JP2001207110A - セメント基板用パテ組成物 - Google Patents
セメント基板用パテ組成物Info
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- JP2001207110A JP2001207110A JP2000017333A JP2000017333A JP2001207110A JP 2001207110 A JP2001207110 A JP 2001207110A JP 2000017333 A JP2000017333 A JP 2000017333A JP 2000017333 A JP2000017333 A JP 2000017333A JP 2001207110 A JP2001207110 A JP 2001207110A
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- putty composition
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Abstract
(57)【要約】
【課題】パテやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れた
パテ組成物を提供すること。 【解決手段】（ａ）加水分解性基含有シリル基を側鎖に
有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂（固形分とし
て）５〜２０質量％、（ｂ）平均粒径が３〜２０μｍの
ガラス体２０〜８０質量％、（ｃ）充 材５〜３０質量
％、及び（ｄ）水１０〜４０質量％からなるセメント基
板用パテ組成物。
パテ組成物を提供すること。 【解決手段】（ａ）加水分解性基含有シリル基を側鎖に
有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂（固形分とし
て）５〜２０質量％、（ｂ）平均粒径が３〜２０μｍの
ガラス体２０〜８０質量％、（ｃ）充 材５〜３０質量
％、及び（ｄ）水１０〜４０質量％からなるセメント基
板用パテ組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント基板用パテ
組成物に関し、詳しくはパテやせが生じにくく且つ屋外
耐候性に優れたセメント基板用パテ組成物に関する。
組成物に関し、詳しくはパテやせが生じにくく且つ屋外
耐候性に優れたセメント基板用パテ組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】現在、モルタル、コンクリート、スレー
ト等のセメント製品基板を使用した建材が外装材、ブロ
ック塀等に多く利用されており、また、外装材等の建材
は、セメント製品基板と建築物部材とをビスでビス止め
し、ビスの頭が隠れるようにパテを充填して製作されて
いる。従来、セメント基板用パテ組成物としては、アク
リル系エマルジョン、エポキシ系エマルジョン、中空状
無機物粉末、ポリアミド樹脂又は脂肪族多価アミン硬化
剤、顔料及びセメントからなるものが使用されてきてい
る。
ト等のセメント製品基板を使用した建材が外装材、ブロ
ック塀等に多く利用されており、また、外装材等の建材
は、セメント製品基板と建築物部材とをビスでビス止め
し、ビスの頭が隠れるようにパテを充填して製作されて
いる。従来、セメント基板用パテ組成物としては、アク
リル系エマルジョン、エポキシ系エマルジョン、中空状
無機物粉末、ポリアミド樹脂又は脂肪族多価アミン硬化
剤、顔料及びセメントからなるものが使用されてきてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
らのセメント基板用パテ組成物は、パテを充填した後の
乾燥に伴ってパテやせが生じて外装材に凹部が生じてし
まうので、体積収縮率の小さいパテ組成物が求められて
いるのが現状であった。
らのセメント基板用パテ組成物は、パテを充填した後の
乾燥に伴ってパテやせが生じて外装材に凹部が生じてし
まうので、体積収縮率の小さいパテ組成物が求められて
いるのが現状であった。
【０００４】また、セメント基板用パテ組成物の成分が
エポキシ系エマルジョン／セメント系である場合、その
ようなパテは屋外耐候性に難点があり、従って、パテを
充填した後、次工程で、上塗り塗装を実施する必要があ
った。本発明は、従来技術の上記のごとき欠点のない、
即ち、パテやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れたパ
テ組成物を提供することを課題としている。
エポキシ系エマルジョン／セメント系である場合、その
ようなパテは屋外耐候性に難点があり、従って、パテを
充填した後、次工程で、上塗り塗装を実施する必要があ
った。本発明は、従来技術の上記のごとき欠点のない、
即ち、パテやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れたパ
テ組成物を提供することを課題としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明等は、上記の課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、加水分解性基
含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジ
ョン樹脂、微小ガラス体及び充填材を含むパテ組成物は
パテやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、加水分解性基
含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジ
ョン樹脂、微小ガラス体及び充填材を含むパテ組成物は
パテやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【０００６】即ち、本発明のセメント基板用パテ組成物
は、（ａ）加水分解性基含有シリル基を側鎖に有するビ
ニル系共重合体エマルジョン樹脂（固形分として）５〜
２０質量％、（ｂ）平均粒径が３〜２０μｍのガラス体
２０〜８０質量％、（ｃ）充填材５〜３０質量％、及び
（ｄ）水１０〜４０質量％からなることを特徴とする。
は、（ａ）加水分解性基含有シリル基を側鎖に有するビ
ニル系共重合体エマルジョン樹脂（固形分として）５〜
２０質量％、（ｂ）平均粒径が３〜２０μｍのガラス体
２０〜８０質量％、（ｃ）充填材５〜３０質量％、及び
（ｄ）水１０〜４０質量％からなることを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明で用いる加水分解性基含有シリル基を側
鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂は、加水
分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体
を乳化重合することにより得られる。
明する。本発明で用いる加水分解性基含有シリル基を側
鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂は、加水
分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体
を乳化重合することにより得られる。
【０００８】該加水分解性基含有シリル基を側鎖に有す
るビニル系共重合体は、一般式 ＞Ｃ＝Ｃ＜ で示される基を少なくとも１個含むエチレン性不飽和単
量体の少なくとも１種と、下記の一般式で示されるシリ
ル基含有単量体の少なくとも１種との共重合で得られる
共重合体である： ＲＳｉＸn Ｒ1 (3-n) （式中、Ｒはビニル基を含む１価の有機基であり、Ｒ1
は炭素原子数１〜１０個のアルキル基、アリール基又は
アラルキル基であり、Ｘはハロゲン、アルコキシ、アル
コキシアルコキシ、アシロキシ、アミノ、酸アミド、ア
ミノオキシ、メルカブト、アルケニルオキシ基からなる
群から選ばれる加水分解性基であり、ｎは１〜３の整数
である）。
るビニル系共重合体は、一般式 ＞Ｃ＝Ｃ＜ で示される基を少なくとも１個含むエチレン性不飽和単
量体の少なくとも１種と、下記の一般式で示されるシリ
ル基含有単量体の少なくとも１種との共重合で得られる
共重合体である： ＲＳｉＸn Ｒ1 (3-n) （式中、Ｒはビニル基を含む１価の有機基であり、Ｒ1
は炭素原子数１〜１０個のアルキル基、アリール基又は
アラルキル基であり、Ｘはハロゲン、アルコキシ、アル
コキシアルコキシ、アシロキシ、アミノ、酸アミド、ア
ミノオキシ、メルカブト、アルケニルオキシ基からなる
群から選ばれる加水分解性基であり、ｎは１〜３の整数
である）。
【０００９】上記のエチレン性不飽和単量体の例として
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリ
レート、２−エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタ
クリレート、２−メチルヘキシルメタクリレート、ラウ
リルメタクリレート等のアルキルアクリレート；スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のビニル芳
香族炭化水素；塩化ビニル等のハロゲン化ビニル：塩化
ビニリデン等のハロゲン化ビニリンデン：ブタジエン、
イソブレン等の共役ジエン；炭素原子数１〜１２個の飽
和脂肪酸のビニルエステル、酢酸ビニル及びプロピオン
酸ビニル等を挙げることができ、これらを単独で、又は
２種以上組み合わせて使用することができる。また、上
記のシルリ基含有単量体の例として、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス（２−メトキシエトキシシラン等を
挙げることができる。
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリ
レート、２−エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタ
クリレート、２−メチルヘキシルメタクリレート、ラウ
リルメタクリレート等のアルキルアクリレート；スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のビニル芳
香族炭化水素；塩化ビニル等のハロゲン化ビニル：塩化
ビニリデン等のハロゲン化ビニリンデン：ブタジエン、
イソブレン等の共役ジエン；炭素原子数１〜１２個の飽
和脂肪酸のビニルエステル、酢酸ビニル及びプロピオン
酸ビニル等を挙げることができ、これらを単独で、又は
２種以上組み合わせて使用することができる。また、上
記のシルリ基含有単量体の例として、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス（２−メトキシエトキシシラン等を
挙げることができる。
【００１０】上記の加水分解性基含有シリル基を側鎖に
有するビニル系共重合体を製造する場合に、上記のエチ
レン性不飽和単量体とシリル基含有単量体とを任意の割
合で配合して用いることができるが、シリル基含有単量
体０．５〜２５モル％とエチレン性不飽和単量体９９．
５〜７５モル％との割合で配合して用いることが好まし
い。このビニル系共重合体を製造する際には、従来から
公知の製造方法を用いることができる。
有するビニル系共重合体を製造する場合に、上記のエチ
レン性不飽和単量体とシリル基含有単量体とを任意の割
合で配合して用いることができるが、シリル基含有単量
体０．５〜２５モル％とエチレン性不飽和単量体９９．
５〜７５モル％との割合で配合して用いることが好まし
い。このビニル系共重合体を製造する際には、従来から
公知の製造方法を用いることができる。
【００１１】本発明で用いる加水分解性基含有シリル基
を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂は、
上記のごとき加水分解性基含有シリル基を側鎖に有する
ビニル系共重合体を乳化重合することにより得られるも
のであり、この乳化重合の実施においては、バッチ重
合、滴下重合、乳化物滴下重合等の乳化重合の手段を適
宜選択することができる。特に、滴下重合、乳化物滴下
重合が製造時の安定性を確保する上で適している。
を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂は、
上記のごとき加水分解性基含有シリル基を側鎖に有する
ビニル系共重合体を乳化重合することにより得られるも
のであり、この乳化重合の実施においては、バッチ重
合、滴下重合、乳化物滴下重合等の乳化重合の手段を適
宜選択することができる。特に、滴下重合、乳化物滴下
重合が製造時の安定性を確保する上で適している。
【００１２】上記の乳化重合に使用する乳化剤として
は、通常の乳化重合に使用されている物であれば特に限
定されることはなく、例えば、イオン性あるいは非イオ
ン性の界面活性剤を挙げることができる。イオン性界面
活性剤として、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩；Ｎｅｗｃｏ
ｌ−７２３ＳＦ、Ｎｅｗｃｏｌ−７０７ＳＮ、Ｎｅｗｃ
ｏｌ−７０７ＳＦ、Ｎｅｗｃｏｌ−７４０ＳＦ、Ｎｅｗ
ｃｏｌ−５６０ＳＮ（以上日本乳化剤（株）製）等の
（ポリ）オキシエチレン基を含むアニオン系乳化剤；イ
ミダリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイド
等のアンモニウム塩を挙げることができる。
は、通常の乳化重合に使用されている物であれば特に限
定されることはなく、例えば、イオン性あるいは非イオ
ン性の界面活性剤を挙げることができる。イオン性界面
活性剤として、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩；Ｎｅｗｃｏ
ｌ−７２３ＳＦ、Ｎｅｗｃｏｌ−７０７ＳＮ、Ｎｅｗｃ
ｏｌ−７０７ＳＦ、Ｎｅｗｃｏｌ−７４０ＳＦ、Ｎｅｗ
ｃｏｌ−５６０ＳＮ（以上日本乳化剤（株）製）等の
（ポリ）オキシエチレン基を含むアニオン系乳化剤；イ
ミダリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイド
等のアンモニウム塩を挙げることができる。
【００１３】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン類；Ｌ−７
７、Ｌ−７２０、Ｌ−５４１０、Ｌ−７６０２、Ｌ−７
６０７（以上ユニオンカーバイド社製）等のシリコンを
含むノニオン系乳化剤等が代表的なものである。
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン類；Ｌ−７
７、Ｌ−７２０、Ｌ−５４１０、Ｌ−７６０２、Ｌ−７
６０７（以上ユニオンカーバイド社製）等のシリコンを
含むノニオン系乳化剤等が代表的なものである。
【００１４】また、乳化剤として、重合反応性を有する
アデカリアソープＮＥ−１０、ＮＥ−２０、ＮＥ−３
０、ＮＥ−４０、ＳＥ−１０Ｎ（以上旭電化工業（株）
製）、Ａｎｔｏｘ−ＭＳ−６０、Ａｎｔｏｘ−ＭＳ−２
Ｎ、ＲＭＡ−６５３、（以上日本乳化剤（株）製）を用
いることができ、これらの乳化剤を用いることによりパ
テの耐水性の向上を図ることができる。
アデカリアソープＮＥ−１０、ＮＥ−２０、ＮＥ−３
０、ＮＥ−４０、ＳＥ−１０Ｎ（以上旭電化工業（株）
製）、Ａｎｔｏｘ−ＭＳ−６０、Ａｎｔｏｘ−ＭＳ−２
Ｎ、ＲＭＡ−６５３、（以上日本乳化剤（株）製）を用
いることができ、これらの乳化剤を用いることによりパ
テの耐水性の向上を図ることができる。
【００１５】重合開始剤としては、通常の乳化重合に使
用されている物であれば特に限定されることはないが、
重合の安定性等の点からレドックス系触媒を用いること
が好ましい。具体的には、例えば、過硫酸カリウム又は
過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ナトリウム又はロンガ
リットとの組合せ、過酸化水素とアスコルビン酸との組
合せ、ｔ−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ｐ−
メンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物と酸
性亜硫酸ナトリウム又はロンガリット等との組合せ等が
用いられる。特に、有機過酸化物と還元剤との組合せが
好ましい。
用されている物であれば特に限定されることはないが、
重合の安定性等の点からレドックス系触媒を用いること
が好ましい。具体的には、例えば、過硫酸カリウム又は
過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ナトリウム又はロンガ
リットとの組合せ、過酸化水素とアスコルビン酸との組
合せ、ｔ−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ｐ−
メンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物と酸
性亜硫酸ナトリウム又はロンガリット等との組合せ等が
用いられる。特に、有機過酸化物と還元剤との組合せが
好ましい。
【００１６】また、触媒活性を安定的に得るために硫酸
鉄等の２価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミン
四酢酸二ナトリウムの様なキレート剤を併用してもよ
い。上記の様な重合開始剤の使用量は、上記のビニル系
共重合体１００質量部に対して、一般的には０．０１〜
１０質量部であり、好ましくは０．０５〜５質量部であ
る。
鉄等の２価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミン
四酢酸二ナトリウムの様なキレート剤を併用してもよ
い。上記の様な重合開始剤の使用量は、上記のビニル系
共重合体１００質量部に対して、一般的には０．０１〜
１０質量部であり、好ましくは０．０５〜５質量部であ
る。
【００１７】上記の乳化重合においては、生成する加水
分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体
エマルジョン樹脂の固形分濃度が２０〜７０質量％にな
るように実施することが好ましい。固形分濃度が７０質
量％を越える場合には、反応系の粘度が著しく上昇して
乳化重合反応に伴う発熱を除去することが困難になった
り、生成物を乳化重合反応機から取り出すのに長時間を
要する等の不都合を生じる。また、固形分濃度が２０質
量％未満の場合には、乳化重合操作の面では何ら問題は
生じないものの、１回の重合操作によって生じる樹脂の
量が少なく、経済面から考えた場合に著しく不利となる
し、またこのエマルジョン樹脂を用いてパテ組成物を調
製することを考慮すると２０質量％未満の固形分濃度で
は、パテやせが生じ、パテの性能劣化が起きたりするの
で不利となる。
分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体
エマルジョン樹脂の固形分濃度が２０〜７０質量％にな
るように実施することが好ましい。固形分濃度が７０質
量％を越える場合には、反応系の粘度が著しく上昇して
乳化重合反応に伴う発熱を除去することが困難になった
り、生成物を乳化重合反応機から取り出すのに長時間を
要する等の不都合を生じる。また、固形分濃度が２０質
量％未満の場合には、乳化重合操作の面では何ら問題は
生じないものの、１回の重合操作によって生じる樹脂の
量が少なく、経済面から考えた場合に著しく不利となる
し、またこのエマルジョン樹脂を用いてパテ組成物を調
製することを考慮すると２０質量％未満の固形分濃度で
は、パテやせが生じ、パテの性能劣化が起きたりするの
で不利となる。
【００１８】また、上記のようにして得られる加水分解
性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エマ
ルジョン樹脂においては、エマルジョンは平均粒子径が
０．０２〜０．７μｍ程度の超微粒子より構成されてお
り、またその加水分解性基含有シリル基を側鎖に有する
ビニル系共重合体エマルジョン樹脂の樹脂成分の分子量
は３，０００〜１，０００，０００、特に、１０，００
０〜３００，０００とすることが好ましい。
性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エマ
ルジョン樹脂においては、エマルジョンは平均粒子径が
０．０２〜０．７μｍ程度の超微粒子より構成されてお
り、またその加水分解性基含有シリル基を側鎖に有する
ビニル系共重合体エマルジョン樹脂の樹脂成分の分子量
は３，０００〜１，０００，０００、特に、１０，００
０〜３００，０００とすることが好ましい。
【００１９】本発明のパテ組成物においては、上記のよ
うにして得られる加水分解性基含有シリル基を側鎖に有
するビニル系共重合体エマルジョンをその樹脂固形分量
として計算して、その樹脂固形分と後記のガラス体と充
填材と水との合計量の５〜２０質量％の量で用いる。
うにして得られる加水分解性基含有シリル基を側鎖に有
するビニル系共重合体エマルジョンをその樹脂固形分量
として計算して、その樹脂固形分と後記のガラス体と充
填材と水との合計量の５〜２０質量％の量で用いる。
【００２０】本発明で用いるガラス体としては、ソーダ
ライムガラス、ソーダライム・鉛ガラス、カリ・鉛ガラ
ス、カリ・ソーダ・鉛ガラス、硼珪酸ガラス、高アルミ
ナガラス、カリ・ソーダ・バリウムガラス等で作成され
た粒子状物、球状物、中空状物等を挙げることができ
る。特に低アルカリガラス体が耐加水分解性が良好なの
で望ましい。また、ガラス体は平均粒径が３〜２０μｍ
であることが特に好ましい。本発明のパテ組成物におい
ては、このようなガラス体を、上記の樹脂固形分とガラ
ス体と後記の充填材と水との合計量の２０〜８０質量％
の量で用いる。
ライムガラス、ソーダライム・鉛ガラス、カリ・鉛ガラ
ス、カリ・ソーダ・鉛ガラス、硼珪酸ガラス、高アルミ
ナガラス、カリ・ソーダ・バリウムガラス等で作成され
た粒子状物、球状物、中空状物等を挙げることができ
る。特に低アルカリガラス体が耐加水分解性が良好なの
で望ましい。また、ガラス体は平均粒径が３〜２０μｍ
であることが特に好ましい。本発明のパテ組成物におい
ては、このようなガラス体を、上記の樹脂固形分とガラ
ス体と後記の充填材と水との合計量の２０〜８０質量％
の量で用いる。
【００２１】本発明で用いる充填材としては、パテのも
ろさの改良、増量のための炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、アルミナホワイ
ト、カオリン、タルク、クレー等の体質顔料や、珪砂等
の粒径が３００μｍ以下の骨材等を例示することができ
る。また、本発明においては、通常の顔料の含有量も充
填材の含有量に含めて計算する。本発明のパテ組成物に
おいては、このような充填材を、上記の樹脂固形分とガ
ラス体とこの充填材と水との合計量の５〜３０質量％の
量で用いる。
ろさの改良、増量のための炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、アルミナホワイ
ト、カオリン、タルク、クレー等の体質顔料や、珪砂等
の粒径が３００μｍ以下の骨材等を例示することができ
る。また、本発明においては、通常の顔料の含有量も充
填材の含有量に含めて計算する。本発明のパテ組成物に
おいては、このような充填材を、上記の樹脂固形分とガ
ラス体とこの充填材と水との合計量の５〜３０質量％の
量で用いる。
【００２２】本発明のパテ組成物中の水の量は、加水分
解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エ
マルジョン中の水と必要に応じて添加した水との合計量
である。本発明のパテ組成物においては、水を、上記の
樹脂固形分とガラス体と充填材とこの水との合計量の１
０〜４０質量％の量で用いる。
解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系共重合体エ
マルジョン中の水と必要に応じて添加した水との合計量
である。本発明のパテ組成物においては、水を、上記の
樹脂固形分とガラス体と充填材とこの水との合計量の１
０〜４０質量％の量で用いる。
【００２３】本発明のパテ組成物は、更に必要に応じ
て、アクリル系エマルジョン、種々の添加剤を含有する
ことが可能である。そのような添加剤としては、例え
ば、顔料分散剤、パテ形成作業性及び保存性等を良好と
するための分散剤、消泡剤、増粘剤、防腐剤、防かび剤
等が例示できる。
て、アクリル系エマルジョン、種々の添加剤を含有する
ことが可能である。そのような添加剤としては、例え
ば、顔料分散剤、パテ形成作業性及び保存性等を良好と
するための分散剤、消泡剤、増粘剤、防腐剤、防かび剤
等が例示できる。
【００２４】本発明のパテ組成物はセメント基板に用い
るのに適したものであり、そのよなセメント基板として
は、例えば、外壁材や内装材に使用されるスレート板、
木片セメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、
軽量骨材混入セメント板、発砲コンクリート板、ガラス
繊維強化セメント板、珪酸カルシウム板、炭酸マグネシ
ウム板、又はその他の水硬性板材等が挙げられる。
るのに適したものであり、そのよなセメント基板として
は、例えば、外壁材や内装材に使用されるスレート板、
木片セメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、
軽量骨材混入セメント板、発砲コンクリート板、ガラス
繊維強化セメント板、珪酸カルシウム板、炭酸マグネシ
ウム板、又はその他の水硬性板材等が挙げられる。
【００２５】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例に基づい
てさらに詳細に説明する。なお、以下の記載中の「部」
は「質量部」である。 ＜加水分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系樹
脂溶液の調製＞キシレン４５部とイソブタノール４０部
とを混合し、撹拌しながら８５℃に加熱した。次に、こ
の混合溶液に、イソブチルメタクリレート５０部、２−
エチルヘキシルメタクリレート３５部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン１５部及びアゾビスイ
ソバレロニトリル１．５部を含む混合溶液を８５℃で３
時間かけて滴下し、その後９０℃に昇温させて２時間維
持し、反応を終了させて不揮発分５５質量％のシリル基
含有ビニル系樹脂溶液を得た。
てさらに詳細に説明する。なお、以下の記載中の「部」
は「質量部」である。 ＜加水分解性基含有シリル基を側鎖に有するビニル系樹
脂溶液の調製＞キシレン４５部とイソブタノール４０部
とを混合し、撹拌しながら８５℃に加熱した。次に、こ
の混合溶液に、イソブチルメタクリレート５０部、２−
エチルヘキシルメタクリレート３５部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン１５部及びアゾビスイ
ソバレロニトリル１．５部を含む混合溶液を８５℃で３
時間かけて滴下し、その後９０℃に昇温させて２時間維
持し、反応を終了させて不揮発分５５質量％のシリル基
含有ビニル系樹脂溶液を得た。
【００２６】＜加水分解性基含有シリル基を側鎖に有す
るビニル系共重合体エマルジョンの調製＞撹拌機、還流
冷却器、窒素ガス導入管及び滴下ロートを備えた反応容
器に、脱イオン水４０部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム１部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル１部、酢酸アンモニウム０．５部、ロンガリット
０．３部及びｔ−ブチルハイドロパーオキサイド０．１
部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ５０℃に昇温させ
た。上記で得た加水分解性基含有シリル基を側鎖に有す
るビニル系樹脂溶液１００部及びｔ−ブチルハイドロパ
ーオキサイド０．１部を滴下ロートにより３時間かけて
等速滴下した。この後、１時間後重合を行い、脱イオン
水を添加して樹脂固形分が４０質量％のエマルジョンを
得た。このようにして得られた加水分解性基含有シリル
基を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂の
樹脂成分の質量平均分子量は１４，０００であり、ポリ
マー１分子あたり平均約７個のシリル基を有していた。
るビニル系共重合体エマルジョンの調製＞撹拌機、還流
冷却器、窒素ガス導入管及び滴下ロートを備えた反応容
器に、脱イオン水４０部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム１部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル１部、酢酸アンモニウム０．５部、ロンガリット
０．３部及びｔ−ブチルハイドロパーオキサイド０．１
部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ５０℃に昇温させ
た。上記で得た加水分解性基含有シリル基を側鎖に有す
るビニル系樹脂溶液１００部及びｔ−ブチルハイドロパ
ーオキサイド０．１部を滴下ロートにより３時間かけて
等速滴下した。この後、１時間後重合を行い、脱イオン
水を添加して樹脂固形分が４０質量％のエマルジョンを
得た。このようにして得られた加水分解性基含有シリル
基を側鎖に有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂の
樹脂成分の質量平均分子量は１４，０００であり、ポリ
マー１分子あたり平均約７個のシリル基を有していた。
【００２７】実施例１〜２及び比較例１〜２ ペイントシェーカーでガラスビーズを分散媒として用い
て第１表に示す各成分を第１表に示す量（部）比で混合
してパテ組成物を調製した。
て第１表に示す各成分を第１表に示す量（部）比で混合
してパテ組成物を調製した。
【００２８】
【表１】
【００２９】第１表に示す各々のパテ組成物を、直径３
０ｃｍ、深さ５ｍｍの浅い円筒容器に注入し、２０℃
で、２４時間乾燥させた後の膜状態を下記の判定基準に
従って評価した。 判定基準 ○：膜全体にクラック等は認められなかった △：膜の一部に（特にエッジ近くに）クラック（隙間）
が発生 ×：膜に（特にエッジ近くに）三日月状のクラック（幅
広隙間）が発生 その評価結果は第２表に示す通りであった。
０ｃｍ、深さ５ｍｍの浅い円筒容器に注入し、２０℃
で、２４時間乾燥させた後の膜状態を下記の判定基準に
従って評価した。 判定基準 ○：膜全体にクラック等は認められなかった △：膜の一部に（特にエッジ近くに）クラック（隙間）
が発生 ×：膜に（特にエッジ近くに）三日月状のクラック（幅
広隙間）が発生 その評価結果は第２表に示す通りであった。
【００３０】第 ２ 表
【００３１】
【発明の効果】本発明のセメント基板用パテ組成物はパ
テやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れているので、
セメント製品基板と建築物部材とをビスでビス止めし、
ビスの頭が隠れるようにパテを充填して外装材等の建材
を製作するのに最適に用いることができる。
テやせが生じにくく且つ屋外耐候性に優れているので、
セメント製品基板と建築物部材とをビスでビス止めし、
ビスの頭が隠れるようにパテを充填して外装材等の建材
を製作するのに最適に用いることができる。
フロントページの続き (72)発明者 木下 元二 大阪府豊中市新千里西町１丁目１番４号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 山口 宏和 大阪府豊中市新千里西町１丁目１番４号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 下菊 義範 奈良県桜井市桜井66 (72)発明者 齋藤 和夫 大阪府東大阪市下小阪１−２−７−505 Ｆターム(参考） 4D075 DA36 DB12 EA06 EA13 EA39 EB19 EC03 EC13 4J038 CA021 CC021 CC071 CC081 CD021 CD081 CF011 CF021 CG141 CH031 CH041 CJ181 GA15 HA156 HA486 KA06 KA08 KA20 MA08 MA10 NA01 NA03 PB05 PB12 PC04
Claims (1)
- 【請求項１】（ａ）加水分解性基含有シリル基を側鎖に
有するビニル系共重合体エマルジョン樹脂（固形分とし
て）５〜２０質量％、 （ｂ）平均粒径が３〜２０μｍのガラス体２０〜８０質
量％、 （ｃ）充填材５〜３０質量％、及び （ｄ）水１０〜４０質量％ からなることを特徴とするセメント基板用パテ組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000017333A JP2001207110A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | セメント基板用パテ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000017333A JP2001207110A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | セメント基板用パテ組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001207110A true JP2001207110A (ja) | 2001-07-31 |
Family
ID=18544342
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000017333A Abandoned JP2001207110A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | セメント基板用パテ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001207110A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100732408B1 (ko) | 2004-10-26 | 2007-06-27 | 주식회사 쌍 곰 | 내한성 퍼티 |
| JP2014145189A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | 壁パネルの目地埋め工法及び壁パネル構造 |
| CN104559415A (zh) * | 2015-01-22 | 2015-04-29 | 上海龙珀新型建材有限公司 | 一种轻质弹性外墙保温抗裂腻子 |
| CN104893392A (zh) * | 2015-05-29 | 2015-09-09 | 柳州普亚贸易有限公司 | 防潮腻子粉 |
| CN105647266A (zh) * | 2016-04-08 | 2016-06-08 | 吴天宝 | 一种建筑室内用腻子 |
| CN105647267A (zh) * | 2016-04-12 | 2016-06-08 | 吴天宝 | 一种建筑室内用防光氧化腻子 |
| JP2018162664A (ja) * | 2013-01-29 | 2018-10-18 | 旭化成建材株式会社 | 壁パネルの目地埋め工法及び壁パネル構造 |
-
2000
- 2000-01-26 JP JP2000017333A patent/JP2001207110A/ja not_active Abandoned
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100732408B1 (ko) | 2004-10-26 | 2007-06-27 | 주식회사 쌍 곰 | 내한성 퍼티 |
| JP2014145189A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | 壁パネルの目地埋め工法及び壁パネル構造 |
| JP2018162664A (ja) * | 2013-01-29 | 2018-10-18 | 旭化成建材株式会社 | 壁パネルの目地埋め工法及び壁パネル構造 |
| CN104559415A (zh) * | 2015-01-22 | 2015-04-29 | 上海龙珀新型建材有限公司 | 一种轻质弹性外墙保温抗裂腻子 |
| CN104893392A (zh) * | 2015-05-29 | 2015-09-09 | 柳州普亚贸易有限公司 | 防潮腻子粉 |
| CN105647266A (zh) * | 2016-04-08 | 2016-06-08 | 吴天宝 | 一种建筑室内用腻子 |
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| A762 | Written abandonment of application |
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