な
量の土質改良材が貯留されていない時には、供給源ユニ
ット51から土質改良材が土質改良材ホッパ52内に補
給する。上部旋回体2の旋回位置によっては、土質改良
材の補給ができない状態もあるから、上部旋回体2を所
定の位置にまで旋回させる。これにより、角度検出手段
71により補給可能な旋回位置であることが検出された
時にシャッタ駆動シリンダ59が作動してシャッタ58
が開かれる。そして、レベル検出センサ74の位置を越
えるまで土質改良材ホッパ52内への土質改良材の補給
が継続して、レベル検出センサ74の位置を越えると、
シャッタ58が自動的に閉じる。このシャッタ58の開
閉は、リミットスイッチ76a,76bにより検出され
る。この状態になると、表示部120が点灯することに
なるので、オペレータに報知できる。なお、少なくとも
土質改良材ホッパ52内の土質改良材の貯留レベルが下
限センサ75の位置を越えておれば、必ずしも土質改良
材がレベル検出センサ74の位置より高いレベルまで補
給されない場合であっても処理ユニット4による処理を
開始しても差し支えない。ただし、下限に近い状態とな
っていることもあるので、セットアップ時には土質改良
材ホッパ52内の土質改良材はレベル検出センサ74の
位置より高くなるように設定する方が好ましい。
【0077】一方、供給源ユニット51側の土質改良材
が供給部55に設けた下限センサ77以下のレベルとな
っていると、フレキシブルコンテナ53が既に空の状態
となっていることであるから、その交換を行うようにし
なければならない。ここで、土質改良材を満杯状態に充
填したフレキシブルコンテナ53は重量物であることか
ら、新たなフレキシブルコンテナ53を供給源ユニット
51に設置する作業は、例えばクレーンを用いて行うこ
とができる。また、この機械にはフロント作業機構3を
備えていることから、このフロント作業機構3を作動さ
せることによってもフレキシブルコンテナ53の交換を
行うことができる。そして、新たなフレキシブルコンテ
ナ53が供給源ユニット51に設置されると、その下端
部がカッタ56により切断されることから、内部の土質
改良材が供給部55内に流れ込むことになり、この結果
表示部122が消灯することになる。
【0078】以上の条件が整うと、セットアップが完了
して、ランプ123が点灯する。従って、セットアップ
が完了したことをオペレータが認識できると共に、処理
ユニット4が作動可能な状態となり、攪拌開始スイッチ
113を操作することにより土質改良処理が開始され
る。そして、この処理ユニット4の作動状態では、攪拌
用油圧モータ28が作動してスクリューコンベヤ21が
作動すると、連続処理槽20内の土砂が攪拌されると共
に排出側に向けて移送される。また、土質改良材供給用
油圧モータ67が作動して回転軸62が回転すると、フ
ィーダ61から連続処理槽20内に土質改良材が供給さ
れる。さらに、排出用油圧モータ41が作動すると、排
出コンベヤ36が送られて改良土の排出が開始される。
ただし、起動時にこれらが同時に作動を開始すると、例
えば土砂が土質改良材の供給位置に至る前の段階で土質
改良材が供給されてしまうという不都合が生じる。そこ
で、少なくとも、攪拌用油圧モータ28と土質改良材供
給用油圧モータ67との作動タイミングをコントローラ
83に予め設定しておく。
【0079】而して、自動−手動選択スイッチ112に
より自動作動モードが選択された時には、排出用油圧モ
ータ41がまず作動して、所定の時間遅れを持って攪拌
用油圧モータ28が作動し、さらに土質改良材供給用油
圧モータ67が作動する。攪拌用油圧モータ28は定格
状態で作動すると、ほぼ一定の時間が経過した後に連続
処理槽20内で土砂が土質改良材ホッパ52の位置にま
で進行するから、予めその時間遅れをコントローラ83
に設定しておく。ただし、土砂投入ホッパ31内に土砂
が投入されていなければ、土質改良処理を行うことはで
きない。土砂投入ホッパ31に土砂が投入されているか
否かは、攪拌用コントロールバルブ84の上流側に設け
た圧力センサ108により検出できる。従って、この圧
力センサ108からの信号がコントローラ83に取り込
まれて、攪拌用油圧モータ28が所定の負荷が作用した
状態、つまり土砂の攪拌及び移送を行っているか否かの
検出が行われることになる。圧力センサ108からの圧
力信号が所定の設定レベル以下であると、土砂投入ホッ
パ31内が空であると判断して、少なくとも土質改良材
供給用油圧モータ67は非作動状態に保持される。
【0080】バケット18を用いて土砂が土砂投入ホッ
パ31に投入されて、攪拌用油圧モータ28に負荷が作
用した状態で作動し始めて土砂の移送が開始した後に設
定時間(例えば数秒間)が経過すると、土質改良材供給
用油圧モータ67の作動が開始して、フィーダ61から
土質改良材が供給されて、土質改良処理が実行される。
スクリューコンベヤ21が作動することにより連続処理
槽20内で土砂が排出部側に向けて移送され、その間に
フィーダ61から土質改良材が供給されて、これらが均
一に混合されることにより改良土が生成される。この改
良土は排出手段33により所定の位置に排出される。一
方、土質改良材はフィーダ61に設けた定量供給容器6
3が流入用開口65に対面すると、定量供給容器63内
に充填され、この定量供給容器63が流出用開口66に
対面すると、土質改良材が連続処理槽20内に供給され
るので、この土質改良材の供給量はフィーダ61の作動
により管理されている。従って、オペレータとしてはフ
ロント作業機構3を作動させて、土砂投入ホッパ31内
に順次土砂を投入し、かつこの土砂投入ホッパ31内の
土砂が減少して空にならないようにバケット18で土砂
を順次投入する作業を行えば良い。
【0081】定量供給容器63が取り付けられている回
転軸62を回転駆動する土質改良材供給用油圧モータ6
7の回転数に基づいて土質改良材の供給量が定まること
から、スクリューコンベヤ21の作動による連続処理槽
20内での土砂の移送量が一定であれば、土砂と土質改
良材との混合比を一定にできる。ただし、スクリューコ
ンベヤ21に作用する負荷等により攪拌用油圧モータ2
8の回転数が変動することから、この攪拌用油圧モータ
28の回転数の変化に応じて土質改良材供給用油圧モー
タ67の回転数を追従させて変化させるために、攪拌用
油圧モータ28に設けた回転数検出器80からの出力信
号と、土質改良材供給用油圧モータ67に設けた回転数
検出器81からの出力信号とがコントローラ83に取り
込まれて、このコントローラ83を構成するデータ処理
部102で当該の攪拌用油圧モータ28の回転数に応じ
た土質改良材供給用油圧モータ67の適正な回転数を割
り出して、その回転数を調整する。
【0082】これによって、連続処理槽20内でスクリ
ューコンベヤ21の回転により土砂と土質改良材とが均
一に混合されるから、連続処理槽20で生成され、排出
手段33に送り込まれる改良土は、実験段階で求めたと
実質的に同じ程度の極めて高い品質となり、また改良土
に必要な特性を持たせるのに、必要最小限の土質改良材
を混合すれば良いので、土質改良材の無駄をなくすこと
ができるようになって、改良土を安価に製造できるよう
になる。
【0083】ところで、連続処理槽20には掘削土が投
入され、また連続処理槽20内では土砂と土質改良材と
を短い移送距離の間に均一に混合させるために、4本設
けたスクリューコンベヤ21における相隣接するパドル
23間の間隔は短くなっており、その間に岩石等がかみ
込むとスクリューコンベヤ21の回転が停止して、所謂
ロック状態となることがある。このような事態が発生す
ると、土砂の移送が行われなくなるので、このスクリュ
ーコンベヤ21のロック解除を行う必要がある。また、
土砂の移送ができない状況下で土質改良材の供給が継続
されると、混合比が部分的に変化してしまう。
【0084】スクリューコンベヤ21がロック状態にな
ると、それを直ちに検出して、土質改良材供給用油圧モ
ータ67を停止させて、自動的にロック解除操作を行う
ことができる。即ち、攪拌用油圧モータ28がロック状
態になると、この攪拌用油圧モータ28への供給圧が上
昇する。この圧力の上昇は圧力センサ87により検出さ
れる。攪拌用油圧モータ28がロックすると、まず土質
改良材供給用油圧モータ67を停止させることにより、
連続処理槽20に対する土質改良材の供給を停止する。
そして、攪拌用油圧モータ28を逆転させることにより
ロック解除を行う。即ち、4本設けたスクリューコンベ
ヤ21は、相隣接するもの同士が反対方向に回転して、
それらのパドル23が近接する方向に回転することか
ら、スクリューコンベヤ21を逆転させることによっ
て、相隣接するパドル23,23がかみ込んだ岩石等か
ら離間することになり、かみ込みが解除されることにな
る。従って、数秒程度攪拌用油圧モータ28を逆転させ
れば、大半の場合はロック解除がなされる。
【0085】コントローラ83では、さらに土質改良材
の供給管理が行われる。即ち、土質改良材供給手段50
は、上部旋回体2側に設けられ、フレキシブルコンテナ
53を設置した供給源ユニット51と、下部走行体1側
に設けた容量の小さい土質改良材ホッパ52とから構成
され、土質改良材ホッパ52から連続処理槽20内に供
給することにより減少した土質改良材が供給源ユニット
51の供給部55から逐次補給される。ただし、この補
給は常時行えるものではなく、上部旋回体2が所定の角
度範囲にある時にのみ補給が可能となる。
【0086】ここで、処理ユニット4の作動中には、バ
ケット18を用いて土砂の掘削及び掘削土の土砂投入ホ
ッパ31への投入作業が行われる関係から、上部旋回体
2が旋回することになる。この上部旋回体2の旋回は、
センタジョイント70に設けた角度検出手段71により
検出される。この角度検出手段71を構成する被検出板
72には所定の角度α分だけ検出用円弧部72aが設け
られており、この被検出板72の端面に沿って転動する
検出部73を構成するローラ73aが検出用円弧部72
aに落ち込むことになり、それが検出部材73cにより
検出される。従って、この信号をコントローラ83が取
り込むようにする。コントローラ83には、またレベル
検出センサ74からの信号も取り込まれる。従って、角
度検出手段71から土質改良材を供給できる状態か否か
が確認でき、またレベル検出センサ74から土質改良材
ホッパ52に土質改良材を供給する必要があるか否かが
確認できるので、土質改良材の補給ができ、かつその補
給が必要な場合にのみシャッタ58を開いて土質改良材
ホッパ52に土質改良材が供給される。
【0087】この土質改良材の供給は、可能でありかつ
必要である限り継続し、上部旋回体2が旋回して供給不
能な状態になるか、または土質改良材ホッパ52内の土
質改良材の貯留レベルがレベル検出センサ74の高さ位
置を越えるか、のいずれかでシャッタ58が閉じられ
る。ここで、シャッタ58の開閉はシャッタ駆動シリン
ダ59により行われるが、実際にシャッタ58が開閉し
たかどうかは、リミットスイッチ76a,76bにより
確認される。従って、土質改良材の供給が可能であり、
しかも土質改良材の供給が必要であるにも拘らず、シャ
ッタ58が開かない場合や、シャッタ58が開いて土質
改良材が土質改良材ホッパ52に供給されている状態
で、貯留レベルがレベル検出センサ74の位置を越えた
にも拘らず、シャッタ58が閉じない時には、コントロ
ーラ83に取り込まれた信号によりシャッタ58が作動
不良の状態になっていることを検出し、警報等の適宜の
手段によりオペレータにその旨報知することができる。
【0088】処理ユニット4による処理がなされている
間において、上部旋回体2が補給不能な角度位置に旋回
したまま長い時間が経過すると、土質改良材ホッパ52
には補給のないまま土質改良材の連続処理槽20に供給
されることから、この土質改良材ホッパ52が空の状態
になることがある。しかしながら、土質改良材ホッパ5
2には下限センサ75が設けられており、この下限セン
サ75の位置より土質改良材の貯留レベルが低下する
と、その信号がコントローラ83に取り込まれて、この
コントローラ83からの指令に基づいて土質改良材供給
用油圧モータ67及び攪拌用油圧モータ28を停止させ
る。この時には、制御パネル110の表示部121が点
灯するので、オペレータはそれを認識することができ、
上部旋回体2を補給可能な角度位置にまで旋回させるこ
とにより、供給部55に設けたシャッタ58が開いて土
質改良材が土質改良材ホッパ52内に補給することがで
きる。そして、貯留レベルが下限センサ75の位置を上
回るまで回復すると、土質改良材供給用油圧モータ67
及び攪拌用油圧モータ28が再び作動を開始することに
なって、自動的に処理が再開される。
【0089】一方、供給源ユニット51側では、フレキ
シブルコンテナ53から土質改良材が供給されるように
なっている。このフレキシブルコンテナ53が空になる
と、その交換を行わなければならなくなる。フレキシブ
ルコンテナ53の交換タイミングは、供給ユニット51
を構成する供給部55に設けた下限センサ77により判
定できる。従って、この下限センサ77の出力信号をコ
ントローラ83に取り込むようになし、供給源ユニット
51側で下限センサ77のレベルより低い位置にまで土
質改良材のレベルが低下すると、この下限センサ77の
信号に基づいて土質改良材供給用油圧モータ67及び攪
拌用油圧モータ28を停止させると共に、制御パネル1
10の表示部122にその旨の表示がなされる。従っ
て、オペレータはフレキシブルコンテナ53の交換タイ
ミングを認識できることになる。なお、フレキシブルコ
ンテナ53の交換はある程度時間を要する作業であるか
ら、排出手段33における排出用油圧モータ41も同時
に停止させるようにするのが好ましい。
【0090】以上のように、コントローラ83では、油
圧モータ28,67,41に設けた回転数検出器80〜
82からの回転数信号と、角度検出器71による上部旋
回体2の旋回角度信号、さらにレベル検出センサ74,
下限センサ75,77や、リミットスイッチ76a,7
6bの検出信号、圧力センサ108,109、リリーフ
弁93に付設した圧力センサ93aからの圧力検出信号
等を取り込んで、そのデータ処理部101で所定のデー
タ処理を行うことによって、攪拌用のコントロールバル
ブ84,土質改良材を供給するためのコントロールバル
ブ85,排出用コントロールバルブ86の切り換え操作
が行われ、また土質改良材供給用油圧モータ67の回転
数の制御等が行われるようになる。従って、連続処理の
開始後は、トラブル等が発生しない限り、土質改良処理
は自動的に行われる。従って、オペレータは土砂の掘削
と土砂投入ホッパ31への投入作業に専念することが
き、土砂の掘削と土質改良処理という相異なる2つの作
業を運転室6内で単一のオペレータが操作することによ
り円滑かつ確実に行えることになる。また、必要に応じ
て、作業を中止したり、また中断したりする際には、作
業停止スイッチ118を操作すれば、その状態で油圧モ
ータ28,67,41が停止することになる結果土質改
良処理が停止する。そして、攪拌開始スイッチ113を
ONさせることによって、処理を再開すことができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、下部走
行体側に設けた連続処理槽において、掘削手段で掘削し
た土砂をこの連続処理槽内に投入して、連続的に土質改
良を行うに当って、広いスペースが得られる上部旋回体
側に大量の土質改良材を供給できる供給源ユニットを設
けると共に、下部走行体側には容積は小さいが、上部旋
回体の旋回位置の如何に拘らず、常に土質改良材を連続
処理槽内に供給可能な土質改良材ホッパを設ける構成と
したので、長い時間にわたって連続的に土質改良処理を
行うことができ、かつ連続処理槽への土質改良材の供給
を途切れることなく、正確に供給できる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す掘削手段付き土質
改良機械の側面図である。
【図2】フロント作業機構を省略して示す図1の正面図
である。
【図3】フロント作業機構を省略して示す図1の平面図
である。
【図4】処理ユニットの側面図である。
【図5】処理ユニットの平面図である。
【図6】処理ユニットの分解斜視図である。
【図7】連続処理槽の横断面図である。
【図8】スクリューコンベヤの駆動機構の構成説明図で
ある。
【図9】投入部の断面図である。
【図10】排出手段の構成説明図である。
【図11】土質改良材供給手段の構成を示す外観図であ
る。
【図12】土質改良材供給手段を構成する土質改良材ホ
ッパと供給部とを示す側面図である。
【図13】供給部の断面図である。
【図14】フレキシブルコンテナのカッタを示す外観図
である。
【図15】土質改良材供給手段のフィーダの断面図であ
る。
【図16】図17とは異なる作動状態を示すフィーダの
断面図である。
【図17】センタジョイントの断面図である。
【図18】上部旋回体の旋回角度検出機構の構成説明図
である。
【図19】土質改良機械による地盤改良の手順を示す説
明図である。
【図20】土砂投入ホッパへの土砂の投入量と攪拌用油
圧モータの回転数との関係を示す線図である。
【図21】土質改良処理の制御回路図である。
【図22】コントローラの構成説明図である。
【図23】制御パネルの構成説明図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回
体 3 フロント作業機構 4 処理ユニ
ット 5 土質改良材供給手段 10 走行体 16 ブーム 17 アーム 18 バケット 20 連続処
理槽 21 スクリューコンベヤ 22 回転軸 23 パドル 28 攪拌用
油圧モータ 31 土砂投入ホッパ 33 排出手
段 36 排出コンベヤ 41 排出用
油圧モータ 50 土質改良材供給手段 51 供給源
ユニット 52 土質改良材ホッパ 53 フレキ
シブルコンテナ 55 供給部 58 シャッ
タ 61 フィーダ 62 回転軸 63 定量供給容器 67 土質改
良材供給用油圧モータ 70 センタジョイント 71 角度検
出手段 74 レベル検出センサ 75,77
下限センサ 83 コントローラ 110 制御
パネル
フロントページの続き (72)発明者 関野 聡 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の履帯を有する下部走行体に上
    部旋回体を旋回可能に設置し、この上部旋回体に掘削手
    段を装着した作業車両に、この掘削手段で掘削した土砂
    に土質改良材を混合させて改良土を生成するための処理
    ユニットを搭載し、この処理ユニットは、 一端が前記掘削手段から土砂が投入される土砂の投入部
    で、他端に改良土の排出部が設けられ、内部に土砂と土
    質改良材とを攪拌・混合しながら移送する攪拌・混合手
    段を設けた連続処理槽と、 前記上部旋回体に設けた供給源部と、下部走行体に設置
    され前記連続処理槽に土質改良材を供給する土質改良材
    ホッパと、前記上部旋回体の旋回角を検出する旋回角検
    出手段と、この旋回角検出手段により上部旋回体が所定
    の角度位置にあるときに、前記供給源部から前記土質改
    良材ホッパに土質改良材を供給するように供給制御手段
    とを備えた土質改良材供給手段とから構成したことを特
    徴とする掘削手段を備えた土質改良機械。
  2. 【請求項2】 前記供給源部は、土質改良材を充填した
    フレキシブルコンテナを保持する枠状のコンテナ保持部
    と、内部に土質改良材を所定量貯留可能な土質改良材一
    時収容部とから構成したことを特徴とする請求項1記載
    の掘削手段を備えた土質改良機械。
  3. 【請求項3】 前記一時収容部には、前記フレキシブル
    コンテナの下面をカットするカッタを装着する構成とし
    たことを特徴とする請求項2記載の掘削手段を備えた土
    質改良機械。
  4. 【請求項4】 前記旋回角検出手段は、前記下部走行体
    と上部旋回体とを旋回可能に連結した旋回装置に設けら
    れ、上部旋回体側と下部走行体側との間で作動油を流通
    させるために設けられるセンタジョイントに設置する構
    成としたことを特徴とする請求項1記載の掘削手段を備
    えた土質改良機械。
  5. 【請求項5】 前記供給制御手段は、前記一時収容部の
    供給口を開閉するシャッタで構成し、前記旋回角検出手
    段により、前記上部旋回体が、この一時収容部から前記
    土質改良材ホッパに土質改良材を供給可能な角度位置と
    なったことを検出したときに、前記シャッタを開くよう
    に制御する構成としたことを特徴とする請求項2記載の
    掘削手段を備えた土質改良機械。
  6. 【請求項6】 前記土質改良材ホッパには、その内部に
    おける土質改良材の貯留量を検出するレベルセンサを設
    ける構成としたことを特徴とする請求項5記載の掘削手
    段を備えた土質改良機械。
  7. 【請求項7】 前記土質改良材ホッパには、さらにその
    土質改良材の貯留量の下限値を検出する下限センサを設
    ける構成としたことを特徴とする請求項6記載の掘削手
    段を備えた土質改良機械。
  8. 【請求項8】 前記土質改良材ホッパは、前記連続処理
    槽の幅方向のほぼ全長に及ぶ土質改良材の流出部を設け
    る構成としたことを特徴とする請求項1記載の掘削手段
    を備えた土質改良機械。
  9. 【請求項9】 前記土質改良材ホッパには、前記供給源
    部の一時収容部から供給された土質改良材を、その全長
    に均一に及ばせるためのスクリューコンベヤを備える構
    成としたことを特徴とする請求項8記載の掘削手段を備
    えた土質改良機械。
  10. 【請求項10】 前記土質改良材ホッパには、土質改良
    材を定量ずつ前記連続処理槽内に供給する定量供給手段
    を設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の掘
    削手段を備えた土質改良機械。
  11. 【請求項11】 前記定量供給手段は、回転軸に装着さ
    れ、この回転軸の回転により前記土質改良材ホッパ内に
    開口して、定量の土質改良材を受け取り、前記連続処理
    槽に開口した時にこの定量の土質改良材をこの連続処理
    槽に供給する回転容器で構成したことを特徴とする請求
    項10記載の掘削手段を備えた土質改良機械。
JP11258898A 1998-04-23 1998-04-23 掘削手段を備えた土質改良機械 Pending JPH11303061A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105625296A (zh) * 2015-12-25 2016-06-01 北京林业大学 一种液体固沙剂喷施及固结层切割装置

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