JP2001206972A - 多孔質膜及びその製造方法 - Google Patents

多孔質膜及びその製造方法

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JP2001206972A JP2000019593A JP2000019593A JP2001206972A JP 2001206972 A JP2001206972 A JP 2001206972A JP 2000019593 A JP2000019593 A JP 2000019593A JP 2000019593 A JP2000019593 A JP 2000019593A JP 2001206972 A JP2001206972 A JP 2001206972A
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謙二 福永
Shigeru Yao
滋 八尾
Yukihiko Asano
之彦 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、機械的強度に優れた均質なポリエス
テル多孔質膜及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステルと80℃以下に沸点を有す
るアルコール系溶媒からなる均一溶液を調製し、該溶液
を基板上へ膜状に流延し、得られた膜状物を膜面内方向
における膜状物中のポリエステル濃度に揺らぎを生じさ
せながら乾燥することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質膜及びその製
造方法に関し、更に詳しくは、耐熱性、機械的強度に優
れた均質なポリエステル多孔質膜及びその製造方法に関
する。本発明の多孔質ポリエステルフィルムは、エアー
フィルターや液体フィルター、誘電体フィルム、コンデ
ンサー絶縁フィルム、担持膜の支持膜として、各種の用
途に供給できる。
【0002】
【従来の技術】従来より耐熱性や機械的強度に優れたポ
リエステルの多孔性膜状物として、ポリエステルを主成
分とした不織布が知られている。このようなポリエステ
ルの不織布は、例えば、ポリエステルを溶融紡糸し、上
記紡糸繊維を冷却の後、捕集面上に捕集・堆積させてウ
ェブとし、得られたウェブに熱圧接処理を行いポリエス
テル系不織布シートを製造する方法によって製造される
(特開平11−61621公報)。
【0003】しかし不織布では、製法上の特質として、
膜の機械的強度に異方性が生じやすく、更に均質な膜が
得られにくいという欠点があった。
【0004】一方、不織布以外の多孔質膜については、
例えば高分子の溶液に溶解可能な第三成分を固体として
添加し、溶液中に分散させて、高分子を不溶化して多孔
シートとする方法(特開平11−12385号公報)、
ポリマーと無機化合物を2種の共通溶媒に溶解させて、
支持体上にフィルム状に塗布し、共通溶媒と混和性の非
溶媒中に浸漬して多孔性フィルムを製造する方法(特開
平11−102686号公報)がある。また、ポリエス
テルと微粒子からなる組成物を、押出して、延伸して、
スリット状微細孔を有する多孔膜の方法が特開平7−8
769号公報に開示されている。また、ポリエステル、
ポリアミド、ポリイミドからなるフィルムを、機械的穿
孔や製膜持の延伸や、可溶性樹脂との混合ポリマーを湿
式製膜することにより形成されることによって、電池セ
パレータ用多孔フィルムが製造することが特公平11−
250890号公報に開示されている。
【0005】しかし上記の公報類に記された方法は、ポ
リエステル溶液に非溶媒を加えて高分子を多孔化する操
作や、微粒子を添加したポリエステルフィルムを機械的
に延伸を加えることによる操作や、機械的穿孔、製膜時
の延伸、または可溶性樹脂との混合ポリマーを湿式製膜
する操作を必要としており、本願発明によるポリエステ
ル溶液膜状物の乾燥による自発的な多孔質化を開示する
ものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ポリエ
ステル樹脂からなる貫通孔を有し且つ機械的強度に優れ
膜の面内方向に異方性の少ない多孔質膜を少ない工程で
製造することを目的として鋭意検討した結果以下のこと
を見い出した。即ち、ポリエステルの均一溶液を調製
し、該溶液を適切な厚みで基板上へ膜状に流延し、次い
で該膜を上記基板に支持された状態のまま膜面内方向に
おいてポリエステル濃度に揺らぎを生じせしめつつ乾燥
させることにより多孔質膜が得られることを見出した。
しかも、この手法で得られたポリエステル多孔質膜は、
膜断面方向に貫通孔を有しつつ機械的強度に優れたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
と80℃以下に沸点を有するアルコール系溶媒からなる
均一溶液を調製し、該溶液を基板上へ膜状に流延し、得
られた膜状物を膜面内方向における膜状物中のポリエス
テル濃度に揺らぎを生じさせながら乾燥することを特徴
とするポリエステル多孔質膜の製造方法に関するもので
ある。
【0008】また、本発明は、膜の断面方向に、微多孔
質からなる層を有し、且つ貫通微細孔により互いに連結
されていることを特徴とするポリエステル多孔質膜に関
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリエステル
としては、公知の種々のものを挙げることができる。ポ
リエステルとしては、例えば、二塩基酸あるいはその誘
導体と2価の水酸基含有化合物を常法により重縮合させ
て得られる結晶性ポリエステル及びこれらの共重合体か
らなる結晶性ポリエステル等が挙げられる。具体的に
は、セバチン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸などの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸およびこれらの誘導体と、エチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコールやビスフェノール
誘導体などの水酸基を2個有する化合物との重縮合反応
により得られる重合体である。これらのジカルボン酸や
水酸基含有化合物はそれぞれ単独でも二種以上を組み合
わせても使用できる。これらの熱可塑性ポリエステルの
具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メチレンテレフタレートやこれらの共重合体をあげるこ
とができる。これらのうち、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンテ
レフタレート/シクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト共重合体などが好ましい。このうち、ポリエチレンテ
レフタレートとポリブチレンテレフタレートが特に好ま
しい。
【0010】ポリエステルの分子量は別に制限はない
が、フッ化アルコール系溶媒と均一溶液をつくることが
できさえすればよい。好ましくは、ポリエステル樹脂は
分子量9、000〜100,000である。分子量9,
000より小さくなると、機械的強度が不十分であり、
分子量100,000より大きくなると、溶液粘度が高
くなりすぎるので、均一な多孔質フィルムを形成するの
が困難である。
【0011】本発明で用いられる80℃以下に沸点を有
するアルコール系溶媒とは、具体的にはヘキサフロロイ
ソプロパノール(HFIP)、トリフロロエタノールな
どの弗化アルコール、または上記弗化アルコール40モ
ル%以上と脂肪族アルコール60モル%以下を混合した
溶媒である。上記脂肪族アルコールは、好ましくはメタ
ノールまたはエタノールであり、1−ブタノールなども
適宜用いることができる。上記弗化アルコールに混合す
る脂肪族アルコールの割合が60モル%を超えると、ポ
リエステル樹脂の該溶媒への溶解性が大きく低下するた
め、上記の割合が好適である。
【0012】本発明における上記ポリエステルと上記ア
ルコール系溶媒は、ポリエステルが0.5〜7重量%、
好ましくは2〜5重量%とアルコール系溶媒が99.5
〜93重量%、好ましくは98〜95重量%の割合で溶
解してポリエステル溶液に調製される。該ポリエステル
の割合が7重量%より多いと、得られる多孔質膜の透気
度が低下するため適当でなく、該ポリエステルの割合が
0.5重量%より少ないと乾燥工程において膜が基板か
ら不均一に剥がれて破損しやすくなるため、上記の割合
が好適である。
【0013】本発明においては、界面活性剤、耐熱剤、
難燃剤、着色剤、或いはガラス繊維、ケイ素系繊維等の
補強材を上記ポリエステル溶液に適宜配合することがで
きる。
【0014】本発明においては、上記ポリエステル溶液
を基板上へ膜状に流延し、得られた膜状物を膜面内方向
における膜状物中のポリエステル濃度に揺らぎを生じさ
せながら乾燥することによりポリエステル多孔質膜を製
造することができる。
【0015】本発明で用いられる基板とは、上記ポリエ
ステル溶液を基板上に滴下した際、該溶液をはじかない
基板である。
【0016】上記ポリエステル溶液の膜状物を基板上に
形成する方法としては特に制限はないが、該ポリエステ
ル溶液を基板となる板状物或いは可動式のベルトの上に
流延する方法、該ポリエステル溶液に基板を浸漬する方
法などの手法を用いることができる。
【0017】基板上に形成するポリエステル溶液の膜状
物の厚みは、乾燥後の空隙を含んだ膜の平均厚みが5〜
35μmの範囲内に入るよう調整する。乾燥後の膜の平
均厚みが5μmより小さくなるような場合は乾燥工程に
おいて膜の緻密化や破損が生じやすく、上記膜の平均厚
みが35μmより大きくなるような場合は得られる多孔
質膜の透気度が低下するため、上記の厚みが好適であ
る。
【0018】基板上に形成したポリエステル溶液の膜状
物の乾燥は、乾燥工程中に該膜の面内方向においてポリ
エステル濃度の揺らぎを生じせしめさせるような条件で
行う。上記ポリエステル濃度の揺らぎは、乾燥途中の上
記溶液膜状物がやや白濁した部分と透明な部分とに約1
mm以下の間隔で分かれることにより知ることができ
る。例えば結晶性ポリエステルとして分子量1万程度の
ポリエチレンテレフタレートを用いた場合、約30℃以
下の大気雰囲気で該溶液膜を乾燥させると好適である。
該膜状物の乾燥を上記濃度揺らぎを生じさせないような
条件で行った場合、得られる膜が緻密化してしまうので
好ましくない。次いで、乾燥された膜を基板から剥離さ
せることによりポリエステル多孔質膜が得られる。
【0019】得られたポリエステル多孔質膜は、膜の断
面方向に、微多孔質からなる層が貫通微細孔により互い
に連結されている構造を有する。さらに、膜の表面では
粒状構造が生じ、且つ空隙の位置が粒界上に偏っていな
い。したがって、従来の製法で得られたポリエステル多
孔質膜と比較して機械的強度及び寸法安定性に優れてい
る。
【0020】本発明のポリエステル多孔質膜は、エアー
フィルターや液体フィルター、誘電体フィルム、コンデ
ンサー絶縁フィルム、担持膜の支持膜として、各種の用
途に使用できる。また、本発明のポリエステル多孔質膜
は、ポリエステル多孔質膜を構成要素として必ず含む単
層または複層の多孔質膜とすることもできる。
【0021】
【実施例】以下実施例及び比較例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0022】多孔質膜の物性は以下の方法で測定した。 (1)透気度 JIS P8117に準じて測定した。測定装置として
東洋精機社製B型ガーレーデンソメーターを使用した。
試料片を直径28.6mm、面積645mm2の円孔に
締付け、内筒重量567gにより該筒内の空気を試験円
孔部から筒外へ通過させ、空気100ccが通過する時
間を測定し、透気度(ガーレー値)とした。
【0023】(2)空隙率 所定の大きさに切取った多孔質フィルムの膜厚及び重量
を測定し、目付重量から空隙率を次の式(1)によって
求めた。式(1)のSは多孔質フィルムの面積、dは膜
厚、Wは測定した重量、Dはポリエステルの密度を意味
する。 空隙率(%)=100−100×(W/D)/(S×d)…………(1)
【0024】(3)引張強さ JIS K 7127に準じて測定した。東洋ボールド
ウィン社製テンシロン万能試験機を使用し、試験速度1
0mm/minで引張強度を測定した。
【0025】(4)突刺強度 試料を直径11.28mm、面積1cm2の円孔ホルダ
ーに固定し、先端形状が0.5R、直径1mmφのニー
ドルを2mm/secの速度で下降させ突刺し、貫通荷
重を測定した。
【0026】(5)乾熱収縮率 JIS K 7100に準じて温度23℃、相対湿度5
0%で状態調節した試料に、所定の長さに目盛りを記し
た後、無拘束状態で160℃に設定したオーブン中で5
分間静置し、取出した後の寸法を測定した。乾熱収縮率
は次の式(2)に従う。式(2)のL1はオーブンから
取出した後のフィルム寸法を意味し、L0は初期のフィ
ルム寸法を意味する。 乾熱収縮率(%)=[1−(L1/L0)]×100 …………(2)
【0027】実施例1 結晶性ポリエステルとして数平均分子量19、000の
ポリエチレンテレフタレートを用い、80℃以下に沸点
を有するアルコール系溶媒としてHFIPを用いた。上
記ポリエステルが3重量%の濃度になるようにHFIP
に溶解させることによりポリエステル溶液を得た。
【0028】得られたポリエステル溶液を、ガラス板上
に該溶液の厚みが300μmになるように流延した。上
記ポリエステル溶液の膜状物を、常温大気圧下にて自然
乾燥させたところ、該膜の面内方向の濃度揺らぎが生じ
た後、乾燥した膜が得られた。次いで該膜を上記ガラス
板から剥離することによってポリエステルの多孔質膜を
得た。得られた多孔質膜の膜厚は9μmであり、水やメ
タノール、アセトンなどの液体を膜表面に滴下すると上
記液体が透過した。また走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、得られた多孔質膜は膜の断面方向に、フィブリル
状の特徴を有しており、約3μm以下の径の空隙を有す
る均一な貫通微細孔で互いに連結された構造を有してい
た。得られた多孔質膜の透気度は1.4秒/100c
c、ポリエチレンテレフタレートの密度として1.41
g/cm3を用いて求めた空隙率は55%、引張強さは
1.7kgf/mm2、突刺強度は70gf、乾熱収縮
率は1.0%であった。
【0029】実施例2 実施例1に用いたポリエステル溶液を厚みが600μm
に流延した以外は実施例1と同様にしてポリエステル多
孔膜を得た。得られた多孔質膜の膜厚は10μmであ
り、水やメタノール、アセトンなどの液体を膜表面に滴
下すると上記液体が透過した。また、走査型電子顕微鏡
で観察したところ、得られた多孔質膜は膜の断面方向
に、約3μm以下の径の空隙を有する層が積み重なった
構造を有し、貫通微細孔で互いに連結された構造を有し
ていた。さらに表面に向かって開いた空孔の位置が粒界
上に偏らない構造を呈していた。また、この膜の空隙率
は42%であり、引張強さは2.1kgf/mm2で、
突刺強度は176gfであり、乾熱収縮率は2.0%で
あった。
【0030】実施例3 結晶性ポリエステルとして数平均分子量1、7000の
ポリブチレンテレフタレートを用い、上記ポリアミドが
3重量%の濃度になるようにポリエステル溶液を調製し
た以外は実施例1と同様にしてポリエステル多孔質膜を
得た。得られた多孔質膜の膜厚は11μmで、水やメタ
ノール、アセトンなどの液体を膜表面に滴下すると上記
液体が透過した。また、この膜の透気度は56秒/10
0ccを示し、空隙率は61%で、引張強さは1.0k
gf/mm2であり、乾熱収縮率は2.5%であった。
【0031】比較例1 ポリエチレンテレフタレートを10重量%の濃度になる
ようにポリエステル溶液を調製した以外は、実施例1と
同様にしてポリエステル膜を得た。得られた膜の厚みは
90μmであり、水やメタノール、アセトンなどの液体
を膜表面に滴下すると上記液体は透過しなかった。緻密
膜であった。
【0032】実施例4 アルコール系溶媒としてHFIP69モル%とエタノー
ル31モル%からなる混合溶媒を用い、ポリエチレンテ
レフタレートが3.3重量%の濃度になるようにポリエ
ステル溶液を調製した以外は、実施例1と同様にしてポ
リエステル膜を得た。得られた多孔質膜の膜厚は9μm
であり、水やメタノール、アセトンなどの液体を膜表面
に滴下すると上記液体が透過した。また走査型電子顕微
鏡で観察したところ、得られた多孔質膜は膜の断面方向
に、フィブリル状の特徴を有しており、約3μm以下の
径の空隙を有する均一な貫通微細孔で互いに連結された
構造を有していた。得られた多孔質膜の透気度は156
秒/100cc、ポリエチレンテレフタレートの密度と
して1.41g/cm3を用いて求めた空隙率は39
%、引張強さは1.5kgf/mm2、突刺強度は70
gf、乾熱収縮率は1.0%であった。
【0033】比較例2 アルコール系溶媒としてHFIPの69モル%とフェノ
ールの31モル%からなる混合溶媒を用い、ポリエチレ
ンテレフタレートが3.3重量%の濃度になるようにポ
リエステル溶液を調製した以外は、実施例1と同様にし
てポリエステル膜を得た。得られた膜は半透明な緻密膜
で、水やメタノール、アセトンなどの液体を膜表面に滴
下すると上記液体は透過しなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、膜の断面方向に、微多
孔質からなる層が貫通微細孔により互いに連結された構
造を有する、機械的強度を備え寸法安定性に優れたポリ
エステルの多孔質膜を製造できる。更に本発明によれ
ば、ポリエステル溶液を基板上へ流延し、次いで乾燥さ
せるという少ない工程でポリアミドの多孔質膜を提供で
き、更に溶媒の種類や上記溶液のポリエステル濃度を調
整することによって、得られる多孔質膜の性質を制御で
きる。本発明の多孔質ポリエステルフィルムは、エアー
フィルターや液体フィルター、誘電体フィルム、コンデ
ンサー絶縁フィルム、担持膜の支持膜として、各種の用
途に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例1で得られたポリエ
ステル多孔質膜の表面の構造を示す図面に代える走査型
電子顕微鏡写真である。
【図2】 図2は、本発明の実施例1で得られたポリエ
ステル多孔質膜の厚さ方向の断面の構造を示す図面に代
える走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA66 AD04 AH03 CB34 CB47 CC28Y CC29Y DA02 DA08 DA10 DA13 DA14 DA43 DA47

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルと80℃以下に沸点を有す
    るアルコール系溶媒からなる均一溶液を調製し、該溶液
    を基板上へ膜状に流延し、得られた膜状物を膜面内方向
    における膜状物中のポリエステル濃度に揺らぎを生じさ
    せながら乾燥することを特徴とするポリエステル多孔質
    膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 該溶液が、ポリエステル0.5〜7重量
    %とアルコール系溶媒99.5〜93重量%からなる請
    求項1記載のポリエステル多孔質膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 該溶液を乾燥後の空隙を含んだ膜の平均
    厚みが5〜35μmの範囲内に入るような厚みで基板上
    へ膜状に流延する請求項1〜2記載のポリエステル多孔
    質膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルコール系溶媒が、弗化アルコールで
    ある請求項1〜3記載のポリエステル多孔質膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 アルコール系溶媒が、弗化アルコール4
    0モル%以上と脂肪族アルコール60モル%以下を混合
    した溶媒である請求項1〜3記載のポリエステル多孔質
    膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 弗化アルコールが、ヘキサフロロイソプ
    ロパノール及び/又はトリフロロエタノールである請求
    項4〜5記載のポリエステル多孔質膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 膜の断面方向に、微多孔質からなる貫通
    微細孔により互いに連結されていることを特徴とするポ
    リエステル多孔質膜。
  8. 【請求項8】 膜の表面では粒状構造が生じ、且つ空隙
    の位置が粒界上に偏っていないことを特徴とする請求項
    7記載のポリエステル多孔質膜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255876A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Asahi Kasei Corp 微多孔膜及びその製造方法
WO2008140123A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited 多孔質フィルムの製造方法
US8313865B2 (en) 2007-03-23 2012-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited Separator
US8323837B2 (en) 2007-03-23 2012-12-04 Sumitomo Chemical Company, Limited Porous film

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